ベストプラクティスガイド -...
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2017/04/28 第 1 版
IBM iNotes 9.0.1
ベストプラクティスガイド
<目次>
⽬次 はじめに ................................................................................................................ 4 1. 考慮点/注意事項.............................................................................................. 5
1-1. Web メール一般の注意事項 ........................................................................................ 7 1-2. Internet Explorer 関連の注意事項 .......................................................................... 12 1-2-1. ActiveX コントロール ........................................................................................... 14 1-3. Firefox 関連の注意事項 ............................................................................................ 17 1-4. Windows 関連の注意事項 ......................................................................................... 18 1-5. Citrix 環境 ................................................................................................................ 19 1-6. IBM Notes との機能面、操作面での違い ................................................................ 20 1-7. IBM iNotes と IBM Notes の混在環境 ................................................................... 22 1-8. サーバーアーカイブ機能 ......................................................................................... 24 1-9. オフライン/ローカルアーカイブ機能 ...................................................................... 29 1-10. メールの回収機能 .................................................................................................. 33 1-11. ウルトラライトモード ........................................................................................... 34 1-12. IBM Client Application Access ............................................................................. 38 1-13. Internet Cluster Manager ..................................................................................... 40 1-14. 管理運用における考慮事項 .................................................................................... 43
2. 構成 ............................................................................................................... 48 2-1. 全般的な構成上の考慮点 ......................................................................................... 49 2-2. クラスタ構成上の考慮点 ......................................................................................... 52 2-3. パフォーマンス情報 ................................................................................................. 54 2-4. iNotes の移行における考慮点 .................................................................................. 55 2-5. 小規模環境向けお勧め機能 ...................................................................................... 58
3. 各種設定について ........................................................................................... 61 3-1. サーバー文書 ........................................................................................................... 62 3-2. サーバー設定文書 .................................................................................................... 66 3-3. ユーザー文書 ........................................................................................................... 73 3-4. 休日文書 ................................................................................................................... 74 3-5. notes.ini ................................................................................................................... 75 3-6. ブラウザの設定 ........................................................................................................ 78 3-7. IBM iNotes クライアントの設定 ............................................................................. 82 3-8. セキュリティ関連の設定 ......................................................................................... 85 3-9. S/MIME .................................................................................................................... 91
3-10. パフォーマンスチューニング ................................................................................ 97 3-11. (参考) DOLS について .......................................................................................... 103
4. トラブルシューティング ................................................................................... 105 4-1. 問題発生の未然防止 ............................................................................................... 106 4-2. 問題判別における情報収集 .................................................................................... 107 4-3. IBM iNotes のカスタマイズについて .................................................................... 109 4-4. 修正プログラムについて ....................................................................................... 111 4-5. AVP のご紹介 ......................................................................................................... 112 4-6. (参考)その他の注意事項・既知の問題 .............................................................. 113
はじめに
<序文> 本ガイドは、IBM iNotes(以下、iNotes)の提案にあたって考慮いただきたい事項を、営業担当者と
技術者の方向けにまとめたものです。また、システム構築を担当される技術者の方向けに、役立
つ情報を提供するように努めました。
本ガイドは以下のように構成されています。
1.考慮点/注意事項
iNotes 製品および Web ブラウザをクライアントに使用する際の考慮点について記載します。
2.構成
構成検討におけるポイントや役立つ情報を記載します。
3.各種設定について
Domino ディレクトリや notes.ini などで iNotes に関連する主な項目を説明します。
4.トラブルシューティング
問題発生の未然防止と、問題が発生した際の対応に関する情報を記載します。
本ガイドは、主に iNotes に関連する内容を記載しています。IBM Domino サーバー全体としてのシ
ステム設計や運用についてはこのガイドに記載されていません。また、既知の考慮点について、
すべての情報を網羅するものではありませんのであらかじめご了承ください。
IBM iNotes の旧名称は、Lotus iNotes、および、Domino Web Access(DWA)です。
<<注意事項>>
n 当資料は日本アイ・ビー・エム株式会社ならびに日本アイ・ビー・エム システムズ・エンジニア
リング株式会社の正式なレビューを受けておりません。当資料は正式なマニュアルをはじめと
するドキュメントの補完資料として参照して下さい。
n 当資料は、製品の特定バージョンを前提に記述しています。今後の PTF, FixPack の適用によ
り動作/検討事項が当資料に記述された内容とは異なってくる可能性がありますのでご了承
下さい。
n 当資料は、導入手順などについては記載されておりません。導入手順等については正式なマ
ニュアルをはじめとするドキュメントを参照ください。
章節項 :1
1. 考慮点/注意事項
本文
Webメールは、ブラウザのみがあれば、どの端末からでもアクセスできるメリットがあります。
そして専用クライアントをインストールする必要がないのでワークステーションのメンテナン
ス・コストの低減化に貢献するとされています。近年はクラウドサービスとして提供されるWeb
メール(IBMVerse、IBMSmartCloudNotesWebなど)もあり、メールボックスの容量制限も50GB
と大容量メールボックスに対応していることで、ますますWebメールの選択肢は広がりました。
iNotesは、Webメールでありながらオフライン機能やアーカイブ機能を提供していることが、大
きな特徴の1つでもあります。
一方で、制限事項や考慮点も存在します。
本章では、iNotesを利用するにあたってはじめに知っておくべき考慮点や注意点を、以下の4
種類に分けて解説します。
l ブラウザ利用での注意点
なお、サポートされるブラウザについては以下をご参照ください。
Title:IBMiNotes9.0.1SocialEditionSystemRequirements>Software>Web
Browsers
URL:
http://www.ibm.com/software/reports/compatibility/clarity-reports/repo
rt/html/prereqsForProduct?deliverableId=1351629228536#prereqs-1
l 別製品に依存する考慮点/注意事項
o InternetExplorer
o Firefox
o Windows
o Citrix
l IBMNotesとの機能面、操作面での違い
l 特定の機能を使用するにあたっての考慮点/注意事項
o サーバーアーカイブ
o オフライン/ローカルアーカイブ
o メール回収
o ウルトラライトモード
o IBMClientApplicationAccess
o InternetClusterManager
o 運用管理
章節項 :1-1
1-1. Web メール一般の注意事項
本文
この節では、iNotesに限らずWebメール一般で見られる、以下の注意事項を説明します。
l インターネットメールの文字化け
l 添付ファイル関連の問題
l 印刷関連の問題
l ブラウザによる問題や動作の違い
l メールのオフライン利用やアーカイブ
Webメール一般の注意点に対するユーザー理解が得られていないと、特にIBMNotesやPOPクライ
アントなど、専用のメーラーを利用している環境からWebメールに移行する場合、Webメールにな
れていないユーザーにとっては違和感が感じられることがあります。事前に十分な理解を得て、
エンドユーザーに対するガイドやヘルプデスクを充実させるようにしてください。
インターネットメールの文字化け
1.インターネットメールの文字化けの原因
l インターネットメールは文字化けを起こさないようにルールが決められています。しか
し実際にはルールに則っていないメールも多くあり、その結果文字化けが発生します。
典型的な例が「Charsetを指定していないメール」です。
各国の言語の様々な文字を電子的に表現するために体系化した文字コードが制定され、
文字コードをインターネットの7bitの世界で流通させるために各種エンコード処理が
されています。
その文字コードやエンコード方法を「Charset」としてメールヘッダーに明記すること
がRFCで決められています。
送信側でCharsetが指定されていないと、受信側サーバーはどの文字コードが使われて
いるか分からず、正しくデコード処理が行えない場合が発生します。正しくデコードさ
れないデータがブラウザ側に渡され、文字化けが発生します。IBMNotesやPOP3などの
専用クライアントは、クライアント側の処理によってほとんど文字化けを見かけること
がなくなりましたが、ブラウザはそのような自律的処理を行うことができず、問題が顕
在化します。
別の例として、8-bitのままエンコード処理を行わずメールが送信され、途中の中継サ
ーバーで強制的に不適切なエンコード処理がされた結果、不適切な文字コードが
charsetに設定されたケースもあります。
l ブラウザメール全般で、日本語と日本語以外のダブルバイト文字が混在するメールで文
字化けを起こす場合があります。中国、台湾、韓国などとメールをやり取りする環境で
は、特に注意が必要です。
2.IBMDominoサーバーにおける文字化け対策
受信側のIBMDominoサーバーで可能な文字化け対策がいくつかあります。「3-1サーバー文
書」「3-2サーバー設定文書」をご覧ください。
3.文字化け対応
l インターネットメールの文字化けについて、インターネット上に様々な情報が掲載され
ていますので、ある程度理解しておくことをお勧めします。
l 文字化け対応では、メールのソースデータの確認を行います。IBMNotesの場合、対象
のメールを開き、メニューから[表示]-[表示]-[ページソース]でソースデータを
表示できます。
l 主にサポートに解析を依頼する際の情報として、以下にまとまっています。
Title: 問題判別ガイド:メールの文字化けのトラブルシューティング
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21590470
添付ファイル関連の問題
l インターネットメールに添付するファイル名には原則としてUSASCII文字しか使えませ
ん。これは、メーラーによって実装が異なる点や、一部のメーラーではASCII文字以外
にそもそも対応していないものがあるためです。
漢字や記号を使った添付ファイル名でも多くの場合は問題が起きませんが、稀に添付フ
ァイルが開かない等の現象が起きることがあります。そのような際には、送信側でUS
ASCII文字のファイル名に変更して再送信したり、受信側で別名で保存して開くことで
回避します。
l 上記のようなインターネットメール全般としての制約や、典型的なケースの対応方法に
ついて、事前にエンドユーザーの理解を得ることを推奨します。
l Macから送信された添付ファイルの場合、1つのデータがリソースフォークとデータフォ
ークの2つになって到着することがあります。その際、それらが逆になる場合がありま
す。これはファイルが同名であることからくる制限事項です。その場合は、どちらかを
リネームして開く作業を行います。このようなこともヘルプ・デスクで理解しておくこ
とが望ましいです。
印刷関連の問題
l ブラウザメールの印刷機能は、基本的にブラウザの印刷機能に依存しています。
ブラウザは、異なる画面サイズでもコンテンツを表示できるように考えられており、印
刷を前提として 適化されてはいないため、ページ幅や改ページ位置が思ったとおりで
ない、右側部分が全て印刷されない、といったことがあります。
l iNotesでは、印刷用のフォームやPDF変換といった仕組みを実装し、一般的なブラウザ
の印刷機能以上の機能を提供していますが、IBMNotesの印刷機能と比較すると、見栄
えや動作が異なる部分があります。
l このような、Webにおける印刷品質について、ユーザーの理解を得る必要があります。
印刷表示機能に対する要件レベルが高い場合はIBMNotesの採用をご検討ください。も
しくは、事前に十分検証を行い、印刷レベルに対する合意を得るようにしてください。
l iNotesでの例として、カレンダーエントリの名前が長いと、カレンダー印刷時に、エ
ントリの件名表示部分がすべて表示されない場合があります。
[1ヶ月]表示で件名がすべて印刷されない場合、[1週間]表示にすると回避できる場
合があります。[1週間]表示でも回避されない場合は、[1日]表示にして印刷してくだ
さい。
(エントリが途中で切れる例)
ブラウザによる問題や動作の違い
IEやFirefoxなど各々のブラウザは、各々異なるアーキテクチャーで実装されています。異なる
ブラウザであっても極力同一の動作となるようにiNotesは実装されていますが、ブラウザの仕様
などにより、異なる動作となる場合があります。
iNotesではInternetExplorerやFirefox上で、JavaScriptが動作します。そのため、ブラウザ
製品の仕様がそのままiNotesでの制限事項になる場合があります。また未知の問題が発生する可
能性があります。
問題発生時、別のブラウザから利用することで、回避策にもなり得ますし、問題の切り分けにも
つながります。そのため、IEとFirefoxなど2種類以上のブラウザを利用前提とし、「動作が思わ
しくない時は、とりあえず別のブラウザで試してみる」といった方法も効果的です。
メールのローカル利用やアーカイブ
一般的にブラウザメールはPOP/IMAPやIBMNotesと異なり、ローカルにデータを保存する仕組み
がありません。しかしながら、「メールのデータを手元に保存したい」というエンドユーザーの
ニーズは多くあり、これに対応する方針、およびソリューションが必要となります。iNotesには
オフライン機能、アーカイブ機能が備わっていますが、利用にあたっては注意事項もございます
ので、事前にご確認ください。
章節項 :1-2
1-2. Internet Explorer 関連の注意事項
本文
以下は、MicrosoftInternetExplorerを使用するにあたって、2017年2月現在、確認されている
注意事項です。IEを使用される際には、以下の点をご確認ください。
また、情報は常に 新のものを確認してください。
IBMiNotes9におけるInternetExplorerのサポート状況について
マイクロソフト社のサポートポリシーの変更により、2016年1月12日以降、 新バージョ
ンのInternetExplorerだけがサポート対象となりました。
これに伴い、IBMiNotes9でも、2016年1月12日以降、InternetExplorerは 新バージ
ョンがサポート対象となっています。
2017年2月時点での 新バージョンであるIE11は、IBMiNotes9.0.1InterimFix1(IF1)
以降でサポートしています。
詳細は以下の情報をご確認ください。
Title: IBMiNotes9におけるInternetExplorerのサポート状況について
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21978435
InternetExplorerの保護モードでの利用
IEを保護モードで実行している環境において、以下の機能を利用することができないケースが
あります。
l 添付ファイルの保存
l メールからデスクトップへの添付ファイルのドラッグ
l デフォルトメールクライアントの設定
回避策としては、IEの設定で「信頼済みサイト」として登録するか、IEを管理者として実行す
ることになります。
Title: (参考)InternetExplorerの保護モードでのIBMiNotesの制限
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21693929
利用可能な機能の制限
以下の機能については、iNotesコントロール(ActiveX)がインストールされている環境のみ利
用可能です。
l デフォルトのメールクライアントとして設定
l 作成中のメッセージにローカルファイルをドラッグアンドドロップ
利用可能な機能の詳細については、以下の技術文書を参照してください。
Title: (参考)IBMLotusNotes、IBMiNotes、IBMSmarterCloudNotesWebにおける
機能比較表
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21669367
添付ファイル関連
添付ファイルに関連する現象が多数報告されています。9.0.1のメンテナンスリリース、フィッ
クスパックで修正済のものもあります。詳細は各技術情報を参照ください。
IBMiNotes:添付ファイルがATTで始まるファイル名になる
http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21681889
IBMiNotes:「保存」アクションを実行すると添付ファイルが消えることがある
http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21681993
IBMiNotes:ActiveXファイル添付ユーティリティが「無効」の環境で削除した添付ファイ
ルが送信される
http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21677018
プレビューから添付ファイルを開くとエラーが発生する
http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21468023
章節項 :1-2-1
1-2-1. ActiveX コントロール
本文
iNotesをIEで利用する場合、一部の機能でActiveXコントロールを使用します。ActiveXコント
ロールがない場合も、一部の機能が利用できない状態でiNotesを利用することはできますが、機
能をフルに利用するためにはActiveXコントロールのダウンロード/インストールが必要です。
この項では、ActiveXコントロールの導入と、ActiveX関連の考慮点について記載します。
ActiveXコントロールの導入
iNotes9.0.1では、64bit版ActiveXコントロールは提供されません。ActiveXコントロールを
利用する場合は、32bit版のIEを利用する必要があります。
Title: ThereisnoiNotesActiveXforIE64BITIE
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21672800
iNotes9.0.1より、ファイル添付ユーティリティのActiveXコントロールについては、Windows7
以上、IE8以上の環境では管理者権限でなくても導入が可能となりました。
ファイル添付ユーティリティだけでなく、ブラウザキャッシュ管理、DOLS、デフォルトメーラー
の設定などの機能も利用する場合には、従来と同様にWindowsの管理権限やUACの変更が必要です。
Title: (参考)IBMiNotesで使うActiveXを管理者権限なしでインストールすること
は可能か
URL:http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21980583
ActiveXコントロール導入手順は以下のようになります。
①ユーザーが以下いずれかを行うと、インストールの警告プロンプトが表示されます。「OK」
「インストール」をクリックします。
l 添付ファイル付きのメールを開き、添付ファイルセクションを開く
l 新規メール作成で添付ファイルセクションを開く
l プリファレンスを開く
②アドオンインストーラーのセキュリティ警告が表示されます。必要に応じて[追加オプシ
ョンの表示]-["InternationalBusinessMachinesCorporation"からのソフトウェアを
常にインストールする]を選択して、「インストールする」をクリックします。「~常にイ
ンストールする」を選択すると、このActiveXコントロールのアップグレードや再インスト
ールの際に、同じセキュリティ警告が表示されないようになります。
MSIファイルによるファイル添付ユーティリティやブラウザキャッシュ管理の導入を行うことも
可能です。MSIファイルは、<サーバーのデータディレクトリ
>\domino\html\IBM_iNotes_ActiveX_Installer_9.msiとして提供されています。
ActiveX関連の考慮点
l ActiveXコントロール配布後にiNotesサーバーのバージョンアップを行う際、ほとんど
の場合ActiveXコントロールのID(CLSID)が変更になり、ActiveXの再インストールが
必要になります。これは、メンテナンスリリースやInterimFix適用の際も発生しま
す。運用の一部として、ActiveXの再インストール方法を検討しておく必要があります。
l サーバー設定文書内の[IBMiNotes]タブの「IBMiNotesActiveXファイル添付ユーテ
ィリティ」の設定項目について、ファイル添付ユーティリティだけでなく、ブラウザキ
ャッシュの管理が無効になってしまう事象が報告されています。
Title:Therepeatedpromptson"BrowserCacheManagementisnowuninstalled"
URL:
http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21903109&myns=swglotus&mynp=OC
SSKTMJ&mync=R&cm_sp=swglotus-_-OCSSKTMJ-_-R
章節項 :1-3
1-3. Firefox 関連の注意事項
本文
以下、Firefoxを使用するにあたって、2017年2月現在、確認されている注意事項です。Firefox
を使用される際には、以下の点をご確認ください。
また、情報は常に 新のものを確認してください。
l Firefox31以上の場合、自己署名証明書やIBMDominoサーバーで作成した証明書によ
るSSL接続ができない現象が報告されています。回避策など詳細は以下をご覧ください。
Title: Firefox31に更新後、自己署名証明書やIBMDominoサーバーで作成
した証明書を利用したWebサイトに接続できない
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21680758
l Firefox43以降、DominoOff-lineService(DOLS)はサポートされなくなりましたの
でご注意ください。
Title: IsiNotesDominoOff-LineServices(DOLS)supportedinFirefox43
orlaterversions?
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21986987
l Firefoxでは、45.0以降jarプロトコルがデフォルトで無効となり、iNotesの一部のメ
ール、カレンダー機能が正しく動作しなくなる事象が発生しています。この事象は
iNotes9.0.1FP6で修正されています。詳細情報につきましては、以下をご覧くださ
い。
Title: SomeiNotesoperationsfailtoworkinFirefoxbrowsersafter
upgradingtoFirefox45.0
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21978919
章節項 :1-4
1-4. Windows 関連の注意事項
本文
Windows7以降ではUAC(ユーザーアクセス制御)という機能が搭載されています。
UACによってアプリケーションの動作が制御されるために、OS管理者権限であっても、UACの無効
化が必要となる場合があります。詳細は下記の技術情報をご覧ください。
Title: (参考)IBMiNotesのデフォルトメールクライアントオプションが機能しない
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21688982
章節項 :1-5
1-5. Citrix 環境
本文
サポートされるバージョン等について、以下の情報をご確認ください。
Title: IBMiNotes9.0.1SocialEditionSystemRequirements
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg27039943
Title: OverviewofsupporteddesktopbrowsersforIBMiNotes
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21426680
Citrix環境においては、DOLSの利用、またDOLSの機能を利用したiNotesのオフライン、アーカイ
ブ機能はサポートされません。以下の資料をご参照ください。
Title: IsDominoWebAccesssupportedonCitrix?
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21211630
章節項 :1-6
1-6. IBM Notes との機能面、操作面での違い
本文
IBMNotesとIBMiNotesは機能面、操作面で違いがあります。機能面の詳細な比較は、以下をご
参照ください。
Title: (参考)IBMLotusNotes、IBMiNotes、IBMSmarterCloudNotesWebにおける
機能比較表
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21669367
主な違いについて以下に記載します。
グループカレンダーの印刷
iNotesでは、グループカレンダーの印刷画面は別途用意されています。グループカレンダーは、
時間軸を使った表示画面が用意されていますが、印刷を行う場合はスケジュールの一覧をリスト
形式に記述した別の画面スタイルになります。一目で多数のユーザーの時間確認を行いたい場合
はオンラインで参照する使い方になりますので、あらかじめ使い方の確認をする必要があります。
(グループカレンダーの表示例)
宛先選択のデフォルトをサーバーのディレクトリにすることができない
新規メールを作成して宛先選択画面を開くと個人アドレス帳が必ず開きます。サーバー側のアド
レス帳をデフォルトで開くようにしたいというご要望もありますが、現時点では制約事項となり
ます。主にパフォーマンス上の配慮から、初回のディレクトリはローカルを開く仕様となってい
ます。
クライアント側からメールデータベースの圧縮やビューの再構築要求が出せな
い
iNotesユーザーには、メールデータベースに対する圧縮要求を出すインターフェースはありませ
ん。そのため、メールデータベースのサイズ制限を実施する場合、注意が必要です。メールを削
除しただけではメールデータベースのサイズは変わらず、サーバー側で圧縮を実施しなくてはな
りません。サーバー側での定期的な圧縮の頻度などの考慮が必要です。
この問題に対応するため、圧縮を実施する前に未使用領域を有効利用することができます。詳細
の設定は「3-2サーバー設定文書」をご参照ください。
また、IBMNotesにおけるビューの再構築(Shift+F9)や、更新+構築(Ctrl+Shift+F9)に相当す
る機能もありません。
章節項 :1-7
1-7. IBM iNotes と IBM Notes の混在環境
本文
宛先検索の動作の差異
l IBMNotesでは、ロケーション文書の「メール」タブにおいて「受信者名の検索方法」
-「 初に一致する名前を表示する」または「すべてのアドレス帳の完全なチェック」
のいずれかを選択することができます。
IBMiNotesでは、検索方法を各自で選択できず、「すべてのアドレス帳のチェック」
の動作になります。
このためディレクトリが大きい場合や2次ディレクトリがある場合、宛先検索に時間が
かかる場合があります。時間がかからないようにするには、Notes.iniパラメータ
iNotes_WA_DisableExhaustiveNameLookup=1を設定します。このパラメータ設定時の挙
動は、IBMNotesの「 初に一致する名前を表示する」の動作と完全に同じではありま
せん。プライマリのDominoディレクトリで該当エントリがヒットした場合、セカンダ
リ以降のディレクトリの検索は行いませんが、プライマリのDominoディレクトリに”
あいまい”とみなすエントリが2つ以上ある場合はIBMDominoサーバーは「あいまい
な名前」ダイアログボックスを表示します。
l IBMNotes8以降で、 近利用した連絡先を使ったタイプアヘッド機能が実装されてい
ます。IBMiNotesでは、8.5からライトモードで、8.5.1から全モードで、同機能が実
装されました。
リッチテキスト混在の注意点
ホットスポットアクションなどのリッチテキストコンテンツは、IBMNotesで作成することがで
きますが、iNotesで機能しない点に注意が必要です。また文書リンクは、リンク先のサーバー
でHTTPタスクが起動し、アプリケーションが正しくWeb化されていない場合、iNotesから開けま
せん。
章節項 :1-8
1-8. サーバーアーカイブ機能
本文
アーカイブポリシー
iNotesではアーカイブポリシーでの制御はサポートされていません。
Title: (参考)LotusiNotesやDWAはポリシー機能をサポートしていますか
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21464066
Title: LotusiNotes/DWAユーザーに対するアーカイブポリシーでの制御について
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21463907
iNotesではサーバー設定、または、ポリシー設定を利用する必要があります。詳しくは以下を参
照してください。
Title: ポリシー設定とサーバー設定を使用したアーカイブのセットアップ
URL:
https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/ja/SSKTMJ_9.0.1/admin/conf_setti
nguparchivingusingpoliciesandconfigurationset_t.html
運用開始までに検討すべき事項
サーバーのデータベース数
サーバーアーカイブはデフォルトではホームサーバーに作成されます。(ホームサーバー以外の
サーバーにサーバーアーカイブを作成したい場合は、以下の「ホームサーバー以外でサーバーア
ーカイブを作成するために必要な手順」を参照ください。)
メールデータベースとアーカイブデータベースを全ユーザーに対して作成した場合、ホームサー
バーにはユーザー数の倍のデータベースが作成されることになります。
メンテナンスコマンド所要時間、バックアップ所要時間、アップグレード時のテンプレート置換
にかかる所要時間など運用する上で現実的な作業時間に収まるデータベース数を検討してくだ
さい。
アーカイブサイズ制限の検討
アーカイブデータベースも通常のデータベースと同様に管理クライアントからサイズ制限およ
びサイズ警告の設定が可能です。
必要ディスク容量の見積もりとあわせてサイズ制限の利用の有無、警告・制限のサイズ値を検討
してください。
サーバー空きディスク容量の確認
サーバーアーカイブはホームサーバーに作成されます。
メールおよびアーカイブをユーザーの数だけ作成可能な充分な空き容量がサーバーで確保でき
ることを確認してください。
アーカイブファイル名のネーミングルール検討
アーカイブのデフォルトファイル名は、メールファイル名の先頭6文字を使用します。
同姓同名、姓名が似ている、メールファイル名が似ている、7桁以上の近い番号をファイル名に
使っている、などの場合は、アーカイブファイル名が重複するケースが発生します。
例:
ユーザー名:TaichiYamamori メールファイル名:tyamamor.nsf アーカイブファイル名:
a_tyamam.nsf
ユーザー名:TarohYamamoto メールファイル名:tyamamot.nsf アーカイブファイル名:
a_tyamam.nsf
各ユーザーのプリファレンスで設定したアーカイブファイル名が既に存在する場合、iNotesは新
規にアーカイブを作成するのではなく、既存のファイルに文書を追加しようとします。しかし通
常は既存のアーカイブに対して別ユーザーはアクセス権限を持っていないため、権限がないとい
うエラーが発生します。
このような事態を避けるために、ユーザー登録時にメールファイル名およびメールファイル名か
ら作成されるアーカイブファイル名が重複しないようネーミングルールを検討してください。
アーカイブ先サーバーでのデータベース作成権限
アーカイブファイルが存在しない場合、ユーザーが初めてアーカイブへ移動という操作を行っ
た際にアーカイブファイルが作成されます。
サーバーにデータベースを作成する行為のため、サーバーに対して「データベースとテンプレ
ートの作成」権限が必要となります。
ユーザーが「データベースとテンプレートの作成」権限を持つ場合、ユーザーがプリファレン
スでアーカイブファイル名を変更すると複数のアーカイブを作成することも可能となるため注
意が必要です。
一般ユーザーへのデータベース作成権限付与が困難な場合は、事前に管理者が各ユーザーのア
ーカイブを作成するなど運用での対応が必要となります。
管理者はcompactコマンドによってアーカイブを作成することが可能です。
compact実行時には、対象メールDBの所有者に適用されるアーカイブポリシー設定の内容が有効
となります。
各ユーザーのiNotesプリファレンスで定義された内容は適用されません。
ホームサーバー以外でサーバーアーカイブを作成するために必要な手順
アーカイブファイルはデフォルトではホームサーバー上に作成されます。ホームサーバー以外
のサーバー上にアーカイブを作成する場合は、以下の手順を実施する必要があります。
・アーカイブ作成先のサーバーに対し、ホームサーバーを「信頼できるサーバー」として設
定
(「セキュリティ」タブ-「サーバーアクセス」の「信頼できるサーバー」フィールドに、
ユーザーのホームサーバーのLotusDominoサーバー名を設定)
・ユーザーのiNotesのプリファレンス上で、「アーカイブ」-「アーカイブデータベース
の場所」を「ホームサーバー」からアーカイブ先のIBMDominoサーバー名に変更
設定について、詳しくは以下に記載されています。
Title: IBMiNotes:ホームサーバー以外のIBMDominoサーバーにアーカイブデー
タベースを作成する
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21468140
名前変更がサーバーアーカイブへ反映されるための条件
・サーバーアーカイブのアクセス制御リスト-詳細タブ「システム管理サーバー」のサー
バー名にホームサーバー名が設定されていること
・サーバーアーカイブのアクセス制御リスト-詳細タブで、「システム管理サーバー」の
アクションに「すべての名前フィールドを更新する」が設定されていること
・名前変更に関するシステム管理要求「アクセス制御リストの変更」でサーバーアーカイブ
が処理されていること
ユーザーに対するガイドを検討する事項
アーカイブプリファレンスの設定内容について
アーカイブ先のファイル名やサーバー名はアーカイブプリファレンスに設定します。
アーカイブプリファレンスは各ユーザーが変更可能ですが、アーカイブの設定は管理者にて一
元管理すべき項目のためユーザーが自由に変更しないようガイドが必要です。
・アーカイブ先サーバー名
サーバーアーカイブはデフォルトでホームサーバーに作成されます。
別サーバー上にサーバーアーカイブを作成した場合は、正しいサーバー名に変更するようガ
イドが必要です。
・アーカイブファイル名
アーカイブファイル名はユーザー間での重複を避けるネーミングルールに基づいた名前で
ある必要があります。
管理者の指定するファイル名を設定し、勝手に変更しないようガイドが必要です。
なお、アーカイブファイルは1つになります。
初回アーカイブ時の操作
アーカイブが存在しない状態で、iNotesユーザーがツールからアーカイブを開こうとするとブ
ラウザ上でHTTPの404エラー(ページが存在しない)が発生します。
アーカイブを開く前に必ずアーカイブが作成済であることを確認してください。
アーカイブは、ユーザーが文書をアーカイブへ移動した際に作成されます。また事前に管理者
が作成することも可能です。
選択文書を手動でアーカイブ
サーバーアーカイブを行う場合、ユーザープリファレンスでの設定(チェックの有無)に関わらず、
「アーカイブする文書を手動で選択」が可能です。
章節項 :1-9
1-9. オフライン/ローカルアーカイブ機能
本文
IBMiNotesでは、IBMDominoOff-LineService(以後、DOLS)を利用することで、オフライン/
ローカルアーカイブを実現することが可能です。ただし、オフライン/ローカルアーカイブを利
用するにあたっては、以下の注意点がありますのでご確認ください。
(DOLSの設定方法については、3章「3-11.(参考)DOLSについて」をご参照ください。)
l オフライン/ローカルアーカイブ利用のためには、端末側で「SyncManager」というモジュ
ールのダウンロード/インストールが必要です。その際、OS管理権限(WindowsXPの場合は
パワーユーザー権限以上、Windows7以降は、管理権限での実行)が必要となります。バージ
ョンアップやメンテナンスリリースアップの際も同様に管理権限が必要となります。Sync
Manager導入の詳細は「3-11.(参考)DOLSについて」の「4.ユーザー側SyncManagerのイ
ンストール」を参照ください。
l サーバーのバージョンアップ(メンテナンスリリース、フィックスパック、累積Hotfix適用
も含む)の際も、SyncManagerの再インストールが必要となります。PC移行時や名前変更時
には、SyncManagerの再インストールの際に、必要なファイルをバックアップする作業も発
生します。また、オフライン/ローカルアーカイブ機能を利用において、ユーザー側の操作
が原因によるトラブルも起こりやすくなるため、エンドユーザー教育も併せて検討する必要
があります。
l SyncManagerアンインストール時には、オフラインDB/アーカイブDBも含めて削除されるた
め、必要なファイルは事前にバックアップしておく必要があります。ローカルのデータベー
スを暗号化している場合は、NotesIDファイルもバックアップを取得しないと、データベー
スを開けなくなります。NotesIDファイル、オフラインDB、ローカルアーカイブDBのデフォ
ルトのパスは以下になります。
NotesIDファイル: C:\Users\<WinUserName>\AppData\Local\IBM
iNotes\data\dols\<DOLSUserName>\doluser.id
オフラインDB: C:\Users\<WinUserName>\AppData\Local\IBM
iNotes\data\dols\<DOLSUserName>\<十六進数文字列>\mail\xxxxxxx.nsf
ローカルアーカイブDB: C:\Users\<WinUserName>\AppData\Local\IBM
iNotes\data\archive\xxxxxxxx.nsf
l Windowsのユーザーを切り替えて、DOLS機能を使用すると、前のユーザーを上書きしてしま
うので、マルチユーザー環境での利用は行わないでください。
l オフラインには、短縮名でログインすることができません。回避策としては、あらかじめ
Dominoディレクトリの「ユーザー名」フィールドに短縮名を設定しておくことで、オフラ
インでも短縮名でのログインが可能となります。詳細は下記の技術情報をご覧ください。
Title: DWA:オフラインに短縮名でログインすることができない
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21463525
l ローカルにもインターネットパスワードが必要です。サーバーのインターネットパスワード
の変更をローカルに同期させることが可能です。同期させるためには、サーバー設定文書
[IBMiNotes]タブ-[オフライン]セクション-「セキュリティ設定」を「有効」にします。
l ユーザーがiNotesの状態(オンライン/オフライン/アーカイブ)を見分ける方法は、URLも
しくは以下のように画面でのステータス確認です。
オンライン状態-ログインユーザー名の下にDominoサーバー名が表示されます。(例:
server1/test)
オフライン状態-ログインユーザー名の下に"オフライン"と表示されます。
アーカイブ参照状態-ログインユーザーの下に"(アーカイブ)"と表示されます。
l 1度もメールをアーカイブしていない状態で、iNotesの左側の[アーカイブ]から「 終更
新日へのデフォルト」もしくは、「DefaultforSelected(noaging)」を選択し、アーカイ
ブへ移動しようとすると、エラー「ローカルアーカイブが存在しません」が表示されます。
(サーバーアーカイブの場合「ページが見つかりません」となります)
l iNotesのプリファレンスからユーザーが任意にアーカイブDB名を変更できるため、1人のユ
ーザーが複数のアーカイブDBを作成する可能性があります。IBMNotesと異なり、1度に使え
るアーカイブは1つになるためご注意ください。ファイル名の指定では、日本語や特殊文字
をディレクトリ/ファイル名に使用することができるようになっておりますが、経験的にデ
ィレクトり/ファイル名での日本語の使用は避けることをお勧めします。サポートの有無に
ついては明確なガイドは確認しておりません。
l iNotes環境で、プリファレンス設定を一括変更する機能はありません。デフォルトではアー
カイブ先がサーバーになっているため、アーカイブ先をローカルとしたいときには、ユーザ
ー個別にプリファレンスの設定を変更する必要があります。
l ローカルアーカイブにアクセスするには、必ずローカルのメールレプリカを開いて、その中
のユーザーインターフェースを経由する必要があります。直接アーカイブDBを開くことはで
きません。
l ローカルアーカイブDBの容量制限を行うことはできません。メールDBの容量制限はアーカイ
ブDBには適用されず、制限値を超えてアーカイブすることが可能です。
章節項 :1-10
1-10. メールの回収機能
本文
メールの回収機能に関する考慮事項を記載します。
l メールの回収機能は、デフォルトで有効になっています。事前に要否を確認し、不要な
場合はサーバー設定文書[ルーター/SMTP]タブ-[メール回収]タブで無効化してくだ
さい。
l メールの回収を行うためには、各iNotesユーザーのメールデータベースにユーザーIDが
インポートされている必要があります。IDファイルがインポートされていない環境では、
メール回収のためのメニューが表示されません。
l
メールの回収は、現在のところ、ウルトラライト・モードからは実行できません。フルモードか
ら実施してください。
章節項 :1-11
1-11. ウルトラライトモード
本文
ウルトラライトモードとは
ウルトラライトモードはDWA8.0.2から導入された、モバイルデバイス用のiNotesのユーザ
ー・インターフェースです。
サポートされるデバイス等、動作環境についてはSystemRequirementsをご確認ください。
Title: IBMiNotes9.0.1SocialEditionSystemRequirements
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg27039943
ウルトラライトモードで使用できる主な機能は下記の3点です。
l メール
l 連絡先
l 1日の予定
その他の機能が必要な場合はPCのブラウザでフルモードを使用する必要があります。ウルト
ラライトモードとフルモードの違いの詳細は、以下の技術文書を参照してください。
Title: (参考)IBMLotusNotes、IBMiNotes、IBMSmarterCloudNotesWebにおけ
る機能比較表
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21669367
ウルトラライトモードでは別名やDJXの使用はサポートされていません。
Title: LotusiNotesウルトラライトモードにおける別名およびDJXのサポートに
ついて
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21465233
ウルトラライトモードを無効にしたい場合は、notes.iniパラメータ
「iNotes_WA_Ultralight=0」を設定します。設定がない場合(デフォルト)や、設定値が「1」
の場合は有効になります。
※モバイルデバイスでのNotesメール利用については、IBMTravelerという選択肢もありま
すので、併せてご検討ください。
ウルトラライトモードのメール機能
l 利用できるビュー/フォルダは以下の4つのみです。[受信ボックス]以外のフォルダに
移動したメールは[すべての文書]からしか参照できません。
・受信ボックス
・送信済み
・すべての文書
・ごみ箱
l リッチテキストメールを参照することはできますが、作成可能なメールはプレーンテキ
ストのみです。リッチテキストメールを返信/転送する場合、プレーンテキストに変換
されます。このときに、リッチテキストのフォーマットが崩れることがあります。これ
はウルトラライトモードの制限事項です。
l 暗号化メールを読むことが可能です。ノーツIDファイルのインポートやパスワードの変
更はできません。暗号化メールを参照する際にIDファイルやパスワードに関するエラー
が発生した際は、フルモードで問題を解決する必要があります。
l フルモードで設定したプレーンテキストの署名を使用することができます。署名を設定
することはできません。
ウルトラライトモードの連絡先機能
l [連絡先]から連絡先リストを表示することができます。
l 個人またはグループの連絡先レコードを開いて表示することができます。
l メール作成時に宛先として宛先の選択画面から連絡先を選択することができます。
l 新規の個人の連絡先レコードを作成することができます。新規のグループの連絡先レコ
ードは作成できません。
ウルトラライトモードのカレンダー機能
l [一日の予定]から1日分のカレンダーエントリを表示することができます。
l カレンダーエントリを開いて参照することができます。
l iNotes8.5.2から会議召集を了承/辞退することができます。
l 新規のカレンダーエントリを作成することはできません。
ウルトラライトモードのアクセスURL
l iPhoneまたはiPodtouchでは自分のメールファイルのURLにアクセスすることで自動
的にウルトラライトモードを使用することができます。
また、iPhoneとiPodtouchでもIBMiNotesRedirectが利用可能です。IBMiNotes
Redirectが適切に動作するように構成されたサーバーを知っていれば、自分のメール
サーバーやメールファイルのURLがわからなくてもアクセスすることが可能になります。
l Windows上のFirefoxの場合、以下のような形式でUIを指定する必要があります。
http://<server.domain>/<mailfilepath>?OpenDatabase&ui=inotes_ulite
ウルトラライトモードの認証方式
基本認証かセッション認証(複数サーバーのSSOを含む)を使用することができますが、以
下のことから、ウルトラライトモードではセッション認証を使用することを推奨します。
iPhoneとiPodtouchの制限により、エンドユーザーはデバイスをリセットしない限り、
後に実行したブラウザのインスタンスを閉じることができません。このため、ブラウザ
でキャッシュされた認証の資格情報を消去できません。このことは、セキュリティのリスク
となる可能性があります。
ウルトラライトモードを使用する際のネットワーク
iNotesウルトラライトモードはMozillaFirefoxでも動作しますが、基本的にiPhoneや
Android端末から使用することを前提としています。
これらのデバイスがIBMDominoサーバーにアクセスするために、以下の2種類のアクセス
経路のどちらかが必要になります。
l 無線LANアクセスポイントを経由した社内ネットワークからのアクセス
l インターネットからのアクセス
後者の場合、より安全な接続を行うためには別途VPNなどを構築する必要があります。
章節項 :1-12
1-12. IBM Client Application Access
本文
IBMClientApplicationAccessとは
IBMClientApplicationAccess(以降、ICAA)は、IBMiNotesをはじめ、IBMSmartCloudNotesWeb、
IBMVerseといったWebメールとDominoアプリケーションをシームレスに利用可能なIBM
Notes/Dominoの軽量クライアントです。IBMNotes/Domino9.0以降ではブラウザからDominoアプ
リケーションやiNotesを利用するためのプラグインとしてIBMNotesBlowserPlug-inが提供さ
れていますが、ICAAはIBMNotes/Dominoとは独立したコンポーネントとして提供されています。
IBMClientApplicationAccessとIBMiNotes
ICAAからDominoオンプレミスサーバーのメールを参照するために、iNotesのインターフェースを
利用します。
ICAAのワークスペースからメールデータベースのアイコンをクリックすると、iNotesが起動しま
す。また、ICAAにて開いたNotesアプリケーションから「転送」アクションを利用すると、iNotes
の本文内に転送元の文書が展開されます。
例)文書の転送
IBMClientApplicationAccessとIBMiNotesに関する注意事項
l ICAAを利用の場合は 新のFixを適用してください。ICAAはIBMNotes/Dominoとは異な
るモジュールとして提供されており、以下のFixListを参照してください。
Title: FixListforIBMClientApplicationAccess(ICAA)FeaturePacks
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21994976
l ICAAのiNotesアクセス時のデフォルトの動作として、HTTPSでiNotesにアクセスします。
Dominoサーバー側でSSLの構成を行っていない場合、プロトコルが異なることからエラ
ーが表示されます。
回避方法としてHTTPアクセスに変更するためには、ICAAのnotes.iniに
"BrowserUseHTTPForiNotes=1"を設定します。
パラメータについては、以下を参考にしてください。
Title:クライアントサイドのNotes.INIパラメータ
URL:
https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/ja/SSULMR_9.0.1/icaa/appacc_ini_s
ettings_r.html
章節項 :1-13
1-13. Internet Cluster Manager
本文
InternetClusterManagerとは
InternetClusterManager(以降、ICM)は、IBMDominoHTTPサーバーの負荷分散とフェイルオー
バーを実現する、IBMDominoの製品標準機能です。
一般的な負荷分散機と同様に、後段のIBMDominoサーバーの稼動状況等の情報を収集し、Webブ
ラウザからのリクエストを、アクセス可能なサーバーに割り振る動作をします。
なお、大規模構成の場合やNotesWebアプリケーションをメイン利用とする環境では、負荷分散
機(負荷分散サーバー)を用いて負荷分散を行うことが基本となります。
ICMと負荷分散機(負荷分散サーバー)主な違い
動作の違い
負荷分散機(負荷分散サーバー):
ブラウザからのリクエストを受け取った後、後段のIBMDominoサーバーの稼働状況等を
確認して、アクセス可能な後段のIBMDominoサーバーへの接続を仲介します。
従って、ブラウザに表示されるURLは、負荷分散装置(負荷分散サーバー)のURLとなり
ます。
接続経路は、「2-1全般的な構成上の注意点」にある図のようになります。
ICM:
ブラウザからのリクエストを受け取った後、後段のIBMDominoサーバーの稼働状況等を
確認して、アクセス可能な後段のIBMDominoサーバーにリダイレクトします。
従って、ブラウザに表示されるURLは、後段のIBMDominoサーバーのURLとなります。
接続経路は、以下のようになります。
負荷分散環境構築に関しての追加費用
負荷分散機(負荷分散サーバー):
S/W、H/Wの購入、構成変更、運用保守などの費用が別途必要です。
ICM:
IBMDominoサーバーのライセンスに含まれるため、IBMDominoサーバーのS/Wの費用の
みとなります。
ICM用のTCPポートを別途用意すれば、以下のように後段のIBMDominoサーバーと同一H/W
に配置することも可能ですので、極力費用を抑えることができます。
ICMにおける考慮事項
ブラウザに後段のIBM DominoサーバーのURLが表示される
ICMは後段のIBMDominoサーバーへの「リダイレクト」を行うため、ブラウザに表示されるURLは後
段のIBM DominoサーバーのURLになります。そのため、ブックマークした場合に後段のIBM
DominoサーバーのURLとなり、ブックマークからアクセスするとICMサーバーを経由しない
アクセスになってしまいます。ICMによるアクセスの割り振りを機能させるためには、ブッ
クマークを利用を避ける運用をする必要があります。
ICMから割り振られた後に、後段のIBMDominoサーバーが停止した場合は、ICMへ再接続が必要と
なる
ICMでリクエストを振り分けた後は、ブラウザと後段のIBMDominoサーバーとの直接通信と
なります。リダイレクト後に後段のIBMDominoサーバーが停止した場合、ブラウザのリロー
ドを行っても、後段のIBMDominoサーバーへのリクエストとなり、接続できません。ICMサ
ーバーへ再接続して、停止していない方のIBMDominoサーバーへリダイレクトしてもらうこ
とが必要になります。
POSTメソッドが利用できない
iNotes以外の用途(他のNotesWebアプリケーションとの併用など)で利用される場合には
ご注意ください。
Title: ICMdoesnotredirectuserscorrectlyonPOSTmethod
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21384199
章節項 :1-14
1-14. 管理運用における考慮事項
本文
以下に関する考慮事項を記載します。
l プリファレンスの設定
l ユーザー名の変更に伴うユーザー側の作業
l 名前変更作業手順(例)
l メールデータベースへのIDファイルのインポート
プリファレンスの設定
l プリファレンス内で、メールファイルの所有者、およびホームサーバー名が編集可能と
なっていますが、これらの値を変更しないでください。変更すると、以下の問題が発生
します。
・メールの送信者名が変わるため、受信者が返信する際に、正しく返信することができ
ない
・正しいホームサーバー名を指定しないと、サーバーアーカイブを開くことができない
ユーザーは、この値を自由に変更することができてしまうため、ユーザーに対してこれ
らの値を変更しないようアナウンスする必要があります。
メールファイルの所有者については、メールポリシー設定文書の「メール」タブ-「基
本」タブ-「ユーザーにメールファイルの所有者変更を許可」の設定で、ユーザーが
この値を編集できなくすることが可能です。ただし、名前変更時などに手動で変更する
ことが出来なくなるため、運用にあわせて設定する必要があります。
l プリファレンス内の設定変更はAdminプロセスで行うため、反映に時間がかかる場合が
あります。例えば「代理」タブ-「メール・カレンダー」の設定を変更し、プリファレ
ンスを保存して閉じた後再度開いて確認を行っても、Adminプロセスで権限変更が終了
するまでは、変更前の表示のままとなります。ポリシーを使用してプリファレンス内の
設定変更を実施する場合は、「telladminpmailpolicy」コマンドの実行で強制的に
Adminプロセスを実施することが可能です。
ユーザー名の変更に伴うユーザー側の作業
ユーザー名変更はIBMDominoAdministratorやDJX管理ツール(DJXの場合)から行う名前変
更処理と、それに伴って発生する一連のシステム管理要求の処理によって完了します。一連の
処理が完了するために必要なiNotesユーザー作業の以下3点について記載します。
l メール所有者設定の更新
l NotesIDファイルを使用したサーバーへアクセス
l オフライン(購読)の再作成
メール所有者設定の更新
管理者による名前変更後、ログオンユーザーとメール所有者が異なる状態になる場合がありま
す。メール所有者が異なる場合は、本来のメール所有者名が「名前(xx xx)」と他人の
メールを開いているような表示になります。この場合、暗号化メールを開くことができない、
プリファレンスでセキュリティタブが表示されない、という制約が発生するため、ユーザーは
メール所有者の更新を行う必要があります。
メール所有者の更新は、プリファレンスを開きOKをクリックすることで可能です。
この操作は、編集者権限のユーザーが所有者フィールドを変更することを禁止する、メールポ
リシー設定文書の「メール」タブ-「基本」タブ-「メールファイル所有権の変更をユーザ
ーに許可する」設定を無効とした環境でも有効です。
NotesIDファイルを使用したサーバーへのアクセス
これは、ユーザー登録でNotesIDファイルを発行されたユーザーが対象となります。NotesID
ファイルを発行せず、WebユーザーとしてDominoディレクトリに登録されたユーザーは該当しま
せん。
ユーザー名変更において発生するシステム管理要求のうち、「Dominoディレクトリのユーザー
名の変更」要求は、NotesIDファイルを使用したIBMDominoサーバーへのアクセスをトリガー
として発生します。iNotesの場合、通常操作ではNotesIDファイルを使用しないため、意識的
にこのシステム管理要求を発生させる操作を行う必要があります。NotesIDファイルを使用し
たIBMDominoサーバーへのアクセスを行うため、ユーザーは下記のいずれかの作業を行う必要
があります。
iNotesにてNotesIDファイルを添付使用しているユーザーの場合
l 既存の暗号化メールを開く、管理者が変更対象ユーザーに暗号化メールを送信して
ユーザーがそのメールを開くなど、暗号化メールへのアクセスを行う
l [プリファレンス]-[セキュリティタブ]を開き、認証情報を表示する
iNotesにてNotesIDファイルを添付使用していないが、IBMNotesを併用使用しているユー
ザーの場合
l IBMNotesからホームサーバーへのアクセス
l iNotesへのNotesIDファイルのインポート(呼び出し)
オフライン(購読)の再作成
ユーザー名の変更後、 初にオフラインを使用する際、購読の再作成が必要となります。「3-11.
(参考)DOLSについて」の「4.ユーザー側SyncManagerのインストール」の手順④以降と同様の
作業を行います。
名前変更作業手順(例)
これまで述べた制限事項を考慮し、ユーザーおよび管理者が連携し名前変更を完了するために、
効率的な作業順の一例を下記に示します。
1.(管理者) :DJX管理ツールより名前変更処理
2.(管理者) :システム管理要求文書「Dominoディレクトリの変更」処理の完了を確
認
3.(管理者) :Dominoディレクトリでユーザー名が変更されたことを確認
4.(ユーザー):変更前のユーザー名で直接メールにアクセスし、プリファレンスを開き
OKで設定を更新
5.(ユーザー):画面でメール所有者が正しく表示されていることを確認
6.(ユーザー):プリファレンス-セキュリティタブで認証情報を表示し名前が変更さ
れていることを確認
7.(ユーザー):オフライン(購読)の再作成
8.(管理者) :システム管理要求「Dominoディレクトリのユーザー名の変更」が発生
したことを確認
9.(管理者) :後続のシステム管理要求が処理されることを確認
10.(ユーザー):変更後のユーザー名でログインし正常に使用できることを確認
名前変更に関するシステム管理要求が処理完了する(上記2~9)まで、変更後の名前でのIBM
Dominoサーバーへのアクセスには制限が発生する可能性があります。また、名前変更直後は
iNotesリダイレクトでリダイレクトに失敗するケースが確認されています。必要に応じて、シ
ステム管理要求の即時実行(telladminpコマンド)や、Dominoディレクトリのビュー更新な
どを実施することで処理時間を短縮することが出来ます。
メールデータベースへのIDファイルのインポート
iNotesで暗号化メールを使用するには、メールデータベースにNotesIDファイルを格納しておく
必要があります。
l 既存ユーザーについては、「3-8セキュリティ関連の設定」の「5.ローカルデータベ
ースの暗号化」と同様の作業を実施します。
l ユーザー登録時に、IBMDominoAdministratorクライアントもしくはDJX管理ツールで、
NotesIDファイルをメールデータベースの中に格納することが可能です。
IBMDominoAdministratorクライアントの場合
1. IBMDominoAdministratorを使用して、「ユーザーとグループ」タブに移動します。
2. 右側のペインから、[ツール]-[ユーザー]-[登録]を選択します
3. 認証者IDのパスワードが聞かれるので入力します
4. 「詳細(V)」と言うチェックボックスをチェックします。
5. 「メール情報」タブに移動し、「メールシステム」でプルダウンから、「IBMiNotes」
を選択します。
6. 「IBMiNotes関連のユーザー設定を変更できます(IBMiNotesメールテンプレー
ト、メールファイルに保存されたIDなど)。変更しますか?」と言うメッセージが
表示されるので、「はい」を選択します。
7. 「ID情報」タブに移動し、「このユーザーのIBMNotesIDを作成(A)」にチェック
します。
8. 「ユーザーIDの保存場所」にある「メールファイル(M)」にチェックをします。
9. 他の登録に必要な箇所を入力し、ユーザー登録を完了します。
DJX管理ツールの場合
1. DJX管理ツールの「設定」タブから「ユーザー設定」を選択します。
2. 「メールシステム」に「IBMiNotes」を選択します。
3. 「ユーザーのメールデータベースにユーザーIDを保存する」に「はい」をチェック
します。
4. ユーザー登録の基本手順に従い、個々のユーザー登録を完了します。
NotesIDのパスワードを変更した場合、iNotes8.5以降では、IDボールトを併用してメールファ
イルに格納したIDにパスワード変更を同期させることが出来ます。
IDボールトを使用しない場合は、手動によるメールデータベース内への再インポートが必要とな
り、「3-8セキュリティ関連の設定」-「5.ローカルデータベースの暗号化」のユーザー操作が
発生します。
章節項 :2
2. 構成
本文
本章では、IBMiNotes のシステム構成におけるポイントや有用な情報を記載します。
章節項 :2-1
2-1. 全般的な構成上の考慮点
本文
この節では、iNotes の構成における全般的な考慮点を記載します。
サポートされる構成について
システム要件やサポートされる構成について、必ず以下の情報をご確認ください。
Title: IndexofsystemrequirementsforIBMiNotes
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg27007763
iNotes の各バージョンにおけるシステム要件のリンク集です。
Title: OverviewofsupporteddesktopbrowsersforIBMiNotes
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21426680
iNotes でサポート対象としているブラウザ一覧です。
Title: StatementofsupportregardingiNotesandrapidbrowserupdatesfor
Firefox&Chrome
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg27022996
ブラウザの更新については、 新バージョンの iNotes のみ対応します。
Title: NotesandiNotessupportpolicyforhostedvirtualdesktopenvironments
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21516087
仮想環境での稼動ポリシーについて。
IBMiNotesサーバーについて
l IBMDomino のリリースは、より多くの問題修正が取り入れられている、 新の MR/FP(メ
ンテナンスリリース/フィックスパック(※))をご利用ください。
(※)IBMDomino9.0.1FP8 以降、FP は FeaturePack となり、修正以外に新機能のアッ
プデートも含まれていきます。
l スムーズなリリースアップや他アプリケーションの影響による問題を防ぐため、アプリケ
ーション等と同居せず、iNotes 専用サーバーとして構成してください。
l スムーズなリリースアップや問題発生時の対応のため、カスタマイズはなるべく避けてく
ださい。
クライアント環境について
l クライアント環境が WindowsOS の場合、ActiveX コントロールやSyncManager のインス
トールをスムーズに行えるようにする観点から、管理権限で UAC を無効化した環境での利
用をお勧めします。そうでない場合は、一時的に権限を変更するなど、事前に考慮が必要
です。(iNotes9.0.1では、IE32bit 版のみ ActiveX コントロールが提供されます。ま
た、iNotes9.0.1 より、ファイル添付ユーティリティの ActiveX コントロールについて
は、Windows7 以上、IE8 以上の環境では管理者権限でなくても導入が可能となりました)
l iNotes はクライアントでの処理を多く含む Web メール製品のため、クライアントスペッ
クがパフォーマンスに大きく影響します。利用される端末のうち も低スペックな端末で
の稼動テストを行うことをお勧めします。
負荷分散装置やプロキシサーバーについて
l iNotes の耐障害性を確保するためには、IBMDomino サーバーを Domino クラスタで冗長化
するだけでなく、クライアント端末とIBMDomino サーバーの間に、BIG-IP 等の負荷分散
機(負荷分散サーバー)が必要になります。
l IBMSecurityAccessManagerforWeb(以下、ISAMforWeb)等のリバースプロキシ製品
を利用してアクセスする場合には、リバースプロキシ側がボトルネックになる可能性があ
りますので注意してください。また、過去の事例より、リバースプロキシ製品でGZIP圧
縮に対応していない場合は、iNotes 側で GZIP 圧縮を無効に設定しないと画面が正しく表
示されないケースがあります。
l 外部からのアクセス等明確な必要性がない限り、プロキシサーバーを経由しない構成を推
奨します。プロキシサーバーを経由した場合、パフォーマンスへの影響や、プロキシサー
バーで設定している制限を iNotes が受ける可能性があります。
章節項 :2-2
2-2. クラスタ構成上の考慮点
本文
iNotesサーバーをクラスタ構成する場合、iNotes が稼動する IBMDominoサーバー同士を
Domino クラスタで構成し、そのフロントエンドに負荷分散装置(例:BIG-IP)もしくはICM を
配置します。
当ガイドでは負荷分散装置に関する記述は行いませんが、バックエンドの生存確認や、切り替え、
負荷分散の割合、Sticky 機能、負荷分散装置自体の障害対策は別途考慮する必要があります。
ICM についての考慮事項は、「1-13InternetClusterManager」をご覧ください。
iNotesのクラスタ構成における考慮点を以下に記述します。
l クラスタデータベース間で未読情報が複製されるよう、データベースプロパティで「未
読マークの複製」を「クラスタサーバーのみ」または「すべてのサーバー」に設定しま
す。
既存のメールデータベースについては、IBMDominoAdministrator クライアントで複数
のデータベースのプロパティを一括で変更することができます。
新規のメールデータベースについては、メールテンプレートでプロパティを設定してお
くことで適用することができます。
l 他人のメールやサーバーアーカイブに接続する時、ホスト名(FQDN)の部分は、サーバー
文書[基本]タブ-「完全なインターネットホスト名」フィールドに基いて生成されま
す。そのために、負荷分散機(負荷分散サーバー)やリバースプロキシ経由で接続する
場合、正しく接続できないケースがあります。回避策として、notes.iniパラメータ
「iNotes_WA_UseRelativeUrl=1」を設定することで、「完全なインターネットホスト名」
フィールドではなく、相対 URL で生成させることができます。詳細は以下の技術文書を
ご覧ください。
Title: UnabletoaccessiNotesmailarchiveoropenanotheruser'smailfile
throughreverseproxyorloadbalancer
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21508407
章節項 :2-3
2-3. パフォーマンス情報
本文
IBMiNotes9.0のパフォーマンス測定事例が以下の資料に記載されています。
ディスク構成が RAID0 の環境であること、ケースシナリオが限られていることなどから、あらゆ
るケースのキャパシティプラニングにそのまま利用できるわけではありませんが、必要なディス
クI/O 処理性能などの点で参考になります。ある程度のユーザー数であれば、2GB や 5GB という
メールサイズが大きい構成でも特に問題がなかったことも読み取れます。
Title: クラウド時代の IBMDomino メール
URL:
http://www.ibm.com/developerworks/jp/lotus/ldd_tech/2014_nd9_bigsizemail_tes
t.html
章節項 :2-4
2-4. iNotes の移行における考慮点
本文
iNotes8.0.x、8.5.xの環境からiNotes9.0.xに移行する際の考慮事項を記載します。
下記は主に iNotes 特有の移行時の考慮点です。IBMDomino 移行時の考慮点についても別途考慮
してください。
ライトモードの廃止
iNotes9.0より、ライトモードは廃止されフルモードに統合されました。ライトモードの廃止
に伴う考慮事項は、下記の技術文書をご覧ください。
Title: ThingstoknowabouttheremovalofthelitemodefromIBMiNotes
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21626691
ST Links による Sametime 連携のサポート終了
iNotes9.0より、STLinksによる Sametime 連携がサポートされなくなり、iNotes から在席確
認/チャット機能を利用するためには、SametimeProxyServerを構築して連携させる必要があ
ります。
Title: RemovalofSTLinksSupport
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21633405
iNotes9とSametime の連携については、以下の資料をご覧ください。
Title: IBMNotes/Domino9.0とIBMSametime9.0チャット機能連携のポイント
URL:
http://public.dhe.ibm.com/software/dw/jp/lotus/ldd_tech/20142QLTUW-NotesDomi
noSametime.pdf
構築手順は以下のガイドが参考になります。
Title: IBMiNotes9.0-IBMSametime9.0限定利用版連携導入ガイド(Windows版)
URL:
http://public.dhe.ibm.com/software/dw/jp/lotus/ldd_tech/iNotes9-Sametime_
V102.pdf
その他
l iNotes8.5.x より、子ウィンドウの再使用の設定は使用できません。サーバー設定文書
で同機能の値を有効にした状態で、ユーザーがプリファレンスを開くと、エラーが表示
されます。そのため、子ウィンドウの再使用の機能を使用していたiNotes8.0.x の環
境から移行した場合、サーバー設定文書で子ウィンドウの再使用の機能を無効にする必
要があります。
l IBMNotes クライアントから送信されたメールに文書リンクがある場合、iNotes8.xで
はhttp://形式のリンクになりますが、iNotes9.0以降ではnotes://形式のリンク
になります。そのため、IBMNotesクライアントやNotesBrowserPluginが導入され
て い な い 限 り 、 リ ン ク を 開 く こ と が で き ま せ ん 。 notes.ini パ ラ メ ー タ
「iNotes_WA_OfferNotesURLLinks=0」を設定することで、iNotes8.xと同様にhttp://
で開くようになります。
Title: IBMiNotes9.0で文書リンクのURLがnotes://になる
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21642851
notes.ini の見直し
移行時にはnotes.iniパラメータを見直し、新環境で不要な設定は削除するなど、新環境に合
わせて更新します。例えば、以下のパラメータ設定はiNotes9では削除することができます。
l 「HTTPQueueMethod=2」
IBMDomino8.5.1より、このパラメータを設定した場合の動作がデフォルトになりま
したので、IBMDomino8.5.1 以上ではこのパラメータを設定する必要はありません。
l 「MIME_KEEP_TEXT_PLAIN_FORMAT=1」
メール本文内で空白と改行が自動でトリミングされる問題を回避するための設定でし
たが、iNotes8.5.1 で修正されたため、iNotes8.5.1 以上ではこのパラメータを設定
する必要はありません。
l 「iNotes_WA_ConvertPlainTextMemo=0」
S/MIME を利用する場合、メールメッセージをテキストで送信しようとするとエラーにな
る問題を避けるためのパラメータでしたが、iNotes9.0で修正されたため、iNotes9.0
以上ではこのパラメータを設定する必要はありません。
Title: LotusiNotes:S/MIMEメールをテキスト形式で外部インターネットユーザー
宛てに送信できない
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21588891
章節項 :2-5
2-5. 小規模環境向けお勧め機能
本文
IBMNotes/Domino標準機能で、簡易なポータル機能や負荷分散機能の実装が可能です。主に小規
模環境におけるIBMiNotes導入時に参考としてください。
簡易ポータル機能
IBMiNotesでは、簡易ポータル機能を提供しています。一般的なポータル製品と比べると機能面
で見劣りしますが、IBMiNotesの機能であることから、特に追加費用など必要なくポータルを用
意することが可能です。
IBMiNotesの簡易ポータル機能を利用した際のメリット、デメリットは以下の通りです。
メリット
・簡易ポータルを追加投資(追加費用)無しで実現することができる。
・IBMiNotesの一標準機能であることから、特にカスタマイズなど不要で直ぐに利用で
きる。
デメリット
・一般的なポータル製品と比べ、柔軟性に乏しい。
-フレームで分割した画面表示以外はできない。タブ表示などもできない。フレー
ム間での連携などもできない。
-画面表示などのカスタマイズも簡易的なことしかできない
IBMiNotesの簡易ポータル機能を標準機能のままエンドユーザーに受け入れられるようなお客
様への提案が効果的と考えられます。
簡易ポータル機能の特徴として、ページレイアウトと、管理者側での制御についてご紹介します。
ページレイアウトを自由に変更することが可能
・ページレイアウトは、6種類から選択して変更することが可能です。
ユーザーから見たページレイアウト変更画面
・各フレーム内に、"メール"、"今日のスケジュール"、"タスクリスト"、"Webページ"、"
クイックリンク"の5種類より表示するコンテンツを選択します。
"メール"、"スケジュール"には、iNotesのメールとカレンダー情報を表示させることが
できます。
"タスクリスト"は個人のタスクを管理することが可能です。
"Webページ"は、コンテンツ内容の表示に利用します。管理者側でコンテンツを用意す
る場合には、全社員が参照するような全社掲示板などのコンテンツを表示させるのに適
しています。
"クイックリンク"は、会社内のリンク集に利用できます。管理者側でコンテンツを用意
する場合には、リンク数を多く表示できないことから、重要なものに絞ってください。
ユーザーから見た各ページに含める内容
管理者側で表示を制御することが可能
・ユーザーが個人毎に設定することも可能ですし、管理者側で事前に設定を用意しておき、
ユーザーが変更することを許可/禁止することもできます。
・フレーム毎に変更権限を与えることはできません。ページレイアウトの変更許可を与える
か、禁止する、のいずれかの制御となります。
・IBMDominoサーバー単位でページレイアウトの変更許可・禁止の権限を付与します。
ページレイアウトの制御設定画面(サーバー設定文書-「IBMiNotes」タブ-「Welcomeペ
ージのセットアップ」セクション内)
ICM
ICMは、専用の負荷分散機を利用することなく、iNotesのフェイルオーバー、負荷分散を実現す
ることが可能な機能です。
IBMDominoサーバーのライセンスに使用権が含まれていることから、ソフトウェア分の追加費用
が不要となり、費用を抑えてiNotesのフェイルオーバー、負荷分散を実現できます。
また、iNotes用のIBMDominoサーバーと同居することにより、H/Wに対しての投資も 小化する
ことが可能です。
ICMの構成イメージや動作、制限事項について、「1-13章InternetClusterManager」をご覧く
ださい。
章節項 :3
3. 各種設定について
本文
本章では、IBMiNotes9.0.1の主な設定について記載します。なお、IBMNotes/Domino9.0.1全
体や関連するそのほかのサーバーの設定についてすべて網羅するわけではありません。
Dominoディレクトリの各文書ごとに、設定の説明を記載します。
l サーバー文書の設定
l サーバー設定文書の設定
l ユーザー文書の設定
l 休日文書の設定
また、以下についても記載します。
l notes.iniの設定
l ブラウザの設定
l iNotesクライアントの設定
l セキュリティを高める設定と方法
l S/MIMEについて
l パフォーマンスチューニング
当ガイドでは記載しませんが、ログイン画面についてもあわせてご検討ください。詳細について
は、以下URLを参照してください。
Title: DWA用のカスタムログインフォームを使用する
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21466888
章節項 :3-1
3-1. サーバー文書
本文
サーバー文書の下記の設定について記載します。
1. 「セキュリティ」タブ-「可能なプログラムの制限」セクション-「制限付き
LotusScript/Javaエージェントの実行」フィールド
2. 「インターネットプロトコル」タブ-「DominoWebEngine」タブ-「文字セット」
セクション-「出力にUTF-8を使用」フィールド
3. 「インターネットプロトコル」タブ-「HTTP」タブ-「タイムアウト」セクション-
「HTTP持続的接続」フィールド
4. 「インターネットプロトコル」タブ-「HTTP」タブ-「ログ書き込み」セクション
5. 「インターネットプロトコル」タブ-「HTTP」タブ-「DSAPI」セクション
6. 「トランザクションログ」タブ-「制限値」セクション
1.「セキュリティ」タブ-「可能なプログラムの制限」セクション-「制限
付きLotusScript/Javaエージェントの実行」フィールド
iNotesで不在通知やタスクの更新を行うために、「制限付きLotusScript/Javaエージェント
の実行」権限が必要になります。どのようなユーザーでも一般的に使用する機能であること
から、全iNotesユーザーに対して権限を付与すべき設定といえます。部分的に権限を与える
場合には、ユーザー名を指定するか、もしくは、グループ単位で定義することにより制御可
能です。
図.「セキュリティ」タブ-「可能なプログラムの制限」セクション-「制限付き
LotusScript/Javaエージェントの署名または実行」フィールド
2.「インターネットプロトコル」タブ-「DominoWebEngine」タブ-「文
字セット」セクション-「出力にUTF-8を使用」フィールド
多言語が想定される環境では、「出力にUTF-8を使用」を「はい」にすることが推奨されま
す。Domino9.0.1ではデフォルトで「はい」が設定されます。
同じサーバー上でメール以外のデータベースも利用している場合は、それらのデータベース
においても問題ないことを確認してください。例えば、JavaScriptのコードを使う場合、
Shift_JISで記述されたメッセージが埋め込まれていると問題になります。
図.「インターネット」タブ-「DominoWebEngine」タブ-「文字セット」セクション-
「出力にUTF-8を使用」フィールド
UTF-8を使用の場合、以下の点は認識しておいてください。
・JISの第三水準、第四水準など一部表示できない文字があります。
・アプリケーションのフォントによっては円マークがバックスラッシュになる、チルダが横
棒になる等の事象が発生することがあります。
・受信側がUTF-8非対応のメーラーを使用している場合に文字化けする可能性は存在します。
なお、旧バージョンではデフォルト値が「いいえ」となっており、アップグレードの場合は
旧バージョンでの設定値が引き継がれますのでご注意ください。
3.「インターネットプロトコル」タブ-「HTTP」タブ-「タイムアウト」セ
クション-「HTTP持続的接続」フィールド
この設定のデフォルトは「有効」ですが、一般的には「無効」にすることが推奨されます。
ネットワーク回線が細い、同時接続ユーザー数が少ない場合は、「有効」にします。詳細は
以下の技術情報をご覧ください。
Title: ShouldtheDominoHTTPserverbeconfiguredtousePersistent
Connections?
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?rs=899&uid=swg21258823
図.「インターネットプロトコル」タブ-「HTTP」タブ-「タイムアウト」セクション-
「HTTP持続的接続」フィールドの設定
4.「インターネットプロトコル」タブ-「HTTP」タブ-「ログ書き込み」セ
クション
「3-10パフォーマンスチューニング」を参照ください。
5.「インターネットプロトコル」タブ-「HTTP」タブ-「DSAPI」セクショ
ン
DOLSを利用しない場合は、ndolextnなど、DOLS用のDSAPIフィルタの設定を行う必要はあり
ません。
6.「トランザクションログ」タブ-「制限値」セクション
「制限値の適用」フィールドを以下の設定にすることで、メールファイルが制限値を超えた
際にも、iNotesユーザーはメールファイルの未使用領域を使用してメール送信が可能になり
ます。
※トランザクションログ自体が無効であっても、"制限値の適用"設定は有効になります。
・メモの追加時にファイルの使用量を確認
この設定にしている場合、データベース内で実際に使われている領域を計算し、新しいメー
ルにより制限値を超えないかを確認します。物理ファイルサイズが制限値を超えている場合
でもメールサイズが未使用領域に収まる場合は、エラーになりません。
ユーザーがメールを削除すればその未使用領域を使用できるので、配信は可能です。また、
削除によりそのメールによって占有されていた領域がすぐに解放されるため、管理者による
Compactの実行は必要ありません。
・ファイルの拡張時にファイルサイズを確認(デフォルト)
この設定にしている場合、新しいメールによりメールファイルのサイズを増加する必要があ
る場合に、制限値を超えていないかを確認します。メールを格納するのに十分な未使用領域
がある場合には、エラーになりません。
ユーザーがメールを削除すればその未使用領域を使用できるので、配信は可能です。しかし、
ユーザー削除したメール領域は解放されないため、未使用領域が累積されてファイルサイズ
が実メールを合わせたサイズよりも大きくなることがあります。そのため、管理者は定期的
にCompactタスクを実行する必要があります。
章節項 :3-2
3-2. サーバー設定文書
本文
サーバー設定文書の以下の設定について記載します。
1. 「MIME」タブ-「変換オプション」タブ-「インバウンド」タブ-「インバウンド
接続制御」セクション-「メールに文字セット情報が無い場合、自動判定を行う」フ
ィールド
2. 「ルーター/SMTP」タブ–「拡張と制御」タブ–「配信制御」タブ-「制限値による
制御」セクション内のフィールドとデータベースサイズの制限
3. 「IBMiNotes」タブ内のフィールド
なお、iNotesサーバーの構築にあたっては、必ずサーバー設定文書を作成するようにしてくださ
い。サーバー設定文書の「IBMiNotes」タブの設定を用いて、iNotesの機能に関する設定を行い
ます。
1.「MIME」タブ-「変換オプション」タブ-「インバウンド」タブ-「イ
ンバウンド接続制御」セクション-「メールに文字セット情報が無い場合、自
動判定を行う」フィールド
インバウンドメールにおいて文字設定情報(charset)がない場合を考慮し、「メールに文字
セット情報が無い場合、自動判定を行う」を「はい」にします。これにより、インターネッ
トからのメールにおいて、文字設定情報(charset)がないとしてもIBMDominoサーバーが自
動的に言語情報を補完します。また、この設定を有効にするためには、「基本タブ」-「こ
の文書のMIME言語設定」フィールドを「有効」にする必要があります。この設定を行わない
と、文字設定情報(charset)のないメールは文字化けするため、全てのiNotesサーバーで設
定することを推奨します。
MIME形式になっていないインターネットメールを受け取ると本文の日本語部分が文字
化けする
http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21462984
なお、サーバー設定文書の「サーバー/グループ名」フィールドに、サーバー名ではなくグ
ループ名が設定されている場合、この「メールに文字セット情報が無い場合、自動判定を行
う」フィールドの値が有効にならないという情報があります。IBMDomino9.0.1FP4で修正
されており、修正前のバージョンでは「サーバー/グループ名」フィールドは、サーバー名
の指定が必要です。
グループ名で指定しているサーバー設定文書で一部の設定が有効にならない
http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21467389
図.「MIME」タブ-「変換オプション」タブ-「インバウンド」タブ-「インバウンド
接続制御」セクション-「メールに文字セット情報が無い場合、自動判定を行う」フィー
ルド
図.「基本タブ」-「この文書のMIME言語設定」フィールド
2.「ルーター/SMTP」タブ–「拡張と制御」タブ–「配信制御」タブ-「制
限値による制御」セクション内のフィールドとデータベースサイズの制限
メールデータベースの肥大化によってディスクが逼迫することを防止するため、データベー
スサイズ制限の機能があります。詳細については、以下URLを参照してください。
Title: IBMLotusDomino6/6.5メールファイルの警告値、制限値の設定と通知タイ
ミングについて
URL: http://www.ibm.com/jp/software/lotus/developer/ldd_tech/20041008.html
図.「ルーター/SMTP」タブ–「拡張と制御」タブ–「配信制御」タブ-「制限値による
制御」セクション内のフィールド
図.データベースサイズの制限
※iNotesではユーザーから圧縮要求が出せず、警告が出てもユーザー側ですぐにサイズを
縮小させることができません。警告は早めに出すなどの対策を検討ください。
3.「IBMiNotes」タブ内のフィールド
IBMDominoサーバー側での各種設定項目が集められているのが、「IBMiNotes」タブになり
ます。多数のフィールドがありますが、主な項目について記載します。
[Welcomeページのセットアップ]セクション
l 「デフォルトWelcomeページ」の"表示/修正"ボタンを押下すると、「IBMiNotes
デフォルトWelcomeページ設定」画面が開き、ようこそ画面を管理者側でカスタマ
イズすることができます。
l 「ユーザーにWelcomeページの編集を許可」を無効に変更すると、Welcomeペー
ジの画面の変更がユーザーでできなくなります。
[アラーム]セクション
l 「アラームチェック間隔」フィールド、「メールチェック間隔」フィールドは、
iNotesが設定したアラーム時間に達しているか、新規メールが届いているかを確認
する間隔になります。
o これらの間隔を短くすると、それだけ定期的にiNotesからのアクセスが多くな
るため、ネットワークやサーバーにより多くの負荷を与えます。従って、パフ
ォーマンス面の影響を考慮した場合、初期設定よりも短く設定せず、なるべく
長い間隔でチェックを行うことを検討します。
[メール]セクション
l 「メール送信時の形式を設定」フィールドは、メールの送信形式をテキストメ
ールに固定にするか、ユーザーが選択できるようにするかを設定します。過去の事
例上、テキストメッセージは比較的問題が発生しやすいこともあり、デフォルトの
「ユーザーが選択」の設定のほうが安定しやすいといえます。
l 「添付ファイルの 大サイズ(KB)」フィールドは、iNotesを使用した際に添付
できる1ファイルの 大サイズを設定します。複数ファイルを添付した場合の合計
サイズや、メールサイズでのチェックではない点にご注意ください。
o 複数の添付ファイルの合計サイズは、メール設定ポリシーの[IBMiNotes]タブ
-[設定]タブ-「添付ファイルの 大サイズ(KB)」にて設定可能です。。
o メールサイズでの制限は、サーバー設定文書「ルーター/SMTP」タブ–「拡張
と制御」タブ-「制限」タブ-「ルーター制限」セクション-「 大メッセ
ージサイズ」フィールド、もしくは、サーバーメールルールを使用することに
より可能です。なお、メールサイズで制限する場合は、MIMEのエンコード処理
により、実際の添付ファイルサイズよりも、約1.3倍サイズが大きくなることを
考慮し、やや大きめに設定してください。
o これらのサイズ制限を行う場合、サーバー文書の「インターネットプロトコル」
タブ-[DominoWebEngine]タブ-[投稿データ]セクションの「 大投稿デー
タサイズ」、および「インターネットプロトコル」タブ-[HTTP]タブ-[HTTP
プロトコル制限値]セクションの「 大投稿データサイズ」の設定(デフォル
ト10,000KB)も必要に応じて変更します。
[メールの暗号化]セクション
l 「暗号化メールのサポート」フィールドは、iNotesにてNotesIDファイルを使
用した暗号化メール(S/MIMEも含む)を許可するかを設定します。
o 暗号化メールを使用する場合、エンドユーザーがNotesIDファイルを保持して
iNotesに登録することが必要となること(IDボールトを利用する場合は不要)、
添付したNotesIDファイルのパスワード変更はエンドユーザーのみではできな
いこと、暗号化/複合化によりサーバー負荷に影響を与えることなどを考慮して
ください。
[ブラウザキャッシュ管理]セクション
ブラウザキャッシュ管理については、「3-8 セキュリティを高める方法と設定」をご覧く
ださい。
[オフライン]セクション
l 「セキュリティ設定」を有効に変更すると、オンライン上のインターネットパ
スワードの変更を、オフラインへ同期させることが可能になります。
l 「ユーザーにオフラインを許可」は、ユーザーにオフラインを利用する予定が
ない場合は「無効」に設定してください。併せてサーバー文書の「DSAPIフィルタフ
ァイル名」がブランクであることを確認してください。「ユーザーにオフラインを
許可」が「有効」の場合、iNotesのユーザー画面にオフライン用のボタンが表示さ
れます。
[スタートアップビュー]セクション
l 「デフォルトアクティブビューの選択をユーザーに許可する」を無効とすると、
IBMiNotesを開いたときに表示する画面を固定にすることが可能です。
l
[その他の設定]セクション
l 「サーバー上でのアーカイブ」は、iNotesでオフライン、サーバーアーカイブ
を実現するために必要な設定になります。
l 「子ウィンドウの再使用」は、iNotes8.5以降ではこの機能は使われません。
以前のリリースとの互換性のために用意されています。
[インターナショナル]セクション
別名の設定が可能です。受信したときの送信者などを日本語名で表示したい場合に利用しま
す。
図.「IBMiNotes」タブの設定
章節項 :3-3
3-3. ユーザー文書
本文
ユーザー文書の以下の設定について記載します。
1. 「基本」タブ-「メール」セクション-「受信メールの形式」フィールド
1.「基本」タブ-「メール」セクション-「受信メールの形式」フィールド
の設定
デフォルトの「送信者の形式を保持」を推奨します。事例上、 も問題が起こりにくい設定
です。
「MIME優先」、「Notesリッチテキスト優先」にしたい場合は、関連する技術情報を調査し、
適用する環境が既知の問題に該当しないか確認のうえ、十分な検証を行うようにしてくださ
い。
図.「基本」タブ-「メール」セクション-「受信メールの形式」フィールド
章節項 :3-4
3-4. 休日文書
本文
iNotesのカレンダーで、Dominoディレクトリに設定された休日情報をインポートすることがで
きます。国民の祝日に関する法律の改正などにより、Dominoディレクトリのデフォルトの休日
情報が、実際の祝日とずれている場合があります。iNotesに正しい休日情報をインポートさせる
ために、必要に応じて予めDominoディレクトリの休日文書を修正してください。
Title: 祝日情報に変更がある場合のLotusNotes/Dominoでの対処について
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21466181
章節項 :3-5
3-5. notes.ini
本文
iNotesに関連する以下のnotes.ini設定について記載します。どのような環境でも必須なもの
ではありませんが、特定の要件に対してこれらのnotes.iniで実現可能となります。
1. 「iNotes_WA_LogoutScrubType」
2. 「iNotes_WA_DisableExhaustiveNameLookup=1」
3. 「iNotes_WA_Areas」
4. 「iNotes_WA_CachedNames=0」
5. 「iNotes_WA_CachedNames_MaxNames」
6. 「iNotes_WA_NameTypeaheadWaitTimeout」
7. 「iNotes_WA_DISABLE_WEBSTYLE_SEARCH=1」
その他、iNotesに関するnotes.iniパラメータについては、以下をご覧ください。
Title: LotusiNotesNotes.iniTaskTable
URL:http://www.lotus.com/ldd/dominowiki.nsf/dx/Lotus_iNotes_notes.ini_Task_Table
1.「iNotes_WA_LogoutScrubType」
サーバー設定文書の[IBMiNotes]タブでブラウザキャッシュ管理を有効にしない場合、こ
のnotes.ini設定により、ログアウト時のキャッシュ削除レベルを0から5で指定できます。
各レベルの内容は、「3-8.セキュリティ関連の設定」のブラウザキャッシュ管理について
の記載を参照ください。
※IEに関しては、「ログアウト」ボタンをクリック(あるいは[共有PCやネットカフェ等
のユーザーのためのログアウト])を使用した場合の動きとして、制限があり履歴が残るケ
ースがあります(Firefoxでは発生しません)。IEの「履歴の消去」機能と同等の動きには
なりませんので、完全には消去されない場合は、ブラウザキャッシュ管理をご利用ください。
2.「iNotes_WA_DisableExhaustiveNameLookup=1」
このnotes.iniパラメータにより、IBMDominoサーバーが名前検索を実行し、プライマリ
Dominoディレクトリで該当エントリがヒットした場合、セカンダリ以降のディレクトリの
検索は行いません。
(プライマリDominoディレクトリに”あいまい”とみなすエントリが2つ以上ある場合は、
「あいまいな名前」ダイアログボックスが表示されます。)
3.「iNotes_WA_Areas」
このnotes.iniパラメータにより、iNotesの各タブの表示(1)/非表示(0)の設定が可能で
す。iNotes_WA_Areas=ABCDEFGの形式で、6桁のパラメータによって次のように設定します。
例えば、iNotes_WA_Areas=010010と設定すると、「メール」タブと「アドレス帳」タブの
み表示されます。
A=[Welcome]
B=[メール]
C=[カレンダー]
D=[タスク]
E=[アドレス帳]
F=[ノートブック]
4.「iNotes_WA_CachedNames=0」
入力補完機能(タイプアヘッド)を無効にしたい場合、このnotes.iniパラメータを設定し
ます。パラメータを設定しない場合、または設定値を1にした場合、タイプアヘッドは有効
となります。
5.「iNotes_WA_CachedNames_MaxNames」
入力補完機能のためにキャッシュする名前の 大数を1-200の間で設定できます。デフォル
ト設定は120です。
6.「iNotes_WA_NameTypeaheadWaitTimeout」
このパラメータで指定した時間内にサーバーが応答を返さない場合、入力補完要求を中止し
ます。単位はミリ秒で、デフォルト値は5000です。
7.「iNotes_WA_DISABLE_WEBSTYLE_SEARCH=1」
検索で複数のキーワードを指定した際、複数の単語を引用符で囲んだ場合(IBMNotes形式
の検索)と同じ結果を返したい場合、このnotes.iniパラメータを設定します。検索語フィ
ールドに入力された順番通りの単語の組み合わせを含んだ文書が結果として返されます。
パラメータを設定しない場合、または設定値を 0 にした場合は、複数の単語を AND で結合した場
合(Web 形式の検索)と同じ結果を返します。
章節項 :3-6
3-6. ブラウザの設定
本文
ブラウザの以下の設定について記載します。
1. ActiveXコントロールのダウンロードを可能にする
2. Cookieの使用を許可する
3. ブラウザのキャッシュを使用する
4. プロキシを使用しない
5. ポップアップブロックを使用しない
以下は、InternetExplorer11.0を例とした設定になります。
1.「ActiveXコントロールのダウンロードを可能にする」
ActiveXのモジュールを利用するには、ブラウザの設定「ツール」-「インターネットオ
プション」-「セキュリティ」タブの「レベルのカスタマイズ」でActiveX関連の機能を有
効になっている必要があります。
図.ActiveXコントロールの設定
2.「Cookieの使用を許可する」
iNotesの認証の仕組みとして、Basic認証とDominoSSO(LTPACookie)認証のどちらかを選択
することが可能です。DominoSSOを使用する場合、Cookieの使用が許可されている必要があ
ります。Cookieの使用を許可しないと、Cookieに格納された認証情報の受け渡しができない
ためです。また、iNotesでは認証だけでなくカレンダーやアラームなど随所にCookieを使
用しているため、Cookieの使用が許可されていないと正常に稼動しない可能性があります。
Cookieの使用を許可するには、ブラウザの設定「ツール」-「インターネットオプション」
-「プライバシー」タブの「詳細設定」で「Cookieを受け入れる」に設定します。
図.Cookieの設定
3.「ブラウザのキャッシュを使用する」
iNotesは、iNotesの設計要素とユーザーデータを区別します。ユーザーデータはブラウザ
のキャッシュには保管されません。ただし、ユーザーのカレンダーの印刷用に.pdfファイ
ルを生成する場合は、pdfファイルがキャッシュになければならないため、ローカルにユー
ザーデータが保存されます。従って、ブラウザのキャッシュを使用する必要があります。
JavaScript、.gifファイル、iNotesのブランク・フォームなどの設計要素は、ブラウザの
キャッシュに保存されます。
ブラウザのキャッシュサイズを設定するには、「ツール」-「インターネットオプション」
-「全般」タブの「設定」を選択し、「使用するディスク領域」をパフォーマンスに影響し
ないような数値に設定します。通常、初期設定で問題ありません。
図.ブラウザのキャッシュの設定
4.「プロキシを使用しない」
iNotesは個々人によって表示コンテンツが異なるメールアプリケーションであるため、プロ
キシを介して接続しても、プロキシのキャッシュによるレスポンスタイム向上は見込めませ
ん。また、プロキシを経由させた場合に、パフォーマンスが大きく低下する、画面の表示に
時間がかかり正常に表示されない、といった問題が発生することがあるため、プロキシが存
在する場合はレスポンスタイムをあらかじめ確認してください。可能であれば使用しない構
成が望ましいです。プロキシが構成されている環境で、iNotesはプロキシを経由しないよう
にするには、ブラウザの設定「ツール」-「インターネットオプション」-「接続」タ
ブの「LANの設定」-「詳細設定」内の「例外」に、iNotesサーバーのFQHN名を設定します。
図.iNotesサーバーをプロキシ経由しないようにする設定
5.「ポップアップブロックを使用しない」
ポップアップブロック機能を無効にしないと、ActiveXモジュールのダウンロードや多くの
機能において、正常に動作しないことがあります。従って、ポップアップブロック機能を無
効にするようにセットアップするか、エンドユーザーにガイドしてください。また、MSNツ
ールバーのポップアップキラーやYahooツールバーのポップアップブロック機能などにおい
ても同様の現象を引き起こしますので無効にしてください。無効にするには、ブラウザの設
定「ツール」-「インターネットオプション」-「プライバシー」タブの「ポップアッ
プブロックを有効にする」のチェックをはずしてください。
図.ポップアップブロック無効の設定
章節項 :3-7
3-7. IBM iNotes クライアントの設定
本文
IBMiNotesクライアントの設定として、以下の設定について記載します。
1. iNotesのプリファレンス
2. 新規メール作成時に選択できる送信形式
1.「iNotesのプリファレンス」
l プリファレンス内の設定を確実に有効にするために、一度プリファレンスを開き、保存
することをお勧めします。
l プリファレンスでホームサーバー名やアーカイブ先のファイル名の設定が編集可能と
なっていますが、この値を編集すると、サーバーアーカイブ機能が正しく動作しなかっ
たり、サーバー上に1人のユーザーが複数のアーカイブDBをもってしまう可能性があり
ます。編集しないようユーザーにガイドしてください。
l iNotesクライアントの「プリファレンス」-「メール」-「一般」タブにて、「デフ
ォルトのエディタ」および「この形式でメッセージを送信」についてユーザーが選択で
きるようになっています。これらはエンドユーザーが変更できるようになっていますが、
特に必要のない限り、初期設定のまま使用されることをお勧めします。サーバー側で「こ
の形式でメッセージを送信」を「テキスト形式」に固定することが可能ですが、テキス
ト形式でメールを送信したいという強い要望がない限り、デフォルトの「ユーザーが選
択」の設定のままにしてください。(サーバー側の設定詳細については、「3-2 サー
バー設定文書の設定」をご覧ください)
図.iNotesのプリファレンス
2.「メール作成時に選択できる送信形式」について
上記1.で記載した方法以外に、メール作成時においても送信形式を選択することが可能に
なっています。この設定についても、上記1.と同様なガイドとなります。
図.メール作成時に選択できる送信形式
送信時の形式選択に関わらず、デフォルトのメール形式を「テキスト」にしたい場合は、以
下URLを参照してください。
Title:DWA:デフォルトのメール形式をテキストにするように出来ますか
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21463304
3.(参考)社外メールのみプレーンテキスト形式で送信したいケースの実装
iNotesでは、HTML形式、プレーンテキスト形式を選択することが可能です。しかし、ある
お客様事例で、「社内はHTMLメールで、社外へはプレーンテキストで送信したい」という
ケースがありました。iNotesサーバーでnotes.iniパラメータ
「MailConvertMIMEonTransfer=2」を設定することにより、この要件を実装した事例が、以
下で紹介されています。
Title:[AVP]IBMLotusiNotes で外部インターネットアドレスに送信された HTML を自動
的にプレーンテキストに変換する方法
URL:http://www.ibm.com/developerworks/jp/lotus/ldd_tech/2012mar_avp1.html
章節項 :3-8
3-8. セキュリティ関連の設定
本文
セキュリティ関連の以下の設定について記載します。
1. SSLの設定
2. 暗号化メールにアクセスするときにSSLを使用
3. 名前のバリエーション
4. データベースのアクセス制御リスト
5. ローカルデータベースの暗号化
6. エンドユーザーの操作
7. ブラウザキャッシュ管理
1.「SSLの設定」
エンドユーザーがインターネットからファイヤーウォールを経由して、iNotesにアクセスす
る場合のセキュリティ向上策として、DominoHTTPタスクにてSSLの機能を有効にすることが
考えられます。SSLを有効化するための詳細は、「IBMDominoSocialEditionAdministrator
ヘルプ」をご参照ください。
2.「暗号化メールにアクセスするときにSSLを使用する」
サーバー側でSSLを有効にした場合、サーバー設定文書の、[IBMiNotes]タブ-「メールの
暗号化」-「暗号化メールにアクセスするときにSSLを使用する」の設定について注意が必
要です。ユーザーが通常の接続時にSSLを利用していなくても、暗号化メールを見るときは
SSLへリダイレクトさせる設定項目です。ただし、プリファレンスの「セキュリティ」タブ
を開いた際にもSSLでの接続を要求されるようになり、その際リダイレクトボタンは存在し
ないため、ユーザーが手動でURLをHTTPからHTTPSに書き換える必要が発生します。ユーザー
の手作業による運用を避けるためには、この設定値が「いいえ」以外(「クライアント」も
しくは「両方」)の場合、常時SSL接続にする必要があります。
Title:IBMiNotes:「操作を完了できません。メールをセキュリティ保護するにはSSL
が必要ですが・・・」エラーが発生する
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21463217
3.「名前のバリエーション」
iNotesユーザーのログイン時のセキュリティを高めるには、サーバー文書の「セキュリティ」
タブ-「インターネットアクセス」セクション-「インターネット認証」を「強いセキュリ
ティで少ない名前のバリエーション」(デフォルト)に設定します。これにより、エンドユ
ーザーは長い名前(例えば、"testuser"、"testuser/Lotus"等)でログインしなければな
らなくなります。
図.インターネット認証の設定
上記設定を「弱いセキュリティと複数の名前のバリエーション」にした場合、短縮名でログ
インすることが可能ですが、オフライン環境では「強いセキュリティで少ない名前のバリエ
ーション」の設定となることから、エンドユーザーは長い名前でログインする必要がありま
す。すなわち、オンラインとオフラインとでログインユーザー名が異なるようになることに
ご注意ください。
4.「データベースのアクセス制御リスト」
メールデータベースに適切なアクセス権限を付与します。具体的には、メール・ファイルの
所有者には「編集者」以上の権限を付与し、Anonymous,-Default-のアクセス権を「なし」
にします。これにより、不要なユーザーからのアクセスを妨ぐことができます。
図.データベースのアクセス制御リスト
5.「ローカルデータベースの暗号化」
IBMNotesでデータベースのセキュリティを向上させたい場合の一般的な方法です。事前準
備として「プリファレンス」-「セキュリティ」-「NotesIDのインポート」でNotesID
ファイルをインポートします。これによって、ローカルアーカイブとオフラインデータベー
スを暗号化することが出来るようになります。
図.NotesIDのインポート
ユーザー登録時にNotesIDファイルのインポートを行う手順については、「1-14運用管理に
おける考慮事項」をご覧ください。
6.エンドユーザーの操作レベルでの考慮点
セキュリティ上の観点から、iNotesの「ログアウト」の使用をお勧めします。
多くのブラウザは、ログオンの認証情報とプライベート・データをメモリに保管し、ブラウ
ザがクローズされるまで廃棄しません。iNotesの「ログアウト」ボタンは、ブラウザ・セ
ッション全体をクローズして、メモリ内のファイルを廃棄します。例えばインターネットカ
フェなど、ブラウザキャッシュの管理が無効に設定されている環境においても、「ログアウ
ト」ボタンを使用すると、誰かに「戻る」ボタンをクリックされてもそのユーザーのメール・
ファイルにアクセスできなくなります。また、ブラウザを開いたまま席をはなれても、直前
の画面の個人情報を見ることができません。
図.ログアウト時のファイル削除画面
7.ブラウザキャッシュ管理
ブラウザキャッシュ管理は、ユーザーがログアウトした際にブラウザに残すキャッシュレベ
ルを設定する機能です。ブラウザキャッシュ管理を有効にすることで、エンドユーザーが「ロ
グアウト」を押さない場合においても、ブラウザ側のキャッシュに関する制御を行うことが
でき、セキュリティレベルを保つことが可能です。ブラウザキャッシュ管理を利用する場合
は、ActiveXを管理権限にて導入してください。
ブラウザキャッシュ管理は、サーバー設定文書内[IBMiNotes]タブで設定が可能です。設
定項目は、以下の通りです。
l キャッシュレベルの設定
下記の0~5で設定します。キャッシュエントリを多く残すことでパフォーマンスは向
上しますが、メールDBに関する情報がブラウザ側にキャッシュされセキュリティレベル
は下がります。一方キャッシュを削除することでセキュリティは向上しますが、iNotes
にログインするたびに設計要素をダウンロードする必要があるため、パフォーマンスに
影響を与える可能性があります。
0-メールファイルのパスではじまるすべてのURLを削除します。ただし、意図的に
配置したKeepInCache(&KIC)引数を持つものは例外とします。
1-メールファイルのパスではじまるすべてのURLを削除します。
2-サーバーホスト名から、発信されるキャッシュ内のすべてのURLを削除します。
ただし、フォームファイル(Forms9.nsf)は例外とします。
3-サーバーホスト名から、発信されるキャッシュ内のすべてのURLを削除します。
4-(保護オプション)キャッシュ内のすべてのURLを削除します。ただし、フォーム
ファイル(Forms9.nsf)は例外とします。
5-(拡大保護オプション)キャッシュ内のすべてのURLを削除します。
l ブラウザキャッシュの適用方法の設定
ブラウザキャッシュの管理を有効にすると、サーバー側からブラウザキャッシュに関す
るモジュール(dwabho.dll)の提供が可能になります。そのモジュールの適用方法につ
いて、ユーザーに強制的に適用する設定か、ユーザーの手動による適用か、設定するこ
とが可能です。手動による適用の場合、各ユーザーがプリファレンス内の「ログアウト」
タブ-「インストール」ボタンよりインストールすることができます。
図.ブラウザキャッシュ管理設定項目
章節項 :3-9
3-9. S/MIME
本文
S/MIMEを使用した外部への暗号化メール送信が可能です。
S/MIME使用にあたっての注意点
l NotesPKI暗号化とS/MIME暗号化と両方が有効になっている環境では、S/MIMEによる暗
号化が実施されます。
l NotesPKI暗号化およびS/MIMEを使用する際には、WebユーザーでありながらもNotesID
ファイルを発行することになります。従って、ユーザー運用管理の一部として、NotesID
ファイルの配布方法や認証期限管理などを検討する必要があります。Webユーザーとし
て既にユーザーをセットアップしている環境では、NotesIDファイルを追加作成する方
法がないため、新規にユーザー登録を行い登録時に以下を選択する必要があります。
1. [基本]タブ、もしくは、[メール]タブでメールシステムに「IBMiNotes」
を選択
2. [ID情報]タブで「このユーザーのIBMIDを作成」をチェックし、ユーザ
ーIDの保存場所の「メールファイル」をチェックする
S/MIME環境の構築
iNotesでS/MIMEを使用するためには、サーバー側およびユーザー側の両方で設定を行う必要があ
ります。基本的な流れは以下の通りです。
サーバー側設定
1.サーバー設定文書の設定
[IBMiNotes]タブ内で、iNotesでのS/MIME使用について以下の項目を有効化します。
「ユーザー名の名前解決」 有効
「暗号化メールのサポート」 有効
「信頼できないインターネット証明書をS/MIME暗号化用に使用することを許可する」
有効
2.インターネット証明書の発行設定
ベリサイン社など外部の認証機関が発行するインターネット証明書の使用か、Dominoサーバ
ーのCAプロセスを使用して発行します。ここではCAプロセスの例を記載します。
①証明書を発行するユーザーを選択し、メニューから[アクション]-[選択ユーザーへのイン
ターネット認証の追加]を選択します。選択するユーザーにはインターネットアドレスが設
定されている必要があります。
②「CAプロセスを使用」を選択し、作成した認証者を指定して「OK」ボタンをクリックしま
す。
③有効期限を設定して「認証」ボタンをクリックします。
④処理が成功したことを確認して「OK」ボタンをクリックします。
⑤インターネット認証を追加したユーザーのユーザー文書を開き、[認証]-[インターネット
認証]タブを開き、インターネット認証が追加されたことを確認します。
3.インターネット相互認証文書の追加
S/MIMEが正しく機能するためには、Dominoディレクトリ上にインターネット相互認証文書
を作成する必要があります。ベリサイン社など代表的な認証局を使用していても、インター
ネット相互認証文書が存在しない場合は署名/証明書が信頼されず、”信頼されていない証
明書”と表示されしたりします。iNotesユーザーがS/MIMEを使って送信を行わない場合で
も、S/MIME暗号化メールを受信した際に備えてインターネット相互認証文書を作成しておく
ことを推奨します。
Title:「DWA:S/MIMEを利用するためにインターネット相互認証文書を追加する」
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21465702
また、以下の条件すべて満たす場合に、サーバー上で、S/MIMEに関するエラーメッセージが
発生することが確認されています。インターネット相互認証文書を作成することで回避する
ことができます。
・メールジャーナルが有効
・「ユーザーの代理として暗号化」で指定したユーザーのユーザー文書にインターネッ
ト認証が追加されている
・Dominoディレクトリにインターネット相互認証文書が存在しない
ユーザー側設定
4.NotesIDファイルのメールDBへのインポート
①iNotesのプリファレンス内「セキュリティ」タブの「NotesIDのインポート」ボタンをク
リックします。
②取り込むNotesIDファイルを選択し、NotesIDファイルのパスワードを入力します。
5.S/MIME暗号化メールを送信する相手の署名を交換
S/MIMEを使用した暗号化を行うためには、相手先ユーザーのインターネット証明書が必要で
す。相手から署名付きのメールを受信することで、相手のインターネット証明書を個人アド
レス帳に登録することができます。
①受信した署名付きのメールを開き、[オプション]-[送信者を連絡先に追加]を選択します。
②「証明書」タブで「インターネット証明書」が「あり」になっていることを確認し、保存
します。
以上で、署名を受け取る部分が終わります。同様に、こちらから相手へ署名付きのメールを送信
することで、署名の交換が完了します。
章節項 :3-10
3-10. パフォーマンスチューニング
本文
パフォーマンスチューニング項目について、①IBMDominoサーバー、②iNotes、③ユーザーの3
つの観点に分けて記載します。
パフォーマンスチューニングについては、以下の資料も参考になります。IBMDomino8.5ベース
の資料ですが、基本的にはIBMDomino9.0にも適用できます。ただし、資料にあるnotes.ini
「HTTPQueueMethod」は、IBMDomino8.5.1よりデフォルトが「2」となったため、通常は設定す
る必要がありません。
Title: LotusDominoWebサーバーのパフォーマンス・チューニングと問題判別
URL:http://public.dhe.ibm.com/software/dw/jp/lotus/ldd_tech/2010apr23_domino.pdf
IBMDominoサーバーとしてのチューニング
IBMDominoサーバーでのパフォーマンスチューニング項目として、以下の8点について記載しま
す。
1. 大スレッド数
2. Webエージェントの同時実行の有効化
3. 大キャッシュユーザー数
4. GZIP圧縮
5. メールボックスの数
6. Listenキューのサイズ
7. アイコンの有効期限
8. HTTPログ形式
1. 大スレッド数
IBMDominoサーバーのHTTPタスクが、HTTPリクエストを 大同時に処理できる数を設定し
ます。チューニングパラメータであるため、 初はデフォルトの「40」からスタートし、状
況によって徐々に増やします。
サーバー文書-[インターネットプロトコル]タブ-[HTTP]タブ-「アクティブスレッド
数」フィールドで設定します。
Title: (参考)LotusDominoHTTPアクティブスレッド数の推奨
URL: http://www-01.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21467347
2.Webエージェントの同時実行の有効化
この設定は、ブラウザから要求されるWebエージェントの複数同時実行を許可する設定です。
デフォルトの「無効」のまま場合、エージェントの実行待ちが多発する可能性があります。
複数のWebエージェントを同時に実行することにより、エージェント実行処理が高速化され
ます。ただし重いエージェントが多数存在する場合には、システム全体の負荷を上げてしま
うことになり、逆にパフォーマンスが悪化するケースもあります。
サーバー文書-[インターネットプロトコル]タブ-[DominoWebEngine]タブ-「Webエ
ージェントとWebサービスを同時に実行しますか?」フィールドで設定します。
3. 大キャッシュユーザー数
IBMDominoサーバーは認証したユーザー情報をメモリに保持します。この設定は、メモリ
に情報を保持するユーザー数を設定します。IBMDominoサーバーにアクセスするユーザー
が同時1000ユーザーを超える場合には、この数値を増やすことによって、パフォーマンス上
の効果が見込める場合があります。
サーバー文書-[インターネットプロトコル]タブ-[DominoWebEngine]タブ-「 大キ
ャッシュユーザー」フィールドで設定します。
4.GZIP圧縮
サーバーからのHTTP出力にGZIP圧縮を行う設定です。デフォルトでは有効です。
サーバー設定文書-[IBMiNotes]タブ-[その他の設定]セクション-「HTTP応答デー
タを圧縮」で設定します。
圧縮の対象は、HTML/XML/JavaScript等のテキストファイルのみで、イメージファイルは対
象になりません。これは、通常イメージファイルなどは圧縮済みのフォーマットであり、GZIP
圧縮の効果が薄く、圧縮・展開負荷のみが発生するからです。ファイルタイプにより、圧縮
するかどうかを決定する場合には、notes.iniパラメータである、
「iNotes_wa_GZIP_Content_Types_Excluded」、もしくは、
「iNotes_wa_GZIP_Content_Types_Included」を使用します。
Title: iNotesパフォーマンスを改善するためのGZIPの使用
URL:
http://infolib.lotus.com/resources/domino/iNotes/9_0_1/admin/ja_jp/inotes_ad
min_html.html#conf_usinggziptoimprovelotusinotesperformance_t
5.メールボックスの数
IBMDominoサーバー上のメールボックス(Mail.box)の数を設定します。デフォルトは1つで
すが、複数にすることで処理の分散および障害対策が可能です。
サーバー設定文書-[ルーター/SMTP]タブ-[基本情報]タブ-「メールボックス数」で
設定します。
複数にする場合、まず「2」に設定し、稼動状況に応じて追加を検討します。
Title: サーバーに配置するMAIL.BOXデータベース数を決定する
URL:
https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/ja/SSKTMJ_9.0.1/admin/tune_deter
mininghowmanymailboxdatabasestoplaceonaser_r.html
6.Listenキューのサイズ
IBMDominoサーバーのListenキューのサイズを変更することができます。特に弊社サポー
トからの指示がない限り、この値の調整を行う必要はありません。
7.アイコンの有効期限を延ばす
インターネットサイトを定義した後に、以下のようなWebサイトルール文書を使うことでア
イコンの有効期限を延ばすことができます。キャッシュされたアイコンの有効期限内は、ブ
ラウザはそれらのコンテンツに対するリクエストをサーバーに行いません。このため、特に
受信ボックスを開くときのリクエストの回数を減少させる効果が期待できます。
8.HTTPログをテキスト形式にする
IBMDominoサーバーにおけるHTTPのログは、テキスト形式もしくは、domlog.nsfと呼ば
れるnsf形式で取得が可能です。このうち、domlog.nsfを利用した場合は、ログの文書数
が非常に大きくなりパフォーマンスに影響が出る可能性があります。このため、大規模環境
におけるログの取得形式はテキスト形式での取得を推奨します。IBMDominoサーバーの
HTTPログは、NCSA形式と呼ばれるWebサーバー標準のログフォーマットであるため、多くの
ログ解析ツールに対応が可能です。
iNotesにおけるチューニング
iNotesでのパフォーマンスチューニング項目として、以下の3点について記載します。
I. アラーム設定
II. 名前検索の 大ヒット数
III. 文書プリフェッチ機能
1.アラーム設定
サーバー設定文書-[IBMiNotes]タブで、「アラーム」を「無効」にすると、アラームに
よる負荷が軽減され、パフォーマンスが改善する場合があります。また、アラームが有効の
場合、デフォルトのチェック間隔は5分間ですが、この間隔より長く設定することで効果が
見込める場合もあります。
図.アラームの設定
2.名前検索の 大ヒット数
iNotesでユーザー名を検索した場合にヒットする上限値のデフォルトは200ですが、
notes.iniパラメータ「iNotes_WA_NameLookupMaxNumMatch」で変更することが可能です。
値を少なくすることにより効果が見込めますが、エンドユーザーの使い勝手に影響を与える
ため、十分検討の上、採用してください。
3.文書プリフェッチ機能
notes.iniパラメータで「iNotes_WA_PrefetchDocuments=(1または2)」を利用することで、
フルモードにおいて未読メッセージのみまたは全てのメッセージを非同期でロードするこ
とが可能です。このパラメータにより、次にスクロールさせるメッセージをあらかじめ取得
しておくことが出来るので、パフォーマンス良くビューに文書を表示することができます。
※ただし、このパラメータを有効にすると、ネットワークの帯域幅とCPUに負荷がかかるの
で、設定には注意が必要です。
設定値の違いは以下の通りです。
iNotes_WA_PrefetchDocuments=1 :メールビューに表示されるすべての未読ドキュメント
を取得する
iNotes_WA_PrefetchDocuments=2 :メールビューに表示されるすべてのドキュメントを取
得する
ユーザー側でのチューニング
ユーザー側で行えるパフォーマンスチューニング項目を1点紹介します。
ページ単位での表示
プリファレンスで「ページ単位でリストを表示する」を選択している場合、受信ボックスを
表示する際に、ブラウザのウィンドウ内に収まるページの量分だけデータをダウンロードし
ます。「スクロール形式でリストを表示する」場合に比べて、ダウンロードされる量が少な
くなるため、表示されるパフォーマンスが早くなります。
章節項 :3-11
3-11. (参考) DOLS について
本文
iNotes では DominoOff-lineService(以降、DOLS)という技術を使ってオフライン機能およびロ
ーカルアーカイブ機能を実現しています。IBMDomino サーバーからローカルにダウンロード/イ
ンストールするIBMDominoSyncManager(以降、SyncManager)によって、ユーザーはオフラ
インでもメールの読み取り、作成、削除などを行うことができ、またサーバー上のメールファイ
ルと同期させることができます。
DOLS の設定は必須ではありません。iNotes でオフライン機能とローカルアーカイブ機能の利用
をしたい場合に設定します。DOLS=オフライン機能、または DOLS=ローカルアーカイブ機能と
いうように、どちらか片方の機能に対して「DOLS」と表現される場合があり、「DOLS を使用す
る」と表現された場合は、どちらの機能(もしくは両方)を使用するか、明確にしておく必要があ
ります。
オフライン
オフライン機能とは、サーバー上のメールファイルと同じものをローカル上に持つ機能のこと
で、IBMNotesでいうローカルレプリカ機能のことを指します。ユーザーはインストールしたSync
Managerによってオンライン上とローカル上のメールファイルの同期を取ることが可能です。ま
た、ネットワークから切り離された環境において、ローカル上のメールファイル上でメールを
作成し、サーバーに接続したタイミングでメールを送信することが可能です。
ローカルアーカイブ
アーカイブ機能とは、メールをサーバー上のメールファイルから別の場所へ移動する機能のこ
とを指します。アーカイブ先はサーバー上かローカル上を選択することができ、ローカル上に
アーカイブする場合にローカルアーカイブ機能を利用します。DOLSを利用するのは、ローカル
アーカイブのみとなります。サーバーアーカイブではDOLSは使用しません。
DOLS の利用にあたっては注意事項がありますので、ご利用の場合は「1-9 章オフライン/ローカ
ルアーカイブ機能」を事前にご確認ください。また、DOLS を利用する場合の導入・設定方法に
ついては、以下をご参照ください。
DominoOff-LineServices(DOLS)とiNotesの使用
https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/ja/SSKTMJ_9.0.1/admin/inst_usingdominoo
fflineservicesdolsandlotusinotes_c.html
オフライン作業について
https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/ja/SSULMR_9.0.1/client/off_offline_t.h
tml
章節項 :4
4. トラブルシューティング
本文
本章では、問題発生の未然防止と、問題発生時の対応に関連する、以下の内容を記載します。
・問題発生の未然防止
・問題解析に必要となる情報の収集
・障害修正プログラム(フィックスパック等)
・iNotesのカスタマイズ
・AVPのご紹介
以下に、IBMDominoWebサーバーのトラブルシューティング全般についてまとまった情報があり
ますので、参考にしてください。
Title: LotusNotes/Domino問題判別ガイド
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21585952
Title: 問題判別ガイド:HTTPタスクのトラブルシューティング
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21599683
Title: LotusDominoWebサーバーのパフォーマンス・チューニングと問題判別
URL:http://public.dhe.ibm.com/software/dw/jp/lotus/ldd_tech/2010apr23_domino.pdf
Title: IBMDominoWebサーバー関連のトラブルシューティング資料の取得方法
URL: http://www-01.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21990167
Title: TroubleshootingLotusiNotesperformanceissues(英語)
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21236840
章節項 :4-1
4-1. 問題発生の未然防止
本文
この節では、トラブルシューティングの前に、なるべく問題が発生しないようにするためのポイ
ントを記載します。
Web メールの制限事項や IBM Notes との相違について、お客様の十分な理解を得る
ブラウザベースの Web メールと POP や IMAP を利用した専用メールクライアントとの機能の違
い、IBM Notes と iNotes の違い、といった使い勝手に関わる相違について、エンドユーザーにと
っては違和感を感じる場合があります。提案時、導入・展開前には、本ガイドを参考に、Web
メールの制限事項や IBM Notes との相違について、お客様に十分なご理解をいただくことをお勧
めします。
定常的なメンテナンスリリース(※)適用を運用に組み込む
「4-4 修正プログラムについて」をご覧ください。
障害の予防のために、 新メンテナンスリリース(Domino9.0.1FP8 以降は FP(FeaturePack))
の適用が推奨されます。
また、 新リリースで修正済の問題について、基本的に過去のリリースの修正は行われません。
そのため、メンテナンスリリースアップが運用に組み込まれていない場合、問題が長期化する懸
念があります。
(※)IBMDomino9.0.1FP8 以降、FP は FeaturePack と名称が変わり、修正以外に新機能のア
ップデートも含まれていきます。
カスタマイズは極力行わない
「4-3 iNotes のカスタマイズ」をご覧ください。
カスタマイズ部分に起因した問題発生につながるうえ、カスタマイズを行った環境では、問題判
別や回避策適用など、トラブルシューティングにまつわるすべての作業が困難で長期化する傾向
にあります。
また、メンテナンスリリース適用の作業負荷が増加し、タイムリーなメンテナンスリリース適用
の妨げとなる可能性があります。
章節項 :4-2
4-2. 問題判別における情報収集
本文
問題の原因解析や早期解決のためには、必要な情報の収集が重要です。
l iNotesの問題判別の際に収集すべき情報について、以下にまとまっていますので、ご
確認ください。
Title:問題判別ガイド:IBMiNotes利用時に発生するエラーのトラブルシューティン
グ
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21681775
l iNotesに限らずIBMDominoサーバーの問題判別において有用な情報を以下に記載し
ます。
情報として整理するもの:
u IBMDominoサーバーのバージョン(メンテナンスリリース、フィックスパック/フ
ィーチャーパック、累積Hotfix適用の場合は、それらのバージョンも含む)
u IBMDominoサーバーのOSの種類とバージョン、PTFレベル
u ブラウザのプラグインモジュールの有無とダウンロードしているActiveXモジュー
ルのバージョン(iNotes9.0.xのActiveXモジュール名は”IBMiNotes9Control”
です)
u IBMDominoサーバーの用途・利用形態
u 障害の発生頻度と業務へのインパクト
u 再現性の有無、再現手順
u 障害発生前後におけるシステム変更(IBMDominoサーバー、iNotesが経由するシス
テムすべてを含む)
u IBMDominoサーバー上にて稼動するその他のアプリケーション
u 関連する(経由する)すべてのシステム・ネットワーク構成図
ファイルとして収集するもの: (設定により、ファイルが存在しない場合もあります)
u サーバーコンソールログ(ない場合にはlog.nsf)
u Dominoディレクトリ
u notes.iniファイル
u NSDログ
u セマフォログ
u 統計レポートデータベース
u 特定のデータベースで問題が発生する場合、そのデータベース
l (オプション)サポートから依頼された場合は、HTTPリクエストログも取得します。
リクエストログは、IBMDominoサーバーのHTTPタスクに関するデバッグ用のログです。
リクエストログの解析は、弊社STSC(SoftwareTechnicalSupportCenter)のIBM
Notes/Dominoサポート部隊でのみ行うことができます。また、リクエストログは出力量
が多く、ログファイルが肥大化する可能性があります。そのため、リクエストログの取
得は、基本的にサポートから必要とされた場合のみ行います。
詳細は以下の技術文書をご覧ください。
Title: LotusDominoでHTTPリクエストログを取得する方法
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21464501
Title: LotusDominoサーバーのHTTPリクエストログについて
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21467436
章節項 :4-3
4-3. IBM iNotes のカスタマイズについて
本文
iNotesのカスタマイズとサポート
iNotesをカスタマイズした場合、カスタマイズに関する支援やトラブルシューティングをサポー
トに依頼することはできません。
iNotesをカスタマイズした環境で問題が発生した場合、標準テンプレートでも再現するか、お客
様にて確認いただく必要があります。再現する場合はサポートで調査・対応されますが、再現し
ない場合はカスタマイズ部分を取り除くことが推奨されます。
iNotesのカスタマイズに関するサポートポリシーについて、以下をご確認ください。
Title: (参考)IBMiNotes/DWAのカスタマイズに関するサポートポリシー
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21464729
カスタマイズによる懸念事項
安定運用のためには、極力カスタマイズしないことを推奨します。
問題対応における懸念事項
問題が発生した場合、都度、標準テンプレートでの再現確認が必要となり、問題解決までにより
長い時間を要します。特に再現しない場合はサポートでの解析を受けられず、対応が困難となり
ます。
修正プログラム適用における懸念事項
安定運用のために、定常的なMR(メンテナンスリリース/Domino9.0.1FP8以降はFP(Feature
Pack))適用が推奨されます。一方、カスタマイズした環境では、MR適用の際、事前に動作検証
を行うことが推奨されます。そのため、カスタマイズした環境では標準の環境よりもMR適用に時
間を要します。
また、カスタマイズ部分とFix部分が不整合を起こして、2次的な障害を招くケースもあります。
カスタマイズが必要な場合
リスクを考慮してもカスタマイズが必要な場合、カスタマイズによるリスクを極力 小限に抑え
るために以下の点をご検討ください。
l 必要 低限のカスタマイズ項目に絞る
l カスタマイズの内容を、実績があるものや、カスタマイズ工数・変更項目・コードが多
くない内容に制限する
l MR(Domino9.0.1FP8以降はFP(FeaturePack))適用時などにカスタマイズの動作検
証を行えるテスト環境やテストケースを予め用意する
l カスタマイズに関するドキュメントに事前に目を通す
l 問題発生時にカスタマイズの関連性を切り分けできるよう、予め問題判別ガイドを用意
する
l 問題判別やMR適用時の動作検証をタイムリーに実施できる運用体制(要員)を準備する
カスタマイズ方法の概要が以下に記載されています。
Title:IBMiNotes9.0.1SocialEditionadministratordocumentation-iNotesのカス
タマイズ
https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/ja/SSKTMJ_9.0.1/admin/conf_customizin
ginotes_m.html
より具体的なカスタマイズ例が以下に紹介されています。
Title: テクてくLotus技術者夜会~LotusiNotesをカスタマイズしてみよう~
URL:
https://www.ibm.com/developerworks/community/files/basic/anonymous/api/library/7c4
42dc5-3008-4545-90a4-e895ec022037/document/bb401934-1212-4299-b61f-4157b8ca4783/me
dia
章節項 :4-4
4-4. 修正プログラムについて
本文
IBMNotes/DominoのMR(メンテナンスリリース)、FP(フィックスパック/Domino9.0.1FP8以
降はフィーチャーパック)、Hotfixについて、修正内容、適用の考え方、提供方法等が以下に
掲載されていますので、ご確認ください。
Title: IBMNotes/Domino障害修正プログラム提供ポリシー
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21666308
Title: (参考)LotusiNotes8.5.xの 新累積Hotfixについて
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21466588
Title: IBMNotes/Domino9.0.1のFeaturePack/FixPackのダウンロードにつ
いて
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21671550
l MR、FPは、基本的に 新版の適用をお勧めします。構築時に 新バージョンを採用する
だけでなく、定常的にMR適用を行う運用をお勧めします。
l IBMiNotes8.5.2より、個別の Hotfixは提供されず、累積 Hotfix(IF=InterimFix)
としてFixCentralで提供されます。
累積 Hotfix は、含まれる Fix 内容を確認して、お客様の環境に該当する場合のみ適用
してください。また、リグレッションを考慮し、各 Fix がお客様環境に及ぼしうる影響範囲も
検討しておくことをお勧めします。
l IBMDomino9.0.1FP8 以降、FP は FeaturePack となり、修正以外に新機能のアップデ
ートも含まれていきます。
章節項 :4-5
4-5. AVP のご紹介
本文
問題の未然予防策のため、また万が一問題が発生した場合のスムーズな問題解決のために、運用
支援サービスの一環としてAVP=AcceleratedValueProgramをお勧めします。
IBMNotesと比較して、IBMiNotesのようなWebブラウザメールソリューションの運用管理には”
高いテクニカルスキル”、”問題管理能力”および”極め細やかなユーザーマニュアル整備
と運用フォロー”が必携になります。
AVPは、お客様の要求レベルと実際の運用体制レベルのギャップを埋めることで、お客様トラブ
ル発生を予防し、お客様の顧客満足度を上げるサービスです。
AVP:AcceleratedValueProgramとは
l AVP(AcceleratedValueProgram)はWorldWideで共通してご提供させていただいている、
IBMCollaborationSolutionsのシステム運用支援プログラムです。
l AVPをご契約いただきますと、AcceleratedValueLeader<AVL>と呼ばれるお客様担
当IBMCollaborationSolutionsスペシャリストがIBMCollaborationSolutionsブラ
ンドからアサインされます。
l AVPは、インシデントサポートのマネージメントをベースにして、AVLを中心にお客様
とのコミュニケーションを重視したプログラムとなります。
l 各種必要なサービスがパッケージ化されており、サポートサービスの基礎としてご提供
させていただきたいサービスプログラムの要です。
サービスの詳細や連絡先等につきましては以下をご参照ください。
IBMSoftwareAcceleratedValueProgram(旧称:IBMソフトウェアプレミアム・サポート)
http://www.ibm.com/software/jp/avp.html
章節項 :4-6
4-6. (参考)その他の注意事項・既知の問題
本文
1章「考慮点/注意事項」に記載以外の注意事項・既知の問題情報を掲載します。
l ユーザー文書の「基本」タブの「受信メール形式」が「Notesリッチテキスト優先」
の場合、PNGファイルが挿入されたメールを受信すると、挿入画像のファイルが添付
ファイルになる事象が発生します。
Title: 「Notesリッチテキスト優先」の場合、挿入画像のPNGファイルが添
付ファイルとして受信される
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21962069
l 「名前のチェック」アイコン使用時の、「あいまいな名前」ダイアログに表示されるユ
ーザー数に制限があります。
Title: IBMiNotesで「名前のチェック」アイコンを使用して表示される「あ
いまいな名前」ダイアログでの 大ユーザー数
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21981295
l ActiveXコントロールを導入していない環境で、添付ファイルの更新日時の欄に、更新
日時ではなく添付を行った日時が表示されます。
Title: iNotesAttachmentModifiedDateformatisincorrect
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21687836
l ウィジェットやLiveText機能について、以下の技術文書に記載された制約事項があり
ます。
Title: WidgetsandLiveTextLimitationsiniNotes
URL: http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21627433