東日本 大震災 から6年 私たちは何を行ってきたか、 これから ... ·...

2017年3月15日(水) (1) (第932号) 主催/日本科学者会議宮城支部「世の中研究会」 連絡・問い合わせ先/090-2369-6186(小林) 資料代 300円 市民公開講座 日にち▶2017年3月19日(日) テーマ 「東日本大震災と子どもたち・みやぎの教育」 ▶2017年4月16日(日) テーマ「東日本大震災と原発問題」 時間▶13時半~15時半 場所▶仙台弁護士会館 (仙台市青葉区一番町2-9-18) 東日本大震災から6年 東日本大震災から6年 ―私たちは何を学ぶべきか― 東日本 大震災 から6年 被災した医療機関からの入院患者受入れのために 開設した5階臨時病棟 あすと長町仮設住宅での健康相談活動 2015年11月牛橋、楽しく運動 10 24 使EUEU使FDA使CEOFDA調NPO沿調3 11 6 55 20 30 調1 2 F20 201112

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Page 1: 東日本 大震災 から6年 私たちは何を行ってきたか、 これから ... · 2017-04-11 · 実施しています。の「健康カフェ」を継続られた3つの公営住宅でして、あすと長町につくれてからは、共同組織とから災害公営住宅に移ら実施され、応急仮設住宅

2017年3月15日(水) (1)(第932号)

医療生協だからできる健康づくりで支援を継続

みやぎ県南医療生協

 常務理事

 児玉

 芳江

被災からより困難な人びとへ支援をつなぐ

長町病院

 事務長

 花木

 かよ子

主催/日本科学者会議宮城支部「世の中研究会」連絡・問い合わせ先/090-2369-6186(小林)

資料代300円

市民公開講座

日にち▶2017年3月19日(日)     テーマ「東日本大震災と子どもたち・みやぎの教育」   ▶2017年4月16日(日)     テーマ「東日本大震災と原発問題」時間▶13時半~15時半場所▶仙台弁護士会館(仙台市青葉区一番町2-9-18)

東日本大震災から6年東日本大震災から6年―私たちは何を学ぶべきか―

私たちは何を行ってきたか、

 これからどう支援をしていくか②

私たちは何を行ってきたか、

 これからどう支援をしていくか②

東日本大震災から6年

被災した医療機関からの入院患者受入れのために開設した5階臨時病棟

あすと長町仮設住宅での健康相談活動

2015年11月牛橋、楽しく運動

避難。損壊したクリニッ

クから、外来診療に必要

な物品を病院棟(大規模

半壊で、入院患者さんを

1階やエレベーターホー

ルに避難させ、診療継続

可能)に搬入、臨時診察

室10室確保し、急患対応

を継続しました。

当日、夜から長町小学

校(3、000人避難者

収容)へ医師、看護師派

遣。ケアマネ、訪問看護

・介護、リハは、要介護

者宅に安否確認と支援の

ため自宅訪問実施。自宅

に帰れない通所の利用者

は、通所スタッフが、外

来待合室で24時間介助。

在宅酸素の患者は内視鏡

室で受入れ。

翌日からは、地域訪問

を開始。来院できない患

者への薬や支援物資届。

公衆電話の開放。

仙台圏の医療ネットワ

ーク構築のため、市立病

院など急性期病院を訪問

し懇談。市立病院中心に、

毎日の情報交換を開始し

ました。

訪問で確認できた被災

病院、救急病院入院患者

 もう成人しま

したが、子ども

がアレルギーだ

ったため食材に

は随分気を使い

ました。アレル

ギー物質はもちろん、

食品添加物の表示も良

く見ていたので未だに

食材購入の選択の基準

になっています。▼

EUや米国とは基準が

違うので、簡単に比較

出来ませんが日本は食

品添加物天国という人

もいるようです。EU

では使用禁止となり、

米国FDAが規制対象

としている物にトラン

ス型脂肪酸がありま

す。心筋梗塞や狭心症

のリスクを増大させ米

国では肥満の大きな原

因とされ、大手ハンバ

ーガーチェーン店や有

名フライドチキン店で

も早々に自主規制して

います。▼しかし、日

本ではマーガリンやシ

ョートニングとして菓

子やスイーツ、アイス

クリーム等に使用され

ており知らずに口にし

ている事も多いのでは

ないのでしょうか。ま

た清涼飲料水でよく目

にするアスパルテーム

は毒性が強く蓄積する

と暴力的になりキレ易

くなる事も報告されて

います。これは、米国

のラムズフェルド元国

防長官が製薬会社の

CEO時代にFDAに

力尽くで認可させ大儲

けした利権がらみの産

物でもあります。▼や

はりもっと消費者の関

心を高めて食品添加物

の規制強化に繋げなけ

れば、と思いながら今

日も夕飯の食材選びに

悩むのでした。

発災後、近畿ブロック

の医療生協による泥かき

や支援物資の配布などの

支援活動からスタート

し、県南医療生協も組合

員や理事を中心とする支

援スタッフによる避難所

や仮設住宅での物資配

布、炊き出しなどの支援

を2011年6月から始

めました。

近畿ブロックの医療生

協では、現地コーディネ

ーターをみやぎ県南医療

生協の組合員事務所に置

き、連日、山元町の被災

地で聞き取りをし、毎週

のように近畿からのボラ

ンティアの受け入れ調整

を行い、組織的な支援活

動を約3年間継続。

県南医療生協の支援ス

タッフも仮設住宅での健

康チェックや健康体操

を中心とする定例支援

を、NPOふれあいの四

季(山元町)と共に20

13年3月まで行いまし

た。2

013年には、復興

住宅も徐々に建設され、

仮設から移り住んだみな

さんの要請で、復興住宅

内の集会所でも毎月、健

康サロンとして支援活動

を継続しました。

また、沿岸部の在宅被

災者への支援活動も20

12年1月から始め、坂

より困難な

  人々への支援

元地区、花釜地区、牛橋

地区と現在も継続して健

康チェック、脳トレなど

を定例で開催していま

す。今

年6回目となる「や

まもと花釜秋まつり」も

250名以上の参加で盛

大に行われました。

在宅被災者の訪問や、

アンケート調査などの、

継続的な支援活動を通じ

て、医療生協の活動が

徐々に理解され3つの班

が誕生、2016年6月

には山元支部を結成しま

した。

支部設立総会では、岩

佐年明理事(山元支部担

当)から、これまで5年

間の医療生協の支援活動

への感謝の言葉があり、

「これからは、支部、班

を中心とした活動をとお

して、仲間づくりをし、

恩返しをしていきたい」、

新支部長の渡部孝雄さん

(NPOふれあいの四季

代表)から、「被災者に

寄り添った献身的な支援

に感謝している。山元町

の被災者はまだ、再建途

上。最後まで自立に向け

た支援、生活支援を続け、

は、まだこれからです。

私たちの支援活動は、多

くの医療生協の仲間と共

に、毎月継続すること

で、被災地のみなさんと

の信頼関係を築いてきま

した。ようやくスタート

した山元支部の活動を支

援し、医療生協だからで

きる健康づくりをするこ

とで、復興につなげてい

きたいと思います。

3月11日で東日本大震災から6年たちました。

各事業所や法人に、今までの取り組みを振り返り、今後の活動を

語っていただきました。

震災時、通所利用者55

名、外来患者、職員全員

の転院、避難所での容態

悪化の住民、自宅損壊で

在宅酸素療法が受けられ

ない住民などの受け皿と

して、リハ室の一部に20

床の臨時病棟を開設。2

交代夜勤は全国の支援者

の力をかり実施。昼間の

支援を通所やのびのびの

スタッフが担いました。

外部の医療機関から30名

の患者を引き受けました。

近隣に市内最大の23

3戸の仮設住宅(入居者

430人相当)が設置

されました。この仮設

は、南相馬から釜石市ま

で広範囲ばらばらな地域

から入居され、コミュニ

ティーが形成しにくい困

難や、劣悪な環境とスト

レスの中でも、自治会役

員が中心となり、住民の

生活改善や安全確保に奮

闘。当

院も、長町商店会の

「まざらいん」の一員と

して、直後から医師、看

護師による「健康相談」

で支援に入っていました。

震災から1年が経過

し、自治会役員さんが、

被災者状況の変化を感

じ、より「専門的な立場」

で住民への具体的な援助

や相談の必要性を求め、

長町病院に個別支援を要

請。職員の参加しやすい

土曜日に、健康・介護・

生活支援相談。医療や社

会資源の活用につなげる

支援を実施しました。全

国青年ジャンボリーでの

個別訪問調査がきっかけ

で、集会所にこられない

入居者の個別訪問医師面

談も毎回実施。低活動状

態による生活機能低下へ

の対応で健康運動指導士

やリハスタッフによる運

動指導、環境ストレスへ

の対応としてアロマテラ

ピーも実施しました。

2016年、卒居式が

実施され、応急仮設住宅

から災害公営住宅に移ら

れてからは、共同組織と

して、あすと長町につく

られた3つの公営住宅で

の「健康カフェ」を継続

実施しています。

専門医は不在ですが、

集団読影で専門医へつな

げ、被災者の思いを受け

とめようと受託。検査技

師、内科医、リハ医、小

児科医が連携を図り、全

医師のかかわりのもと、

継続しています。

在宅ケア連絡会の事務

局として、震災1年後に

地域包括支援センター、

福祉用具・訪問看護事業

者、行政とどのような連

携がはかられ、何が課題

であったか、シンポジウ

ムを開催。大規模災害へ

の対策と都市部の急速な

高齢化対策の類似性に注

目し、地域包括ケアのな

かに位置づけを明確に

し、いざというとき、そ

れぞれの役割が発揮でき

るよう日常的な連携が必

須だと感じています。

仙台市は 2016年

度、復興期間の終了を宣

言し、復興事業局を廃止。

先日も地域包括支援セン

ターの開催する第2住宅

での地域ケア会議に参加

しましたが、まだまだ被

災者は自力で立ち上がれ

る状況にありません。地

域包括支援センターやあ

すと長町つながりデザイ

ン会議(災害公営住宅を

支援するボランティアの

会)とも連携し、今後も

支援を継続していきま

す。(2面につづく)

災害支援病棟をつく

る―5Fリハ室に20

床の臨時病棟開設

あすと長町応急仮設

住宅への健康・生活

支援活動

原発被害者への支援

︱双葉町、浪江町な

どの自治体依頼の甲

状腺エコー健診

地域包括ケアのなか

に位置づけ、日常的

な連携を

2011年クリニック

棟は全壊!病院棟も大

規模半壊!

助け合い、支えあ

いの医療生協を広

めていこう」と挨

拶がありました。

2016年12

月、山元町では、

3か所の災害公営

住宅の建設が進

み、JR新山下駅、

坂元駅が開業。新

市街地のインフラ

整備が進む一方、

被災者の生活再建

Page 2: 東日本 大震災 から6年 私たちは何を行ってきたか、 これから ... · 2017-04-11 · 実施しています。の「健康カフェ」を継続られた3つの公営住宅でして、あすと長町につくれてからは、共同組織とから災害公営住宅に移ら実施され、応急仮設住宅

2017年3月15日(水) (2)(第932号)

さまざまな取り組みで被災者を支える

坂総合病院

 事務局長

 佐藤

 孝一

原発のない東北の復興を考える・市民による女川原発の再稼働を問うシンポジウム

原発にたよらず、 地域経済をどう再生するか

私の好きな憲法は何条?連載

私の好きな憲法は何条?

最近、毎日のようにニ

ュースでは、アメリカ大

統領トランプ氏の話題で

持ちきりです。特に、移

民を排除するという大統

領令は、アメリカ全土に

大きな衝撃を与えまし

た。日本に住んでいる私

たちには、なかなかぴん

と来ない話題かもしれま

せん。東北の田舎に住む

私なんて、なおさらです

(笑)では

、性同一性障害の

方はどうでしょう?ホー

ムレスさんは?生活保護

の方は? 自分の中で偏

見や差別の意識はありま

せんか?私とは違う、私

には関係ないって思って

いませんか?

日本の中にはまだまだ

そういった差別や偏見が

根強く残っていると思い

ます。たぶん私の中にも

少なからず。

憲法14条では、「すべ

て国民は、法の下に平等

であって、人種、信条、

性別、社会的身分または

門地により、政治的、経

済的又は社会的関係にお

いて、差別されない」と

謳っています。

日本で生きているみん

なは平等。性別も、身分

も、人種も関係ないので

す。

人となにか異なると、

排除しようとするいじめ

のような動きは、子ども

の世界だけではありませ

ん。生き方だってそうで

す。多様性を認めていけ

る社会になることが、こ

れからの日本にとってと

ても大事なことなのだと

思います。女性が社会で

活躍していくことも、こ

の憲法が保障していま

す。最近は戦時中のド

ラマや映画が多く取

り上げられています

が、その当時の女性

の社会、生活を見る

と、男尊女卑が当た

り前でした。女性が

社会で活躍する今で

すら、無意識のうち

に女性差別されていると

ころはあるように感じま

す。「個

性」豊かに、それ

ぞれみんな尊重しあって

生きていける社会にこの

憲法はとても大事なもの

だと思い、好きな憲法に

選びました。人と違うこ

とが好きなあまのじゃく

な私にぴったりな憲法だ

と思います(笑)

長町病院 

  診療サービス課

 大槻 真由美

若者もお年寄りも楽しく!

好評なストレッチ

金子 勝氏

仮設住宅健康相談で気づかう

発言者のみなさん

 クイズの解答は事業

所名、氏名、職種を記

し県連事務局に送って

下さい。メールは不可。

ファックスは可。正解

者に抽選で5人に図書

カードを進呈いたしま

す。余白に日頃考えて

いる事などを書き添え

て下さい。「声」の欄

に掲載させていただく

場合があります。応募

資格=臨時・パート含

む県連職員。締切4月

15日当日消印有効。発

表5月1日号。3月15

日号答え「ゆきげしょ

う」・応募総数22件。

当選者=遠藤澄子/坂

総合病院。岡﨑路子/

長町病院。 

佐々木真理子/坂総合

病院。佐藤ひとみ/ケ

アステーションしおか

ぜ。吉田輝紀/坂総合

病院。(敬称省略)

 坂総合病院として取り

組んで来た仮設健康相談

会は、2011年7月7

日以降、2017年2月

まで、実に169回数え

ます。

 参加した職員は延べ

1365名、実人数は

266名となりました。

こうした職員の取組みは

仮設の人々に寄り添い、

生きる希望を与え続けて

きました。その時々の取

組みを院内報の記事をも

とに以下紹介します。

【多賀城公園仮設住宅で

「縁日」開催】

 2011年9月3日、

ボランティアグループ

「TEAM縁日」を中心

に様々な団体が参加し協

力し合いながら「縁日」

を開催しました。山王仮

設住宅に続き2回目の開

ポップコーン、コーヒー

が振舞われ、くじ引き、

似顔絵コーナー、健康相

談コーナーなど大盛況。

【青空に凧が舞う】

 2012年3月に七ヶ

浜仮設住宅に隣接する中

が聞かれました。

【今年もスタート!

 仮設住宅健康相談会】

 2013年1月は多賀

城公園仮設住宅集会所が

会場。大雪でコンデショ

ンの悪い中、20名の方々

が参加。大震災から2年

目の正月を仮設住宅で年

越しという厳しい生活で

すが、来場された方々は

時には笑い声も聞かれ明

るく前向きに頑張ってい

ました。自分の順番を待

つ間は、みやぎ生協の

(一面「東日本大震災から6年」のつづき)

 仙台国際センター大ホ

ールで、1月29日女川原

発再稼働を問うシンポジ

ウムが開催されました。

脱原発をめざす宮城県議

の会などの主催で780

名の参加でした。

 基調講演は「『脱原発』

成長論―分散型ネットワ

ーク型社会へ向けて」の

テーマで慶応大学経済学

部教授の金子勝氏。「福

島原発の事故にともなう

東電救済のあり方は、90

年代の不良債権処理と同

じ。原発再稼働では日本

の経済が破綻してしま

う。地域分散ネットワー

ク型で地域に産業、若者

に雇用を。食と農業・エ

ネルギー・社会福祉を軸

に経済成長させる考え

方。今、私たちは21世紀

国土を作った福島原発事

故は『人災』『犯罪』で

ある。国や東電は誰も責

任を取ろうとしない。人

間は核と共存できない。

女川原発の再稼働は阻止

する」と訴えました。

 いまや、原発依存では

なく、再生可能エネルギ

ーが注目されています。

福島原発事故を教訓に、

再稼働反対、原発ゼロの

運動を広げましょう。

(記事:田中 千枝)

方々による「箸置きの手

作り講習会」も行なわれ

ていました。

【ストレッチ体操好評】

 2014年9月は塩釜

体育館仮設住宅での開

催。診察と並行して、「の

びのび」スタッフのリー

ドでストレッチ体操も行

なわれ好評でした。診察

は、古谷先生が行い、医

学生も一緒に体調や近況

などの話に耳を傾けてい

ました。

 健康相談会として行っ

型に移る歴史的転換点に

いる。女川原発は被災し

ている。再稼働などもっ

てのほか」と話されまし

た。

 パネルディスカッショ

ンとして、NPO法人紫

波みらい研究所の橋浦律

子さんから、紫波町のま

ちづくり「100年後の

子どもたちのためにより

よい紫波を!」という、

循環型地域活性化のプロ

ジェクトのお話がありま

催でした。スタッフは総

勢50名(民医連職員約30

名)が参加しました。テー

マは「仮設に笑顔を届け

よう」。お弁当セットの

提供、新じゃが、お菓子、

化粧品などの支援物資の

配布。ふれあい喫茶では、

した。

 女川町議の阿部美

紀子さんは、「本当

の立地自治体」とし

て、あらゆる分断の

構図や原発事故が起

こった際、被害は県

内各地におよぶこ

と、再稼働は阻止、

と話されました。

 宮城県議会議員の

佐々木功悦さんは

「原子力に依存しな

い社会をめざして」

として、「住めない

てきたサポートチームと

しての活動が2月時点で

終了となったため、今後

は友の会活動を中心とし

た「お茶っこ会」を軸に

取組みを継続していくこ

とが求められています。

央公民館で「仙台凧

の会」の名人8名の

指導で「凧づくり体

験会が開催されまし

た。今回は子ども達

を中心に34組40名が

参加して「えい凧」

つくりに挑戦しまし

た。凧あげを行なう

と仮設住宅の方々か

らも「きれいだ!」

「なつかしい!」な

ど興奮した様子の声