脊柱障害 ー 最近の治療動向 ー

高松赤十字病院 整形外科

三代卓哉

Up to date 2013.7.25

整形外科外来状況

平成23年7月、8月の整形外科一般外来患者

新患患者 月曜日2日間 64例

男性24例、女性40例

・腰痛下肢痛 34例 ・頚部痛上肢痛 4例

・骨折 2例 ・上肢、下肢しびれ 5例

・膝関節痛 6例 ・その他

2011年 2013年 2013/1-6月

222件 280件 161件

脊椎手術実績

34%

19% 17%

17%

6%

2% 1% 1% 1% 2%

高松赤十字病院脊椎手術内訳（2年間 502件）

腰椎MED 頸椎椎弓形成 脊椎固定術 腰椎椎弓切除

腰椎MEL 頸椎MEL 脊髄腫瘍 Love法

側弯症手術 その他

一般的脊椎疾患

Vancouver

頚椎疾患の病態

先天異常 変性疾患 外傷

神経根症 頚髄症

不安定性 骨折

頚椎症性脊髄症ＣＳＭ

頚椎椎間板ヘルニア

頚椎後縦靱帯骨化症ＯＰＬＬ

化膿性脊椎炎

リウマチ性脊椎炎

頚髄損傷

頚髄腫瘍

脊椎損傷（骨折・脱臼）

頚椎症性脊髄症CSM (Cervical Spondylotic Myelopathy)

頚椎後縦靱帯骨化症OPLL (Ossification of the Posterior Longitudinal Ligament)

化膿性脊椎炎

頚髄損傷

頚髄腫瘍

片開き式 棘突起縦割法

頚椎椎弓形成術 （Laminoplasty）

Cervical Endoscopic Laminoforaminotomy

(CELF) for Cervical Radiculopathy Adamson 2001

腰椎疾患

腰痛のみ

変形性腰椎症、変性側彎症、骨粗鬆症、

脊椎骨折、椎間板症、腰椎分離症・・・

下肢痛を伴う腰痛

腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、

腰椎変性すべり症、腰椎分離症・・・

腰椎疾患

腰椎椎間板ヘルニア LDH (Lumbar Disc Herniation)

1年後自然退縮 初診時

1年後 初診時

腰部脊柱管狭窄症 LCS (Lumbar Canal Stenosis)

内視鏡下片側進入両側除圧

脊椎制動術（観血的除圧術） 局所麻酔

伸展位 伸展位

腰椎変性すべり症 椎体間固定術PLIF

急性硬膜外膿瘍

椎弓切除創部廓清

転移性脊椎腫瘍

A Revised Scoring System for Preoperative Evaluation of Metastatic Spine Tumor Prognosis. Tokuhashi, Yasuaki; Matsuzaki, Hiromi; Oda, Hiroshi; Oshima, Masashi; Ryu, Junnosuke Spine. 30(19):2186-2191, October 1, 2005.

Tokuhashi score = 9

腫瘤

手術所見

術後X-p

Spinal deformity

100

Dual Rods Growth Guidance Technique

術後2年

64

36

34

50

36

23

思春期特発性側弯症

Vertebral Colmun Manipulation

17

CR: 70% BH: +5cm

骨粗鬆症を基盤とした 脊柱障害

Takamatsu Red Cross Hospital

Takuya Mishiro

高齢者の整形外科的障害

骨粗鬆症患者 1200万人 骨粗鬆症による骨折 寝たきりの原因第3位 大腿骨頚部骨折 15万人 脊椎圧迫骨折，脊椎変形による神経障害 消化器，呼吸器症状 骨粗鬆症予防 ビスフォスフォネート製剤 骨吸収抑制作用 PTH製剤 骨形成作用

腰椎圧迫骨折

偽関節

Hyperkyphosis Predicts Mortality Independent of Vertebral Osteoporosis in Older Women Ann Int Med 2009, Kado DM et al

Baloon kyphoplasty(BKP)

せんので担当医に相談してください．当日もしくは翌日から歩行可能です．術後3-7日で退院可能です．

74女性 脊柱後側彎症 10年来の強い腰痛．

T10-S PSF Sagittal balance 改善

脊椎術中術後合併症 血腫・血栓・感染

術後血腫 術後50分 MRI撮像

術後60分 四肢麻痺増悪，持続勃起・四肢知覚脱失

術後100分 全身麻酔下血腫除去，椎弓切除 血腫除去後 四肢筋力改善

術中神経障害をスクリーニング 術中脊髄モニタリング MEP, SEP

術後合併症回避のために 脊髄モニタリング (MEP, SEP)

術中の連続的な神経状態の情報源．

神経状態の変化を素早く察知できる．

患者に最高の結果をもたらす補助となる．

丁寧な止血操作，ドレン留置

後血腫による合併症回避

丁寧な形成外科的皮下縫合

術後48時間以内での一時閉鎖を促し，術後

感染のリスクを回避．