デジタル一眼レフカメラでの映像撮影現場に安定感や 安心感、映 … ·...

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デジタル一眼レフカメラでの映像撮影現場に安定感や 安心感、映像品質向上をもたらす SHOGUN INFERNO は、 現場革命の起点となる。 株式会社 東映テレビ・プロダクション 技術運営部 林 和哉 様 撮影現場に安心感をもたらす SHOGUN シリーズ 導入事例 2019 年 7 月公開の映画『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』では、SHOGUN INFERNO が撮影機材の一部として 使用されています。 今回、SHOGUN INFERNO 導入を提案した技術運営の林 和哉さ まに、実際の映像撮影における SHOGUN INFERNO の強みや、 今回の作品ではどのようなシーンに使用されたかなどについてお 話をうかがいました。 今回の映画『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』の撮影現場において、 SHOGUN INFERNO はメインカメラであるパ ナソニック製シネマカメラ 『Varicam LT』とサ ブカメラであるデジタル一眼カメラと組み合わ せたセッティングで使用されました。映画撮影 は一つのシーンを数台のカメラで撮影しますが、 SHOGUN INFERNO と各種カメラを組み合わ せた機材は、主に B カメラや C カメラとして 使用されたそうです。今回、東映テレビプロ が SHOGUN INFERNO の運用検証を決めた理 由は主に二つあり、ひとつ目はフォーカスの確 認です。デジタル一眼カメラの背面に搭載され た液晶モニターでは小さすぎてフォーカスが正 確に確認できないので、しっかりとフォーカス を確認するためだそうです。ふたつ目は、バッ クアップレコーディングの安心感です。 カメラコーデックに左右されないコーデック 太陽に負けない輝度は 大きな武器 今回の作品で、SHOGUN INFERNO を組 み合わせた撮影機材は、主に B カメラ、C カメラというサブカメラ的な位置づけで使 用されていました。しかし、動きの多いシー ンや移動ショットなど、撮影側の機動性が 必要なシーンではメインカメラとして使用 したとのこと。その理由は、機材全体の軽 さが機動力につながり、躍動感のある映像 を生み出してくれるからだそうです。また、 屋外撮影では液晶画面にシェードを付けて SHOGUN INFERNO の SSD が映像を保存し てくれるのは、画質担保の点から見ても非常に 安心できるのだそう。林さまが関わる作品では、 初代 SHOGUN シリーズの頃から使用されてい て、初代を購入した当時はアクセサリも充実し ていなかったため、モニターフィルムを自作し て貼っていたというエピソードもお持ちなほど。 も太陽光の映り込みを完全には防げません。 しかし、SHOGUN シリーズのモニターは nit 数が高く、直射日光が当たっても負ける ことなくはっきりと映像を確認できるそう。 この点も SHOGUN シリーズが手放せない 理由だそうです。中には「HDR が必要ない 現場などでは、SHOGUN INFERNO は過 剰スペックではないか?」と考える人がい るかもしれませんが、林さまによると「デ イで撮る時のあの nit 数は、撮影クルーに とって SHOGUN INFERNO を導入する十 分な理由になります」とのことでした。 映像製作の現場に変革を もたらす一助に 「映像製作の現場でデジタル一眼カメラ + SHOGUN INFERNO のような小型機材が撮 影現場に浸透することは、映像制作に大きな 変革をもたらす可能性があります」と林さま。 例えば、従来はある程度クオリティを担保で

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デジタル一眼レフカメラでの映像撮影現場に安定感や安心感、映像品質向上をもたらす SHOGUN INFERNOは、現場革命の起点となる。

株式会社 東映テレビ・プロダクション技術運営部 林 和哉 様

撮影現場に安心感をもたらすSHOGUNシリーズ

導入事例

2019 年 7月公開の映画『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』では、SHOGUN INFERNOが撮影機材の一部として使用されています。今回、SHOGUN INFERNO導入を提案した技術運営の林 和哉さまに、実際の映像撮影における SHOGUN INFERNOの強みや、今回の作品ではどのようなシーンに使用されたかなどについてお話をうかがいました。

今回の映画『劇場版 仮面ライダージオウ

Over Quartzer』の撮影現場において、

SHOGUN INFERNOはメインカメラであるパ

ナソニック製シネマカメラ 『Varicam LT』とサ

ブカメラであるデジタル一眼カメラと組み合わ

せたセッティングで使用されました。映画撮影

は一つのシーンを数台のカメラで撮影しますが、

SHOGUN INFERNOと各種カメラを組み合わ

せた機材は、主にBカメラやCカメラとして

使用されたそうです。今回、東映テレビプロ

がSHOGUN INFERNOの運用検証を決めた理

由は主に二つあり、ひとつ目はフォーカスの確

認です。デジタル一眼カメラの背面に搭載され

た液晶モニターでは小さすぎてフォーカスが正

確に確認できないので、しっかりとフォーカス

を確認するためだそうです。ふたつ目は、バッ

クアップレコーディングの安心感です。

カメラコーデックに左右されないコーデック

太陽に負けない輝度は大きな武器今回の作品で、SHOGUN INFERNOを組

み合わせた撮影機材は、主に Bカメラ、C

カメラというサブカメラ的な位置づけで使

用されていました。しかし、動きの多いシー

ンや移動ショットなど、撮影側の機動性が

必要なシーンではメインカメラとして使用

したとのこと。その理由は、機材全体の軽

さが機動力につながり、躍動感のある映像

を生み出してくれるからだそうです。また、

屋外撮影では液晶画面にシェードを付けて

でSHOGUN INFERNOのSSDが映像を保存し

てくれるのは、画質担保の点から見ても非常に

安心できるのだそう。林さまが関わる作品では、

初代SHOGUNシリーズの頃から使用されてい

て、初代を購入した当時はアクセサリも充実し

ていなかったため、モニターフィルムを自作し

て貼っていたというエピソードもお持ちなほど。

も太陽光の映り込みを完全には防げません。

しかし、SHOGUNシリーズのモニターは

nit 数が高く、直射日光が当たっても負ける

ことなくはっきりと映像を確認できるそう。

この点も SHOGUNシリーズが手放せない

理由だそうです。中には「HDRが必要ない

現場などでは、SHOGUN INFERNOは過

剰スペックではないか?」と考える人がい

るかもしれませんが、林さまによると「デ

イで撮る時のあの nit 数は、撮影クルーに

とって SHOGUN INFERNOを導入する十

分な理由になります」とのことでした。

きる映像機器は非常に高価なハイエンド機材

しかなく、機材を扱える人はごくひと握りし

かいませんでした。しかし、デジタル一眼レ

フカメラと SHOGUNシリーズを組み合わ

せた機材で映画作品を一本完成させられる時

代になり、限られた予算と製作期間でも、そ

れに見合う形での映像作品製作を可能とする

環境になると思います。今後はさらに映像コ

ンテンツがより多くの人が映像を作るように

なっていくと予想されます。また、個人所有

できるレベルの機材での動画撮影が一般化す

ることで、これまで以上に使い手の演出力や

アイディアが勝負の分かれ目になる、と林さ

まは予測していました。加えて、こうしたデ

ジタル一眼レフカメラ+SHOGUNシリーズ

のような小型撮影機材の普及は、エンターテ

インメント製作者になるという志を持つ人々

にトライ・アンド・エラーができる環境を与

えることにもなるといいます。従 来、業務

では当然失敗できないため、先輩との仕事を

通していかに効率的に失敗のない撮影をして

映像を作るかを学ぶのが主流 でしたが、こ

れからは若 いうちに自分の作品の中で失敗

から学ぶ時代になるといいます。そして、失

敗の中から自力で解決法を見出そうとする試

行錯誤の中 でまったく新しい映像表現 が出

てくるかもしれない、と話していました。

映像製作の現場に変革をもたらす一助に「映像製作の現場でデジタル一眼カメラ +

SHOGUN INFERNOのような小型機材が撮

影現場に浸透することは、映像制作に大きな

変革をもたらす可能性があります」と林さま。

例えば、従来はある程度クオリティを担保で

SHOGUNシリーズは映像制作者必携の 1台!日々の撮影で SHOGUN INFERNOを使

用する林さまから、今回のインタビュー

中に熱対策に関するご要望をいただきま

した。特に SSDは熱を帯びると速度が極

端に落ちてしまうため、『いかに冷却する

か』がユーザーの間では重要課題だと認

識されているとのこと。その解決策の一

つとして、現在マスターキャリーはプラ

スチック製ですが、アルミ製のものを開

発・販売してほしいというご要望をいた

だきました。さらに表面を凸凹のあるフィ

ン形状にして放熱を促進すると同時に、

デザイン的にも成立するようなカッコイ

イマスターキャリーケースなら、今以上

にユーザーに支持される製品になるので

は、とのことでした。また、映像素材のバッ

クアップ先として、SDI コンバーターとし

て、さらには映像を確認するモニターとし

ても使えるため、映像製作者が SHOGUN

INFERNOの購入を検討しているなら、購

入することをおすすめする、との言葉をい

ただきました。

今後もMEDIAEDGEは、映像制作に関わ

る皆様をトータルにサポートさせていた

だきます。

映画『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』は、令和の幕開けにふさわしい希望に満ちたストーリーの作品です。その物語を支える映像の説得力や迫力に、SHOGUN INFERNOは非常に貢献してくれました。ぜひご覧ください。

林 和哉 様のコメント

〒651-0083 神戸市中央区浜辺通5-1-14 神戸商工貿易センタービル23F TEL:078-265-1551 FAX:078-265-1550 神戸本社〒103-0022 東京都中央区日本橋室町3-2-18 海老屋ビル7F TEL:03-3517-1655 FAX:03-3517-1657 東京本部[email protected] http://www.mediaedge.co.jp公式ホームページ

https://atomos-japan.com

@atomos_japan

きる映像機器は非常に高価なハイエンド機材

しかなく、機材を扱える人はごくひと握りし

かいませんでした。しかし、デジタル一眼レ

フカメラと SHOGUNシリーズを組み合わ

せた機材で映画作品を一本完成させられる時

代になり、限られた予算と製作期間でも、そ

れに見合う形での映像作品製作を可能とする

環境になると思います。今後はさらに映像コ

ンテンツがより多くの人が映像を作るように

なっていくと予想されます。また、個人所有

できるレベルの機材での動画撮影が一般化す

ることで、これまで以上に使い手の演出力や

アイディアが勝負の分かれ目になる、と林さ

まは予測していました。加えて、こうしたデ

ジタル一眼レフカメラ+SHOGUNシリーズ

のような小型撮影機材の普及は、エンターテ

インメント製作者になるという志を持つ人々

にトライ・アンド・エラーができる環境を与

えることにもなるといいます。従 来、業務

では当然失敗できないため、先輩との仕事を

通していかに効率的に失敗のない撮影をして

映像を作るかを学ぶのが主流 でしたが、こ

れからは若 いうちに自分の作品の中で失敗

から学ぶ時代になるといいます。そして、失

敗の中から自力で解決法を見出そうとする試

行錯誤の中 でまったく新しい映像表現 が出

てくるかもしれない、と話していました。

「映像製作の現場でデジタル一眼カメラ +

SHOGUN INFERNOのような小型機材が撮

影現場に浸透することは、映像制作に大きな

変革をもたらす可能性があります」と林さま。

例えば、従来はある程度クオリティを担保で

SHOGUNシリーズをより有効に活用するために今回、撮影素材のバックアップ先として

の利用を考えておりましたが、デジタル

一眼カメラからのHDMI 出力を受けて

SHOGUN INFERNOで同時 Rec を行っ

たところ、カメラ本体の収録素材と

SHOGUN INFERNOでの収録素材に数

コマのズレがあり、また、タイムコード

に付いても同期が掛かりませんでした。

この形だと素材相互のリンクが掛からな

い為、ポストワークでの運用に支障が出

てしまいます。

また、SHOGUN INFERNOでは 10bit

収録が可能ですが、デジタル一眼カメラ

の多くが 8bit 収録のため、SHOGUN

INFERNOが持つ機能を有効活用する事

が出来きません。

SDI での信号出力機能強化、ビットレー

ト向上など、カメラメーカーさんに於い

てはユーザーの声を幅広く集約した上で

の製品開発を大いに期待するところであ

ります。