本日のふりかえり 「配付資料」...本日のふりかえり 配付資料 項 目 詳 細...

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(平成28年度 居宅系) 本日のふりかえり 「配付資料」 高齢者権利擁護支援センター作成

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Page 1: 本日のふりかえり 「配付資料」...本日のふりかえり 配付資料 項 目 詳 細 Ⅰ-①【虐待の芽チェックリスト活用】 虐待の芽チェックリストを活用し、委員会等を通じて内容を分析して、虐待

(平成28年度 居宅系)

本日のふりかえり 「配付資料」

高齢者権利擁護支援センター作成

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本日のふりかえり 配付資料

項  目 詳  細

Ⅰ- ① 【虐待の芽チェックリスト活用】虐待の芽チェックリストを活用し、委員会等を通じて内容を分析して、虐待防止に努める。

Ⅰ- ② 【倫理文書作成】 職員基本倫理や倫理綱領を、ケアに従事する職員等が考えて作成する。

Ⅰ- ③ 【新しい視点の意見反映】聴き取りや無記名アンケート調査によって課題把握を行い、事業所運営に反映させる(新任職員、実習生、ボランティア、その他)。

Ⅰ- ④ 【当事者の意見反映】利用者や家族を対象にしたアンケートなど、当事者が意見をいいやすい仕組みをつくった上で課題把握を行い、事業所運営に反映させる。

Ⅰ- ⑤ 【職員の意見反映】働きやすい職場をつくるために、管理職による職員面談(人事考課に影響しないもの)を行い、職員の声を事業所運営に反映させる。

Ⅰ- ⑥ 【ヒヤリハット・事故報告】ヒヤリハットや事故報告の分析によって課題把握を行い、事業所運営に反映させる。

Ⅰ- ⑦ 【流れ作業等の見直し】業務の中に流れ作業(一斉作業、無意味に画一的に行っている作業)がないかをチェックし、業務のあり方を見直す。

Ⅰ- ⑧ 【苦情対応体制の整備・見直し】 苦情対応の体制を整備する(今あるものを見直す) 。

Ⅰ- ⑨ 【勤務体制や担当ケア内容の見直し】ローテーションの見直しや心身の負担が多いサービス提供時間帯や負担の多いケア内容の重複の確認等の配慮によって、職員のストレス軽減を図る 。

Ⅰ- ⑩ 【ケアについての意見交換の場】様々な雇用形態(常勤・非常勤・臨時職員・パート等)にかかわらず具体的なケアを提供する際には十分な意見交換ができる場を定期的に設定し、協働・連帯感を生む出す工夫を行う 。

Ⅰ- ⑪ 【その他の取組み】その他(                                            )

項  目 詳  細

Ⅱ- ① 【本研修の伝達】本研修を職員へ伝達する(高齢者虐待防止や身体拘束廃止の理解の促進)。

Ⅱ- ② 【権利擁護意識の醸成】人権や権利擁護の意識を根付かせるために机上の知識以外にも研修等を工夫する 。

Ⅱ- ③ 【他事業所見学等による意識向上】職員に他事業所等の見学や交流の機会を提供し、根拠をもった利用者本位のケアについての意識を高める 。

Ⅱ- ④ 【新任職員教育】新任職員を適切に教育し、支える体制をつくる(プリセプター制度・エルダー制度の導入と、指導する側への教育の実施)。

Ⅱ- ⑤ 【内部研修の工夫】内部研修は、全ての職員が受けられるように同様の内容を複数回実施する等工夫する。

Ⅱ- ⑥ 【研修の企画システム】職員が自分たちがやりたい、受けたい研修を企画することができるようなシステムを作る。

Ⅱ- ⑦ 【外部研修の受講推奨】外部研修を受けやすいシステムを作る(外部研修の情報を提供する、職員に研修受講計画を提出してもらうなど)。

Ⅱ- ⑧ 【研修報告書の工夫】研修報告書に、受講した内容について自分で考えてまとめる欄を設ける等、研修の受講や伝達にやりがいをもたせる。

Ⅱ- ⑨ 【研修の伝達・実践システム】研修で得た知識や技術を職場で伝達したり、実際に取り組む機会を設け、研修受講にやりがいをもたせる。

Ⅱ- ⑩ 【その他の取組み】その他(                                            )

(公財)東京都福祉保健財団 高齢者権利擁護支援センター 作成

      明日から取り組んでみよう 虐待防止取組み案リスト

Ⅰ.運営体制の工夫による虐待防止

記号

Ⅱ.研修や職員教育による虐待防止

記号

管理者として

1

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貴事業者が取り組まれた内容について下記にご記入の上、FAX にてご連絡ください。いただいたご報告につい

ては、受講状況とあわせて、区市町村担当者に情報提供させていただく予定です。

1.高齢者虐待防止についてどのように取り組まれたかを具体的にご記入ください。

誰が 誰に いつ 何をどうしたか

※取り組み項目が多く、書ききれない場合には、別紙にご記入ください。

2.実際に取り組まれて得られた効果、それに対する評価などをご記入ください。

3.この報告等についてご意見・ご感想をご記入ください。

4.最後に、貴事業者名とご担当者についてご記入ください。

事業者名 担当者名

所在地 区市町村名

連絡先 電話番号

ご協力ありがとうございました。FAX 番号をお間違いなくお願いいたします。

(提出締切後も受付けます。是非、ご送付ください。)

FAX 送信 提出締切 3/31

03-3344-8593 高齢者権利擁護支援センター行き (TEL:03-3344-8628)

高 齢 者 虐 待 防 止 取 組 み報 告

3

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虐待の芽チェックリスト(訪問サービス版)

虐待の芽や不適切ケアを自己チェックして、高齢者虐待を防止しましょう。

あてはまるチェック欄に○をつけてみてください。

番号 チェック項目 チェック欄(○)

1 利用者に友達感覚で接したり、子供扱いしたりしていませんか? している していない

(自分以外の人で)

該当する人がいる

利用者に対して、アセスメント・居宅サービス計画・介護サービ

ス計画等に基づかず、あだ名や○○ちゃん呼び、呼び捨てなどを

していませんか?

している していない

(自分以外の人で)

該当する人がいる

3 利用者に対して、威圧的な態度、命令口調(「○○して」「ダメ!」

など)で接していませんか? している していない

(自分以外の人で)

該当する人がいる

4 利用者への声掛けなしに介助していませんか? している していない

(自分以外の人で)

該当する人がいる

5 利用者のプライバシーに配慮せず、職員や関係機関同士で話題に

したり個人情報を取り扱ったりしていませんか? している していない

(自分以外の人で)

該当する人がいる

6 利用者に対して「ちょっと待って」を乱用し、長時間待たせてい

ませんか? いる いない

(自分以外の人で)

該当する人がいる

7 利用者に意思・意向を確認しないまま勝手に私物を捨てたり、片

付けたりしていませんか? している していない

(自分以外の人で)

該当する人がいる

8 利用者の呼びかけを無視したり、意見や訴えに否定的な態度をと

ったりしていませんか? している していない

(自分以外の人で)

該当する人がいる

9 食事や入浴介助の無理強いなど、介護方法を工夫しないままに利

用者に嫌悪感を抱かせるような援助を強要していませんか? している していない

(自分以外の人で)

該当する人がいる

10 利用者の身体で遊んだり、人格を無視した関わり(落書きをする、

くすぐるなど)をしたりしていませんか? している していない

(自分以外の人で)

該当する人がいる

11 利用者や利用者の家族の言動をあざ笑ったり、悪口を言ったりし

ていませんか? している していない

(自分以外の人で)

該当する人がいる

12 利用者やその家族と、物やお金の貸し借り・授受をしていません

か? している していない

(自分以外の人で)

該当する人がいる

13

他の職員・関係機関等に対して、利用者に関わることについて相

談ができない等、職場・関係機関でのコミュニケーションがとり

にくくなっていませんか?

とりにくい 良好

(自分以外の人で)

該当する人がいる

14 家族が行っている不適切ケアについて、誰にも連絡・相談せずに

そのままにしていませんか? している していない

(自分以外の人で)

該当する人がいる

15

居宅サービス計画の内容に課題がある、利用者への支援体制に課

題があると感じても、介護支援専門員に連絡・相談せず、そのま

まにしていませんか?

している していない

(自分以外の人で)

該当する人がいる

(公財)東京福祉保健財団 高齢者権利擁護支援センター作成

☆無記名で定期的に実施・回収(年数回)し、集計・分析による課題把握を行い運営改善に取り組むことにより虐待防止につながります。

参考及び引用)東京都社会福祉協議会高齢者施設福祉部会 生活相談員研修委員会 平成 19 年度生活相談員

スペシャリスト養成研修会Cグループ 作成「虐待の芽チェックリスト」

社会福祉法人 徳心会 介護老人福祉施設 いずみえん 作成「虐待の芽チェックリスト」

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虐待の芽チェックリスト(入所施設版)

虐待の芽や不適切ケアを自己チェックして、高齢者虐待を防止しましょう。

あてはまるチェック欄に○をつけてみてください。

番号 チェック項目 チェック欄(○)

1 利用者に友達感覚で接したり、子供扱いしたりしていませんか? している していない 見たこと・

聞いたことがある

2 利用者に対して、アセスメント・施設サービス計画書に基づかず、

あだ名や○○ちゃん呼び、呼び捨てなどをしていませんか? している していない 聞いたことがある

3 利用者に対して、威圧的な態度、命令口調(「○○して」「ダメ!」

など)で接していませんか? している していない

見たこと・

聞いたことがある

4 利用者への声掛けなしに介助したり、居室に入ったり、勝手に私

物に触ったりしていませんか? している していない 見たことがある

5 利用者のプライバシーに配慮せず、職員同士で話題にしたり個人

情報を取り扱ったりしていませんか? している していない 聞いたことがある

6 利用者に対して、「ちょっと待って」を乱用し、長時間待たせてい

ませんか? いる いない

見たこと・

聞いたことがある

7 利用者に必要な日用品(眼鏡、義歯、補聴器など)や道具(コー

ルボタンなど)が壊れていたり、使えなかったりしていませんか?している していない —

8 利用者の呼びかけやコールを無視したり、意見や訴えに否定的な

態度をとったりしていませんか? している していない 見たことがある

9 食事や入浴介助の無理強いなど、利用者に嫌悪感を抱かせるよう

な援助を強要していませんか? している していない 見たことがある

10 利用者の身体で遊んだり、人格を無視した関わり(落書きをする、

くすぐるなど)をしたりしていませんか? している していない 見たことがある

11 利用者や利用者の家族の言動をあざ笑ったり、悪口を言ったりし

ていませんか? している していない 聞いたことがある

12 プライバシーへの配慮に欠けたケア(排泄について大声で話す、

カーテンを開けたまま排泄ケアをするなど)をしていませんか?している していない 見たことがある

13 利用者に対して乱暴で雑な介助や、いい加減な態度・受け答えを

していませんか? している していない

見たこと・

聞いたことがある

14 他の職員に仕事に関わる相談ができない等、職場でのコミュニケ

ーションがとりにくくなっていませんか? とりにくい 良好 —

15 他の職員が行っているサービス提供・ケアに問題があると感じる

ことがありませんか? ある ない —

(公財)東京福祉保健財団 高齢者権利擁護支援センター作成

☆無記名で定期的に実施・回収(年数回)し、集計・分析による課題把握を行い運営改善に取り組むことにより虐待

防止につながります。

参考及び引用)東京都社会福祉協議会高齢者施設福祉部会 生活相談員研修委員会 平成 19 年度生活相談員

スペシャリスト養成研修会Cグループ 作成「虐待の芽チェックリスト」

社会福祉法人 徳心会 介護老人福祉施設 いずみえん 作成「虐待の芽チェックリスト」

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虐待の芽チェックリスト(通所サービス版)

虐待の芽や不適切ケアを自己チェックして、高齢者虐待を防止しましょう。

あてはまるチェック欄に○をつけてみてください。

番号 チェック項目 チェック欄(○)

1 利用者に友達感覚で接したり、子供扱いしたりしていませんか? している していない

見たこと・

聞いたことがある

2 利用者に対して、アセスメント・通所介護計画書等に基づかず、

あだ名や○○ちゃん呼び、呼び捨てなどをしていませんか? している していない 聞いたことがある

3 利用者に対して、威圧的な態度、命令口調(「○○して」「ダメ!」

など)で接していませんか? している していない

見たこと・

聞いたことがある

4 利用者への声掛けなしに介助したり、勝手に私物に触ったりして

いませんか? している していない 見たことがある

5 利用者のプライバシーに配慮せず、職員同士で話題にしたり個人

情報を取り扱ったりしていませんか? している していない 聞いたことがある

6 利用者に対して、「ちょっと待って」を乱用し、長時間待たせてい

ませんか? いる いない

見たこと・

聞いたことがある

7 利用者の参加しやすさや尊厳保持、自立支援を考えずに、流れ作

業的にレクリエーションを実施していませんか? ある ない 見たことがある

8 利用者の呼びかけを無視したり、意見や訴えに否定的な態度をと

ったりしていませんか? している していない 見たことがある

9 食事や入浴介助の無理強いなど、利用者に嫌悪感を抱かせるよう

な援助を強要していませんか? している していない 見たことがある

10 利用者の身体で遊んだり、人格を無視した関わり(落書きをする、

くすぐるなど)をしたりしていませんか? している していない 見たことがある

11 利用者や利用者の家族の言動をあざ笑ったり、悪口を言ったりし

ていませんか? している していない 聞いたことがある

12 プライバシーへの配慮に欠けたケア(排泄について大声で話す、

カーテンを開けたまま排泄ケアをするなど)をしていませんか?している していない 見たことがある

13 利用者に対して乱暴で雑な介助や、いい加減な態度・受け答えを

していませんか? している していない

見たこと・

聞いたことがある

14 他の職員に仕事に関わる相談ができない等、職場でのコミュニケ

ーションがとりにくくなっていませんか? とりにくい 良好

(自分以外の人で)

該当する人がいる

15 他の職員が行っているサービス提供・ケアに問題があると感じる

ことがありませんか? ある ない —

(公財)東京福祉保健財団 高齢者権利擁護支援センター作成

☆無記名で定期的に実施・回収(年数回)し、集計・分析による課題把握を行い運営改善に取り組むことにより虐待

防止につながります。

参考及び引用)東京都社会福祉協議会高齢者施設福祉部会 生活相談員研修委員会 平成 19 年度生活相談員

スペシャリスト養成研修会Cグループ 作成「虐待の芽チェックリスト」

社会福祉法人 徳心会 介護老人福祉施設 いずみえん 作成「虐待の芽チェックリスト」

9

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高齢

者虐

待防

止の

セル

フチ

ェッ

クリ

スト

待を

引き

起こ

しや

すい

心理

状況

にう

まく

対応

でき

れば

、虐

待を

予防

でき

ると

考え

られ

ます

下記

のチ

ェッ

ク項

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クを

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ある

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待につな

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つな

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やす

い心

状況

になる(

なっ

た)と

思い

ますか

その

ような状

態・状況の

時、どう対

応し

ていま

か?

(どう対

応し

たら良

いと

思いま

すか

?)

1 利

用者の「尊

厳の保持」

という

意味

が良くわ

からなくなることがある

ある

ない

2 利

用者が「守

られるべき

立場」

にあ

ると思え

ない時がある

ある

ない

3 利用者に対して丁寧に関われない時がある

ある

ない

4 利

用者から拒

否的な反応

をされ

、う

まく対応

できない事がある

ある

ない

5 利用者に対し、「

○○してあげているのに」と

思い、苛立ちを感じる事がある

ある

ない

6 利

用者に「ど

うして早く

できな

いの

?」と問

いたくなる時がある

ある

ない

7 利

用者が、自

分の思う様

に行動

しな

い時に苛

立ちを感じる事がある

ある

ない

8 利用者から大声で「呼ばれる」「怒鳴られ

る」

時に、大声で言い返したくなる事がある

ある

ない

9 利用者から「叩かれる」「

強く掴まれる」時に、

ついやり返したくなる時がある

ある

ない

10

排泄介助の場

面で臭いが

我慢で

きず

、対応す

るのが嫌になることがある

ある

ない

11

利用者の話を

最後まで聞

けない

、言

いたい事

や動作を待てないと感じる事がある

ある

ない

12

利用者から呼

ばれている

のに、

聞こ

えないふ

りをして反応したくないと感じる事がある

ある

ない

(公

財)東

京都

福祉

保健

財団

齢者

権利

擁護

支援

セン

ター

作成

11

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高齢者虐待防止のセルフチェックリストの使い方

ケア・業務に従事する中で、マイナスと思えるような思い・感情が心の中に「生じてしまう」

ことそのものが悪いわけではありません。その感情が「生じている」ことに気づき、「しっかり

と手当する」「助け合って対応できる環境をつくっていく」ことが大切です。

マイナスと思えるような思い・感情が心の中に「生じている」「ある」と気づいているけれど、

「うまく対応できない」ことについて、みんなで振り返り、話し合ってみましょう。

他の人はどのように対応しているでしょうか?一人で対応できない時、どのようにしたら助

け合って対応できるでしょうか?

マイナスな感情の想起に関係していると思われる項目

〇職員の心身の状態

体調は?ストレスは?仕事のやりがいはどうでしょうか?

自分で対応する手立てがありますか?助け合うこと、相談できる場所がありますか?

解決のためのキーワードとして、≪感情コントロール≫≪アンガーマネジメント≫

≪ストレスマネジメント≫等があると考えられます。

〇利用者のケアの内容

認知症やBPSDへの対応方法がわからなかったり、どのようなケアの方針なのか共

有できていなかったりすることから、大変な思いをしていることはありませんか?

解決のためのキーワードとして、≪認知症ケアのツール(センター方式、ひもときシ

ート、『続初めての認知症介護』のシートの活用等)によるアセスメントの見直し≫

≪認知症ケアのスキルアップ(ユマニチュード等を学ぶ等)≫等があると考えられま

す。

〇「場」「時期」

利用者や職員がすべりやすい場所、極端に大変な体勢を余儀なくされるような介護環

境等、ハード面での大変さはありませんか?大変さを感じやすい共通の時期、時間帯

はありませんか?同じ時期・時間帯、場で、事故やヒヤリハットが多く生じているか

もしれません。

解決のためのキーワードとして、≪事故報告やヒヤリハット報告の集計・分析・対応

の見直し≫等があると考えられます。

〇相談できる人がいない、気になっても声がかけられない

職員が気軽に声をかけあえるためには、どんな工夫があるとよいと思いますか?悩ん

でいる職員が相談しやすい場・関係づくりを、組織として起こっていますか?

解決のためのキーワードとして、≪メンタルヘルス≫≪OJT≫等があると考えられ

ます。

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施設での取組み例

(公財)東京都福祉保健財団 高齢者権利擁護支援センター作成

介護老人福祉施設いずみえんの取組み

① 「起こるかもしれない」という意識と、多種多様な`眼”を意識した環境づくり

② 虐待の芽チェックリストの活用

③ 夜勤時間の見直し(短縮)

④ プリセプター制の試行

平成 16 年 8 月開設時より、介護老人福祉施設(150 名)のほか、在宅サービスセンター(通所介護・短期入所)と知的障

害者入所更生施設、同通所更生施設、同短期入所事業所を併設。

開設 2 年目に施行された高齢者虐待防止法による都内施設での初めての虐待発覚は他人事ではなく管理者と

して「うちでも起こるかもかもしれない」との意識を持ちながら、個別ケアの確立に取り組み、まず利用者

からの暴力行為に向き合うこととした(暴力行為は問題行動ではなく BPSD であると理解され始めていた)。

平成 17 年からサービスの第三者評価を受けているほか、大田区で最寄り駅からも徒歩 5 分程という交通アクセスが

よい立地条件にあるため利用者の家族など来園者が多く、職員にとって当たり前のことが一般の人から見て

おかしいことはないか、来園者などの”外部の眼”がみた施設サービスを意識すると同時に、内部監査として同施

設内の障害者施設職員等が介護老人福祉施設の中を歩き、同職員の対応等に耳を傾け相互確認をしている。

また、新人職員のフォローアップ面接時に入社してからの気付き“新人の眼”の意見も大切にしている。

法人で作成した「虐待防止対応指針(H19.12 施行)」に基づき、権利擁護委員会と身体拘束廃止プロジェクトを抱

き合わせで立上げる。委員会及びプロジェクトメンバーは両者とも園長はじめ特養 3 フロアのリーダーや相談員、管理栄養

士、医務課長、障害部門担当者など多職種(内部の多種多様な眼)で構成。

職員が研修参加した平成 19 年のアクティブ福祉 in 東京で「虐待の芽チェックリスト」を持ち帰り、権利擁護委員会に報

告し、実施することとなる(当初介護職員対象)。職員から続けてほしいという声が上がり、改定を重ねた現

在は全職員を対象に 3 カ月に 1 回実施。自己チェックと相互チェックによる危険な傾向分析など組織としての課題把

握(どの項目にできていないチェックが多いのか等)に努め、結果をフロア計画等に反映させている。できていない

チェックが多い項目は「月間目標・週間目標」として具体的な目標設定をして、課題に取組む方法を園全体で行

っている。

これまでの夜勤時間帯は 16 時半から翌日 9 時半までの 17 時間であったが、夜勤職員の集中力が落ちる明け

方 6 時頃に、利用者が起床し、排泄介助が必要となり、最も忙しく職員の負担になっていること、事故の発生

要因がリスクマネジメント集計分析から多いことがわかったため、職員のゆとり確保を一つの目的とし、今年 7 月から

夜勤時間を 21 時から 7 時までとし、早朝勤務(7 時から 16 時)、準夜勤(12 時から 21 時)を増員するなど

の勤務形態を改善した。

「虐待の芽チェックリスト」は危険な職員をピックアップするために使っているわけではない。施設でのサービス提供には

個々の職員の力と職員同士が意見等を率直に言い合うことができるよい人間関係が不可欠である。職員の平

均年齢が 27~28 歳と若いため、管理者として職員が疲れていないか、何かトラブルを抱えていないかなど「気に

なる職員」がいないか気を配り、「職員同士のいい関係づくり」を模索し、指導者であるリーダー面接のほか、

必要に応じて管理職(園長・課長・係長)面接を実施。昨年度の東京都特別養護老人ホーム経営支援事業で「介護

職員の技術向上チェックシート」を作成。介護技術を教える人(プリセプター)と教わる人(プリセプティ)が、それぞれ教えた、

教わったことができるようになっているか、できないのはなぜか、教え方に問題はないかなどを相互にチェック

し、できるために何が必要かを確認する看護現場で実施されるマンツウマンの指導方法にも取り組んでいる。

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施設での取組み例

(公財)東京都福祉保健財団 高齢者権利擁護支援センター作成

社会福祉法人 浴風会の取組み

⑤ 根拠をもったケアを提供するために、職員自らが考え工夫することを推奨

⑥ 実習生や新人職員からのフィードバックから事業所運営を見直す工夫

⑦ 職員研修の工夫

⑧ 担当アドバイザー制度による新人教育(プリセプター・エルダー等制度を法人独自で組み替えて行っている)

長く続いている社会福祉法人は職場風土が出来上がっており、それが固定化しやすい。外部からの意見を

積極的に取り入れて運営を見直していけるよう、実習生や実習担当者、新人職員からのフィードバックを大

切にしている。

☆実習終了時の実習生からの無記名アンケートを実施(指導者に対しての感想、施設に対して感想、困った

ことがあったか、職員がその際に対応したか、自由記述など)

☆実習終了後、学校の実習指導担当者と懇談会を実施し、実習指導での感想を聴取

始めたばかりの頃は辛口の意見も聞かれたが、最近は「よく教えてくれた」「目指すべき先輩の姿がそこに

あった」という感想が出ており、実習生がその後就職をしてくれることもでてきた。良い感想については、

指導した職員へ即座にフィードバックし、職員のやる気も喚起している。

職員には6回に分けた階層別研修を実施している(施設長等の管理職クラス向け、フロアリーダー向け、5

年以上の職員向け、3年~5年の職員向け、1年~3年職員向け、新入職員向け)。その他に全体研修を1~

2ヶ月に1回実施、外部研修の研修報告会はサブリーダーが企画して実施できるように工夫している。

職員が仕事の意義を忘れ、近視眼的に目の前の「作業」を行ってしまうことが、高齢者虐待を引き起こす

と考えている。職員が個別ケアについて、根拠をもったケアを自ら考え工夫して提供していけるよう、以下

のような取り組みを実施してきた。これらに取り組むことで、職員がイキイキと仕事をできるようなってき

ている。

☆「なぜ」そのケアなのか、「何のために」そのケアなのか、法人の理念を具現化し、「根拠をもったケア」

を提供するために職員研修を実施

☆個別ケアとは何か、尊厳を保つケアとは何か、こうした新しい介護の方法を取り入れている施設への見学

を実施

☆ケアに従事する職員に現状で不満に思っていることを書き出してもらい、さらに理想はどのようにあるべ

きかを書き出してもらった。さらに現状の壁は何か、自らの仕事の内省を行い、自ら今からできることは

何か、職員自身は何をやるのかを考えてもらうという研修を行った⇒考えて工夫することを推奨

☆施設全体で取組は理想であるが、人対人の仕事なので大きな混乱を避けることによって、小さな成功を体

験することから他のフロアへと派生する効果を狙う。身近で成功例を実際に目の当たりにしてから他の職

員が取り組むと、主体的に業務改善に取り組むことができる

新入職員を3ヶ月間固定的に指導する担当アドバイザーには、事前に「新入職員それぞれの個性を認め、

できないことも認めてから、どう教育するか」を考えるように研修を実施している。また、新入職員は担当

アドバイザーに相談、担当アドバイザーは主任に相談、主任はその上司に相談できるようにしており、困り

ごとが停滞しないようにしている。3ヶ月経った時点で新入職員へのフォローアップとして新入職員からの

聞き取りを実施し、新入職員への教育を評価するとともに、そこで聞かれた意見を事業所運営に活かしてい

る。

14

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施設での取組み例

(公財)東京都福祉保健財団 高齢者権利擁護支援センター作成

特別養護老人ホームAの取組み

⑨ 働きやすい職場環境づくりへの管理者としてのしくみづくり

⑩ 外部からの意見を事業運営や日々のケアに循環させるしくみづくり

⑪ 職員の倫理感をケアに引きつける工夫

⑫ 研修に参加しやすい体制づくり

「風通しの良い組織風土」づくりを目指し、法人全体として「虐待防止委員会」「第三者委員サービス連絡

会」を設置して、外部の方と「話し合える」場をつくっている。

☆「虐待防止委員会」は顧問弁護士ではない弁護士、家族代表、地域代表の3名を委員として適宜開催。管

理・監督職を含まない現場職員と委員のみの検討時間をつくるなどの「話しやすい場づくり」の工夫

☆「第三者委員」による訪問相談により、利用者及び家族(各懇談会を利用)からの「声」を把握し、施設

に対する問題提起をしてもらう。外部からの客観的意見を率直に受止め、「改善及び対策」の取組み結果を

第三者委員へフィードバックしている(苦情解決対策としても対応)

☆「利用者懇談会」「家族懇談会」「地域懇談会」等からの意見を積極的に取り入れる

専門家からの意見を得ながら、施設の管理・監督者としてではない「職員の立場」で何度も意見を重ね合い

ながら「職員基本倫理」を策定。

☆朝礼にて、法人の「経営理念」「運営方針」に加え、「職員基本理念」を毎日1つ唱和し、職員の意識向上

☆内部研修に「職員基本倫理」をテーマとした内容を設ける(施設長が講師を担当)

☆施設内で虐待防止(人権擁護)委員会を月1回開催し、実務での「職員基本倫理」の遵守と「虐待の防止」

を点検(「今はない」ではなく、「虐待や不適切なケアをしてしまう・生じさせてしまう意識・環境はないか」)

法人内全体・施設内部・外部研修と、様々な研修への積極的かつ継続的な参加を組織的に支援している。研

修報告書の提出の徹底や研修報告会を開催し、個人の受講に留めず、全体での共有を図り、実務へ反映する。

☆年2回の法人内全体研修では、必ず1回は「人権・権利擁護、虐待防止、尊厳」等をテーマに開催

☆施設内部研修は、同内容の研修を3回以上実施する等、多くの職員が参加できる工夫をしている(年間計画)

☆現場において職員が必要と感じることや学びたいと思う内容について、職員が研修を企画・起案し実施する

☆職員一人ひとりの職務における明確な目標設定のため、「目標設定シート」と「個別研修計画」を作成

☆新任職員研修は、OJT の内容充実と教育担当制を強化。入職時から「目標設定シート」と「個別研修計画」

を活用。短期的視野ではなく、長期的展望をもって育成

「良いケアを利用者に提供するためには、職員の健全が大切」「職員が働きやすい職場環境を整備するのは、

管理職の役割である」との認識を持ち、職員一人ひとりの考えや思いを受け止めつつ、メンタルヘルス面を

含む健康管理への配慮を考えた事業目標、事業計画を検討・策定している。

☆複数合議による管理体制(現状に即した体制がとれるよう、毎年必要に応じて柔軟な体制見直しを行う)

☆理事長が職員の「声」を聞く機会(人事考課ではない、リーダー職と理事長の面談)

☆全職員からのアンケートを施設長が集約し、次年度の事業計画等へいかす

☆前例主義にとらわれない等、業務システムを現状に即した内容へと改正する姿勢

☆職員間の連携や協力、コミュニケーション強化による「風通しの良い職場環境」づくり(フロア制を基本

としたチームによる職員間の話合い⇒各フロアからの意見等をリーダー職で共有⇒施設全体の協議・検討)

15

Page 18: 本日のふりかえり 「配付資料」...本日のふりかえり 配付資料 項 目 詳 細 Ⅰ-①【虐待の芽チェックリスト活用】 虐待の芽チェックリストを活用し、委員会等を通じて内容を分析して、虐待

.

16

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伝達研修用説明資料①

養介護施設従事者等による高齢者虐待のとらえ方

「高齢者虐待防止法」の目的は、「高齢者の権利利益の擁護」である(高齢者虐待防止法第 1条)

・ 当事者の虐待に対する「自覚」は問わず、区市町村により虐待と判断される(「いじめてやろう」「虐げよう」

と思っているかは、無関係)

・ 「高齢者が他者からの不適切な扱いにより権利利益を侵害される状態や生命、健康、生活が損なわれるよう

な状態におかれること」を虐待ととらえる

・ 身体的虐待、心理的虐待、放棄放任、性的虐待、経済的虐待

・ 攻撃的言動や介護への強い抵抗があるなど、行動・心理症状(BPSD)がある高齢者が、虐待にあいやすい

・ 「高齢者の福祉に職務上関係のある者」には、早期発見努力義務がある (高齢者虐待防止法第5条)

・ 「養介護施設従事者等による高齢者虐待」とは、「養介護施設」又は「養介護事業」の業務に従事する職員が

行う行為のことである

養介護施設 養介護事業

老人福祉法による規定 老人福祉施設

有料老人ホーム 老人居宅生活支援事業

介護保険法による規定

介護老人福祉施設

介護老人保健施設

介護療養型医療施設

地域密着型介護老人福祉施設

地域包括支援センター

居宅サービス事業

地域密着型サービス事業

居宅介護支援事業

介護予防サービス事業

地域密着型介護予防サービス事業

予防介護支援事業

身体拘束との関係

・「身体拘束その他入所者(利用者)の行動を制限する行為」として、介護保険指定基準において禁止対象にな

っている。

・「緊急やむを得ない場合(切迫性、非代替性、一時性)」であって、それらの要件の確認等の適切な手続きが極

めて慎重に実施されている身体拘束以外は、「虐待」と捉えられる。

◇なぜ認められる身体拘束があるのか?

身体拘束とは、「人身の自由」や「個人の尊厳」を侵害する行為である。しかし、一方で「生存権」も人権

であり、人身の自由や個人の尊厳を冒す行為ではあるが、命を守るために他に方法がない、という場合もある。

たとえ家族からの要求であっても、「緊急やむを得ない場合及び適切な手続き等」の要件に当てはまらない

身体拘束は、「虐待」である。

(介護保険施設等実施マニュアルの「身体拘束の定義」を参考)

「不適切なケア」を底辺とする

「高齢者虐待」の概念図 虐待を予防するには、

不適切ケアの防止が

大切!!

に従事する者を

「 養 介 護 施 設 従

事者等」という

(公財)東京都福祉保健財団 高齢者権利擁護支援センター作成

顕在化した虐待

非意図的虐待意図的虐待

「緊急やむを得ない」

場合以外の身体拘束

不適切なケア

★柴尾慶次氏(特別養護老人ホーム フィオ-レ南海施設長)が作成した資料(2003)をもとに作成

「高齢者虐待を考える-養介護施設従事者等による高齢者虐待防止のための事例集」認知症介護研究・研修(仙台・東京・大府)センターより

グレーゾーン

17

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5.その

 ②

金銭

・財

産等

の着

服・窃

盗等

(高

齢者

のお金

を盗

む、無

断で使

う、処

分する、無

断流

用する、おつりを渡

さない)。

 ⑩

必要

なめが

ね、義

歯、補

聴器

等が

あっても使

用させ

ない。   など

 ③

立場

を利

用して、「お金

を貸

してほ

しい」と頼

み、借

りる。

4.高

齢者

の権

利を無

視した行

為または

その

行為

の放

置 ④

日常

的に使

用するお金

を不

当に制

限する、生

活に必

要なお金

を渡

さない。   など

 ⑪

他の

利用

者に暴

力を振

るう高

齢者

に対

して、何

ら予

防的

手立

てをしていない。   など

2.その

出典

)社

団法

人日

本社

会福

祉士

会(2012)『市

町村

・都

道府

県の

ための

養介

護施

設従

事者

等による高

齢者

虐待

対応

手引

き』5-

9頁

より引

2.高

齢者

の状

態に応

じた治

療や

介護

を怠

ったり、医

学的

診断

を無

視した行

為2.その

 ⑦

医療

が必

要な状

況にも関わらず、受診させないあるいは救急対応を行

わない。

経 済 的 虐 待

高齢者の財産を不当に処分することその他当該高齢者から不当に財産上の利益を得ること

 ⑧

処方

通りの

服薬

をさせ

ない、副

作用

が生

じているの

に放

置している、処

方通

りの

治療

食を食

べさせ

ない。   など

1.本

人の

合意

なしに財

産や

金銭

を使

用し、本

人の

希望

する金

銭の

使用

を理

由なく制

限すること

3.必

要な用

具の

使用を限定し、高齢者の要望や行動を制限させる行為

 ①

事業

所に金

銭を寄

付・贈

与するよう強要する。

 ⑨

ナースコール

等を使

用させ

ない、手

の届

かないところに置

く。

 ⑳

自分

の意

思で開

けることの

できない居

室等

に隔

離する。    など

 ⑲

入所

者の

顔に落

書きをして、それ

をカメラ等

で撮

影し他

の職

員に見せる。

4.その

他 ⑳

本人

の意

思に反

した異

性介

助を繰

り返

す。

 ①

入浴

しておらず異

臭が

する、髪

・ひげ・爪

が伸

び放

題、汚

れの

ひどい服

や破

れた服

を着

せている等

、   日

常的

に著

しく不

衛生

な状

態で生

活させ

る。

1.本

人との

間で合

意が

形成

され

ていない、あらゆる形

態の

性的

な行

為または

その

強要

 ①

性器

等に接

触したり、キス、性

的行

為を強

要する。

介 護 ・ 世 話 の 放 棄 ・ 放 任

高齢

者を衰

弱させ

るような著

しい減

食又

は長

時間

の放

置その

他の

高齢

者を養

護すべ

き職

務上

の義

務を著

しく怠

ること

 21浴

室脱

衣所

で、異性

の利

用者

を一

緒に着

替えさせたりする。   など

1.必要とされる介護や世話を怠り、高齢者の生活環境・身体や精神状態を悪化させる行為

性 的 虐 待

高齢者にわいせつな行為をすること又は高齢者をしてわいせつな行為をさせること

 ③おむつが汚れている状態を日常的に放置している。

 ③わいせつな映像や写真をみせる。

 ②

褥瘡

(床

ずれ

)が

できるなど、体

位の

調整

や栄

養管

理を怠

る。

 ②

性的

な話

しを強

要する(無

理や

り聞

かせ

る、無

理や

り話

させ

る)。

 ④

健康

状態

の悪

化をきたすほ

どに水

分や

栄養

補給

を怠

る。

 ④

本人

を裸

にする、または

わいせ

つな行

為をさせ

、映

像や

写真

に撮

る。撮

影したもの

を他

人に見

せる。

 ⑤

健康

状態

の悪

化をきたすような環

境(暑

すぎる、寒

すぎる等

)に長

時間

置か

せる。

 ⑤

排せ

つや

着替

えの

介助

がしや

すいという目

的で、下(上)半身を裸にしたり、下着のままで放置する。

 ⑥

室内

にごみ

が放

置され

ている、鼠

やゴキブリがいるなど劣

悪な環

境に置

かせ

る。    など

 ⑥

人前

で排

せつをさせ

たり、おむつ交換

をしたりする。またその

場面

を見

せないための

配慮

をしない。  など

 ⑰

脱衣

やおむつは

ずしを制

限するために、介

護衣

(つなぎ服)を着

せる。

6.その

 ⑱他人への迷惑行為を防ぐために、ベッドなどに体幹や四肢をひも等で縛る。

 ⑰車椅子での移動介助の際に、速いスピードで走らせ恐怖

感を与える。

 ⑲

行動

を落

ち着

かせ

るために、向

精神

薬を過

剰に服

用させ

る。

 ⑱

自分

の信

仰している宗

教に加

入するよう強

制する。

 ⑩

徘徊

しないように、車

いすや

いす、ベッドに体

幹や

四肢

をひも等

で縛

る。

 ⑪

高齢

者が

したくてもできないことを当

てつけにや

ってみ

せる(他

の利

用者

にや

らせ

る)。    など

 ⑯

立ち上

がる能

力のある人の立ち上がりを妨げるようないすを使用

する。

 ⑯

面会

者が

訪れ

ても、本

人の

意思や状態を無視して面会させない。   など

 ⑪

転落

しないように、ベッドや体幹や四肢をひも等で縛る。

4.高

齢者

の意

欲や

自立

心を低下させる行為

 ⑫自分で降りられないように、ベッドを柵(サイドレール)で囲む。

 ⑫トイレを使用できるのに、職員の都合を優先し、本人の意思や状

態を無視しておむつを使う。

 ⑬

点滴

・経

管栄

養等

のチューブを抜

かないように、四

肢をひも等

で縛

る。

 ⑬

自分

で食

事が

できるの

に、職

員の

都合

を優

先し、本

人の

意思

や状

態を無

視して食

事の

全介

助をする。  など

 ⑭点滴・経管栄養等のチューブを抜かないように、又は皮膚をかきむしらないように、手指の機能を制限する

   ミトン型

の手

袋等

をつける。

5.心理的に高齢者を不当に孤立させる行為

 ⑭

本人

の家

族に伝

えてほ

しいという訴

えを理

由なく無

視して伝

えない。

 ⑮

車いすや

いすか

らずり落

ちたり、立

ち上

がったりしないように、Y字

型拘

束帯

や腰

ベル

ト、車

いすテーブルをつける。

 ⑮

理由

もなく住

所録を取り上げるなど、外部との連絡を遮断する。

 ⑧

車椅

子や

ベッド等

から移

動させ

る際

に、必

要以

上に身

体を高

く持

ち上

げる。

 ⑧

他の

利用

者に高

齢者

や家

族の

悪口

等を言

いふ

らす。

 ⑨

食事

の際

に、職

員の

都合

で、本

人が

拒否

しているのに口に入

れて食

べさせ

る。   など

 ⑨

話しか

け、ナースコール

等を無

視する。

3.「緊急やむを得ない」場合以外の身体拘束・抑制

 ⑩

高齢

者の

大切

にしているもの

を乱

暴に扱

う、壊

す、捨

てる。

2.本

人の

利益

にならない強

制による行

為、代

替方

法を検

討せ

ずに高

齢者

を乱

暴に扱

う行

為 ⑥

子ども扱

いするような呼

称で呼

ぶ。   など

 ⑥

医学

的診

断や

介護

サービス等

に位

置付

けられ

ておらず、身

体的

苦痛

や病

状悪

化を招

く行

為を強

要する。

3.高

齢者

や家

族の

存在

や行

為を否

定、無

視するような発

言、態

 ⑦

介護

がしや

すいように、職員の都合でベッド等へ抑えつける。

 ⑦

「意

味もなくコール

を押

さないで」「なんでこんなことができないの

」などと言う。

 ④

日常

的にか

らか

ったり、「死

ね」など侮

蔑的

なことを言

う。

 ⑤

本人

に向

けて物を投

げつけたりする。   など

 ⑤排せつ介助の際、「臭い」「汚い」などと言う。

 ③刃物や器物で外傷を与える。

 ③

排せ

つの

失敗

や食

べこぼ

しなど老

化現

象や

それ

に伴

う言

動等

を嘲

笑する。

養介護施設従事者等による高齢者虐待例一覧

身 体 的 虐 待

高齢

者の

身体

に外

傷が

生じ、又

は生

じるおそれ

のある暴

行を加

えること

心 理 的 虐 待

高齢

者に対

する著

しい暴言又は著しく拒絶的な対応その他の高齢者に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと

1.暴

力的

行為

(身

体に接触しなくても、高齢者に向かって危険な行為や

身体

に何

らか

の影

響を与

える行

為であれ

ば、

           身

体的

虐待

と判

断することができる)

1.威

嚇的

な発

言、態

 ①

怒鳴

る、罵

る。

 ①

平手

打ちをする。つね

る。殴

る。蹴

る。

 ②

「ここ(施

設・居

宅)にいられ

なくしてや

る」「追

い出

すぞ」などと言

い脅

す。   など

 ②

ぶつか

って転

ばせ

る2.侮

辱的

な発

言、態

 ④入浴時、熱い湯やシャワーをかけてやけどをさせる。

東京

都健

康長

寿医

療センター研

究所

(東

京都

老人

総合

研究

所)作

成を一

部改

18

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伝達研修用説明資料②

養護者による高齢者虐待のとらえ方

「高齢者虐待防止法」の目的は、「高齢者の権利利益の擁護」である(高齢者虐待防止法第1条)

・ 当事者の虐待に対する「自覚」は問わず、区市町村及び地域包括支援センターは、客観的事実で虐待を判断

する(「いじめてやろう」「虐げよう」と思っているかは、無関係)

・ 「高齢者が他者からの不適切な扱いにより権利利益を侵害される状態や生命、健康、生活が損なわれるよう

な状態におかれること」を虐待ととらえる

・ 身体的虐待、心理的虐待、放棄放任、性的虐待、経済的虐待

・ 同居・近居家族からの虐待を「養護者(高齢者を現に養護する者)による虐待」といい、区市町村及び地域

包括支援センターが対応する

・ 養護者(虐待者)の支援を謳っている(養護者を罰することが目的ではない)

発見・通報のポイント等

・ 「高齢者の福祉に職務上関係のある者」の①早期発見努力義務と②高齢者虐待を受けた高齢者の保護のため

の施策への協力義務 (高齢者虐待防止法第5条)

・ 虐待と「思われる状態」で通報できる(証拠は必要なし)

・ 通報義務>業務上の守秘義務

・ 通報者を特定させる情報はもらされずに対応される (高齢者虐待防止法第8条)

〔虐待の種別〕

身体的虐待

心理的虐待

放棄放任

性的虐待

経済的虐待

一般的にイメージする虐待(事件性のある虐待)

高齢者虐待防止法が規定した高齢者虐待(自覚を問わない)

虐待の小さな芽から区市町村が責任をもって防止的に対応!

※不作為責任を問われるこがあります。

「自覚」「悪意」は問わない。「いじめてやろう」「虐げよう」と思っているかどうかは、無関係

(公財)東京都福祉保健財団 高齢者権利擁護支援センター作成

(高齢者虐待防止法第7条、

個人情報保護法第23条)

19

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 7.その他 上記項目以外に気づいたこと、気になることがある場合に記入

出典)首都大学東京 副田あけみ教授作成の様式を一部修正

高齢者本人氏名

生活状況 資産と日常生活の大きな落差、食べる物にも困っている、年金通帳・預貯金通帳がない等

支援のためらい サービス利用負担が突然払えなくなる、サービス利用をためらう等

 5.経済的虐待 サイン;当てはまるものがあれば○で囲む

訴え 「お金をとられた」「年金が入ってこない」「貯金がなくなった」などの発言等

態度や表情 おびえた表情、怖がる、人目を避けたがる等

支援のためらい 関係者に話すことをためらう、援助を受けたがらない等

 4.性的虐待 サイン;当てはまるものがあれば○で囲む

出血や傷の有無 生殖器等の傷、出血、かゆみの訴え等

高齢者に対する態度 冷淡、横柄、無関心、支配的、攻撃的、拒否的等

高齢者への話の内容「早く死んでしまえ」など否定的な発言、コミュニケーションをとろうとしない等

話の内容 話したがらない、自分を否定的に話す、「ホームに入りたい」「死にたい」などの発言等

適切な睡眠 不眠の訴え、不規則な睡眠等

体重の増減 急な体重の減少、やせすぎ、拒食や過食が見られる等

態度や表情 無気力な表情、なげやりな態度、無表情、急な態度の変化等

関係者に対する態度 援助の専門家と会うのを避ける、話したがらない、拒否的、専門家に責任転嫁等

 3.心理的虐待 サイン;当てはまるものがあれば○で囲む

適切な医療 家族が受診を拒否、受診を勧めても行った気配がない等

適切な介護等サービス 必要であるが未利用、勧めても無視あるいは拒否、必要量が極端に不足等

身体の清潔さ 身体の異臭、汚れのひどい髪、皮膚の潰瘍、のび放題の爪等

適切な食事 やせが目立つ、菓子パンのみの食事、余所ではガツガツ食べる等

住環境の適切さ 異臭がする、極度に乱雑、ベタベタした感じ、暖房の欠如等

衣服・寝具の清潔さ 着の身着のまま、濡れたままの下着、汚れたままのシーツ等

支援のためらい 関係者に話すことを躊躇、話す内容が変化、新たなサービスは拒否等

 2.放棄・放任 サイン;当てはまるものがあれば○で囲む

態度や表情 おびえた表情、急に不安がる、家族のいる場面いない場面で態度が異なる等

話の内容 「怖い」「痛い」「怒られる」「家にいたくない」「殴られる」といった発言等

あざや傷の説明 つじつまが合わない、求めても説明しない、隠そうとする等

行為の自由度 自由に外出できない、自由に家族以外の人と話すことができない等

 1.身体的虐待 サイン;当てはまるものがあれば○で囲む

あざや傷の有無 頭部に傷、顔や腕に腫脹、身体に複数のあざ、頻繁なあざ等

          虐待予防・発見チェックシート(第2版)

生年月日    年   月   日

記入日   年  月  日

確認場所: □居宅  □来所  □その他(          ) 確認者(記入者に○)

確認時の虐待者の有無: □有 □無 □その他(        )

歳性別 □男 □女

東京都健康長寿医療センター研究所(東京都老人総合研究所)作成

養護者による

上記に当てはまる状況があったら、

区市町村・地域包括支援センターへ

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