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Isometric Air Conveyor アイソメトリック・エアー・コンベアー (空缶エアー搬送装置) Isometric Air Conveyor Isometric Air Conveyor

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Isometric Air Conveyorアイソメトリック・エアー・コンベアー(空缶エアー搬送装置)

Isometric Air ConveyorIsometric Air Conveyor

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《国際特許》双方向からの推進力 アンベック社製アイソメトリック・エアー・コンベアーはステンレス製デッキプレート

に、双方向からのジェットホールを有し、缶、ひと缶ひと缶のボトムに推進方向、逆推進

方向の推進力を与え、そのベクトル差により製品を推進させます(図1参照)。双方向から

推進力を与えるという世界的特許技術により、缶の搬送姿勢は垂直に近く、フランジ部と

天板は基本的には非接触の状態となります。 一方、従来からのエアー・フロー・コンベアーでは、一方向からのみのジェットホール

にて缶体にエアーをあて推進力を与えます(図2参照)。 缶の転倒を天板により矯正し搬送するため、フランジ部と天板が常時接触状態となり、様々

な弊害をもたらします。

(図1)アイソメトリック・エアーコンベアー

(図2)従来のエアー・フロー・コンベアー

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優れた搬送速度性

図3の折れ線グラフは、缶の走り出しからの時間経過(秒)と搬送速度(M/分)の関係を示しています。赤のグラフは従来のエアー・フロー・コンベアー、青と水色はそれぞれ

高速、中速対応向けアイソメトリック・エアーコンベア-の速度推移を表します。 高い追従性と加速性

従来のエアー・フロー・コンベア-は、缶の搬送姿勢が前傾姿勢となり、フランジ部と

天板が常に接触状態となるため、それらの抵抗により、缶静止状態(アキューム時)から

の追従性、加速性が著しく損なわれます(図3、赤線グラフ参照)。 一方、アイソメトリック・エアーコンベア-は、搬送状態がほぼ垂直となり、フランジ

部と天板の接触現象が少ないため、優れた追従性、加速性を示します(図3、青線グラフ

参照)。

0

30

60

90

120

150

180

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14

時間(秒)

搬送速度(M/分)

アイソメトリック(飲料缶高速対応)

アイソメトリック(中速対応)

従来のエアーコンベアー

高い追従性と 加速性

加速減少の抑制

トンネル効果に

よる加速現象

(図3)エアーコンベアーの速度推移

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加速現象の抑制

従 来 の エ ア ー ・ フ ロ ー ・ コ ン ベ ア - の 場 合 、 缶 の 走 り 出 し が 非 常

遅 い に も か か わ ら ず 、 い っ た ん 加 速 す る と 、 上 流 か ら の エ ア ー の

累 積 が 更 な る 推 進 力 と し て 加 わ る こ と で 、 通 常 の ア ル ミ 2 ピ ー

ス 缶 ( 約 0.28mm ゲ ー ジ ) の 搬 送 限 界 速 度 と い わ れ る 9 0 M / 分 の 速

度を超える搬送速度となります。その際の缶体どうしの衝突やガイドとの衝突が

デント(へこみ)を引き起こします(図3、赤線グラフ参照)。

一方、アイソメトリック・エアーコンベア-は、ひと缶ひと缶の缶底ドーム部に、その

場 そ の 場 で 推 進 力 を 与 え る こ と に よ り ( 図 4 参 照 )、 缶 の

搬 送 量 い か ん に か か わ ら ず 、 常 に 適 正 な 搬 送 速 度 に て 速 度 制 御 す る

事 が 可 能 と な り ま す 。 こ れ は 、 上 流 側 か ら の 風 の 流 れ ( エ ア ー ・ フ

ロー)により缶に推進力を与える、従来からのエアー・フロー・コンベア-とは大き

く 異 な る 特 徴 で す 。 加 え て 、 約 6 0 % と い う 開 口 率 を 持 つ 天 板

図 5 参 照 ) を 採 用 す る こ と で 、 上 流 か ら の エ ア ー の 累 積 を 最 小 限 に

留 め 、 搬 送 時 間 の 経 時 に よ る 搬 送 最 高 速 度 を 、 デ ッ キ の パ タ ー ン に

より任意設定することが可能となりました。

(図4)それぞれの缶底ドーム

部に推進力を与える (図5)開口率の高い天板

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優れた制動性 製缶ラインは言うまでもなく、昨今では充填ラインにおいても缶内面検検査機等、空缶

を単列処理する必要のある機器が多く導入されています。その際に重要になるのが、機器

より単列高速にて吐き出される空缶をいかに短い距離で確実に制動させるかという技術で

す。 従来のエアー・フロー・コンベアーでは、高速で搬送される缶を復列で受けながらも、

その推進方向に沿った、一方向の推進力のみ与えることから、缶の制動までに長い距離を

必要とします。 一方、アイソメトリック・エアーコンベアーの場合、高速の缶を受けた時点より、推進

方向にベクトルを与えつつ、同時に逆推進のベクトルを与えるエンジンブレーキ効果(図

6参照)が働き、缶をスムーズに制動し、任意設定された缶の安全速度領域まで減速させ

ます。これにより制動距離を従来コンベアーより短くすることが可能となります。

優れた自走性 アンベック社では、長年に渡る豊富な知識と経験に基き、お客様が望まれるラインレイ

アウトに応じた、様々なデッキパターンを御提案致します。 デッキパターンの一例として、コーナー部での缶のセルフターン効果が挙げられます。 従来までのエアー・フロー・コンベアーにおいて、ジェットホールのパターンは一方向

に向かって開く画一的なものでしかありませんでした。そのため、コーナー部での缶の方

向転換はガイドに当たることによって、進行方向を強制的に変えるだけのものでした。そ

の際のガイド衝突時に発生するデントを防止するため、コーナー部突入前にはインバータ

(図6)エンジンブレーキ効果

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ーやダンパーによる複雑な制御が必要となる事実がありました。 アイソメトリック・エアーコンベアーの場合、コーナーにはコーナーのデッキパターン

があり、ほとんどの缶がガイドに衝突することなく、あたかも一缶一缶が駆動を持ってい

るかのようにセルフターンしていきます。 アンベック社はお客様から要求頂く多様なレイアウトとその特性を、経験に基くデッキ

パターンにより克服致します。センサー、インバーター、ダンパーによる複雑な制御を極

力取り除いたラインコントロールをご提案いたします。 バックプレッシャーの低減 通常搬送以外に、アキュームとしてコンベアーを利用できる点が、メカコンベアーに比

べたエアーコンベアーの最大の利点でもあります。アイソメトリック・エアーコンベアー

は前述した搬送思想(エアー・フローの累積により缶を押し流すトンネル効果による搬送

ではなく、その場その場で、ひと缶ひと缶に推進力を与える)により、アキューム時に発

生するバックプレッシャーを低減させます。また、逆推進方向のエアーが缶体どうしの側

面に入り込み、エアークッションの役割を果たします(図7参照)。

一方、従来のエアー・フロー・コンベアーでは、エアー・ボリュームの累積によりアキ

ューム時に先頭缶に生じるバックプレッシャーが非常に大きく、特に、製缶ラインにおい

てネッキング前の缶においては、そのバックプレッシャーにより缶が卵型(エッグシェイ

プ)に拉げてしまう現象が見られます。 アキュームに関係して追術しますと、アキューム時からの立ち上がりに、先述した追従

性、加速性が強く要求されます。それらの能力の高さからも、アイソメトリック・エアー

コンベアーがアキュームに最適なコンベアーであると言えます。

(図7)プレッシャーレス・アキューム

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フランジダメージの低減 従来のエアー・フロー・コンベアーは、その搬送特性より、常に天板とフランジ部が接

触状態にあります(図2参照)。このことは、フランジへのダメージを誘発し、引いてはシ

ーマーでの巻き締め不良の危険性を高めることにも繋がります。 アイソメトリック・エアーコンベアーの場合、天板とフランジ部は通常搬送時は非接触

の状態を維持致します(フランジ部と天板の通常クリアランスは約3mm)(図1参照)。

そのため、フランジ部と天板との余計な接触を排除することで、フランジダメージを低減

し、巻き締め不良の危険性を極力排除することが可能となります。 昨今、缶蓋の縮径への動向が強まるなか、シーミングに求められるフランジ精度は更に

厳さを増しております。そのような状況下、次世代の缶仕様に対応するという点において

もアイソメトリック・エアーコンベアーはその優位点を発揮いたします。 最新第5世代デッキ アンベック社製アイソメトリック・エアー・コンベアーのデッキパターンは、その時々

のお客様のニーズに対応し常に改良が加えられています。最新第5世代のデッキパターン

では、自走性、制御性の更なる向上と、ボトル缶のアンネックド缶に代表される高重心缶

をより優しく搬送することを目的とし、推進穴と逆推進穴を交互に配列致しました。これ

により、これまで搬送して参りました全ての製品をより優しく搬送することが可能となり

ます。

(図8)最新第 5世代デッキ

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製品の多様化に柔軟に対応 アイソメトリック・エアーコンベアーは、今後、多様化が予想される製品へ柔軟に対応

致します。 1.ゲージダウン(薄肉化)への対応 2.縮径(204、202、113ネック)への対応 3.ボトム設置面への縮小にともなうバランスの維持 4. 高重心缶への対応 5.異形状缶への対応 ゲージダウン(薄肉化)により、より優しい搬送が求められると同時に、縮径にとも

ないシーミング精度もより厳しいものを要求されます。また、缶蓋が縮径されることによ

り、スタック・アビリティーを維持するため、搬送デッキと接する面(リム径)が縮径さ

れ、より難しい搬送が予想されます。 また、衣装性を重視したエンボッス缶、ダイヤカット缶、シェイプド缶など、これまで

の面接触傾向にあった缶とは異なる、点接触傾向にある缶が多く市場で要求されると思わ

れます。これら市場が要求する製品が多様化する中、従来までの搬送概念では、搬送し切

れない、もしくは搬送できたとしても、非常に複雑な制御を必要とする製品が多くを占め

るようになって参ります。アイソメトリック・エアーコンベアーは、より安定した、より

優しい搬送を追求することで、それらの難仕様を克服して参ります。 日本国内での豊富な実績 弊社、ディ・アイ・エンジニアリング㈱は、10数年に渡り、本システムを日本のユー

ザー様にご紹介させて頂き、その中で、数多くの製缶会社殿、ビール、飲料メーカー殿の

ラインにて据付、施工を含めた実績を積んで参りました。 新規ライン、ライン改造等の際には、是非とも、本システムをご一考頂きますようお願

い申し上げます。レイアウトを含め、全力をもってご提案させて頂きます。