生物多様性保全政策の動向と課題 · 生物多様性条約では、「生物の多様性」を、「す べての生物(陸上生態系、海洋その他の水界生
農林水産省における BSEに関する試験研究...農林水産省のBSE研究の取組み...
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農林水産省におけるBSEに関する試験研究
資料2
牛海綿状脳症(BSE)及び人獣共通感染症の制圧のための技術開発
1 趣 旨
、 「 」BSEに関しては 平成14年4月の BSE問題に関する調査検討委員会
報告及び同年7月に施行された「牛海綿状脳症対策特別措置法」において、B
SE研究についても研究体制を整備・強化し、BSE発生メカニズムの解明を
急ぐべきとされたところである。
我が国は、これまで羊スクレイピーを中心に研究を実施し、羊の異常プリオ
ン蓄積部位の解明、異常プリオンを検出するための抗体の開発、異常プリオン
の高精度検出法の開発等の成果を挙げてきた。
BSE研究については、こうした研究成果を活用し、牛を対象にプリオン蛋
白質の性状解明、BSE診断技術の開発を行うとともに、環境中の異常プリオ
ン蛋白質の動態解析・不活化技術の開発等を内外の研究機関等との連携のもと
実施する。
また、トリインフルエンザ、ウエストナイル熱等世界的に重要な人獣共通感
染症についても、診断技術や予防技術の開発等を実施し、国内発生時における
国民の不安解消と畜産業への影響軽減に資する。
2 研究内容
(1)BSE等動物プリオン病の制圧のための技術開発
①プリオン蛋白質の性状解明
②プリオン病の病態解明と診断技術の開発
③環境中の異常プリオン蛋白質の動態解析及び不活化技術の開発
(2)人獣共通感染症の制圧のための技術開発
平成15年度~平成19年度(5年間)3 研究実施期間
農業技術研究機構等4 研究実施主体
861(0)百万円5 平成15年度予算額
[ ]農林水産技術会議事務局地域研究課
1
農林水産省のBSE研究の取組み
BSE発生メカニズムの解明、生前診断法の確立等
・生化学的及び免疫組織学 的確定診断法の標準化・と畜場におけるスクリーニ ング法の開発
・異常プリオンの扁桃への 蓄積解明
・異常プリオンを効果的に 検出するための抗体の 開発(特許出願中)
・異常プリオンの抗原抗体 反応を利用した高精度 検出法の開発 ①イムノPCR法 ②免疫ビーズ法 (①、②とも特許出願中)
羊スクレイピーの研究成果に基づくBSE研究技術の開発
平成13年9月10日BSE感染牛の確認昭和63年度より
◎国内発生のある羊スクレイピーを対象としたプリオン病の病態発生に関する基礎研究
平成13年度 科学技術振興調整費我が国におけるBSE診断法の標準化
平成13年度より
行政対応特別研究英国よりBSE試料を導入し、牛海綿状脳症(BSE)の国内研究実施
・羊スクレイピー用 抗体のBSE適 応性評価・高感度検出法の 牛への適用
平成14年度より国内では実施きない、BSE感染ウシを使い英国と共同研究
・高精度検出法の 実用レベルでの 有効性の確認・異常プリオンの 診断技術の開発・プリオン病の疫学 的解析 共同研究機関英国獣医学研究所英国ロンドン大学
補完関係 緊急取り組み
動物衛生高度研究施設の整備
平成13年度2次補正
国内外の産学官の連係のもと、牛等の動物に異常プリオン蛋白質を人為的に感染させた研究が可能なP3レベルの高度安全施設
BSE研究の加速化
環境中の異常プリオン蛋白質の動態解析及び不活化技術の開発
異常プリオン蛋白質不活化技術の開発
自然界等における異常プリオンの動態解析
プリオン蛋白質の構造及び機能解析
プリオン蛋白質の異常化機構の解明
プリオン病の疫学解析
プリオン蛋白質の性状解明
プリオン病の病態解明と診断技術の開発
感染動物診断法の高感度・迅速化
プリオン病感染と発病機序の解明
BSE等動物プリオン病の制圧のための技術開発
~平成12年
平成13年
平成14年
平成15年~
生前診断用マーカーの開発
2
採食
肉骨粉
消化管
脳内
移行蓄積
異常プリオン
正常プリオン
廃水処理焼却炉
シャワー 室
更衣室
更衣室
高性能フィルター内部陰圧
・許可者以外の 立ち入り禁止
動物衛生高度研究施設
清浄化後排気
加熱滅菌後排水施設内廃棄物・と体等の焼却
・エアーロックと シャワーの設置
・実験は生物学用 安全キャビネット 内で行う
清浄化後排気
*牛の感染試験の実施が可能な施設
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