ジーンズメイト (7448・東証1部) 新規 Neutral - …...(17/8/25) 188円...
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(1/3)本資料は投資判断の参考としての情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的とするものではありません。銘柄の選択、投資判断の最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。本資料に掲載された意見は作成日における判断であり、予告なしに変更される場合があります。本資料に掲載された意見・データは、当社が信頼できると判断したデータ等により作成いたしましたが、その正確性、安全性等について保障するものではありません。著作権、知的所有権等一切の権利はモーニングスター株式会社並びにMorningstar.Inc に帰属しますので、許可なく複製、転写、引用等を行うことを禁じます。
Morningstar Equity Research Report 2017.9.28
PB商品群及びEC事業強化でV字回復へ
ジーンズなどカジュアル衣料展開
株価 投資単位 時価総額 年初来高値 年初来安値 PER(予)
766円(9/27) 100株 123.2億円
(9/27)927円
(17/8/25)188円
(17/1/5)30.9倍
(9/27)
ジーンズメイト (7448・東証1部)
■RIZAPグループ入りで決算期を3月期に変更17年2月期の非連結業績は、売上高が前期比1.2%減
の9,195百万円、営業損益は829百万円の赤字(前期は663百万円の赤字)、純損益は1,204百万円の赤字(同546百万円の赤字)だった。営業赤字は2期連続、最終赤字は9期連続。人気キャラクターとのコラボアイテムなど一部商品は好調だったものの、積極的な在庫処分などで利益率が低下した他、退店関連費用の計上が利益を圧迫した。一方、既存店の客数は前期比2.8%増となり、消費者の流出に歯止めをかけることができたようだ。また、EコマースはZOZOTOWNやマガシークに出店するなど積極攻勢をかけ、計画を上回る売上を獲得している。
18年3月期の非連結業績予想は、売上高11,550百万円、営業利益300百万円、純利益400百万円を計画した。これまで事業年度は2月期だったが、2 月にRIZAPグループの一員になっており、グループと統一するため事業年度を3月期に変更している。13カ月11日間となるため前期から25%の大幅増収となるが、12カ月対比でも15%と2ケタ増収になる予想という。
■PBやEC拡充で利益率改善へ18年3月期はRIZAPグループの下でブランドの再構築
を進めることで商品力を強化する他、同社のプロモーション手法導入や、グループ企業の会員に対する優待を実施し、実店舗とEC店舗への集客を図る。また、売り場の改革では、横浜の店舗で行ったマネキンなどを活用した演出で買い上げ点数が伸びた実績を受け、全店舗で導入する予定。売上規模としては12年2月期とほぼ同水準(当時は営業赤字)だが、当時よりもプライベートブランド(PB)商品の比率が上昇していることから粗利益率の改善が見込まれ、RIZAPグループのノウハウを活用した販管費の削減にも努める。PB商品については経験豊富な一流パタンナーを登
用し、オリジナルジーンズの開発に着手するとともに、PB商品や別注商品の魅力を飛躍的に向上させる体制を構築する方針で、順調に進めばさらに粗利率の改善が可能となる。また、直近で注力しているEC店舗の拡大も利益率改善に寄与する見通し。ECの売上高は前年比3倍を見込んでいるが、今後もEC店舗は全体の売上高伸び率を上回る成長を目指す。今期の売上高予想に対して占める割合は1割未満と規模が小さいだけに成長余地は大きそうだ。
ジーンズメイトでは20年3月期に非連結売上高15,000百万円を計画している。第1四半期(2月21日~ 5月20日)は減収・赤字幅拡大となったが、リブランディングや不採算店舗の退店などが主な要因。構造改革がひと段落し、PBの拡充やEC事業の拡大が奏功して競合他社と同程度の営業利益率5%前後を確保できるような体質を築ければ業績のV字回復の公算は大きくなる。モーニングスターの5年業績予想を基にDCF(ディスカウント・キャッシュフロー)法を用いて算出した想定株価レンジは600 ~ 800円。9月27日終値766円と大きな乖離はないため、投資判断は新規「Neutral」(中立)とする。
(宮川 子平)業績動向
売上高(百万円)
前年比(%)
営業利益(百万円)
前年比(%)
経常利益(百万円)
前年比(%)
純利益(百万円)
前年比(%)
EPS(円)
17 年 2月期 実績 9,195 ▲78.4 -829 - -800 - -1,204 - -110.218 年 3 月期 1Q 実績 2,010 ▲6.3 -218 - -214 - -255 - -17.8
18 年 3 月期会社予想 11,550 - 300 - 303 - 400 - 24.8MS 予想 11,550 - 300 - 303 - 400 - 24.8
19 年 3 月期 MS予想 12,000 3.9 400 33.3 400 32.0 350 ▲12.5 21.7
(9/27時点)
投資判断(9/27)
新規 Neutral
※ 18 年 3月期は決算期変更に伴う 13 カ月 11 日間の変則決算のため比較はなし
想定株価レンジ 600円~ 800円
(千株)
(円)
26週線
13週線
13週平均線
出来高
162
927
0
200
400
600
800
1,000
0
10,000
20,000
10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9
13週移動平均線 26週移動平均線 出来高(13週平均)
622円 497円 2,775,823株
本資料は投資判断の参考としての情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的とするものではありません。銘柄の選択、投資判断の最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。本資料に掲載された意見は作成日における判断であり、予告なしに変更される場合があります。本資料に掲載された意見・データは、当社が信頼できると判断したデータ等により作成いたしましたが、その正確性、安全性等について保障するものではありません。著作権、知的所有権等一切の権利はモーニングスター株式会社並びにMorningstar.Inc に帰属しますので、許可なく複製、転写、引用等を行うことを禁じます。 (2/3)
Morningstar Equity Research Report 2017.9.28
ジーンズメイト(7448・東証1部)
リスク要因
衣料品は天候に左右されやすい。悪天候では客足が遠のき、冷夏であれば夏物衣料が、暖冬となれば冬物衣料の販売が伸びず、商品在庫を抱えるリスクが生じる。また、ファッション衣料を展開する同社にとっては商品開発力の低下も在庫リスクにつながる。ネット通販では天候に左右されることはないが、サーバーダウンなどの影響で機会損失が生まれる恐れがあり、システムの保守や管理の徹底も不可欠となる。
■ 株主優待無し
■ 配当の状況1株当たり配当金
中間期末 期末 年間
16年3月期 実績 0円 0円 0円
17年3月期 実績 0円 0円 0円
18年3月期 会社予想 0円 0円 0円
株主還元(9/27時点)
■ 会社概要衣料品の製造卸を手掛けていたが、ジーンズの将来性
に着目し、78年に「JEANS MATE」をオープンした。主に駅周辺や繁華街など集客力のある商業集積地に店舗を構える他、ショッピングセンター内のテナント出店も展開する。「エドウィン」、「リーバイス」、「リー」など世界的にも有名なナショナルブランドを揃え、ジーンズブームの中で急成長。03年2月期に営業利益ベースで過去最高益となる1,969百万円を確保した。ただ、リーマンショックの影響で個人消費が鈍化する中で、衣料品店各社だけでなく大手ディスカウントストアが低価格帯のジーンズを相次いで投入。ジーンズ人気の落ち着きとともに客足は伸び悩み、業績が低迷した。店舗数は2000年代半ばに110店舗を超えたが、18年3月期第1四半期末の時点では88店舗となっている。現在はナショナルブランドの他に「fort point」などのプライベートブランドも展開している。また、一部店舗で24時間営業を実施していたが、人手不足や競合による深夜営業などを背景に取りやめており、RIZAPグループの一員となってから働き方改革にも着手している。
■ 事業環境と展望小売業は個人消費に左右されやすく、特にカジュアル衣
料はその傾向が顕著。ジーンズは大手衣料チェーンから1,000円を下回る低価格帯の商品が相次ぎ、ジーンズが主力のカジュアル衣料品店は苦戦を強いられている。「ユニクロ」や「しまむら」だけでなく、海外の衣料チェーンも都内を中心に大型店をオープンするなど競争は激化している。一方、EC市場の規模が拡大傾向にある点は追い風。経済産業省によれば、16年の日本国内のBtoC向けEC市場規模は15.1兆円(前年比9.9%増)まで拡大している。ネット通販はすでに他社も取り組んでいるが、立地や店の大きさなどに左右されることはない。高い商品開発力を必要とするが、都心を中心とした実店舗が主体だったジーンズメイトにとって成長余地は大きく、EC事業の拡大は利益率の改善を加速させそうだ。会社側は20年3月期で連結売上高15,000百万円を目指す。
17年3月期までの実績と18年3月期以降の弊社予想
売り場変更などで買い上げ点数が伸びた横浜店
出所:モーニングスター作成
出所:会社資料
売上高営業損益
RIZAPグループ入りで黒字化へ
-1000
-800
-600
-400
-200
0
200
400
600
800
1000
-16,000
-13,000
-10,000
-7,000
-4,000
-1,000
2,000
5,000
8,000
11,000
14,000
15/2(実) 16/2(実) 17/2(実) 18/3(MS予) 19/3(MS予) 20/3(MS予)
(百万円)
本資料は投資判断の参考としての情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的とするものではありません。銘柄の選択、投資判断の最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。本資料に掲載された意見は作成日における判断であり、予告なしに変更される場合があります。本資料に掲載された意見・データは、当社が信頼できると判断したデータ等により作成いたしましたが、その正確性、安全性等について保障するものではありません。著作権、知的所有権等一切の権利はモーニングスター株式会社並びに Morningstar.Inc に帰属しますので、許可なく複製、転写、引用等を行うことを禁じます。
モーニングスター・エクイティ・リサーチレポートの読み方
(1)第三者機関として中立的な立場を重視 モーニングスター・エクイティ・リサーチレポートは、モーニングスターが位置する中立的な第三者としての立場を重要視し、客観的な比較・評価情報の提供に努めています。モーニングスターがカバーする全銘柄に対し、アナリスト個人の見解に加え、複数のアナリストから成る銘柄評価委員会の意見を反映し、投資判断・想定株価レンジ・業績予想を決定しています。
(2)カバー銘柄のユニバース カバー銘柄は下記対象銘柄から銘柄評価委員会が選出しています。
【銘柄選定基準】 ● アナリストのカバー率が低い国内新興市場上場銘柄 ● 個人投資家からの人気が高い銘柄(各オンライン証券
のデータを参考) ● 時価総額を考慮(50 億円程度以上を目安) ● 整理、監理銘柄や継続疑義、債務超過銘柄を除く
(3)3 段階の投資判断 カバー銘柄に対する投資判断は、モーニングスターの各アナリストによる調査・取材・分析を基に銘柄評価委員会の協議を経て決定しています。下記の基準を基に 3 段階(最上位から「Overweight 」(オーバーウエート)、「Neutral」
(ニュートラル)、「Underweight」(アンダーウエート))で予測しています。
Overweight (オーバーウエート)今後、半年間の株価推移が現値水準を 15%以上上回ると予測される場合 Neutral (ニュートラル)今後、半年間の株価推移が現値水準の- 15%~+ 15%にとどまると予測される場合Underweight(アンダーウエート)今後、半年間の株価推移が現値水準を 15%以上下回ると予測される場合
モーニングスターでは業績見通しや財務状況、株価の値動きなどに関する見解の変更により、機動的に投資判断を変更します。ただし、影響力のある、新しい情報が明らかとなり、判断に時間を要する場合には投資判断を「Under Review」(保留)とする場合があります。また、取引時間中の投資判断の変更は行いません。アナリストが退職した場合などは投資判断をいったん「Suspension」(停止)とする可能性があります。
(4)中期的な想定株価レンジ 向こう半年間で想定される株価のレンジを示します。株価指標などを用いた適正株価水準のほか、チャートのフシ目や直近の高値・安値、トレンドライン、移動平均線などテクニカル面や価格帯別出来高なども考慮して、中期的な上値メド、下値メドを決定しています。
■ アナリストコメント 直近の業績動向や事業環境について、取材に基づいた評価をコメントしています。投資判断の根拠や業績予想に対する見方、今後の事業展望などを記載し、株式投資をするうえで最も重要な情報を掲載しています。また、読みやすさを考慮してテーマごとに 2 ~ 4 つのパラグラフにまとめているほか、重要なポイントを太字で強調しております。
■ 業績動向 通期決算の実績 2 期分と会社予想、およびモーニングスターの独自予想を今期、来期の 2 期分掲載しております。各銘柄への取材に加え、四半期毎での過去の業績傾向やセグメント毎での分析に基づいて業績数値を予測しています。
■ 会社概要 各銘柄がどのようなビジネスを展開しているのか、どこに収益源があるのかなどを詳しく解説するほか、今後どの事業に力を入れていくのか、中期的にはどのような事業展開を図っていくのかなどの中期的な見通しも取材を踏まえて掲載します。
■ 事業環境と展望 各銘柄が属する業界について、足元の状況や将来の成長性などの観点から解説します。競合他社への取材も実施することで業界全体を多方面から捉えるほか、業界団体のデータなど具体的な数値も掲載します。
■ リスク要因 各銘柄が有するリスクを解説します。事業面でのリスクに加え、業績面や財務面、株式市場独自のリスクなども考慮して様々な角度から見たリスクを示します。
■ 成長性 今期会社計画の売上高成長率、営業利益成長率、EPS 成長率を競合他社と比較するほか、過去の経緯や主力事業の成長力などを評価します。
■ 収益性 今期会社計画の売上高営業利益率と前期実績の自己資本当期純利益率、総資産経常利益率を競合他社と比較するほか、過去からの収益性の変動などを評価します。
■ 財務安定性 前期実績の自己資本比率、デット・エクイティ・レシオ(=有利子負債/ 自己資本× 100)、流動比率(=流動資産 / 流動負債× 100)を競合他社と比較するほか、現預金やキャッシュフローなどの観点から財務安定性を評価します。
項目説明
特 徴