2月の保健センター 行事・健診対象者には1月下旬に接種券を郵送します。予防接種の種類 接種期間 接種方法 ヒブ予防接種(初回接種)
予防接種について - taro-seikei.jp · 1 予防接種について 予防接種の目的...
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予防接種について
予防接種の目的
3. 感染症のまんえん予防 ‣ 病気が周りの家族や友達に感染することを予防すること。 ‣ 大切な人が病気になったら大変だよ。
1. 感染・発症予防 ‣ 感染することと、発症することは違うんだよ。 ‣ 感染は、ばい菌やウイルスが体の中に侵入すること。 ‣ 発症は、侵入したばい菌やウイルスが、実際に悪さをして、発熱や咳などの症状を起こした場合のこと!
2. 重症化予防 ‣ 病気になっても、重くならず、軽症ですむこと。
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定期予防接種の制度
‣ A類疾病:集団予防、重篤な疾患予防。 - ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ、麻疹、風疹、日本脳炎、結核、小児の肺炎球菌感染症インフルエンザ菌(Hib)感染症、水痘(水ぼうそう)、B型肝炎、ヒトパピローマウイルス感染症
‣ B類疾病:個人の予防に重点。 - インフルエンザ、高齢者の肺炎球菌ワクチン
国が親と子供達に積極に接種を勧めているA類と 本人が希望すれば接種できるB類に分けられます。
予防接種の種類
1. 生ワクチン:ウイルスや細菌をそのものを弱毒化したもの。 2. 不活化ワクチン:ウイルスや細菌を薬剤で処理し、増殖しな
いようにしたものと病原体の成分だけを使った「成分ワクチン」があります。
3. トキソイドワクチン:病原体の毒素を取り出して無毒化したもの。その毒素に対して、抗体を作る働きがあります。感染は予防しませんが、毒素に対して、強い抵抗性を持つことができます。
ワクチンには大きく3つあるんだ。 それぞれの特徴を簡単に説明するね。
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予防接種の非該当(1) 明らかな発熱(37.5℃以上) (2) 重篤な急性疾患 (3) 予防接種によってアナフィラキシーショックの既往がある。 (4) 妊娠している可能性がある。 (5) 生ワクチン - リンパ球 500/㎟以下 - プレドニン換算20mg以上 - 生物学的製剤 治療中 - 免疫抑制剤 治療中 - 細胞性免疫不全患者 などなど。
当てはまる人いるかな?
予防接種について生ワクチン ウイルス
MR(麻疹・風疹混合)、麻疹、風疹、おたふく風邪、水痘・帯状疱疹、黄熱、ロタ、ポリオ、痘瘡
細菌 BCG
不活化ワクチン
日本脳炎、季節性インフルエンザ、狂犬病、A型肝炎、B型肝炎、ヒトパピローマウイルス、ポリオ、インフルエンザ菌b型 百日咳、ジフテリア、破傷風 、肺炎球菌、髄膜炎菌、 トキソイド ジフテリア、破傷風、DT
‣ 未成年(20歳以下)で、季節性インフルエンザ以外の定期/任意の予防接種に関しては、その他のワクチン接種との兼ね合いから、小児科・産科・内科での接種を推奨しています。
‣ その他のワクチン接種に関して、希望がある方は、窓口でご相談ください。
‣ 当院では、下記の赤印のワクチン接種を行うことができます。
関節リウマチ患者に対するワクチン接種について
はじめに:関節リウマチ患者は、健常人に比べて、重症な感染症に罹る危険性が1.5倍から2倍高いことがわかっています。その理由は、関節リウマチという自己免疫疾患の影響だけでなく、その治療に用いられる免疫抑制薬の影響があると考えられています。関節リウマチ診療において、感染症の予防は非常に重要な問題です。関節リウマチ患者に対するワクチン接種は、感染症予防として、ある一定の意味を持っていると考えられており、2012年、アメリカリウマチ学会(ACR)、ヨーロッパリウマチ学会(EULAR)は、生物学的製剤も含めた抗リウマチ薬の治療開始前に、季節性インフルエンザ、肺炎球菌、水痘・帯状疱疹ウイルスに対するワクチン接種を推奨すると提案しました。当院でも、症例に応じて、必要と考えられるワクチン接種を行います。
季節性インフルエンザ:インフルエンザウイルスに対する不活化ワクチンを接種することで、関節リウマチ患者の血清抗体価は、健常人と変わらず40倍以上になり、感染予防の効果がほぼ実証されています。ヒュミラ、エンブレル、レミケードなどのTNF阻害薬やリウマトレックス(MTX)投与中の患者においては、ワクチン接種による抗体価の上昇は、健常人に比べて低いものの、感染予防としては十分な抗体価の上昇が認められています。IL-6阻害薬であるアクテムラに関しては、健常人と変わらないことが報告されています。多くのガイドラインが、各種の免疫抑制剤が投薬中であっても、その投与間隔・時期を考慮せず、インフルエンザ流行する季節前に接種することを推奨しています。
肺炎球菌ワクチン:肺炎球菌の菌体表層にある莢膜多糖体は、その抗原性の違いにより、90種類以上の血清型に分類されます。現在、日本において使用可能な肺炎球菌ワクチンは2種類あります。
- PPSV23:90種類以上の血清型から、肺炎球菌感染症に置いて高頻度に認められる23種類の莢膜型の肺炎球菌を型別に培養し、殺菌抽出後、多糖体を混合したものです。健常人において、5年間効果が持続するとされています。
- PCV13:肺炎球菌の莢膜多糖体は、T細胞非依存型抗原であり、免疫系の発達が不十分である2歳以下の幼児では十分な免疫原生を誘導することが困難です。免疫原生を高めるため、キャリア蛋白である無毒性ジフテリア毒素を結合させたもので、ブースター効果があると言われているます。
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PPSV23は多くのガイドラインで、接種を推奨されています。なお、関節リウマチ患者を対象とした臨床試験において、リウマトレックスの投薬により、免疫原性を誘導する効果が減弱する可能性が示唆されており、注意が必要です。Advisory Committee on Immunization Practice(ACIP)以下のような表での接種を推奨していますが、科学的な根拠が薄く、更なる検証が必要であると考えられています。当院では、関節リウマチ患者に対して、PSSV23の接種を積極的に5年に1回行なっています。
水痘・帯状疱疹:関節リウマチ自体が、帯状疱疹のリスク因子の一つであり、生物学的製剤などの免疫抑制剤による治療は、その危険性を更に高める可能性があります。生物学的製剤の種類によって、その危険性は異なります。分子標的薬であるゼルヤンツは帯状疱疹の危険性を高めますが、抗TNF阻害薬をはじめとした生物学的製剤については、報告によって結果にばらつきがあります。高齢化、ステロイドの併用など、その他のリスク因子も噛み合わせて検証する必要です。関節リウマチ患者に対する水痘・帯状疱疹ワクチン接種の是非については、まだ、結論が出ていません。しかしながら、水痘・帯状疱疹ウイルスに対するワクチンの離床効果は高いことが解っています。多くの臨床試験において、関節リウマチ患者においても、帯状疱疹の発症を強く予防することが実証されています。日本では、高齢化が進んでおり、複数のリスク因子を持っていることが多く、その有用性は更に高いと考えています。海外においては、すでに不活化ワクチンが開発されていますが、日本において認証されていないため、使用できません。日本で使用可能なワクチンは生ワクチンであり、生物学的製剤投薬中、免疫抑制剤投薬中に接種することはできません。治療開始前に行えば、問題ないとされています。多くの報告で、治療開始2~3週間前の接種を推奨しています。当院においては、関節リウマチと診断し、治療開始3週間前に積極的にワクチン接種を行います。
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