仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft...

80
Microsoft Azure 自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 この自習書では、Microsoft が提供するパブリッククラウドサービスである Microsoft Azure を利用 し、 Windows および Linux の仮想マシンを作成から操作までの一連の流れをハンズオン形式で学習体験 します。 発行日 : 2016 1 12

Transcript of 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft...

Page 1: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ

仮想マシンの作成と操作

この自習書では、Microsoft が提供するパブリッククラウドサービスである Microsoft Azure を利用

し、Windowsおよび Linuxの仮想マシンを作成から操作までの一連の流れをハンズオン形式で学習体験

します。

発行日 : 2016年 1月 12日

Page 2: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 2 -

更新履歴

版数 発行日 更新履歴

第 1版 2015年 9月 7日 初版発行

第 2版 2015年 9月 30日 UIの更新に対応

第 2.1版 2015年 10月 23日 誤植、記述ミスなどを修正

第 2.2版 2016年 1月 12日 Azure 管理ポータルの一般提供

(GA)に対応

Page 3: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 3 -

目次

1. はじめに ······················································································································································································· 4

2. Microsoft Azureの概要 ···························································································································································· 6

4. 実習環境の準備 ········································································································································································ 23

4. (参考)Microsoft Azure 無料評価版のサインアップ ···························································································· 25

5. リソースグループの作成 ····················································································································································· 28

6. 仮想ネットワークの作成 ····················································································································································· 31

7. Windows仮想マシンの作成 ················································································································································ 34

8. 仮想マシンのリソースの確認 ············································································································································ 38

9. Linux仮想マシンの作成 ························································································································································ 39

10. Windows仮想マシンへの接続 ········································································································································· 43

11. Linux仮想マシンへの接続 ················································································································································· 46

12. Windows 仮想マシンの日本語化 ··································································································································· 49

13. 仮想マシンの操作 ································································································································································· 53

14. 仮想マシンへのディスクの追加 ····································································································································· 56

15. 仮想マシンのサイズの変更 ·············································································································································· 62

16. ネットワークセキュリティグループの構成 ·············································································································· 65

17. リソースマネージャーによる管理 ································································································································ 73

18. リソースグループの削除(仮想マシンの削除) ····································································································· 76

19. Microsoft Azureに関する情報の入手元 ······················································································································· 78

20. Microsoft Azureのお問合せ ·············································································································································· 80

Page 4: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 4 -

1. はじめに

本自習書をご利用いただきありがとうございます。この自習書では、Microsoft が提供するパブリッ

ククラウドサービスであるMicrosoft Azureを利用し、Windowsおよび Linuxの仮想マシンの作成から

操作までの一連の流れをハンズオン形式で体験学習します。

自習書において、あなたは Adventure Works Cycles社(AW社)に勤めている IT管理者です。AW

社は、架空の大規模な多国籍製造企業です。この企業は、北米、ヨーロッパ、およびアジアのマーケ

ットを対象に、金属製自転車やカーボン製自転車の製造および販売を行っています。従業員 290 人の

米国ワシントン州ボセルの拠点に加え、自社のマーケット基盤全体にわたって複数の地域販売チーム

を配置しています。

あなたは、Microsoft Azureの仮想マシンを利用し、営業部向けのWebシステムをテスト運用するた

め、そのインフラを構築しなければなりません。このWebシステムは、Windows Server 2012 R2で実

行される IIS Webサーバーと Ubuntu Enterprise Server で実行されるアプリケーションサーバーから構

成されています。

Page 5: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 5 -

ワンポイント

本自習書では、アプリケーションサーバーへのアプリケーションのインストールはおこないませ

ん。

Page 6: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 6 -

2. Microsoft Azure の概要

まず、基礎知識として、Microsoft Azureと仮想マシンの概要を学習します。また、Microsoft Azureの

新しい概念であるリソースマネージャーについても学習します。

Microsoft Azure は、Microsoft が提供するオープンで柔軟なエンタープライズレベルのクラウドコン

ピューティングプラットフォームです。Microsoft Azureでは、Webから、モバイル、コンピューティン

グ、データベース、分析に至るまで、様々なクラウドサービスを提供しています。企業は、Microsoft Azure

を利用することで、より早く、より多くのビジネス目標を達成でき、より経費を節約できます。

Microsoft Azureの特徴は、次のとおりです。

●高い生産性を提供

開発者や IT 管理者は、Microsoft Azure の統合された管理ツール、テンプレートによる展開、管理さ

れたサービスを利用することで、より高い成果を生むことができます。

Page 7: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 7 -

●オープンで柔軟

Microsoft Azureでは、OS、プログラム言語、フレームワーク、ツール、データベース、デバイスにお

いて、オープンで幅広い選択肢を用意しています。例えば、OS について、Windows または Linux が選

択可能です。データベースについて、SQL Server、Oracle、MySQLなど多くのデータベースが選択可能

です。

●既存の IT と連携

仮想プライベートネットワーク接続(VPN)や専用線接続(ExpressRoute)を利用し、組織内(オン

プレミス)のデータセンターと Microsoft Azure を直接接続し、ハイブリッドクラウドを構築すること

ができます。また、オンプレミスのデータセンターの障害、災害対策に Microsoft Azure のバックアッ

プ(Azure Backup)やレプリケーション(Azure Site Recovery)を利用することもできます。このほか、

オンプレミスのデータセンターにストレージアレイの StorSimpleを導入し、そのデータをオフサイトの

Azureで保護することもできます。

●最高水準のデータ保護

Microsoft Azureは、データの保護とプライバシーに関する業界最高水準のコミットメントを受けてい

ます。Microsoftは、クラウド プライバシーに関する新たな国際標準である ISO 27018を採用した最初

のメジャークラウドプロバイダーです。

●どこでも

Microsoft Azureは、世界 19の場所でデータセンターを稼働させています。また、今後もデータセン

ターの数は増える予定です。日本においては、東日本(埼玉)と西日本(大阪)の 2つのデータセンタ

ーが稼働中であり、日本国内からの利用時に、高いパフォーマンスが確保されます。

●あらゆるビジネスに使用可能

Microsoft Azureは、予算に合わせて利用することができます。例えば、小規模なテスト環境から大規

模なオンラインゲーム環境の提供まで幅広く利用可能です。

●経済的かつスケーラブル

Microsoft Azureは従量課金です。そのため、支払いは使用した分だけとなります。例えば、仮想マシ

ンの実行は、分単位で課金されるため、負荷に合わせて、適切なスケールアップやスケールダウンをお

こなえば、パフォーマンスを低下することなく、経費を節約できます。

Page 8: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 8 -

仮想マシンは、Microsoft Azure で提供される代表的なクラウドサービスであり、Microsoft Azure の

データセンターで実行される仮想マシンのインスタンスです。仮想マシンにインストールする OS は、

オンラインストアの Marketplace のカタログから自由に選択できます。次の一覧は、Marketplace で提

供されている OSの一例です。

・Windows Server 2008 R2 SP1

・Windows Server 2012 Datacenter

・Windows Server 2012 R2

・Windows Server 2016 Technical Preview 3

・Ubuntu Server

・SLES(SUSE Linux Enterprise)

・OpenSUSE

・Oracle Linux

・Core OS

・OpenLogic CentOS

ワンポイント

Microsoft Azureの仮想マシンでは、Red Hat Enterprise Linuxもサポートしています。

また、OS だけでなく、OS と合わせて、各種のミドルウェアも自動展開が可能です。次の一覧は、

Marketplaceで提供されているミドルウェアの一例です。

・SQL Server

・SharePoint

・BizTalk Server

・Oracle Database

・WebLogic Server

Page 9: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 9 -

Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の 4つがあります。

●Azure管理ポータル

Webベースの管理ポータルです。Azureリソースマネージャーによるリソース管理の概念が取り入れ

られています。また、シンプルでカスタマイズ性に優れています。https://portal.azure.com からアクセ

ス可能です。

●Azure管理ポータル(クラシック)

前バージョンのWebベースの管理ポータルです。Azure管理ポータルでまだサポートされていない一

部のサービスの管理で使用します。https://manage.windowsazure.comからアクセス可能です。

どちらの管理ポータルも、HTML 5.0 で記述されているため、Internet Explorer をはじめ、Firefox、

Chrome、Safari などの主要な Web ブラウザおよびデバイスで動作します。また、2 つのポータル間は

自由に行き来することができます。

●Windows PowerShell

スクリプトによる自動処理を実現する Windows PowerShell コマンドレット群です。一部の機能は、

Windows PowerShell からのみ操作可能です。Windows PowerShell は、https://azure.Microsoft.com/ja-

jp/downloadsより入手可能です。

●コマンドラインインタフェース(CLI)

Microsoft Azureが操作可能なコマンドラインプログラムです。マルチプラットフォームに展開されて

おり、Windows だけでなく、Mac や Linux 用も提供されています。コマンドラインインタフェースは、

https://azure.Microsoft.com/ja-jp/downloadsより入手可能です。

Page 10: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 10 -

Azure管理ポータルでは、仮想マシンなどの作成時、[デプロイモデル]として[クラシック]または

[リソースマネージャー]が選択できます。デプロイモデルにより、仮想マシンの特徴が大きく異なり

ます。

●クラシック

従来の仮想マシンと互換性のある仮想マシンです。「仮想マシン V1」または「IaaS V1」とも呼ばれ

ます。その管理は、両方の Azure管理ポータルからおこなえます。

●リソースマネージャー

リソースマネージャーを使用した新しい仮想マシンです。「仮想マシン V2」または「IaaS V2」とも

呼ばれます。従来の仮想マシンとは互換性がなく、Azure管理ポータル(クラシック)からは管理でき

ません。

ワンポイント

Microsoft Azureでは、マイクロソフトサポート経由で、サブスクリプション間での仮想マシンの

移行をサポートしています。ただし、このサービスは仮想マシン V1のみが対象であり、仮想マシン

V2は、移行できないことに注意してください。詳細につきましては、次の Blogをご参照くださ

い。

サブスクリプション間のデータ移行手順について

http://blogs.msdn.com/b/dsazurejp/archive/2013/01/16/windows-azure-subscription-migration.aspx

Page 11: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 11 -

リソースマネージャーは、Microsoft Azureの新しい概念であり、クラウドサービスの構成要素をリソ

ースとして分解し、個々に管理します。例えば、仮想マシンを作成すると、仮想マシンのリソースだけ

でなく、ネットワークインターフェイスやパブリック IP アドレスなどのリソースも一緒に作成されま

す。また、Azureリソースマネージャーでは、リソースに対して、次の管理機能も提供します。

●リソースグループ

複数のリソースをまとめてグループ化し、一元的に展開、管理、監視をおこないます。

●ロールベースセキュリティ

ユーザーやグループに対して、リソースまたはリソースグループごとに役割ベースのアクセス制御を

提供します。

●タグ付け

タグは、キーと値のペアです。リソースにタグを付けることで、リソースを整理できます。最大 15個

のタグを付けることができます。特にタグ付けは、課金や管理の目的で使用されます。

●自動監視

パフォーマンスメトリックや各種イベントログを監視し、ストレージアカウントに記録します。また、

仮想マシンのブート時の動作の監視(Windowsのブート画面の定期的なキャプチャや Linuxのブートロ

グの記録)も可能です。

Page 12: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 12 -

リソースグループは、リソースマネージャーが提供する機能であり、複数のリソースを論理的にまと

めるグループです。リソースグループは、展開、更新、削除に至るライフサイクル管理の境界として機

能します。リソースグループには次の決まり事があります。

・1つのリソースは、1つのリソースグループにのみ追加できます。1つのリソースを複数のリソースグ

ループに追加することはできません。

・データセンターの異なる複数の場所のリソースをまとめて、1 つのリソースグループに追加すること

ができます。

・Webや仮想マシンなど異なるクラウドサービスのリソースをまとめて、1つのリソースグループに追

加することができます。

仮想マシンの作成時、デプロイモデルとしてリソースマネージャーを選択した場合、その仮想マシ

ンは仮想マシン V2となり、複数のリソースから構成されます。既定では、仮想マシンの作成時、次の

リソースが作成されます。各リソースの詳細は、この後、紹介します。

Page 13: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 13 -

●仮想マシン

仮想マシン本体のリソースです。サイズやディスク構成などのパラメーターを管理します。

●可用性セット

可用性セットのリソースです。可用性セットに含まれる仮想マシンを管理します。

●ストレージアカウント

仮想ハードディスク(VHDファイル)を格納するストレージアカウントのリソースです。アプリケ

ーションからストレージにアクセスする際に必要なアクセスキーを管理します。

●ネットワークセキュリティグループ

仮想マシンのファイアウォールであるネットワークセキュリティグループのリソースです。送信と

受信のセキュリティ規則を含みます。

●ネットワークインターフェイス

仮想マシンのネットワークアダプタ(NIC)のリソースです。IPアドレスや DNSサーバー、MACア

ドレスなどを管理します。

●パブリック IP アドレス

ネットワークインターフェイスに割り当てられるパブリック IPアドレスのリソースです。DNS名ラ

ベルも管理します。

●仮想ネットワーク

仮想ネットワークのリソースです。アドレス空間や DNSサーバーを管理し、サブネットを含みま

す。

Page 14: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 14 -

仮想マシンは仮想マシン本体のリソースです。サイズやディスク構成などのパラメーターを管理し

ます。

仮想マシンのサイズは、仮想マシンの機能やハードウェア構成を決定します。仮想マシンのサイズ

は、仮想マシンの作成時に指定しますが、作成後に変更することもできます。選択可能な仮想マシン

のサイズは、大別すると、次の 3種類です。

●汎用インスタンス(Basic レベル)

負荷分散、自動スケール、大容量のメモリを必要としない安価な汎用インスタンスです。次の A

(Basic)シリーズが選択可能です。Aシリーズは、ハードディスクのみ使用できます。このインスタ

ンスは、開発ワークロードやテストサーバーなどで利用します。

A(Basic)シリーズ

サイズ プロセッサ数 メモリサイズ ディスク数

A0 1 0.75 GB 1

A1 1 1.75 GB 2

A2 2 3.5 GB 4

A3 4 7 GB 8

A4 8 14 GB 16

●汎用インスタンス(Standard レベル)

仮想マシンのすべての構成と機能がサポートされる柔軟性の高い汎用インスタンスです。次の A、

D、DS、G、GSの各シリーズが選択可能です。このインスタンスは、一般的なワークロードで使用し

ます。

基本となるのが、A(Standard)シリーズです。A(Basic)シリーズと比べると、負荷分散、自動ス

ケール、大容量メモリが利用可能です。Aシリーズは、ハードディスクのみ使用できます。

A(Standard)シリーズ

サイズ プロセッサ数 メモリサイズ ディスク数

A0 1 0.75 GB 1

A1 1 1.75 GB 2

A2 2 3.5 GB 4

A3 4 7 GB 8

A4 8 14 GB 16

A5 2 14 GB 4

A6 4 28 GB 8

A7 8 56 GB 16

Page 15: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 15 -

Dシリーズは、Aシリーズよりもプロセッサが 60%ほど高速化されており、OSディスクとデータデ

ィスクはハードディスクですが、一時ディスクだけは SSDが使用されています。また、バリエーショ

ンとして、D_V2シリーズと DSシリーズがあります。Dv2シリーズは、オリジナルより高速なプロセ

ッサである E5-2673 v3が採用されています。DSシリーズは、オリジナルと同じ性能ですが、OSディ

スクとデータディスクにハードディスクまたは SSDが選択できます。

D(Standard)シリーズ、Dv2 シリーズ、DS(Standard)シリーズ

サイズ プロセッサ数 メモリサイズ ディスク数

D1、D1_V2、DS1 1 3.5 GB 2

D2、D2_V2、DS2 2 7 GB 4

D3、D3_V2、DS3 4 14 GB 8

D4、D4_V2、DS4 8 28 GB 16

D5_V2 16 56 GB 32

D11、D11_V2、DS11 2 14 GB 4

D12、D122_V2、DS12 4 28 GB 8

D13、D13_V2、DS13 8 56 GB 16

D14、D14_V2、DS14 16 112 GB 32

Gシリーズは、もっともパフォーマンスの高いインスタンスです。プロセッサとして、Dシリーズよ

りもさらに高速な Intel Xeon E5 v3ファミリーが採用されています。また、20Gbit/sのネットワークア

ダプターが搭載されます。Dシリーズと同様に、Gシリーズは、OSディスクとデータディスクがハー

ドディスクで、一時ディスクのみが SSDです。GSシリーズは、OSディスクとデータディスクにハー

ドディスクまたは SSDが選択できます。

G(Standard)シリーズ、GS(Standard)シリーズ

サイズ プロセッサ数 メモリサイズ ディスク数

G1、GS1 2 28 4

G2、GS2 4 56 8

G3、GS3 8 112 16

G4、GS4 16 224 32

G5、GS5 32 448 64

●高パフォーマンスインスタンス

より高速なネットワーク、より高速なプロセッサを搭載した高パフォーマンスのインスタンスで

す。次の A8、A9、A10、A11が選択可能です。特にサイズ A8と A9には、40Gbit/sの InfiniBandネッ

トワークアダプターが搭載されています。サイズ A10と A11には、最新の Intel Xeon E5 プロセッサ

が搭載されています。このインスタンスは、高パフォーマンスクラスター、モデリングとシミュレー

ション、ビデオエンコードなどで利用します。

Page 16: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 16 -

A(Standard)シリーズ

サイズ プロセッサ数 メモリサイズ ディスク数

A8 8 56 GB 16

A9 16 112 GB 16

A10 8 56 GB 16

A11 16 112 GB 16

ワンポイント

使用する場所(Azureデータセンター)により、利用可能なサイズは異なります。例えば、現時

点(2015年 9月現在)では、西日本の Azureデータセンターでは、Gシリーズのインスタンスおよ

び高パフォーマンスのインスタンス(A8以降)はサポートされていません。

可用性セットは、Webファームなどの同じ役割をもつ複数の仮想マシンを展開する際、可用性を向上

させるためのリソースです。可用性セットは、Azure データセンター内での仮想マシンの配置場所を決

定します。次の 2つのパラメーターから構成されます。

●更新ドメイン

Azureデータセンターの計画済みメンテナンス時にまとめて再起動される仮想マシンのグループで

す。複数の更新ドメインを同時に再起動することはありませんが、同じ更新ドメインの仮想マシン

は、計画済みメンテナンス時にすべて停止する恐れがあります。仮想マシン V2の更新ドメインは、1

から 20(既定は 5)まで設定可能です。

●障害ドメイン

電源とネットワークスイッチを共有する仮想マシンのグループです。同じ障害ドメインの仮想マシ

ンは、ハードウェアの故障時にすべて停止する恐れがあります。仮想マシン V2の障害ドメインは、2

または 3(既定は 3)が指定可能です。

Page 17: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 17 -

可用性セットで複数の更新ドメイン、障害ドメインを指定し、複数の仮想マシンをその可用性セッ

トに含めることで、自動的に仮想マシンを分散配置してくれます。これにより、ハードウェアの障害

時または計画メンテナンス時でも、サービスを停止することなく運用することが可能となり、

Microsoft Azureのサービスレベル契約(SLA) 99.95%が保障されます。

ストージアカウントは、仮想マシンの仮想ハードディスク(VHDファイル)を格納するストレージ

のリソースです。アプリケーションからストレージにアクセスする際に必要なアクセスキーも管理し

ます。

仮想マシンには、既定で 2つの仮想ハードディスクが接続されています。1つは OSディスクであ

り、OSがインストールされています。もう 1つは、一時ディスクで、OSのページファイルの保存や

アプリケーションのキャッシュ領域として利用することを想定しています。

一時ディスクは、特別なディスクです。仮想マシンが実行中であれば、一時ディスク内のデータ

は、保持されますが、停止や再起動をおこなうと消去される恐れがあるため、アプリケーション本体

やアプリケーションデータを格納することはできません。それらは別途、データディスクを追加し、

格納する必要があります。

ワンポイント

アプリケーションやアプリケーションデータを OSディスクに格納することもできますが、OSデ

ィスクは既定で 127GBとサイズが小さく、大量のデータを格納すると空き容量の不足により、OS

の動作が不安定になる恐れもあるため、データディスクを追加し、使用することを推奨します。

OSディスクとデータディスクの種類として、Standardまたは Premiumが選択できます。Standard

は、最大 1TBまでの任意のサイズのハードディスクです。Premiumは、128GB、512GB、1023GBの各

固定サイズの SSDです。なお、Premiumは、後述の一部の仮想マシンのサイズでのみ利用可能です。

Page 18: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 18 -

ネットワークアダプターは、仮想マシンのネットワークインタフェースカード(NIC)のリソースで

す。IPアドレスや DNSサーバー、MACアドレスなどを管理します。

ネットワークアダプターは、仮想ネットワークに接続されます。仮想ネットワークには、標準で DHCP

サーバーが用意されています。仮想マシンは DHCP サーバーから動的なプライベート IP アドレスを取

得し、同じ仮想ネットワークに接続された他の仮想マシンとの通信を実現します。また、仮想ネットワ

ークを介して、仮想マシンからインターネットへのアクセスも可能です。

ネットワークアダプターには、プライベート IP アドレスとは別に動的または静的なパブリック IP ア

ドレスを割り当てることもできます。パブリック IPアドレスを割り当てることで、インターネットから

の仮想マシンへのアクセスを実現できます。

ワンポイント

仮想マシンには既定で、1枚のネットワークアダプターが接続されていますが、オプションで複数

枚のネットワークアダプターを接続することもできます。

Page 19: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 19 -

仮想ネットワークは、仮想マシンを接続するための論理的なネットワークです。1つの仮想ネットワ

ークに接続された仮想マシンは、お互い自由に通信することができます。また、仮想ネットワークに

は、Azure DHCPサーバーが標準で用意され、仮想マシンに指定した範囲内のプライベート IPアドレ

スと DNSサーバーのアドレスを配布します。

ワンポイント

DNSサーバーのアドレスには、Azureが提供する DNSサーバーを指定することも、ユーザーが独

自に構築した DNSサーバーを指定することもできます。

仮想ネットワーク内には、既定でサブネットが 1つありますが、オプションでサブネットを追加す

ることもできます。サブネットを追加することで、サブネットごとにアドレス空間を指定することが

可能です。

ネットワークセキュリティグループは、仮想マシンのネットワークセキュテリィを管理するリソー

スです。仮想マシンが送受信できるトラフィックを制御するファイアウォール機能を提供します。

ネットワークセキュリティグループは、仮想マシンまたは仮想ネットワークのサブネットに関連付

けできます。仮想マシン V2を作成すると、既定でネットワークセキュリティグループが作成され、仮

想マシンに関連付けされています。

ネットワークセキュリティグループは、受信セキュリティ規則と送信セキュリティ規則から構成さ

れます。Windows仮想マシンの場合、受信セキュリティ規則として、リモートデスクトップ接続を許

可する規則が作成済みです。Linux仮想マシンの場合は、受信セキュリティ規則として、SSH接続を許

可する規則が作成済みです。

例えば、仮想マシンに IISをインストールし、インターネットからWebアクセスを許可したい場合

は、TCP/80を許可するカスタムの受信セキュリティ規則が必要です。なお、ネットワークセキュリテ

ィグループは、ステートフルパケットインスペクション方式(受信パケットに対応した送信パケット

Page 20: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 20 -

は動的に許可する方式)のため、別途、送信セキュリティ規則を作成する必要はありません。

アプリケーションのインストールや更新プログラムの適用など、仮想マシンを管理する際、仮想マ

シンの停止や再起動などの操作が必要となります。これらの基本操作は、Azure管理ポータルからおこ

なえます。Azure管理ポータルでは、仮想マシンの次の操作が可能です。

●設定

ディスクの追加やサイズの変更などの仮想マシンの設定を変更できます。一部の設定の変更には、

仮想マシンの再起動が必要となります。

●接続

仮想マシンの OSが、Windowsの場合のみ、リモートデスクトッププロトコル(RDP)ファイルを

ダウンロードできます。このファイルを実行することで、仮想マシンのパブリック IPアドレスを調べ

なくても、インターネット経由でリモートデスクトップ接続が可能です。

●開始

仮想マシンが停止している場合、仮想マシンを開始できます。

●停止

仮想マシンをシャットダウンし、停止します。この方法で、仮想マシンを停止した場合、リソース

は解放されるため、仮想マシンは課金されません。なお、リモートデスクトップ接続や SSH接続で、

仮想マシンにアクセスし、そこでシャットダウンをした場合は、リソースは解放されないため、仮想

マシンの課金は継続されますので注意してください。

●再起動

仮想マシンを再起動します。

●削除

Page 21: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 21 -

仮想マシンを削除します。実行中の仮想マシンを削除することもできます。

ワンポイント

仮想マシンの削除で、削除されるのは、仮想マシンのリソースだけであり、ネットワークインタ

ーフェイスやパブリック IPアドレスなどの他のリソースは削除されません。また、ストレージアカ

ウント内の仮想マシンの VHDファイルも削除されません。必要に応じて、別途、これらのリソース

を削除する必要があります。

リソースマネージャーでは、Azure Active Directory のユーザーやグループ、Microsoftアカウントに

対して、役割ごとのアクセス許可を割り当てることができます。これを「ロールベースセキュリティ

(Role-based access control、RBAC)」と言います。

ロールベースセキュリティで割り当て可能な役割は、リソースの種類により異なりますが、例え

ば、仮想マシンの場合、次の役割があります。

役割 説明

所有者 リソースへのアクセスを含め、すべてを管理できます。

共同作成者 すべてを管理できますが、リソースへはアクセスできません。

閲覧者 すべてを表示できますが、変更はできません。

DevTestラボユーザー すべてを表示できます。仮想マシンの接続、起動、再起動、シャッ

トダウンができます。

ネットワーク作成協力者 ネットワークを管理できますが、それらへのアクセスを管理するこ

とはできません。

ユーザーアクセス管理者 Azureのリソースへのユーザーのアクセスを管理できます。

仮想マシン作成協力者

仮想マシンを管理できますが、それらへのアクセスを管理すること

はできません。また、接続先の仮想ネットワークやストレージアカ

ウントも管理できません。

Page 22: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 22 -

役割ごとのアクセス許可は、リソースだけでなく、リソースグループやサブスクリプションにも割

り当て可能です。リソースグループやサブスクリプションにアクセス許可を割り当てた場合、サブス

クリプション、リソースグループ、リソースの順にアクセス許可が継承されます。

Page 23: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 23 -

4. 実習環境の準備

この自習書の手順は、次の実習環境を準備することで、実際に試すことができ、理解を深めることが

できます。

●自習書 PC

Windows 10などの自由に操作可能なWindowsコンピューター(物理コンピューター)が 1台必要で

す。また、Webブラウザとして Internet Explorerも使用します。

●ターミナルソフト

Windowsコンピューターには、Tera Termや Puttyなどの SSH接続可能なターミナルソフトをインス

トールしておきます。なお、本自習書では、オープンソースで開発されている Tera Term を使用してい

ます。Tera Termは、 https://osdn.jp/projects/ttssh2/ よりダウンロード可能です。

●インターネット接続

Windowsコンピューターは、インターネットに接続されている必要があります。企業内で実習をおこ

なう場合は特に注意が必要です。多く企業のインターネット接続では、ファイアウォールが介在します。

その場合は実習で必要なリモートデスクトップ接続や SSH 接続のプロトコルがブロックされていない

ことを確認しておく必要があります。

●Microsoft Azure サブスクリプション

Microsoft Azureサブスクリプションは、Microsoft Azureを使用するための権利です。すでにMicrosoft

Azure サブスクリプションをお持ちの場合は、そのサブスクリプションを利用することができます。ま

だ 、 Microsoft Azure サ ブ ス ク リ プ シ ョ ン を お 持 ち で な い 場 合 は 、 実 習 用 に

https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/free-trial/ より、1 か月間の無料評価版をサインアップし、使

Page 24: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 24 -

用することができます。

ワンポイント

Microsoft Azureの 1か月間の無料評価版のサインアップには、本人確認のため、電話番号(固定電

話または携帯電話)およびクレジットカードの情報が必要です。なお、無料評価版の利用は 1 回ま

でとなっており、過去すでに利用された方は無料評価版にサインアップいただけません。有償のサブ

スクリプションに切り替えていただきますようお願いいたします。

●Microsoft アカウント

Microsoftアカウントは、マイクロソフトが提供するクラウドサービスを利用するための IDです。こ

の自習書では、Microsoft Azure サブスクリプションの利用権を Microsoft アカウントに割り当てます。

Microsoft アカウントは http://www.microsoft.com/ja-jp/msaccount/default.aspx より、無償で登録でき

ます。この自習書をすべての手順を試すには、2つのMicrosoft アカウントが必要です。

ワンポイント

新しく、Microsoft Azure の 1か月間の無料評価版のサブスクリプションをサインアップする場合、

同時にMicrosoftアカウントを登録することもできます。

Page 25: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 25 -

4. (参考)Microsoft Azure 無料評価版のサインアップ

この手順はオプションです。Microsoft Azureサブスクリプションをお持ちでない場合、次の手順を実

行し、Microsoft Azureの 1ヶ月間の無料評価版のサブスクリプションを取得してください。

1. Webブラウザを起動し、https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/free-trial/ にアクセスします。

2. [1か月間の無料評価版]が表示されます。[今すぐ試す]をクリックします。

3. [サインイン]が表示されます。Microsoft アカウントのメールアドレスとパスワードを入力し、

[サインイン]をクリックします。まだ、Microsoft アカウントをお持ちでない場合は、[新規登録]

をクリックします。

4. [新規登録]をクリックした場合、[アカウントを作成する]が表示されます。自分のメールアド

レス(自分が日常的に使用しているメールアドレス)と任意のパスワードを指定し、[アカウント

の作成]をクリックします。なお、利用できるメールアドレスを持ちでない場合、[その他のオプ

ション]をクリックし、新しい Outlookメール(~@outlook.jp)を作成することもできます。

Page 26: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 26 -

ワンポイント

ここで登録したMicrosoft アカウントが、Microsoft Azureサブスクリプションの管理者(サブスク

リプション所有者)になります。

5. [サインアップ]が表示されます。サインアップに必要な情報を指定します。なお、サインアッ

プには、ショートメッセージ(SMS)またはコールバックを利用した電話による確認とクレジッ

トカードの登録による確認が必要です。確認が完了したら、[サインアップ]をクリックします。

ワンポイント

登録したクレジットカードが勝手に使用されることはありません。

6. [Microsoft Azureへようこそ]の[準備が完了するまでしばらくお待ちください]が表示されま

す。しばらく待つと、[サブスクリプションの準備が整いました]が表示されます。[サービスの

管理を開始する]をクリックします。

Page 27: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 27 -

ワンポイント

Microsoft Azureの 1か月間の無料評価版では、20,500円相当のクレジットが利用可能です。なお、

無料評価版の使用制限に達した場合には、利用している仮想マシンとクラウドサービスの開放がおこ

なわれます。もし制限にかかった場合には、翌請求月になるまでは利用が制限されます。ストレージ

サービスについては、読み取り専用としてアクセスが可能です。

Page 28: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 28 -

5. リソースグループの作成

はじめに仮想マシンなどのリソースを格納するためのリソースグループを作成します。次の手順では、

リソースグループ「AW-RG」を作成します。

1. 実習用 PCで Internet Explorerを起動して https://portal.azure.com/にアクセスし、Microsoftアカウ

ントを指定して、サインインします。

2. Azure管理ポータルの[スタート画面]が表示されます。

3. 画面左のジャンプバーより[新規]→[管理]→[リソースグループ]をクリックします。

4. [リソースグループ]が表示されます。次のパラメーターを指定し、[作成]をクリックします。

Page 29: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 29 -

パラメーター 説明 今回の設定

リソースグループ名 リソースグループに付ける任意の名前です。 AW-RG

サブスクリプション 使用するサブスクリプションです。 <既定値>

リソースグループの場所 リソースグループを作成する場所(データセ

ンターの場所)を選択します。 西日本

スタート画面にピン留め

する スタート画面にリソースをピン留めします。 チェック

ワンポイント

Microsoft Azure の 1ヶ月 評価版のサブスクリプションの場合、一部制限があり、選択できる場所

(データセンターの場所)や Azure Marketplaceの利用、Oracleなどのサードパーティ製のアプリケ

ーションの利用などが限定されます。例えば、データセンターとして東日本は選択できません。その

ため、この自習書では、すべて西日本を使用します。

5. リソースグループが作成され、[AW-RG]と[設定]が表示されます。画面左のジャンプバーよ

り、[Microsoft Azure]をクリックします。

6. [スタート画面]が表示されます。[AW-RG]のタイルがピン留めされていることを確認します。

Page 30: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 30 -

Page 31: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 31 -

6. 仮想ネットワークの作成

次の手順では、フロントエンド「Frontend-SN」とバックエンド「Backend-SN」の 2つのサブネッ

トを含む仮想ネットワーク「AW-VNet」を作成します。

1. Azure管理ポータルの画面左のジャンプバーより、[新規]をクリックし、[ネットワーキング]→

[Virtual Network]をクリックします。[デプロイモデルの選択]より[リソースマネージャー]

を選択し、[作成]をクリックします。

2. [仮想ネットワークの作成]が表示されます。次のパラメーターを指定し、[作成]をクリックし

ます。

パラメーター 説明 今回の設定

名前 仮想ネットワークに付ける任意の名前です。 AW-VNet

アドレス空間 仮想ネットワーク全体のアドレス空間です。 10.0.0.0/16

サブネット名 サブネットに付ける任意の名前です。 Frontend-SN

サブネットアドレス範囲 サブネットのアドレス空間です。 10.0.1.0/24

サブスクリプション 使用するサブスクリプションです。 <既定値>

リソースグループ 仮想ネットワークを格納するリソースグルー AW-RG

Page 32: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 32 -

プを選択します。新規または既存のリソース

グループが選択できます。

場所 仮想ネットワークを作成する場所を選択しま

す。 西日本

スタート画面にピン留め

する スタート画面にリソースをピン留めします。 チェックなし

3. 仮想ネットワークが作成されます。画面左のジャンプバーより、[参照]をクリックし、[仮想ネ

ットワーク]をクリックします。

4. [仮想ネットワーク]が表示されます。一覧から[AW-VNet]をクリックし、[設定]の[サブネ

ット]をクリックします。

5. [サブネット]が表示されます。コマンドの[追加]をクリックします。

Page 33: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 33 -

6. [サブネットの追加]が表示されます。次のパラメーターを指定し、[OK]をクリックします。

パラメーター 説明 今回の設定

名前 サブネットに付ける任意の名前です。 Backend-SN

アドレス範囲(CIDRブ

ロック) サブネットのアドレス空間です。 10.0.2.0/24

ネットワークセキュリテ

ィグループ

サブネットに関連付けるネットワークセキュ

リティグループです。 なし

7. サブネットが追加されます。

Page 34: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 34 -

7. Windows仮想マシンの作成

次の手順では、可用性セット「Web-HASet」を使用したWindows仮想マシン「Web01」を作成しま

す。

1. Azure管理ポータルの画面左のジャンプバーより、[新規]をクリックし、[Compute]→

[Windows Server 2012 R2 Datacenter]をクリックします。[デプロイモデルの選択]より、[リ

ソースマネージャー]を選択し、[作成]をクリックします。

2. [仮想マシンの作成]の[1. 基本]が表示されます。次のパラメーターを指定し、[OK]をクリ

ックします。

パラメーター 説明 今回の設定

名前 仮想マシンに付ける任意の名前です。 Web01

ユーザー名 管理者のユーザー名です。 awadmin

パスワード 管理者のパスワードです。 awPa$$w0rd

サブスクリプション 使用するサブスクリプションです。 <既定値>

リソースグループ

仮想マシンを格納するリソースグループを選

択します。新規または既存のリソースグルー

プが選択できます。

AW-RG

Page 35: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 35 -

場所 仮想マシンを作成する場所を選択します。 japanwest(西日本)

3. [2. サイズ]が表示されます。ブレードの右上の[すべて表示]をクリックし、すべてのサイズ

を確認した後、[A1 Standard]を選択して、[選択]をクリックします。サイズについては、後ほ

ど、学習します。

4. [3. 設定]が表示されます。次のパラメーターを指定し、[可用性セット]→[新規作成]をクリ

ックします。

パラメーター 説明 今回の設定

ディスクの種類

ディスクの種類として、Standard(ディス

ク)または Premium(SSD)が選択できま

す。なお、Aシリーズの場合、Standardのみ

が選択可能です。

Standard

ストレージアカウント 仮想ハードディスクを格納するストレージア

カウントを指定します。 <既定値>

仮想ネットワーク 仮想マシンが接続される仮想ネットワークを

指定します。 AW-VNet

サブネット 仮想ネットワークのサブネットを指定しま

す。 Frontend-SN

Page 36: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 36 -

パブリック IPアドレス 仮想マシンに割り当てるパブリック IPアドレ

スです。

[新規作成]→

Web01-IP

ネットワークセキュリテ

ィグループ

仮想マシンで送受信されるトラフィックを制

御するファイアウォールの規則です。

[新規作成]→

Web01-NSG

診断

1分ごとのメトリックを取得し、アラートを

作成したり、ストレージアカウントに格納

し、独自のツールで解析したりできます。

有効

診断ストレージアカウン

診断のメトリックが書き込まれるストレージ

アカウントを指定します。 <既定値>

可用性セット アプリケーションに冗長性を持たせるための

可用性セットを選択します。 <次の手順>

5. [新規作成]が表示されます。次のパラメーターを指定し、[OK]をクリックします。

パラメーター 説明 今回の設定

名前 可用性セットに付ける任意の名前です。 Web-HASet

更新ドメイン 計画済みメンテナンス時にまとめて再起動さ

れる仮想マシンのグループです。 5

障害ドメイン 電源と物理ネットワークスイッチを共有する

仮想マシンのグループです。 3

ワンポイント

仮想マシンの作成後に可用性セットを変更することはできません。

6. [設定]で[OK]をクリックします。

7. [4. 概要]が表示されます。[OK]をクリックします。

Page 37: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 37 -

8. 仮想マシンが作成され、[Web01]と[設定]が表示されます。画面左のジャンプバーより、

[Microsoft Azure]をクリックします。

9. [スタート画面]が表示されます。[Web01]のタイルがピン留めされていることを確認します。

Page 38: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 38 -

8. 仮想マシンのリソースの確認

次の手順では、リソースグループ「AW-RG」に格納された仮想マシン「Web01」の複数のリソース

を確認します。

1. Azure管理ポータルの画面左のジャンプバーより、[リソースグループ]をクリックします。

2. [リソースグループ]が表示されます。一覧から[AW-RG]をクリックします。

ワンポイント

Microsoft Azureは、いくつかのリソースグループを自動的に作成します。そのため、作成した記憶

のないリソースグループも存在します。

3. [AW-RG]と[設定]が表示されます。[概要]からリソースを確認します。

Page 39: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 39 -

9. Linux仮想マシンの作成

次の手順では、Linuxである Ubuntu Server の仮想マシン「App01」を作成します。ただし、Linux仮

想マシンの作成手順もWindows仮想マシンの作成手順とほぼ同じです。

1. Azure管理ポータルの画面左のジャンプバーより、[新規]をクリックし、[Compute]→

[Ubuntu Server 14.04 LTS]をクリックします。[デプロイモデルの選択]より、[リソースマネー

ジャー]を選択し、[作成]をクリックします。

2. [仮想マシンの作成]の[1. 基本]が表示されます。次のパラメーターを指定し、[OK]をクリ

ックします。

パラメーター 説明 今回の設定

名前 仮想マシンに付ける任意の名前です。 App01

ユーザー名 管理者のユーザー名です。 awadmin

認証の種類 認証の種類として、パスワードまたは SSH公

開キーが選択できます。 パスワード

パスワード パスワード認証の場合、管理者のパスワード

を指定します。 awPa$$w0rd

サブスクリプション 使用するサブスクリプションです。 <既定値>

Page 40: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 40 -

リソースグループ

仮想マシンを格納するリソースグループを選

択します。新規または既存のリソースグルー

プが選択できます。

[既存のものを選択]→

AW-RG

場所 仮想マシンを作成する場所を選択します。 japanwest(西日本)

3. [2. サイズ]が表示されます。[すべてを表示]をクリックして、すべてのサイズを表示してから

[A1 Standard]を選択し、[選択]をクリックします。

4. [3. 設定]が表示されます。次のパラメーターを指定し、[可用性セット]→[新規作成]をクリ

ックします。

パラメーター 説明 今回の設定

ディスクの種類

ディスクの種類として、Standard(ディス

ク)または Premium(SSD)が選択できま

す。なお、Aシリーズの場合、Standardのみ

が選択可能です。

Standard

ストレージアカウント 仮想ハードディスクを格納するストレージア

カウントを指定します。 <既定値>

仮想ネットワーク 仮想マシンが接続される仮想ネットワークを

指定します。 AW-VNet

Page 41: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 41 -

サブネット 仮想ネットワークのサブネットを指定しま

す。

[Frontend-SN]→

Backend-SN

パブリック IPアドレス 仮想マシンに割り当てるパブリック IPアドレ

スです。

[新規作成]→

App01-IP

ネットワークセキュリテ

ィグループ

仮想マシンで送受信されるトラフィックを制

御するファイアウォールの規則です。

[新規作成]→

App01-NSG

診断

1分ごとのメトリックを取得し、アラートを

作成したり、ストレージアカウントに格納

し、独自のツールで解析したりできます。

有効

診断ストレージアカウン

診断のメトリックが書き込まれるストレージ

アカウントを選択します。 <既定値>

可用性セット アプリケーションに冗長性を持たせるための

可用性セットを選択します。 <次の手順>

5. [新規作成]が表示されます。次のパラメーターを指定し、[OK]をクリックします。

パラメーター 説明 今回の設定

名前 可用性セットに付ける任意の名前です。 App-HASet

更新ドメイン 計画済みメンテナンス時にまとめて再起動さ

れる仮想マシンのグループです。 5

障害ドメイン 電源と物理ネットワークスイッチを共有する

仮想マシンのグループです。 3

6. [設定]で[OK]をクリックします。

7. [4. 概要]が表示されます。[OK]をクリックします。

Page 42: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 42 -

8. 仮想マシンが作成され、[App01]と[設定]が表示されます。画面左のジャンプバーより、

[Microsoft Azure]をクリックします。

9. [スタート画面]が表示されます。[App01]のタイルがピン留めされていることを確認します。

Page 43: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 43 -

10. Windows仮想マシンへの接続

ここまでの手順でWindows仮想マシン「Web01」と Linux仮想マシン「App01」を作成しました。

次の手順では、Windows仮想マシン「Web01」にリモートデスクトップ接続でアクセスします。

1. Azure管理ポータルの[スタート画面]より、[Web01]のタイルをクリックします。

2. [Web01]と[設定]が表示されます。コマンドの[接続]をクリックします。

3. 画面下に[Web01.rdpを開くか、または保存しますか?]が表示されます。[ファイルを開く]を

クリックします。

Page 44: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 44 -

4. [リモートデスクトップ接続]が表示されます。[接続]をクリックします。

5. [Windowsセキュリティ]が表示されます。[ユーザー名]に「awadmin」、[パスワード]に

「awPa$$w0rd」と入力し、[OK]をクリックします。

6. [リモートデスクトップ接続]が表示されます。[はい]をクリックします。

7. Windows Server 2012 R2の[デスクトップ画面](英語)が表示されます。画面右の[Networks]

で[No]をクリックします。

Page 45: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 45 -

Page 46: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 46 -

11. Linux仮想マシンへの接続

Linux仮想マシンは、Windows仮想マシンと異なり、SSH接続でアクセスします。そのため、別途、

Tera Termや Puttyなどのターミナルソフトが必要です。次の手順では、Tera Termを使用し、Linux仮

想マシン「App01」を接続し、操作します。

1. Azure管理ポータルの[スタート画面]より、[App01]をクリックします。

2. [App01]が表示されます。[要点]の[パブリック IPアドレス]を<App01のパブリック IPアド

レス>としてメモします。

App01のパブリック IPアドレス :

3. [Tera Term]を起動し、[新しい接続]の[ホスト]に<App01のパブリック IPアドレス>を入力

して、[OK]をクリックします。

Page 47: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 47 -

4. [セキュリティ警告]が表示されます。[続行]をクリックします。

5. [SSH認証]が表示されます。[ユーザー名]に「awadmin」、[パスフレーズ]に

「awPa$$w0rd」と入力し、[OK]をクリックします。

6. Ubuntu Server のコンソール画面が表示されます。

Page 48: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 48 -

Page 49: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 49 -

12. Windows 仮想マシンの日本語化

Microsoft Azureで提供される仮想マシンの OSは、英語版のみです。より分かりやすい管理を求め

るなら、英語版のWindowsに日本語の言語パックを追加し、日本語化をおこなうべきです。次の手順

では、英語版のWindows Server 2012 R2の仮想マシン「Web01」で言語パックによる日本語化をおこ

ないます。

1. 仮想マシン「Web01」の[デスクトップ画面]に接続します。

2. 画面左下の[Windows]メニューをクリックし、[スタート画面]から[Control Panel]をクリッ

クします。

3. [Control Panel]が表示されます。画面右の[Clock, Language, and Region]の[Add a

language]をクリックします。

4. [Language]が表示されます。[Add a language]をクリックします。

Page 50: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 50 -

5. [Add languages]が表示されます。一覧から[Japanese]を選択し、[Add]をクリックしま

す。

6. [Language]が表示されます。[日本語]の[Options]をクリックします。

7. [Language options]が表示されます。しばらく待つと表示される[Download and install

language pack]をクリックし、日本語の言語パックをインストールします。なお、インストール

には約 30分、時間が掛かります。

8. 日本語の言語パックのインストールが完了したら、[日本語]を選択し、[Move up]をクリック

して、順番を上から[日本語]、[English(United States)]の順に変更します。

Page 51: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 51 -

9. 画面左の[change date, time or number formats]をクリックします。

10. [Region]の[Formats]タブが表示されます。[Administrative]タブをクリックします。

11. [Administrative]タブが表示されます。[Copy settings]をクリックします。

12. [Welcome screen and new user accounts settings]が表示されます。[Welcome screen and

system accounts]と[New user accounts]をチェックし、[OK]をクリックします。

13. [Change Display Language]が表示されます。ここでは一旦、[Cancel]をクリックします。

14. [Administrative]タブが表示されます。[Change system locale]をクリックします。

15. [Region Settings]が表示されます。[Current system locale]から[Japanese(Japan)]を選択

し、[OK]をクリックします。

Page 52: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 52 -

16. [Change System Locale]が表示されます。[Restart now]をクリックします。

17. 自動的に仮想マシンが再起動します。再起動後、仮想マシン「Web01」に接続すると、日本語化

が完了しています。

ワンポイント

必要に応じて、タイムゾーンや主な使用場所も変更してください。

Page 53: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 53 -

13. 仮想マシンの操作

次の手順では、仮想マシンの基本操作をおこないます。また、課金に影響を与える仮想マシンの停

止の違いも確認します。

1. Azure管理ポータルの画面左のジャンプバーより、[仮想マシン]をクリックします。

2. [仮想マシン]が表示されます。一覧に 2台の仮想マシンがあります。現在、仮想マシンの[状

態]が[実行中](または[Running])であることを確認します。

ワンポイント

ジャンプバーには既定で[仮想マシン(クラシック)]と[仮想マシン]があります。[仮想マシ

ン(クラシック)]は仮想マシン V1のことです。[仮想マシン]は仮想マシン V2のことです。

3. [仮想マシン]の一覧から[App01]をクリックします。

4. [App01]と[設定]が表示されます。コマンドの[停止]をクリックします。

5. [この仮想マシンの停止]で[はい]をクリックします。

Page 54: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 54 -

6. 仮想マシン「App01」がシャットダウンされます。

7. 仮想マシン「Web01」の[デスクトップ画面]に接続します。

8. 画面左下の[Windows]メニューをクリックし、スタート画面から右上の[電源オプション]→

[シャットダウン]をクリックします。

9. [この PCをシャットダウンする理由]が表示されます。[続行]をクリックします。

10. 仮想マシン「Web01」がシャットダウンされます。

11. Azure管理ポータルの画面左のジャンプバーより、[仮想マシン]をクリックします。

12. [仮想マシン]が表示されます。仮想マシン「Web01」の状態が[停止しました](または

[Stopped])であり、仮想マシン「App01」の状態が[停止済み(割り当て解除)](または

[Stopped(deallocated)])であることを確認します。なお、状態が変更されるまでしばらく時間

が掛かります。

ワンポイント

仮想マシンの使用料金に関して、仮想マシンの状態が[停止しました]の場合は、課金が継続さ

れています。状態が[停止済み(割り当て解除)]の場合は、課金されていません。ただし、どちら

の場合もストレージアカウントの使用料金は課金されます。

Page 55: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 55 -

13. [仮想マシン]の一覧から[Web01]をクリックします。

14. [Web01]が表示されます。コマンドの[開始]をクリックします。

15. [この仮想マシンの起動]で[はい]をクリックします。

16. 仮想マシン「Web01」が開始されます。

17. 同様に仮想マシン「App01」も開始します。

Page 56: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 56 -

14. 仮想マシンへのディスクの追加

次の手順では、仮想マシン「Web01」にサイズが 1TB(1023GB)の Standardのデータディスク

「Web01-DataDisk01」を追加します。

1. 仮想マシン「Web01」の[デスクトップ画面]に接続します。

2. 画面左下の[Windows]メニューを右クリックし、[ディスクの管理]をクリックします。

3. [ディスクの管理]が起動します。仮想マシンにディスクが 2台あることを確認します。

ワンポイント

既存の 2台のディスクは、OSディスクと一時ディスクです。

4. Azure管理ポータルの[スタート画面]より[Web01]をクリックします。

5. [Web01]と[設定]が表示されます。[ディスク]をクリックします。

Page 57: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 57 -

6. [ディスク]が表示されます。コマンドの[新しいディスクの接続]をクリックし、次のパラメ

ーターを指定し、[OK]をクリックします。

パラメーター 説明 今回の設定

名前 ディスクに付ける任意の名前です。 Web01-DataDisk01

種類

ディスクの種類として、Standard(ディス

ク)または Premium(SSD)が選択できま

す。

Standard

サイズ ディスクのサイズです。1GBから 1023GBま

で指定できます。 1023

場所 ディスクを格納するストレージアカウントを

指定します。 <既定値>

ホストキャッシュ

キャッシュを有効化し、アプリケーションの

パフォーマンスを向上します。なお、アプリ

ケーションによっては、キャッシュが悪影響

を与えることもあります。

なし

7. 画面右上の[通知]をクリックします。

8. [通知]が表示されます。一覧に[新しいディスクが仮想マシンに正常に接続されました]が表

示されるまで待機します。

Page 58: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 58 -

ワンポイント

データディスクの追加時に、仮想マシンの再起動は必要ありません。

9. 仮想マシン「Web01」の[デスクトップ画面]に接続し、[ディスクの管理]をクリックします

(すでに[ディスクの管理]が実行中の場合、一度終了し、再度開始します)。

10. [ディスクの初期化]が表示されます。[OK]をクリックします。

11. [ディスクの管理]が起動します。ディスクが 3台あることを確認します。

12. [ディスク 2]の右側の[1023.00 GB 未割り当て]で右クリックし、[新しいシンプルボリュー

ム]をクリックします。

Page 59: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 59 -

13. [新しいシンプルボリュームウィザード]が表示されます。[次へ]をクリックします。

14. [ボリュームサイズの指定]が表示されます。[次へ]をクリックします。

15. [ドライブ文字またはパスの割り当て]が表示されます。[次へ]をクリックします。

Page 60: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 60 -

16. [パーティションのフォーマット]が表示されます。[クイックフォーマットする]がチェックされ

ていることを確認し、[次へ]ボタンをクリックします。

ワンポイント

ボリュームは必ず、クイックフォーマットでフォーマットをしてください。フルフォーマットの場

合は、ストレージアカウントの使用料金として、そのボリュームの全体サイズが課金されます。クイ

ックフォーマットの場合は、ボリュームの使用したサイズだけが課金されます。

17. [新しいシンプルボリュームウィザードの完了]が表示されます。[完了]をクリックします。

18. [ディスクの管理]の画面の後ろに[フォーマットしますか?]が表示されます。画面を切り替

Page 61: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 61 -

え、[キャンセル]をクリックします。

19. タスクバーの[エスクプローラー]をクリックし、[エクスプローラー]を起動します。[ボリュ

ーム(F:)]が利用可能であることを確認します。

ワンポイント

一時ディスクおよびデータディスクのドライブレターは変更可能です。ただし、一時ディスクの

ドライブレターを変更する場合は、OSのページファイルの保存場所も変更してください。同様にア

プリケーションのキャッシュとして一時ディスクを使用している場合は、その場所も変更してくだ

さい。また、データディスクのドライブレターは、D、E、Fのように連続して割り当ててくださ

い。連続して割り当てていない場合、一時ディスクの再作成時に、一時ディスクのドライブレター

が変更される恐れがあります。

Page 62: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 62 -

15. 仮想マシンのサイズの変更

次の手順では、仮想マシン「Web01」のサイズを A1(Standard)から A2(Standard)へ変更しま

す。

1. 仮想マシン「Web01」の[デスクトップ画面]に接続します。

2. 画面左下の[Windows]メニューを右クリックし、[デバイスマネージャー]をクリックします。

3. [デバイスマネージャー]が起動します。ツリーの[プロセッサ]を展開し、現在、仮想マシン

「Web01」のプロセッサが 1つであることを確認します。

4. Azure管理ポータルの[スタート画面]より[Web01]のタイルをクリックします。

5. [Web01]と[設定]が表示されます。[サイズ]をクリックします。

Page 63: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 63 -

6. [サイズの選択]が表示されます。一覧から[A2 Standard]を選択し、[選択]をクリックしま

す。

7. 仮想マシン「Web01」が自動的に再起動します。

8. 再起動後、仮想マシン「Web01」の[デスクトップ画面]に接続し、[デバイスマネージャー]で

仮想マシンにプロセッサが 2つあることを確認します。

ワンポイント

サイズの変更は、同じシリーズ内でのみ可能です。ただし、Aシリーズと Dシリーズ間の変更は

できる場合とできない場合があります。詳細については、次の Blogをご参照ください。

Page 64: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 64 -

D シリーズの仮想マシンにサイズ変更できない事象について

http://blogs.msdn.com/b/dsazurejp/archive/2015/09/29/10644536.aspx

Page 65: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 65 -

16. ネットワークセキュリティグループの構成

次の手順では、仮想ネットワーク内での通信を確認した後、仮想マシン「Web01」のネットワーク

セキュリティグループ「Web01-NSG」にWebへのアクセスを許可するカスタムの受信セキュリティ

規則「allow-web」を追加します。

1. 仮想マシン「Web01」の[デスクトップ画面]に接続し、タクスバーの[Windows PowerShell]

をクリックします。

2. [Windows PowerShell]が起動します。「ping App01」を実行します。Pingが成功し、仮想マシ

ン「App01」と通信できることを確認します。

3. [サーバーマネージャー]の画面左の[ローカルサーバー]をクリックします。

4. [ローカルサーバー]が表示されます。画面右の[Windowsファイウォール]の[パブリック:有

効]をクリックします。

ワンポイント

仮想マシン「Web01」にはじめてアクセスした際に表示される[Networks]で[Yes]をクリック

した場合、この表示は[プライベート:有効]となります。その場合は[プライベート:有効]をクリ

ックしてください。

5. [Windowsファイアウォール]が表示されます。画面左の[Windowsファイアウォールを介した

Page 66: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 66 -

アプリまたは機能を許可]をクリックします。

6. [許可されたアプリ]が表示されます。Windowsで Pingが受信できるように、一覧から[ファイ

ルとプリンターの共有]の[プライベート]と[パブリック]をチェックし、[OK]をクリックし

ます。

7. 仮想マシン「App01」のコンソール画面に接続し、「ping Web01」と入力し、Enterキーを押しま

す。Pingは成功し、仮想マシン「Web01」と通信できることを確認します。なお、Pingを終了す

るには、[Ctrl]キーと[c]キーを同時打鍵します。

Page 67: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 67 -

ワンポイント

仮想マシン「App01」は、一度停止したため、パブリック IPアドレスが変更されています。ター

ミナルソフトを使用する際、Azure管理ポータルより、新しい<App01のパブリック IPアドレス>を

確認してから、コンソールに接続してください。

ワンポイント

同じ仮想ネットワーク内の仮想マシンはサブネットに関わらず、プライベート IPアドレスを使用

して、自由に通信できます。もし、サブネット単位でアクセスを制限したい場合は、ネットワーク

セキュリティグループを構成します。

8. 仮想マシン「Web01」の[デスクトップ画面]に接続し、[Windows PowerShell]に「Install-

WindowsFuture web-server」と入力し、Enterキーを押します。IIS(Webサーバー)がインスト

ールされます。

9. 画面左下の[Windows]メニューをクリックし、[スタート画面]より[Internet Explorer]をク

リックします。

10. [Internet Explorer]が起動し、[Internet Explorer 11の設定]が表示されます。[お勧めのセキュ

リティ、プライバシー、互換性の設定を使う]を選択し、[OK]をクリックします。

11. [Internet Explorer]の[アドレスバー]に「http://localhost」と入力し、Enterキーを押して、IIS

のトップベージが表示されることを確認します。

Page 68: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 68 -

12. Azure管理ポータルの[スタート画面]より、[Web01]のタイルをクリックします。

13. [Web01]の[設定]が表示されます。[要点]の[パブリック IPアドレス]を<Web01のパブ

リック IPアドレス>としてメモします。

Web01のパブリック IPアドレス :

14. 実習用 PCの Internet Explorerの[アドレスバー]に「http://<Web01のパブリック IPアドレス

>」と入力し、Enterキーを押しても、IISのトップベージが表示されないことを確認します。

Page 69: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 69 -

15. Azure管理ポータルの画面左のジャンプバーより、[参照]をクリックし、[ネットワークセキュリ

ティグループ]をクリックします。

16. [ネットワークセキュリティグループ]が表示されます。一覧から[Web01-NSG]をクリックし

ます。

17. [Web01-NSG]と[設定]が表示されます。[受信セキュリティ規則]をクリックします。

18. [受信セキュリティ規則]が表示されます。既定では、リモートデスクトップ接続用の規則

(default-allow-rdp)しかないことを確認します。コマンドの[追加]をクリックします。

19. [受信セキュリティ規則の追加]が表示されます。次のパラメーターを指定し、[OK]をクリック

します。

Page 70: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 70 -

パラメーター 説明 今回の設定

名前 受信セキュリティ規則に付ける任意の名前で

す。 allow-web

優先度

規則の優先度です。数値が小さいほど、優先

度は高くなります。相反する規則がある場合

は、優先度の高い規則が有効となります。

1100

ソース 送信元を指定する方法です。任意、CIDRブロ

ック、タグが選択できます。 タグ

ソースタグ

IPアドレス空間のカテゴリを指定します。既

定のタグとして、Internet、VirtualNetwork、

AzureLoadBalancerがあります。

Internet

プロトコル プロトコルを指定します。TCP、UDPまたは

任意から選択可能です。 TCP

発信元ポート範囲 送信元のポート範囲を指定します。*(アスタ

リスク)はすべてのポートを意味します。 *

宛先 宛先を指定する方法です。任意、CIDRブロッ

ク、タグが選択できます。 任意

宛先ポート範囲 宛先のポート範囲を指定します。*(アスタリ

スク)はすべてのポートを意味します。 80

アクション 通信を許可するか、拒否するかを選択しま

す。 許可

20. Windowsコンピューター(物理コンピューター)の[Internet Explorer]の[アドレスバー]に再

度、「http://<Web01のパブリック IPアドレス>」と入力し、Enterキーを押して、今度は IISのト

ップページが表示されることを確認します。

Page 71: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 71 -

21. Azure管理ポータルの画面左のジャンプバーより、[参照]をクリックし、[パブリック IPアドレ

ス]をクリックします。

22. [パブリック IPアドレス]が表示されます。一覧から[Web01-IP]をクリックします。

23. [Web01-IP]と[設定]が表示されます。[構成]をクリックします。

24. [構成]が表示されます。[DNS名ラベル(オプション)]に「awweb01」などの任意の名前を入

力し、コマンドの[保存]をクリックします。

Page 72: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 72 -

Web01の DNS名ラベル :

ワンポイント

DNS 名ラベルは、1 つの Microsoft Azure のデータセンター内で重複することはできません。使用

中の DNS名ラベルを入力すると、入力フィールドの右側にバツマークが表示されます。その場合は、

別の DNS名ラベルを検討し、変更してください。

25. Windowsコンピューター(物理コンピューター)の[Internet Explorer]の[アドレスバー]に

「http://<DNS名ラベル>.japanwest.cloudapp.azure.com」と入力し、Enterキーを押して、IISの

トップベージが表示されることを確認します。

Page 73: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 73 -

17. リソースマネージャーによる管理

次の手順では、リソースマネージャーを使用した、リソースへのタグ付けと、別のMicrosoftアカウ

ントを使用した、ロールベースセキュリティの設定をおこないます。

1. Azure管理ポータルの[スタート画面]より[AW-RG]のタイルをクリックします。

2. [AW-RG]と[設定]が表示されます。[タグ]をクリックします。

3. [タグ]が表示されます。[キー]に「部門」、[値]に「営業部」と入力し、[保存]をクリック

します。タグを追加したら、ブレードの右上の[X]をクリックします。

4. [設定]の[ユーザー]をクリックし、コマンドの[追加]をクリックします。

Page 74: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 74 -

5. [アクセスを追加]の[1. 役割を選択]が表示されます。[役割を選択]の一覧から[仮想マシン

作成協力者]をクリックします。

6. [2. ユーザーを追加]が表示されます。[ユーザー]に別の<Microsoftアカウント>の電子メール

アドレスを入力し、表示された<Microsoftアカウント>を選択して、[選択]をクリックします。

7. [アクセスを追加]で[OK]をクリックします。

8. [ユーザー]で<仮想マシン作成協力者のMicrosoftアカウント>が追加されたことを確認しま

す。

Page 75: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 75 -

9. Azure管理ポータルの画面右上の<アカウント名>をクリックし、[サインアウト]をクリックし、

サインアウトします。

10. <仮想マシン作成協力者のMicrosoftアカウント>でサインインし直して、操作を確認します。例

えば、このアカウントは、リソースグループ「AW-RG」の仮想マシンの開始や停止などの操作を

することはできますが、新規に仮想マシンを作成しようとすると、作成の途中で[デプロイでき

ませんでした]と表示され、作成することができません。確認が完了したら、再度、もとの<所有

者のMicrosoftアカウント>でサインインし直します。

Page 76: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 76 -

18. リソースグループの削除(仮想マシンの削除)

最後の手順では、リソースグループを削除します。単純に仮想マシンを削除すると、仮想マシンの

リソースだけが削除され、関連するネットワークインターフェイスやパブリック IPアドレス、ネット

ワークセキュリティグループなどのリソースが残存しますが、リソースグループを削除すると、その

リソースグループ内のすべてのリソースが削除されます。

次の手順ではリソースグループ「AW-RG」を削除し、その中にある 2台の仮想マシンのリソースを

すべて削除します。なお、この手順を実行すると、実習で構築したシステムが削除されるため、ま

だ、検証を続けたい場合は、検証の完了後におこなってください。

1. Azure管理ポータルの[スタート画面]より[AW-RG]のタイルをクリックします。

2. [AW-RG]と[設定]が表示されます。コマンドの[削除]をクリックします。

3. [”AW-RG”を削除しますか?]が表示されます。[リソースグループ名を入力してください]に

「AW-RG」と入力し、[削除]をクリックします。

4. リソースグループとその中のすべてのリソースが削除されます。画面右上の[通知]をクリック

し、リソースグループが削除するまで待機します。リソースグループが削除されるまで約 10分、

時間が掛かります。

5. Azure管理ポータルの画面左のジャンプバーより[リソースグループ]をクリックします。

Page 77: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 77 -

6. [リソースグループ]が表示されます。一覧にリソースグループ「AW-RG」がないことを確認し

ます。

Page 78: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 78 -

19. Microsoft Azure に関する情報の入手元

Microsoft Azure に関する最新の情報は、次のWebサイトから入手できます。

●Azure の公式ページ(各国共通)

製品情報、価格、技術情報など、Azureに関するすべての情報への入口です。Azureをお使いのお客

様は、右上の「ポータル」をクリックすると Azureのポータルにログインすることができます。ポー

タルでは、Azure上で構築したアプリケーションの管理、課金状況の確認などができます。

http://azure.microsoft.com/ja-jp/

●日本のお客様向けのサイト

上記サイトの内容に加え、日本のお客様用に作成されたコンテンツが満載です。

http://www.microsoft.com/ja-jp/server-cloud/azure/Explore.aspx

●サポートエンジニアによるブログ サイト

よくお問い合わせをいただく技術・課金・サポートに関する内容をまとめたものです。サポートに

問い合わせる前に、まずはここをご参照ください。

http://blogs.msdn.com/b/dsazurejp/

http://blogs.msdn.com/b/jpsql/ (SQL データベース / SQL Server)

●MSDN フォーラムの Azure フォーラム

Azure に関する技術的な質問に対して、これまでの投稿から情報を入手するのみならず、自分の質

問を投稿し、他のユーザーやMVP (Most Valuable Professional) からの回答を得られることが期待でき

ます。開発者(DEVELOPER)サポート / 標準(STANDARD)サポート契約ではカバーしていない

Page 79: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 79 -

“How To” や “仕様” に関する質問も、このフォーラムをご活用ください。

https://social.msdn.microsoft.com/Forums/ja-JP/home?category=azure

Page 80: 仮想マシンの作成と操作 - download.microsoft.com · ・WebLogic Server. Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作 - 9 - Microsoft Azureを管理する主な方法として、次の4つがあります。

Microsoft Azure自習書シリーズ 仮想マシンの作成と操作

- 80 -

20. Microsoft Azure のお問合せ

Microsoft Azureでは、お問い合わせ内容に応じて窓口を用意しております。お問い合わせの内容に

応じて各窓口をご利用ください。なお、Premierのお客様は、Premier窓口をご利用いただけます。

お問合せ内容 料金 窓口名 連絡方法 お問い合わせ方法

製品や機能の概要、価格、

ライセンスなどの情報の

収集や購入前相談

無償 Cloud Direct 電話、メール

「Cloud Direct」で

検索してくださ

い。

課金、サブスクリプショ

ンに関するお問い合わ

せ、請求書払いへの変更、

クォータ増加の依頼

無償 Microsoft Azure 新ポータ

ル Azure 新ポー

タル※1 ※3

技術的なお問い合わせ 有償 Microsoft Azure 新ポータ

ル※2

※1 : 電話窓口はありません。

※2 : 有償のサポートプランが必要です。

※3 : お問い合わせ方法につきましては、次の Blogをご参照ください。

サポートにお問い合わせする方法について

http://blogs.msdn.com/b/dsazurejp/archive/2013/10/31/10462044.aspx

なお、ポータルサイトにアクセスできない場合は、次のどちらかの方法でお問い合わせください。

窓口名 / 連絡方法 お問い合わせ方法

カスタマー インフォメーションセンター

電話番号:0120-41-6755

営業時間:平日 9:00 – 17:30

窓口担当者に、「Azure について問い合わせがし

たい」 とお伝えください。Azure 担当者より折

り返しご連絡いたします。

Webフォーム

http://azure.microsoft.com/ja-jp/support/options/

「アカウントのサインインまたはサインアップ

で問題が発生する場合」からお問い合わせを発

行してください。