建設業の担い手 · 建設業の社会保険. ....

未来投資会議

産官協議会「次世代インフラ」

建設業の担い手

対策と C C U S芝浦工業大学建築学部

教授蟹澤宏剛

資料６

Copyright (C) H.Kanisawa, SHIBAURA Institute of Technology,All Rights Reserved

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250

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350万人

15～19歳 20～29歳 30～39歳 40～49歳 50～59歳 60～64歳

建設技能労働者全体コーホート分析

建設産業政策大綱1995↓

建設産業政策2007↓

建設産業の再生と発展のための方策↓ 2011 &2012


※国勢調査の「建設・土木作業従事者」の人数


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100万人

15～19歳 20～29歳 30～39歳 40～49歳 50～59歳 60～64歳

大工（型枠＋建築大工）コーホート分析

建設産業政策大綱1995↓


建設産業の再生と発展のための方策↓ 2011 &2012



建設業における新卒者（高校）の離職状況

0%

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60%

1年目 2年目 3年目

厚生労働省新規学卒者の離職状況（高校卒）


労災保険特別加入者数の推移

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6019

90年

1992

年

1993

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1994

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1995

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1996

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1997

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1998

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1999

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2000

年

2001

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2002

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2003

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2004

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2005

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2006

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2007

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2008

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2009

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2010

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2011

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2012

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2013

年

2014

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2015

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2016

年

2017

年

2018

年

万人

全建総連一人親方特別加入者数

厚労省建設業一人親方特別加入者数


生活保護世帯数と建設業就労者数の推移

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18019

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18

万世

帯

被保護世帯数（１ヶ月平均）保護率（右軸‰）建設業就業者数


建設業の問題・課題－担い手確保問題－

建設産業のネガティブなイメージ

本当に3Kが原因なのか？

整備されていない入口

求人票を出せない組織体制

近代徒弟制（Apprenticeship）の欠如

描けない将来像、キャリアパスの欠如

体力のピークが賃金のピークの現実

能力向上、能力（学歴）積上方策の欠如

技能と技術の壁

労災、年金、退職金等々の不安

建設業で働く親が子を入れたがらないのは何故？


建設技能者の証の欠如

技能士等は名称独占資格

自称と本物を見分けるすべがない

能力を測る指標の欠如

大工も大六も見分けがつかない

故に体力のピークが賃金のピーク

能力向上の仕組みや機会の欠如

入り口の訓練はあるが、その先が欠如

能力評価基準がないので、向上の基準が欠

故に、一人前になるには10年、技は盗むもの・・・・

キャリアパスとジョブホップの仕組みの欠如

技能から技術、管理、経営へ

建設業の問題・課題－技能・技能者問題－


建設業の問題・課題－産業の内部問題－

怪我と弁当は自分持ちの体質（請負体質）時間感覚の欠如 → 低い生産性、長時間労働

日給体質 → 社保未加入問題

高い労災確率、死亡率（特に町場）

結末は生活保護（かつては田舎の相互扶助）

正直者が馬鹿を見てきた歴史的経緯法令遵守が尊重されない内外要因

（請負、一式無増減、発注者責任、お出入り感覚）

政策等の暗黙裡の前提と実態の乖離

業界の先送り体質（下請依存 →重層構造）

安くても手を抜かない職人気質

業界の慣習と法令の乖離（看過、不作為）応援、常用精算 → 労働者供給、派遣

一人親方、専属下請 → 偽装請負、偽装一人親方


労働行政と建設業

請負という契約と個人の労働者性

重層下請構造の中での請負労働の正当性

労基法、職安法、安衛法、労災保険法等々の整合

建設業の社会保険

居職（終身雇用）と出職（ジョブホップ）の制度設計

建設行政と労働行政

独禁法と建設業

業界団体の機能とあり方

仕事の繁閑問題

ITを活用した新しい業域、職能の創出

建設業の問題・課題－産業の内外部問題－


職長の意識（大手ゼネコンに従事）

26.1%

16.2%

6.0%

61.0%

65.0%

43.9%

10.5%

15.5%

38.5% 11.7%

0% 10%20%30%40%50%60%70%80%90%100%

仕事にやりがいを感じているか(n=899)

仕事内容に満足しているか(n=897)

賃金に満足しているか(n=889)

とてもまあまああまり不満

芝浦工業大学蟹澤研究室調査（2015年）

はい, 11.1%

いいえ, 88.9%

2.7%

43.2%

5.6%

13.5%

51.4%

24.5%

83.9%

5.4%

69.9%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

土曜日( n = 9 0 5 )

日曜日( n = 9 1 0 )

祝日( n = 9 0 3 )

休める休めない事があるほとんど休めない

子供に勧めたい職業か？


建設業のネガティブなイメージ≒担い手不足の元凶何故、犯罪者は建設業が多いのか？

警察庁発表の犯罪逮捕者に占める建設業の割合（H29）

建設業

刑法犯罪全体 6.5% 凶悪犯（殺人、強盗、強制性交等） 9.1% 粗暴犯（暴行、傷害、恐喝等） 11.1%

※ 建設業：土木建設業自営者＋建設職人・配管工＋土木建設労務作業者

建設業就労者は全産業の7.6% 建設職人は建設業の66.3%，全産業の5.1%

無職

53.6%54.1％34.2%


刑法犯罪で逮捕された者のうち無職以外、有職者に占める建設業の割合

犯罪者に占める割合（総計） 14.0%

凶悪犯（殺人、強盗等） 19.9%

粗暴犯（暴行、恐喝等） 16.8%


英国のCSCSカード(Construction Skills Certification Scheme Card ）

現在150万人が利用（建設業就業者：約235万人）

３種類・７色によるレベル分け

職業訓練用：4種類

資格証明：9種類

建設専門資格証明：36種類

建設技能者の定義と評価CCUS

建築太郎

CCUS

建築太郎

CCUS

建築太郎

CCUS

建築太郎

CCUS

建築太郎

仮ID

無ID

正規ID

基幹技能者

職長

班長

見習い

CCUS

建築太郎

◯◯工


CCUSへの期待

技能者の証としての社会的認知

不保持者を建設職人と呼ばないことによる、長期的視点での業界のイメージ向上

悪徳業者排除へ活用、フェアトレードの推進（SDGs）能力評価の証としての社会的認知

目標の明確化によるモチベーションの向上

努力が報われる報酬、工事代金への活用

偽装（一人親方、免税）の排除

就労履歴の蓄積のみならず就労管理、工程管理等々への展開（IT推進、生産性向上）

データ連係による建退共や安衛法の資格情報のポータルとしての機能

⇒普及促進の重要機能！


CCUS+専門工事会社等の能力評価への期待

正直者がバカを見ない業界への転換

発注者への訴求

施工体制の重要性

適正価格のエビデンス

フェアトレード（SDGs）のエビデンス

重層構造の改善（先送り体質との決別）

担い手確保、雇用促進への相乗効果

企業間競争による技能者の処遇の向上

業界再編（専門工事会社の体制整備）と世代交代

ITの推進、デジタルファブリケーション等のニュービ

ジネスへの端緒


CCUS普及促進への具体的提案

CCUS登録=正規の建設技能者であることのエンドユーザーへのアピール（広報活動）

技能者と専門工事企業の能力、施工体制が品質に直結することのエンドユーザーへのアピール

フェアトレード、SDGsの観点から、CCUS登録者が施工することの価値観の醸成（優先発注）

CCUSを活用した紙ベースの資格情報等の電子化推進、利便性向上への取組み

CCUSを前提とした合法的な「応援」の仕組みづくり

CCUSを活用した突貫工事の抑制、働き方改革への対応

CCUS、マイナンバー、インボイス、特定技能外国人等々を総合した制度構築のモデルケースづくり

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