チャレンジくさつの令和元年度政務活動費実施研修(会派研修) … ·...
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令和元年11月13日
草津市議会議長 瀬川 裕海 様
草津市議会会派 チャレンジくさつ
会長 八木 良人
草津市議会 チャレンジくさつの令和元年度政務活動費実施研修(会派研修)の結果につい
て、下記のとおり報告書を提出いたします。
記
1.期 間 令和元年10月22日(火)
午後2時から午後5時
2.日 程
・イベントタイトル「SDGs ”誰も取り残さない”選挙アイデアソン アーバンデータチャレ
ンジ 2019 石川」
・会場 IT ビジネスプラザ武蔵
(金沢市武蔵町 14 番 31)
3.参 加 者 八木 良人 石本 恵津子
4.添付資料 別紙のとおり
左)第1部講演風景
右)第2部アイデアソンでの発表風景
チャレンジくさつ会派研修報告書
1. 日時 令和元年10月22日(火)
2. 場所 IT ビジネスプラザ武蔵
(金沢市武蔵町 14 番 31)
3. 参加者 チャレンジくさつ 八木良人 石本恵津子
4. 研修概要
【タイムテーブル】
13:30- 開場
14:00-14:15 オープニンク「SDGsとは」国連大学 永井三岐子氏
14:15-14:45 第 1 部:インプット
金沢大学 人間社会学域法学類 岡田 浩氏
「有権者の投票参加の現状とその要因」
一般社団法人コード・フォー・カナザワ 代表理事 福島 健一郎氏
「選挙・政治に関するテクノロジーの事例について」
14:45-15:00 休憩
15:00-16:30 第 2 部:アイデアソン
※複数人で一つのチームになりアイデアを考える
16:30-16:45 発表
16:45-17:00 クロージンク
・内容 SDGs ”誰も取り残さない”選挙アイデアソン アーバンデータチャ
レンジ 2019 石川 テーマ「選挙への情報アクセス」
主催:(一社)コード・フォー・カナザワ、国連大学 サステイナビリティ高等研究
所 いしかわ・かなざわオペレーティング・ユニット(UNU-IAS OUIK)
共催:金沢市、アーバンデータチャレンジ 2019 実行委員会
目 次
1) 目的
2) 研修内容
3) 感想
1) 目 的
「オープンガバナンスを実現し、次世代の市政運営を行うために」が、当会派の目標
である。急激な社会状況の変化に迅速に対応することが、SDGs に関連した持続可能な
まちづくりにつながると考えられる。
そのためにまず今回の研修の目的として、SDGs についてと民主主義の根幹である選
挙の現状と IT を使った選挙改革について知識を得ること。ワークショップでは課題と
対策について参加する方々の意見をお聞きすること。この 2 点から今後の草津市におけ
る選挙の対策を考えてみたいと思う。
この研修会場である IT ビジネスプラザ武蔵が金沢市の起業家、創業間もない SOHO
事業者を、ハードとソフト両面でサポートするインキュベーション機能を持つ施設であ
り、現在そのような施設を持たない草津市の参考にしたいと思う。
2) 研修内容
① 「SDGsとは」
Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称
国連サミットで2015年9月に採された2030年までに国連加盟193か国
が達成を目指す国際目標。持続可能な世界を実現するための17のゴール(目標)と
169のターゲット(具体目標)から構成される。
金沢では、金沢市、公益社団法人金沢青年会議所、国連大学サスティナビリティ高
等研究所いしかわ・かなざわオペレーティング・ユニットの3者が、金沢らしい SDG
sの取り組みについて議論を重ねた。
② 「有権者の投票参加の現状とその要因」
・1990年第以降の日本の投票率低下の原因に関する「仮説」
衆議院の選挙制度改革の影響
政治腐敗事件の頻発による政治不信の高まり
人間関係の希薄化によって、動員が効かなくなり、政治に関する知識や社会への
関心・義務感も低下
政治への関心が低下
・年齢と投票参加
20代は10代より低下、その後年齢で投票率は上がるが、80代になると低下
仕事を引退し、労働組合等誘いが減るためか
・投票参加の説明
コロンビア・ミシガンモデル・・・年齢や学歴などの有権者の「属性」が「メ
ディアへの接触や人間関係」などを通じて「意識(心理)」に影響を与え、「投票
行動」につながる
動員説・・・周りの人から、特定の候補者や政党に投票を依頼されるかどうか
が重要。アメリカの調査分析によると、動員型キャンペーンからメディア戦略型
キャンペーンに変化したことによって、有権者との接触が減少したことが、投票
率低下の原因として大きいとされる
習慣説・・・居住年数が長く、長く投票をしている人は投票に行く
年齢が高い人は投票に行く
若い時に投票する習慣がつかなかった世代は、年齢を重ねても投
票しない
総務省の意識調査で、子供の頃に親が行く投票についていったこ
とがある人はそうでない人よりも投票参加率が20ポイント以上
高くなっている
・どうすれば多くの人が投票に行くようになるのか
情報が届くように
選挙に関心のない人への働きかけ
選挙の種類によって必要とされる情報が違う
選挙の意義に関する情報
選挙期間中だけでなく長いスパンで選挙を捉える
・投票率向上に必要な情報
基本的情報(投票日時と場所・選挙制度)
候補者・政党・政策争点・選挙の意義
③ 「選挙・政治に関するテクノロジーの事例について」(総務省 HP 参照)
・オープンデータとは
機械判読に適したデータ形式で、二次利用が可能な利用ルールで公開されたデ
ータである。人手を多くかけずにデータの二次利用が可能となる。
・オープンデータに取り組む意義
国民参加・官民協働の推進を通じた諸課題の解決、経済活性化・・・広範な主体
による公共データの活用が進展し、官民の情報共有が図られることにより、官
民の協働による公共サービスの提供、さらには行政が提供した情報による民
間サービスの創出が促進される。これにより、創意工夫を活かした多様な公共
サービスが迅速かつ効率的に提供され、厳しい財政状況、諸活動におけるニー
ズや価値観の多様化、情報通信技術の高度化等我が国を取り巻く諸状況にも
適切に対応することができる。
行政の高度化・効率化・・政策決定等において公共データを用いて分析等を行う
ことで、業務の効率化、高度化が図られる。
透明性・信頼の向上・・・国民が自ら又は民間のサービスを通じて、政府の政策
等に関して十分な分析、判断を行うことが可能となる。
・シビックテックとは
市民主体で自らの望む社会を創りあげるための活動とそのためのテクノロジー
のこと
第 2 部:アイデアソン
チームに分かれて、課題を出し、自分がどういう地域にしたいかについてアイ
デアを出し、その後、まとめて各テーブルで発表となった。
その場で出た課題とアイデアは以下の通りである。
課題
「候補者のことが分からない」
「興味がない」
「政治の話がしにくい雰囲気」
「ルールは変えられないと思っている」
「情報が届きにくい」
「投票しても何が変わるか分からない」
「政治と生活が結びつかない」
解決アイデア
・選挙演説を動画で発信する
・学校に議員を呼ぶ
・投票がしやすいように大学に投票所を
・選挙の授業をして授業中に投票をする
・議員全員 Youtube で発信する
・選挙だけでない政治参加の手法をとる
・政治が身近になるような議員が出演するラジオ番組を放送する
3)感 想
選挙の現状として、投票率低下の原因が理解している以上に、複雑であることが
分かった。例えば海外での研究結果から、動員型キャンペーンからメディア戦略型
キャンペーンに変化した結果、有権者との接触が減ったことも原因のひとつとさ
れるとあった。これは日本においても選挙のやり方として今後進んでいく方向だ
ろうと思われるので、その点からみると益々投票率は低下するだろうと思われる。
教育の現場でも、主権者教育の重要性が増し、ワークショップの中でアイデアと
してあったように、「議員が教育現場に出向く」という授業も広がると良いと思う。
多くの市民が、今回の「アイデアソン」のように老若男女気軽に政治参画出来る
機会を増やす動きが大切である。また自分のまちを市民が知るためのデータをよ
りオープンにすることを自治体も真剣に検討していくべきだろうと思う。
金沢市の SDGs をベースにした先進的な取り組みに触れることが出来た今回の
研修は大変有意義であった。IT などのテクノロジーを使うことでより多くの方の
課題解決に政治が機能し、政治参画出来る実感を持つことが出来る世の中へと進
めば、投票率も回復する可能性があると思われた。
参加者の皆さんとの記念撮影
IT ビジネスプラザ武蔵
会場である IT ビジネスプラ
ザ武蔵(左)は、JR 金沢駅か
ら徒歩10分、起業家・IT や
デザイン分野のクリエイター
が交流する施設。ディレクタ
ーの相談も受けられハードと
ソフトのサポートが充実して
いる。ボードへの張り出しで
紙ベースでの情報共有、パソ
コンも使用可能、無線 LAN 完
備。何より動画制作のための
設備が充実しており、最近の
事業や市民活動における動画
での情報発信のニーズに応え
ている点が見逃せなかった。