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ページ 1 「クラウド ファースト」から「クラウド If」へシフトするエンタープライズ マインドセット 2019 2 Copyright ©2019 Moor Insights & Strategy 「クラウド ファースト」から「クラウド IF」へシフトする エンタープライズ マインドセット 概要 勝者と敗者の分かれ目は、IT の俊敏性 顧客と市場に迅速に対応する組織は、たいてい競合他社より優れています。テクノロジーは、その即 応性を実現するための鍵です。新しいワークロード、アプリケーション、導入方式を通じて即応性を実 現できる IT 部門は非常に貴重です。多くの企業に真の即応性をもたらす方法が、IT トランスフォー メーションです。 IT トランスフォーメーションにより、ビジネスと IT の関係は根本的に変化します。ビジネス部門は、成功 に必要なアプリケーションとワークロードを決定し、IT 部門と連携してサービスを構築し、導入します。こ のような新しい「XaaS(サービスとしての~)」モデルを通じて IT の俊敏性を実現するには、根本的 な変化が必要です。人、プロセス、テクノロジーが変わらなければなりません。 多くの組織は、パブリック クラウドを、IT トランスフォーメーションを成功させる唯一の方法であるかのよう に考えていますが、パブリック クラウドの大規模な採用により、IT は重要な機能を実行できなくなります。 現代の IT 部門は、常に変化しているビジネスのワークロードのニーズに迅速に対応できなければなりま せん。ハイブリッド インフラストラクチャ モデルでのみ、IT 組織は、ワークロードの実行場所を戦略的に 選択できます。 このホワイト ペーパーでは、特定のワークロード要件を満たすためにオンプレミスの IT インフラストラク チャを維持する必要がある理由について説明します。また、ワークロード配置戦略の重要性についても 考察し、最後に Dell EMC PowerEdge サーバー ポートフォリオについて詳しく説明します。

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ページ 1 「クラウド ファースト」から「クラウド If」へシフトするエンタープライズ マインドセット 2019年 2月

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「クラウド ファースト」から「クラウド IF」へシフトする

エンタープライズ マインドセット

概要 – 勝者と敗者の分かれ目は、ITの俊敏性

顧客と市場に迅速に対応する組織は、たいてい競合他社より優れています。テクノロジーは、その即

応性を実現するための鍵です。新しいワークロード、アプリケーション、導入方式を通じて即応性を実

現できる IT部門は非常に貴重です。多くの企業に真の即応性をもたらす方法が、IT トランスフォー

メーションです。

IT トランスフォーメーションにより、ビジネスと ITの関係は根本的に変化します。ビジネス部門は、成功

に必要なアプリケーションとワークロードを決定し、IT部門と連携してサービスを構築し、導入します。こ

のような新しい「XaaS(サービスとしての~)」モデルを通じて ITの俊敏性を実現するには、根本的

な変化が必要です。人、プロセス、テクノロジーが変わらなければなりません。

多くの組織は、パブリック クラウドを、IT トランスフォーメーションを成功させる唯一の方法であるかのよう

に考えていますが、パブリック クラウドの大規模な採用により、ITは重要な機能を実行できなくなります。

現代の IT部門は、常に変化しているビジネスのワークロードのニーズに迅速に対応できなければなりま

せん。ハイブリッド インフラストラクチャ モデルでのみ、IT組織は、ワークロードの実行場所を戦略的に

選択できます。

このホワイト ペーパーでは、特定のワークロード要件を満たすためにオンプレミスの IT インフラストラク

チャを維持する必要がある理由について説明します。また、ワークロード配置戦略の重要性についても

考察し、最後に Dell EMCの PowerEdgeサーバー ポートフォリオについて詳しく説明します。

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クラウド導入の急増、そしてクラウド離れの急増

ハイテク市場は、IT トランスフォーメーションを迅速かつ簡単に実現する方法としてパブリック クラウドを

歓迎しましたが、多くの企業は、それですべてに対応できるわけではないことに気付きました。一部の組

織では、パブリック クラウドを導入したことで、ITの問題が増加しました。その後、多くの組織では、アプ

リケーションとデータのうちパブリック クラウドでの管理が高コストで複雑であることが判明したものについ

ては、脱クラウドさせています。

パブリック クラウドは有用なものですが、多くの組織はそれが十分に練られたワークロード配置戦略から

生み出される成果ではなく、組織のニーズに対する事実上の答えであると考えてしまっています。すべ

てのワークロードやユースケースがパブリック クラウドに適しているわけではありません。この「業界標準」

のアプローチは長い目で見ると、直接的かつ間接的にコストがかかります。パブリック クラウドのみのアプ

ローチに関連するコストには、予測不能の OPEX(運用コスト)、管理の複雑さ、セキュリティ、およ

び制御の欠如などが含まれます。

パブリック クラウドはツールであり、戦略ではありません。モダンな IT組織では、ハイブリッドな IT運用モ

デルにおけるオプションの 1つとしてパブリック クラウドが使用されています。

モダナイズ – 従来のデータセンターを超えて

パブリック クラウド上の「オール イン」に代わるものは何でしょうか。ハイブリッドな ITモデルでは、柔軟性、

コスト パフォーマンスが最大化され、ワークロードが最大限に最適化されます。ハイブリッドな ITは、パ

ブリック クラウドの消費リソース、ならびにオンプレミスのインフラストラクチャおよびリソースとして定義され

ます。このモデルは、マルチクラウド、ハイブリッド クラウド、またはハイブリッド インフラストラクチャとも呼ば

れます。ただし、モダンなオンプレミスのデータセンターは、本当の意味でのオンプレミスとはいえません。

エッジ コンピューティングがデータセンターの設計に影響を与え、境界は物理的な制約を超えて拡張し

ていきます。

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図 1:モダン データセンターは物理的な境界を超える

出典:Moor Insights & Strategy

ハイブリッドな ITの使用モデルやユースケースは多種多様です。しかし、これらのシナリオに対応する

ワークロードとアプリケーションは、パフォーマンス特性とリソース要件において固有のものです。スケーラブ

ルなパフォーマンス、強力なセキュリティ、そして自動化は、データセンターに導入されているハードウェア

の基盤であり、効率性、管理の簡素化、コストの最適化を実現するために必要です。

IT組織には、パブリック クラウドに加えて、汎用性の高いオンプレミス インフラストラクチャが必要です。

これらのリソースを組み合わせることで、組織は ITの俊敏性を高め、モダン ビジネスを実現できます。

ワークロードの配置戦略 – ITを正しく利用する

トランスフォーメーションに成功した IT組織では、パブリック クラウドとオンプレミスのインフラストラクチャの

バランスが取れています。このバランスを実現することで、ビジネス ニーズを先取りし、積極的に対応す

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るために必要なレベルの汎用性が実現します。つまり、ハイブリッドな ITモデルを採用している組織は、

成功するために最適の場所にいるということです。

Moor Insights & Strategyは、実際的なクラウド導入を推奨します。クラウド ファーストのポリシーは、

「クラウド if(場合に応じた)」の導入プラクティスであり、決して「クラウド always(常に)」ではあり

ません。古くて時代遅れのアプリケーションを急いでクラウドに持ち込んでも、何も解決しません。場合

によっては、パフォーマンスとサポートの問題を悪化させる可能性があります。

繰り返しますが、パブリック クラウドはツールであり、戦略ではありません。このシンプルな考えは忘れ去

られがちです。これを理解している IT組織は、ワークロードの配置戦略の不備による長期的な直接

的かつ間接的なコストを回避できます。

クラウド導入ルールが 1つ存在するとすれば、次のようものです。ワークロードの要件によってクラウドの

導入を判断すべきであり、やみくもにクラウドの波に乗ることで ITの俊敏性を妨げてはならない。

ビジネスのデジタル トランスフォーメーションに成功するには、IT リーダーがハイブリッドな IT環境のワー

クロード配置戦略を策定して実施する必要があります。ワークロードの配置は個々の組織に固有であ

るため、全体に適用できるレシピはありません。ワークロードの配置戦略を成功させるには、LoB(基

幹業務)との多大なコラボレーションが伴い、時間がかかりますが、長期的なメリットこそが重要です。

成熟した IT組織にはオンプレミスのインフラストラクチャが必要

ワークロードの配置について適正評価を実行し、IT トランスフォーメーションを推進するには、パブリック

およびプライベート リソースの両方が必要であることを明確にすべきです。Moor Insights & Strategy

は、次の 5つの理由により、オンプレミス インフラストラクチャの必要性を強く信じています。

1. ワークロードの重要度:

Tier-1のエンタープライズ アプリケーションに関連するパフォーマンス、可用性、およびセ

キュリティの要件により、オンプレミス インフラストラクチャの必要性が判断されるべきで

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す。エンタープライズ組織にとって、そのようなアプリケーションのパフォーマンスが悪かった

り、機能しなかったりするのはあってはならないことです。

2. パフォーマンス:

オンプレミス インフラストラクチャにより、IT組織は、パブリック クラウドよりも高い制御レ

ベルでワークロード、アプリケーション、タスクをホストし、リソースの割り当てを微調整で

きます。IT組織はさらに、そうしたインフラストラクチャを確保することで、ミッション クリ

ティカルなアプリケーションに最高のパフォーマンスを発揮させることもできます。

3. データ管理:

データ管理は、マルチベクトル化の要因です。今日、かつてない量のデータが生成され

ています。エッジで生成されるデータは、リアルタイムで変換と分析を必要とするため、

有用性の判断にはローカル性が重要です。このレイテンシの要件は、クラウドを実際の

代替として規定します。

4. セキュリティ:

データは現在、ビジネス資産として認識されており、戦略的に保護および投資する必

要があります。また、消費者情報の保護についても政府の規制が厳しくなっています。

米国における HIPPA(医療保険の携行性と責任に関する法律)および欧州連合

における GDPR一般データ保護規則)には、個人データのセキュリティと主権に影響

を与える 2つの規制があります。オンプレミスのサーバーを導入することで、絶えず変化

する規制環境への対応に苦慮している企業は選択肢の幅が広がります。

5. 費用:

オンプレミスのインフラストラクチャを活用するというのは、突き詰めると、コストの軽減で

す。パフォーマンスの悪いミッション クリティカルな LoBアプリケーション、管理されていな

いクラウドの増加、不要な冗長性、シャドウ IT と導入の急増、管理されていないデー

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タストアに関連するコストは、かつてないレベルで膨らみ続けています。おそらく、最も深

刻なのは、データの利用と盗難に絡むコストでしょう。

図 2:オンプレミス インフラストラクチャのドライバー

出典:Moor Insights & Strategy

モダン データセンターは、モダン インフラストラクチャに基づいて構築

すべてのインフラストラクチャが同等に作成されるわけではない

データセンターを構成するインフラストラクチャをモダナイズするには、IT部門はそれ相応の投資を行う

必要があります。ハードウェアは「ソフトウェア デファインド」の時代にこそ重要です。旧式のインフラストラ

クチャにはコストがかかります。多くの組織が、準最適なサーバー ハードウェアでパフォーマンスの悪いア

プリケーションとワークロードを実行していますが、そこでは電力消費が激しく、必要なセキュリティが不

足しています。

ハードウェアは重要です。すべてのサーバーが同じように作成されているわけではなく、「サーバーのコモ

ディティ化」によって「ホワイト ボックス」を導入し節約したいという IT組織の要望は、最終的にはより多

くのコストがかかります。Dell EMC PowerEdgeサーバーは、ハイブリッドな ITモデルの完全採用を検

討している IT組織にとって、スマートな選択肢です。PowerEdge ラインアップのパフォーマンス、セキュ

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リティ、管理ツールキットは、Dell Technologiesの広範な製品ポートフォリオと組み合わせて、あらゆ

る IT組織にメリットをもたらすことができます。

POWEREDGE – モダン データセンターの基盤

ITの俊敏性 – 今日のニーズに対応し、明日のビジネスを位置づける能力は、俊敏なインフラストラク

チャから生まれます。具体的に言うと、コア データセンターからクラウド、リモートの場所、そしてエッジま

で、組織のニーズをサポートできるサーバーから生まれます。Moor Insights & Strategyは、

PowerEdgeポートフォリオがこれらのニーズに合致すると考えています。

最新世代の PowerEdgeサーバーは、広範性とその機能性レベルの両方を提供します。AMD

EPYCを搭載したシングル ソケット サーバーから、インテル Xeonプロセッサーで実行される分析ツー

ルを支えるハイエンドの 4ソケット サーバーまでラインアップされています。これには、仮想ファームとデー

タセンター内のベア メタル サーバーの基盤となる 2ソケット サーバーも含まれます。

Dell EMCのサーバー設計と開発に対する実際的なアプローチにより、拡張性の高いビジネス アーキ

テクチャを提供するサーバー ファミリーが誕生し、それがさまざまな顧客固有のワークロード ニーズを満

たすことにつながっています。

さまざまなワークロードを有効にしながら、特定のユースケースを同時に調整することは非常に困難です

が、それが Dell EMCの目標です。同社は、スケーラビリティ、セキュリティ、インテリジェントな自動化と

いう 3つの設計原則に基づいてサーバーを構築しています。

拡張性

PowerEdgeポートフォリオは、インテルと AMDの両方の CPUを搭載しています。エントリー レベルに

は、小規模ビジネスをターゲットとするインテル チップセット ベースのシングル ソケット プラットフォームと、

スケールアウト クラウド プロバイダーをターゲットとする AMDベースのプラットフォームがあります。

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図 3:多様なニーズに対応する拡張性

出典:Moor Insights & Strategy

最もハイエンドな PowerEdge 4ソケット サーバーが抜群のパフォーマンスを発揮します。ビッグデータ

分析や機械学習などのコンピューティング負荷の高いワークロード向けに設計されたこれらのサーバーは、

非常に大きなメモリー フットプリントを備えたインテル Xeon Platinumプロセッサーをサポートし、アクセ

ラレーター(GPU(グラフィックス プロセッシング ユニット)と FPGA(フィールド プログラマブル ゲート

アレイ))をサポートしています。

セキュリティ

Moor Insights & Strategyでは、サーバー ベンダーを選択する際に、セキュリティとパフォーマンスが今

や同等に考慮すべき要素になったと考えています。データは新しい通貨です。サーバーは、トランザク

ションを処理する銀行だけではなく、資本を保護するヴォールトです。

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図 4:DELL EMCシリコン ルート オブ トラスト

出典:Moor Insights & Strategy

Dell EMC PowerEdge セキュリティ ポートフォリオは、シリコン、ファームウェア、物理的な保護にまで

及んでいます。シリコン ルート オブ トラストはイミュータブルなブート イメージを確保し、より狡猾なルー

トキット攻撃がシステムに埋め込まれるのを防ぎます。また、署名付きファームウェアも検証します。

PowerEdgeサーバーには、物理的な攻撃から保護するためのシャーシ侵入検出機能が搭載されて

います。

サイバーセキュリティにおいては、保護だけでは足りません。PowerEdgeセキュリティ サービスはさらに、

侵入を迅速に検出し、即座に対応することで、脅威を取り除き、Dell EMC PowerEdgeサーバーを

前回正常起動時の状態に戻すことができます。

インテリジェントな自動化

Dell EMCの設計思想において、第 3の柱を軽視することはできません。ITがリアクティブのままでは、

プロアクティブに対応できません。当社の評価によれば、ITプロフェッショナルは 1日の最大 70%をサー

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バー管理に費やしています。さらに、そうした 70%は断続的なものであるため、ビジネス遂行に向けた

あらゆる種類のプロアクティブな取り組みが妨げられています。

Dell EMCは、iDRACまたは Dell EMC Remote Access Controller(Dell EMCのベースボード

管理制御)と連携することで、OpenManage Enterpriseソフトウェアによるサーバー管理の負担を

大幅に軽減できるとしています。OpenManage Enterpriseの設計は非常にシンプルで、サーバーの

プロビジョニング、監視、保守における人間のタッチポイントを削減するのが目的です。

OpenManage Enterpriseは、現実世界にもメリットをもたらします。ソフトウェアのドキュメント化され

た機能により、ITプロフェッショナルの日常タスクの大部分が対処されます。結果として、ビジネスをサ

ポートするという点において、より高いレベルで注力したり幅広く対応したりできるようになるでしょう。

DELL TECHNOLOGIESの幅広い IPポートフォリオを構築するビルディング ブロック

PowerEdgeのラインアップは、Dell Technologiesの幅広いポートフォリオの一部であり、HCI(ハイ

パー コンバージド インフラストラクチャ)ソリューションからリファレンス アーキテクチャやバンドル ソリュー

ションまで、多岐にわたります。このポートフォリオが、コア データセンターからエッジまで、企業を後押しし

ます。Dell EMCをエンド ツー エンドの IT インフラストラクチャ プロバイダーにしているのは、こうした製

品ポートフォリオにおけるポイント プロダクトやソリューションの完全性であるといえるでしょう。

アクション プラン

パブリック クラウドは IT トランスフォーメーションにおいて一定の役割を果たしますが、真の成功は、クラ

ウド導入とオンプレミスのバランスを理解することによってのみ実現されます。ハイブリッドな IT という用語

は、おそらく過度に使用されていますが、現代の企業にとって理想的なモデルです。SDDC(ソフトウェ

ア ディファインド データセンター)用に設計された最新のインフラストラクチャは、そのハイブリッドな IT

戦略に必要な基盤です。

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実用的なワークロードの配置が重要です。現代のビジネスを推進するワークロードとアプリケーションの

多くは、パフォーマンス、セキュリティ、およびデータ管理の要件を鑑みれば、オンプレミスへの配置に適し

ています。

いくつかの理由から、Moor Insights & Strategyは、ハイブリッドな IT戦略の根本を成すビルディング

ブロックとして、Dell EMCを強く考慮する必要があると考えています。

拡張性:Dell EMC PowerEdgeサーバーのポートフォリオには、シングル ソケットのエンター

プライズ クラスのサーバーから、分析、AI(人工知能)、ML(機械学習)、HPC(ハイパ

フォーマンス コンピューティング)などの電力を大量消費するアプリケーション用に 4つのソケット

を備えたハイエンド サーバーまで揃っています。

セキュリティ:PowerEdgeサーバーには、ファームウェア レベルで起動し、ハードウェアに拡張さ

れる組み込み型のセキュリティ機能が付属しています。セキュリティ ライフサイクル全体にわたっ

て顧客を保護するために構築されており、サイバー攻撃の検出と防止だけでなく、侵害が発生

した場合の復旧にも役立ちます。

自動化:プロビジョニングから構成、監視、保守に至るまで、Dell EMCは、企業の IT組織

がサーバー ハードウェアの保守に直面する問題について、深く理解しています。Dell EMC

OpenManageの Systems Management Softwareポートフォリオは、日常的な問題を自

動化し、障害が発生する前に解決するツールを提供します。

エンド ツー エンドのインフラストラクチャ プロバイダー:Dell EMC製品およびソリューションの

ポートフォリオは、ストレージ、サーバー、ネットワーキング、セキュリティ、仮想化などを網羅する

堅牢性を備えています。標準的なラック サーバー、CI(コンバージド インフラストラクチャ)、

HCIを揃え、そのソリューションはコア データセンターからクラウド、エッジまで多岐にわたります。

Dell EMCはパフォーマンス、セキュリティ、そしてコストの最適化を実現するこのエンド ツー エ

ンドのポートフォリオにより、エンタープライズ レベルの IT顧客から信頼を勝ち得ています。

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このホワイトペーパーに関する重要な情報

寄稿者

Matt Kimball、シニア アナリスト、Moor Insights & Strategy

発行者

Patrick Moorhead、創業者、社長兼プリンシパル アナリスト、Moor Insights & Strategy

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開示 本資料は、Dell EMCの委託を受けて作成されたものです。Moor Insights & Strategyは、本資料で言及されている

多くのハイテク企業に調査、分析、アドバイス、コンサルティングを提供します。Moor Insights & Strategyのどの従業員も、

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