マネジメントのためのビジネスセミナー クロスボー ......

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  • マネジメントのためのビジネスセミナー

    平成24年10月16日

    クロスボーダーM&Aのバリュエーション及び 新興国企業のバリュエーションの留意点

  • クロスボーダーM&AのバリュエーションPage 2

    目次

    1. バリュエーション基本事項の整理:DCF法 ► DCF法の位置付け

    ► DCF法とは

    ► DCF法の整理:クロスボーダーM&Aバリュエーションの観点から

    ► フリーキャッシュフロー

    ► 割引率の推計

    ► 継続価値の算出

    ► エンタープライズDCF法対APV法

    ► DCF計算例

    ► プレミアムとディスカウント

    ► プレミアムとディスカウント関係図

    ► 倍率法の概要

    ► DCF法対倍率法

    ► DCF法まとめ

    2. クロスボーダーM&Aバリュエーションの特有のポイント ► 3種類のリスク:為替リスク、対称性リスク、非対称性リスク

    ► 為替リスク:購買力平価理論、金利平価理論

    ► 為替リスク:為替レートの期待理論、国際フィッシャー効果

    ► 為替リスク:為替に関わる4つの関係

  • クロスボーダーM&AのバリュエーションPage 3

    目次

    ► 外国通貨建てキャッシュフロー対外国通貨建て割引率

    ► 自国通貨建てキャッシュフロー対自国通貨建て割引率

    ► 名目割引率対実質割引率

    ► 対象国通貨建てCF,自国通貨建てCF、名目割引率、為替レート(まとめ)

    3. 新興国企業のバリュエーションの留意点 ► 新興国企業の評価方法

    ► 対称性リスクとその測定方法

    ► 対称性リスクの測定方法

    ► 非対称性リスクとその測定方法

    4. 国際資本コストの理論と実務 ► 国際株主資本コストの諸理論

    ► Damodaran モデル

    ► 相対リスクモデル

    ► Country Risk Rating Model

    5. 国際負債コスト ► 国際負債コストの実務

    ► その他検討事項

  • 1. バリュエーション基本事項の整理:DCF法

  • クロスボーダーM&AのバリュエーションPage 5

    ►株式価値の一般的な算定手法として、「DCF法」、「倍率法」、「市場 株価法」、 「純資産法」等が挙げられる

    ►海外投資を含め、投資意思決定にはDCF法が広く使われる

    DCF法の位置付けー評価手法

    インカム・アプローチ

    マーケット・アプローチ

    コスト・アプローチ

    市場株価法

    倍率法

    DCF法

    評価アプローチ手法 算定手法

    純資産額法

  • クロスボーダーM&AのバリュエーションPage 6

    DCF法とは

    ► 将来のフリー・キャッシュフローを、現在価値に割引き、企業価値を算 出

    1/(1+r) 1/(1+r)2 1/(1+r)3 1/(1+r)4

    事業価値

    1/(1+r)n

    FCF: フリーキャッシュフロー r: 割引率

    現時点 予測期間以降

    現預金

    非事業資産 有利子負債

    5年目 予測期間

    3年目 4年目 6年目以降1年目 2年目

    株式価値

    FCF FCF FCF

    企業価値

    FCF FCF

    予想期間のFCF 現在価値合計

    FCF(継続価値)

    FCF

  • クロスボーダーM&AのバリュエーションPage 7

    DCF法の整理:クロスボーダーM&Aの観点から

    ►エンタープライズDCF法:最も代表的なアプローチ ► 事業から生み出されるフリー・キャッシュフローに基づき、デットフリー (無借金)を前提とする企業価値を評価し、次いで、対象会社が負う有 利子負債を控除する

    ► 株式価値(E)=企業価値(V)-有利子負債(D) ► 資金提供者全体(株主+債権者)に対するCFを、資金提供者の平均 要求利回り(WACC:加重平均資本コスト)で割引くことで企業(事業)価 値を算出

    ►APV法 ► エンタープライズDCF法と同様、事業から生み出されるフリー・キャッ シュフローに基づき、割り引く点では同じ

    ► しかしながら、エンタープライズDCF法と異なり、企業価値を企業が 100%株式で資金調達された場合の事業価値に、有利子負債による調 達から得られた節税効果による価値を加算する

  • クロスボーダーM&AのバリュエーションPage 8

    フリー・キャッシュフロー

    ►DCF法で用いられるキャッシュフロー(CF) ► 評価においては、対象やアプローチにより必要となるCFが異なる ► 事業に必要な資金繰りを除いた後に「自由=フリーに」に資金提供者 (=株式、借入)に配分可能なキャッシュフロー

    ► Free Cash Flow to Firm (FCFF) ► 企業(事業)価値を算出する際のベースとなるCFで、資金提供者全体に対 するFCFを表す

    ► FCFF=税引後営業利益(NOPAT*)+減価償却費-運転資本増加-設備 投資

    * NOPAT (Net Operating Profit After Tax) = 営業利益×(1-実効税率)

  • クロスボーダーM&AのバリュエーションPage 9

    割引率の推計 (1/5)

    ►割引率とは ► 将来の価値を現在の価値に修正するための係数 ► 時間価値とリスクプレミアムに分解可能 ► 時間価値・・・時間の経過とともに得られるべきリターンに対する要求部分 ► リスクプレミアム・・・リスク(変動)に応じて追加すべきリターンに対する要求 部分

    ► 割引率は、リスクの高い資産(事業)ほど高くなる ► リスクは一般的に価値やキャッシュフローのブレ(変動幅)として捉える

    ► 企業の資金調達コスト、且つ資金提供者が要求する収益率(期待収益 率)

  • クロスボーダーM&AのバリュエーションPage 10

    割引率の推計 (2/5) : 加重平均資本コスト (WACC) ►WACCの算出方法 ► 計算式

    ► WACC=加重平均資本コスト ► COE=株主資本コスト ► E/(D+E)=資本構成における株式の比率(時価) ► COD=負債コスト ► t=税率 ► D/(D+E)=資本構成における負債の比率(時価)

    ED DtCOD

    ED ECOEWACC

    + ×−×+

    + ×= )1(

  • クロスボーダーM&AのバリュエーションPage 11

    割引率の推計 (3/5) : 株主資本コスト

    ►株主資本コスト(株主の要求収益率:COE)の推計 ► CAPMによる資本コストの推計

    ► リスクフリーレート(Rf):日本では取引量の多い10年物国債の利回り ► 市場収益率(Rm):TOPIXなど市場全体のインデックスを利用 ► β(ベータ)値 ► 対象企業の過去の株価収益率と市場全体の収益率の相関から算出 ► 特定の業種と株式市場全体の株価のぶれ=「リスクの比率」と解釈

    ► 対象企業の規模リスクRPS ► 小規模企業ほど、流動性は低く、デフォルト・リスクは高い

    ► 対象企業の特有のプレミアムRPU ► ベータは対象企業が属する業種におけるリスクまでしか反映していない

    US RPRPRfRmRfCOE ++−×+= )(β

  • クロスボーダーM&AのバリュエーションPage 12

    割引率の推計 (4/5) : 株主資本コスト

    ►ベータ ► 株式市場のリスク(株式収益率の変動)に対する個別銘柄(ないしは特 定の業種)のリスク割合(相関)

    ► 分散投資によっても低減することができないリスクの度合いを示す

    ► レバードベータとアンレバードベータ ► アンレバード・ベータとは、財務リスクがないβ ► 有利子負債のない企業に対するβ値(税効果を加味していない)

    ► レバード・ベータとは、財務リスクが加味されたβ ► 有利子負債を持つ企業に対するβ値(税効果を加味している)

    ► 市場で入手可能なベータはレバードベータ

    ( ) ( ) 2

    ,

    m

    mi imi RmVar

    RmRiCov σ σσ

    ρβ == Cov: 共分散 Var: 分散 R : 収益率 Ρ: 相関係数 σ: ボラティリティ

    EDt L

    U /)1(1 ×−+ =∴

    β β

    E DtUUL ×−×+= )1(βββ

  • クロスボーダーM&AのバリュエーションPage 13

    割引率の推計 (5/5) : 負債コスト

    ►負債コスト(債権者の要求収益率:COD)の推計 ► 算出方法 ► 通常負債コストは企業の金利費用(税効果後)に等しい ► 実務上は簡易的に実績値を使用するケース多い

    ► 支払利息÷有利子負債残高(平残)

    ► 企業の支払う金利が市場金利と異なる場合には市場金利を用いる ► 市場金利(債券であれば最終利回り)=出資者の要求収益率

    ► 格付けに応じ予測するケースもある

    ► 計算式 ► 税引き後負債コスト

    )1( tCOD −