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県域ニュース N ews22 集落法人 県域ニュース 集落法人で大規模キャベツ栽培を可能にする ~県域キャベツ推進会議(秋期)検討会の模様~ 集落法人の設立数が200法人に達する ~全国一の集落法人数でその強みを発揮しよう~

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県域ニュース

N ews22 集落法人 発行 広島県集落法人連絡協議会事務局 〒730-0051 広島市中区大手町 4 丁目 2 番 16 号 ℡(082)543-6011 Email: [email protected]

2010 年 12 月 1 日発行 県域ニュース

落法人で しい農業かな 材で築く 地域の未来集 楽豊 人

集落法人で大規模キャベツ栽培を可能にする ~県域キャベツ推進会議(秋期)検討会の模様~ 広島県園芸振興協会は,11 月9日にせらにしタウンセンター(世羅町小国)において「平成 22 年度県域キャベツ推進会議(秋期)検討会」を当協議会キャベツ班員,キャベツ生産者,JA,市町,県などの関係者約 80 名参加のもと開催しました。この検討会では,農業技術指導所担当者が行った(農)恵(代表宮迫さん,世羅町)のキャベツ収穫作業調査に基づいた『経営力の高いキャベツ栽培の労務管理・経営管理の実態』の報告がありました。宮迫さんは,キャベツ栽培の三原則として「①土づくり ②病害虫の確実な抑制 ③良いほ場選び」を掲げ,農業技術指導所の檜垣さんは,「的確な労務管理とコスト意識で生産コストの大半を占める労

集落法人の設立数が200法人に達する ~全国一の集落法人数でその強みを発揮しよう~

熱心に聞き入る参加者

(農)恵の代表宮迫さん

務費を劇的に削減可能」であると報告しました。宮迫さんは,最後に「1haに満たない栽培面積は,逆に負担が多い。省力化を追求して ha 単位の大規模栽培をみんなで取組みましょう。」と熱いメッセージを参加者に伝えられました。当協議会キャベツ班班長の藤井さん((農)せんごくの里)は,「今回の収穫作業の効率化は大変参考になった。それぞれの法人で改善点を見つけ,実践してほしい。この省力化から周年栽培へつながる取組を期待したい。」とリレー出荷によるキャベツ産地づくりの強い熱意が感じられました。 【(農)恵に学ぶ労務管理のポイント】 ○毎週ミーティング ○作業研修は全員参加と作業の分担 ○圃場内で箱詰め,即出荷可能 【契約流通の実態を学ぶ(㈱福山青果北川さん)】 ○大規模栽培の技術を生産者・指導者ともにしっかり習得すること。 ○他県に依存した野菜供給の脱却は,集落法人の大規模栽培しかない。 【販売状況等について(全農ひろしま神田さん)】 ○春の低温,夏の猛暑で春作キャベツは計画対比 55%の出荷実績となるものの,契約出荷量は確保。○この取組の認知度が流通業界で上昇中。 当日の主な内容

平成元年に県内にはじめて誕生した集落法人が,平成22年11月27日の(農)せら冨士屋(世羅町)の設立により200法人に至りました。 農業従事者の高齢化や小規模経営の生産構造を大転換して,集落の農地をひとつにまとめ,効率的で持続可能な農業経営を行う集落法人化の取組みが進められた結果,全国で最も多い集落法人数を誇り,県内の水田の11%に相当する約5000ha を集積しています。 集落法人の設立については,これまで,広島県が平成12年から集落法人育成を施策の中枢に位置づけるとともに,平成14年には,当協議会設置のもと,官民一体となった設立活動が展開されてきました。 さらに,今年度4月からは,当協議会内に,地域の行政等で構成する地域戦略組織と連携した設立活動を行うため,「設立支援班」を設置し,より一層設立が加速される取り組みを行ってきました。その結果,1年間で25法人が設立されています。(11月末現在) ここ数年間の特徴として,地域の認定農業者など専業農家を核として,面的な農地集積を行う「担い手型」の集落法人化が多く見受けられます。このように,集落法人は,農業の持続可能な手段として,それぞれの地域の実情に応じて,多様な形態で設立されているといえます。 当協議会前会長で顧問の本山さん((農)重兼農場)は「とうとう200になったんだね。我々が設立した頃は,想像もできないことだった。広島県が平成12年から農業の総合計画に集落法人の設立を位置付けたころから,関係者一体となった推進がはじまった。そして,今後集落法人はさらに発展し続けていかなければならない」と当時のことを思い返されながら,これからの集落法人のあり方を語られました。

H22.11.27年年年年 ~~~~12121212年年年年 13131313年度年度年度年度 14141414年度年度年度年度 15151515年度年度年度年度 16161616年度年度年度年度 17171717年度年度年度年度 18181818年度年度年度年度 19191919年度年度年度年度 20202020年度年度年度年度 21212121年度年度年度年度 22222222年度年度年度年度法人数 10 18 37 59 66 74 97 123 157 175 200経営面積 241 399 1,005 1,621 1,752 2,084 2,633 3,194 3,914 4,396 4,9092001751571239710 7466593718

4,9094,3963,9143,1942,6332,0841,7521,6211,005399241050100150200

~12年 13年度 14年度 15年度 16年度 17年度 18年度 19年度 20年度 21年度 22年度 05001,0001,5002,0002,5003,0003,5004,0004,5005,000法人数 経営面積 (ha)(法人数) 集落法人の設立数と経営面積の推移

【200法人へのあゆみ】 平成 元年 初めての集落法人が設立される((農)一木生産組合,(農)重兼農場) 平成14年 初めての有限会社による集落法人化((有)援農甲立ファーム) 広島県集落法人連絡協議会が設置される(会長本山さん(重兼)) 平成15年 初めての支部として芸北地域法人協が設立される 集落法人数が 50 を超える(50番目(農)天狗の里) 平成19年 集落法人数が 100 を超え,初の株式会社(100 番目(株)福田農場) 平成20年 1年間の設立数が過去最高(34法人) 集落法人数が 150 を超える(150 番目(農)高暮) 平成22年 4月 法人協に設立支援班(班長:髙木昭夫さん)を設置し活動 11 月 集落法人数が 200 に達する(200 番目(農)せら冨士屋)

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支部トピックス

情報の羅針盤

落法人で しい農業かな 材で築く 地域の未来集 楽豊 人◆『広島県集落法人成長戦略研修会』のご案内 【日時】平成22年12月22日 10:30~15:30 【場所】せらにしタウンセンター(世羅町小国) 【主催】広島県集落法人連絡協議会 【内容】センサス調査結果報告ほか 【参加費】無料 【申込】各法人協支部(指導所,市町,JA)へ ◆『農業の経営革新に向けての中小企業診断士からの提言』のご案内 【日時】平成22年12月13日 14:00~17:00 【場所】メルパルクHIROSHIMA5階(広島市中区基町 6-36) 【主催】(社)中小企業診断協会広島県支部 【参加費】無料 【申込】法人名,所在,電話,氏名を主催者Mail [email protected]

具体のテーマを設定して課題解決に挑戦 ~芸北支部~ 芸北支部では,昨年度より「法人間連携」をテーマに課題研究を行ってきました。さらに今年度の役員会と併催したシステム検討委員会では,全法人の訪問調査から課題分析を行うことを決定し(5 月 21 日第1回目),農業技術指導所が中心となって法人の訪問調査から経営の現状と課題抽出を行い(6月頃実施),その分析と今後の検討員会の方向性を議論(9月2 日第 2 回目)した結果,左表の4つのテーマによるワーキンググループ(WG)を設置し,希望する法人がそれぞれそのWGに参加し,10 月から 11 月にかけて第 1 回目が開催されています。 専従者WGの様子

三次 福山 世羅 その他 三原 大和 御調 庄原 東広島 芸北 経営戦略システム検討委員会特集~各支部の取組み~

飼料用稲新品種たちすずかの現地検討会

法人間連携で生産コスト削減とニーズに応える生産を目指す ~東広島支部~

大豆・麦部会には 8 法人が参加し,①機械連携による生産コスト削減,②栽培技術向上による安定生産,③共同販売等による販売力強化を図ることとしました。機械の利用調整について協議を行うとともに,麦の播種時期には基本技術の研修を行いました。今後は,実需者との意見交換会を予定しています。 園芸品目については,8 月 25日に園芸品目高度化現地研修会を開催し,「アスパラガス」と「たまねぎ」を重点品目として取り組むこととしました。アスパラガスでは 3法人が情報共有を図りながら,機械の貸し借りを行っています。たまねぎでは 12 月中旬に機械移植実演会を開催します。

東広島支部は,6月 28 日に第 1 回システム検討会を開催し,「水稲以外の作物における連携方法」について協議しました。これまでも,機械を中心とした連携が行われていましたが,将来の機械更新を考えると,今後は各法人所有から法人間共有によるさらなる低コスト化を検討する必要があるとの意見がだされました。また,法人間連携による販売力強化も課題となっていることから,「飼料用イネ部会」「大豆・麦部会」を設置するとともに,園芸品目については品目毎に随時研修を行っていくことを決定しました。 「飼料用イネ部会」には7法人が参加し,収穫調製作業の連携や課題について協議を行い,今後も作業連携の円滑化を図ることを確認しました。また,新品種‘たちすずか’の栽培や種子確保に関する検討を行いました。今後は畜産農家との意見交換会を実施し,ニーズに応える生産を目指します。 法人経営を持続させていく上での課題解決を導く ~庄原支部~ 庄原支部では,7月1日と9月7日に7法人の委員と市・JA・県が参加したシステム検討委員会が開催されています。『法人化により得られた効果

年間雇用体制がない 専従者の確保・責任の付与大面積可能な品目が必要大型機械の投資が負担 雇用事業の活用有利有利有利有利なななな転作作物転作作物転作作物転作作物をををを導入導入導入導入しようしようしようしよう!!!!法人連携で共同・共有の取組み酪農協と連携して飼料イネの導入労働力労働力労働力労働力((((人人人人))))のののの確保確保確保確保転作関係転作関係転作関係転作関係 雇用雇用雇用雇用のできるのできるのできるのできる経営経営経営経営をををを目指目指目指目指そうそうそうそう!!!!水稲関係水稲関係水稲関係水稲関係米価が大幅に下落 低コスト化と明確な販売戦略周年雇用を実現する米以外の作物導入米価下落米価下落米価下落米価下落にににに強強強強いいいい経営経営経営経営をしようをしようをしようをしよう!!!!法人法人法人法人のののの現状現状現状現状とととと問題点問題点問題点問題点 問題問題問題問題をををを克服克服克服克服したしたしたした姿姿姿姿と課題』から『経営を持続させていく上で克服すべきテーマ』が絞り込まれようとしています。第1回目は,法人化により「磐石な営農集団機能を維持しつつ,更なる費用削減と売り上げ向上を図り,野菜栽培などで地域の活力向上につながった」効果を再確認し,今後の懸念として,畦畔管理,転作対策,オペレーター確保,雇用への不安を明らかにさせました。 第2回目は,「米価下落」に講じる策として明確な販売戦略を持つこと,「人の確保」のために,外部からの雇用も視野に常時従事者を確保すること,「転作対応」で飼料イネによる耕畜連携を目指すこと,がイメージされました。これらを受けて,水稲関係の問題を克服する可能性を探るため仁多米で有名な「横田特定農業法人ネットワーク」を視察する予定です。 当検討委員会では,今年度中に通算4回程度の開催から,次年度に向けて具体的なテーマに基づいた議論の場を設置し,実行力を高めた取組みを行うことが期待されています。 これまでの取りまとめイメージ図

グループテーマグループテーマグループテーマグループテーマ 参加条件参加条件参加条件参加条件 活動活動活動活動のののの方向方向方向方向参加法人:6法人参加法人:6法人参加法人:7法人参加法人:6法人専従者確保へ向けての取り組み ・専従者の雇用を想定している・人材育成等に課題がある 新たな専従者の確保・育成の手段を,先進事例,討議の中から見出す。加工への取組み野菜栽培への取組み鳥獣害対策への取組み

・加工に取組んでいる・加工に取組みたい・野菜で周年販売を目指している・周年作業体系を目指している・鳥獣害対策を実施している・対策の実施を予定している・加工の共通課題の抽出と効果的な解決方法の共有・連携による収益拡大の模索・先進事例などから,周年作業体系の見える化・課題克服のための研修等・試験研究情報や先進事例から有効な対策を整理し共有化

グループテーマグループテーマグループテーマグループテーマ 参加条件参加条件参加条件参加条件 活動活動活動活動のののの方向方向方向方向参加法人:6法人参加法人:6法人参加法人:7法人参加法人:6法人専従者確保へ向けての取り組み ・専従者の雇用を想定している・人材育成等に課題がある 新たな専従者の確保・育成の手段を,先進事例,討議の中から見出す。加工への取組み野菜栽培への取組み鳥獣害対策への取組み

・加工に取組んでいる・加工に取組みたい・野菜で周年販売を目指している・周年作業体系を目指している・鳥獣害対策を実施している・対策の実施を予定している・加工の共通課題の抽出と効果的な解決方法の共有・連携による収益拡大の模索・先進事例などから,周年作業体系の見える化・課題克服のための研修等・試験研究情報や先進事例から有効な対策を整理し共有化 今年度は,各WGとも2月頃までに3~4回程度開催することとしており,第2回目のWGは隣接県の先進地視察から解決の糸口や有益な情報等の獲得を目指しています。また,3月に中間報告会が計画されており,次年度以降も継続した活動が期待されます。