高効率で高度な情報蓄積・活用技術 横田研究室yokota- ·...

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高効率で高度な情報蓄積・活用技術 http://yokota-www.cs.titech.ac.jp/ 東京工業大学大学院 情報理工学院 情報工学系 西8号館東棟 7階 704号室 ・・・ 横田研究室 研究概要 身の回り情報の爆発的な増加及び IoT の普及から, 巨大化した情報の蓄積とそのセキュアな活用 に関する研究が求められる また,情報処理分野においても,エネルギー消費を 抑えることが最重要課題の一つとなっている 省電力化手段を取入れた高信頼でスケーラブルな 情報の蓄積とそのセキュアな活用に関する研究開発 情報蓄積技術 ブロックチェーンストレージ でのプライバシー保護 医療分野等では,耐改竄性・耐消去性 が期待できるブロックチェーンにデータ を分散蓄積する傾向がある しかし,ブロックチェーンの共有台帳の 性質からプライバシー保護が課題 プライバシー保護のために,アクセス レベルを保持したデータにプロキシー 再暗号化を適用し,データの公開範囲 を設定可能にする 消費電力に応じた性能を 提供するHDFS ビッグデータの処理に広く使用される HDFS において,稼働中のノードの消費 電力に応じた性能を提供 データ複製を用いたデータ配置により, 稼働中のノードで負荷を分散 停止可能なノードでのデータ配置を 工夫し,システム構成変更時の性能 低下を防止 低消費電力・低性能 Copy Copy アクセス アクセス Copy Copy アクセス アクセス アクセス システム 構成変更 使用できるデータ 少ないデータ量で システム構成時の データ移動コスト削減 高消費電力・高性能 使用できるデータ アクセス 情報活用技術とセキュリティ 電子カルテ解析による 医療行為推薦 大量の電子カルテにおける医療行為の 履歴から , 最適な医療行為の流れを データマイニング技術で抽出し推薦 熟練の医者の暗黙の知識を医療行為 のパターンとして提供した上で,バリア ントの解析も実施 医療行為改善への貢献を目指す HDFS: Hadoop Distributed File System userClass 医療専門家による 結果の検証 クリニカルパス 作成支援, バリアンス分析 入力 医療行為 電子カルテデータ 電子入力端末 データ解析 ログ解析での知見 匿名化 結果 提示 蓄積 改善 安全かつ効率的な RDF アクセス制御 ユーザのアクセス権限の表現とデータ ベースにRDFを使用 プロキシサーバでの再暗号化により, クエリやクエリ結果を復号せずに処理 トリプル単位の細やかなアクセス制御 アクセス権限消去時に再暗号化が不要 プロキシ サーバ ユーザの鍵で暗号化 アクセスレベル に紐づくように 再暗号化 ユーザが復号可能 なように再暗号化 鍵生成局 鍵の提供 鍵の提供 攻撃者はDBを乗っ取っても 内容を見られない Bob id student AL1 mappingTo higherThan AL2 person mappingTo クエリ結果 name Alice stayAt 公民館 1 2 RDF: Resource Description Framework, AL: Access Level パターンマイニングによる 攻撃侵入発見 WSN における大量のセンサデータから 高度なパターンマイニング技術でアウト ライアーをリアルタイムに発見 ファジィロジック, センサデータ間の相関 関係と ECA ルールを利用し,攻撃侵入・ 故障等のアウトライアーの由来まで 特定可能 セキュアなIoT環境の実現への貢献 WSN: Wireless Sensor Network, IoT: Internet of Things, ECA: Event Condition Action 情報の 爆発的増加 マルチメディア データ 文書ファイル Webページ センサデータ フォルダ階層 情報活用 セキュリティ 情報蓄積 処理性能向上に向けて,複数コアが主流 OLTP による更新されたデータを迅速に 解析するOLAPを行うHTAPが求められる OLTP 処理コアと OLAP 処理コアを分離し, アクセス範囲に基づいた問合せコアを 割り当てる手法を提案 複数コア環境における HTAPの実現方法 OLTP: OnLine Transaction Processing, OLAP: OnLine Analytical Processing, HTAP: Hybrid Transactional/Analytical Processing

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Page 1: 高効率で高度な情報蓄積・活用技術 横田研究室yokota- · ブロックチェーンストレージ でのプライバシー保護 • 医療分野等では,耐改竄性・耐消去性

高効率で高度な情報蓄積・活用技術http://yokota-www.cs.titech.ac.jp/

東京工業大学大学院 情報理工学院 情報工学系

西8号館東棟7階704号室

・・・

横田研究室

研究概要• 身の回り情報の爆発的な増加及びIoTの普及から,

巨大化した情報の蓄積とそのセキュアな活用に関する研究が求められる

• また,情報処理分野においても,エネルギー消費を抑えることが最重要課題の一つとなっている

• 省電力化手段を取入れた高信頼でスケーラブルな情報の蓄積とそのセキュアな活用に関する研究開発

情報蓄積技術

ブロックチェーンストレージでのプライバシー保護

• 医療分野等では,耐改竄性・耐消去性が期待できるブロックチェーンにデータを分散蓄積する傾向がある

• しかし,ブロックチェーンの共有台帳の性質からプライバシー保護が課題

• プライバシー保護のために,アクセスレベルを保持したデータにプロキシー再暗号化を適用し,データの公開範囲を設定可能にする

消費電力に応じた性能を提供するHDFS

• ビッグデータの処理に広く使用されるHDFSにおいて,稼働中のノードの消費電力に応じた性能を提供

• データ複製を用いたデータ配置により,稼働中のノードで負荷を分散

• 停止可能なノードでのデータ配置を工夫し,システム構成変更時の性能低下を防止

低消費電力・低性能

Copy Copy

アクセス アクセス

Copy Copy

アクセス アクセス アクセス

システム構成変更

使用できるデータ 少 な い デ ー タ 量 で

システム構成時のデータ移動コスト削減

高消費電力・高性能

使用できるデータ

アクセス

情報活用技術とセキュリティ

電子カルテ解析による医療行為推薦

• 大量の電子カルテにおける医療行為の履歴から , 最適な医療行為の流れをデータマイニング技術で抽出し推薦

• 熟練の医者の暗黙の知識を医療行為のパターンとして提供した上で,バリアントの解析も実施

• 医療行為改善への貢献を目指す

HDFS: Hadoop Distributed File System

userClass

医療専門家による結果の検証

クリニカルパス作成支援,

バリアンス分析

入力

医療行為

電子カルテデータ

電子入力端末

データ解析

ログ解析での知見

匿名化結果提示

蓄積改善

安全かつ効率的なRDF アクセス制御

• ユーザのアクセス権限の表現とデータベースにRDFを使用

• プロキシサーバでの再暗号化により,クエリやクエリ結果を復号せずに処理

• トリプル単位の細やかなアクセス制御• アクセス権限消去時に再暗号化が不要

プロキシサーバ

ユーザの鍵で暗号化

アクセスレベルに紐づくように再暗号化

ユーザが復号可能なように再暗号化

鍵生成局鍵の提供

鍵の提供

攻撃者はDBを乗っ取っても内容を見られない

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クエリ結果

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RDF: Resource Description Framework, AL: Access Level

パターンマイニングによる攻撃侵入発見

• WSNにおける大量のセンサデータから

高度なパターンマイニング技術でアウトライアーをリアルタイムに発見

• ファジィロジック, センサデータ間の相関関係とECAルールを利用し,攻撃侵入・

故障等のアウトライアーの由来まで特定可能

• セキュアなIoT環境の実現への貢献

WSN: Wireless Sensor Network, IoT: Internet of Things, ECA: Event Condition Action

情報の爆発的増加

マルチメディアデータ

文書ファイル

Webページ

センサデータ

フォルダ階層

情報活用セキュリティ情報蓄積

• 処理性能向上に向けて,複数コアが主流• OLTPによる更新されたデータを迅速に

解析するOLAPを行うHTAPが求められる• OLTP処理コアとOLAP処理コアを分離し,

アクセス範囲に基づいた問合せコアを割り当てる手法を提案

複数コア環境におけるHTAPの実現方法

OLTP: OnLine Transaction Processing, OLAP: OnLine Analytical Processing, HTAP: Hybrid Transactional/Analytical Processing