万博を契機とした未来社会のイノベーション ·...

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Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc. 万博を契機とした未来社会のイノベーション 2020年1月29日 大阪府・大阪市経済動向報告会 講演 西日本営業本部長兼万博推進室長 高橋 朋幸 ~ デジタルイノベーションの共創 ~

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万博を契機とした未来社会のイノベーション

2020年1月29日

大阪府・大阪市経済動向報告会 講演

西日本営業本部長兼万博推進室長

高橋 朋幸

~ デジタルイノベーションの共創 ~

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(1)万博と2050年の未来社会像

⚫ 万博は、契機に2050年の未来社会像の提示と、それに向けたイノベーションを創出する絶好の機会

出所:三菱総合研究所

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(2)共創イノベーション機会としての万博

⚫ 万博みらい研究会で半年間ワークショップを開催⚫ 研究会では、地域課題を解決する未来の姿として「万博で表現したい未来社会」をイシューに設定し、テーマに分かれて検討。その成果の対外発信、実証プロジェクト化を目指している

ICT・ビジネスモデル

ICTの活用により時間空間を超えた交流を実現

ライフサイエンス・ヘルスケア

人生100年時代における幸福寿命の延伸へ

フードビジネス

豊かな食生活の実現

環境・エネルギー・水

新たなエネルギ―供給の

あり方をメッセージ

関西・まちづくり・モビリティ

関西から未来社会像を

発信する

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参考)万博みらい研究会 万博でのチャレンジ

会場へのアクセス快適な移動、楽しい移動

広域連携海路・海洋活用、広域連携

多様なモビリティ自動運転、パーソナル

デジタル化・ICT活用

会場

万博レガシー

いのち輝く未来社会テーマの体験学習

訪れると元気になる万博

待たせない万博の仕掛け

グローバルなエンターテイメント

安心・安全な万博

食文化の発信

地産地消エネルギー、水の循環

参加者間の交流推進

・・・・

万博前 期間中

ICTの活用により時間空間を超えた交流を実現

人生100年時代における

幸福寿命の延伸

豊かな食生活の実現

新たなエネルギ―供給

まちや地域のインフラが

人を中心として最適利活用

・・・・

ポストSDGs

新産業創造

地域活性化

デジタルツイン万博

ムーブメント醸成プレイベント、サテライト会場

共創の仕組み

共創する万博

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参考)万博みらい研究会 万博を契機に実現したい未来社会像

⚫ ワークショップでは、3つの未来社会像を発信

メッセージテーマ

インフラプラットフォーム

(1) リアルとバーチャルの融合するデジタルツイン

(3) 世界中の人が健康に、心豊かになる食生活

(4) 健康と元気と笑顔を創るライフスタイル

(5) 「持続可能な地球」を体感

(2) 個人が「エンパワーメント」されるまち

リアルとバーチャルが融合し、人間の可能性が

広がる未来社会 (変革の仕組み)

well- beingなライフスタイルが展開される未来社会 (ライフスタイル)

情報活用により、地域の魅力が広がる未来社会(都市、地域の活性化)

(6) 情報で地域が元気になる

関西・まちづくり・モビリティ

関西から未来社会像を発信する

環境・エネルギー・水

新たなエネルギ―供給のあり方をメッセージ

ICT・ビジネスモデルICTの活用により時間空間を超えた交流を実現

フードビジネス

豊かな食生活の実現

ライフサイエンス・ヘルスケア

人生100年時代における幸福寿命の延伸へ

未来社会像

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参考)万博みらい研究会 実現したいプロジェクト

⚫ 3つの未来社会像のもと、いくつかのプロジェクトを提案⚫ 今後、共創する形で、具体化に向けた見直しをしながら、取り組んでいきたい

ワークショップの議論とりまとめた、今後、共創していきたいプロジェクト例

(1) リアルとバーチャルの融合するデジタルツイン

(3) 世界中の人が健康に、心豊かになる食生活

(4) 健康と元気と笑顔を創るライフスタイル

(5) 「持続可能な地球」を体感

(2) 個人が「エンパワーメント」されるまち

リアルとバーチャルが融合し、人間の可能性が広がる未来社会(変革の仕組み)

well- beingなライフスタイルが展開される未来社会(ライフスタイル)

情報活用により、地域の魅力が広がる未来社会(都市、地域の活性化)

(6) 情報で地域が元気になる

つくる・つかう・つなぐを楽しむ Digital Twins 万博

AI/IoT時代のサービスプラットフォーム

「参加と循環を生み出す」決済基盤 “万博コイン“

同じ釜の飯プロジェクト(世界のおふくろの味レシピと提案AI)

メディカル&ウェルネスツーリズム

地産再エネ100%によるエリアのエネルギーマネジメント

最新の高度選別・AI技術を活用した“魅せる資源循環”

万博アプリによるシームレスでストレスのない移動の実現

無人運航船を活用した都市交通・観光インフラの整備

驚き・感動をストレスフリーに味わう観光の実現

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万博の変遷イノベーションはデジタルを活用した共創の時代に

テーマ別デジタルイノベーションの共創大都市と地方の共創スマートシティも共創が求められる

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万博の変遷

(1)社会の変化と社会課題の変化(2)万博のテーマ変遷と求められるもの(3)日本で開催された過去博

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(1)社会の進化と社会課題の変化

農業社会Society2.0

工業社会Society3.0

情報社会Society4.0

リアルとサイバーの融合 無機と有機(生物)の融合Society5.0

人口寿命

10億人26歳(1800)

50億人、65歳(1990年)

人口爆発

70億人,70歳(2010年)

80~90億人、75歳(2030年)

70億人~110億人83歳(2100年)

人口減少

社会課題(世界)

食料不足 モノ不足資源確保公害、交通事故

人間の価値↑

地球環境高齢社会孤独・孤立格差(個人)

克服克服

2極化 人間の価値自由・平等・民主主義?

死とは?生物としての存続

地域紛争 世界規模の戦争東西対立南北格差

終焉是正

霧消?解消?

日本

世界有数の手工業近世文化

64五輪,70万博世界の工場技術立国

美食POPカルチャー科学立国?

20五輪、25万博

技術

農業 大量生産型工業化石燃料(動力)自動車

コンピュータ,PCインターネット

IoT, Data,AI,量子コンピュータ,シンギュラリティ、分散型台帳(究極の効率)

生命工学遺伝子工学

新覇権争い・民族宗教対立

「いのち輝く」

人類史上最大の超高齢・人口減少社会

出所:三菱総合研究所

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(2)万博のテーマ変遷と求められるもの

⚫ これまでも、万博は未来社会を示す場であった。ただし、万博のテーマやありようは変化⚫ 国威発揚から社会課題解決、そして…未来社会に向けた実証の場へと⚫ まさに、「未来社会の実験場」として、大阪・関西万博を活用できれば、未来は明るい

年次 タイトル テーマ入場者数(万人)

1900年 パリ万国博覧会 - 5,089

1937年 パリ万国博覧会 ≪現代生活のなかの美術と技術≫ 3,104

1939年 ニューヨーク万国博覧会 ≪明日の世界≫ 2,581

1958年 ブリュッセル万国博覧会 ≪科学文明とヒューマニズム≫ 4,145

1964年 ニューヨーク世界博覧会 ≪理解を通じての平和≫ 2,714

1967年 モントリオール万国博覧会 ≪人間とその世界≫ 5,499

1970年 日本万国博覧会(大阪) ≪人類の進歩と調和≫ 6,421

1986年 国際交通博覧会(バンクーバー) ≪動く世界、ふれあう世界≫ 2,211

1992年 セビリア万国博覧会 ≪発見の時代≫ 4,181

2000年 ハノーバー万国博覧会 ≪人・自然・技術≫ 1,810

2005年 日本国際博覧会(愛知) ≪自然の叡智≫ 2,204

2010年 上海万国博覧会 ≪より良い都市、より良い生活≫ 7,308

2015年 ミラノ万国博覧会 ≪地球に食料を、生命にエネルギーを≫ 2,150

2020年 ドバイ万国博覧会 ≪心をつなぎ、未来を創る≫ 2,500 ※計画

過去の主な博覧会のテーマ・入場者数

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(3)日本で開催された過去博

⚫ 日本で過去特別博は、2回開催。いくつかの軸で見ていくと、世の中の流れを先取り

➢ 参加形態の多様性拡大

➢ 都市・まちづくりの未来像

➢ 情報通信サービス体験

➢ 交通・移動手段の体験

➢ ライフスタイルの変化促進

➢ 来場者

1970年 日本万国博覧会(大阪万博) 2005年 日本国際博覧会(愛知万博)

「人類の進歩と調和」

参加主体:海外政府・国際機関・企業

入場者:6,422万人(海外約170万人)国民の6割来場

会場整備:未来都市デザイン

周辺地域:ニュータウン開発

ICT:LAN(IBM館)、テレビ電話

モビリティ:電気自動車、リニア(展示)

交通:名神高速、新幹線

生活文化:レンタカー利用拡大、ファーストフード国内参入

経済波及効果:7,840億円 (2005年換算23,520億円)

「自然の叡智」

参加主体:NPO、NGOの参加

入場者:2,205万人(海外約105万人)リピーター4割

会場整備:環境共生都市デザイン

周辺地域:里山体験

ICT:インターネット、ICチップ

モビリティ:ITS、隊列無人走行

交通:リニモ、中部国際空港

生活文化:3R、名古屋めし全国区化

経済波及効果:34,701億円

個人(世界80億人)

海上都市Society5.0

IoT/AI/ロボティクス

MaaS/自動運転

百年ライフスタイル

インバウンド

EXPO2025 特徴海外政府・国際機関

未来都市LAN

高速交通・大量輸送海外ライフスタイル導入

国民の6割来場

NPO・NGO環境共生都市インターネット

ITS 地域のライフスタイル発信開催地周辺のリピーター

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イノベーションはデジタルを活用した「共創」の時代に

(1)テーマ・対象と共創(2)仕組みと共創(3)リアルとデジタルの使い分け(人との共創)

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(1)テーマ・対象と共創

⚫ 今後のデジタルイノベーションは、単一市場から複雑な市場へ、破壊から共創に、部分から全体最適の中で、事業機会を見出していくことになるのではないでしょうか

これまで 今後① 今後②

業種 規制リスク少ない 規制業種 新しいビジョン

都市まちづくり単一市場単一事象

複雑な市場組合せ

GAFA、BATスタートアップ 官民共創、市民参加

都市オペレーション個人サービス法人サービス

教育、ヘルスケア、金融、インフラ、食

市場

業種例

担い手例

部分最適 全体最適

破壊的なイノベーション 共創するイノベーション

出所:三菱総合研究所

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(2)仕組みと共創

⚫ これまでは、情報の末端の人、モノからプラットフォームとやりとりが中心⚫ これからは、人、モノ、空間がサイバー上で再現され、適切な情報提供を行っていく

これまで 今後

プラットフォームプラットフォーム

リアル社会

サイバー上での世界

出所:三菱総合研究所

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(3)リアルとデジタルの使い分け(人との共創)

資料:MRIマンスリーレビュー2019年9月号「デジタル時代だからこそ意味をもつ実体消費」政策・経済研究センター木根原良樹

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テーマ別デジタルイノベーションの共創

(1)モビリティ(MaaS)(2)通信(5G)(3)地域通貨

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(1)モビリティ(MaaS) ①目的型MaaS

資料:MRIマンスリーレビュー2019年10月号 「「目的型MaaS」によるマネタイズ」コンサルティング部門 経営イノベーション本部 高田真吾

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(1)モビリティ(MaaS) ②万博MaaS

万博MaaS

万博会場

キャッシュレス・決済 ・インセンティブ

会場内ナビゲーション

地域活性化

チケッティング・チケットレス施設、イベント予約

サイバー空間

バーチャル観光ガイド

大阪・関西観光

テーマゆかりの地観光

アジア連携

新モビリティとの連携

自動運行バス

自動運行船

・・・

空飛ぶタクシー

夢洲MaaS ⇒ SmartCity上のMaaS

ナイトエコノミーエネルギーマネジメント

健康MaaS

次世代インフラ ゲートウェイアプリ・コイン

出所:三菱総合研究所

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(2)通信(5G) ①BtoBtoX対応

⚫ 5G普及には、BtoCでは起爆剤になりにくい。BtoBtoXビジネス対応が不可欠⚫ 官民連携、民民連携、他分野産業の企業とのサービス連携が進む

資料:MRIマンスリーレビュー2019年10月号 「5Gの真価発揮に向けた基盤整備」コンサルティング部門 デジタル・イノベーション本部 伊藤陽介

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(3)地域通貨 ①BC技術による地域創生

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大都市と地方の共創

(1)都市間の移住意向(2)東京一極集中はデジタル化で回避できるか(3)関係人口(4)テレワーク(5)ワーケーション

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スマートシティも共創が求められる

(1)エリアでみた傾向(2)エリア開発を契機と既存都市のスマート化(3)スマートシティにいま求められるもの

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(1)エリアでみた傾向

⚫ エネルギーマネジメントシステム、データ活用によるマーケティング等を志向。

⚫ 開発者を中心とした産学官コンソーシアムを組成し、地域の価値向上による収益還元を企図と想定。

<事例>札幌市、大丸有、豊洲、羽田空港跡地、みなとみらい21地区、うめきた2期・夢洲、九州大学箱崎跡地

大都市都心部【開発エリア】

⚫ 交通の改善、生活支援、コワーキング等の環境を整備し、高齢化が進行する地域の課題解決、持続的な地域の形成を企図。

⚫ 開発者を中心に産学官コンソーシアムを組成。

<事例>柏の葉、さいたま市美薗地区、泉パークタウン、新百合ヶ丘周辺、けいはんな学研都市、藤沢SST

郊外部【開発エリア】

⚫ 中心市街地の回遊性向上、観光振興、中山間地の交通の確保等を目的に、行政データのオープン化、行動データ等を集約。

⚫ 行政を中心に産学官コンソ―シアムを構築、中心市街地では、商業・観光事業者による体制構築も。

<事例(中心市街地)>熱海・下田市街地、松山市、荒尾市<事例(市全域)>仙北市、守谷市、前橋市、加古川市、会津若松市、高松市、スマート光タウン熊本

地方部【中心市街地・市全域】

⚫ 地域の交通の確保を主目的に、官民保有データを活用した人材育成/産業創出、エネルギーマネジメントシステムの構築を志向。

⚫ IoTデータを活用した道路等の施設管理の高度化の取組もみられる。

<事例>つくば市、宇都宮市、毛呂山町、横須賀市、岡崎市、藤枝市、春日井市ほか

郊外部【全市】

出所:三菱総合研究所

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(2)スマートシティにいま求められるもの

⚫ スマートシティ実現の環境が提唱から約10年を経て整いつつある⚫ 今後は技術の実証から社会受容性を醸成する段階へと移行していく⚫ 事業者と住民が信頼関係に基づく協働体制を構築できるかが鍵となる

資料:MRIマンスリーレビュー2019年7月号 「スマートシティにいま求められるもの」地域創生事業本部 田村隆彦

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万博はイノベーションの好機なので、過去博の変遷からも、今回の万博の位置づけを見出す

ポイントはデジタルとの融合になるが、今後、デジタルイノベーションを取り巻く環境は、スケールアップし、共創の時代に

テーマ別デジタルイノベーションでは、共創が主体で産業が成長

東京一極集中はデジタル化で回避できるかは、地域の個性を生かせるマネジメントの仕組みと事業者と住民が信頼関係に基づく協働体制を構築できるかが鍵

万博はデジタルイノベーションの共創により、未来社会を構築する絶好の機会

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株式会社三菱総合研究所

西日本営業本部長 兼 万博推進室長

高橋 朋幸 [email protected]

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