LED - 生活者が快適と感じる色温度分布 に関する調 …調査の概要...
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生活者が快適と感じる色温度分布に関する調査報告書(速報版)
平成28年5月
特定非営利活動法人 LED照明推進協議会 日本経済新聞社
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LED NEXT STAGE 2016 ヒカリ体感ラボ内「ヒカリゲート・ヒカリ診断」調査結果
報告書構成 1.調査概要 2.参加者基本情報 3.調査内容と結果 A.ヒカリゲート ■調査方法 ■質問票(※質問票はヒカリ診断と共通) ■床面水平面照度別選択人数と選択率 ■各時間帯の色温度選択割合 ■男女差 ■選択理由:光色、明るさ ■選択理由:雰囲気 ■部屋で使用している照明の光 B.ヒカリ診断 ■調査方法 ■調査結果 4.まとめ
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調査の概要
■調査の目的 生活者が快適と感じる色温度分布を明らかにし今後の 照明システムや照明ソフト開発等の参考データとする。 ■調査対象 「進化するLEDと有機ELの総合展 LED NEXT STAGE 2016」来場者 ■調査期間 2016年3月8日(火)~11日(金) ■全調査数 8,581人 ■調査場所 東京ビッグサイト西1ホール 企画展示「ヒカリ体感ラボ」内 ■調査名称 A.ヒカリゲート B.ヒカリ診断
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調査状況参考写真
ヒカリゲート調査 ヒカリ診断調査
質問票記入 無断転用禁止 4/16
ヒカリゲート参加者基本情報(参加者数8581名)
% (複数回答)
暖色 (3500K以下)
中間色 (4000K~5000K)
涼色 (5000K以上)
計
ろうそく 0.4 0.3 0.0 0.7
白熱電球 8.1 4.7 0.3 13.1
蛍光ランプ 14.0 29.0 2.9 45.9
LED 20.0 23.0 2.4 45.4
その他 0.2 0.1 0.1 0.4 計 42.7 57.1 5.7
男性 80%
女性 17%
20才代 14%
30才代 23%
40才代 29%
50才代 21%
60才代~ 11%
住んでいる家で最も多くの時間を過ごしている部屋の照明の光源と光色
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100 lx (3/ 9) × 300 lx (3/10) 1000 lx (3/11)
①10:00-11:30 ②11:30-13:00 ③13:00-14:30 ④14:30-16:00 ⑤16:00-16:30 時間帯ごとにランダムに色温度を呈示 → 好ましく感じるゲートを通り、その理由を回答
A.ヒカリゲート 調査方法:色温度の異なる5つのゲートの中から来場者は直感的に一番心地よく感じるゲートを通過。ゲートを通った後に選んだ理由や属性を質問票に記入してもらった。
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5000K
4000K 3500K 3000K
2700K
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質問票
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0
200
400
600
800
1000
2700 3000 3500 4000 5000
選択人数
相関色温度(K)
100lx
300lx
1000lx
0%
10%
20%
30%
40%
2700 3000 3500 4000 5000
選択率
相関色温度(K)
100lx
300lx
1000lx
床面水平面照度別選択人数(上図)と選択率(下図) 3月9日は300lx,10日は100lx,11日は1000lxで実験を実施.その日の参加者数で割った選択率(下図)を見ると,照度の違いによる選択率に大きな差は見られない.
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0-1
1:3
0
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4:3
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3月9日(水)_300 lx
5000K 4000K 3500K 3000K 2700K
0%
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6:3
0
3月11日(水) 1000 lx
5000K 4000K 3500K 3000K 2700K
0%
20%
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100%
10:0
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3月10日(水) 100 lx
5000K 4000K 3500K 3000K 2700K各時間帯の色温度選択割合 時間帯の違いによる特徴的な変化は見られなかった.
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0%
10%
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0 1 2 3 4 5 6
100 lx (3月10日)
男性 女性
0%
10%
20%
30%
40%
0 1 2 3 4 5 6
300 lx(3月9日)
男性 女性
0%
10%
20%
30%
40%
0 1 2 3 4 5 6
1000 lx(3月11日)
男性 女性
2700 K
3000 K
3500 K
4000 K
5000 K
2700 K
3000 K
3500 K
4000 K
5000 K
2700 K
3000 K
3500 K
4000 K
5000 K
男性: 1656名 女性: 377名
男性: 1507名 女性: 306名
男性: 2209名 女性: 453名
男女差 いずれの照度においても,女性のほうが低色温度を好む傾向にあり,4000Kや5000Kの選択割合が低い.
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10%
20%
30%
40%
50%
2700K3000K3500K4000K5000K
100 lx
選択理由:光色 5000 Kを選択した人は白く見えることを選択理由とする人が多い.
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10%
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2700K3000K3500K4000K5000K
300 lx
0%
10%
20%
30%
40%
50%
2700K 3000K3500K 4000K 5000K
1000 lx 白かったから
黄色味が強かったから
赤みが強かったから
青みが強かったから
選択割合
0%
10%
20%
30%
40%
50%
2700K3000K3500K4000K5000K
100 lx
0%
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2700K3000K3500K4000K5000K
300 lx
0%
10%
20%
30%
40%
50%
2700K3000K3500K4000K5000K
1000 lx 明るいと感じたから 暗いと感じたから 選択割合
選択理由:明るさ 相関色温度が高いほど、明るく感じることを選択理由に挙げた人が多かった.
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選択理由・雰囲気
0%
20%
40%
60%
80%
2700K 3000K 3500K 4000K 5000K
1000 lx
暖かそうな感じがしたから 涼しそうな感じがしたから 気持ちがよかったから 爽やかな感じがしたから 落ち着くと感じたから 開放感があると感じたから 親しみやすく感じたから 自然な感じがしたから 見慣れている光だったから 選択割合
0%
20%
40%
60%
80%
2700K 3000K 3500K 4000K 5000K
100 lx
0%
20%
40%
60%
80%
2700K 3000K 3500K 4000K 5000K
300 lx
選択理由として多かったのは
・暖色(2700 K・3000 K)では,“暖かそうな感じ”と“落ち着く感じ”,
・中間色(3500 K・4000 K)では,“落ち着く感じ”と“自然な感じ”
・涼色(5000 K)では、“爽やかな感じ”と“涼しそうな感じ”
であった.
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0%
20%
40%
60%
80%
2700 3000 3500 4000 5000
相関色温度[K]
3500K以下
4000~
5000K 5000K以上
100 lx
0%
20%
40%
60%
80%
2700 3000 3500 4000 5000
相関色温度[K]
300 lx
部屋で使用している照明の光色 2700,3000Kを選択した人の多くが3500K以下の光色の照明を使用しており,3500,4000,5000Kを選択した人の多くが4000~5000Kの光色の照明を使用している.
0%
20%
40%
60%
80%
2700 3000 3500 4000 5000
相関色温度[K]
1000 lx
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B.ヒカリ診断 調査方法:食事を想定した照明空間,仕事を想定した空間,くつろぐことを想定した3種類の空間を設定.来場者は各空間で,想定された行為をすることに適した明るさと光色をライトコントローラーを用いて自らで調整し,その値を記録した.
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ヒカリ診断実験結果
調光調色した結果をKruithof(1941)の実験で得られた快・不快領域に示す. 数字は選択率であり,たとえば,仕事条件での結果では,相関色温度3900~4500K,照度500~750lxの範囲を選択した被験者が,全体の21%存在したということを示している. 照度の範囲は,JIS Z9110:2010「照明基準総則」に示されている照度段階に従い,10~15,15~20,20~30,30~50,50~75,75~100,100~150,150~200,200~300,300~500,500~750,750~1000 lxで分類し,相関色温度の範囲は,2700~3000,3000~3400,3400~3900,3900~4500,4500~5500,5500~7000 Kで分類して選択率を算出した
参加者1003名 参加者986名
参加者1008名
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4.まとめ ヒカリゲート
* 照度、時間帯、年齢の違いによる選択率の差はない
* 女性は男性に比べて低色温度の選択率が高い
* 選択した色温度と選択理由の間には明確な関連がある
- 高色温度ほど「白く見える/明るく感じる」が選択理由に
- 2700K·3000Kの選択理由は「暖かそう/落ち着く」が多い
- 3500K·4000K の選択理由は「落ち着く/自然」が多い
- 5000Kの選択理由は「爽やか/涼しそう」が多い
* 選択した色温度は、部屋で使用している照明の光色に対応する
ヒカリ診断
* 設定照度·色温度の中心傾向(最頻値)はクルイトフの快領域にそって移動
- [低照度·低色温度] <ー くつろぎ ー 食事 ー 仕事 ー> [高照度·高色温度]
* 設定照度·色温度の分布の広がり(個人差)は用途によって異なる
- [分布広·個人差大] <ー くつろぎ ー 食事 ー 仕事 ー> [分布狭·個人差小]
照明の色温度と照度は漫然とした設定ではなく目的に応じて明確に!
監修:篠田博之教授(立命館大学 情報理工学部 知能情報学科)、望月悦子教授(千葉工業大学 創造工学部建築学科) 報告書編集協力:岩井彌(パナソニック株式会社 エコソリューションズ社 ライティング事業部 エンジニアリング綜合部)
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