臨床研究中核病院としての活動と 臨床研究法の体制整備 ·...
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臨床研究中核病院としての活動と臨床研究法の体制整備
~岡⼭⼤学病院の取り組み〜
岡⼭⼤学病院新医療研究開発センター
堀⽥勝幸
平成 30 年度治験推進地域連絡会議
日時:平成31年2月16日 土曜日
13:00-17:15 (15:00-15:45)場所:FFBホール Aホール
1
報告すべき利益相反事項
とくになし
2
“臨床研究法施⾏以降、体制、運⽤に悩んでいる医療機関が多くあり、先⾏している事例をご紹介いただきたい”…
お話する内容と⽬標
⽬標︓本院における中核病院としての体制整備・活動内容のうち、臨床研究法関連に特化して お伝えし、ご理解いただく
3
企業治験に多く関わっている医主治との関わりは乏しい特定臨床研究について、直接的な関わりは多くない今後、臨研法下の業務に携わっていくだろう(若⼲深刻かも)
中核病院 外で ご勤務中核病院での法への対応・体制づくりに興味津々(︖)
これを解消するために
聴講くださっている皆様は
CRC, IRB事務局員, 依頼者, モニター/DMIRB事務局員 依頼者 モニター/DM
〇〇〇〇〇〇
<職腫>
<特性>
4
法施⾏以前からの岡⼭⼤学病院の研究⽀援の基盤体制
まずはじめに
岡⼭⼤学病院 概要◆病床数︓855床, 含 治験病床6床(平成29年5⽉〜)
◆患者数(平成29年度実績)⼊院患者数︓258,491⼈(稼働率82.9%)外来患者数︓676,615⼈(平⽇1⽇ 2,773⼈)
◆職員数(平成30年11⽉・含 ⾮常勤)医師・⻭科医師薬剤師看護師技術職員事務職員
◆診療科等数診療科︓37診療科(医科)・12診療科(⻭科)
989⼈79⼈
1,107⼈233⼈451⼈
合計 2,859⼈
5
これまでの経緯
H21年度 新医療研究開発センターを設置
H25年度 旧 臨床研究中核病院に採択
(臨床研究品質確保体制整備拠点)
H26年度 橋渡し研究加速ネットワークプログラム採択
H27年度 医療法上の臨床研究中核病院 申請
⇒ 論⽂数不⾜により取り下げ
H29年3⽉ 医療法上の臨床研究中核病院 承認6
新医療研究開発センター組織体制図
e-ラーニング/教育プロ
グラム
治験ITシステム管理
医療統計解析
データマネージメント
QC︵治験品質管理︶
SOP管理
GCP必須⽂書管理
探索的医薬品開発室
︵遺伝⼦治療・細胞治療⽤︶
橋渡し研究⽀援室
・企業連携担当
・薬事対策担当
薬事︵開発・企画・申請︶
安全性評価・管理
モニタリング︵MD︶
プロトコール作成⽀援
試験薬管理
治験事務局
副センター⻑副センター⻑
センター⻑(病院⻑)センター⻑(病院⻑)
プロジェクト管理室
コンソーシアム運営管理室
監 査 部監 査 部
次世代医療機器開発部
事業化促進プログラム
開発プロフェッショナルプロ
グラム
育成プログラム
臨床試験教育
⼈材育成部橋渡し研究部橋渡し研究部 企画運営部企画運営部
コーディネーター
治験推進部・CRC部⾨・治験薬管理部⾨・事務部⾨・品質管理部⾨
治験推進部・CRC部⾨・治験薬管理部⾨・事務部⾨・品質管理部⾨
臨床研究部臨床研究部 再⽣医療部再⽣医療部
● EDCシステムの運⽤
看護・介護研究推進室
データマネジメント室
統計解析室データサイエンス部
H31/2/1時点 7
委員委嘱
医療系部局生命倫理審査委員会
臨床研究審査専門委員会 研究倫理審査専門委員会 遺伝子治療審査専門委員会 病院倫理審査専門委員会
監査部(薬事)監査部(薬事) データサイエンス部
治験審査委員会
監査改善指示等
連携
予備調査委員会(事務:研究交流部・財務部)
責任者設置
設置(予備調査指示)
予備調査結果報告
研究の信頼性に関わる情報
研究活動調査委員会(事務:研究交流部)
法人監査室(研究不正等告発窓口)
利益相反マネージメント委員会COI
連携
設 置
事務部研究推進課
新医療研究開発センター新医療研究開発センター
データ管理
医療安全管理部医療技術部検査部門
連携
研究推進産学官連携機構 研究推進本部 □ 新技術研究 産学官連携本部 センター 知的財産本部 □ 産学官融合 社会連携本部 センター 医療系本部 岡山大学シリコンバレーオフィス
橋渡し研究支援室
試験薬管理
連携
審査事務
知的財産管理、技術移転報告
監査結果による改善指示等
ISO9001取得
報告
予備調査委員会の調査結果により学長が設置
企画運営部
企画運営部
次世代医療機器開発部次世代医療機器開発部
臨床研究部臨床研究部 再 生医療部再 生医療部
人材育成部人材育成部 治験推進部治験推進部
ISO9001取得
認定結果報告
連携
プロジェクト管理室
コンソーシアム運営管理室
対応依頼
意見
調査依頼
管理監督業務の補佐
医療安全
知的財産管理、技術移転について連携
調査委員会(事務:研究交流部・財務部)
認定結果報告
治験・臨床研究に関する相談窓口(ワンストップ対応)
総合患者支援センター
医療系本部
橋渡し研究部橋渡し研究部
病院長(管理者・最高責任者)(研究倫理教育責任者)
特定臨床研究監査委員会(事務・研究交流部)
岡山大学学長
臨床研究審査委員会(事務・病院研究推進課)
大学院医歯薬学総合研究科長(研究倫理教育責任者)
委員会設置
特定臨床研究管理委員会(事務・病院研究推進課)
特定臨床研究を適正に実施するための体制組織図
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H30/4〜
臨床研究法 施⾏
9
10
臨床研究法関連の体制整備・活動内容
本⽇ お話する内容
〇 CRB 申請前 ⽀援体制の強化
〇 教育体制の改変・整備
〇 その他
CRB 設置準備にあたって考察
11
〇 H30年末ごろ〜
〇 ⽀援(ARO)部⾨・審査部⾨とで合同チーム, mtg 頻回
〇 CRB設置申請( ⇒ 周りを⾒つつ 定型/粛々)
- 申請書類作成
- 委員選定(院内・院外)に難渋
- 審査費⽤設定に難渋
〇 チームで 思っていたこと︓
“いかに円滑/効率的/⾼品質な審査体制を叶えるか”…
〇 従前の⼈指針審査体制 ✖, “さらに⼀⼯夫”が必要
⼯夫: 申請前の⽀援体制整備〇 ⼈指針下での申請前のARO⽀援は…
(例: PRC/ICF書類等 作成⽀援/レビュー)… 研究者の要に応じて適宜実施してきた ,
〇 打った対策- 特定臨研の申請 ⇒ AROを通過するよう ⼀元化- 特定臨研コンシェルジュ 制度発⾜- 特定臨研レビューボード 開設 12
必ずしもAROで全研究の
⼀元管理 ✖CRB申請にあっては,⇒「申請前の AROによる申請書類の確認」を必須に
註
今後
“審査とは独⽴して”〇“審査の⼀環として” ✖
“審査する⼈と⼀緒に” ✖︔ “審査の中で” ✖
〇 PIとやりとり〇 研究の位置づけの
確認(例︓特定臨研で⾏うべきテーマ︖)
〇 書類の充⾜性を確認○ コンシェルジュ
マニュアル, チェックリスト作成済, 業務は標準化
申請前 ⽀援体制 フロー申請依頼 CRB研究責任
医師CRB-HP上で“まずコンシェルジュ⽀援を”<ポイント>審査フローへすぐ⼊らず
担当教員がコンシェルジュ*を研究毎にアサイン
ARO
13
■ *構成員: ARO教員 または PM■ 条件: 指定の講義受講 & 臨床研究法に
関するセルフトレーニング問題受講■ 15名 認定済
研究責任医師
申請前 ⽀援体制 フロー申請依頼 CRB
CRB-HP上で“まずコンシェルジュ⽀援を”ポイントすぐ審査フローへ⼊らず
担当教員がコンシェルジュ*を研究毎にアサイン
ARO
■ *構成員: ARO教員 または PM■ 条件: 指定の講義受講 & 臨床研究法に関するセルフトレーニング問題に回答■ 15名 認定済
特定臨研レビューボード(RB)**
︖︖︖
14
RB 設置要綱
特定臨研レビューボード(RB)**
15
○ 第三条特定臨床研究 Review board は、以下の業務を⾏う。
⼀ 医師・⻭科医師が主体的に実施する特定臨床研究の、試験実施体制の評価 並びに 関連法規等との整合性の確認⼆ 特定臨床研究の実施に際し必要な契約等の確認三 コンシェルジュへの指導、助⾔
病 院 ⻑ 裁 定新医療研究開発センター⻑裁定平 成 3 0 年 3 ⽉ 3 1 ⽇
〇 構成員︓コンシェルジュ / 事務部 研究推進課⻑
〇 Kintoneで全ての特定臨研の進捗を管理
研究責任医師
申請前 ⽀援体制 フロー申請依頼 CRB
HP上で“まずコンシェルジュ⽀援を”ポイントすぐ審査フローへ⼊らず
担当教員がコンシェルジュ*を研究毎にアサイン
ARO
特定臨研レビューボード(RB)**〇 毎週1h, 対⾯〇 各コンシェルジュから,担当研究 進捗報告〇 全員で, 問題点整理・情報共有
①書類の充⾜性を確認 &⇒16
②評価通知書発⾏
記載の不備等, 評価内容を項⽬ごとに
章⽴てて 明記
-
以上, 審査前の審査と独⽴したARO⽀援, 打っています
申請前 ⽀援体制 の特徴
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〇 CRB申請前に必ずAROを経由⇒ 新規の特定臨研を AROで⼀元管理・状況把握 可
〇 充⾜性確認 & RBによる評価通知書を作成・発⾏⇒ 研究者/AROにとって 不備の⾒える化・論点整理
〇 RBからの評価通知書の活⽤⇒ CRB審査の際の⼀参考資料にも
円滑 効率的・⾼品質の審査体制に寄与・
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臨床研究法関連の体制整備・活動内容
本⽇ お話する内容
〇 CRB 申請前 ⽀援体制の強化
〇 教育体制の改変・整備
〇 その他
法に関わる教育のとっかかり
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まずは「法施⾏されます」院内周知の徹底〇 H30/3 最終週 の ⽉・⽔・⾦, 各1hr〇 院内職員全体を対象〇 「臨床研究法で変わる20のこと」
- 来週から法に伴い、研究の仕組みが⼤変化- 何がどう変わるか、20項⽬に絞って解説
〇 臨床研究法の概要を研究者に対⾯で情報提供
研究者に 取り急ぎ 状況を把握してもらうことに 努めた
教育体制の改変・整備の背景
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法施⾏前夜, ARO内で払拭できなかった危機感︓⼈指針下研究と⽐べて, 法下の研究では…〇 研究者, とくにPIに求められる規制事項は多い〇 研究に関わるスタッフ・部署は多岐にわたる
研究に関わる者, 多彩
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⽀援部⾨・ PM・ モニター・ 監査担当者・ DM・ 解析担当者
研究資⾦提供者・ 製薬企業等・ AMED等
医療機関内・ 研究分担医師・ CRB・ 研究事務局・ 被験薬管理者・ 検査/看護/事務部⾨・ CRC・ LDM
医療機関外・他施設の治験責任医師等・ 効果安全性評価委員会・ 中央判定委員会
・被験薬提供者・ 製薬企業 等
研究責任(代表)医師
(ARO/CRO)
教育体制の改変・整備の背景
法施⾏前夜, ARO内で払拭できなかった危機感︓⼈指針下研究と⽐べて, 法下の研究では…〇 研究者, とくにPIに求められる規制事項は多い〇 研究に関わるスタッフ・部署は多岐にわたる
⇒ PI は ⼤きな組織を束ねる必要がある〇 法律違反になる(”法律違反者”は避けたい)
当事者 PIに徹底/特化してもっと法のこと知ってもらうべし
⇒ これは,,,研究の構造が 既存と全く違う…
22=
決断
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〇 当時, 中核病院業務に関わる監査委員会から「もう少し教育に⼒⼊れては…」
〇 “年1回90分, ⼈指針⽤の倫理講習会受講” で OK〇 医主治も右肩, ⾃らさんに対する教育も今後要
〇 遵守すべき規制が複数, ごった煮の教育体系による学習効果は乏しい & 余計混乱をきたす
⇒ 規制に合わせて, 3つの教育認定制度を新規発⾜
⽬的 知るべきを知り, 被験者を守る, そして 研究者⾃⾝も守ること
︓
3つの柱の研究者認定制度
24
25
〇 H30/4〜
- ①臨床研究者認定制度 (⼈指針)
- ②特定臨床研究PI認定制度(臨研法)
- ③医師主導治験PI認定制度(GCP)
〇 2階建ての構図(①⇒②、①⇒③)
〇 ②…H30/4/2〜対⾯で開始, 180分, 延べ10回
対象︓院内外で特定臨研を実施するPI
3つの柱の研究者認定制度
(コンシェルジュも)
26 26
27
〇 H30/4〜
- ①臨床研究者認定制度 (⼈指針)
- ②特定臨床研究PI認定制度(臨研法)
- ③医師主導治験PI認定制度(GCP)
〇 2階建ての構図(①⇒②、①⇒③)
〇 ②…H30/4/2〜対⾯で開始, 180分, 延べ10回
対象︓院内外で特定臨研を実施するPI
3つの柱の研究者認定制度
院外へも公開/提供すべく…66⼈認定⇒
いつでもどこでも
〇 “特定臨床研究PI認定制度”の講義内容もe-learning化
〇 岡⼭⼤学病院のe-learningサイト“OUH-Elearn”
〇 他にも, 特定臨研に関する 新しいコンテンツを収録
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⇒ 院内外の研究者, 無料でアクセス可
https://www.ouh-elearn.jp
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そもそも研究者, 教育受講は必須
• 第3条第2項 臨床研究実施基準
(臨床研究法の施⾏等に関するQ&Aについて(その1)http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000163417.html
研究責任医師及び研究分担医師は、…(中略)…⼗分な教育及び訓練を受けていなければならない
例えば、臨床研究中核病院が実施する臨床研究に従事する
者を対象とした研修(臨床研究/治験従事者研修等)及びそれに準じた内容の研修が該当する
単に学術集会に参加したのみでは該当しない
30http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/education/
毎年実施しています
AMED 医師/⻭科医師臨床研究・治験従事者研修会
- 厚労公認, 特定臨研PI⽤の教育研修
- 院外研究者を対象,年1回 対⾯開催
- 座学と演習, 極めて実践的
- ⾃施設で教育作り,難 ⇒ どうぞご活⽤
- 今年も実施(9⽉), 乞うご期待︕
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〇 AMED 医師/⻭科医師 臨床研究・治験従事者研修会- 厚労公認の 特定臨研PI⽤の教育研修- 院外研究者を対象として 年1回 対⾯開催- 座学と演習, 極めて実践的
院外対象の 教育研修会 提供
中国・四国地域内での 出前講座“臨床研究法について”
- 他⼤学へ 延べ2回- NPO等 臨床研究グループ総会へ 3回
〇
以上, 法に纏わる 教育対策いろいろ打ってきました
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臨床研究法関連の体制整備・活動内容
本⽇ お話する内容
〇 CRB 申請前 ⽀援体制の強化
〇 教育体制の改変・整備
〇 その他
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院内監査(モニタリング)33
〇 H29〜 当院主幹の介⼊・侵襲研究の実施状況をSV〇 年1回, 研究担当副病院⻑, ARO教員,
研究推進課事務職員で チームを構成〇 各診療科へ, 研究実施状況, 必須⽂書保管状況等 確認〇 ⽬的︓ 是正し, 適正かつ⾼質な研究実施に導くこと
今後 特に特定臨研を対象に
,
34
⼈材育成1-教員の雇⽤/パス34
〇AROで雇⽤される教員 (助教; 9 名)ARO⽀援業務の遂⾏に⽋かせない⼈員
〇 ARO ⽴ち上げ時, ひとまず⼈を集めることとに主眼が置かれていた黎明期
を考えるべき時期へ
- ⻑期的視野を置いた 教員雇⽤の在り⽅- 被雇⽤者の 明確なキャリアパス構築の 重要性
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
⇒
35
⼈材育成1-教員の雇⽤/パス35
〇 本⼈ OJTを介して 特定臨研に係る 最新知識, 網羅的取得 ⇒帰局後, 将来の⾃⾝の特定臨研実施への推進⼒へ
〇 医局 AROへの医局員出向が, 中期的にみて 医局内での特定臨研推進の核の養成に繋がっていく実感
〇 ARO 帰局後, 同教員による 医局での⾃助的な特定臨研⽀援/医局の研究⼒の底上げ ⇒
後それぞれが叶うような 教員雇⽤/育成について, 検討を深めていくことが 必要
ARO的に 所掌の業務充実に
★ 本⼈, 所属医局, センターの3者すべてにとってメリットとなるような同教員のキャリアパス構築が望ましい
今
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とある コンシェルジュ(看護職の教員)のつぶやき・・・率直に、『想像していた以上によくわからない・・・』該当性の判断が難しすぎる→医⾏為って︖ 医師だけができるのか、
メディカル・スタッフがしてもよい⾏為なのか例)マッサージ器具の装着、リハビリテーションの⽅法
ーマは⼀⽇にしてならず, これこそがOJTロ
研究デザインを変えれば、いいの︖必要な書類を外部に依頼する分(COI等)、
時間かかるし,,,
時間だけじゃない, ⼿間も費⽤もかかって、⽇本で臨床研究をする研究者がいなくなっちゃうんじゃないの・・・・
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〇 シーズ 開発 ⇒ ⇒ 治験 ⇒ 社会実装*初期型の医療機器を⽤いた初期の機能の評価など
〇 今後 特定臨床研究/先進Bの存在, 重要に〇 出⼝を⾒据えた研究開発戦略には, 薬事の知識 必須〇 本院から 定期的に中央省庁への出向
(現︓PMDA 6名, 厚労 4名, AMED 1名)〇 AROでは, 現︓ PMDA 歴 1名, 厚労保険局 歴 1名
⼈材育成2-中央省庁への出向
先を⾒据えた有意義な特定臨研の実施を叶えるため, 定期出向の継続を
特定臨研*
これを解消するために
当院主管 特定臨研/努⼒義務研(相当)年次推移
38
39
研究数の確保, 原点の重要性39〇 AROの切なる思い︓ 研究者先⽣⽅に 存分に
臨床研究を実施いただきたい ,,, そのために〇 “臨床研究法”に関わる研究⽀援とその教育, 此れ必須〇 それ以前に… “そもそもなぜに臨床研究が必要なのか”
⇒ 本質の理解・教育が必要〇 卒前(学部)教育…レギュラトリーサイエンス講義〇 卒後(⼤学院)教育…臨床研究デザイン講義 ・・・
講義感想︓「⼈でしかわからない真実ってあるんですね、
そういうこと考えたことありませんでした」
論⽂数の確保も 重要40
40
〇 特定臨研を開始したからには, ⾏き着くところまで︕〇 “論⽂報告” ,,, 社会への還元の⼀⽅法AROにて■ ⽀援 … 書き⽅, まとめ⽅などノウハウの提供■ 把握 … 四半期毎の院内研究 進捗調査, 論⽂作成状況も■ 教育 … “なぜに論⽂を書かなければならないのか︖”
講義感想︓”つたえる” “のこす” “つなげていく” ために⼤事ということがわかりました
地道な活動をコツコツと⇒
41
今後の課題1, CRB間 NW?
AMED中央治験審査委員会・中央倫理審査委員会基盤整備事業 WG④「地域ごとの臨床研究に関する情報整理と提供⽅法の検討」
岡⼭⼤学主幹 H30年 単年度事業経費 18, 443千円
タスクの⼀つ
審査運営業務に関する情報整理と提供⽅法の検討
〇 円滑審査のため, 有効と思しきCRB間で共有すべき情報︖
42
CRBの設置状況5機関 北海道・東北地域
33機関 関東・信越地域13機関 東海・北陸地域13機関 近畿地域10機関 中国・四国地域12機関 九州地域
5機関33機関
13機関13機関
10機関12機関
WG④代表
全86機関
これを解消するために
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審査運営業務に関する情報整理と提供⽅法の検討…調査結果
〇 CRB間で共有すべき情報︖
・未承認・適応外の判断, どうしたか
・審査のポイント, どう設定︖
・審査で困ったこと・対応事例
・厚労省への問合わせとその回答
・・・・
分担機関間で ⇒ 調査済み
結論︓ 共有は有意義そうだ…⇒
44
地域でネットワーキング︖44〇 CRB 事務局間での 円滑審査のための情報共有の可能性︖
〇 WG4の今後︓ 中四国地域でパイロット的にグループ形成、やってみては︖
〇 MLを構築, ⾃由に投稿, 但し投稿者が⽂責を有する等の⼀定のルール
〇 CRBが ⾃助的に 審査の精度担保, 均てん化, 効率性確保 可となることを期待
先ずもって 顔の⾒える関係間で中核病院として取纏め⽀援を 喫緊想定
,
45
今後の課題2, 努⼒義務研究 架け替え臨床研究法の施⾏等に関するQ&Aについて(その5)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000163417.html
〇 問68(略)… 特定臨床研究と⾮特定臨床研究とでは、法令上の位置付けが異なるため、審査⼿数料を含めその審査上の取扱いに差異を設けて差し⽀えないか。
(略)… 合理的な理由がある場合には、業務規程に定めることにより、差異を設けて差し⽀えない。
研究者先⽣⽅に今後 法に慣れていただくのは⼤事,規定整備 運⽤⼯夫しつつ, 架け替え促進を模索
⇒
,
46
今後の課題3, 業務の煩雑さ/複雑さへの克服
○ 特定臨研への該当性の判断が難しい
⇒ 実務者の会議で協議、判断結果をリスト化
○ 臨床研究法の仕組み, 研究者の理解に時間がかかる
⇒ 地道な啓発(⾯談), ひな型の整備
○ 医療機関の実施許可等, CRB承認後の⼿続きも⽀援が必要
○ ・・・・(キリなし)・・・・
実務上での難渋など 未だ多しマニュアル化 など通じて 業務効率化を⽬指す
,,
47
まとめ〇 臨床研究中核病院としての活動と臨床研究法の体制整備
~岡⼭⼤学病院の取り組み〜 をご紹介しました
〇 当院では, 法への対応として以下を⼿がけてきました︓
-申請前 ⽀援体制の強化
-教育体制の改変・整備
-その他(院内監査, ⼈材育成, 研究/論⽂のススメ…)
〇 法施⾏で研究の構造・体制が 既存と⼤きく異なることに
〇 今後の課題として, 地域のCRB間NW構築や, 努⼒義務研究の架け替え促進等 着⼿していきます