高めよう!根拠ある個人防護具...

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高めよう!根拠ある個人防護具 の使用でWin-Win ~感染対策テストでスタッフの 理解度の一定化を図る~ 医療法人社団喜生会 新富士病院 MD 中島 一彦 西山 真理 MD 川上 正人 嘉数 MD 木島 金夫

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高めよう!根拠ある個人防護具の使用でWin-Win

~感染対策テストでスタッフの

理解度の一定化を図る~

医療法人社団喜生会 新富士病院 MD 中島 一彦  西山 真理      MD 川上 正人  嘉数 蛍 MD 木島 金夫                  

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 医療法人社団 喜生会新富士病院                   

  病 床 数:206床

  診療科目:内科・神経内科・消化器内科

       腎臓内科・血管外科・循環器科

       皮膚科・歯科・リハビリテーション科 

       透析センター・健康管理センター

 看護小規模多機能型居宅介護

 訪問看護ステーション

   喜 あつはら

   喜 みやじま

 安心みまもりセンター

   訪問介護 居宅介護支援事業所

   在宅介護支援センター

 富士市事業所内保育事業所 ぶちっこ園

 

  介護老人保健施設

    ヒューマンライフ富士 定員195床

    新富士ケアセンター  定員104床

 

  サービス付き高齢者向け住宅・デイサービス

    ヒューマンヒルズ新富士 定員40床

    ヒューマンヒルズ富士  定員20床

    ヒューマンヒルズ森島  定員32床 

   

   通所リハビリテーション

     ヒューマンライフ富士 定員60人

     新富士病院      定員25人

 

 

 

 

                  

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はじめに感染リンクスタッフとして活動

遵守率の向上・習慣化は容易でない

感染管理

CDC

ガイド

ライン

適切なPPE

の選択

手指衛生

理解・実践

 ICTラウンドや事前アンケートの結果

理解度に 個人差がある

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研究方法・対象:当病棟 看護師18名(内非常勤5名)

       介護職員15名(内非常勤1名)

・期間:2016年12月~2017年6月

・データー収集方法:

 ①モニタリング  ②感染対策テスト  (穴埋め・記述式で100点/人)  

 ③勉強会

勉強会前後に実施

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結果①

両職種で不正解の多い内容テストの結果

・湿性生体物質の定義・手洗いの洗い残し部位・マスクの正しい外し方

職種別

看護師 介護職員

・PPEの着脱順序・環境整備

・病原体の伝播理由・アルコール製剤量

モニタリング結果

両職種ともPPEの着脱順・アルコール製剤量が不十分

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結果②(感染対策テスト結果)

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勉強会の様子

資料の中に漫画で内容をアピール

パワーポイントにて、モニタリングの結果を含め、各PPEの使用や根拠を説明

間違いがあります。(写真で掲示)何処だと思いま

すか?

問いかけをすることで、一方向の伝達にならないよう

に留意

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考察①

10年以上は先入観により慣例が主 =理解不足

5年未満は経験浅い     =根拠を含め 理解不足  

看護師 介護職員

職種・経験年数により認識のズレがある

社会的背景に違いがある

必要最低限の

知識

問題意識を持つ

感染防止のため必要

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考察②~感染対策テストにより確認~

認識度や経験値にあった指導で認識のズレを埋める

必要がある

不足している内容

基礎知識

根拠 手順

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考察③

 テスト・勉強会

  

 

 手順・根拠   の理解

 実践に反映

双方に+効果  (プラス)

・個別に質問を受けるようになった・PPEの使用状況の改善があった

患者

職員

知識は実践に結びつく重要な因子

~勉強会後の効果~

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まとめ①職種・経験年数により理解度に差が 

 あるため、その把握をしたうえで

 指導することが重要。     

②テストは、各々が認識を確認でき、

 知識習得の糸口に活用できた。

③今後、認識に合わせた新たな内容の

 テストを取り入れ、継続することで

 定着を図りたい。

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引用・参考文献1)鈴木さつき 「直接観察法を用いた手指衛生と手袋着脱のタイミングの

    遵守率上昇に向けた取り組み」 環境感染誌 vol.29 no.4,2014

2)今井多樹子 「「初心者レベル」看護師におけるICU看護基礎知識評価

    試験案の作成」 広大保健学ジャーナル vol.11(2),2013

3)本多領子 「コメディカルにおける確認テストを取り入れた勉強会効果」

          環境感染誌 vol.26 no.4,2011

4)浦野美恵子 「エビデンスに基づく感染予防対策」 医学芸術社 

    改訂版;第2版 2007/9

5)藤田烈 「現場で即役立つ!感染対策パーフェクトガイド 

    (Nursinng Mook 66)」 学研プラス 2011/8/16

6)柴谷涼子 「やり忘れ+うっかりを防ぐ!感染対策ToDoリスト」 

    メディカ出版 INFECTION CONTROL 2017年 春学増刊

7)洪愛子 「感染対策チェックテスト100 病院感染対策キホンのキ」

          (株)日本看護協会出版会 2008/2/20

8)矢野邦夫 「医療現場における隔離予防策のためのCDCガイドライン

    メディカ出版 改訂2版(2007)