わが国サービス産業の現状と問題点 › publication › research › pdf › ...わが国サービス産業の現状と問題点 みずほ総研論集 2013年Ⅰ号 要
IntelaTracを活用した現場巡視点検の技術伝承 と現場データの ... · 2019. 12....
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IntelaTracを活用した現場巡視点検の技術伝承と現場データのデジタル化の取組み
(株)カネカ 高砂工業所化成製造部 原 祐輝
会社紹介
Agenda
Agenda
1.導入の背景-産業を取り巻く背景-現状の教育活動事例-IntelaTrac概要
2.導入プロジェクト-モバイルデバイス、システム構成-導入体制-IntelaTrac構築事例
3.導入後-運用体制-オペレータ感想
4.まとめ
導入の背景
導入の背景(産業を取り巻く背景)
産業保安の自主高度化
※経済産業省産業保安Gr 産業保安・製品安全のスマート化の進捗状況及び更なる保安の高度化に向けた取組み(H31.3.19)
導入の背景(産業を取り巻く背景)
産業保安の自主高度化
※経済産業省 産業保安・製品安全のスマート化の進捗状況及び更なる保安の高度化に向けた取組みより
※経済産業省産業保安Gr 産業保安・製品安全のスマート化の進捗状況及び更なる保安の高度化に向けた取組み(H31.3.19)
導入の背景(現状の教育活動の例)
対象 状態 主な教育活動の例
ボード 定常 年間育成計画に基づく操作習得(新人、若手)操作習得度表に基づく評価(中堅以上)プラントの原理・原則の理解のための教育(ゲンキ活動)オペレータトレーニングシステム
非定常 習得度評価からの実践(中堅以上)オペレータトレーニングシステム
緊急 波及訓練緊急訓練オペレータトレーニングシステム
フィールド 定常 指導員からの伝承(新人、若手)小異常・小トラブル早期発見シート
非定常 習得度評価からの実践(中堅以上)
緊急 緊急訓練
定常:通常の運転状態、現場点検等非定常:定修メンテナンス、スタートアップ等緊急:全停電、部分工程停止等
導入の背景(教育活動の例)
対象 状態 主な教育活動の例
ボード 定常 年間育成計画に基づく操作習得(新人、若手)操作習得度表に基づく評価(中堅以上)プラントの原理・原則の理解のための教育(ゲンキ活動)オペレータトレーニングシステム
非定常 習得度評価からの実践(中堅以上)オペレータトレーニングシステム
緊急 波及訓練緊急訓練オペレータトレーニングシステム
フィールド 定常 指導員からの伝承(新人、若手)小異常・小トラブル早期発見シート作成
非定常 習得度評価からの実践(中堅以上)
緊急 緊急訓練
定常:通常の運転状態、現場点検等非定常:定修メンテナンス、スタートアップ等緊急:全停電、部分工程停止等
導入の背景(現状の課題)
課題①現場巡視点検の点検視点、措置を平準化する②現場データをデジタル化する
問題点➢現場巡視点検において点検視点の濃淡➢基準値の範囲外に対する対応、措置のバラつき-ベテランと若手-過去の異常経験の有無-指導員からの指導内容
➢基準値外データの見落とし➢現場データが紙へ記入のため、過去調査に時間がかかる➢データ保管場所の手詰まり
IntelaTracとモバイルデバイスを導入
IntelaTrac
現場巡回点検システム(IntelaTrac)導入によるメリット
•巡回点検記録の電子化とモバイル端末の活用(技術伝承、ノウハウ共有、トラブル防止、平準化) □モバイル端末のガイダンス機能を活用し安全で効率的な巡回点検方法を若手運転員に伝承 →世代交代による技術伝承□異常値検出時の対処方法のガイダンスや作業リスクをガイダンスし1人作業の安全性改善につなげる□過去のトラブルや、運転員のノウハウをモバイル端末に表示でき、知識や経験の浅い運転員が1人で巡回作業するにあたっての強力なサポートとなる□ベテラン層の『カン』や『コツ』を電子媒体にまとめ汎用性のある技術伝承を確立□オペレータレベルの違いによる品質(点検結果)のバラつきをなくす□運転範囲逸脱や点検抜けの把握□電子承認によるデータ修正等の不正防止□巡回点検結果をもとにPDCAサイクルを回し改善につなげる□モバイル端末による巡回点検手段の広がり(写真撮影、バーコード等)
•フィールドデータの見える化(点検結果の有効活用) □フィールドデータの傾向監視(点検による収集データをグラフ化)→運転計器の信頼性向上、異常前アクションによる信頼性向上□フィールドデータの有効活用□フィールドデータとコンソールデータの計器照合(DCSデータとの連携)
導入の背景(IntelaTracの期待メリット)
IntelaTracの決め手
☆点検フローが階層(ツリー)で構築できる
基準値
範囲内
範囲外
上限外
下限外
要因A
要因B
要因C
要因D
要因a
要因b
要因c
要因d
措置a
措置b
導入の背景(IntelaTrac導入のメリット)
メッセージで終了
導入プロジェクト
代表機能 今回活用
カメラ ○
動画 ○
バーコードリーダー ○
電話機能
無線機能
GPS
導入プロジェクト(モバイルデバイス)
※2019年9月販売終了
導入プロジェクト(スケジュール)
2018/4 5 6 7 8 9 10
発注 ☆
トレーニング
構築
稼動 ☆
①②
①トレーニング(基礎学習+構築含む)スーパーユーザー4人×3週間=400時間
②構築スーパーユーザー延べ日数65日×8時間=520時間
③Total 400+520=920時間
ツリー構築数:約1,300点(現場データ)簡易ツリー構築数:約1,800点(管理室データ)
導入プロジェクト(構築事例)
☆IntelaTrac構築画面
PC画面を添付
導入プロジェクト(構築事例①)
ドラッグ・アンド・ドロップ
詳細を記入
☆ツリーをIntelaTracで構築
導入プロジェクト(構築事例①)
◇ポンプデータシート(変更後)
導入プロジェクト(構築事例②)
自動で過去のトレンド確認が可能
○ スケジューラ機能活用-定期作業
○ バーコード機能活用-現場でバーコードを読みこむことで、ロックされている点検データがモバイル上に表示され、入力可能な状態になる(エビデンス)
○ 緊急時の措置表示とチェック-緊急対応作業標準書に基づいた措置項目を抽出-若年層(新入社員)も抜けなく措置が可能
導入プロジェクト(その他の機能)
導入後
端末へログイン 今日の作業が全て端末で把握できる
点検実行点検項目に沿って点検を実施点検データ異常時は、点検ツリーに沿って原因調査と措置
データ転送
承認職長(保安係員)が電子承認
[点検抜け防止]
必要であれば紙ベースへ打ち出し可能
導入後(日常JOBフロー)
IntelaTracサーバへ蓄積
[点検の平準化、一人巡回のサポート]
[基準値範囲外が一目でわかり、そのアクションも確認出来る]
[デジタル化]運転データサーバへ蓄積
巡回点検ツリーの見直し検討会
各班/月1回、巡回点検ツリーについて意見交換を行う
点検ツリー見直し
上長承認後、点検ツリーの追加、修正等を実施
日常点検
変更された巡回点検手順で日常点検を実施
この検討会により、若手への技術伝承の場にもつながる。また若手の新たな考え方や視点も抽出される。
常に最新のものに更新されるため、実状に合った現場巡回点検が可能となる。
導入後(運用フロー)
定期的なブラッシュアップ(現状の特記や新たなノウハウ等を話し込み、点検手順に織り込む)
・現場データがトレンドで即確認出来るので、異常有無が分かりやすくなった・基準値外れが一目で分かり、その要因調査もやりやすい・降雨時も現場でデータを採取出来るので便利(紙ベースの時は、再度書き直ししていた)・カメラ機能とリンク出来るので、異常内容を伝えやすくなった
・他工程のデータをすぐに見れないので、他メンバーからのアドバイス等が得られにくい(紙ベースだとすぐに見れる)・モバイルの動作が重たい時がある・現場バーコード箇所が多すぎる
導入後の感想
良い点
悪い点
まとめ
まとめ
➢スーパーユーザーに若手を起用することで、担当者のスキルアップや達成感(モチベーション)をもてた➢データシートのチェック時間を削減(500hr/年)
課題①現場巡視点検の点検視点、措置を平準化する②現場データをデジタル化する
IntelaTracを導入し、現場巡視点検のノウハウを盛り込んだ点検ツ
リーを構築(①)することで、現場巡視点検の強力なサポートツールとなった。
またモバイルデバイスとの組み合わせにより、容易に現場データのデジタル化(②)がはかれた。
まとめ(残課題)
➢モバイルデバイスの更なる活用方法(GPS、動画、通話機能等)
➢点検ツリーの更なる充実(現場データの充実と管理室データへの拡張)
➢今後のスーパーユーザーの育成方法(10年先を見据えて)
導入後の残課題
まとめ
➢更なるデジタル化の推進
➢IIoT技術やAI技術等の積極的な最新技術の導入
➢Plantの自動化推進(定常・非定常) 等々
今後の展開
製造部としては、将来の働き手となる人が、「ここで働きたい!」と思えるような魅力ある製造プラントを目指していく
要望事項
ご清聴ありがとうございました