NEXT成果集 - Cabinet OfficeTitle NEXT成果集 Author 内閣府 Created Date 10/17/2014 6:46:59...

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サーフェスアクチュエーションに基づく触力覚インタラ クション技術の開発 課題番号: LR013 助成額:109 百万円 平成23年2月10日 ~平成26年3月31日 専門分野 メカトロニクス キーワード ヒューマンインタフェース/情報機器・知能機械シス テム/メカトロニクス WEB ページ hp://am.t.u-tokyo.ac.jp/next.html 山本 晃生 Akio Yamamoto 東京大学大学院工学系研究科 准教授 近年,情報機器においてタッチインタフェースが多 く活用されているが,その活用はユーザからコン ピュータへの入力に限定されている.「触る」こと による情報伝達を出力面へも拡張できれば,より 使いやすいコンピュータの実現や,遠隔触診など の新しい情報通信技術への発展が期待できる. フラットパネルディスプレイ上での新しい インタラクションの実現 静電気力を活用した薄型透明なアクチュエー タ技術を確立し,映像に同期して実物体が画 面上で駆動される新しいタンジブルインタラク ションシステムや,複数指で映像の感触を感じ 取れるマルチタッチ触力覚提示など,従来に 無い新しいユーザインタラクションを実現した. 「しこり」 触感提示技術の実現 将来の遠隔触診技術などへの応用を念頭に, 人肌などの柔軟物体に指で触れた際に感じ る硬軟感・しこり感を指先に提示する触感提 示技術を実現した. アクチュエータ技術を活用した新しい触力覚技術 を実現し,コンピュータインタラクションの革新をめ ざす.具体的には,独自の透明薄型アクチュエー タ技術を用いた映像ディスプレイ上での新しい触 力覚インタラクションの実現や,遠隔触診等への 応用をめざした新しい触感提示技術の開発をめ ざす. 代表論文:Proc. IEEE/RSJ IROS 2013, 4919-4924 (2013) 受賞:Best Paper Award, MHCI'13 (2013 年 7月) Best Student Paper Award, IEEE WHC2013 (2014 年4月) IEEE RAS-JC Young Award, IEEE RAS-JC (2012年 10月) 優秀講演賞,計測自動制御学会SI部門 (2012年12月) 新聞: 日刊工業新聞「東大,静電気を利用 物動かすディ スプレー」(2012年5月2日) 大型ディスプレイ上で映像の手触りを感じた り画面上の実物体とインタラクションできる新 しい情報システムの実現により,コンピュータ 技術やアミューズメント技術発展への貢献が 見込まれる.また,触感提示技術の応用によ り遠隔触診を可能とすることで遠隔医療技 術の発展に貢献することが期待される. ライフ ・ イノベーション 理工系 透明アクチュエータによる 画面上でのタンジブルイン タラクション ディスプレイ上で複数指に 触力覚を提示するマルチ タッチ触力覚提示システム 物体の硬軟感やし こり感を再 現する 触感提示装置

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  • 研究背景

    研究成果

    2030年の

      応用展開

    20

    研究目的

    研究の特色

    研研

    実績

    サーフェスアクチュエーションに基づく触力覚インタラクション技術の開発

    課題番号:LR013助成額:109百万円

    平成23年2月10日~平成26年3月31日

    専門分野メカトロニクス

    キーワードヒューマンインタフェース/情報機器・知能機械システム/メカトロニクス

    WEBページhttp://am.t.u-tokyo.ac.jp/next.html

    山本 晃生Akio Yamamoto

     東京大学大学院工学系研究科 准教授

    近年,情報機器においてタッチインタフェースが多く活用されているが,その活用はユーザからコンピュータへの入力に限定されている.「触る」ことによる情報伝達を出力面へも拡張できれば,より使いやすいコンピュータの実現や,遠隔触診などの新しい情報通信技術への発展が期待できる.

    フラットパネルディスプレイ上での新しいインタラクションの実現静電気力を活用した薄型透明なアクチュエータ技術を確立し,映像に同期して実物体が画面上で駆動される新しいタンジブルインタラクションシステムや,複数指で映像の感触を感じ取れるマルチタッチ触力覚提示など,従来に無い新しいユーザインタラクションを実現した.

    「しこり」触感提示技術の実現将来の遠隔触診技術などへの応用を念頭に,人肌などの柔軟物体に指で触れた際に感じる硬軟感・しこり感を指先に提示する触感提示技術を実現した.

    アクチュエータ技術を活用した新しい触力覚技術を実現し,コンピュータインタラクションの革新をめざす.具体的には,独自の透明薄型アクチュエータ技術を用いた映像ディスプレイ上での新しい触力覚インタラクションの実現や,遠隔触診等への応用をめざした新しい触感提示技術の開発をめざす.

    代表論文:Proc. IEEE/RSJ IROS 2013, 4919-4924 (2013)受賞:Best Paper Award, MHCI'13 (2013年7月)Best Student Paper Award, IEEE WHC2013 (2014年4月)IEEE RAS-JC Young Award, IEEE RAS-JC (2012年10月)優秀講演賞,計測自動制御学会SI部門 (2012年12月)新聞:日刊工業新聞「東大,静電気を利用 物動かすディスプレー」 (2012年5月2日)

    大型ディスプレイ上で映像の手触りを感じたり画面上の実物体とインタラクションできる新しい情報システムの実現により,コンピュータ技術やアミューズメント技術発展への貢献が

    見込まれる.また,触感提示技術の応用により遠隔触診を可能とすることで遠隔医療技術の発展に貢献することが期待される.

    ライフ・イノベーション

    理工系

    透明アクチュエータによる画面上でのタンジブルインタラクション

    ディスプレイ上で複数指に触力覚を提示するマルチタッチ触力覚提示システム

    物体の硬軟感やしこり感を再現する触感提示装置