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なぜ一般市民による心肺蘇生法 (CPR) は必要ですか？

• 呼吸停止になった場合、時間が

経つと、蘇生のチャンスが低く

なってしまいます。

• ニューヨーク市では、救急車到

着までの時間は６～７分です。

• 救急隊が到着するまで、居合わ

せた一般市民がCPRをすれば、

助かる可能性が高くなります。

どういう時にCPRを使いますか？

心肺蘇生法ワークショップ

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救命の連鎖：

成人の救命処置：

小児・乳児の救命処置：

• 心肺停止の原因の大部分は呼吸不全とショックである。

☆ 呼吸不全：溺水、煙吸入、窒息など

☆ ショック＝急速に血液循環が行われなくなる状態

— 外傷による多量出血

• 低酸素、高炭酸ガスの血液状況となって心停止を起こす。

• 心臓に持病がない限り、心臓が原因で起こることは稀である。

• 小児・乳児の場合は、911通報やAEDより、CPR優先！

AED (自動体外式除細動器）

成人

乳児・小児

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のどに物を詰まらせた場合：

① 窒息のサイン：

成人・小児 —> 声が出せなくなる。両手を首に当てる。

乳児 —> 顔が苦しくなったり、赤くなったり、真っ青になったりする。

泣き声が聞こえなくなる。

② せきができるかどうか確認する。

— せきができる場合、やさしく見守る。

— せきができない場合、以下の方法で助ける。

③ 911通報を依頼する。

④ 成人・小児：

— 背後から 両腕を回し、握りこぶしをへその上におき、勢いよく上方へ突

き上げる。

— 異物が出たかどうか毎回確認する。

— 意識を失った場合は呼吸を確認せずに直ちにCPRに移る。

☆ 異物が見えたら、取り除く。見えなかったら、指を口に入れない。

⑤ 乳児（1歳未満）：乳児をうつぶせにし、おなかの下に腕を通して指であごを支え、頭を低く保

ちながら腹ばい姿勢にさせる。手のひら全体で、肩甲骨と肩甲骨の間を強くたたく。

— 背中を５回叩いた後、胸骨圧迫を５回行う。繰り返す。

☆ 異物が出たかどうか確認する。

— 意識を失った場合は呼吸を確認せずに直ちにCPRに移る。

☆ 危険な食べ物：丸ごとのぶどう、ホットドッグ、ピーナッツ、ポップコーン、生のニンジン、

ハードキャンディー、お餅などに注意！

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911通報する際に役立つ表現

☆ 場所

— I’m at 72nd Street and Park Avenue on the northeast corner.

72丁目とパーク・アベニューの北東の角にいます。

— I’m in Westchester, near the Rite Aid on the corner of Main Street and 1st Avenue.

ウェストチェスターの、メイン・ストリートとファースト・アベニューの角の、

ライト・エイドの近くにいます。

☆ 事件の事情

— My son is choking on some food.

息子の喉に食べ物が詰まって窒息しています。

— I think my daughter swallowed a small toy.

娘が小さいおもちゃを飲み込んでしまいました。

— I think my two year old son swallowed some pills/toilet cleaner.

2歳の息子がお薬・トイレ用洗剤を飲んでしまいました。

— My six month old daughter fell off a table and hit her head.

6ヶ月の娘がテーブルから落ちて、頭を打ってしまいました。

— There has been a big car accident. There are 10 vic ms.

大きい交通事故がありました。けが人が10人います。

— A woman just got hit by a car.

女の人が車にひかれました。

☆ 傷病者の状態

— My daughter is unresponsive.

娘が返事をしていません。

— My son is not breathing.

息子が呼吸していません。

— My daughter is bleeding.

娘が出血しています。

— I think my son is having a seizure.

息子が痙攣を起こしていると思います。

☆ 救助者の活動

— We’ve moved the vic m out of the cross walk and started CPR.

傷病者を横断歩道から運んで、ＣＰＲを開始しました。

— We’ve done six cycles of CPR.

ＣＰＲを６セットやりました。

— We’ve shocked her twice with the AED.

ＡＥＤで2回ショックを与えました。

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せきができるかどうか確認

911通報を依頼する

背中を5回たたく

毎回異物が出たかどうか確認

胸骨圧迫30回

気道確保、異物確認

＋人工呼吸2回

胸骨圧迫を5回行う

毎回異物が出たかどうか確認

のどを詰まらせた場合の処置の段取り

優しく見守る せきができる場合

せきができない場合

異物が出た

意識を失った

病院へ行き、診察してもらう

せきができなくなった

背部叩打5回 + 胸骨圧迫5回

を繰り返す

救急隊へ引継ぐか、傷病者が

呼吸し始めるまで

胸骨圧迫30回＋人工呼吸2回

を繰り返す

強く・速く・

絶え間なく

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成人・小児のCPR:

① 周囲の安全確認

② 反応の確認

— 肩をやさしく叩きながら大声で呼びかける。片麻痺の可能性

があるので、両肩で行うのがベスト。

— 反応なしとは、返答もしくは目的を持った仕草がないこと。

③ 呼吸の確認

— 耳を倒れた人の口に近づけ、胸や腹部の動きを見

る。

☆ 呼吸ありと判断した場合は、回復体位に変換

する。

— 楽な呼吸ができる。

— 嘔吐にも対応できる。

☆ 正常な呼吸を認めなかった場合は心停止と判

断する。必ず10秒間以内にＣＰＲを開始する。

— あえぎ呼吸は正常ではない—>CPR開始！

☆ 脈を取る必要はない。

• なるべく早い時点でＣＰＲを開始するのが

重要である。頚動脈の場所が分からなかっ

たりして、時間がかかってしまうので、脈

を取らずにCPRを開始しましょう。

④ 「人」と「物」を集める

— 「Someone help!」

☆ 人が集まってきた場合：「You in the red shirt, call 911!」「Find an AED and come back here!」

☆ 人が集まらない場合：

— 成人—>ＣＰＲより通報を優先する

— 心原性の心停止が多いので、早めに電気ショックするのが重要。

— 小児—> 通報よりＣＰＲを優先する （CPRを5回行った後、通報）

— 呼吸原性の心停止が多いので、人工呼吸と胸骨圧迫を電気ショックよりも優先する。

体位変換の仕方

1.

2.

3.

回復体位

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⑤ 胸骨圧迫30回（心臓マッサージ）

— 左右の乳頭を結ぶ線の中央に、片方の手のひらの付け根を置

き、もう片方の手を重ねる。

— 肘を伸ばし、手のひらの付け根に体重をかけ、真上から垂直

に押す。

— 深さ：成人—> 4‐5センチ。 小児—> 胸の厚みの3分の１

☆ 圧迫ごとに、胸が完全に戻るまで圧迫を解除する

— ペース：最低で100回/分

— 「強く、速く、絶え間なく」実施する。

⑥ 気道確保

— 片手を額にあて、もう片手で下あごを押し上げる。

☆ のどを押さないように注意。

⑦ 人工呼吸2回

— 気道を確保した状態で、額を押さえた手の親指と人差し指で

倒れた人の鼻をつまみ、口と口をつけて約1秒間息を吹き

込む。いったん口を離し、もう一回吹き込む。

— 送気量の目安は「胸が上がるのが見て分かる程度」。

— 1回目の人工呼吸で胸が上がらなかった場合、気道確保をや

り直してもう一度人工呼吸を行う。

— 2回とも胸があがらなくても胸骨圧迫へ進む。

⑧ 「胸骨圧迫30回＋人工呼吸2回」を繰り返す

— 小児の場合のみ：救助者が二人いる場合は胸骨圧迫15回＋人工呼吸2回というパターンで行う。

— 胸骨圧迫をしている人は疲れてきたら、速やかに交代する。（10秒以内に）

— 救急隊が到着したら、しっかり状況を説明する。

x 30 + x 2

8

AEDの使用について

☆ 成人の場合：AEDが到着した時点ですぐに使用する

☆ 小児・乳児の場合：AED がすぐに到着しても、CPRを5回（約2分）行ってから使用する。

小児用電極パッドを使用する。(0～8歳)

AEDの使い方

① AEDを倒れた人の頭の近くに置く。AED を準備している時もCPRを継続する。

② 電源を入れる。電源が入ると、音声案内や

ランプの点滅で操作の案内が始まる。「倒れ

た人の胸部の服を脱がしてください」 と音声

案内が流れる。(Remove clothing from person’s chest.)

③ 電極パッドを取り出し、一枚を右胸に、もう一枚を左脇腹に、肌に密着させて貼る。（乳児

の場合は、一枚を胸の中心に、もう一枚を背中に貼る。）パッドのコネクターを本体につなげ

る。

音声案内: 電極パッドをしっかりと倒れた人の胸に図のように

貼付してください。コネクターをつなげてください。

(A ach pads firmly to person’s chest as shown. Plug in connecter.)

水漏れ、金属、ペースメーカーに注意

— 胸が濡れていたら、吹いてからパッドを貼る。

— 金属のネックレスなどを外す。

— ペースメーカーから3センチほど離れたところにパッドを貼る。

成人と小児ＣＰＲの違い

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④ 心電図の解析が自動的に始まる。このとき、倒れた人の体

に触ると、振動で解析がうまく行われない。周囲の人に触ら

ないように声をかけ、誰も触っていないことを確認する。

音声案内：心電図の解析をしています。離れてください。

(Analyzing rhythm. Everyone stand clear.)

⑤ 電気ショックが必要な場合、再度、倒れた人の体に誰も

触っていないことを確認する。

音声案内：電気ショックが必要です。充電します。

(Shock advised. Charging.)

※ 電気ショックが不要の場合、直ちにCPRを再開する。

音声案内：電気ショックは不要です。CPRを5セット

行ってください。

(No shock advised. Begin 5 cycles of CPR. )

⑥「Push the “Shock” bu on」という音声案内が流れたら、電気ショックのボタンを押す。

⑦ ショック後、倒れた人の様子を観察せずに直ちに胸骨圧迫からCPRを再開する。

音声案内：放電しました。CPRを5セット行ってください。

(Shock delivered. Begin 5 cycles of CPR.)

⑧ 音声で「心電図の解析をしています。離れてください。」という指示があるまで、胸骨圧迫

30回＋人工呼吸2回を約2分繰り返す。途中で、「1 minute and 30 seconds of CPR remain」(CPRの残り時間はあと1分30秒です) というような音声案内が流れる。

x 30 + x 2

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周囲の安全確認

大声で叫び、

911通報とAEDを依頼する

胸骨圧迫30回

気道確保＋人工呼吸2回

救急隊へ引継ぐか、傷病者が

呼吸し始めるまで続ける

CPRの段取りのまとめ

反応・呼吸の確認

胸骨圧迫30回＋人工呼吸2回

を繰り返す

反応・呼吸なし

反応なし、呼吸あり 回復体位へ変換する

成人：CPRより911通報を優

先する

小児・乳児：911通報より

CPRを優先する

(CPRを5セット

やってから、911)

人が集まらない場合

AED到着

強く・速く・

絶え間なく

成人：AEDをすぐに使用する

小児・乳児：CPRを5セット

やってから、AEDを使用する

AEDがすぐに到着した場合

直ちに胸骨圧迫を再開する

胸骨圧迫30回＋人工呼吸2回

を繰り返す

救助者が

二人いる場合 小児・乳児：胸骨圧迫15回＋人工

呼吸2回を繰り返す

胸骨圧迫を実施している救助者が

疲れないように、2分ごとに交代

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乳児のCPR: （乳児 = 1歳未満） 成人CPRと異なるところはボールド

① 周囲の安全確認

② 反応の確認

— 両足の裏をたたいて大声で呼びかける。

③ 呼吸の確認

— 耳を赤ちゃんの口に近づけ、胸部の動きを見る。

☆ 正常な呼吸を認めなかった場合は、心停止と判断する。10秒以

内にＣＰＲを開始する。

☆ 脈を取る必要はない。

④ 「人」と「物」を集める

— 「Someone help!」

☆ 人が集まってきた場合：「You in the Yankees cap, call 911!」

「You in the green shirt, find an AED and come back here!」

☆ 人が集まらない場合：

— 乳児・小児—>通報よりＣＰＲを優先する。（CPRを5回行った後、通報）

⑤ 胸骨圧迫30回

— 左右の乳頭を結ぶ線の中央のすぐ下を中指と薬指で押す。

— 約100回/分のペースで、胸の厚みの3分の１まで実施する。

— 圧迫ごとに、胸が完全に戻るまで圧迫を解除する。

— 「強く、速く、絶え間なく」

⑥ 気道確保

— 片手を額にあて、もう片手で下あごを押し上げる。

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⑦ 人工呼吸2回

— 自分の口で乳児の口と鼻の両方を覆い、1秒で吹き込む。

いったん口を離し、もう一回吹き込む。

— 胸が上がるのを目で確認する。吹き込みすぎに注意！

⑧「胸骨圧迫30回＋人工呼吸2回」を繰り返す。

⑨ 救助者が二人いる場合は胸骨圧迫15回＋人工呼吸2回というパターンで行う。

— 胸骨圧迫：両手で乳児の胸郭を包み込むように覆い、両手の親指で胸を圧迫する

x 30 + x 2

x 15 + x 2