渡良瀬遊水地のヨシ等利活用再生可能 エネルギー導 ......

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    07-Jul-2020
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  • 渡良瀬遊水地のヨシ等利活用再生可能

    エネルギー導入計画策定業務報告書

    (概要版)

    平成 29年 2月

  • 1

    渡良瀬遊水地のヨシ等利活用再生可能エネルギー導入計画《概要版》

    本業務は、渡良瀬遊水地のヨシをはじめ市内で排出される各種バイオマスを活用することにより、い

    かなるエネルギー利用が可能になるのか、その方向性と具体的な燃焼設備導入のモデルケースを想定す

    るとともに、これによる地域活性化の可能性を検討した。

    1.草本系及び廃棄物系木質バイオマスのペレット化に関する調査

    1-1 ヨシ等バイオマスの利用(確保)可能量

    ・市内でペレット燃料を製造するための原料となるバイオマスの利用(確保)可能性について調査し

    た。調査対象は大きく分けて、草本系バイオマスと木質系バイオマスの二つに分類される。

    ・草本系については、ヨシズ農家等から排出される加工端材やヨシ焼きの延焼防止を目的とした刈取

    り済みのヨシ廃棄物、また、渡良瀬遊水地のセイタカアワダチソウ等除去作戦によって排出される

    外来種雑草類を一定量確保することができる。

    ・木質系については、市内の製材加工業から排出される製材廃材のほか、廃棄物処理業者から排出さ

    れる街路樹剪定枝や、農家から排出される果樹園剪定枝を一定量確保することができる。

    利用(確保)可能量の調査結果

    1-2 ヨシ等バイオマスペレット燃料の製造単価

    ・確保したバイオマスをペレット燃料にするための方針を以下の通り設定した。

    ①ヨシの廃棄物、外来種雑草類の廃棄物は地域を象徴する固有の資源であることから、できる限り

    これらを活用する。

    ②原料となる草本系と木質系の混合において、草本系には灰分が多く、燃焼機器の運転に支障をも

    たらす恐れがあるため、その対策として木質系を最低でも半分以上混合する。

    ③原料の構成比率を確立し、ペレット燃料の品質安定化を図る。

    ・以上の条件のもとで、市内の企業数社に協力を得ることを前提に、原料の調達からペレット製造ま

    での各工程の経費を積算しペレットの製造単価を試算すると、1キロ 60円程度と想定される。これ

    を熱量換算すると、灯油や重油のリッター140円前後に相当しやや割高となることから、環境貢献の

    観点も含め経済的コストのみならず環境価値の面からの評価も必要である。

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    ヨシ等バイオマスペレットの製造単価

    2.導入対象施設のエネルギー消費量の算出

    2-1 再生可能エネルギー導入対象施設の設定

    ・バイオマス燃料による再生可能エネルギーを導入する施設として、3つのモデルケースを設定した。

    設定条件として、(1)相応のエネルギー消費が見込まれその削減が望まれること、(2)施設の新設など

    設備設置がタイミング的に望ましいこと、(3)施設の位置付け上再生可能エネルギーを導入すること

    が政策的に有意であり環境意識の普及など活性化効果が見込めることを念頭に置いた。

    ①「農村体験交流施設」において、温浴施設用の「ペレットボイラー」を導入すること。温浴施設

    の他にも、研修施設や農業体験施設など、多機能型のものを想定しており、将来的にはボイラー

    のみならずストーブなど複数の熱源設備の設置を想定することができる。

    ②「環境教育推進モデル校」として、市内の各小中学校に暖房用の「ペレットストーブ」を導入す

    ること。各学校に対するアンケートの結果、全校の 3分の 1に当たる 13校で、導入可能性があ

    ることから、環境面や安全面での配慮や学校職員の負担に配慮しつつ、このうち数校程度を候補

    に試行的な導入を検討することができる。

    ③「環境配慮型ハウス栽培モデル」として、農業ハウス栽培用の「ペレット加温器」を導入するこ

    と。市内では、花き栽培など多くのハウス栽培において石油を燃料とした燃焼設備が使われてい

    ることから、ペレット型設備の導入により民間レベルでの地球温暖化対策の普及を拡げることが

    できる。

    再生可能エネルギー導入対象施設の設定

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    2-2 エネルギー消費量及び二酸化炭素排出量の推計

    ・以上のモデルケースのもと、「農村体験交流施設」のボイラーが浴槽と給湯で1台ずつ、「環境教育

    推進モデル校」のストーブが計4台、「環境配慮型ハウス栽培モデル」の加温器が1台をそれぞれ導

    入すると、これらのエネルギー需要を満たすためには、年間80数トンのペレット燃料が必要となる。

    ・なお、石油(灯油、重油)を使う代わりにペレット燃料を使うことで、年間 100 数トンの二酸化炭

    素を削減することが可能と考えられる。

    エネルギー消費量及び二酸化炭素排出量の推計結果

    3.バイオマス燃料供給可能量の算出及び供給事業者の検討

    3-1 バイオマス燃料の供給可能量と段階的なエネルギー需要の想定

    ・以上のような、「農村体験交流施設」で各1台、「環境教育推進モデル校」で 4台、「環境配慮型ハウ

    ス栽培モデル」で 1 台というモデルケースのエネルギー需要に対して、ペレット燃料の必要量は年

    80 トン程度であり、「初期段階」(平成 29~31 年度事業化想定)としてはペレット燃料 100 トンを

    確保する必要がある。

    エネルギー需要を想定したペレット必要量(フェーズ 1;初期段階)

    エネルギー需要を想定したペレット必要量(フェーズ 2;普及段階)

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    ・さらに中長期の展開としては、「環境教育推進モデル校」は 40台まで普及(「農村体験交流施設」分

    含む)、また、「環境配慮型ハウス栽培モデル」も 8台(市内の花き栽培ハウス総面積の 5%相当)ま

    で普及を想定すると、ペレット燃料の必要量は年 170トン程度であり、「普及段階」(平成 32年度以

    降)としてはペレット燃料 200トンを確保する必要がある。

    ・このような「初期段階」と「普及段階」の二つのパターンに対し、草本系・木質系バイオマスの各

    原料の組合せを適切に設定することで、必要量の混合ペレットを確保することが十分可能となる。

    エネルギー需要に対応したペレット原料の組合せ

    3-2 燃料供給事業者の検討

    ・ペレット燃料の原料調達及び燃料製造とエネルギー需要施設の設定に続いて、市内事業者の参加・

    協力の見通しを踏まえた燃料供給体制について検討した。

    ・ペレット燃料を製造するためには、製造するための機械が必要であり、ストック管理や配送処理の

    業務も必要となる。また、製造する前段階において成分分析も行い製品の安定化に備える必要があ

    る。しかし、これらを一社で賄える市内事業者は存在しないことから調査を進めた結果、複数の市

    内事業者が連携を図ることにより、燃料の供給体制を構築することが可能となる。

    ペレット燃料供給に係る事業者の比較検討

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    ・なお、バイオマス原料の確保時期はそれぞれ異なること、また、導入施設においてもエネルギー需

    要に季節的な偏りが見込まれることから、原料の調達や燃料の製造・供給の時期を勘案した燃料供

    給体制を構築する必要がある。

    原料調達時期を勘案した燃料供給の調整(年間タイムスケール)

    4.対象施設へのバイオマス型熱源設備基本計画・事業計画の策定

    4-1 事業費の算定及び収支計画の検討

    ・モデルケース(初期段階、平成 29~31 年度事業化想定)では、15~20 年程度の事業期間を想定し

    た採算性の確保が求められるが、全国的な事例を見ても同種の事業採算性は総じて低いことから、

    本ケースの事業化に当たっては、環境先進都市を目指す観点からの政策的な判断が重要である。

    ・本ケースでは、各導入設備についてイニシャルコスト、ランニングコスト及び収支計算を行った結