情報の伝え方 (口頭での伝達)...1 はじめに...

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情報の伝え方

(口頭での伝達)

Transformation Lab

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はじめに

本書は、口頭で情報を伝えるための基本の型を紹介したものです。

本書の主な対象読者は、職場内で報告や連絡を行う若手社員の方で

す。

本書で紹介する基本の型は、以下の注意を守り実践してください。

3 ヵ月間実践する。

基本の型を身に付けるためには、繰り返しの練習が必要です。

毎日や毎週の報告・連絡・相談において、必ず実践しましょ

う。そして、まずは 3 ヵ月間繰り返しましょう。

取捨選択せず、すべてを実践する。

一部のみを実践しても、効果は限られています。本書で紹介

する型は、全部で一連のセットと成っています。必ず、すべ

てを実践しましょう。

毎回、実践後に振り返る。

型を実践した後に、必ず振り返りを行います。そして、伝え

たかった内容が的確に伝わったかを確認し、次回に向けての

改善点を洗い出し、次回の計画に反映させましょう。

以上の注意事項を守り基本の型を実践すれば、きっとあなたの情報

伝達は驚くほど改善されることでしょう。

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目次

話を整理する ................................................................... 5

話の設計図を作る .......................................................... 6

話の目的を明確にする ..................................................... 7

関連する情報を洗い出す .................................................. 8

情報を整理し話題にまとめる .......................................... 10

個々の話題にタイトルを付ける .................................... 13

個々の話題の関連から構造を決める .................................. 14

基本の構造にあてはめる ............................................. 16

話の設計図を見直す ...................................................... 19

情報を伝達する目的は、達成されるか ............................ 20

懸念に対して準備する ................................................ 21

伝え方を工夫する ........................................................... 23

説明の順番:要約→詳細→まとめ .................................... 24

要約の伝え方 ........................................................... 25

詳細の伝え方 ........................................................... 27

まとめの伝え方 ........................................................ 28

共通認識できている用語を使う ....................................... 29

短い文で言い切る ........................................................ 31

大勢の聞き手に対する伝え方 .......................................... 33

体全体で伝える ........................................................ 34

場をコントロールする ................................................ 35

情報伝達の目的を達成する ................................................ 37

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相手の理解を確認する ................................................... 38

話の主題を振り返る ................................................... 39

不明点を問いかける ................................................... 40

目的を確認し、行動や意思決定を促す ............................... 41

感謝を述べる .............................................................. 42

付録 ............................................................................. 43

話の設計図 ................................................................. 44

チェックシート ............................................................ 45

話の構造に沿った伝え方 ................................................ 46

並列(ツリー図) ...................................................... 48

配置(マトリックス図) ............................................. 50

階層(ピラミッド図) ................................................ 52

段階(ステップ図) ................................................... 54

包含(包含図) ......................................................... 56

重複(集合図) ......................................................... 58

対比(対比図) ......................................................... 60

比較(比較表) ......................................................... 62

関係(関係図) ......................................................... 64

順列(フロー図) ...................................................... 66

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話を整理する

ビジネスにおける情報伝達では、短時間で確実に情報を伝えること

が求められます。そのためには、情報伝達の目的を明確にし、伝達

する情報を整理し構造化することが大切です。

ここでは、話の内容(What)を整理するための基本の型を学びます。

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話の設計図を作る

短時間で確実に情報を伝達するためには、情報伝達の目的を明確に

し、伝達する情報を整理し構造化することが不可欠です。これは、「話

の設計図を作る」ことでもあります。

話の設計図を作る手順は、以下になります。

1. 話の目的を明確にする。

2. 関連する情報を洗い出す。

3. 情報を整理し話題にまとめる。

4. 個々の話題の関連から構造を決める。

次のページから、各手順に従って具体的な内容を説明します。

設計図があると、

計画との差異が分り、

改善項目が明確で、

改善できる。

設計図がないと、

上手く出来ているか

も分らず、

改善されない。

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話の目的を明確にする

情報を伝達する目的を明確にします。

目的を明確にすることは、以下の項目について考えることです。

主題:伝達したい情報の主題は何か

例えば、「○○社の商談状況」「○○障害の原因と対策」「○○

プロジェクトの進捗」などです。

相手:情報を伝達する相手(聞き手)は誰か

例えば、お客様、上司、先輩、同僚、チームメンバー、部門

の全員、プロジェクトメンバーなどです。

目的:情報を伝達する目的は何か

情報を伝達した結果として期待される成果を明確にします。

例えば、「○○社の商談状況」を「上司」に報告し、その結果

として「上司と共に○○社に訪問する」という成果を期待し

ます。「○○障害の原因と対策」を「先輩」に相談し、「対策

が適切かを確認する」という成果を期待します。「○○プロジ

ェクトの進捗」を「「チームメンバー」に連絡し、「トラブル

時に迅速に協力を得られる」という成果を期待します。

情報を伝達する(話をする)ことは、あくまでも「手段」です。情

報伝達と言う手段を使って、どのような成果を出すかという「目的」

を明確にすることが、最初に行う重要なことです。

※付録「話の設計図(44 ページ)」を、参照ください。

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関連する情報を洗い出す

主題に沿って関連する情報を洗い出します。

関連する情報を書き出します。その際、以下の点に注意します。

「事実」と「意見」を分ける。

「事実」は裏付けを確認する。

「意見」は誰の意見かを明確にする。

(自分、お客様、専門家、他者など)

(裏付け) 意見

(発言者)

事実

(裏付け)

意見

(発言者) 事実

(裏付け)

意見

(発言者)

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コラム:話のネタを洗い出し整理するツール

話の内容を洗い出し整理する場合、伝える情報が数行程度であれば、

A4 サイズの白紙に書き出しながら整理することも十分できます。

しかし、情報の量が多い場合

や、整理の仕方が難いと感じ

ている場合は、カードや付箋

紙を使ったり、パソコンの文

書処理ソフトを使ったりす

ると、便利です。

カードや付箋紙では、書き出

した内容を自由に置き換えることができ、グループを作るのも容易

です。また、全体を捕えながら整理することができるので、効率的

に作業ができます。欠点は、物理的な場所が必要になることです。

パソコンの文書処理ソフトでは、書き出した内容を行単位で移動す

ることで、グループを作ります。アウトライン機能を使えば、より

効率的に作業することができます。特に、情報をドキュメントとし

て作成する場合は、更に効率的です。欠点は、画面サイズでしか情

報を一覧できず、全体を俯瞰できないことです。

何れの方法にしても、「書き出し」て、整理することが重要です。

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情報を整理し話題にまとめる

書き出した情報を整理し、話題(グループ)にまとめていきます。

まとめた話題の数は、一般的には二つ~四つ程度になります。もし、

五つ以上になった場合は、幾つかの話題を更にまとめて、大きなグ

ループを作ることで二つ~四つにすると良いでしょう。

情報

情報 情報 情報 情報

情報

情報 情報

情報

話題 1

話題 2

話題 3

情報

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主題の種類によって、よくある話題(グループ)のまとめ方を以下

に示します。情報の整理の参考にしてください。

業務報告の場合

計画、実績、対策 または、

目標、現状、対策

問題解決の場合

問題、原因、対策 または、

あるべき姿、現状の姿、ギャップを埋める実行計画

意思決定の場合

メリット(賛成、良い点、リターン)、デメリット(反対、悪

い点、リスク)

障害報告の場合

いつ(When)、誰が(Who)、何を(What)、どこで(Where)、

なぜ(Why)、どのように(How to)、頻度や回数(How many)、

費用(How much)、結果(Results)

マーケティング分析の場合

製品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、販促(Promotion)

または、

顧客価値(Customer Value)、顧客コスト(Customer Cost)、

顧客利便性(Convenience)、顧客との会話(Communication)

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コラム:困ったら三つに分ける

話の内容の整理に困ったら、まずは三つに分けてみます。

講演会やプレゼンテーションでは、「○○について、三つの視点でお

話します」などのように、三つに分けて説明する場合がよく見られ

ます。皆さんも、まずは話の内容を三つに分けてみましょう。三つ

で整理できればそれで良いし、二つや四つの方が適切ならばそのよ

うに整理し直せば良いのです。

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個々の話題にタイトルを付ける

まとめた話題(グループ)の内容を基に、個々の話題にタイトルを

付けます。

その話題の中で最も伝えたいことを基に、タイトルを付けます。

タイトルは、話をする場合の重要なキーワードになります。

分かり易いタイトルは、聞き手の理解を促進するだけでなく、話の

内容が記憶に残る度合いを高めます。

良いタイトルとはどのようなモノでしょうか

聞いて直ぐに分ること。

耳慣れた単語で、短く表現します。聞きなれない単語や、長

すぎるタイトルでは、理解を妨げ逆効果です。

内容と一致していること。

タイトルから聞き手は、話の内容を想像しながら聞きます。

ビジネスにおいては、想像を裏切るようなタイトルは、適切

ではありません。

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個々の話題の関連から構造を決める

話す目的が明確になり、話す内容が出そろった所で、話の構造をき

めます。構造には、幾つかの基本パターンがあります。個々の話題

の関連に従い、適切な構造を選択します。

以下に基本的な構造と、その選択の指針を紹介します。

話の構造 選択の指針

並列 並列(ツリー図)

個々の話題が同じ程度の

重みを持っており、それ

ぞれの話題が並列な関係

にある場合

配置(マトリックス図)

個々の話題が 2 軸によっ

て分割される四つの象限

に配置される場合

階層 階層(ピラミッド図)

個々の話題が上下の関係

にあり階層で示される場

段階(ステップ図)

個々の話題が上下の関係

にあり段階を経て変化や

移動する場合

主題

話題 2 話題 1 話題 3

話題 4

話題 1 話題 2

話題 3

話題 2

話題 1

話題 3

話題 2

話題 1

話題 3

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話の構造 選択の指針

集合 包含(包含図)

個々の話題が大小の関係

にあり包含される場合

重複(集合図)

情報が重なりあう集合と

して表現され、その重複

部分や差異部分を話題に

する場合

比較 対比(対比図)

二つの話題を比較する場

比較(比較表)

個々の話題を幾つかの項

目で比較する場合

関係 関係(フロー図)

個々の話題に関係性(因

果関係など)がある場合

順列(フロー図)

個々の話題を提供する順

番が決まっている場合

上記は、ビジネスでよく利用される話の構造です。他にも、話の構

造はありますが、まずは上記の構造を理解し、実践で使うことから

始めましょう。※各構造の詳細は、付録「話の構造に沿った伝え方

(46 ページ)」を、参照ください。

話題 2

話題 1

話題 3

話題 2 話題 1 話題 3

話題 2 話題 1

話題 2 話題 1

項目 1

項目 2

項目 3

項目 4

話題 2 話題 1 話題 3

話題 2 話題 1 話題 3

1 番目 2 番目 3 番目

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基本の構造にあてはめる

個々の話題の内容の関連に着目し、先に示した 10 の基本の構造から

適切な構造を選択します。

適切な構造を選択したら、構造のイメージ図に、具体的な話題や情

報を書き込み、設計図を完成させます。※各構造の詳細は、付録「話

の構造に沿った伝え方(46 ページ)」を、参照ください。

以下に、適切な構造を選択するためのフローチャートを示します。

S

話題が並列な

関係にある

Yes

話題が四つの象

限に配置される

Yes

No No

並列(ツリー図)

配置(マトリック図)

話題が上下の

関係にある

Yes

話題が段階を経て

変化や移動する

Yes

No No

階層(ピラミッド)

段階(ステップ図)

(次ページに続く)

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話題を比較する Yes

二つの話題を

比較する

Yes

No No

比較(比較図)

対比(対比図)

話題に因果

関係がある

Yes

No

順列(フロー図)

関係(フロー図)

話題に順序性

がある

Yes

No

並列(ツリー図)

※いずれの基本構造にも当てはま

らない場合は、並列(ツリー図)

を適用する

話題が集合の

関係にある

Yes

話題が包含

関係にある

Yes

No No

重複(集合)

包含(包含図)

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コラム:トップダウンアプローチ

話の内容を整理する方法として、大きく二つのアプローチがありま

す。トップダウンアプローチと、ボトムアップアプローチです。

本書では、現在、分っている情報を基に整理し、構造を選択するボ

トムアップアプローチでの展開を説明しています。

経験を積んでくると、トップダウンアプローチで話の設計図を作れ

るようになります。トップダウンアプローチでは、設定した目的を

達成するために、初めに最も効果的な話の構造を設定します。その

後、話の構造に合わせて情報を収集し、話の内容を組み立てます。

初めに話の構造を設定するには、必要な情報の全体像を掴む必要が

あり、多くの情報やフレームワークの知識、思考力や経験が必要で

す。

なお、本書ではボトムアップアプローチで作成した話の構造を見直

すことで、目的を達成するに十分な構成かを検証していきます。

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話の設計図を見直す

以下のような、話の設計図ができました。

主題:掃除機クリーンピカの特徴

相手:購入を検討しているお客様

目的:特徴を理解し購入への関心を高める

※詳細は、付録「並列(ツリー図)(48 ページ)」を、参照ください。

掃除機「クリー

ンピカ」の特長

強力な吸引力

吸込仕事率を

120%向上

微細なチリを

捕集

清潔・清音設計

部品すべてが

抗菌部材

20%音を押

さえた設計

省エネ機能

消費電力量最

大約 70%節

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情報を伝達する目的は、達成されるか

話の設計図を基に「情報を正しく伝達できれば、結果として期待さ

れる成果が達成されるか」を、以下の観点で見直します。

情報の量と質

情報に漏れや抜けはないか。

情報の流れに飛躍はないか。

事実に裏付けはあるか。

伝えたいことは明確か。

話題と構成

主題と話題の関係は明確か。

話題のタイトルは理解を助けるか。

話題の関連と構成は適切か。

話の設計図を見直し、懸念を洗い出します。

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懸念に対して準備する

見直しを通じて洗い出した懸念への対応を考えます。

懸念に対して、予めできる対策を、以下に示します。

情報を収集する

データや意見を集め、情報に漏れや抜けを無くす。事実につ

いて裏付けを用意する。意見とその理由を聞く。

資料を用意する

事実を補足する資料などを用意します。

期待される成果を得るためのセリフを用意する

情報伝達後に、聞き手に行動を促すための依頼や指示のセリ

フを用意する。意思が正しく伝わるように、明確な言い方で

セリフを用意する。

※詳細は、「目的を確認し、行動や意思決定を促す(41 ペー

ジ)」を、参照ください。

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表紙-3

トランスフォーメーション・ラボ

人材と組織の変革を通じ、ビジネスと社会に貢献することを目的に設立。

研修の場(Off-JT)と職場実践の場(OJT)を、連結させたプログラムでビジネス

パフォーマンスの向上をコミットする。

情報の伝え方(口頭での伝達)

2012 年 9 月 17 日 第 1 版

2013 年 3 月 5 日 第 1 版 2 刷

編集者 加島 一男

発行者 トランスフォーメーション・ラボ

本教材は、トランスフォーメーション・ラボが実施する人材開発サービスの教材と

して発行されるものです。

本教材に対するお問い合わせは、トランスフォーメーション・ラボお問合せ窓口ま

でお願いいたします。

( e-mail:[email protected]

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これを禁じます。

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表紙-4

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