耐風圧天井を検討する外部軒天井の仕様を決定する手順。 P. 1...

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1.耐風圧天井の場合 2.耐風圧天井+耐震天井の場合 耐風圧天井を検討する

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1.耐風圧天井の場合

2.耐風圧天井+耐震天井の場合

耐風圧天井を検討する

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外部軒天井の仕様を決定する手順。 P. 1

耐風圧計算による検証の前に収集すべき情報 P. 3

耐風圧天井の検証方法 P. 3

耐風圧天井の施工

選定材料 P. 5

施工要領 P. 7

耐震補強仕様を決定する手順。 P. 11

耐震計算の検証の為、新たに収集すべき情報 P. 12

耐震補強計算にて仕様を検討 P. 12

耐震補強の施工

選定材料 P. 14

施工要領 P. 17

P. 20

Ⅰ-4-1.

Ⅰ-4-2.

Ⅱ. 耐風圧天井の耐震補強検討

Ⅱ-1.

目      次

Ⅰ. 外部に面する天井軽鉄下地工事の検討

Ⅰ-1.

Ⅰ-2.

Ⅲ. 耐風圧天井 風圧荷重別 検討例

Ⅱ-3.

Ⅱ-4.

Ⅱ-4-1.

Ⅱ-4-2.

Ⅱ-2.

Ⅰ-3.

Ⅰ-4.

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   外部に面する天井下地工事を施工する際、様々な環境による条件等により施工方法が異なって来ます。

 従いまして、施工しようとしている天井がどの条件に基づいて施工しなくてはならないのかを確認し、検証

 する必要が有ります。

外部軒天井の仕様を決定する手順。

①  風圧荷重を設定するⅰ) 設計図書に記載されている場合

予め、設計者が設計図書に記載している風圧荷重を採用する

ⅱ) 設計図書に記載されていない場合

特に指定されていない場合は、建築基準法施行令により

風圧荷重を計算し設定します。

②  野縁の間隔を設定するⅰ) 張り物の曲げ応力度及び撓み量の検討から野縁間隔が決まる。

①で設定した風圧荷重を受けた張り物の応力度及び撓み量を算出

し、それぞれが限度を超えない為の野縁間隔・種類を検証する。

③  野縁受けの間隔を設定するⅰ) 野縁の曲げ応力度及び撓み量の検討から野縁受け間隔が決まる。

②で設定した間隔で取付けられた野縁が風圧荷重(負)+張り物荷重

か風圧荷重(正)-張り物荷重のうち、より大きい方の力を受けた時の

応力度及び撓み量を算出し、その限度を超えない為の野縁の種類と

野縁受け間隔を検証する。

④  クリップの種類を設定するⅰ) 野縁受けと野縁を接合する為のクリップに掛る荷重を検証する事

により、その種類と方法が決まる。

風圧荷重(負)+張り物荷重+野縁荷重を野縁受けに結合させる為

のクリップ1ヶ所にかかる荷重を算出し、それに適合する許容荷重

の部材と留め付けの方法を設定する。

⑤  吊ボルトの間隔を設定する 野縁受けの種類を設定する ⅰ) 野縁受けの曲げ応力度及び撓み量の検討から吊ボルトの間隔が

決まる。既に③に於いて野縁方向の吊ボルト間隔は決まったが、

野縁受け方向の吊ボルト間隔は野縁受けの曲げ応力度と撓み量

を検討する事により、設定される。

⑥  ハンガ-の種類を設定するⅰ) ハンガ-1ヶ所にかかる荷重を検証する事により、その種類と方法が

決まる。ハンガ-に掛る風圧力(負)+張り物+野縁+野縁受けの荷重

と風圧荷重(正)-張り物-野縁-野縁受け荷重それぞれの力を受けた

時のハンガ-1ケに掛る荷重を算出し、適正な部材を割出す。

⑦  吊ボルトの座屈防止対策の有無ⅰ) 正の風圧荷重により吊ボルト1本に掛る荷重を算出し、座屈防止対策

の必要の有無を検証する。

Ⅰ. 外部に面する天井軽鉄下地工事の検討

Ⅰ-1.

1

耐風圧天井の仕様決定

インサ-トピッチが決まってない場合

Page 4: 耐風圧天井を検討する外部軒天井の仕様を決定する手順。 P. 1 耐風圧計算による検証の前に収集すべき情報 P. 3 耐風圧天井の検証方法

①  風圧荷重を設定するⅰ) 設計図書に記載されている場合

予め、設計者が設計図書に記載している風圧荷重を採用する

ⅱ) 設計図書に記載されていない場合

特に指定されていない場合は、建築基準法施行令により

風圧荷重を計算し設定します。

②  野縁受けの種類を設定するⅰ) 既に打設されているインサ-トからの吊ボルトに取付けた野縁受けが

風圧荷重(負)+野縁+張り物荷重か風圧荷重(正)-野縁-張り物荷重

の大きい方の力を受けた際に生じる応力度及び撓み量を算出し、

その限度を超えない為の野縁受けの種類を検証し、仕様を決定する。

③  野縁の種類、間隔を設定するⅰ) 野縁受けの間隔が決まっている中で、風圧荷重(負)+野縁+張り物荷重

と風圧荷重(負)-野縁-張り物荷重の大きい方の力を受けた際に生じる

応力度及び撓み量を算出し、限度を超えない為の野縁間隔及び種類

を検証し、仕様を決定する。

④  クリップの種類を設定するⅰ) 野縁受けと野縁を接合する為のクリップにかかる荷重を検証する。

風圧荷重(負)+張り物荷重+野縁荷重を野縁受けに結合させる為のク

リップ1ヶ所にかかる荷重を算出し、それに適合する許容荷重の部材と

留め付けの方法を設定する。

⑥  ハンガ-の種類を設定するⅰ) ハンガ-1ヶ所にかかる荷重を検証する事により、その種類と方法が

決まる。ハンガ-に掛る風圧力(負)+張り物+野縁+野縁受けの荷重

と風圧荷重(正)-張り物-野縁-野縁受け荷重それぞれの力を受けた

時のハンガ-1ケに掛る荷重を算出し、適正な部材を割出す。

⑦  吊ボルトの座屈防止対策の有無ⅰ) 正の風圧荷重により吊ボルト1本に掛る荷重を算出し、座屈防止対策

の必要の有無を検証する。

耐風圧天井の仕様決定

2

インサ-トピッチが決まっている場合

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耐風圧計算による検証の前に収集すべき情報

①  風圧荷重の情報

ⅰ) 設計図書に記載されている場合

 記載されている風圧荷重(W)を用いる。(単位 N/㎡、pa又は㎏f/㎡)

ⅱ) 設計図書に記載されていない場合

 質疑応答書等により下記についての情報を得る。

a) 風圧荷重(W) ・・・・ 不明の場合は、諸条件から風圧荷重を計算にて設定する。(単位 N/㎡)

b) 基準風速(Vo) ・・・・敷地の地域により数値が設定されているので場所が分かれば可。(単位 m/sec)

c) 再現期間係数 ・・・・ 基準風速の補正係数。

             Voに乗じて基準風速を決める。   (設定が無ければ基準50年:1.0、他100年:1.07・・・等)

             Voに乗じて基準風速を決める。   b)のVoに乗じて基準風速を決める。

d) 地表面粗度区分 ・・・・建物の地域性、標高等から区別される係数。

    一般的には区分Ⅲ(ZG:450m、α:0.2)

    地域が分かれば判断出来る。

② ~⑦ 天井面に関する情報

ⅰ)

ⅱ)

ⅲ)

ⅳ)

Ⅴ)

耐風圧天井の検証方法

● 耐風圧荷重が設定されていない場合の計算による耐風圧荷重設定

既設のインサ-ト間隔

地上面から天井面の高さ

天井フトコロ高さ

天井張り物

施工箇所の地盤面からの高さ

Ⅰ-2.

Ⅰ-3.

必要情報

設計風圧力

3

建設地 再現期間 建物高さ

吊ボルト径

( = x

= x 2 Er 2 (Vo x Y)

= x

風圧力算出公式

q -

^ Cf

: 平均速度圧 (N/㎡)

: ピーク風力係数

: 平均風速高さ方向係数 Er

W

α 1.7 Er

ZG

H )

q -

q -

【地表面粗度区分】(建設地の周辺状況区分を選ぶ)によって決まる係数

Vo

: 耐風圧荷重(N/㎡) W ^ Cf

: 再現期間係数 Y

0.6

: 基準風速(m/s)

^ Cf Cpe x = Gpe - Cpi x Gpi

ZG : α : Zb :

Cpe x Gpe : ピ-ク外圧係数

Cpi x Gpi ピ-ク内圧係数 :

Cpe Gpe Cpi Gpi 、 、 、

正圧、負圧の各表による :

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● 外部天井の耐風圧天井の考え方

★ 風圧荷重を設定する際、優先順位としては

1) 風洞実験等により設計図書に掲載されている風圧荷重。

2) 天井面にかかる風圧荷重を、上記帳壁にかかる風圧荷重と同じと考えて算出した風圧荷重。

これらを基に耐風圧計算を行い軒天井の仕様を決定して行きます。

● 耐風圧計算により、天井の仕様を決める

a) 天井面の仕様を決める

風圧荷重は主として負圧(場合によっては正圧)とし、その荷重に対する各部の【曲げ応力度】【変形撓み】

を検証する。結果、何れもクリア-出来る仕様を算出する。

(図2)に於いて、

② 野縁・・・ 間隔・種類

③ 野縁受け・・・ 間隔・種類

④ クリップ・・・ 種類

⑥ ハンガ-・・・ 種類

b) フトコロ内の仕様を決める

風圧荷重は正圧とし、その荷重に対する吊ボルトの【許容圧縮(座屈)応力度】を検証する。

その結果、吊ボルトの【座屈強度】を増大させる為の最適な補強方法を算出する。

(図2)に於いて、

⑤ 吊ボルト(インサ-ト)・・・ 径の検討、間隔の検討。

  既設インサ-トの場合、新設インサ-トの場合

⑦ 吊ボルトの補強 ・・・ 水平補強の有無。座屈防止の有無。

4

帳壁用風荷重領域

⑤ 吊りボルトの間隔

仕上げ ② 野縁間隔・種類

① 耐風圧荷重

正圧 負圧

フトコロ寸法

⑦ 吊りボルトの座屈検討

③ 野縁受け間隔・種類

④ クリップ種類・方法

W 正圧

負圧 {

図1

○ 任意の場所の軒天井 図2

⑥ ハンガ-種類・方法

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耐風圧天井の施工

選定材料

Ⅰ-3.の耐風圧計算で検証した結果に基づき下記部材リスト(例)より部材を選定する。

国交省の標準仕様書に基づき、外部天井及び外部同等天井に使用する鋼製下地材は、JIS A 6517における規格

品又は同等品とし、25形を使用する。

① 天井面の下地部材リスト(推奨例)

耐風圧クリップW C38用

耐風圧クリップS C38用

耐風圧クリップW C40用

Wジョイント25用

Sジョイント25用

Cジョイント25用

② 吊り部材リスト(推奨例)

吊ボルト (3分)

ナット 3分用

選択

② 天井フトコロ内座屈防止部材リスト(推奨例)

に施す。

  〃  

ハンガ―

5

耐風圧計算により

□-25 □-25x25x1.6 〃 〃 選択座屈防止

角パイプ □-19 □-19x19x1.2 溶融亜鉛メッキ ㈱サンメタルワ-ク

C-40 C-40 40x20x1.6 〃 〃

(株)能重製作所

耐風圧計算上必要時

CC-25 CC-25 38x12x1.6 〃 〃 XY方向各吊ボルト毎水平補強

CC-19 CC-19 38x12x1.2 溶融亜鉛メッキ 各メ-カ-品

チャンネルホルダ- 3分用、4分用 t2.0 〃

材 料 名 呼 称 規格・寸法 表 面 処 理 メ-カ-名 備  考

野縁受けC40用

耐風圧ハンガ- 4分用 t=2.0㎜ ZAM (株)能重製作所

耐風圧ハンガ- 3分用 t=2.0㎜ ZAM (株)能重製作所 耐風圧計算により

野縁受けC38用

ビス付ハンガ- t=2.0㎜ 溶融亜鉛メッキ 各メ-カ-品

  〃 4分用 〃 12mm

材 料 名 呼 称 規格・寸法 表 面 処 理 メ-カ-名 備  考

吊ボルト

B 3分 電気亜鉛メッキ ㈱サンメタルワ-ク 耐風圧計算により

  〃   (4分) 〃 4分 〃 〃 選択

N 8mm 〃 〃 吊ボルトによる

繋ぎ材

WJ-25 溶融亜鉛メッキ 各メ-カ-品

SJ-25

クリ

ップ類

CC-25 〃 〃

〃 〃

t=1.6㎜ 〃 〃

t=1.6㎜ 〃 〃

シングルル野縁 CS-25 25x25x0.5 〃 〃

(株)サンユ-

t=1.6㎜ ZAM (株)能重製作所

耐風圧計算により

MCWクリップ MCWC t=0.8㎜ 〃 〃 選択

MCSクリップ MCSC t=0.8㎜

(許容荷重による)

50x25x0.5 〃

耐風圧計算により

  〃 C40 40x20x1.6 〃 〃 選択

Ⅰ-4-1.

Ⅰ-4.

材 料 名 呼 称 規格・寸法 表 面 処 理 メ-カ-名 備  考

バ―

野縁受 CC-25 38x12x1.6 溶融亜鉛メッキ 各メ-カ-品

ダブル野縁 CW-25

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 25x25x0.5 50x25x0.5

チャンネルホルダ-

MCSクリップ t0.8 Sクリップ t0.8

耐風圧ハンガ-(C-38用)

3分用

吊りボルト 3分 全ネジ

4分 全ネジ

25用

4分用

3分用□-19

□-254分用

4分用

3分用 38x12x1.6 3分用

4分用

6

38x12x1.2 座屈防止材 角パイプ 耐風圧ハンガ-(C-40用) 水平補強

3分用

Cジョイント 25用 ビス付ハンガ-(C-38用)

耐風圧クリップW(C-38用) Wジョイント 25用耐風圧クリップW(C-40用) Sジョイント

耐風圧クリップS(C-38用) MCWクリップ t0.8Wクリップ t0.8

S野縁 W野縁

CC-25 C-40

ナット 3分、4分

40x20x1.6

部材ラインアップ

野縁受け 38x12x1.6 野縁受け 40x20x1.6

38

12

25

50

25

25

40

20

t = 2.0

38

20、12

40、

t = 2.0

t = 2.0

t t = 1.0

t t

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施工要領

耐風圧天井の検討では、【インサ-ト間隔を検討する事から仕様を導く】場合と、

【既設のインサ-ト間隔に対して、各構成部材を検討し部材選定する】ケースが有る。

間隔等に違いは見られるが、概ね基本的な工法に大きな違いは無い。

A. 天井フトコロ内の施工

① 吊ボルト取付

 仕様によりますが、使用材料は3分又は4分の吊ボルトとする。

 インサ-トが決まっている場合はその条件で耐風圧計算を行う。その結果、イ)座屈防止の必要が無い、

 ロ)座屈防止として水平補強を行う、ハ)座屈防止として角パイプで補強する等のケースに分かれる。

 インサ-トが決まっていない場合は、Aの天井下地面の検討を行う中で最良なインサ-ト間隔を算出する。

イ) 座屈防止の必要が無い場合

予め吊ボルトにハンガ-(耐風圧用)とナットを装着しておく。

所定のピッチ又は耐風圧計算により算出されたインサ-ト間隔で

吊ボルトを設置する。この時、インサ-トへのねじ込み深さは

約10~20㎜とする。

ロ) 座屈防止の水平補強が必要な場合

イ)で行った作業の後、水平補強作業を行う。

使用する材料は野縁受けと同材を使用する。

水平補強を通す位置は、強度計算に於いて算出された高さの範囲とし、

全ての吊ボルトについてX方向、Y方向共に結合する。吊ボルトと水平

補強材の結合は所定の金物(チャンネルホルダ-)を使用しアプセット

ボルトを確実に締付けて固定する。

Ⅰ-4-2.

7

吊りボルト

水平補強

取付け金物

C-19等 角パイプ補強

ナット+ワッシャ-

ナット+ワッシャ-

正圧 正圧 正圧

上階スラブ又は屋根等

上階スラブ又は屋根等

上階スラブ又は屋根等

イ) 吊ボルトを所定のピッチで吊る ロ) 必要に応じて座屈防止の水平補強 ハ) 必要に応じて座屈防止として角パイプ補強

耐風圧ハンガ-

10~20㎜

インサ-ト

水平補強 C-19x10x1.2等 チャンネルホルダ-

アプセットボルト

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ハ) 座屈防止に角パイプを使用する場合

イ)の作業の前に吊ボルトに角パイプを装着する。使用する角パイプは

19□又は25□を使用する。

角パイプは、吊ボルトの長さに対して100㎜程度短く切断した物を使用

し、吊ボルトを中に通した後下部をワッシャ-とナットにて仮留めしてお

く。この時、頂部はインサ-トへのねじ込み深さを考慮し吊ボルトの先端

が20㎜程度出る様にする。ハンガ-、ナットの設置はイ)の通りとする。

インサ-トへの設置は、先ず吊ボルトを取付け、次に角パイプを上部

スラブに確実に押し当てながら下部のナット締めを行い本固定する。

又、フトコロの高さが1,500㎜以上の場合はXY方向共に1,800㎜間隔で

WB-19以上にて水平補強を行う。

B. 天井下地面の施工

① 野縁受け取付

 野縁受け外部用JIS25形を使用する。(CC-25)

 計算結果に従って吊ボルトを設置し野縁受けを取付ける。

 野縁受けの固定には耐風圧ハンガ-を使用する。

 耐風圧ハンガ-は野縁受けを設置した後、必ず付属の

 アプセットボルトにて締め付ける。

② 野縁取付

 野縁は外部用JIS25形を使用する。野縁受けとの結合は、計算結果によって a)通常クリップ、b)MCクリップ、

c)耐風圧クリップのケ-スが有る。また、野縁をWバ-のみで構成する場合が有る。

a) 通常クリップを使用する場合

 所定の間隔で野縁を割付け、野縁受けにクリップを使用して

 留め付ける。この時クリップの爪はしっかりと折り曲げる。

 また隣り合うクリップの向きが同方向にならない様気を付ける。

b) MCクリップを使用する場合

 所定の間隔で野縁を割付け、野縁受けにMCクリップを

 使用して留め付ける。右図の様に、野縁受けに対しMCク

 リップを片側から引掛けしっかりと先端を折り曲げる。

 その後野縁側面をビス固定し、更にクリップのビス穴より

 野縁受けにビス固定する。この時、『背掛け』『腹掛け』共に

 野縁受けの背中よりビス打ちする。

8

角パイプ

ワッシャ-

ナット

20㎜程度出す

上部に押付ける

耐風圧ハンガ-

アプセットボルト

野縁受け

MCクリップ

野縁受け背中側

背掛け 腹掛け

耐風圧ハンガ- C-38用

耐風圧ハンガ- C-38用

野縁(W)

CW-25

MCクリップ

★ 耐風圧クリップ使用例 ★ MCクリップ使用例

野縁(W)

CW-25

MCクリップ

野縁(S)

CS-25

耐風圧クリップ

負圧

野縁受け

野縁(S)

CS-25

通常クリップ

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c) 耐風圧クリップを使用する場合

 所定の間隔で野縁を割付け、野縁受けに

 耐風圧クリップを使用して留め付ける。

 右図の様に、野縁受けに対し耐震クリップを

両側から挟み込み頂部の締付けボルト

により固定する。

③ 完了

10

水平補強

吊ボルト座屈防止

角パイプ補強

基本パタ-ン

吊ボルト座屈防止座屈防止水平補強

縦横方向に吊りボルト毎

耐風圧クリップ

野縁25形

野縁受け

吊りボルト

耐風圧ハンガ-

角パイプ補強

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   耐風圧天井に於いて、併せて耐震対策を施す必要がある場合は、当仕様をベ-スに耐震強度計算を行う。

 耐風圧補強では主に鉛直方向の強度計算を行ったが、耐震計算では主に水平力に対する強度検討を行う。

 その結果、追加補強を施す必要がある場合又は部材の変更を行う場合など、その結果に従い仕様を決める。

 尚、耐震強度計算で使用する水平震度は、設計図書及び監理者の判断によるものとする。

耐震補強仕様を決定する手順。

①  水平震度を設定するⅰ) 設計図書に記載されている場合

予め、設計者が設計図書に記載している水平震度を採用する

ⅱ) 設計図書に記載されていない場合

質疑応答により、設計監理者の判断を受け水平震度を設定。

②  既定の野縁受けのチェック・確認

ⅰ) 既定の野縁受け間隔又は①により変更した場合の野縁受けの間隔及

び野縁間隔より野縁受けの仕様をチェック・確認する。

NGが発生した場合は、取付間隔及び吊り間隔、更には野縁受けに使用

する材料の種類等を検証する。

③  既定のクリップの強度検討

ⅰ) 既定のクリップに関してクリップ1ケに掛る荷重をチェック・確認検証する。

但し、②③で変更が生じた場合は、その時の条件に於いてクリップ1ケ

にかかる荷重を算出し検討する。

④  耐震ブレ-スの検討

ⅰ) 天井面の仕様及び吊ボルトの間隔が固まった後、耐震ブレ-スの設置

について検証する。

11

耐風圧天井仕様決定

耐震天井

Ⅱ-1.

Ⅱ. 耐風圧天井の耐震補強検討

耐風圧天井に対し耐震検討を追加

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耐震計算の検証の為、新たに収集すべき情報

①  水平震度の情報

ⅰ) 設計図書に記載されている場合

 記載されている水平震度(K)を用いる。(単位 G)

ⅱ) 設計図書に記載されていない場合

 質疑応答書等により下記についての情報を得る。

a) 特定天井同等 ・・・・この場合の水平震度は下記により算出できる。

(上記の低い値なので5階以上は1.0、4階以下は軽減係数となる)

※ 告示771号より

b) 一般的耐震天井 ・・・・特別な指定が無ければ下記の通りとなる。

1: A類 上層階 1: B類 上層階

2: A類 中間階 2: B類 中間階

3: A類 1階・地下階 3: B類 1階・地下階

※ A類施設、B類施設の分別は「官庁施設の総合耐震計画基準及び同解説 平成8年度版」

   (建設大臣官房官庁営繕部監修)による。

耐風圧検討に必要な情報で共有している情報

新たに必要な情報

水平地震力(F)の算出・・・ F = x

耐震補強計算にて仕様を検討

上記計算に基づき、耐震ブレ-スの部材と設置数を決める。但し、天井の他の部分の強度を

見ながら、最終的な仕様を決定する。

Ⅱ-2.

2.2r

1.3r

0.5

施工箇所の地盤面からの高さ

水平震度

必要情報

1.0

0.6

1.0

(一)又は(三)以外の階

0.11(2N+1)を超えない整数の階から最下階

0.6

0.4

(一)

(二)

(三)

0.3(2N+1)を超えない整数に1を加えた階から最上階

rの値 r = min{[1+0.125(N-1)]/1.5,1.0} = で決まる

1.0

12

(kg/㎡) (kg/㎡)

Ⅱ-3.

施工階

設計用標準水平震度 設計用標準水平震度

水平震度(K)

建物高さ

天井重量

設計風圧力 建設地 再現期間

天井施工階

n = 3αβ

kW ・γ

b

3 ・L

n:二本の斜め材から構成される組数 k:天井を設ける階に応じて設定される水平震度

W:天井構成部材が負担する総重量 α:斜め部材の断面形状及び寸法に応じての係数 β:斜め部材の水平投影長さ γ:斜め部材の細長比 Lb :斜め部材の長さ

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● 外部天井の耐震補強の考え方

● 耐風圧計算により、算出された耐風圧天井に対し、耐震強度計算の要素を盛り込み仕様を決定する。

a) 天井面の仕様を決める

 下記の項目について検討する。

① 野縁・・・ 間隔・種類

② 野縁受け・・・ 間隔・種類

③ クリップ・・・ 種類・取付方法

④ ハンガ-・・・ 種類・取付方法

 ここで全てクリアした仕様で行う事とする

b) 耐震ブレ-スの仕様を決める

Ⅱ-3. 耐震補強計算にて仕様を検討の通りとする

b) 耐震強度計算で耐震ブレ-スの仕様と設置数を決定 !!

13

・ 任意の場所の軒天井

a) 耐震強度計算により、天井の仕様をチェック確認 !!

帳壁用風荷重領域 図1 図2

何階建ての何階?の天井

何階の天井?

地震

=水平震度 x 天井重量 水平地震力

仕上げ 野縁

フトコロ寸法

CC-25又はC-40

MCクリップ又は 耐風圧ハンガ-

耐震クリップ

耐風圧仕様

Page 15: 耐風圧天井を検討する外部軒天井の仕様を決定する手順。 P. 1 耐風圧計算による検証の前に収集すべき情報 P. 3 耐風圧天井の検証方法

耐震補強の施工

選定材料

① 耐震ブレ-ス関連部材リスト(推奨例)

● 吊ボルト3分対応

C-38x12x1.6

C-40x20x1.6

MCクロス

MCクロス・ストロング40

MCクリップガ-ド

野縁滑り防止金物

カバ-クリップ

● 吊ボルト4分対応

C-38x12x1.6

C-40x20x1.6

MCクロス

MCクロス・ストロング40

MCクリップガ-ド

野縁滑り防止金物

カバ-クリップ

〃 〃 野縁受けC-40時

14

MCクリップ使用時

C-45x30x10x1.4 45x30x10x1.4 〃 各メ-カ-品 選択

Ⅱ-4-1.

材 料 名 呼 称 規格・寸法 表 面 処 理 メ-カ-名 備  考

耐風圧クリップ使用時

ブレ―ス下部受金物

50x30x10x1.4 〃 〃

(株)サンユ- 耐風圧計算により

t=2.3、3.2㎜ 溶融亜鉛メッキ (株)サンユ-

〃 〃

ブレスバ- 25x25x5x1.0 溶融亜鉛メッキ

MCクリップ使用時

C-45x30x10x1.4

C-50x30x10x1.4

C-60x30x10x1.6

野縁受けC-40時

C-40 〃

溶融亜鉛メッキ

野縁受けCC-25時

〃 〃

〃 選択

〃 (株)サンユ-

CC-25 溶融亜鉛メッキ 各メ-カ-品

材 料 名 呼 称 規格・寸法 表 面 処 理 メ-カ-名 備  考

60x30x10x1.6

t=1.6、2.3㎜

〃 〃

耐風圧計算により

60x30x10x1.6 〃 〃

C-50x30x10x1.4 50x30x10x1.4 〃 〃

〃 能重製作所

頂部金物

耐風圧クリップ使用時

C-40 〃 〃 選択

〃 (株)サンユ- 野縁受けCC-25時

CC-25 溶融亜鉛メッキ 各メ-カ-品 耐風圧計算により

Gブレ-スフリ-(4分対応)

Ⅱ-4.

〃 〃

t=2.3㎜ 〃 〃

Gブレ-ス(4分対応) t=2.3㎜ ZAM 能重製作所

C-60x30x10x1.6

〃 〃 一般クリップ使用時

〃 能重製作所

45x30x10x1.4

耐風圧計算により

〃 〃 選択

各メ-カ-品 選択

ブレ―ス材

〃 〃 一般クリップ使用時

ブレ―ス材

(株)サンユ- 耐風圧計算により

ブレ―

ス下部受金物

頂部金物

MCブレ-ス・ストロング

MCブレ-ス

ブレスバ- 25x25x5x1.0

Page 16: 耐風圧天井を検討する外部軒天井の仕様を決定する手順。 P. 1 耐風圧計算による検証の前に収集すべき情報 P. 3 耐風圧天井の検証方法

C-45x30x10x1.4 C-50x30x10x1.4 C-65x30x10x1.6

C-40CC-25

15

部材ラインアップ

カバ-クリップW カバ-クリップS ブレ-ス下部受け材ブレ-ス下部受け材

MCブレ-ス・ストロング

MCクリップガ-ド 野縁滑り防止金具

ブレ-ス材 C45x1.4 ブレ-ス材

Gブレ-スMCブレ-ス

MCクロス MCブレ-ス・ストロング40

ブレ-ス材

25x25x5x1.0

C50x1.4 ブレ-ス材 C60x1.6ブレスバ-

25

25 5

30

45 10 10

50

30 10

65

30

t=3.2

t=2.3

t=2.3

t = 2.3

t =1.6 t =1.6

38

12

40

20

t =1.6 t =2.3

t =3.2 t =2.3

t =1.6 t =2.3

Page 17: 耐風圧天井を検討する外部軒天井の仕様を決定する手順。 P. 1 耐風圧計算による検証の前に収集すべき情報 P. 3 耐風圧天井の検証方法

施工要領

耐風圧計算及び耐震強度計算において算出された仕様に基づき施工を行う。

吊ボルト、野縁受け、野縁の設置は前章Ⅱ-2施工要領によるものとする。

ここでは、耐震ブレ-スの設置要領を示す。

耐震ブレ-スは、算出された必要組数を天井内の過密具合等を考慮しながら

バランス良く配置する。

1. (吊ボルトのみの場合)

① ブレ-ス材の頂部の取付 (X・Y方向共通)

選定されたブレ-ス材にMCブレ-ス・ストロング又はMCブレ-ス

を取付ける。(P.20、21 同材料の取付方参照)

吊ボルトが4分の場合はGブレ-スを使用する。

準備が整ったら、吊ボルトの吊元にブレ-ス材を取付ける。

取付位置は、出来るだけスラブ近付け、概ね吊元より50㎜以内とする。

② ブレ-ス材の下部の固定 (X方向:野縁方向)

X方向(野縁方向)のブレ-ス材の下部は、ブレ-ス下部受け

材を設置し、同材にブレ-ス材をビス固定(2本留め)する。

ブレ-ス下部受け材は野縁受け3本以上に跨がせてMCクロス

を使用して取付ける。(野縁受けがC-40の場合はMCクロス・ス

トロング40を使用する。)

ブレ-ス下部受け材は野縁受けと同材とする。

ブレ-ス材下部の相互の離れは200㎜程度とする。

③ 【ブレ-ス設置部の野縁滑り止め補強】

野縁滑り止め補強は、ブレ-スの下部を固定した廻りのクリッ

プに施す。対象クリップは、ブレ-ス下部受け材の両側

の野縁に対して野縁受け3本分以上である。通常クリップを使

用時はカバ-クリップ、MCクリップを使用時はMCクリップガ-

ド、耐風圧クリップ使用時は野縁滑り止め金物を設置する。

 (図はMCクリップ+MCクリップガ-ドを示す)

④ ブレ-ス材の下部の固定 (Y方向:野縁受け方向)

Y方向(野縁受け方向)のブレ-ス材の下部は、野縁受けに

ビス固定(2本留め)する。

ブレ-ス材下部の相互の離れは200㎜程度とする。

⑤ 【ブレ-ス設置部の野縁滑り止め補強】

野縁滑り止め補強は、ブレ-スの下部を固定した廻りのクリッ

プの廻りに施す。対象クリップは、ブレ-スを取付けた野縁受け

と野縁との固定クリップ2ヶ所に対して行う。

その使い分けは、上記の③と同様である。

Ⅱ-4-2.

(X方向のブレ-ス材設置)

(Y方向のブレ-ス材設置)

(X・Y方向共通)

(MCブレ-ス・ストロング使用例)

17

30°~60°

ブレ-ス材

MCブレ-ス・ストロング

ブレ-ス下部受け材

MCクロス

30°~

100㎜以内

100㎜以内

野縁受け

MCクリップガ-ド

30°~60°

100㎜以内

100㎜以内

ブレ-ス材

野縁受け

MCクリップガ-ド

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2. (角パイプ補強を設ける場合)

吊ボルトの座屈防止として角パイプでの補強が必要な場所に、耐震ブレ-スを取付ける場合は、角パイプの取付

方法を変える必要がある。耐風圧仕様のみの場合は、角パイプを吊元に押し当てる様にして下部でワッシャ-と

ナットにて固定するが、耐震ブレ-スを必要とする場合は、角パイプが頂部まで伸びているとブレ-ス取付用の

金物を取付ける事が出来ない。従って角パイプを吊ボルトに取付ける際、頂部からの離れを100㎜程度取って止

める様にする。角パイプ上部の押えはワッシャ-とナットを使用して行う。

① ブレ-ス材の頂部の取付 (X・Y方向共通)

選定されたブレ-ス材にMCブレ-ス・ストロング又はMCブレ-ス

を取付ける。(P.20、21 同材料の取付方参照)

吊ボルトが4分の場合はGブレ-スを使用する。

準備が整ったら、吊ボルトの吊元にブレ-ス材を取付ける。

取付位置は、角パイプとスラブの間に出来るだけ上方に取付ける。

(図はMCブレ-ス・ストロング使用時を示す)

② 以下は、1.(吊ボルトのみの場合)の②~⑤の取付け作業を行う。

③ 完了

18

100㎜程度出す

(ブレ-ス取付金物取付位置として)

角パイプ

ワッシャ-

ナット

100㎜程度出す

ワッシャ-

ナット

MCブレ-ス・ストロング

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19

基本パタ-ン+耐震ブレ-ス

吊ボルト座屈防止水平補強+耐震ブレ-ス

吊ボルト座屈防止角パイプ+耐震ブレ-ス

角パイプ補強

座屈防止水平吊ボルト毎縦横

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Ⅲ. 各種金物の取付方法

① MCブレ-ス・ストロングの使用方法     【用途:ブレ-ス材を吊ボルト頂部に固定させる】

イ) MCブレ-ス・ストロングにブレ-ス材を取付ける

選定されたブレ-ス材の先端部をMCブレ-ス・ストロング裏面の凸部にあてがい、ビス穴より側面、背面共に

ビス2本留めにて固定する(図1)。腹面側への取付は、リブ部に取付用穴よりビス留めにて取付ける(図2)。

必ず2面固定とする。

ロ) ブレ-ス材を吊ボルト頂部に取付ける

イ)でセットされたブレ-ス材を吊ボルト頂部に取付ける。

初めに、MCブレ-ス・ストロングに回転用スリングを回転蓋の耳部分に取付けておく(図3)。

MCブレ-ス・ストロングの吊ボルト設置部を吊ボルトに当てがい、頂部まで押し上げる(図4)。頂部に達したら、

回転用スリングを斜め下方に引き、回転蓋を回転させる(図5)。回転が完了すると同時にストッパ-が溝に

納まる(図6)。確実に留め付けられた事を確認したら、スリングの一方を引っ張り耳より取り外して完了(図7)。

20

取付け完了

図2 図1

吊ボルト

設置部

回転蓋

ブレ-ス固定部

側面

背面

バネストッパ-

凸部

背面側への取付

側面

背面

腹面側への取付

側面

腹面

図3 図4 図5

スリングを回転蓋の

耳部に図の様にして 取付ける。

吊ボルト設置部を吊ボルト

に当てがい、そのまま頂部 まで押し上げる。

斜め下方に引っ張り 回転蓋を回転させる。

図6

カチッと止まる

回転

バネストッパ-

取付け完了

スリングを引き抜けば 取付け完了

図7

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② MCブレ-スの使用方法     【用途:ブレ-ス材を吊ボルト頂部に固定させる】

イ) MCブレ-スにブレ-ス材を取付ける

MCブレ-スの向きを(図8)の様に腹面と背面と呼ぶ事とする。ブレ-ス材を取付ける際は、2種類の方法があ

る。まずは(a)の様な取付方法である。MCブレ-ス腹面の凸部にブレ-ス材をあてがい、MCブレ-スの背面

よりビス2本留めにて固定する方法である。もう一つは(b)の様にMCブレ-スの背面とブレ-ス材を背中合わ

せにし、MCブレ-スの腹面よりビス留めする方法である。取付けるブレ-ス材の向きにより使い分ける。

ロ) ブレ-ス材を吊ボルト頂部に取付ける

イ)でセットされたブレ-ス材のMCブレ-ス部を吊元まで

伸ばし、MCブレ-ス下方の切欠き部に吊ボルトを確実に

嵌め込む。(図9)

次に、ブレ-ス材を手前に回転させながら下方に引っ張

るとMCブレ-ス上方の切欠き部に吊ボルトが嵌り込む。

(図10)

ブレ-ス材を左右に動かしブレ-ス材が吊ボルトより外れ

ない事が確認出来たら、取付完了となる。(図11)

19

MCブレ-スとブレ-ス材を取付ける

(a) (b)

(腹面) (背面)

図8

吊りボルトへの取付完了

先に 下部を嵌める

回転させながら

下へ引っ張る

図9

図10

図11

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~硅酸カルシウムt8㎜~ の時

3 分 3 分 4 分

1 N/㎡

2 N/㎡

3 N/㎡

4

5 N/㎡

6

7

8 N/㎡

9

#

# N/㎡

#

# N/㎡

#

# N/㎡

※ 耐風圧天井を御検討の際は、(株)サンユ-技術部までお問い合わせ下さい。

吊ボルト座屈寸法

角パイプ19 角パイプ25

500 1,110

野縁留付け材

(使用クリップ)

クリップt0.8

MCクリップt0.8

380 850

380 840

410

430

420

950

900

天井張り物

430 960

420 930

〃 〃

900

303.0 227.5

227.5

5,000 600 600 600 227.5227.5

930

390 860

960

430 960

4,500 750 600 750 182.0 151.5

〃 600 750 600 227.5

4,000 750 600 750 182.0 182.0

〃 600 750 600 227.5 227.5

〃 750 600 750 227.5 182.0

〃 600 750 600 303.0 303.0

182.0 151.5

410

900

600 303.0 303.0

227.5 227.5

227.5 182.0

750

750

750

750 900

600

900

750

750

Ⅳ. 耐風圧天井 風圧荷重別 検討施工例

設計風圧荷重 吊ボルト間隔

ボルト径

野縁受け間隔

CW-25のみ CS-25のみ

野縁間隔

〃 750

900

2,000

2,500

3,000

900

900 900

間隔X

CC-25

900

750

900

単位(㎜)

20

間隔 X 間隔 Y

900

1,500

間隔a

900

/ 材料

風圧荷重設定

3,500 750

600

間隔a´

900

440

303.0 227.5

151.5 130.0

227.5 182.0

野縁25形

野縁受け

耐風圧ハンガ- 吊りボルト

硅酸カルシウム板t8㎜

吊ボルト間隔 Y

吊ボルト間隔 X 野縁間隔 a

フトコロ h

(野縁受け間隔方向)

(野縁受け吊り間隔方向)