鋼フライス加工用材種 GC1130

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鋼フライス加工の進化

突出しが長くツールパスが複雑な加工や深穴加工、クーラントを使用する加工では、フレーキング（剥離）やチッピングが起こりやすく、チップ寿命の低下や変動の原因となります。鋼フライス加工用の新材種GC1130は、チッピングやフレーキング（剥離）を一層低減し、長く安定した工具寿命を実現します。

Zertivo（ザーティボ）は材種の特性を最大限に引き出す独自のPVD製造技術です。Zertivo™ (ザーティボ) テクノロジー採用の新材種GC1130は、多くの厳しい加工条件に耐えられるように設計された、信頼性の高い材種です。GC1130は長い工具寿命により、ばらつきの少ない安定した加工プロセスを実現します。

Zertivo™ (ザーティボ) テクノロジー採用の新材種GC1130が もたらす優れた安定性

GC1130の利点• スムーズでシャープな刃先により、長くばらつきの少ない工具寿命

• 厳しく不安定な加工条件でも高い切りくず排出量を実現

• ドライ加工およびウェット加工の両方で優れた性能を発揮

1. 次世代のPVDコーティング

GC1130の新PVDコーティングは鋼フライス加工用に最適化されています。Zertivo（ザーティボ）テクノロジーにより優れた刃先信頼性とフレーキング（剥離）の低減を実現し、突発的なチッピングの抑制と持続的な耐摩耗性を両立する完璧なバランスで設計されました。

2. 高クロム含有母材

高クロム含有の微粒子超硬母材は、難しい加工や温度の変動など厳しい 加工条件によって生じる刃先チッピングや亀裂への耐性に優れています。

GC1130に採用された新技術1.

2.

P

適用領域GC1130はあらゆる加工条件での鋼材の加工用に最適化されています。第一推奨は、鋼 (ISO P) 領域での肩削り加工です。

• 複雑なツールパス、深穴加工、長い突出し量など、厳しい条件での加工

• 荒加工～仕上げ加工

• ウェット加工およびドライ加工（ドライ加工を推奨）

• さまざまな被削材での混合生産における第一推奨

GC1130はコロミル390、コロミル490、コロミル495での肩削り加工および面取りフライス加工用にご利用頂けます。他のコロミルコンセプトでも近日発売予定です。

ISO適用領域

Zertivo™ (ザーティボ) テクノロジーの重要性コーティングだけでなく、チップ全体を重視。Zertivo（ザーティボ）は、チップの性能を最大限に引き出す独自のPVD製造技術です。コーティングだけでなく、チップ全体の性能向上を考慮し、最適な材種成分と、精密に制御された製造プロセスを合わせることで、卓越した刃先信頼性が実現しました。新しいPVD材種の優れた性能をお試しください。

Zertivo (ザーティボ) とこの技術を採用したその他の材種に関する詳細情報については、弊社ウェブサイト www.sandvik.coromant.com/zertivo をご参照ください。

Zertivo (ザーティボ) の概要• PVD材種用に開発されたサンドビック・コロマント独自のPVD製造技術

• PVD材種の製造プロセスをより厳密→精密に制御

• コーティングの母材への密着性が改善され、刃先の一体化が向上

• Zertivo (ザーティボ) テクノロジーは各材種の特性を向上させ、より長い加工寿命と安定した加工を実現

「Zertivo (ザーティボ) テクノロジーの開発では、私たちはお客様のニーズに応じたさまざまな特性のベストバランスを提供できるプラットフォームを作り出すことに重点を置きました。このバランスZertivo (ザーティボ) テクノロジーの革新技術なのです。」

エマニュエル・ゲーテリート、Zertivo (ザーティボ) テクノロジー開発担当、研究開発部

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P M S HK N適用領域• 肩削り加工

• 繰り返し肩削り加工

• ランピングおよびヘリカルランピング加工

• ターンミル加工

• 深肩削り加工

• エッジ加工

革新的な材種と 卓越したツーリングの一体化革新的なZertivo™ (ザーティボ) テクノロジー採用で工具性能の大幅な向上を実現する新材種GC1130は、肩削り加工および面取り加工用のフライス加工コンセプトに登場し、さまざまなチップサイズでご利用頂けます。

コロミル 390 – 汎用性の高いコンセプトコロミル390は混合生産および多様な特性と被削材の部品加工に最適です。製品ラインナップには、多くのさまざまな工具タイプと広範なコーナRを取り揃えています。

材種GC1130との組み合わせGC1130は信頼性が高く、不安定で厳しい加工条件においても優れた性能を発揮します。このため、汎用性の高いコロミル390に最適な材種で、さらに安定した、予測可能な鋼フライス加工が実現できます。

詳細情報については弊社ウェブサイト www.sandvik.coromant.com/coromill390 をご参照ください。

GC1130は鋼フライス加工用の第一推奨材種です。コロミル390は、あらゆる被削材グループをカバーするさまざまな材種とブレーカで取り揃えています。

ISO適用領域

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P M S HK N

適用領域• 浅い切込みの肩削り加工

• 側面の高精度加工

• ヘリカル加工

• 正面フライス加工

コロミル390およびコロミル490の利点• 高い精度による良好な公差および卓越した加工面品質

• 低い切削抵抗で軽快で静かな切削

• 高生産性

• シャープな刃先とバリのないスムーズな形状

• 加工部品を1パスで仕上げ

注意！ランピング加工にはコロミル390を選択してください。 一般的な肩削り加工には、4コーナ仕様のコロミル490を使用します。

コロミル 490 – 軽切削肩削り加工の第一推奨コロミル490では、ポジチップブレーカにより軽切削アクションが可能です。4コーナ仕様のチップを使用したこのフライスカッターは、スムーズな形状を実現し、仕上げ加工に必要な作業を効率的に低減します。

材種GC1130を採用GC1130によりコロミル490の性能をより大きく引き出すことができます。ぜひ、鋼フライス加工でこの新しいチップ材種を使用してください。

詳細情報については弊社ウェブサイト www.sandvik.coromant.com/coromill490 をご参照ください。

コロミル 495 – 面取りフライスカッターコロミル 495では、同じ工具を使って、いくつかの被削材での面取り加工が可能となるため、ダウンタイムを短縮し、機械稼働率を高く維持できます。材種GC1130との組み合わせにより、さまざまなタイプの鋼材でトラブルのない加工を実現します。

詳細情報については弊社ウェブサイト www.sandvik.coromant.com/coromill495 をご参照ください。

ISO適用領域

さまざまな工具を使用した加工事例新材種GC1130は、一般的な加工トラブルの原因となる刃先チッピング、コーティングの剥離、熱亀裂への抜群の耐性に重点を置いて開発されました。GC1130の特性は、既にさまざまなお客様の工場で実証されています。

約1.5倍

約1.6倍

工具寿命 アップ

工具寿命 アップ

部品 金型

被削材 P2.5.Z.HT（低合金鋼）

加工内容 溝フライス加工、ポケットフライス加工

GC1130 既存のソリューション

工具 R390-012A12-07M

チップ 390R-070204M-PM 1130

zn 3 3

n rpm 4005 3979

vc m/min 151 150

vf mm/min 853 900

fz mm 0.07 0.075

ap mm 1.5 1

ae mm 12 12

結果 工具寿命 加工時間 44分 工具寿命 加工時間 30分

部品 リアスピンドル

被削材 P2.5.Z.HT（低合金鋼）

加工内容 肩削り加工および溝フライス加工

GC1130 既存のソリューション

工具 R390-020A20-11M

チップ R390-11 T3 08M-PM 1130

zn 3 3

n rpm 2400 2400

vc m/min 151 151

vf mm/min 864 864

fz mm 0.12 0.12

ap mm 3.5 3.5

ae mm 20 20

結果 工具寿命 加工部品数 440個 工具寿命 加工部品数 280個

コロミル390（07切れ刃）性能部品品質を得るために、この加工では最大切込みを制限しました。カッターを、07切れ刃のコロミル390に切り替えたところ、切込みを上げて、生産性を向上させることができました。GC1130チップにより、工具寿命は47%向上し、部品当たりコストの大幅な削減を実現しました。

性能：長い突出し量での溝フライス加工および肩削り加工この事例では、鍛造面を長い突出し量による不安定な条件で加工し、クーラントを使用していました。これらの組合せが原因で、コーティングの剥離が生じ加工面品質の悪化が問題となっており、チップ寿命が伸び悩んでいました。既存のソリューションからGC1130チップに切り替えたところ、コーティング剥離は大幅に低減し、57%も多くの部品を加工することができました。

安定性の向上

2倍工具寿命 アップ

部品 プレート、一般機械産業

被削材 P1.1.Z.AN（炭素鋼）

加工内容 肩削りフライス加工

GC1130 既存のソリューション

工具 490-044C4-08H

チップ 490R-08T308M-PM 1130

zn 6 6

n rpm 1912 1912

vc m/min 264 264

vf mm/min 1722 1722

fz mm 0.15 0.15

ap mm 1.5 1.5

ae mm 22 22

結果 加工時間　42分後も摩耗少 工具寿命 加工時間 42分

部品 コンロッド

被削材 P2.2.Z.AN（低合金鋼）

加工内容 正面フライス加工

GC1130 既存のソリューション

工具 R390-032A32-17L

チップ R390-17 04 31M-PM 1130

zn 2 2

n rpm 2636 2636

vc m/min 265 265

vf mm/min 791 791

fz mm 0.15 0.15

ap mm 5 5

ae mm 26 26

結果 加工時間54分 加工時間27分

性能：非合金鋼の肩削り加工熱亀裂と剥離はチップ寿命の低下の原因となります。材種GC1130のチップは、この問題を解決するために開発されました。この事例では、GC1130を使用することで既存のソリューションに比べ摩耗が低減し、より長時間の加工が可能になり、コスト削減と安定性の向上が実現しました。

性能：コネクティングロッドの正面フライス加工この加工では、現在使用しているチップが加工時間27分で摩耗していました。チップの熱亀裂とチッピングが加工面品質不良の原因となり、チップ破損につながる可能性もありました。 GC1130を使用したところ、熱亀裂やチッピングが改善され工具寿命が2倍になり、加工経済性も向上しました。

Head Office：AB Sandvik CoromantSE-811 81 Sandviken, SwedenE-mail：info.coromant@sandvik.comwww.sandvik.coromant.com

C-1040:128 JPN/01 © AB Sandvik Coromant 2016

複雑なツールパスまたは難削材による刃先チッピングが原因で、加工面品質不良および工具破損が発生。

粘性の高い被削材の加工によるコーティング剥離が原因で、すくい面摩耗および刃先の破損が発生。

GC1130の高い刃先安定性により、チップ寿命が向上し、予測可能で安定した生産プロセスが実現。

剥離への耐性が優れた新しいPVDコーティングにより、GC1130の工具寿命が向上。

フライス加工におけるお課題: GC1130によるソリューション：

高クロム含有の微粒子超硬母材を採用したGC1130チップは熱亀裂への耐性が高く、長く信頼できる工具寿命を保証。

特にウェット加工での、加工中の温度変動によって熱亀裂が発生し、突然の破損や予測不可能な工具寿命の原因となる。