水性ガスシフト反応に活性なアルミナ担持Cu触媒へ の遷移金 …Mn Fe Co Ni Zn...

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水性ガスシフト反応に活性なアルミナ担持Cu触媒へ の遷移金属酸化物の添加効果 (愛媛大) ○相方邦昌・川西悠介・浅本麻紀子・山浦弘之・八尋秀典 固体高分子形燃料電池(PEFC) アルミナ担持Cu触媒 水蒸気改質反応 CH 4 +H 2 O CO+3H 2 固体高分子形燃料電池(PEFC) 水素製造プロセス アルミナ担持Cu触媒 CuOの微粒子化 触媒活性 Al 2 O 3 Cu 低温 <600 o C CuO O 還元 燃料 (CH 4 )H 2 O 水性ガスシフト反応 CO+H 2 O CO 2 +H 2 高温 900 o C CuAl 2 O 4 焼成温度 Al 2 O 3 焼成温度 700~800 o C Al 2 O 3 の相変化 Air CH 4 CO部分酸化反応 CO+1/2O 2 CO 2 Cu/Al 2 O 3 への遷移金属酸化物の添加による触媒活性への影響 低温焼成=高分散という概念を一変する調製法 900 o C Air H 2 1.2 1.4 1.6 1.8 06 0.8 1 1.2 1.4 少量添加 多量添加 媒に対する活性比 / - 150 200 250 0.8 1 Cr Mn Fe Co Ni Zn 150 200 250 0.2 0.4 0.6 Cr Mn Fe Co Ni Zn Cu/Al 2 O 3 水性ガスシフト反応は固体高分子形燃料電池(PEFC)の水素製造プロセスで重要な反応です.我々 の研究室では,市販触媒(Cu-ZnO-Al 2 O 3 )の代替触媒としてアルミナ担持Cu触媒(Cu/Al 2 O 3 )の開発を 行ってきました.この研究の過程で,Cu/Al 2 O 3 触媒は焼成温度700~800 o Cで高い水性ガスシフト活性 を示すことを見出しました.これは担持触媒系で,低温焼成=高分散という概念を一変する調製法です. 本研究では,このCu/Al 2 O 3 触媒の活性をさらに向上させることを目的として,遷移金属酸化物の添加 効果について検討しました. Cu/Al 2 O 3 触媒への少量のCoO x の添加で顕著に活性が向上し,反応温度150 o Cで市販触媒と同等の 活性が得られることがわかりました.この少量のCoO x 添加による活性向上は,CuO還元性が向上した こと および活性点であるCu 0 CO吸着能力増加したことに起因しているとえられます また ことおよび活性点であるCu CO吸着能力増加したことに起因しているとえられますまた移金属酸化物の多量の添加においてはFeO x を添加した触媒が,反応温度250 o Cのとき添加効果を示 しました.これは高温シフト反応(300~400 o C)で活性を示すFeO x Cu 0 と共存することにより低温作動 化して,相乗的な効果を起こしているためであると推察されます.このように添加物を選ぶことにより Cu/Al 2 O 3 触媒の活性を改良できることがわかりました.

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Page 1: 水性ガスシフト反応に活性なアルミナ担持Cu触媒へ の遷移金 …Mn Fe Co Ni Zn 150 200 0.2 250 0.4 0.6 Cr Mn Fe Co Ni Zn Cu/Al 2 O 3 水性ガスシフト反応は固体高分子形燃料電池(PEFC)の水素製造プロセスで重要な反応です.我々

水性ガスシフト反応に活性なアルミナ担持Cu触媒への遷移金属酸化物の添加効果

(愛媛大) ○相方邦昌・川西悠介・浅本麻紀子・山浦弘之・八尋秀典

固体高分子形燃料電池(PEFC) アルミナ担持Cu触媒

水蒸気改質反応

CH4+H2O CO+3H2

固体高分子形燃料電池(PEFC)水素製造プロセス

アルミナ担持Cu触媒

CuOの微粒子化

触媒活性Al2O3

Cu低温<600oC

CuOO 還元

燃料(CH4) H2O

バーナー

水性ガスシフト反応

CO+H2O CO2+H2

高温>900oC

CuAl2O4

焼成温度

Al2O3

焼成温度700~800oC

Al2O3の相変化

Air

CH4

バ ナ

CO部分酸化反応

CO+1/2O2→CO2

Cu/Al2O3への遷移金属酸化物の添加による触媒活性への影響

低温焼成=高分散という概念を一変する調製法

>900oCAir

H2

1.2

1.4

1.6

1.8

0 6

0.8

1

1.2

1.4少量添加 多量添加

触媒

に対

する活

性比

/ -

150200

2500.8

1

Cr Mn Fe Co Ni Zn

150200

2500.2

0.4

0.6

Cr Mn Fe Co Ni Zn

Cu/

Al 2O

3触

水性ガスシフト反応は固体高分子形燃料電池(PEFC)の水素製造プロセスで重要な反応です.我々

の研究室では,市販触媒(Cu-ZnO-Al2O3)の代替触媒としてアルミナ担持Cu触媒(Cu/Al2O3)の開発を

行ってきました.この研究の過程で,Cu/Al2O3触媒は焼成温度700~800oCで高い水性ガスシフト活性

を示すことを見出しました.これは担持触媒系で,低温焼成=高分散という概念を一変する調製法です.

本研究では,このCu/Al2O3触媒の活性をさらに向上させることを目的として,遷移金属酸化物の添加

効果について検討しました.

Cu/Al2O3触媒への少量のCoOxの添加で顕著に活性が向上し,反応温度150oCで市販触媒と同等の

活性が得られることがわかりました.この少量のCoOx添加による活性向上は,CuO還元性が向上した

こと および活性点であるCu0のCO吸着能力が増加したことに起因していると考えられます また 遷こと,および活性点であるCu のCO吸着能力が増加したことに起因していると考えられます.また,遷

移金属酸化物の多量の添加においてはFeOxを添加した触媒が,反応温度250oCのとき添加効果を示

しました.これは高温シフト反応(300~400oC)で活性を示すFeOxがCu0と共存することにより低温作動

化して,相乗的な効果を起こしているためであると推察されます.このように添加物を選ぶことにより

Cu/Al2O3触媒の活性を改良できることがわかりました.