International Open Data Day 2017南砺市コーポレートフェローシップ〜応援市民制度への取り組み〜

Code for Nanto

代表 松本八治

2017/3/5

Agenda

• 団体紹介

• コーポレートフェローシップとは？

• 応援市民制度とは？

• コーポレートフェローシップの実施・中間報告会＆アイデアソン

• まとめ・今後について

Code for Nantoの活動イメージ

南砺市役所

市民・団体

市民

エンジニア デザイナー プランナー

◯◯なことで困っている

市民要望はわかるが、全部南砺市役所で対応するのは難しい。。。

みんなで考えてみんなで解決しよう！

もっと簡単に□□

を知りたい

他のCode for コミュニテイ

連携

課題・ニーズ

情報共有・オープンデータ アイデア・

アプリケーション

情報技術を活用した解決策を市民協働で創っていきます！

平成2８年度の活動

①２０１６年０８月夏休みの小学生向けにIchigo-Jam、Scratchなどを体験するプログラミング教室を開催②２０１６年０８月アーバンデータチャレンジ2016で「公共施設の再編」をテーマにしたアイデアソンを開催③２０１６年１１月南砺市の「応援市民制度」の制度設計をCode for Japan コーポレートフェローシップを活用し実施④２０１７年０１月 富山県内のCode for・自治体職員向けにMyCityForecastのオンズオンワークショップを実施

①夏休みプログラミング教室 ②公共施設アイデアソン（UDC)

③CfJコーポレートフェローシップ ④MCFワークショップ

NEWS

UDC2016アクティビティ部門・銀賞受賞！

コーポレートフェローシップ

2016年11月4日コーポレートフェローシップ開始の記者会見

平成27年9月策定 南砺幸せなまちづくり創生総合戦略→南砺市としてもCode for Japan フォローシップを実践したい！

事業スキーム

コーポレートフェローの紹介

（左側） 浅野雅博氏：NECソリューションイノベータ(株)

参加の意気込み：お隣りの金沢市に暮らすIT屋として精一杯お手伝いしていきたい

（右側）宮賢一郎氏：ヤフー(株)

参加の意気込み：自身のノウハウを活かして応援市民制度の立ち上げ､土台を築きたい

コーポレートフェローシップ活動体制

フェロー２名は南砺市地方創生推進課と共にCode for Nanto/Code for

Japanの支援する体制の中、活動を行なっていただきました。

南砺市

地方創生推進課

宮賢一郎ヤフー

浅野 雅博ＮＥＣソリューションイノベータ

フェローCode for Japan

Code for Nanto

支援

南砺市の現状と抱える課題

自治会

・祭り、イベントなどの担い手不足・草刈り、除雪などの担い手不足・もっと地域に活力・元気がほしい など

課題

高齢化（若手不足）

相談

互助

互助力低下

高齢者派遣減少

有償でも派遣成立しない

人材派遣センタ

ボランティアの現実 不在／不十分

自治会自治会

市の予算で直接解消するには莫大な委託費用が発生

南砺市では高齢化が進行し若手・中年層が減少、結果として住民生活の課題が顕著化、それと同時に活力・元気がなくなってきている、、、という状況です。

住民相談

ボランティア団体

市外に住みながらも、「南砺が大好きである」「南砺を愛してる」など、南砺の応援団として活動していただける方を「応援市民」として募集します。応援市民は、市民とともに南砺市を支え、盛り上げていただく大切なパートナーとなります。登録制度とすることで、南砺市への愛着、応援をさらに深めていただくとともに、市からも情報提供や特典などで応援活動をお手伝いしていきま

す。

市外に住んでいるが・・・・南砺が好き。・ふるさと南砺が懐かしい。心配だ。・南砺をもっと元気にしたい。・南砺の役に立ちたい。 など

・地域の課題が解決される・地域が元気になってくる・地域を支える人達が増えてくる・交流人口が増える・南砺への関心、愛着を持った人が増える・ふるさと南砺への愛着が増す・移住・定住を考えてもらえる

など

応援市民とは

制度概要

制度特典 目標人数

応援市民の想い

・祭り、イベントなどの担い手不足・高齢化等による草刈り、除雪などの担い手不足

・もっと地域に活力・元気がほしいなど

地域の現状課題 応援

市民の活躍

効果・南砺市を元気にする活動の企画、実施・地域でのボランティア・地域でのイベント参加・二地域居住・南砺市の情報発信・南砺市への情報提供・南砺市への意見・提言・ふるさと納税

など

・ 南砺市が「登録者のふるさと」になります。・ 登録証を交付します。・ 応援市民の名刺をお渡しします。・ アンケートなどをとおして、南砺のまちづくりに参加できます。

・ 応援活動をサポートする情報を提供します。･･･など

・H31（2019年）までに、800人・H72（2060年）までに、5,000人

※ 南砺市人口ビジョンでは、H72(2060年）の人口目標を30,000人としており、あわせて応援市民5,000人の獲得を目標としています。

平成28年10月より登録開始予定

南砺市応援市民制度

そこで南砺市を元気にする施策として「応援市民制度」を発表しました。さて、この「応援市民制度」とは何でしょうか？

応援市民制度の漠然としたイメージ

自治会

住民

相談

互助

南砺市

自治会自治会

応援市民

間接的応援制度賛同・来訪・消費・ＰＲ・納税･･･

応援市民制度をカンタンに言うと、、、不足している人材を「応援市民」として市外から募集、ご協力頂く制度です。直接的な応援に加え、南砺市への来訪、観光ＰＲなどの協力で市を活性化。これらにより南砺市の抱える課題を解決！！、、、というイメージです。

どうすればこれを実現できるのでしょう？これが今回のテーマです。

自治会支援サイクル

互助共生サイクル

直接的応援ボランティア／応援活動参加･･･

裏の仕掛け人想いがつながれば、場所に囚われずに地方の貢献できる時代。私はバーチャルで常時4人くらいに“その場”にいると思われている。

単純な人口ではなく、交流人口や何かあった時に支えてくれる人､SNSなどで気

持ちのつながっている人の存在も大切！

よし、応援市民だ！

活動の様子

活動の様子（主に南砺市福野庁舎）

・課題設定/アイデアブレスト/制度案の仮設作り・時には東京からテレビ会議を利用して参加

現地ヒアリング 概要

今回、以下の団体・地域にてヒアリングを実施しました。

• Code for Nanto

• 西太美自治会

• 南砺市観光協会

• 五箇山お土産屋さん

• とやまホーム管理サービス(NPO)

• 利賀坂上地区

Code for Nanto

目的：応援活動全般に関する意見交換

西太美公民館

目的：地域に密着した活動をしている自治会の方の課題を確認

南砺市観光協会

目的：観光協会の課題の確認観光協会の応援市民との関わり方に関して意見交換

五箇山（菅沼）お土産屋さん

目的：観光地で商売をしている方から見た課題の確認

NPO法人とやまホーム管理サービス

目的：空き家管理や、一人暮らしの方などのニーズ調査

テスト事業利賀坂上地区で左義長の運営準備ボランティアの募集

・左義長の準備と点火

・そば会の準備とそば会の様子

テスト事業利賀坂上地区で左義長の運営準備ボランティアの募集

現地イベント参加から得た学び

（ポジティブな意見）・地元の人の受け入れ体制が整っている。・もてなされている感があった。・北陸の雪山の楽しい！・貴重な体験ができた。また来たいと思えた。

（問題・課題）・案内内容不十分（必須装備・場所詳細・移動手段・宿泊可否など）・当日帰宅する手段が無い。・雨天決行・中止の情報、欠席・緊急時の連絡先がわからない。・応援市民じゃないけどいいのか。・気軽なのか、今後も参加しないといけないのか・webにアップするタイミングが遅いから他の人に周知できない。

★参加のハードルが高い

課題の特性に見る解決策

課題 解決モデル 距離適正

市内 近隣 県内 都会

・買い物代行・金融機関送迎

地域互助／ボランティア（無償・有償）

◎ ○ × ×

・家の修繕・害虫駆除

専門業者 ○ ○ ○ ×

・農耕、除草・雪下し ・・・など

期間労働（派遣業）

△ ○ ○ △

・観光ＰＲ 地域プロアンバサダー

？ ？ ？ ？

観光ファン（消費・リピータ）伝道師（口コミ効果）

－ － ○ ○

ヒアリングによる課題の特性

これら課題は高齢化が改善しない限りなくならず、行政サービスで解決すると市の財政が破綻します。かといって、ボランティアだけでは解決できる量・質ではありません。一方で、住民自ら対価を支払って依頼しているものもあることが分かりました。

課題ごとに距離適性・人材像が異なり、対応方法が異なります。これらを『適材適所で対応できるようにする体制』と、

『需給を成立させる枠組み』が不可欠だと考えます。そして、その仕組み作りと運営助成こそが行政が行なう施策と考えます。

提言その１「応援市民制度を運営する仕組み」

要望

相談

相談

派遣

互助

住民

参加

参加

応援市民

市民 斡旋

自治会ボランティア団体

＆

人材派遣センタ

窓口

窓口

地元業者

応援職員（コーディネータ）

住民の課題と応援市民との連携ビジョン

コーディネータによる地域応援活性化

プロモーション・助成による応援活動の促進

自治会＋αによる互助共生強化

応援市民Ｗｅｂサイト

地元業者地元業者

要望

相談

相談

派遣

互助

住民

参加

参加

応援市民

市民 斡旋

応援職員（コーディネータ）

応援市民Ｗｅｂサイト

自治会ボランティア団体

＆

人材派遣センタ

窓口

窓口

地元業者地元業者

地元業者

銀行に行きたい

ちょっとしたお買い物

団体助成／自治会窓口強化＝相談・互助しやすい環境づくり

相談

互助

例１）住民の日常的な課題は･･･

若者との交流減少

話し相手

業者に頼むのも億劫

相談

派遣

地元業者連携強化

近隣学生への参加要請施策

参加

要望

相談

相談

派遣

互助

住民

参加

参加

応援市民

市民 斡旋

地元業者地元業者

地元業者

自治会ボランティア団体

＆

人材派遣センタ

窓口

窓口

応援職員（コーディネータ）

応援市民Ｗｅｂサイト

例２）応援市民側から見た場合･･･

自治会からの要望ごとに適切な募集・露出をコーディネート

近隣学生に

副収入として

割の良い期間労働

特典・付加価値

趣味性

市内主婦層に

趣味・コミュニティ

近隣大学・団体連携による応援／口コミの雰囲気醸成

参加

応援活動参加を誘発

要望

相談

相談

派遣

互助

住民

参加

参加

応援市民

市民 斡旋

応援職員（コーディネータ）

応援市民Ｗｅｂサイト

地元業者地元業者

地元業者

自治会ボランティア団体

＆

人材派遣センタ

窓口

窓口

例３）課題解決の適材適所化

より適切な方法で適切な応援を！

若手・適切人材＝適切人材派遣に注力！

若手・学生との交流

適切業者斡旋

外部からのイベント参加

距離近・高頻度＝日々の互助に注力！

毎日・毎週の生活互助

ボランティアノウハウによる相互みまもり

ノウハウ・マニュアル

窓口連携・情報系支援

提言その２「仕組み実現のための助成」

要望

相談

相談

派遣

互助

住民

参加

参加

応援市民

市民 斡旋

自治会ボランティア団体

＆

人材派遣センタ

窓口

窓口

地元業者

応援職員（コーディネータ）

応援市民Ｗｅｂサイト

地元業者地元業者

仕組み実現に必要な要素≒行政による助成

SNS口コミ各種表彰

応援活動アセスメントコンテンツ発信

応援訪問時交通費助成

協賛業者認定／表彰

運営・継続支援（マニュアル化、IT業務支援など）

応援職員業務外部委託

窓口機能強化（応援受入れ）

自治会互助活動助成

（地域マネー、補助）

活動・助成見える化住民への発信・啓発

特設サイト新設

事業１応援職員委託／自治会助成

事業２団体／地元業者助成

事業３プロモーションと応援活動助成

学校・学生との連携

応援活動管理委託（登録・活動可視化）

提言その３「助成内容の具体化（案）」

応援市民精度実現のための助成事業案 まとめ

事業１ 応援職員委託／自治会への助成強化

応援職員（コーディネータ）の任命・委託と自治会窓口機能強化により「相談しやすい・互助共生しやすい環境」の形成とあわせ「ボランティア・派遣を適切に募集・受入できる環境」を作り上げる

事業２ 団体／地元業者への助成

大学・学生との連携、ボランティア団体・人材センタへの助成により「ボランティア・派遣を安全に派遣できる環境」を作り上げる

事業３ プロモーションと応援活動助成

応援市民制度と活動助成内容を市内外に喧伝すると共に、「南砺市と応援活動への興味を醸成」し「応援活動の活性化」を実現する

First 1 mile整備

応援活動インフラ整備

応援供給確保施策

より良い制度実現のために

応援市民制度アイデアソン

市民・市外の方とのディスカッション

ふりかえり・庁内勉強会

フェローからのフェローシップ活動ふりかえり

(地方の課題)

・実際に地元の方にヒアリングすることで、課題を肌で感じられた。

★担当サービス（地域情報アプリなど）を地方の視点から改善

（期間）・３ヶ月は短い。・手っ取り早くわかりやすい成果を出したいと思ってしまう。・短期的な成果にとらわれず、土台をつくることができた。

★次のフェローへの引き継ぎを行い、応援活動を継続

(距離)

・距離が遠い。会社の業務もあり、あまり南砺市に滞在できなかった。・CodeforNantoの協力がなければ、課題のヒアリングが難しかった。

★CodeforJapanへのフィードバック、将来のフェローへの共有

コーポレートフェローシップのメリットと注意点

【自治体】◯メリット◯・素早い事業立案・仮説検証

・職員の働き方の意識改革

・自治体側の負担ゼロ（予算がなくても実施可能）

※注意点※・コーポレートフェローが働きやすい環境づくりを

・庁内でリーダーシップ発揮・決断をするのは自治体職員自身（丸投げしない/共に考え、共に作る）

【Code for コミュニティ】・普段出会わない地域・分野のITスペシャリストとの交流

詳しい話は、3/8（水）フェローシップ報告会＠赤坂で

ご清聴ありがとうございました！