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機械設計製図 10(11)15回:授業資料 部品図の作成~組立図完成 CAD教室:N棟6階,N602a設計製図室 火曜日 担当:吉川

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機械設計製図

第10(11)~15回:授業資料

部品図の作成~組立図完成CAD図

教室:N棟6階,N602a室 設計製図室

火曜日 担当:吉川

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計画図の見直し修正が終わったら部品図(製作図)を作成する(下記3点)1)主軸2)羽根車3)ケーシング

(側面断面)

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主軸部品図作成の留意点加工基準形体を明示し、基準形体からの長さを表示(羽根車側軸受の胴付き面)

全長は材料取りに必要、( )で表示すべき

普通寸法公差で干渉の恐れある場合は、公差を設定(計画図授業資料に説明した二乗平均累積誤差参照)

回転方向とねじの関係・・・羽根止めナット用、右ねじ、細目ねじ

はめ合い公差(お手本に従う…計画図と照合)

幾何公差:軸受挿入面に対する羽根車嵌合部の振れ

表面粗さ(次ページ)

キー溝詳細

JIS B0041(センタ穴の簡略図示方法)

Note:素材焼準・・・焼きならし(Normalizing)

(S30C…機械構造用炭素鋼)

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主軸の表面仕上げ(推奨)軸接手嵌合面 Ra1.6

軸受嵌合面 Ra1.6

軸受胴付き面 Ra3.2

羽根車嵌合面とボス胴付き面 Ra3.2

グランドパッキン装着面 Ra3.2

キー溝側面 Ra3.2

キー溝底面 Ra6.4

その他の箇所 Ra12.5

(Ra0.8は、切削加工ではなく、研削仕上げになるのでなるべく避ける)

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この部品の取付基準

① ②

③重要な寸法

P151

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お手本

この部品の取付基準

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A B0.025 A-B

A,Bを中心として軸を回転したとき、ダイアルゲージで測定した位置の振れが0.025mm以内

幾何公差:円周振れ

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羽根車部品図作成の留意点加工基準形体を明示し、基準形体からの長さを表示(羽根車ボス右側(吸込みと逆側)端面)

機械の動作中心(羽根翼中心線)から加工基準面までの寸法を明記(ケガキ基準となる)

ライナリング摺動面右に機械加工端面設ける(エンドプレ設定)

回転方向・・・吸込み側から見て左(CCW)

はめ合い公差(ボス軸穴)・・・お手本通り

幾何公差:ライナリング摺動面の軸心穴に対する同心度(お手本は0.1だが、今回は0.05とする)

表面粗さ(キー溝側面底面:主軸と同じ、ライナリング摺動面Ra3.2を推奨、他はお手本通り

キー溝

Note お手本通り

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この部品の取付基準

取付基準からの寸法と公差設定が干渉を防ぐ

P159

動作中心

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お手本

材質はCAC402

羽根翼は、全部描かなくても、2枚描いてピッチ角度の表示と、「翼z枚 等配」と指示することでも可

「翼6枚等配」

ピッチ角度

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ケーシング(側面)部品図作成の留意点加工基準形体(取付基準)を明示し、基準形体からの長さを表示(ケーシングカバーとの接面)

機械の動作中心(渦間室中心線)から加工基準面までの寸法を明記(ケガキ基準となる)

軸受台取付ボルトねじ穴(渦巻き室に貫通せぬこと)JIS B1173(植込みボルト)

JIS B0203 (管用テーパネジ)プラグ3ヶ所

はめ合い公差(ライナリング、カバー)

幾何公差:ライナリング嵌合面のカバー嵌合面に対する同心度(お手本は0.1だが、今回は0.05とする)

表面粗さ(カバー嵌合面、カバー当り面、Oリング装着面取りRa3.2 他はお手本通り)

Note お手本通り

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ねじ穴のねじ深さとした穴深さネジの表し方

A B

C

貫通しないよう注意!

8-M8 ねじ深さ15下穴径6.8深さ19

サイズ M8 M10

ピッチ 1.25 1.5

下穴径 6.8 8.5

ボルトのねじ長さA植え込みボルト2種

11 15

ねじ深さB 14 18

下穴深さC 18 23

B=A+P+1.5 を切り上げC=B+3Pを切り上げP:ねじピッチ

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この部品の取付基準

取付基準からの寸法と公差設定が干渉を防ぐ

P152カバーとの当り面

渦巻室中心から取付基準面

この厚さは、次ページのT

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T

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お手本

この部品の取付基準

カバーとの当り面

ボルトねじ穴

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幾何公差品物の形状の幾何学的な精度を示す指標

設計で意図する形状からのずれ(ゆがみ)の程度

幾何公差は、製品の性能・機能を確保するために必要な要求精度で、寸法公差と同様、指定された幾何公差以内に部品が仕上がるように加工を注意深く行う

製造上、指定された幾何公差に収めることができない場合もあり、その場合、設計と協議(許容値の見直し)

16

設計意図の形状 出来上がった物品の形状(二点鎖線が意図する幾何形状)

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幾何公差要求精度の図面表示記号

17

種類 特性 記号

姿勢公差 平行度

直角度

傾斜度

位置公差 位置度

同心度

同軸度

対称度

振れ公差 円周振れ

全振れ

基準線あるいは基準面(データムとよぶ)からの、幾何学的なずれを示すもので、下表に示すような種類がある。

羽根車、ケーシングに適用箇所あり

主軸に適用箇所あり

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18

表面粗さ機械加工で仕上げられた表面の凹凸の度合いのこと(加工の際に生じた細かい凹凸)

現在は、表面の粗さ曲線における算術平均粗さRaで凹凸度合いを数値で表す(でこぼこした表面の山の、高さ方向の平均値)(以前は、断面曲線の中心線平均粗さで定義)

Ra

表面の粗さ曲線

基準位置

平均高さ

他の定義方法と区別するため、図面上の表面指示記号内には粗さの要求数字だけでなくRaを表記

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19

表面粗さ以前は△記号(▽、▽▽、▽▽▽)で表示していたが、今は一括してRa数値で表示

図示記号

除去加工の有無を問わない

除去加工を行う

除去加工をしない(あるいは許さない)

Ra3.2除去加工。算術平均高さ3.2μmRaを数字の前に表記する加工する部品の全周面に同一の表面形状を適用する場合

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1.14寸法表示の注意事項部品が設計意図通りの精度で正しく加工されるためには、一定の規則に従って、図面の寸法表示を行うことが重要JIS B0001の寸法記入原則

寸法記入の原則 説明、理由、意味、目的

必要な寸法は必ず記入 寸法の他公差、表面粗さ、はめ合いなど

出来るだけ主投影図に記入 最も形状のわかりやすい図に表示

寸法を計算する必要がないように

加工者が計算しないと必要な寸法が解らない図面はダメ

工程ごとに配列を分ける 旋盤、フライスなど工程別に分寸法表示

関連寸法は、なるべく一か所にまとめて記入

あっちみてこっちみては見落としや誤解を招きやすい

必要あれば、基準とする点、線、面を基に寸法記入

加工基準となる「基準形体」がある場合は、そこからの寸法で表示

重複記入を避ける 重複記入が必要な場合は、該当寸法に印をつけて、注記欄に説明追記

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1.14 寸法表示の注意事項

30

21

50

100

20 50

100

良い記入例・加工する寸法が明示されている・重要でない寸法を表示しない(累積誤差矛盾を解消)

良くない記入例1・加工する寸法が計算しないとわからない

3020 50

100

良くない記入例2・寸法を入れ過ぎて見づらい・累積誤差の矛盾が生じる

30 5020

良くない記入例3・全長が記入されていない・累積誤差の矛盾が生じる

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1.14 寸法表示の注意事項累積誤差に注意

22

基準面A 10

30

5070

100

10 20 20 20 30Aの基準形体がある場合

上の寸法表示は良くない中級公差+0.2の集積で軸の右端で最大1.0の誤差が生じる可能性あり(2乗平均で0.45)

下のように基準点からの寸法で表示する軸右端でも0.2の公差を押さえることができる

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1.14 寸法表示の注意事項

工程別に寸法表示を分けた例

(旋盤加工寸法と穴、ねじ加工寸法を分ける)

23

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部品図3点を描いたら計画図に部品図で発生した変更箇所を反映し風船を揚げて組立図とする

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③ 最終計画図(組立図)

・必要な全ての部品を描いているか。

・部品表とフーセン(風船)は一致しているか。

・主要な寸法、公差、は記入してあるか。

・消えてしまった線や文字、形状は無いか。

・製作図(部品図)作成段階で修正した寸法があれば、最終計画図に反映すること

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計画図から組立図への展開

本来は、計画図から寸法や設計情報を消した断面図を作り、部品番号(風船)を上げ、部品番号、部品名、材料、数量、その他の備考欄に必要事項を記した部品表を添えて組立図とする

しかし、演習においては完成した計画図の寸法や注記事項は残したまま、部品番号風船を上げ、部品表は部品番号、部品名、数量とする(今回は、材料欄記入不要)JIS B8313(ポンプの材料)(参考)

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学生No.と氏名(黒のボールペンで)

羽根止めナット用座金(無くてもよい)

30は長さ。植込みボルトの場合、ケーシング側(植込み側)ねじ長さ+軸受台フランジ厚+ナット高さ+3ピッチ

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1 2 35

19

178 9 10

13 11 12 18 14 20

16 15

22

21

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部品表

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④、部品図(羽根車、ケーシング、主軸)

・必要な全ての形状を描いているか。

・ヨコ(長さ)の寸法、公差は記入してあるか。

・消えてしまった線や文字、形状は無いか。

・タテ(径)の寸法、公差は記入してあるか。

・斜め(面取り、隅R)の寸法は記入してあるか。・詳細図(キー溝など)の寸法、公差は記入してあるか。

・仕上げ記号は記入してあるか。(右上も)

・ノートは記入してあるか。

・部品表、表題欄は記入してあるか。

・必要な幾何公差を指示しているか

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ヨコ

タテ

斜め

詳細図

ノート

仕上げ記号

表題欄

部品表

仕上げ記号

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機械設計製図

提出前の確認

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①設計計算書・手書きの計算書とプリントの計算書は整合していて、誤りはないか

②計画図、部品図の照合(図面寸法にレ点チェック)

Design=サインをする=設計する製品の責任を明確にすること

・計算書の内容と、メリディアン輪郭図(A3方眼紙)、計画図、羽根車の部品図の各寸法は、すべて一致しているか。

・計算書の内容と、ボリュート形状図(A2方眼紙)、計画図、ケーシングの部品図の各寸法は、すべて一致しているか。

・計算書の内容と、計画図、主軸の部品図の各寸法は、

すべて一致しているか。

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主軸 製作図(部品図)羽根車嵌合径は計算書と一致するか、公差は適切か

軸受嵌合径と嵌合幅は、選択した軸受と整合するか公差は適切か

グランドパッキン挿入径は計画図通りか

継手側軸端径は適切か

羽根止ナットねじサイズ・ピッチ・方向は適切か

キー溝寸法と公差は適切か

加工基準面から長さ寸法が適切に表示されているか

羽根車嵌合部長さは適切か

羽根車中心~軸受A~軸受B~軸端が、計画図と整合するか

各部仕上げ記号、幾何公差、面取り、隅Rは適切か

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羽根車製作図(部品図)外径は、計算書D2と一致しているか

出口幅は、計算書b2と一致しているか

軸嵌合径、キー溝寸法は、主軸と整合するか、公差は適切か

摺動径は、計算書と一致するか

摺動長さは、計画図と整合するか

目玉径は、計算書Deと一致するか

翼入口径、入口幅は、計算書D1,b1と一致するか

ボス長さ、ボス外径は、計算書lb,dbと一致するか

加工基準(ボス右端面)からの各加工長さと、羽根車中心から加工基準面までの寸法表示が正しいか

翼枚数は計算書zと一致するか、回転方向は正しいか

各部仕上げ記号、幾何公差、隅Rは適切か

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ケーシング製作図(部品図)吸込、吐出フランジ口径、寸法は、計算書および計画図と整合するか

基礎円直径は、計算書D3と一致するか

ボリュート幅は、計算書b3と一致するか

ライナリング嵌合径、カバー嵌合径、および公差は計画図と整合するか

ボリュート断面は、計算書と整合しているか(角度、各断面高さ、隅のR)

吐出フランジ高さ、中心高さは計画図と整合するか

吸込フランジ端面~渦巻室中心は計画図と整合するか

加工基準(カバー取付端面)からの各加工長さと、渦巻室中心から加工基準面までの寸法表示が正しいか

各部仕上げ記号、幾何公差、隅Rは適切か

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提出図書確認が完了した人は

CADで主軸部品図を作成してみよう

CAD (ME10) 基本操作: ME10

設計者の心得、図面表示の原則、標準化の考えを、もう一度次ページ以降に掲載します。今後の参考としてください。

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設計の流れ

設計作業は,

機能 → 機構 → 構造

を何度も繰り返し評価しな

がら進んでいく。

一度の評価で設計がうまくいくことはない。

計画図 → 最終計画図

までの作業が重要!

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1.13設計者の心得担当製品の実際の使用状況、運転状況を自分の目で確認

使用者にヒアリングして、要望事項や困りごとを収集

製造現場へ足を運び、加工・組立・検査・試験など関係各部門の人々の意見に耳を傾ける

担当製品以外にあらゆる機械に目を向けて、その機構や構造、材料、などを設計的思考で観察

視野を広げて設計に生かす努力

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1.15標準化とコストダウン製造業の3大要素はQCD(品質・コスト・納期)

QとCはトレードオフの関係といわれている。設計者は、Cを下げるためにQがおろそかになることは避けなければならないQを維持しつつCを抑えるためにはどうすればよいか1円でも安く作るためにはどうすればよいのか思考を停止せずに地道な努力を積み重ねる

一つの方策として標準化による設計合理化を図ることで、加工量の節約、購入費の削減、などコストダウンにつながる

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標準数の適用

標準数適用の利点

・標準数列は、等差数列ではなく、等比数列

寸法を決める際の合理性あり、バリエーションをいたずらに増やすことなく、多様な顧客仕様に対応することが可能

・標準数の適用により、製作に必要な治工具の種類も限定することが可能となり、コストダウンにつながる

標準数の考え方と使用方法は 「JIS Z 8601標準数」に解説されている。次ページに概要

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標準数の使用方法概要(JIS Z 8601より)

工業標準化・設計などで、段階的に数値を定める場合には標準数を用い、単一数値を定める場合でも標準数から選ぶようにする。

標準数は、基本数列の中で増加率の大きい数列から選ぶ。すなわち、R5,R10,R20,R40の順で用いる。基本数列によれない場合のみ

R80を用いる。

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標準数列(JIS表から一部抜粋)R5 R10 R20 R40 R80

1.00

1.00

1.00

1.001.001.03

1.061.061.09

1.121.12

1.121.15

1.18

1.25 1.251.25

1.32

1.60

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市販部品の使用コストを適正に抑えて製品作りするポイントの一つ市販部品の使用 標準的市販品は廉価購入可能特に、ネジ部品(ボルト・ナット)、シール部品(Oリング)などは、市販標準部品を適用する

・ネジは特殊なサイズの場合、ネジ模範から作らねばならず コストアップ、納期延長

・Oリングは特殊サイズの場合、型から起こさねばならず コストアップ、納期延長

・フレームやベースなど構造部材は、市販鋼板(幅、厚さ)を 出来る限り加工せずにそのまま使用するように設計すると加工費を削減できる

JIS規格の部品寸法は、標準数列から選定されている

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