農業へのマイクロ・ナノバブル利用について...NAC Corporation...

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NAC Corporation 農業へのマイクロ・ナノバブル利用について 株式会社ナック

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NAC Corporation

農業へのマイクロ・ナノバブル利用について

株式会社ナック

NAC Corporation

会社紹介

会社名 : 株式会社 ナック所在地 : 岐阜県関市倉知字藤谷西ヶ洞2900-1創業 : 昭和48年4月10日代表者 : 代表取締役社長 中島篤志資本金 : 5000万円従業員数 : 43名事業内容 : 機械加工、溶接加工、切削加工、機械設計、

ナノ多孔質フィルム(モノトランⓇフィルム)加工、マイクロ・ナノバブル発生装置(FoamestⓇ)製造

関連会社 : (有)中島工業、 (有)ナック販売

【表彰等】• 第2回ビジネスコンテスト・イン・ジャパン賞 受賞(平成14年)

• 知財功労賞産業財産権制度活用優良企業彰特許庁長官表彰 受賞(平成15年)

• nano tech 2004 ナノテック大賞 受賞• 新規事業中経連大賞2006奨励賞 受賞• 新規事業中経連大賞2007最優秀賞 受賞• 平成20年度地域イノベーション創出研究開発事業 採択

(経済産業省中部経済産業局)

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マイクロナノバブル

マイクロバブルとは

厳密な規定は無いが、気泡径が50㎛以下のものをマイクロバブル又はファインバブルと呼ぶことが多い。

通常の気泡(ミリバブル、センチバブル)と比較すると、水中で非常に遅い上昇速度と大きな比表面積を持つため高速溶解し、水面に達する前に溶解しきる事もある。

ナノバブルとは

直径1㎛以下の気泡をナノバブル又はウルトラファインバブルと呼ぶ。

可視光の回析限界を超えるため光学顕微鏡では視認できない。主にレーザーを利用した動的光散乱やブラウン運動追跡法などを使った計測装置で計測する事が多いが、その他の計測方法を使った機器も含め気泡径、数量を正確に測定出来る機器は今のところ存在しない。

ナノバブルの性質については諸説あるが、科学的な証明はあまり進んでいない。

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他方式装置との比較

旋回流方式

加圧溶解方式

ポンプを用いて液を高速で圧入し、内部に高速旋回流を発生させる。この回転運動による圧力降下を利用し自吸させたガスをせん断力により粉砕させてマイクロバブルを発生させる。

気液混合物をポンプで加圧し、ガス成分を液中に過飽和まで溶解させる。過飽和液のみを常圧液中にフラッシュさせ、マイクロバブルを析出させる。

●高出力のポンプが必要 ●水流路の構造が複雑●多量の水量に対応するのが難しい(大型化が困難)

●高出力ポンプが必要 ●発生気泡が比較的大きい

ベンチュリー方式

管路断面積の縮小と拡大をもつ流路に高速で気泡を含んだ液を通過させると、急激な圧力変化によって気泡が崩壊してマイクロバブルが生成される。

●発生する気泡が比較的大きい

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気泡発生メカニズム

ナノ多孔質部に加圧気体を通過させることにより、加圧気体をマイクロナノバブルとして発生させる。気体はナノポーラスが一部貫通したところを縫って押し出されるので、内圧が高い気泡が発生する。

気泡発生メカニズム

モノトランフィルム

内製の量産クレーズ加工機を使い、社内でフィルムのナノ多孔質化加工を行っている。フィルムメーカーと共同開発した専用のフィルムを使い加工したフィルムを「モノトランフィルム」として、気泡発生用途だけでなく、機能性フィルムとしても販売している。気泡発生用途としてはポリプロピレン、PTFEフィルムを用いている。

0.05~0.2MPa加圧

フィルム

多孔質部

フィルム断面

セパレーター

微細気泡

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Foamest CT

構造

ナノ多孔質フィルムは加圧気体が通過するだけで、水は通過しない。縣濁液中で気泡を発生させてもナノ多孔質フィルムが閉塞することはない。

0.05~0.2MPa加圧フィルム

多孔質部

フィルム断面

セパレーター

微細気泡

コンプレッサー

レギュレータ

P

ナノ多孔質フィルム

コンプレッサー(CT)or

酸素ボンベ+オゾン発生器(O3)

Foamest O3Foamestコラムタイプ

水流カット方式

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気泡数(個/1.8mm2)

気泡径(μm)

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気泡数(個/1.8mm2/6.5s)

気泡径(μm)

コラムタイプ装置から発生する気泡径 水流カット式装置から発生する気泡径

※キーエンス社製ハイスピードマイクロスコープカメラで装置から発生直後の気泡を撮影して測定

気泡径測定

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ナノサイズ気泡径測定日本カンタムデザイン社「ナノサイト」で測定

気泡径測定

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ナックバブル装置の特徴

装置の特徴

• 簡単な気泡発生原理であるため、大型化、小型化が容易• 他方式装置よりも低エネルギーで気泡を発生• 水以外の液体、空気以外のガスにも対応可能• 懸濁液、粘性液体中でも気泡発生が可能• 深水域からの気泡発生が可能

発生気泡の特徴

• 加圧気体を供給して気泡を発生させるので気泡内圧が高い• 気泡圧壊時のエネルギーが高い• 樹脂フィルムの多孔質を通過し気泡を発生するので電荷を多く帯び

ている• ナノ多孔質部を通過した気泡なので不純物(細菌等)が混入しない• 浸透性の高い液体を生成させる

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マイクロナノバブル水の特性

浸透性の高い水

83°

水道水

76°

MNB水

ナノバブルの存在により水の表面張力が小さくなり、浸透性が向上。硬い土でもよく浸み込みます。

土壌への浸透力比較試験

水道水 MNB水

コラム FP20-300

湿土条件 乾燥土300g+水60mL

供給水量 300mL(滴下)

結果(90分後) 水道水 MNB水

浸透量 1.5cm 4.0cm

対象:コラム・CT・O3

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岐阜県農業技術センター

マルドリ栽培でのテスト

ポット柿栽培でのテスト

収穫果実の階級割合

成長促進の効果

M以下 L2L 3L以上

果実糖度の分布

0% 20% 40% 60% 80% 100%

無処理区

マルチ点滴かん水区

マイクロナノバブル区

16%未満 16~17% 17~18% 18%以上

16%未満 16~17%17~18% 18%以上

着果量2倍でもLサイズ比率アップ

糖度も上昇!

0% 20% 40% 60% 80% 100%

無処理

MNB処理

発生比率(%)

S(160~189g)

M(190~219g)

L(220~259g)

2L(260~309g)

3L(310~349g)

4L(350g以上)

MNB

無処理

SML2L3L4L

収穫果実の階級割合

対象:コラム・CT

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成長促進の効果

岐阜県農業技術センター

トマト独立ポット耕栽培での比較試験

マイクロバブル区と慣行栽培区の葉を採取。マイクロアレイを利用して遺伝子発現の違いを観察しました。

転写制御に関わる遺伝子の発現変動が大きいことが明らかとなりました。その遺伝子が制御する遺伝子群の発現が、ナノバブル処理で見られるような効果を引き起こしていることが示唆されています。

特に、タンパク質の修飾・分解や生合成が上昇し、輸送関連や代謝関連が抑制されることが明らかになっています。

トマト栽培

MNBは遺伝子レベルで植物に変化をもたらしている可能性がある!

対象:コラム・CT

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成長促進の効果対象:コラム・CT

同じ日に植えたトマトでも、これだけの差が出てきます!

従来法 MNB法 0

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8/29

8/30

9/2

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9/8

9/10

9/15

9/20

9/25

9/28

平均糖度

――

収穫個数

■■

収穫個数と糖度

計 個数 重量g 一個当たりg 平均糖度

従来法 82.6 703.8 8.52 7.97

MNB法 214 2516 11.76 8.93※それぞれ1本あたり

従来法 MNB法

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きゅうり栽培

成長促進の効果

トマト栽培

ガーベラ栽培

MNBを与えた根は長さが通常の2倍に伸びました!

きゅうり:通常の根

対象:コラム・CT

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CO₂をマイクロナノバブル化して噴霧する

CO₂マイクロナノバブル水を噴霧する事により、葉茎に付着した水滴からCO₂が持続的に放出して植物に吸収されます。ガス散布とは異なり、ハウス開放時でも使用可能!

ハウス開放時のCO₂供給

マイクロナノバブル炭酸水を散布

対象:コラム・CT

散布後経過時間(分)

MNB炭酸水水

0 1 2 3 4 5 6400

600ハウス内

CO

2濃度

(p

pm)

800

1000

1200

1400

1600

1800

昼間は人の出入りがあるため、ガス散布でCO2濃度を上げることは、様々な面で困難。

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岐阜県本巣市 柿・いちじく農家 高知県四万十市 ピーマン農家

導入事例

農業用配管内設置型コラムFoamest®AGRI

電磁バルブ(制御系)

気泡発生部

制御BOX

気泡発生部

設置向き・場所を問いません。既存の配管に組み込むだけ!

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例 : こんにゃく、麺類、練り製品

食品中にマイクロナノサイズの空間が形成可能食品混入後も気泡状態を維持

マイクロナノバブル入り食品

水道水 MNB水

10時間浸漬後の断面比較

102 4 6 80

100

0

160

増加率

(%)

時間 (hr)

水道水

MNB水

重量増加率

マイクロナノバブル水の高い浸透性

断面 拡大図

こんにゃく内にMNB混入

浸漬時間加工時間の短縮

隙間の大きさが違う!

MNB入り製品

通常製品

食品製造

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と !

オゾンマイクロナノバブル

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ナノバブル化されているから

安定性のいいガスのまま、水中に存在。

ガスは水中に閉じ込められて、大気中には出てきません。

オゾンの効果を隅々まで行き渡らせます。

従来のオゾン 特性

メリット• 強力な酸化力• 残留性無し• ガスだと:溶液より安定• 溶液だと:扱いやすい

デメリット• 高濃度での有毒性• 持続性に難あり• ガスだと:扱いにくい• 溶液だと:隙間に浸透しにくい

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散布3日後うどん粉病を発症したきゅうりにオゾンMNB水を散布して変化を観察新潟県きゅうり栽培ハウス

オゾンMNB水を散布

うどんこ病対策

散布前

対象:O3

オゾンは酸素へと分解され残留しないため、オゾンMNB水散布直後でも出荷が可能です。

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開始時 1月22日(木) 終了時 2月3日(火)

切り花の鮮度維持対象:O3

菊を水道水およびオゾンMNB水に生けて、花や葉の変化を観察

水道水

オゾンMNB水

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開始

水道水 O3水 MNB

小松菜の鮮度回復対象:O3

6時間

3時間

9時間後

水道水 O3水 MNB

しなびた小松菜でも回復します

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