GNU AGPLv3について(On GNU AGPLv3)
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Transcript of GNU AGPLv3について(On GNU AGPLv3)
GNU Affero General Public License Version 3
経緯
● Afferoというのは元はといえば社名● 2007年11月公開● 「ASPループホール」をふさぐのが目的
ASPループホールとは● 自由な/リブレ/オープンソースソフトウェア(FLOSS)ライセンスは、著作権者の複製(を双方が同意した条件の下で許諾する)権がベース
● 従来は(オブジェクトコードの)配布(distribution)→複製が不可避的に発生
● ところが、最近ではウェブサービス、クラウド、SaaS等と呼ばれるような、サーバ上でプログラムの実行が完結して(結果だけブラウザへ送られてくる)、配布が発生しない形態が増えてきた
● こうしたものは著作権ライセンスでコントロールできない
困ること
● サーバ上で動いているプログラムが、コピーレフトが主張されるライセンスの下で公開されていたとしても、そのプログラムに完全に対応するソースコードが入手できない
● 結果として「ソフトウェアの自由」が大いに損なわれる
ソフトウェアの自由とは● どんな目的に対しても、プログラムを望むままに実行する自
由 (第零の自由)。● プログラムがどのように動作しているか研究し、必要に応じ
て改造する自由 (第一の自由)。ソースコードへのアクセスは、この前提条件となります。
● 身近な人を助けられるよう、コピーを再配布する自由 (第二の自由)。
● 改変した版を他に配布する自由 (第三の自由)。これにより、変更がコミュニティ全体にとって利益となる機会を提供できます。ソースコードへのアクセスは、この前提条件となります。
コピーレフト
● ようするに、ある(オブジェクト)コードに関して、それを受け取ったすべての人が、自由に利用や改変ができることを保証すること(=ソースコードを引き渡す)
中身
● 序文(Preamble)のわずかな文面の違いを除き、第13項までGPLv3と同じ
GNU AGPLv3 Sec.13
Notwithstanding any other provision of this License, if you modify the Program, your modified version must prominently offer all users interacting with it remotely through a computer network (if your version supports such interaction) an opportunity to receive the Corresponding Source of your version by providing access to the Corresponding Source from a network server at no charge, through some standard or customary means of facilitating copying of software.
AGPLv3'dなFLOSSの例● CiviCRM● Diaspora*● Ghostscript● Gitorious● iText● Launchpad● MediaGoblin
● MongoDB● OpenERP● ownCloud● Pelican● Pov-Ray● StatusNet● SugarCRM
メリット
● 大ざっぱに言えばGPLv3+α● 伝播性は健在
– Corresponding Source=ようするに必要なソースコード一式
– AGPLv3なコードを改変してウェブサービスを構築→改変部分も含めてソースコードを公開する義務
メリット
● フォークによる「自らの過去との競争」を避けられる– e.g. MongoDB のライセンシング戦略(コアは
AGPLv3、ウェブアプリとやりとりするドライバはApache)
まとめ● しばらく鳴かず飛ばずだったが、このところ採用するプロジェクトが増えてきた– PRISMスキャンダルなど、ウェブサービス運営者への不信
● 今後皆さんが直面することも増えるだろう● AGPLv3は最強のcopyleftライセンスである
– それはアンチビジネスを意味しない– SaaS用途を念頭においたソフトウェア製品で、オープンソースで商売がしたいならば、AGPLv3と何かのデュアルライセンシングの採用を考慮すべき
ご静聴ありがとうございました
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