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舌筋等トレーニングによる口腔機能維持・向上モデル事業 実施報告書 平成25年3月 広島県歯科衛生連絡協議会 別紙1

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舌筋等トレーニングによる口腔機能維持・向上モデル事業

実施報告書

平成25年3月

広 島 県

広島県歯科衛生連絡協議会

別紙1

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目目目目 次次次次

■1.事業の概要 ・・・1 (1)背景と目的 (2)事業の体制 (3)事業の内容 ■2.舌筋等トレーニングプログラムの策定 ・・・2 (1)舌筋等トレーニングプログラムの詳細 (2)運営委員会 ■3.舌筋等トレーニングプログラムの実施,評価,検証 ・・・5 (1)実施結果 (2)解析の結果_ベースラインと4週間後の比較 (3)解析の結果_訓練期間中の経時変化 ■4.資料 ・・・19 1 平成 24 年度舌筋等トレーニングによる口腔機能維持・向上モデル事業(スキーム) 2-① 訓練方法について 2-② 検査結果記録用紙 2-③ 「検査結果記録用紙」における※1~9について 2-④ どんな食べ物が噛めますか? 2-⑤ 摂食・嚥下に関する質問 2-⑥ 新規機能訓練の記録 2-⑦ 総合評価表 3-①~③ 第 1 回運営委員会プログラム・委員名簿・議事メモ 4 協力施設一覧

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■1. 事業の概要 平成 24 年度舌筋等トレーニングによる口腔機能維持・向上モデル事業の概要を以下に整理する。 (1) 背景と目的 平成 24 年度事業においては,現行の口腔機能向上への取り組みの新たな数値評価とこれに基づく改善プログラムを設定し,老人保健施設,病院等に入所(入院)または通所(通院)している要支援・要介護高齢者に対して,口腔機能向上プログラムを短期集中的に実施することにより,即時的な効果として口腔機能評価指標の改善,長期的な効果として口腔機能評価指標の維持,栄養状態の維持,ならびに誤嚥性肺炎発症率の低下などを明らかにすることを目的とした。 なお,本事業は平成 25 年度への継続事業であり,平成 25 年度事業においては,24 年度事業の成果を基に,以下内容について明らかにしていく。 1) 即時的,長期的な効果(疫学的エビデンス)に基づき,医療費および介護費の効率的な活用方法を検討する。 2) 24年度に設定した改善プログラムに,更なる改善を反映した口腔機能向上トレーニングプログラムの設定。 3) 本事業が疫学的,経済的な効果が見込まれるものであると判断される場合,このモデルを「広島モデル」として,県内外施設への普及・展開を図ることも併せて目的とし,実施する。(この改善プログラムは従来の方法と同一では無い広島オリジナルのものであり,また,トレーニングに使われる器具や,効果を測定する機器も広島県内で発案・生産されているものを採用することを前提としている) 4) 採用各製品の改良に関する見解の整理。 (2) 事業の体制 本事業は,当協議会が広島県歯科医師会,県内老人保健施設等医療施設や県内医療機器,福祉機器等取扱事業者と密接に連携しつつ,アドバイザーとして,広島大学大学院とも連携し,事業を実施した。体制図(契約,事業履行スキーム)は,資料1のとおり。 (3) 事業の内容 事業に協力の得られる老人保健施設,病院等で,要支援・要介護高齢者を対象とした摂食・嚥下機能と栄養状態の客観的評価(簡易定量的指標として舌圧測定を含む)を実施する(ここで得られるデータをベースライン値とする)。 施設単位または施設内で,①従来通りの口腔機能向上プログラム(嚥下体操や口腔体操など,既に施設で取り組んでいるプログラム全般。以下,「従来法」という)を実施する群と②従来

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法に加えて広島県内企業により開発された口腔機能訓練器具(詳細後述。以下,「広島製口腔機能訓練器具」という)を用いた新規機能訓練を実施する群に分け,それぞれにて 4 週間の訓練を実施する。途中,1 週間後に経過を観察し,その後 2 週間後,3 週間後については任意で経過を観察する。 実施項目を大別すると,以下2項目に集約される。 1) 舌筋等トレーニングプログラムの策定 県内生産品(舌圧測定器,各種トレーニング器具)を用いた,口腔機能向上に資すると見込まれる新規トレーニングを,専門家(研究者,施設従事者等)との連携により策定した。 プログラムの内容については,連携機関にて構成される運営委員会にて,最終的に確定とした。 2) 舌筋等トレーニングプログラムの実施,評価,検証 策定されたトレーニングプログラムを実施し,その有効性について検証を行った。 ■2. 舌筋等トレーニングプログラムの策定 協力施設(資料4),協力企業,並びにアドバイザーとしての広島大学大学院との連携の下,プログラム素案を策定し,実施前段において連携機関にて構成される運営委員会(資料3-②)での承認を得,本事業で執り行うプログラム(確定版)とした。 プログラムの詳細,並びに運営委員会の実施記録は以下のとおり。 (1) 舌筋等トレーニングプログラムの詳細 1) プロトコル概要 概要を図1に示す。協力の得られた症例に対し,訓練を開始する前(ベースライン値)と訓練4週間後の口腔機能評価を行った。

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図1 プロトコル概要

①嚥下体操や口腔体操などの従来法 ②新規機能訓練(従来法と広島製口腔機能訓練器具の併用) (資料2-①参照※) (1) 吹き戻し(ルピナス) (2) JMS 舌トレーニング用具(仮称,JMS) (3) プチ・美ザージュ(CGK) ※オプション

訓練開始前の機能評価(ベースライン値を評価)

2 種類の口腔機能向上プログラム実施(4 週間) ・ 口腔機能評価 ・ 摂食・嚥下機能評価 ・ 栄養状態評価 ・ 検査 RSST 水飲みテスト 舌圧測定

定期的に評価 従来法および新規機能訓練の効果検証

※備考:本報告書内資料2-①~⑦並びに3-①~③は,原文をそのまま引用したものであり,資料中に記載されている「別紙2,4,5,6」については,それぞれ本報告書内の「資料2-②,2-④,2-⑤,2-⑥」へと読み替えるものとする。

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2) 検査項目 資料2-②の検査結果記録用紙の【対象者情報】および【測定結果】に各タイミングで表1に示す項目を記録した。資料2-③に表1の※1~7の方法と判定について示す。 表1 検査項目 項目 訓練開始時 (ベースライン値) 訓練開始 1 週間後 任意:訓練開始 2 または 3 週間後 訓練開始 4 週間後 対象者 ID ○ 生年月日 ○ 性別 ○ ○ 入所,通所の区分 ※通所の場合は週の利用回数も記入 摂食・嚥下障害の原疾患 ○ 要介護度 ○ 記録日 ○ ○ ○ ○ 身長 ○ 体重 ○ ○ BMI※1 ○ ○ 咀嚼機能スコア※2 ○ ○ 嚥下機能スコア※3 ○ ○ RSST※4 ○ ○ 改訂水飲みテスト※5 ○ ○ 最長発声持続時間※6 ○ ○ ○ ○ 最大舌圧※7 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 訓練実施状況の確認 資料2-⑥に訓練内容が記載されたことを確認した上でチェックする 特記事項 何かあれば記載する 4

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3) 訓練方法 従来法群は各病院・施設にて通常の嚥下体操や口腔体操などを行った。 新規機能訓練群は,通常の嚥下体操や口腔体操に加え,以下の3種類の広島製口腔機能訓練器具を用いた訓練を行った。訓練方法は資料2-①参照。訓練は各病院・施設の言語聴覚士が行った。 � 吹き戻し(ルピナス) � JMS舌トレーニング用具(仮称,JMS) � プチ・美ザージュ(CGK) ※オプション (2) 運営委員会 上記プログラムの着手にあたって,運営委員会を実施しオーソライズを得たプログラムを最終的な内容として採用した。運営委員会の概要は,以下の通り。 1) 日時: 平成24年11月15日(木曜日) 19:00~21:40 2) 場所: 広島県歯科医師会館4階役員会議室 3) プログラム: 資料3-①のとおり 4) 出席者: 資料3-②のとおり 5) 議事: 資料3-③のとおり

■3. 舌筋等トレーニングプログラムの実施,評価,検証 従来法群,新機能訓練群の検査結果について,ベースラインと4週間後の比較,さらに,ベースラインまたは4週間後での群同士の比較を行い,従来の口腔機能訓練の効果と広島製口腔機能訓練器具の即時的な効果を検証した。実施結果については以下のとおり。 (1) 実施結果 1) 集計結果 ① 実施施設と症例数 広島県下で協力の得られた病院・施設より症例を集めた。本研究の計画症例数は100 例であったが,集められた実数は 157 例であった。そのうち,退院や本人都合により,4 週間後の評価ができなかった症例が 16 例あったため,これらを対象外(ドロップアウト)とした。よって,解析対象症例数は 141例となり,そのうち,従来の口腔機能向上訓練を行った症例(従来法群)は 29 例,新機能訓練を行った症例(新機能訓練群)は 112例であった。実施施設と症例数について表2にまとめた。 5

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表2 実施施設と症例数 新機能訓練群新機能訓練群新機能訓練群新機能訓練群 施設名施設名施設名施設名 従来法群従来法群従来法群従来法群 通所通所通所通所 入所入所入所入所 ドロップアウトドロップアウトドロップアウトドロップアウト 公立みつぎ総合病院 0 30 12 5 熊野ゆうあいホーム 9 37 5 6 ナカムラ病院 0 4 1 0 ビハーラ花の里病院 9 0 3 2 広島八景園 11 0 10 2 はたのリハビリ整形外科 老人保健施設せのがわ 0 3 0 1 因島医師会病院 0 4 3 0 合計合計合計合計 29 78 34 16 対象症例数対象症例数対象症例数対象症例数 141 ② 実施期間 平成24年11月1日~平成25年3月31日 ③ 対象者 各施設に入所(入院)または通所(通院)している要支援 1~要介護 3までの高齢者の内,摂食・嚥下機能に問題ありと判断される高齢者 <対象者選定基準> 初期検査にて以下のいずれかに該当する者を対象者とする。 BMIが 18.5未満であった者 嚥下機能スコアが異常となった者 RSSTが 2 回以下であった者 改訂水飲みテストがカテゴリ 0~3bであった者 最長発声持続時間がカテゴリ 0~2 であった者 最大舌圧が 30kPa 未満であった者 ④ 症例の背景 解析対象症例について,年齢・BMI・施設利用状況・要介護度について調査した。新機能訓練群においては,使用した訓練用具についても調査した。これらについて,解析対象症例,新機能訓練群,従来法群ごとに,表3~6,グラフ1~6にまとめた。 6

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表3 解析対象症例の背景 全体 男性 女性 症例数 141 38 103 年齢(平均±標準偏差[歳]) 85.1 ± 7.1 81.0 ± 7.2 86.6 ± 6.4 BMI 22.2 ± 3.8 22.0 ± 4.1 22.3 ± 3.8 入所(入院) 50 9 41 施設利用状況 通所(通院) 91 29 62 要支援 1 3 2 1 要支援 2 14 4 10 要介護 1 46 12 34 要介護 2 46 12 34 要介護度 要介護 3 31 7 24 表4 新機能訓練群の背景 全体 男性 女性 症例数 112 32 80 年齢(平均±標準偏差[歳]) 85.0 ± 7.4 80.4 ± 7.4 86.9 ± 6.6 BMI 22.3 ± 3.9 21.8 ± 4.0 22.5 ± 3.9 入所(入院) 34 7 27 施設利用状況 通所(通院) 78 25 53 該当なし 0 1 0 要支援 1 3 2 1 要支援 2 13 4 9 要介護 1 37 9 28 要介護 2 37 11 26 要介護度 要介護 3 21 5 16

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表5 従来法群の背景 全体 男性 女性 症例数 29 6 23 年齢(平均±標準偏差[歳]) 85.6 ± 5.6 84.5 ± 5.4 85.9 ± 5.8 BMI 21.9 ± 3.7 23.2 ± 4.6 21.5 ± 3.4 入所(入院) 16 2 14 施設利用状況 通所(通院) 13 4 9 要支援 1 0 0 0 要支援 2 1 0 1 要介護 1 9 3 6 要介護 2 9 1 8 要介護度 要介護 3 10 2 8 表6 新機能訓練群の使用器具の種類 全体 男性 女性 吹き戻し 3 1 2 吹き戻し 舌トレ具 90 23 67 吹き戻し 舌トレ具 プチ・美ザージュ 19 8 11

38 32103

23680

020406080100120140160

全体 新機能訓練群 従来法

女性男性

グラフ1 症例数 8

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85.1 85.0 85.681.0 80.4 84.586.6 86.9 85.90.010.020.030.040.050.060.070.080.090.0100.0

全体 新機能訓練群 従来法

全体男性女性

グラフ2 年齢 22.2 22.3 21.922.0 21.8 23.222.3 22.5 21.5

0.05.010.015.020.025.030.0

全体 新機能訓練群 従来法

全体男性女性

グラフ3 BMI 9

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50

34

16

13

91

78

020406080100120140160

全体 新機能訓練群 従来法

通所入所

グラフ4 施設利用状況

14 13

46

37

9

46

37

9

31

21

10

33

0

1020406080100120140160

全体 新機能訓練群 従来法

要介護3要介護2要介護1要支援2要支援1 グラフ5 要介護度

10

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3

(3%)

19

(17%)

90

(80%)

吹き戻し 舌トレ具吹き戻し 舌トレ具 プチ・美ザージュ吹き戻し

グラフ6 新機能訓練に使用した訓練具の種類 (2) 解析の結果_ベースラインと4週間後の比較 解析対象症例について,口腔機能向上訓練開始時(ベースライン)と訓練開始 4 週間後(4 週間後)に各口腔機能評価を行った。各項目についての詳細は,表7~9に記載する。 評価結果について,新機能訓練群と従来法群に分けて表8,9にまとめた。統計解析は,各群の訓練期間における変化について,Wilcoxon の符号不順位検定を行い,p<0.05 以下を有意差有りとした。また,各訓練期間の群間の比較は,Mann-WhitneyのU検定を行い,p<0.05以下を有意差有りとした。 各群の訓練期間における変化については,新機能訓練群において,RSST と改訂水飲みテスト以外の評価項目で有意差が認められた。一方,従来法では,すべての評価項目で有意差は認められなかった。 各訓練期間の群間の比較では,嚥下スコア A では4週間後で従来法の方が有意に高値となった。最長発声持続時間ではベースラインで従来法の方が有意に高値となった。各評価項目についての変化は,グラフ7~13にまとめた。 11

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表7 口腔機能評価項目 評価項目 解析対象 詳細 咀嚼スコア スコアの数値 咀嚼スコア=(○の数÷20)×100 咀嚼機能スコアが大きいほど咀嚼可能な食品が多い 嚥下スコア A 嚥下スコア Aの数 嚥下スコアAが1つでもあれば「嚥下障害あり」とする 嚥下スコア C 嚥下スコア Cの数 嚥下・摂食障害の質問項目のうち該当がない数を表す RSST スコアの数値 口腔内を湿らせた後に,空嚥下を30秒間繰り返し,その回数をカウントする 2回以下を異常(誤嚥あり)とする 改訂水飲みテスト 判定スコアの数値 冷水3mL を嚥下させ,判定スコアに基づいて評価する 最長発声持続時間 秒数 最大呼気後,できるだけ長く /a/ の発声を持続する 最大舌圧値 最大舌圧値 JMS舌圧測定器を用いて最大舌圧を測定する 最大舌圧値は3回測定した平均値とした 表8 新機能訓練群(n=112)の評価結果 ベースライン 4 週間後 評価項目 平均値±標準偏差 平均値±標準偏差 咀嚼スコア 61.5±24.1 63.3±25.0 嚥下スコア A 1.1±1.9 0.8±1.9 嚥下スコア C 9.9±3.3 10.7±3.1 RSST [回/30 秒] 2.6±1.8 2.8±1.6 改訂水飲みテスト 4.2±0.7 4.2±0.7 最長発声持続時間 [秒] 9.32±4.63 11.40±5.42 最大舌圧値 [kPa] 18.33±8.92 23.80±8.24 12

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表9 従来法群(n=29)の評価結果 ベースライン 4 週間後 評価項目 平均値 標準偏差 平均値 標準偏差 咀嚼スコア 54.5±24.5 54.8±24.5 嚥下スコア A 1.7±2.5 1.8±2.8 嚥下スコア C 10.0±4.0 10.0±4.2 RSST [回/30 秒] 2.9±1.7 2.6±1.1 改訂水飲みテスト 4.1±2.1 3.9±0.7 最長発声持続時間 [秒] 11.63±4.23 12.30±5.34 最大舌圧値 [kPa] 20.75±8.50 22.50±8.47 咀嚼スコア61.5 63.354.5 54.8020406080100

ベースライン 4週間後新機能訓練群従来法群

グラフ7 咀嚼スコア 咀嚼スコアにおいて,従来法群では有意な差は認められなかったが,新機能訓練群では有意にスコアが上昇しており,咀嚼可能な食品が有意に増えたと考えられる。

* *p<0.05

[スコア]

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嚥下スコアA1.1 0.81.7 1.8012

345ベースライン 4週間後

新機能訓練群従来法群 グラフ8 嚥下スコア A 嚥下スコアAにおいて,従来法群では有意な差は認められなかったが,新機能訓練群では有意に低値となっており,摂食・嚥下障害に該当する項目が有意に減っていることが考えられる。また,4週間後のスコアにおいて,新機能訓練群と従来法群との間で有意差が認められ,新機能訓練群の方が有意に低値となっており,スコアの低下には新機能訓練が関与していることが考えられる。 嚥下スコアC9.9 10.710.0 10.0

0246810121416

ベースライン 4週間後新機能訓練群従来法群

グラフ9 嚥下スコア C 嚥下スコアCにおいて,従来法群では有意な差は認められなかったが,新機能訓練群では有意に高値となっており,摂食・嚥下障害に該当しない項目が有意に増えていることが考えられる。

**

**

*

**p<0.01

**:p<0.01 *:p<0.05

[スコア]

[スコア]

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RSST[回/30秒]2.6 2.82.9 2.6012

345ベースライン 4週間後

新機能訓練群従来法群 グラフ10 RSST RSSTにおいて,群間の比較,訓練期間の比較で有意な差は認められなかった。 改訂水飲みテスト

4.2 4.24.1 3.901234567

ベースライン 4週間後新機能訓練群従来法群

グラフ11 改訂水飲みテスト 改訂水飲みテストにおいて,訓練期間の比較で有意な差は認められなかったが,4週間後のスコアにおいて,新機能訓練群と従来法群との間で有意差が認められ,新機能訓練群の方が有意に高値となっており,新機能訓練により嚥下機能がより維持されていたことが考えられる。

* *p<0.05

[回/30秒]

[スコア]

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最長発声持続時間9.3 11.411.6 12.3

0.02.04.06.08.010.012.014.016.018.020.0

ベースライン 4週間後新機能訓練群従来法群

グラフ12 最長発声持続時間 最長発声持続時間において,従来法群では有意な差は認められなかったが,新機能訓練群では有意に高値となっており,口腔機能が向上していると考えられる。また,ベースラインの比較では,新機能訓練群と従来法群との間で有意差が認められ,従来法群の方が有意に高値となっていたが,4週間後の比較では有意差が認められなかった。 最大舌圧値18.3 23.820.7 22.5

0.05.010.015.020.025.030.035.0

ベースライン 4週間後新機能訓練群従来法群

グラフ13 最大舌圧値 最大舌圧値において,従来法群では有意な差は認められなかったが,新機能訓練群では有意に高値となっており,口腔機能が向上していると考えられる。

**

* **

**:p<0.01

**:p<0.01 *:p<0.05

[秒]

[kPa]

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(3) 解析の結果_訓練期間中の経時変化 解析対象症例について,最長発声持続時間と最大舌圧値については,可能な限り1,2,3週間後の評価を行った。したがって評価期間ごとに n数が異なっているが,この2項目についての経時変化を,表10,11,グラフ14,15にまとめた。 新機能訓練群では,訓練期間を追うごとに最長発声持続時間,最大舌圧値ともに上昇していたが,従来法群では経時的な変化が見られなかった。 表10 最長発声持続時間の経時変化

表11 最大舌圧値の経時変化

ベースライン 1週間後 2週間後 3週間後 4週間後 n数 112 107 88 79 112 新機能訓練群 最長発声 持続時間 [秒] 9.32±4.63 10.58±4.95 10.76±5.51 11.24±5.40 11.40±5.42 n数 29 18 11 13 29 従来法群 最長発声 持続時間 [秒] 11.63±4.23 14.08±5.87 12.75±5.32 15.09±7.48 12.30±5.34 ベースライン 1週間後 2週間後 3週間後 4週間後 n数 112 109 89 80 111 新機能訓練群 最大舌圧 [kPa] 18.33±9.26 21.71±8.52 22.36±9.13 22.94±8.78 23.83±8.61 n数 29 18 12 15 29 従来法群 最大舌圧 [kPa] 20.75±8.72 20.70±9.56 18.01±10.20 19.96±10.26 22.50±8.59

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最長発声持続時間[秒]

0.05.010.015.020.025.0

ベースライン 1週間後 2週間後 3週間後 4週間後

新機能訓練群従来法群

グラフ14 最長発声持続時間の経時変化 最長発声持続時間[秒]

0.05.010.015.020.025.030.035.0

ベースライン 1週間後 2週間後 3週間後 4週間後

新機能訓練群従来法群

グラフ15 最大舌圧値の経時変化

[kPa]

[秒]

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資料資料資料資料1111

平成24年度舌筋等トレーニングによる

口腔機能維持・向上モデル事業(スキーム)

※協力金:5,000円/名程度

広島県歯科衛生連絡協議会

【訓練・検査用機器を活用した口腔機能向上プログラム】◆訓練・検査プロトコルに基づくプログラム実施◆対象者: 要支援レベル1~要介護レベル3まで◆訓練用器具:・舌筋増強: JMS舌機能トレーニング用具・呼吸筋増強:吹き戻し(ルピナス)・口輪筋増強:プチ・美ザージュ(シージーケー)◆検査用機器:・JMS舌圧測定器(ジェイ・エム・エス)

㈱ジェイ・エム・エス㈱ルピナスシージーケー㈱県内企業

県委託

歯科医師

歯科衛生士

〈担当部門〉先端歯科補綴学研究室〈実施項目〉◆プログラムの作成◆実施結果の評価広島大学(アドバイザー) プログラム作成・実施,結果評価連連連連携携携携

診察・指導評価・フィードバック(アドバイス)

計157名

検査結果(データ)老人保健施設,病院等施設(2)

老人保健施設,病院等施設(1)

老人保健施設,病院等施設(3)・・・(7)

◆運営委員会の設立 ◆プログラムの作成・実施 ◆実施結果の評価(報告)

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資料資料資料資料2222----①①①①

訓練方法について 方法 具体的方法 期待される効果 1 「吹き戻し」(㈱ルピナス)を用いた呼吸機能訓練

※ 1 クール : 息を吹き込むことにより吹き戻しを完全に伸びきらせる動作を繰り返し行う。1 日の繰り返し回数は,訓練提供者の判断により,その日の対象者の状態に合わせて設定する。目標1日30回とするが,少ない回数から徐々に増やしながら進めてもよいこととする。 ※ 参考(レベル毎呼気圧値): レベル 1: 30±8cmH2O(2,940Pa) レベル 2: 44±8cmH2O(4,300Pa) ・ 呼吸機能の改善 ⇒ 最長発声持続時間にて効果を確認する。 2 「JMS 舌トレーニング用具(仮称)」(㈱ジェイ・エム・エス)を用いた舌筋力増強訓練

図のように本体部の任意の位置を前歯で軽く噛み,トレーニング部の位置を決めた後,トレーニング部を押し潰すように舌を口蓋に向かって挙上する。 ※ 舌圧値に応じてトレーニング部強度を選択 強度1(ピンク) : ~15kPa 強度2(グリーン) : 15~25kPa 強度3(イエロー) : 25kPa 以上 ※ 1 クール : トレーニング部を 1 回につき 3 秒間押し潰す動作を繰り返し行う。なお,1 回の押し潰しごとに 30 秒の休息をはさんで次の押し潰しを行う。1 日の繰り返し回数は,訓練提供者の判断により,その日の対象者の状態に合わせて設定する。目標 1 日 20 回とするが,少ない回数から徐々に増やしながら進めてもよいこととする。

・ 嚥下機能能改善 ⇒ 最大舌圧にて効果を確認する。 以下は,オプションの訓練とする。 3 「プチ・美ザージュ」(シージーケー㈱)を用いた口輪筋増強訓練

ラビアル部を歯と唇の間に入れて唇を閉じ,図のように咬合板を奥歯でしっかりと噛んだ状態で,斜め下方向に引っ張る。 ※ 1 クール : 約 5秒間の引っ張りを3 回から開始し,状態をみながら徐々に増やす。最大 10 回までとする。 ・ 咀嚼機能の改善 ⇒ 口唇閉鎖力の代表値として頬圧※にて効果を確認する。 ※頬圧の測定は JMS 舌圧測定器を用い,その方法は次の文献を参考にする。Tsuga K, Maruyama M, Yoshikawa M, et al: Manometric evaluation of oral function with a hand-held balloon probe, J Oral Rehabil, 38: 680-685, 2011.

トレーニング部 本体部 (把持部・咬合部)

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資料資料資料資料2222----②②②②

検 査 結 果 記 録 用検 査 結 果 記 録 用検 査 結 果 記 録 用検 査 結 果 記 録 用 紙紙紙紙 【【【【対象者情報対象者情報対象者情報対象者情報】】】】 対象者 ID : 生年月日 : M ・ T ・ S 年 月 日 性別 : 男 ・ 女 入所(入院)・通所(通院)の区分 : 入所(入院) ・ 通所(通院) (週 回利用) 摂食・嚥下障害の原疾患 : 要介護度 : 支 1 ・ 支 2 ・ 介 1 ・ 介 2 ・ 介 3 (追跡期間中に変更ありの場合 : 変更後の要介護度( ) 変更日 年 月 日) 身長 : . cm 【【【【測定結果測定結果測定結果測定結果】】】】 【【【【追跡調査追跡調査追跡調査追跡調査】】】】 ベースライン値 訓練期間 追跡調査 1 回目 追跡調査 2 回目 項 目 初期値 1 週間後 2 週間後 3 週間後 4 週間後 (目安:訓練終了後 1~3 ヵ月後) (目安:訓練終了後 4~6 ヵ月後) 記録日 (yy/mm/dd) / / / / / / / / / / / / / / 体重 . kg . kg . kg . kg BMI※1 咀嚼機能スコア※2 点 点 点 点 嚥下機能スコア※3 A( ) B( ) C( ) A( ) B( ) C( ) A( ) B( ) C( ) A( ) B( ) C( ) RSST※4 回/30 秒 回/30 秒 回/30 秒 回/30 秒 改訂水飲みテスト※5 ( ) ( ) ( ) ( ) 最長発声持続時間※6 秒 秒 秒 秒 秒 秒 秒 1回目 . kPa . kPa . kPa . kPa . kPa . kPa . kPa 2回目 . kPa . kPa . kPa . kPa . kPa . kPa . kPa 最大舌圧※7 3回目 . kPa . kPa . kPa . kPa . kPa 余裕があればお願いします . kPa . kPa 訓練実施状況の確認 □ □ □ □

特記事項 □吹き戻し常用

・その後の経過は如何ですか? ①食事:□改善・□維持・□悪化 内容: ②発熱回数:約 回,約 日間 ③健康:□改善・□維持・□悪化 内容: ・現在も何か訓練をしていますか? □はい(内容: )□いいえ それは自主的ですか? □はい・□いいえ ・その後の経過は如何ですか? ①食事:□改善・□維持・□悪化 内容: ②発熱回数:約 回,約 日間 ③健康:□改善・□維持・□悪化 内容: ・現在も何か訓練をしていますか? □はい(内容: )□いいえ それは自主的ですか? □はい・□いいえ ※※※※1111~~~~7777 についてはについてはについてはについては別紙別紙別紙別紙3333参照参照参照参照

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資料資料資料資料2222----③③③③

「「「「 検 査 結 果 記 録 用 紙検 査 結 果 記 録 用 紙検 査 結 果 記 録 用 紙検 査 結 果 記 録 用 紙 」」」」 におけるにおけるにおけるにおける ※※※※ 1111~~~~9999 についについについについてててて

番号 項目 方法 判定 ※1 BMI <BMI 計算値>BMI=体重(kg)÷身長(m)2 この結果を別紙別紙別紙別紙2222の記録用紙に記録する。 やせ: BMI が 18.5 未満 標準: BMI が 18.5 以上 25 未満 肥満: BMI が 25 以上 30 未満 高度肥満: BMI が 30 以上 ※2 咀嚼機能スコア 別紙別紙別紙別紙4444「咀嚼機能スコア」を用いて,対象者自身に記入してもらう。 ※ 咀嚼機能スコア=(○の数÷20)×100 この結果を別紙別紙別紙別紙2222の記録用紙に記録する。 ※ 咀嚼機能スコア大=咀嚼可能な食品が多い ※3 嚥下機能スコア 別紙別紙別紙別紙5555「摂食・嚥下障害の質問紙」を用いて,対象者自身に記入してもらう。 A~C の数を別紙別紙別紙別紙2222の記録用紙に記録する。 ※ A が 1 つでもあれば,「嚥下障害あり」とする。 ※ B は,健常高齢者でもよくみられるので,ここでは「嚥下障害なし」とするが,経過については留意する。 ※4 RSST 口腔内を湿らせた後に,空嚥下を 30 秒間繰り返す。 その回数を別紙別紙別紙別紙2222の記録用紙に記録する。 30 秒で 2 回以下を異常(誤嚥あり)とする。 ※5 改訂水飲みテスト 冷水 3ml を嚥下させる。 右欄の判定スコア(1a~5)を別紙別紙別紙別紙2222の記録用紙に記録する。 判定不能(ここでは 0 とする): 口から出す, 無反応; 1a: 嚥下なし, むせなし, 湿性嗄声 or 呼吸変化あり 1b: 嚥下なし, むせあり 2: 嚥下あり, むせなし, 呼吸変化あり 3a: 嚥下あり, むせなし, 湿性嗄声あり 3b: 嚥下あり, むせあり 4: 嚥下あり, むせなし, 呼吸変化・湿性嗄声なし 5: 4 に加えて追加嚥下運動が 30 秒以内に 2 回可能 ※6 最長発声持続時間 最大呼気後,できるだけ長く /a/ の発声を持続する。 その時間を別紙別紙別紙別紙2222の記録用紙に記録する。 0: 3.0 秒未満 1: 3.0 秒以上 6.0 秒未満 2: 6.0 秒以上 10.0 秒未満 3: 10.0 秒以上 ※7 最大舌圧 ※ 最大舌圧の測定は,JMS 舌圧測定器を用いる。 ※ 本測定の前に,対象者が安定してバルーンを押し潰せるようになるまで,必ず数回練習を行うこと(練習では,最大力を出す必要はない)。 1 回目~3 回目の最大舌圧値を別紙別紙別紙別紙2222の記録用紙に記録する。 ※ 統一基準なし。(但し,先行研究では嚥下機能に問題のある群は 20kPa 未満であることが示されている。) ※ 前回の測定値との相対比較にて変化を追跡する。 22

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資料資料資料資料2222----④④④④

どんなどんなどんなどんな食食食食べべべべ物物物物がががが噛噛噛噛めますかめますかめますかめますか???? 対象者 ID (配布前に施設側で記入のこと) とうふ ごはん うどん 1 プリン レタス エビ天ぷら きゅうり 2 焼もち 柔らかいステーキ たくあん 酢だこ 3 堅いビスケット おこし 堅いせんべい とり貝 4 古いたくあん するめ ガム りんご丸かじり 5 (もめん糸を切る) ○の数 /20 スコア 点 (○の数÷20×100)

普通に食べられる食品に 「○」 工夫すれば食べられる食品に 「△」 食べられない食品に 「×」 をつけて下さい。 食べ易いものから食べにくいと思われるものを,1群から5群に分けてあります。 そのほか食べにくい食品があれば書いて下さい。 そのほか食べられる食品を書いて下さい。 どんな食品が食べられるようになりたいですか。 (出典) 津留宏道, 皆木省吾, 佐藤裕二: 全部床義歯装着者の咀嚼機能評価表の試作, 補綴臨床, 10(6): 699-703, 1988.

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資料資料資料資料2222----⑤⑤⑤⑤

摂 食摂 食摂 食摂 食 ・・・・ 嚥 下嚥 下嚥 下嚥 下 にににに 関関関関 す るす るす るす る 質質質質 問問問問 対象者 ID (配布前に施設側で記入のこと) 以下の 15 項目について,普段のあなたにあてはまるものを ABC の中から選んで○で囲んでください。 1. 肺炎と診断されたことがありますか? 2. やせてきましたか? 3. 物が飲み込みにくいと感じることがありますか? 4. 食事中にむせることがありますか? 5. お茶を飲むときにむせることがありますか? 6. 食事中や食後,それ以外の時に,のどがゴロゴロ(痰がからんだ感じ)することがありますか? 7. のどに食べ物が残る感じがすることがありますか? 8. 食べるのが遅くなりましたか? 9. 硬いものが食べにくくなりましたか? 10.口から食べるのがこぼれることがありますか? 11.口の中に食べ物が残ることがありますか? 12.食物や酸っぱい液が胃からのどに戻ってくることがありますか? 13.胸に食べ物が残ったり,つまった感じがすることがありますか? 14.夜,咳で寝られなかったり目覚めることがありますか? 15.声がかすれてきましたか?

A.繰り返す B.一度だけ C.なし A.明らかに B.わずかに C.なし A.しばしば B.ときどき C.なし A.しばしば B.ときどき C.なし A.しばしば B.ときどき C.なし A.しばしば B.ときどき C.なし A.しばしば B.ときどき C.なし A.たいへん B.わずかに C.なし A.たいへん B.わずかに C.なし A.しばしば B.ときどき C.なし A.しばしば B.ときどき C.なし A.しばしば B.ときどき C.なし A.しばしば B.ときどき C.なし A.しばしば B.ときどき C.なし A.たいへん B.わずかに C.なし (カウント) A の数 個 B の数 個 C の数 個 (出典) 大熊るり, 藤島一郎, 小島千枝子,他: 摂食・嚥下障害スクリーニングのための質問紙の開発, 日摂食嚥下リハ会誌, 6(1): 3-8, 2002.24

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資料資料資料資料2222----⑥⑥⑥⑥

新 規 機 能 訓 練新 規 機 能 訓 練新 規 機 能 訓 練新 規 機 能 訓 練 のののの 記 録記 録記 録記 録 対象者 ID 週 曜日(年月日) 吹き戻し (繰り返し回数) JMS 舌トレ具 (繰り返し回数) プチ・美ザージュ (繰り返し回数) 月 ( 年 月 日) 回 回 回 火 ( 年 月 日) 回 回 回 水 ( 年 月 日) 回 回 回 木 ( 年 月 日) 回 回 回 1 週目 金 ( 年 月 日) 回 回 回 月 ( 年 月 日) 回 回 回 火 ( 年 月 日) 回 回 回 水 ( 年 月 日) 回 回 回 木 ( 年 月 日) 回 回 回 2 週目 金 ( 年 月 日) 回 回 回 月 ( 年 月 日) 回 回 回 火 ( 年 月 日) 回 回 回 水 ( 年 月 日) 回 回 回 木 ( 年 月 日) 回 回 回 3 週目 金 ( 年 月 日) 回 回 回 月 ( 年 月 日) 回 回 回 火 ( 年 月 日) 回 回 回 水 ( 年 月 日) 回 回 回 木 ( 年 月 日) 回 回 回 4 週目 金 ( 年 月 日) 回 回 回

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資料資料資料資料2222----⑦⑦⑦⑦

総 合 評 価総 合 評 価総 合 評 価総 合 評 価 表表表表 対象者 ID 【【【【訓練終了時訓練終了時訓練終了時訓練終了時のののの評価評価評価評価】】】】 総合評価 項目 訓練開始時(ベースライン値) 訓練終了時(訓練開始 4 週間後) BMI 咀嚼機能スコア 嚥下機能スコア RSST 改訂水飲みテスト 最長発声持続時間 最大舌圧 新規機能訓練 【【【【追跡調査追跡調査追跡調査追跡調査にににに関関関関するするするする総括総括総括総括】】】】

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広島県委託モデル事業

舌筋等トレーニングによる口腔機能維持・向上モデル事業

第 1 回運営委員会 日程

開催日時 平成24年11月15日(木)19時

開催場所 広島県歯科医師会館 4階「役員会議室」

司会:広島県商工労働局

医工連携推進プロジェクト・チーム

主任 佐藤 暢

1.開 会

2.挨 拶 広島県歯科医師会 常務理事 小島 隆

3.委 員 紹 介 別紙委員名簿による

4.委員長選任

5.協 議

(1)広島県の取組について ・・・資料1(割愛)

(2)モデル事業の実施方法について ・・・資料2(割愛)

(実施要領,スケジュール等の再確認)

(3)訓練用器具,検査用機器の取扱い,企業ご紹介

①株式会社ジェイ・エム・エス

②株式会社ルピナス

③シージーケー株式会社

6.閉 会 広島大学大学院医歯薬保健学研究員応用生命科学部門

先端歯科補綴学准教授

津賀 一弘 27

資料資料資料資料3333----①①①①

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資料資料資料資料3333----②②②②

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広島県委託モデル事業

舌筋等トレーニングによる口腔機能維持・向上モデル事業

第 1 回運営委員会 議事メモ

日時: 平成24年11月15日(木)19時~21時40分

場所: 広島県歯科医師会館 4階「役員会議室」

出席者:添付出席者名簿の通り

内容: プログラムに沿って実施。

当日決定事項(従来説明との変更点等)は下記のとおり。

【5-(2) モデル事業の実施方法について】

1.配布資料2-1関連

(1)スケジュール:

・別紙2,4~6の提出は,12月末,1月末,2月末の各月末*に,トレーニングプロ

グラムが終了した方の分について,用紙コピーを歯科衛生連絡協議会事務局

までご提出頂く。用紙本紙は実施後の経過調査用に引き続き利用頂き,2回

目フォロー(4~6ヶ月後)が終了後,広島大学津賀先生までご提出頂く(平成

25年夏までには全数回収完了予定)。

*委員会終了後のメールによるご相談,ご了承内容を反映

(2)対象者について

・各群の人数,並びに関係スタッフの人数について,歯科衛生連絡協議会事務局

までご連絡頂く。

(人数に基づき,トレーニング用具を発送する)

2.配布資料2-3関連

(1)別紙4(咀嚼機能評価)

・介護食なら噛める場合 → △とする。

・本人が回答(判断)できない場合,または回答できても,明らかにそれはおかし

い(事実と異なると推定するのが妥当とスタッフが判断する)場合は,該当項

目を斜線で示す。

・分析の手法については,事務局サイドにて別途検討する。

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資料資料資料資料3333----③③③③

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協力施設一覧(順不同)

公立みつぎ総合病院(尾道市)

医療法人社団古川医院 介護老人保健施設熊野ゆうあいホーム(安芸郡)

医療法人ピーアイエー ナカムラ病院(広島市)

医療法人微風会 ビハーラ花の里病院(三次市)

社会福祉法人 特別養護老人ホーム広島八景園(広島市)

医療法人社団長寿会 老人保健施設せのがわ(広島市)

〃 はたのリハビリ整形外科(〃)

一般社団法人因島医師会 因島医師会病院(尾道市)

資料資料資料資料4444

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