自動車用内燃機関技術研究組合(AICE 2019年度からの次期AICE...
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2019年度の研究テーマ概要
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AICE研究企画委員会 委員長
河本 桂二(日産自動車株式会社)
自動車用内燃機関技術研究組合(AICE) 公開フォーラム-2019年度からの次期AICEの共同研究企業募集に関する説明会-
2018年10月26日
本日の内容 2
1. 19年度以降の研究関連事業
2. AICEプロジェクト研究の企画プロセス
3. AICEプロジェクト研究のテーマ概要
4. 今後の予定
本日の内容 3
1. 19年度以降の研究関連事業
2. AICEプロジェクト研究の企画プロセス
3. AICEプロジェクト研究のテーマ概要
4. 今後の予定
産業力向上 人材育成 将来への布石
*研究事業
2019年度からのAICEの研究・事業概要 4
将来のシーズ探索
*モデル活用事業&ベンチマーク事業
人材育成事業
* 経産省補助事業 2018年度~2020年(単年度事業)
2019年から新たな産学官連携により、4事業を推進していく
19年度以降のAICE事業と研究カテゴリー 5
3つのカテゴリーで研究関連の事業を推進
AICEプロジェクト研究
AICEモデル基盤研究
萌芽的研究
産の具体的ニーズに基づく研究テーマ(計20テーマ)
モデル基盤構築と発展のための検証を含めた研究
アカデミアによる将来シーズのFeasibility Study
AICEモデル基盤研究および萌芽的研究の概要 6
【AICEモデル基盤研究】目的:MBD基盤ツールの構築に必要な要素研究を、モデルの検証を含めて実施する内容:
・19年度はSIP主要成果の3D燃焼シミュレーションモデルHINOCAについて、流動、噴霧、火炎伝播などの現象別に、検証に基づくモデル改良の方向性を検討する。⇒ 1年間で実施し、20年度以降のモデル進化研究に繋げていく方針。
・SIP事業からの継続性を重視し、AICE組合員と関連する研究実施者とで研究を推進する方針。
【萌芽的研究】目的:将来有望となるシーズを探索し、今後のプロジェクト研究への発展に繋げる。
また、アカデミアからの自由な発想を重視し、サイエンスの発展も促進する。内容:
・究極熱効率、ゼロエミッションというAICE研究スローガンに資する研究アイデアを大学から募集し、実施。 18年12月上旬までに案件を決定する予定。
・研究期間は20年度末までの2年間。大学のみで研究を実施。
両研究カテゴリーとも、共同研究企業は研究成果にアクセス可能
本日の内容 7
1. 19年度以降の研究関連事業
2. AICEプロジェクト研究の企画プロセス
3. AICEプロジェクト研究のテーマ概要
4. 今後の予定
AICEプロジェクト研究テーマの策定プロセス 8
✔ 研究スローガンおよび研究領域の設定
✔ 各領域ごとに専門部会(サブPG)を設置
✔ 研究テーマ候補の具体化=研究企画書の作成
研究詳細計画・予算確定
✔ 研究テーマの優先順位付け
✔ 研究ニーズおよびテーマ候補の募集
“電動化も見据えた内燃機関の進化”を目指し、“多様な企業が参画できる幅広い領域”を設定
①AICE研究スローガン②組合員+賛助会員のニーズ③FY18までのAICE研究およびSIP事業の成果を考慮し、38のテーマ候補を具体化
ブラインドアンケートにより、AICE組合員および賛助会員から合計255の案件を集約
20テーマをFY19から実施することに決定
AICE組合員および賛助会員から総勢約210名が10グループに参加
研究テーマ毎の詳細検討(Discussion Groupでの活動)
11月上旬~1月下旬で実施予定※賛助会員、共同研究申込み企業も参加可能
19年1月末までに各大学・研究機関毎の予算計画を確定させる予定
19年度からの研究スローガンと領域 9
研究スローガン:「地球にやさしい内燃機関 究極の熱効率、ゼロエミッションに向かって」No. 領域 (PG) 位置付け 専門部会 (サブPG)1 燃焼 内燃機関の核心領域 SI燃焼
CI燃焼2 フリクション・
信頼性・NVH主に熱効率向上、排気低減に伴う諸課題に対処し、製品として成立させるための技術を扱う領域
摩擦損失低減信頼性NVH
3 熱マネジメント 50%超の熱効率実現と車両実用燃費向上に不可欠な領域
熱マネジメント
4 排気 ゼロエミッション実現に不可欠な領域
ガソリン後処理ディーゼル後処理
5 システム・制御 革新的制御技術と、モデルに基づく開発を支えるCAE技術を扱う領域
CAEMBD
すべての研究テーマの出口をモデルベース開発基盤の構築整備(物理モデル構築, およびプラットフォームへの実装と検証)と定めた
研究領域とエンジン部品の相関 10
様々な企業にご参加いただけるよう、幅広い研究領域を設定
部品システムサブシステムまたは
部品の例 燃焼フリクション・
信頼性・NVH熱マネジメント 排気
システム・制御
燃焼 燃料供給・噴射系 〇 〇 〇 〇点火系 〇 〇 〇
主要構造 シリンダブロック・ライナー 〇 〇シリンダヘッド・動弁系 〇 〇 〇ピストン・ピストンリング 〇 〇 〇 〇コンロッド・クランク・軸受 〇潤滑系・シール部品 〇
吸排気・EGR インマニ・スロットルバルブ 〇 〇過給機・インタークーラ 〇 〇EGR管・バルブ・クーラ 〇 〇 〇
排気 排気管・マフラー 〇 〇排気浄化装置 〇 〇
熱マネジメント 冷却系・ラジエータ 〇排気熱交換器 〇
制御 コントロールユニット 〇センサー 〇 〇 〇
燃料・潤滑油 〇 〇 〇
〇:19年度研究の中で関連する項目
テーマ候補の選定基準 11
Ⅰ. AICE戦略への適合性研究スローガン(究極熱効率, ゼロエミッション)実現への貢献度技術的・学術的な先進性モデルベース開発の基盤構築への寄与度
Ⅱ. 自動車業界へのありがたみ各社での研究開発に対する成果活用度自動車業界全体への波及性(賛助会員含めた各社の関心度)
Ⅲ. 産学連携発展への貢献度 これまでの事業(AICE独自、SIP)で築いた研究資産の活用度人材育成への貢献度(特に博士課程に進む学生)
※下線の項目は、今回のテーマ選定時点では考慮に入れていません。
本日の内容 12
1. 19年度以降の研究関連事業
2. AICEプロジェクト研究の企画プロセス
3. AICEプロジェクト研究のテーマ概要
4. 今後の予定
燃焼領域のテーマ概要 13
究極熱効率・ゼロエミッションを目指した燃料研究(SI燃焼)
究極熱効率・ゼロエミッションを目指した点火・着火&火炎伝播の研究(SI燃焼)
燃料分子構造と燃焼特性のメカニズム解明と、素反応モデルの構築
冷却損失低減技術の研究(SI・CI燃焼共通)
急速拡散リーン燃焼による熱効率限界の追及(CI燃焼)
スーパーリーンでの火炎伝播現象の解明とそのモデル化
壁面熱伝達と燃焼・壁相互作用の機構解明およびモデル化、それらの制御による熱効率向上の可能性探索
冷却損失を抑制すると同時に等容度を高める噴霧火炎構造のあるべき姿の明確化とそのモデル化
ガソリンエンジン
フリクション・信頼性・NVH領域のテーマ概要 14
オイル消費機構の解明とオイル移送モデルの構築 (摩擦損失低減)
機械摩擦低減に寄与する表面技術の創出(摩擦損失低減)
オイル消費評価手法の構築に基づく現象解明とオイル移送のモデル化
凝縮水起因の腐食メカニズム解明とモデル構築 (信頼性)
高周波を考慮した構造系現象解明と、振動・騒音モデル化手法(NVH)
EGR通路・燃焼室のデポジット堆積モデル構築 (信頼性)
燃焼刺激力の高周波成分の精度向上・予測高精度化 (NVH)フリクション半減以上の効果がある表面
技術の部品適用提案と、各社で応用可能な摩擦低減モデル
EGR系から燃焼室内部品に適用可能な発錆予測モデルの構築
EGRデポジットの堆積限界モデルの構築燃焼室内デポジット生成メカニズム解明
図面部品から高周波のNV予測技術確立に向けた、油膜&非線形のメカニズム解明と定量モデルの構築
究極熱効率を達成する燃焼刺激力の高精度・高周波での予測手法構築と3Dモデルへの機能追加
熱マネジメント領域のテーマ概要 15
核沸騰伝熱コントロールに向けた現象解明とモデル化 (熱マネ)沸騰・伝熱現象の解明とモデル化 (核沸騰熱伝達モデル、壁温予測モデル、自然対流時水温予測モデル)
高効率熱電材料の探索と車載要求特性の研究(熱マネ)マテリアルインフォマティクスを活用した高性能熱電材料の探索手法の確立
排気領域のテーマ概要 16
低圧損高捕集率GPFの内部現象の研究 (ガソリン後処理)GPF特有の使われ方に対応したPM/Ash堆積予測モデルの構築
貴金属触媒のライトオフと劣化に関する現象解明および触媒反応モデル構築 (ガソリン後処理)
実使用環境下の貴金属粒子のライトオフ/凝集機構の解明とRDE対応を想定した反応・劣化モデルの構築
アッシュ生成メカニズムの研究(ディーゼル後処理)
オイル由来のアッシュ生成メカニズムの解明と生成・輸送・堆積モデルの構築
ポスト噴射によるオイル希釈の高精度推定モデルの構築と他モデルとの結合(ディーゼル後処理)
・希釈・輸送推定モデルの精度アップ・筒内化学反応/オイルへのスート混入/アッシュ生成のメカニズム解析とモデル構築
SCR/DPFシステムモデル改良(ディーゼル後処理)
過渡精度に寄与する反応および劣化に寄与する物性と反応の現象解明とその結果を基に改良されたSCR/ DPFシステムモデル
システム・制御領域のテーマ概要 17
CAE用要素研究 (CAE)HINOCAによるサイクル変動予測手法を構築①サイクル変動(実現象)の要因解析、影響度の調査②各変動を表現するための計算設定手法の構築
エンジン開発のためのAIを活用したモデリングおよび同定(MBD)・SIP成果である3Dサブモデルを1Dサブモデルにリダクションする手法の構築・車両およびエンジンの自動モデリングおよび同定技術の構築
燃焼ばらつきの部品、経時劣化補償に関する研究 (MBD)・SIP制御モデルのロバスト性向上/実装課題解決・各種ばらつきメカニズム明確化と(Big data活用による)アルゴリズム化
ガソリンエンジン
研究企画書の開示について 18
共同研究へのお申込みの検討材料として、AICEプロジェクト研究20テーマの研究企画書を提供可能です。(要 秘密保持契約)
なお、AICEの定める法人資格に合致しない場合は、開示できない可能性があります。
詳しくは、AICE事務局までご連絡お願いします。
本日の内容 19
1. 19年度以降の研究関連事業
2. AICEプロジェクト研究の企画プロセス
3. AICEプロジェクト研究のテーマ概要
4. 今後の予定
今後の予定 20
AICE理念の実現に向け、産学の英知を結集したいと思います。皆様のご参加をお待ちしております。
18年11月上旬~19年1月末: 各テーマ毎にDiscussion Groupを設置し、詳細計画を立案
・研究実施予定者(大学・研究機関)も参加し、産学共同で検討・産側のメンバーは、組合員、賛助会員および一般企業の希望者※一般企業の皆様は、共同研究申込書の送付後、AICEで審査が終了し次第、
DGにご参加いただけます。
19年3月: 各研究テーマのWorking Group(WG)メンバー集約
19年4月: WG立ち上げと研究開始
※メンバーは組合員、共同研究企業および研究実施者(大学・研究機関)※1~2ヶ月に1回開催するWG(東京地区で開催予定)にて、研究実施者が
研究の進捗、試験・解析結果等を報告し、産学の討議によりPDCAを回す。
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