学習指導要領の変遷...学習指導要領の変遷 1999年(平成11年)...

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学習指導要領の変遷● 1999 年(平成 11 年)

 3月 29 日「高等学校学習指導要領」告示。平成

15 年度より年次進行により段階的に実施。自ら学

び,自ら考える力などの「生きる力」を育成するこ

とを基本的なねらいとし,「総合的な学習の時間」

の創設,普通教育に関する教科「情報」,専門教育

に関する教科「情報」「福祉」が新設された。

 情報科は生徒が興味・関心に応じて選択的に履修

できるように,「情報A」「情報B」「情報C」の3

科目が置かれ,そのうち1科目を選択。標準単位数

は2単位。

 「情報A」は義務教育段階において情報手段の活

用経験が浅い生徒にも十分履修できることを想定し

た基礎的な科目。「情報B」はコンピュータに興味・

関心をもつ生徒が履修することを想定した科目。「情

報C」は情報社会やコミュニケーションに興味・関

心をもつ生徒が履修することを想定した科目と位置

づけられた。

● 2009 年(平成 21 年)

 3月9日「高等学校学習指導要領」告示。平成

25 年度より年次進行により段階的に実施。21 世紀

の「知識基盤社会」においても,ますます重要にな

る「生きる力」の理念を共有するとともに,「基礎的・

基本的な知識・技能の習得」,「思考力・判断力・表

現力等の育成」,「確かな学力を確立するために必要

な授業時数の確保」などが改訂の主な趣旨。

 情報科は,基礎的な内容で構成された「情報A」

が発展的に解消され,「情報の科学的な理解」と「情

報社会に参画する態度」に関する内容を重視した基

礎的な科目として,「社会と情報」「情報の科学」の

2科目が置かれた。このうち1科目を選択的に履修。

標準単位数は2単位。

● 2018 年(平成 30 年)

 3月 30 日「高等学校学習指導要領」告示。2022

年度より年次進行により段階的に実施。生産年齢人

口の減少,グローバル化の進展,絶え間ない技術革

新による社会構造や雇用環境の急速な変化等への対

応を課題とした大きな改訂。教育課程全体を通して

育成を目指す資質・能力の整理(三つの柱),「主体

的・対話的で深い学び」の実現,「カリキュラム・

マネジメント」の推進などを通して,「社会に開か

れた教育課程」を重視することなどが改訂の基本方

針に盛り込まれた。

 情報科は,「社会と情報」に比べて「情報の科学」

の履修者が少なく,情報の科学的な理解に関する指

導が十分ではないという現状認識のもと,2科目か

らの選択必履修を改め,共通必履修科目としての「情

報Ⅰ」を設け,その基礎の上に発展的な選択科目と

して「情報Ⅱ」を設けることになった。標準単位数

はいずれも2単位。

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1.はじめに 我が国の初等中等教育段階における情報教育は,小学校には情報教育を専門的に扱う特定の教科等を置かず各教科等で横断的に,中学校では技術・家庭科技術分野を中心に各教科等で,高等学校では共通教科「情報」を中心に各教科等で行うこととなっている。これは,平成 11 年(1999 年)に告示された高等学校学習指導要領以降のカリキュラム構造であり,平成 29 年

(2017 年)告示の新学習指導要領においても変更はない。 しかしながら,新学習指導要領の策定に向けた中央教育審議会での議論では,AI や IoT などが急速に発展する社会での人材育成の観点から,小・中・高を通した新学習指導要領全体に亘る情報教育の枠組みには質的に大きな転換が見られた。本論では,中央教育審議会の議論のレビュー,小・中・高の新学習指導要領における情報教育について解説した上で,高等学校共通教科「情報」の改訂のポイントについて述べていく。

2.中央教育審議会での議論 中央教育審議会での情報教育についての審議は,情報ワーキンググループを中心に行われた。情報ワーキンググループでは8回の審議が行われ,前半は主として小・中・高を通じた情報活用能力の育成について,後半は主として高等学校の共通教科「情報」の教育内容の改訂について検討された。前半4回が終了した段階で,情報ワーキンググループで検討された情報活用能力の育成について教育課程部会に提案がなされ,小・中・高を通した情報教育の考え方が合意された。それはすなわち,情報活用能力はこれからの社会で必須となる資質・能力であり,各教科等の学習の基盤として機能するという考え方である。

 中央教育審議会では,我が国が今後迎える生産年齢人口の激減,グローバル化の進展や絶え間ない技術革新等による社会構造や雇用環境の大きな変化を前提とした議論が繰り返された。情報教育に関わる内容としても,文部科学省が公表した情報活用能力調査の結果として,児童生徒は整理された情報を読み取ることはできるが複数の Web ページから目的に応じて特定の情報を見つけ出し関連付けるなど情報の組合せによる判断に課題があること,1分間当たりの文字入力数が小学校で 5.9 文字,中学校で 17.4 文字に留まっており文字入力が思考や表現を妨げてしまっている可能性が示唆されたことなどが報告され,情報活用能力の育成を教育課程内で積極的に行うことが求められていることが指摘された。また,現行学習指導要領における高等学校の共通教科「情報」では,情報の科学的な理解に関する学習内容が多く含まれる科目である「情報の科学」を履修する生徒の割合が約2割に留まっていることが指摘され,これを改善するために,情報の科学的な理解を中心に置いた科目を設け,これを共通必履修とすることが検討された。さらに,高大接続システム改革会議の最終報告を受け,平成 36 年度(2024 年度)以降を目途に,「新学習指導要領における教科情報に関する中央教育審議会の検討と連動しながら,適切な出題科目を設定し,情報と情報技術を問題の発見と解決に活用する諸能力を評価する」ことが検討され,しかもこれを CBT(Computer Based Testing)として実施することが提言されることとなった。 平成 28 年(2016 年)12 月に中央教育審議会から文部科学大臣に答申がなされ,これを受けて平成 29 年

(2017 年)3月に新学習指導要領が告示された。以下,新学習指導要領の文言を取り上げながら,小・中・高を通した情報教育に関わる改訂のポイントを俯瞰する。

学習指導要領改訂のポイント―情報教育を中心に―

東北大学大学院情報科学研究科・教授堀田龍也

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3.�新学習指導要領全体にわたる改訂のポイント(1)情報活用能力の位置づけ 新学習指導要領の総則に「各学校においては,児童

(生徒)の発達の段階を考慮し,言語能力,情報活用能力(情報モラルを含む),問題発見・解決能力等の学習の基盤となる資質・能力を育成していくことができるよう,各教科等の特質を生かし,教科等横断的な視点から教育課程の編成を図るものとする」と記された。総則は,学校が教育課程を編成する際に拠り所となるものであり,学習指導要領の第1章にあたるものである。総則において,情報活用能力が「学習の基盤となる資質・能力」として示され,各教科等の特質を生かしながら育成することが求められたという点で,学習指導要領における情報活用能力の位置づけは大きく前進したと考えることができる。(2)ICT環境の整備 新学習指導要領の総則には「情報活用能力の育成を図るため,各学校において,コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を活用するために必要な環境を整え,これらを適切に活用した学習活動の充実を図ること」と記された。これまでも情報活用能力に通じる学習活動の充実は示されていたが,今回の改訂では ICT 環境整備まで踏み込んだ記述になっている点は特筆に値する。これは,新学習指導要領が主眼に置く「主体的・対話的で深い学び」の実現には ICT 環境が不可欠である一方,学校現場での ICT 環境整備が立ち後れていることが背景にある。(3)ICTの基本的な操作 新学習指導要領の小学校の総則には「児童がコンピュータで文字を入力するなどの学習の基盤として必要となる情報手段の基本的な操作を習得するための学習活動」を各教科等の特質に応じて計画的に実施すると記された。これも,新学習指導要領においては,これまで以上に授業の中で ICT を活用することが前提とされていることによる記載である。(4)各教科等における記載 小学校では,国語に「第3学年におけるローマ字の指導に当たっては(中略)コンピュータで文字を入力するなどの学習の基盤として必要となる情報手段の基本的な操作を習得し,児童が情報や情報手段を主体的に選択し活用できるよう配慮することとの関連が図られるようにすること」と記された。総合的な学習の時

間についても同様の記載がある。これらは,学習の基盤として必要となる情報手段の基本的な操作を習得するための学習活動を,教科等横断的に実施することの学習場面の例示と捉えることができる。 小学校社会には「学校図書館や公共図書館,コンピュータなどを活用して,情報の収集やまとめなどを行うようにすること」,図画工作には「コンピュータ,カメラなどの情報機器を利用することについては,表現や鑑賞の活動で使う用具の一つとして扱う」ことなど,児童による ICT 活用の学習場面が新規に例示された。そのほか,すべての教科等において,「児童がコンピュータや情報通信ネットワークを積極的に活用する機会を設けるなどして,指導の効果を高めるよう工夫すること」といった記載がみられる。 中学校学習指導要領の各教科等においても,小学校とほぼ同様の記載があるが,数学には「コンピュータなどの情報手段を用いるなどしてデータを表やグラフに整理すること」「データを整理し箱ひげ図で表すこと」「無作為に標本を取り出し,整理すること」など,領域「データの活用」における生徒による ICT 活用の学習場面が新規に例示された。理科には「観察,実験の過程での情報の検索,実験,データの処理,実験の計測などにおいて,コンピュータや情報通信ネットワークなどを積極的かつ適切に活用するようにすること」といった記載が新規にみられる。 現行学習指導要領と比較しても,児童生徒によるICT 活用を前提とした学習活動の場面は多く例示されている。限られた授業時数の中で,主体的・対話的で深い学びに導くためのこれらの学習活動を支えるために情報活用能力が備わっていることが不可欠であるという考え方から,「学習の基盤となる情報活用能力」という捉え方になったものと考えられる。(5)小学校段階のプログラミング教育 新学習指導要領の小学校の総則には「児童がプログラミングを体験しながら,コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を身に付けるための学習活動」を各教科等の特質に応じて計画的に実施すると記された。また,プログラミングを体験しながら論理的思考力を身に付けるための学習場面として,算数では第5学年で「正多角形の作図を行う学習に関連して,正確な繰り返し作業を行う必要があり,更に一部を変えることでいろいろな正多角形を同様に

2 学習指導要領新旧対照表 高等学校情報科

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考えることができる場面などで取り扱うこと」,理科では第6学年で「電気の性質や働きを利用した道具があることを捉える学習など,与えた条件に応じて動作していることを考察し,更に条件を変えることにより,動作が変化することについて考える場面で取り扱うものとする」と例示された。また,総合的な学習の時間では「プログラミングを体験することが,探究的な学習の過程に適切に位置付くようにすること」と留意点が示された。 小学校段階でのプログラミング教育は,情報技術に関する正確な理解やコーディング等を期待しているのでもなく,あくまでプログラミング体験を通したプログラミング的思考の育成が目標である。情報教育に関する中心的な教科等が存在しない小学校段階にプログラミング教育が導入されたことは,情報技術に高度に支援された社会における人材育成を正面から捉えたものであると考えられる。(6)中学校技術・家庭技術分野 中学校技術・家庭技術分野においては,領域「情報の技術」がより充実することとなった。たとえば「情報の表現,記録,計算,通信の特性等の原理・法則と,情報のデジタル化や処理の自動化,システム化,情報セキュリティ等に関わる基礎的な技術の仕組み及び情報モラルの必要性について理解すること」を学習内容として示し,その際には「情報のデジタル化の方法と情報の量,著作権を含めた知的財産権,発信した情報に対する責任,及び社会におけるサイバーセキュリティが重要であることについても扱うこと」としている。また従来から存在する計測・制御におけるプログラミングの記載のほか,ネットワークを利用した双方向性のあるコンテンツのプログラミングについての学習内容が純増となった。これらは小学校段階におけるプログラミング教育との接続を意識して実施されることも示されている。

4.高等学校共通教科「情報」の改訂のポイント(1)情報の科学的な理解の重点化 中央教育審議会答申では,「情報の科学的な理解に関する指導が必ずしも十分ではない」「情報やコンピュータに興味・関心を有する生徒の学習意欲に必ずしも応えられていない」という点が指摘された。これを改善するために,高等学校においては,現行学習指導要

領における「社会と情報」および「情報の科学」の2科目からの選択必履修を改め,基礎となる共通必履修科目としての「情報Ⅰ」と,基礎の上に立つ選択科目としての「情報Ⅱ」を設けることとされた。 情報化が進展し,ほぼすべての職業で ICT を活用することが常識化している社会,多くの人が子供の頃からインターネットにアクセスしている社会であることを背景として,高等学校においても各教科等の学習内容が情報化に対応することとなった。国語におけるメディア読解,数学におけるデータ解析,理科におけるセンサー利用,地理における地理情報システム(GIS)の活用,公民におけるネット選挙活動,芸術におけるデジタル表現など,さまざまな教科等が情報化に即した教育内容にシフトした。 さらに「情報の科学的な理解に裏打ちされた情報活用能力を育む」という考え方に立ち,「コンピュータについての本質的な理解に資する学習活動としてのプログラミングや,より科学的な理解に基づく情報セキュリティに関する学習活動などを充実する」こととされた。これらは中学校技術・家庭技術分野における領域「情報の技術」との接続を意識して実施されることも示された。 これまで述べてきたように,情報活用能力は従来から小学校段階から段階的に育成されてきた。新学習指導要領では,小学校段階からプログラミング教育が導入されるなど,より一層,ICT 活用の体験が増えた形で高等学校に進学してくることとなる。高等学校の共通教科「情報」は,小・中学校で育成されてきた情報活用能力を,知識・技能の体系として再整理し,情報技術や情報社会を科学的に見据える視座を持たせようという教科として再認識されたのである。(2)新学習指導要領における共通教科情報の教育内容 主な教育内容は[表]の通りである。全体として現行よりコンピュータ・サイエンス寄りになり,プログラミングやネットワーク(情報セキュリティを含む),データ活用等の基礎的な内容をすべての生徒が学ぶとされたことが特長である。

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(3)�知識・技能の習得と,その活用としての思考・判断・表現 新学習指導要領では,各教科等で求める資質・能力を三つの柱に沿って整理している。以下,共通教科「情報」で求める資質・能力を,三つの柱に沿って説明する。■ア 知識及び技能 以下のような知識・技能を情報の科学的な理解に裏打ちされた形で理解し,情報と情報技術を適切に活用するために必要な技能を身に付けることを求めている。○ 情報と情報技術を活用した問題の発見・解決等の

方法:問題の発見・解決の方法,統計処理やビッグデータの解析などの情報の活用,プログラミング・モデル化とシミュレーション・情報デザインの適用などの情報技術の活用により問題の発見・解決等を行う方法など

○ 情報化の進展が社会の中で果たす役割や影響:情報化の進展による社会の変化,SNS における誹謗

中傷・デジタルデバイドなどの情報化の影の部分など

○ 情報に関する法律・規則やマナー:個人情報の保護に関する法律,知的財産に関する法律,サイバー犯罪の防止に関係する法律などの意義

○ 個人が果たす役割や責任等:情報の送り手として間違った情報を発信しないなどの配慮,情報の受け手としての信頼性や信憑性の判断や確保,周りの人や所属する組織に迷惑をかけないための情報セキュリティ対策など■イ 思考力,判断力,表現力等 各教科の学びの対象でもある社会,産業,生活,自然等のあらゆる事象を,情報科特有の視点で捉え,モデル化の手法を適用するなど,とりわけ後にコンピュータ等の情報技術を用いた処理に適するようなアプローチで事象を見ることにより,複雑であったり,混沌としている事象を抽象化して「情報」と「複数の情報の結び付き」として把握するような考え方を重視することとなっている。また,把握された事象を,情報技術を活用して問題の発見・解決を遂行していく力を育成することが求められている。■ウ 学びに向かう力,人間性等 単にコンピュータ等を利用するということではなく,情報モラル等にも留意した合理的な判断に基づいて,プログラミング,モデル化とシミュレーション,情報デザイン等の情報を扱う方法を適切に適用したり,解決が可能となるように問題を細分化したり,処理を最適化したり,見通しを持った試行錯誤と評価・改善とを重ねながら問題の発見・解決を進めていくことなどが求められている。その上で,情報社会に積極的に参加し,身に付けた情報活用能力を生かしてその発展に寄与しようとする意欲的な態度が期待されている。

(4)授業づくりのポイント 従来から存在した高等学校共通教科「情報」であるが,情報活用能力が学習の基盤となる資質・能力と定義され直し,中学校までの各教科等において教科横断的な視点から育成されてくることを踏まえると,情報科の学習を通して生徒の情報活用能力がさらに高まるよう,経験を知識として再整理するような授業構成が求められる。生徒がなんとなくできるさまざまな ICT活用を,どのような情報技術を基盤として成立してい

[表]高等学校共通教科「情報」の新科目の学習内容

【情報Ⅰ】(平成 30 年)(1)情報社会の問題�  解決

情報やメディアの特性,情報関連法規・制度,問題を発見・解決する方法,役割と影響の理解,望ましい情報社会

(2)�コミュニケー�ションと

  情報デザイン

メディアの特性とコミュニケーション手段の特徴,情報デザインの知識と技能,表現と評価

(3)コンピュータと  プログラミング

コンピュータでの情報の内部表現と計算に関する限界,アルゴリズム,プログラミング,モデル化,シミュレー�ション

(4)情報通信ネット�  ワークと  データの利用

情報通信ネットワークを介した情報システムによるサービスの仕組み,プロトコル,情報セキュリティ,データの表現

【情報Ⅱ】(平成 30 年)(1)情報社会の進展  と情報技術

情報技術の発展の歴史,将来の在り方,多様化する社会におけるコンテンツ,データ活用の意義

(2)�コミュニケー�ションと

  コンテンツ

コンテンツ制作の技能,社会への発信と改善

(3)�情報とデータサイエンス

データサイエンスの役割,データの収集・整理・整形,現象のモデル化と処理,モデル評価

(4)情報システムと  プログラミング

情報の流れや処理の仕組み,情報セキュリティの確保,情報システムの設計と表記法,プロジェクト・マネジメント

(5)�情報と情報技術を活用した問題発見・解決の探究

「情報Ⅰ」及び「情報Ⅱ」を踏まえた総合的な課題

4 学習指導要領新旧対照表 高等学校情報科

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るのかについて再確認させるイメージである。 また,情報科で高まった情報活用能力が,他の各教科・科目等の学習において生かされるような連携を図ることも期待される。特に,数学科とのデータ処理に関する内容,公民科との情報社会の倫理に関する内容などがこれにあたる。 新学習指導要領においては,従前と同様に情報科の各科目とも総授業時数に占める実習に配当する授業時数の割合は明示されない。割合については各学校の実情に応じて弾力的に設定できるようにしたものである。しかし,ここで特に留意すべきことは,情報活用能力を確実に身に付けるためには,問題解決の過程で情報手段を活用することが不可欠であり,実習は重要であるということである。(5)教員養成の課題 高等学校において情報科を担当している教員のうちの約3割が,免許外教科担任である。新学習指導要領においては,必履修科目が設定されるにも関わらず,必ずしも専任教員が多くないことを鑑みると,情報の科学的な理解を中心に置いた科目「情報Ⅰ」を必履修とすることのハードルは高いと考えられる。各都道府県等においては,核となる情報科教員の育成のほか,情報科教員の積極的な採用や適正配置,民間との連携等について前向きに検討することが不可欠である。

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今回の改訂は,特に高等学校が焦点となっており,

大変大きな改訂となっているが,情報科にとっても教

科の在り方から根本的に捉え直す必要があるような大

改訂である。改訂の主旨についてまとめておこう。

1.資質・能力とは何か 従来の指導要領では,「資質・能力」は総合的な学習の時間において育成しようとする「資質・能力および態度」を明確化するという文脈で用いられてきた。しかし,今回の改訂では,全教科において,これを明示することが目指された。 「資質・能力」は,実際に何ができるようになればよいのかを表す用語である。それは,「何ができる可能性をもっているか」ではない。知識の記憶に関して言えば,覚えているだけではだめで,その記憶を取り出すことができなければならない。これは,従来と変わらない。 知識の記憶は,1つめの柱に関係する資質・能力である。そして,それは「生きて働く知識・技能」と表されている。つまり,使えない知識は無意味だということだ。知識は,相互に関連付けられて概念を構成するように学ばれる必要がある。さらに,「資質・能力」が3つの柱からとらえられていることによって,その意味はよりはっきりする。 2つめの柱が,「未知の状況にも対応できる思考力・判断力・表現力」である。これはすなわち,はじめて出会った状況において,記憶していた知識を活用して問題解決(対応)をすることができるということを意味する。つまり,知識を取り出すだけでなく,それを状況に応じて活用することが求められている。 加えて,3つめの柱がある。それは「学びを人生や社会に生かそうとする学びに向かう力・人間性」である。これは,従来の「関心・意欲・態度」と対応するように見えるが,もちろん異なる意味を含んでいる。

特に,「学びに向かう力」については,それが「力」とされていることに重要な意味を読み取る必要がある。 どんな「力」があれば,学びに向かうのかを考えよう。学習者自身が学びに向かうというのは,学習について計画をたて,実際に学習を行い,その学習を自分自身でふり返り,修正すべき事があれば実行し,学習が完了したらそれをどのように役立てていくかを検討する,というようなことを意味するだろう。これらを司る思考を,「メタ認知」という。つまり,「学びに向かう力」は,単なる情動や感情が関連する態度ではなくて,高次な思考だということだ。メタ認知によって,態度をコントロールするのである。また,メタ認知によって,知識をどのように活用するかがコントロールされることにもなる。 以上のような意味で,全ての教科において,3つの柱から成る「資質・能力」を明示することになった。しかし,3つめの柱については,どの教科においても「態度」と表現されている。われわれは,その裏に,これを態度としてだけ見るのではなく,その背景にメタ認知としての「学びに向かう力」があると読み解かなければならない。

2.情報の「目標」 こういうことを念頭において読むと,指導要領の目標が(1)〜(3)に分けて書かれていることの意味が分かる。それぞれが,資質・能力の柱と対応しているのである。 第1の柱である「知識および理解」については,(1)

新しい時代に必要となる資質・能力の育成と,学習評価の充実

学びを人生や社会に生かそうとする学びに向かう力・人間性の涵養

未知の状況にも対応できる思考力・判断力・表現力等の育成生きて働く知識・技能の習得

何ができるようになるか

何が変わるか,どう測るか―新学習指導要領で期待される評価の在り方―

関西大学総合情報学部・教授黒上晴夫

6 学習指導要領新旧対照表 高等学校情報科

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に示されている「情報と情報技術についての知識」,「情報社会と人との関わりについての知識」および,「情報と情報技術を活用して問題を発見・解決する方法についての知識」が含まれる。それぞれ,単に知識を習得しているだけではなく,それを理解することが求められる。最後のものは,全ての学習の基盤となる「問題の発見・解決」を扱うが,それがむしろ目標として書かれていることに注意したい。つまり,この教科で学ぶ方法についての知識(手続き的知識)が,その他全ての学習の基盤となる重要な知識だということである。 第2の柱には,(2)に示されている,「様々な事象を情報とその結びつきとしてとらえる見方」と,「問題の発見・解決に向けて,情報と情報技術を適切かつ効果的に活用する力」が含まれる。前者は,まさに情報科のディシプリンというべきもので,理解した知識を活用して,実社会の事象を「情報」の視点から切り取って「問題」とするというこの教科の特徴的な考え方を表している。後者は,そうしてとらえた問題の解決を目指す思考について書かれている。つまり,「適切かつ効果的に活用」するための思考・判断である。 第3の柱におけるメタ認知は,(3)に示された「適切に活用する態度」にこめられている。自己の情報活用や情報技術の活用が適切かどうかを判断し,改善するというメタ認知が,目標とされているのである。第3の柱は「学びを人生や社会に生かそうとする人間性」という側面ももつが,これは,「情報社会に主体的に参画する態度」と対応していると考えられる。

3.期待される評価(1)知識・技能の評価 この目標と,多様な評価方法が求められていることを前提とすると,知識・技能についても,単に知識を問う問題や,技能の速度や正確性を試すような課題で評価するわけにはいかないだろう。「生きて働く」ということの意味を考えてみると,記憶しているだけの知識や,意味をもたない技能だけではだめだと言うことである。その知識や技能は,実際に活用できるような状態で習得されているか,を問うことになる。 そのような意識で指導要領の文言を見てみると,各内容の「ア 次のような知識及び技能を身に付けること」に書かれた項目の文末表現の多くは,確かにそれを意図している。「〜について理解すること」というの

は,「〜について知っている」こととはちがう。理解しているかどうかをみるためには,説明させる必要がある。説明的な項目の選択肢から選ぶ再認の問題ではなく,記述式の再生問題が望ましい。 他に,「〜方法を身に付けること」という文末も使われている。これは,何かを実行するときの手順についての知識を身に付けているということである。手順について,チェスや将棋の戦略に例えられることがある。つまり,手順はさまざまな「一手」の連続である。例えば,問題を発見するためには,どのような「一手」をどのようにつなげればよいかを説明できれば,その手順を理解していることになる。やはり,説明が重要だ。 技能については,実際にできるかどうかが重要だ。例えば,情報Ⅰにおけるプログラミングについては,「アルゴリズムを表現する手段,プログラミングによってコンピュータや情報通信ネットワークを活用する〜技能を身に付けること」となっている。この技能は,目的を明確にもって,それをプログラミングによって実現する技能であり,評価においては,その技能をもっているかどうかを問うことになる。これは,実際にプログラムを作らせて,それによって目的が達成できるかどうかをみることによって,知ることができる。プログラミングの技能を測る方法としては,当たり前のことだが,それはいわゆる「パフォーマンス評価」によらざるを得ない。 ちなみに,パフォーマンス評価とは,「ある特定の文脈のもとで,さまざまな知識や技能などを用いながら行われる,学習者自身の作品や実演(パフォーマンス)を直接に評価する方法」である(松下,2012)。この作品や実演に,プログラムがあたる。文脈は,教師が設定した特定の文脈でもかまわないし,自身が発見した問題自体が文脈となることもある。そこで求められるプログラムを,書式や変数の設定など知識を用いながら完成させられれば,プログラミングの技能を身に付けたことになる。(2)思考力・判断力・表現力の評価 パフォーマンス評価は,第2の柱の評価についても重要だ。「適切かつ効果的な情報デザインを考える」,「問題の適切な解決方法を考える」,「文字,音声,静止画,動画などを選択し,組合せを考える」,「適切なモデル化や処理,解釈・表現を行う」などの目標は,それらの活動を実際に行う中でしか達成状況をみるこ

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とはできない。 このとき,単にパフォーマンスを行うだけでなく,それを自覚的に行い,そのことについて,自分なりの意見を整理して,論理的に伝えることが求められている。例えば,はじめに示した情報デザインであれば,それが「適切かつ効果的な」ものかどうかを考える。そのとき,それは,どのような意味で適切か,効果的だと考えるかを,示さなければならない。 自己のパフォーマンスについてだけでなく,例えば「将来の情報技術と情報社会の在り方について考察する」というような記述のように,設定されたテーマについての考察が求められることもある。ここでも,自分なりの意見を整理して,論理的に伝えることが求められていることは言うまでもない。(3)学びに向かう力・人間性の評価 学びに向かう力は,メタ認知と関係が深いと先述した。学びに向かうのは,生徒自身である。自身を学びに向かわせるというのは,やる気をふるいたたせたり,目標を設定したり,学習計画を立てたり,学習の状況をモニターしたりし,学習の状況を改善することである。これらがしっかりできるかどうかが,その力をもっているかどうかを決める。 これらについては,その場面をつくることができる。学習を計画する場面をつくれば,そこにやる気の宣言や,具体的な目標や目標達成の手順を書くことになる。学習のふり返りの場面をつくれば,どのように学習がすすめられているか,それをどのように改善するかを書くことになる。 従来,態度の評価は,課題の提出回数などを中心に評価することが多かった。しかし,このような学習場面を設定し,そのアウトプットを評価するようにすれば,より課題の内容に即した評価になる。このような,学習計画を立てる,ふり返る,改善計画を立てる,というような学習活動は,実はそれ自体をパフォーマンス課題とみることができる。 計画といっても,ただ「一生懸命に学習する」というような計画を求めるわけではない。情報に関わるどのような知識を用いて,どのように問題を解決しようと考えるかというようなことが計画される必要がある。先に,知識・技能の習得や,その活用をコントロールすると書いたが,それまでに習得した知識や技能をもとにして,計画を立てるということでもある。

 「知識・技能」と「思考力・判断力・表現力」は,それぞれ「内容」におけるア:次のような知識及び技能を身に付けること,イ:次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること,として示されているが,実はその中に,第3の柱とみることができる項目が含まれている。「〜評価し改善すること」という文末表現がそれにあたる。 パフォーマンス評価については,中間,期末考査の対象とはならないのは明白だ。その時にだけ特別なパフォーマンスをさせる,いわゆる実技テストとはちがった評価の方法を取り入れなければならない。

4.ルーブリック評価 そのために用いられるのが,ルーブリック評価である。この用語も,ようやく市民権を得始めているように思う。ルーブリックとは,「どのような状態にできていれば,どの評価点を与えるか」という判断基準を示すものである。通常,評価する項目ごとに,いくつかの段階に分けて文章で示す。 数値で評価できるものであれば,そのまま数値を使えば良いので,ルーブリックは「質的な出来具合」について,作られる。例えば,「情報システム及びそれによって提供されるサービスについて,その在り方や社会に果たす役割と及ぼす影響について考察すること」であれば,どのような考察であれば最高点をつけるか,何ができていなければ最低点しかつかないか,などが示される。 学びに向かう力の評価についても,やはりルーブリックが必要だろう。どのような計画が高く評価されるのか,どのようにふり返りの文章を書ければ,どの評価が下されるのか,について校内で共通の基準をもっており,生徒もそれを理解している必要がある。

 以上見てきたように,パフォーマンスをどのように設定するか,そこでどのような学習成果をどの程度の頻度で出させるか,ルーブリックによる評価を,どのパフォーマンスや成果物において行うかなどを,しっかり計画する必要がある。

松下佳代(2012),パフォーマンス評価による学習の質の評価〜学習評価の構図の分析にもとづいて〜,京都大学高等教育研究 第 18 号,76-114

8 学習指導要領新旧対照表 高等学校情報科

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学習指導要領新旧対照表・情報Ⅰ

(平成21年版と平成30年版)

高等学校情報科

※学習指導要領の改訂箇所を対照できるよう,現行

ならびに改訂双方に下線を引いています。また,

改訂の要点については,備考欄に記しています。

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現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

(社会と情報に同じ)

「見方・考え方」は「深

い学び」の鍵となるも

のとして全ての教科で

整理されている。情報

科では「様々な事象を

情報とその結びつきの

視点から捉える」「複数

の情報を結び付けて新

たな意味を見いだす」

「問題の発見・解決等

に向けて情報と情報技

術を適切かつ効果的に

活用する」ことなどが

例示されている。

「資質・能力」は「3

つの柱」に整理され,

評価の3観点に対応す

る。3観点は(1)「知識・

技能」(2)「思考・判断・

表現」(3)「主体的に学

習に取り組む態度」。

第10節 情  報

第1款 目 標

 情報に関する科学的な見方・考え方を働か

せ,情報技術を活用して問題の発見・解決を

行う学習活動を通して,問題の発見・解決に

向けて情報と情報技術を適切かつ効果的に活

用し,情報社会に主体的に参画するための資

質・能力を次のとおり育成することを目指�

す。 (1)情報と情報技術及びこれらを活用して

問題を発見・解決する方法について理解

を深め技能を習得するとともに,情報社

会と人との関わりについての理解を深め

るようにする。

(2)様々な事象を情報とその結び付きとし

て捉え,問題の発見・解決に向けて情報

と情報技術を適切かつ効果的に活用する

力を養う。

(3)情報と情報技術を適切に活用するとと

もに,情報社会に主体的に参画する態度

を養う。

第10節 情  報

第1款 目 標

 情報及び情報技術を活用するための知識と

技能を習得させ,情報に関する科学的な見方

や考え方を養うとともに,社会の中で情報及

び情報技術が果たしている役割や影響を理解

させ,社会の情報化の進展に主体的に対応で

きる能力と態度を育てる。

10 学習指導要領新旧対照表 高等学校情報科

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現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

【情報の科学】

1 目 標

 情報社会を支える情報技術の役割や影

響を理解させるとともに,情報と情報技

術を問題の発見と解決に効果的に活用す

るための科学的な考え方を習得させ,情

報社会の発展に主体的に寄与する能力と

態度を育てる。

全体として,「情報Ⅰ」

の内容は,現行の「社

会と情報」「情報の科

学」の主な学習内容を

統合したイメージだ

が,軸足は「情報の科

学」にあると見てよい

と考えられる。「問題

発見・解決に活用する」

という従来のスタンス

が「問題発見・解決を

行う学習活動を通し

て」に変わり,問題解

決が前提となる記述

に。

「情報Ⅰ」の目標は教

科の目標と同一の文言

だが,(1)の下線部が

異なる。

第2款 各 科 目

第1 情報Ⅰ

1 目 標

 情報に関する科学的な見方・考え方を

働かせ,情報技術を活用して問題の発�

見・解決を行う学習活動を通して,問題

の発見・解決に向けて情報と情報技術を

適切かつ効果的に活用し,情報社会に主

体的に参画するための資質・能力を次の

とおり育成することを目指す。

(1�)効果的なコミュニケーションの実

現,コンピュータやデータの活用につ

いて理解を深め技能を習得するととも

に,情報社会と人との関わりについて

理解を深めるようにする。

(2�)様々な事象を情報とその結び付きと

して捉え,問題の発見・解決に向けて

情報と情報技術を適切かつ効果的に活

用する力を養う。

(3�)情報と情報技術を適切に活用すると

ともに,情報社会に主体的に参画する

態度を養う。

第2款 各 科 目

【社会と情報】

1 目 標

 情報の特徴と情報化が社会に及ぼす影

響を理解させ,情報機器や情報通信ネッ

トワークなどを適切に活用して情報を収

集,処理,表現するとともに効果的にコ

ミュニケーションを行う能力を養い,情

報社会に積極的に参画する態度を育て

る。

11

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現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

2 内 容

(2)問題解決とコンピュータの活用

ア 問題解決の基本的な考え方

 問題の発見,明確化,分析及び解

決の方法を習得させ,問題解決の目

的や状況に応じてこれらの方法を適

切に選択することの重要性を考えさ

せる。

(4)情報技術の進展と情報モラル

イ 情報社会の安全と情報技術

 情報社会の安全とそれを支える情

報技術の活用を理解させ,情報社会

の安全性を高めるために個人が果た

す役割と責任を考えさせる。

2 内 容

(4)望ましい情報社会の構築

ウ 情報社会における問題の解決

 情報機器や情報通信ネットワーク

などを適切に活用して問題を解決す

る方法を習得させる。

(3)情報社会の課題と情報モラル

イ 情報セキュリティの確保

 個人認証と暗号化などの技術的対

策や情報セキュリティポリシーの策

定など,情報セキュリティを高める

ための様々な方法を理解させる。

ウ 情報社会における法と個人の責任

2 内 容

(1)情報社会の問題解決

  情報と情報技術を活用した問題の発

見・解決の方法に着目し,情報社会の

問題を発見・解決する活動を通して,

次の事項を身に付けることができるよ

う指導する。

ア 次のような知識及び技能を身に付

けること。

(ア)情報やメディアの特性を踏まえ,

情報と情報技術を活用して問題を発

見・解決する方法を身に付けること。

(イ)情報に関する法規や制度,情報セ

キュリティの重要性,情報社会にお

ける個人の責任及び情報モラルにつ

いて理解すること。

「3 内容の取扱い」

において,内容(1)は,

科目の導入として位置

付けるとある。また,

(2)~(4)との関連に配

慮するとともに,「生

徒が情報社会の問題を

主体的に発見し明確化

し,解決策を考える活

動を取り入れる」とあ

る。

※アは「知識・理解」

項目。

※以降,本表左3列を

用いて現行学習指導要

領との対応を示すが,

科目変更を伴うため,

参考資料と捉えていた

だきたい。

12 学習指導要領新旧対照表 高等学校情報科

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現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

(4)情報技術の進展と情報モラル

ア 社会の情報化と人間

 社会の情報化が人間に果たす役割

と及ぼす影響について理解させ,情

報社会を構築する上での人間の役割

を考えさせる。

(2)問題解決とコンピュータの活用

ア 問題解決の基本的な考え方

 問題の発見,明確化,分析及び解

決の方法を習得させ,問題解決の目

的や状況に応じてこれらの方法を適

切に選択することの重要性を考えさ

せる。(再掲)

(3)情報の管理と問題解決

ウ 問題解決の評価と改善

 多くの情報が公開され流通してい

る現状を認識させるとともに,情報

を保護することの必要性とそのため

の法規及び個人の責任を理解させ

る。

(3)情報社会の課題と情報モラル

ア 情報化が社会に及ぼす影響と課題

 情報化が社会に及ぼす影響を理解

させるとともに,望ましい情報社会

の在り方と情報技術を適切に活用す

ることの必要性を理解させる。

(4)望ましい情報社会の構築

ウ 情報社会における問題の解決

 情報機器や情報通信ネットワーク

などを適切に活用して問題を解決す

る方法を習得させる。(再掲)

(ウ)情報技術が人や社会に果たす役割

と及ぼす影響について理解するこ

と。

イ 次のような思考力,判断力,表現

力等を身に付けること。

(ア)目的や状況に応じて,情報と情報

技術を適切かつ効果的に活用して問

題を発見・解決する方法について考

えること。

※イは「思考・判断・

表現」項目。

13

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現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

情報関連の法制度,マ

ナー,個人の責任など

のいわゆる「情報モラ

ル」関連の内容につい

ても「科学的に捉え,

考察する」ことが求め

られる。

(2)の内容は「社会と

情報」と関連が強い。

情報の表現・伝達,メ

ディアとコミュニケー

ション等の内容と合わ

せて,ユニバーサルデ

ザイン,アクセシビリ

ティ等も含まれる。

(3)情報社会の課題と情報モラル

ウ 情報社会における法と個人の責任

 多くの情報が公開され流通してい

る現状を認識させるとともに,情報

を保護することの必要性とそのため

の法規及び個人の責任を理解させ

る。(再掲)

(イ)情報に関する法規や制度及びマ�

ナーの意義,情報社会において個人

の果たす役割や責任,情報モラルな

どについて,それらの背景を科学的

に捉え,考察すること。

(ウ)情報と情報技術の適切かつ効果的

な活用と望ましい情報社会の構築に

ついて考察すること。

(2)コミュニケーションと情報デザイン

 メディアとコミュニケーション手段

及び情報デザインに着目し,目的や状

況に応じて受け手に分かりやすく情報

を伝える活動を通して,次の事項を身

に付けることができるよう指導する。

 問題解決の過程と結果について評

価し,改善することの意義や重要性

を理解させる。

(4)情報技術の進展と情報モラル

イ 情報社会の安全と情報技術

 情報社会の安全とそれを支える情

報技術の活用を理解させ,情報社会

の安全性を高めるために個人が果た

す役割と責任を考えさせる。(再掲)

ウ 情報社会の発展と情報技術

 情報技術の進展が社会に果たす役

割と及ぼす影響を理解させ,情報技

術を社会の発展に役立てようとする

態度を育成する。

14 学習指導要領新旧対照表 高等学校情報科

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現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

(1)コンピュータと情報通信ネットワーク

ア コンピュータと情報の処理

 コンピュータにおいて,情報が処

理される仕組みや表現される方法を

理解させる。

(1)情報の活用と表現

ア 情報とメディアの特徴

 情報機器や情報通信ネットワーク

などを適切に活用するために,情報

の特徴とメディアの意味を理解させ

る。

イ 情報のディジタル化

 情報のディジタル化の基礎的な知

識と技術及び情報機器の特徴と役割

を理解させるとともに,ディジタル

化された情報が統合的に扱えること

を理解させる。

(2)情報通信ネットワークとコミュニケ

ーション

ア コミュニケーション手段の発達

 コミュニケーション手段の発達を

その変遷と関連付けて理解させると

ともに,通信サービスの特徴をコミ

ュニケーションの形態とのかかわり

で理解させる。

ウ 情報通信ネットワークの活用とコ

ミュニケーション

ア 次のような知識及び技能を身に付

けること。

(ア)メディアの特性とコミュニケーシ

ョン手段の特徴について,その変遷

も踏まえて科学的に理解すること。

メディア及び,コミュ

ニケーション手段の

「特性」を「科学的に

理解」。コンピュータ

やネットワークの技術

的な仕組みは(3)で扱

われる。ここでの科学

的な理解は「メディア

論」「コミュニケーショ

ン論」的な内容に加え

て「情報のデジタル化」

についての内容も含ま

れる。

15

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現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

「内容の取扱い」で,

アの(イ)について注釈

がある。「全ての人に

とって利用しやすくす

る工夫などを取り上げ

るものとする」。

「情報を分かりやすく

表現し効率的に伝達」

→「情報デザイン」

(イ)情報デザインが人や社会に果たし

ている役割を理解すること。

(ウ)効果的なコミュニケーションを行

うための情報デザインの考え方や方

法を理解し表現する技能を身に付け

ること。

イ 次のような思考力,判断力,表現

力等を身に付けること。

 情報通信ネットワークの特性を踏

まえ,効果的なコミュニケーション

の方法を習得させるとともに,情報

の受信及び発信時に配慮すべき事項

を理解させる。

(4)�望ましい情報社会の構築

イ 情報システムと人間

 人間にとって利用しやすい情報シ

ステムの在り方,情報通信ネットワ

ークを活用して様々な意見を提案し

集約するための方法について考えさ

せる。

(1)�情報の活用と表現

ウ 情報の表現と伝達

 情報を分かりやすく表現し効率的

に伝達するために,情報機器や素材

を適切に選択し利用する方法を習得

させる。

(4)情報技術の進展と情報モラル

ア 社会の情報化と人間

 社会の情報化が人間に果たす役割

と及ぼす影響について理解させ,情

報社会を構築する上での人間の役割

を考えさせる。(再掲)

16 学習指導要領新旧対照表 高等学校情報科

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現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

(1)�情報の活用と表現

ア 情報とメディアの特徴

 情報機器や情報通信ネットワーク

などを適切に活用するために,情報

の特徴とメディアの意味を理解させ

る。(再掲)

(4)�望ましい情報社会の構築

イ 情報システムと人間

 人間にとって利用しやすい情報シ

ステムの在り方,情報通信ネットワ

ークを活用して様々な意見を提案し

集約するための方法について考えさ

せる。

(1)�情報の活用と表現

ウ 情報の表現と伝達

 情報を分かりやすく表現し効率的

に伝達するために,情報機器や素材

を適切に選択し利用する方法を習得

させる。(再掲)

(ア)メディアとコミュニケーション手

段の関係を科学的に捉え,それらを

目的や状況に応じて適切に選択する

こと。

(イ)コミュニケーションの目的を明確

にして,適切かつ効果的な情報デザ

インを考えること。

(ウ)効果的なコミュニケーションを行

うための情報デザインの考え方や方

法に基づいて表現し,評価し改善す

ること。

活用するための理解で

はなく,「関係を科学

的に捉え」(理解)た

上で「目的や状況に応

じて適切に選択」(判

断)することが求めら

れている。

「情報デザイン」にフ

ォーカスをあてた表現

と伝達が求められる。

17

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現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

(3)コンピュータとプログラミング

 コンピュータで情報が処理される仕

組みに着目し,プログラミングやシミ

ュレーションによって問題を発見・解

決する活動を通して,次の事項を身に

付けることができるよう指導する。

ア 次のような知識及び技能を身に付

けること。

(ア)コンピュータや外部装置の仕組み

や特徴,コンピュータでの情報の内

部表現と計算に関する限界について

理解すること。

(イ)アルゴリズムを表現する手段,プ

ログラミングによってコンピュータ

や情報通信ネットワークを活用する

方法について理解し技能を身に付け

ること。

(ウ)社会や自然などにおける事象をモ

デル化する方法,シミュレーション

(3)の内容は「情報の

科学」との関連が強い。

「アルゴリズムとプロ

グラミング」「モデル化

とシミュレーショ

ン」。

「処理手順の自動実行

の有効性を理解させ

る」→「プログラミン

グによって(中略)理

解し技能を身に付け

る」。

(1)コンピュータと情報通信ネットワーク

ア コンピュータと情報の処理

 コンピュータにおいて,情報が処

理される仕組みや表現される方法を

理解させる。(再掲)

(2)問題解決とコンピュータの活用

イ 問題の解決と処理手順の自動化

 問題の解法をアルゴリズムを用い

て表現する方法を習得させ,コンピ

ュータによる処理手順の自動実行の

有用性を理解させる。

ウ モデル化とシミュレーション

 モデル化とシミュレーションの考

18 学習指導要領新旧対照表 高等学校情報科

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現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

え方や方法を理解させ,実際の問題

解決に活用できるようにする。

(1)コンピュータと情報通信ネットワーク

ア コンピュータと情報の処理

 コンピュータにおいて,情報が処

理される仕組みや表現される方法を

理解させる。(再掲)

(2)問題解決とコンピュータの活用

イ 問題の解決と処理手順の自動化

 問題の解法をアルゴリズムを用い

て表現する方法を習得させ,コンピ

ュータによる処理手順の自動実行の

有用性を理解させる。(再掲)

ウ モデル化とシミュレーション

 モデル化とシミュレーションの考

え方や方法を理解させ,実際の問題

解決に活用できるようにする。(再

掲)

を通してモデルを評価し改善する方

法について理解すること。

イ 次のような思考力,判断力,表現

力等を身に付けること。

(ア)コンピュータで扱われる情報の特

徴とコンピュータの能力との関係に

ついて考察すること。

(イ)目的に応じたアルゴリズムを考え

適切な方法で表現し,プログラミン

グによりコンピュータや情報通信ネ

ットワークを活用するとともに,そ

の過程を評価し改善すること。

(ウ)目的に応じたモデル化やシミュレ

ーションを適切に行うとともに,そ

の結果を踏まえて問題の適切な解決

方法を考えること。

「過程を評価し改善す

る」。内容の取扱いで

「性能の改善を工夫す

る必要性についても触

れる」とある。

内容の取扱いで「コン

ピュータを使う場合と

使わない場合の双方を

体験」「モデルの違い

によって結果に違いが

出ることについても触

れる」とある。

19

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現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

(1)コンピュータと情報通信ネットワーク

イ 情報通信ネットワークの仕組み

 情報通信ネットワークの構成要

素,プロトコルの役割,情報通信の

仕組み及び情報セキュリティを確保

するための方法を理解させる。

(2)情報通信ネットワークとコミュニケ

ーション

イ 情報通信ネットワークの仕組み

 情報通信ネットワークの仕組みと

情報セキュリティを確保するための

方法を理解させる。

(3)�情報社会の課題と情報モラル

イ 情報セキュリティの確保

 個人認証と暗号化などの技術的対

策や情報セキュリティポリシーの策

定など,情報セキュリティを高める

ための様々な方法を理解させる。(再

掲)

(4)情報通信ネットワークとデータの活

用  情報通信ネットワークを介して流通

するデータに着目し,情報通信ネット

ワークや情報システムにより提供され

るサービスを活用し,問題を発見・解

決する活動を通して,次の事項を身に

付けることができるよう指導する。

ア 次のような知識及び技能を身に付

けること。

(ア)情報通信ネットワークの仕組みや

構成要素,プロトコルの役割及び情

報セキュリティを確保するための方

法や技術について理解すること。

ア及びイの(ア)はネッ

トワークの仕組み,セ

キュリティについての

内容。(イ)(ウ)は従来の

データベースというよ

りはデータ分析による

問題解決のニュアンス

が強い。問題解決的な

活動の中で学びを深め

るイメージ。

アの(ア),イの(ア)とも

に内容の取扱いにて

「小規模なネットワー

クを設計する活動を取

り入れる」とある。

20 学習指導要領新旧対照表 高等学校情報科

Page 23: 学習指導要領の変遷...学習指導要領の変遷 1999年(平成11年) 3月29日「高等学校学習指導要領」告示。平成 15年度より年次進行により段階的に実施。自ら学

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

(1)コンピュータと情報通信ネットワーク

ウ 情報システムの働きと提供するサ

ービス

 情報システムとサービスについ

て,情報の流れや処理の仕組みと関

連付けながら理解させ,それらの利

用の在り方や社会生活に果たす役割

と及ぼす影響を考えさせる。

(3)情報の管理と問題解決

イ 情報の蓄積・管理とデータベース

 情報を蓄積し管理・検索するため

のデータベースの概念を理解させ,

問題解決にデータベースを活用でき

るようにする。

(3)情報の管理と問題解決

ア 情報通信ネットワークと問題解決

 問題解決における情報通信ネット

ワークの活用方法を習得させ,情報

を共有することの有用性を理解させ

る。

(4)�望ましい情報社会の構築

ア 社会における情報システム

 情報システムの種類や特徴を理解

させるとともに,それらが社会生活

に果たす役割と及ぼす影響を理解さ

せる。

(2)情報通信ネットワークとコミュニケ

ーション

イ 情報通信ネットワークの仕組み

 情報通信ネットワークの仕組みと

情報セキュリティを確保するための

方法を理解させる。(再掲)

(イ)データを蓄積,管理,提供する方

法,情報通信ネットワークを介して

情報システムがサービスを提供する

仕組みと特徴について理解するこ

と。

(ウ)データを表現,蓄積するための表

し方と,データを収集,整理,分析

する方法について理解し技能を身に

付けること。

イ 次のような思考力,判断力,表現

力等を身に付けること。

(ア)目的や状況に応じて,情報通信ネ

ットワークにおける必要な構成要素

を選択するとともに,情報セキュリ

ティを確保する方法について考える

こと。

アの(イ),イの(イ)いず

れについても内容の取

扱いにて「自らの情報

活用の評価・改善につ

いて発表し討議するな

どの活動を取り入れ

る」とある。

アの(ウ),イの(ウ)いず

れについても内容の取

扱いにて「比較,関連,

変化,分類などの目的

に応じた分析方法があ

ることも扱う」とある。

情報セキュリティ。小

規模なネットワーク設

計の中に「情報セキュ

リティ」の視点も必要

とされる。(例:家庭

内LANなど)

21

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現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

(3)�情報社会の課題と情報モラル

イ 情報セキュリティの確保

 個人認証と暗号化などの技術的対

策や情報セキュリティポリシーの策

定など,情報セキュリティを高める

ための様々な方法を理解させる。(再

掲)

(イ)情報システムが提供するサービス

の効果的な活用について考えるこ

と。

(ウ)データの収集,整理,分析及び結

果の表現の方法を適切に選択し,実

行し,評価し改善すること。

多様なデータ分析の手

法を知ることは「情報

Ⅱ」,その他教科,総

合的な探究の時間等へ

の発展につながる。

(4)情報技術の進展と情報モラル

イ 情報社会の安全と情報技術

 情報社会の安全とそれを支える情

報技術の活用を理解させ,情報社会

の安全性を高めるために個人が果た

す役割と責任を考えさせる。(再掲)

(1)コンピュータと情報通信ネットワーク

ウ 情報システムの働きと提供するサ

ービス

 情報システムとサービスについ

て,情報の流れや処理の仕組みと関

連付けながら理解させ,それらの利

用の在り方や社会生活に果たす役割

と及ぼす影響を考えさせる。(再掲)

(3)情報の管理と問題解決

イ 情報の蓄積・管理とデータベース

 情報を蓄積し管理・検索するため

のデータベースの概念を理解させ,

問題解決にデータベースを活用でき

るようにする。(再掲)

22 学習指導要領新旧対照表 高等学校情報科

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現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

※内容の取扱いは各科

目固有のものなので,

対照にはならない。

3 内容の取扱い

(1)内容の(1)のアについては,標本化

や量子化などについて扱うこと。イに

ついては,情報のやり取りを図を用い

て説明するなどして,情報通信ネット

ワークやプロトコルの仕組みを理解さ

せることを重視すること。ウについて

は,情報システムが提供するサービス

が生活に与えている変化について扱う

こと。

(2)内容の(2)のアについては,生徒に

複数の解決策を考えさせ,目的と状況

に応じて解決策を選択させる活動を取

り入れること。イ及びウについては,

学校や生徒の実態に応じて,適切なア

プリケーションソフトウェアやプログ

ラム言語を選択すること。

3 内容の取扱い

(1)内容の(1)については,情報の信頼

性,信憑性及び著作権などに配慮した

コンテンツの作成を通して扱うこと。

イについては,標本化や量子化を取り

上げ,コンピュータの内部では情報が

ディジタル化されていることについて

扱うこと。ウについては,実習を中心

に扱い,生徒同士で相互評価させる活

動を取り入れること。

(2)内容の(2)のイについては,電子メ

ールやウェブサイトなどを取り上げ,

これらの信頼性,利便性についても扱

うこと。ウについては,実習を中心に

扱い,情報の信憑性や著作権などへの

配慮について自己評価させる活動を取

り入れること。

3 内容の取扱い

(1)内容の(1)から(4)までについては,

中学校までの情報と情報技術及び情報

社会に関する学習,問題の発見・解決

に関する学習並びにデータの活用に関

する学習などとの関連に配慮するもの

とする。

(2)内容の(1)については,この科目の

導入として位置付け,(2)から(4)まで

との関連に配慮するものとする。アの

(イ)及び(ウ)並びにイの(イ)及び(ウ)につ

いては,生徒が情報社会の問題を主体

的に発見し明確化し,解決策を考える

活動を取り入れるものとする。

23

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現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

(3)内容の(3)については,実際に処理

又は創出した情報について生徒に評価

させる活動を取り入れること。アにつ

いては,学校や生徒の実態に応じて,

適切なアプリケーションソフトウェア

や情報通信ネットワークを選択するこ

と。イについては,簡単なデータベー

スを作成する活動を取り入れ,情報が

喪失した際のリスクについて扱うこ

と。

(4)内容の(4)については,生徒が主体

的に考え,討議し,発表し合うなどの

活動を取り入れること。アについては,

情報機器や情報通信ネットワークの

様々な機能を簡単に操作できるように

する工夫及び高齢者や障害者による利

用を容易にする工夫などについても扱

うこと。イについては,情報通信ネッ

トワークなどを使用した犯罪などにつ

いて取り上げ,情報セキュリティなど

に関する情報技術の適切な活用方法に

(3)内容の(3)のアについては,望まし

い情報社会の在り方と情報技術の適切

な活用について生徒が主体的に考え,

討議し,発表し合うなどの活動を取り

入れること。イについては,情報セキ

ュリティを確保するためには技術的対

策と組織的対応とを適切に組み合わせ

ることの重要性についても扱うこと。

ウについては,知的財産や個人情報の

保護などについて扱い,情報の収集や

発信などの取扱いに当たっては個人の

適切な判断が重要であることについて

も扱うこと。

(4)内容の(4)については,望ましい情

報社会を構築する上での人間の役割に

ついて生徒が主体的に考え,討議し,

発表し合うなどの活動を取り入れるこ

と。イについては,生徒に情報システ

ムの改善策などを提案させるなど,

様々な意見を提案し集約する活動を取

り入れること。

(3)内容の(2)のアの(イ)については,身

近で具体的な情報デザインの例を基

に,コンピュータなどを簡単に操作で

きるようにする工夫,年齢や障害の有

無,言語などに関係なく全ての人にと

って利用しやすくする工夫などを取り

上げるものとする。

(4)内容の(3)のアの(イ)及びイの(イ)に

ついては,関数の定義・使用によりプ

ログラムの構造を整理するとともに,

性能を改善する工夫の必要性について

も触れるものとする。アの(ウ)及びイ

の(ウ)については,コンピュータを使

う場合と使わない場合の双方を体験さ

せるとともに,モデルの違いによって

結果に違いが出ることについても触れ

るものとする。

24 学習指導要領新旧対照表 高等学校情報科

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現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

ついても扱うこと。ウについては,情

報技術を適切に活用するための個人の

責任や態度について取り上げ,情報技

術を社会の発展に役立てようとする心

構えを身に付けさせること。

(5)内容の(4)のアの(ア)及びイの(ア)に

ついては,小規模なネットワークを設

計する活動を取り入れるものとする。

アの(イ)及びイの(イ)については,自ら

の情報活用の評価・改善について発表

し討議するなどの活動を取り入れるも

のとする。アの(ウ)及びイの(ウ)につい

ては,比較,関連,変化,分類などの

目的に応じた分析方法があることも扱

うものとする。

25

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現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

(1)は新設。「主体的・

対話的で深い学び」の

実現のための留意点。

情報科を中心として,

各学校においては適切

な教科間連携により,

情報活用能力の育成を

図る必要がある(カリ

キュラム・マネジメン

ト)。

 �第3款各科目にわたる指導計画の作成と�

内容の取扱い

 (社会と情報に同じ)

 �第3款各科目にわたる指導計画の作成と�

内容の取扱い

1� 指導計画の作成に当たっては,次の事項

に配慮するものとする。

 (新設)

(1�)中学校における情報教育の成果を踏ま

え,情報科での学習が他の各教科・科目

等の学習に役立つよう,他の各教科・科

目等との連携を図ること。

 �第3款各科目にわたる指導計画の作成と�

内容の取扱い

1� 指導計画の作成に当たっては,次の事項

に配慮するものとする。

(1�)単元など内容や時間のまとまりを見通

して,その中で育む資質・能力の育成に

向けて,生徒の主体的・対話的で深い学

びの実現を図るようにすること。その際,

情報に関する科学的な見方・考え方を働

かせ,情報と情報技術を活用して問題を

発見し主体的,協働的に制作や討論等を

行うことを通して解決策を考えるなどの

探究的な学習活動の充実を図ること。

(2�)学習の基盤となる情報活用能力が,中

学校までの各教科等において,教科等横

断的な視点から育成されてきたことを踏

まえ,情報科の学習を通して生徒の情報

活用能力を更に高めるようにすること。

また,他の各教科・科目等の学習におい

て情報活用能力を生かし高めることがで

きるよう,他の各教科・科目等との連携

を図ること。

26 学習指導要領新旧対照表 高等学校情報科

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現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

「情報Ⅰ」と「情報Ⅱ」

が同一学年で実施され

ることは無い。

(5)は新設。障害のあ

る生徒への配慮は総則

に加え,各教科にも示

される。

(3�)各科目は,原則として,同一年次で履

修させること。

(5�)公民科及び数学科などとの関連を図る

とともに,教科の目標に即した調和のと

れた指導が行われるよう留意すること。

(新設�)

2� 内容の取扱いに当たっては,次の事項に

配慮するものとする。

(1�)各科目の指導においては,内容の全体

を通じて知的財産や個人情報の保護など

の情報モラルの育成を図ること。

(3�)各科目は,原則として同一年次で履修

させること。また,「情報Ⅱ」については,

「情報Ⅰ」を履修した後に履修させるこ

とを原則とすること。

(4�)公民科及び数学科などの内容との関連

を図るとともに,教科の目標に即した調

和のとれた指導が行われるよう留意する

こと。

(5�)障害のある生徒などについては,学習

指導を行う場合に生じる困難さに応じた

指導内容や指導方法の工夫を計画的,組

織的に行うこと。

2� 内容の取扱いに当たっては,次の事項に

配慮するものとする。

(1�)各科目の指導においては,情報の信頼

性や信憑性を見極めたり確保したりする

能力の育成を図るとともに,知的財産や

個人情報の保護と活用をはじめ,科学的

な理解に基づく情報モラルの育成を図る

こと。

27

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現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

(新設)

(2)各科目の指導においては,内容の全体

を通じて体験的な学習を重視し,実践的

な能力と態度の育成を図ること。

(2�)各科目の目標及び内容等に即して,コ

ンピュータや情報通信ネットワークなど

を活用した実習を積極的に取り入れるこ

と。(第3款1→2に移動)

(2�)各科目の指導においては,思考力,判

断力,表現力等を育成するため,情報と

情報技術を活用した問題の発見・解決を

行う過程において,自らの考察や解釈,

概念等を論理的に説明したり記述したり

するなどの言語活動の充実を図ること。

(3�)各科目の指導においては,問題を発見

し,設計,制作,実行し,その過程を振

り返って評価し改善するなどの一連の過

程に取り組むことなどを通して,実践的

な能力と態度の育成を図ること。

(4�)各科目の目標及び内容等に即して,コ

ンピュータや情報通信ネットワークなど

を活用した実習を積極的に取り入れるこ

と。その際,必要な情報機器やネットワ

ーク環境を整えるとともに,内容のまと

まりや学習活動,学校や生徒の実態に応

じて,適切なソフトウェア,開発環境,

プログラミング言語,外部装置などを選

択すること。

28 学習指導要領新旧対照表 高等学校情報科

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現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅰ】

(平成30年告示)

備 考

(4)情報機器を活用した学習を行うに当た

っては,生徒の健康と望ましい習慣を身

に付ける観点から,照明やコンピュータ

の使用時間などに留意すること。(第3款

1→2に移動)

(3)授業で扱う具体例などについては,情

報技術の進展に対応して適宜見直しを図

ること。

(5)情報機器を活用した学習を行うに当た

っては,照明やコンピュータの使用時間

などに留意するとともに,生徒が自らの

健康に留意し望ましい習慣を身に付ける

ことができるよう配慮すること。

(6)授業で扱う具体例,教材・教具などに

ついては,情報技術の進展に対応して適

宜見直しを図ること。

29

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情報

Ⅰ 新

旧項

目対

応表

新旧

旧情

報Ⅰ

社会

と情

報情

報の

科学

(1)

情報

社会

の問

題解

決情

報と

情報

技術

を活

用し

た問

題の

発見

・解

決の

方法

に着

目。

情報

社会

の問

題を

発見

・解

決す

る活

動。

(ア

)情

報や

メデ

ィア

の特

性を

踏ま

え,

情報

と情

報技

術を

活用

して

問題

を発

見・

解決

する

方法

を身

に付

ける

。(

4)ウ

 情

報社

会に

おけ

る問

題の

解決

(2)

ア 

問題

解決

の基

本的

な考

え方

(イ

)情

報に

関す

る法

規や

制度

,情

報セ

キュ

リテ

ィの

重要

性,

情報

社会

にお

ける

個人

の責

任及

び情

報モ

ラル

につ

いて

理解

する

。(

3)イ

 情

報セ

キュ

リテ

ィの

確保

(3)

ウ 

情報

社会

にお

ける

法と

個人

の責

任(

4)イ

 情

報社

会の

安全

と情

報技

(ウ

)情

報技

術が

人や

社会

に果

たす

役割

と及

ぼす

影響

につ

いて

理解

する

。(

3)ア

 情

報化

が社

会に

及ぼ

す影

響と

課題

(4)

ア 

社会

の情

報化

と人

(ア

)目

的や

状況

に応

じて

,情

報と

情報

技術

を適

切か

つ効

果的

に活

用し

て問

題を

発見

・解

決す

る方

法に

つい

て考

える

。(

4)ウ

 情

報社

会に

おけ

る問

題の

解決

(2)

ア 

問題

解決

の基

本的

な考

え方

(3)

ウ 

問題

解決

の評

価と

改善

(イ

)情

報に

関す

る法

規や

制度

及び

マナ

ーの

意義

,情

報社

会に

おい

て個

人の

果た

す役

割や

責任

,情

報モ

ラル

など

につ

いて

,そ

れら

の背

景を

科学

的に

捉え

,考

察す

る。

(3)

ウ 

情報

社会

にお

ける

法と

個人

の責

任(

4)イ

 情

報社

会の

安全

と情

報技

術(

4)ウ

 情

報社

会の

発展

と情

報技

術(

ウ)

情報

と情

報技

術の

適切

かつ

効果

的な

活用

と望

まし

い情

報社

会の

構築

につ

いて

考察

する

。(

2)コ

ミュ

ニケ

ーシ

ョン

と情

報デ

ザイ

ンメ

ディ

アと

コミ

ュニ

ケー

ショ

ン手

段及

び情

報デ

ザイ

ンに

着目

。目

的や

状況

に応

じて

受け

手に

分か

りや

すく

情報

を伝

える

活動

ア(

ア)

メデ

ィア

の特

性と

コミ

ュニ

ケー

ショ

ン手

段の

特徴

につ

いて

,そ

の変

遷も

踏ま

えて

科学

的に

理解

する

(1)

ア 

情報

とメ

ディ

アの

特徴

(1)

イ 

情報

のデ

ィジ

タル

化(

2)ア

 コ

ミュ

ニケ

ーシ

ョン

手段

の発

達(

2)ウ

  情

報通

信ネ

ット

ワー

クの

活用

とコ

ミュ

ニケ

ーシ

ョン

(1)

ア 

コン

ピュ

ータ

と情

報の

処理

(イ

)情

報デ

ザイ

ンが

人や

社会

に果

たし

てい

る役

割を

理解

する

。(

4)イ

 情

報シ

ステ

ムと

人間

(4)

ア 

社会

の情

報化

と人

間(

ウ)

効果

的な

コミ

ュニ

ケー

ショ

ンを

行う

ため

の情

報デ

ザイ

ンの

考え

方や

方法

を理

解し

,表

現す

る技

能を

身に

付け

る。

(1)

ウ 

情報

の表

現と

伝達

イ(

ア)

メデ

ィア

とコ

ミュ

ニケ

ーシ

ョン

手段

の関

係を

科学

的に

捉え

,そ

れら

を目

的や

状況

に応

じて

適切

に選

択す

る。

(1)

ア 

情報

とメ

ディ

アの

特徴

(イ

)コ

ミュ

ニケ

ーシ

ョン

の目

的を

明確

にし

て,

適切

かつ

効果

的な

情報

デザ

イン

を考

える

。(

4)イ

 情

報シ

ステ

ムと

人間

(ウ

)効

果的

なコ

ミュ

ニケ

ーシ

ョン

を行

うた

めの

情報

デザ

イン

の考

え方

や方

法に

基づ

いて

表現

し,

評価

し改

善す

る。

(1)

ウ 

情報

の表

現と

伝達

(3)

コン

ピュ

ータ

とプ

ログ

ラミ

ング

コン

ピュ

ータ

で情

報が

処理

され

る仕

組み

に着

目。

プロ

グラ

ミン

グや

シミ

ュレ

ーシ

ョン

によ

って

問題

を発

見・

解決

する

活動

(ア

)コ

ンピ

ュー

タや

外部

装置

の仕

組み

や特

徴,

コン

ピュ

ータ

での

情報

の内

部表

現と

計算

に関

する

限界

につ

いて

理解

する

。(

1)ア

 コ

ンピ

ュー

タと

情報

の処

(イ

)ア

ルゴ

リズ

ムを

表現

する

手段

,プ

ログ

ラミ

ング

によ

って

コン

ピュ

ータ

や情

報通

信ネ

ット

ワー

クを

活用

する

方法

につ

いて

理解

し技

能を

身に

付け

る。

(2)

イ 

問題

の解

決と

処理

手順

の自

動化

(ウ

)社

会や

自然

など

にお

ける

事象

をモ

デル

化す

る方

法,

シミ

ュレ

ーシ

ョン

を通

して

モデ

ルを

評価

し改

善す

る方

法に

つい

て理

解す

る。

(2)

ウ 

モデ

ル化

とシ

ミュ

レー

ショ

(ア

)コ

ンピ

ュー

タで

扱わ

れる

情報

の特

徴と

コン

ピュ

ータ

の能

力と

の関

係に

つい

て考

察す

る。

(1)

ア 

コン

ピュ

ータ

と情

報の

処理

(イ

)目

的に

応じ

たア

ルゴ

リズ

ムを

考え

適切

な方

法で

表現

し,

プロ

グラ

ミン

グに

より

コン

ピュ

ータ

や情

報通

信ネ

ット

ワー

クを

活用

する

とと

もに

,そ

の過

程を

評価

し改

善す

る。

(2)

イ 

問題

の解

決と

処理

手順

の自

動化

(ウ

)目

的に

応じ

たモ

デル

化や

シミ

ュレ

ーシ

ョン

を適

切に

行う

とと

もに

,そ

の結

果を

踏ま

えて

問題

の適

切な

解決

方法

を考

える

。(

2)ウ

 モ

デル

化と

シミ

ュレ

ーシ

ョン

(4)

情報

通信

ネッ

トワ

ーク

とデ

ータ

の活

用情

報通

信ネ

ット

ワー

クを

介し

て流

通す

るデ

ータ

に着

目。

情報

通信

ネッ

トワ

ーク

や情

報シ

ステ

ムに

より

提供

され

るサ

ービ

スを

活用

し,

問題

を発

見・

解決

する

活動

(ア

)情

報通

信ネ

ット

ワー

クの

仕組

みや

構成

要素

,プ

ロト

コル

の役

割及

び情

報セ

キュ

リテ

ィを

確保

する

ため

の方

法や

技術

につ

いて

理解

する

。(

2)イ

 情

報通

信ネ

ット

ワー

クの

仕組

み(

3)イ

 情

報セ

キュ

リテ

ィの

確保

(1)

イ 

情報

通信

ネッ

トワ

ーク

の仕

組み

(イ

)デ

ータ

を蓄

積,

管理

,提

供す

る方

法,

情報

通信

ネッ

トワ

ーク

を介

して

情報

シス

テム

がサ

ービ

スを

提供

する

仕組

みと

特徴

につ

いて

理解

する

。(

4)ア

 社

会に

おけ

る情

報シ

ステ

ム(

1)ウ

  情

報シ

ステ

ムの

働き

と提

供す

るサ

ービ

(ウ

)デ

ータ

を表

現,

蓄積

する

ため

の表

し方

と,

デー

タを

収集

,整

理,

分析

する

方法

につ

いて

理解

し技

能を

身に

付け

る。

(3)

イ 

情報

の蓄

積・

管理

とデ

ータ

ベー

イ(

ア)

目的

や状

況に

応じ

て,

情報

通信

ネッ

トワ

ーク

にお

ける

必要

な構

成要

素を

選択

する

とと

もに

,情

報セ

キュ

リテ

ィを

確保

する

方法

につ

いて

考え

る。

(2)

イ 

情報

通信

ネッ

トワ

ーク

の仕

組み

(3)

イ 

情報

セキ

ュリ

ティ

の確

保(

3)ア

 情

報通

信ネ

ット

ワー

クと

問題

解決

(4)

イ 

情報

社会

の安

全と

情報

技術

(イ

)情

報シ

ステ

ムが

提供

する

サー

ビス

の効

果的

な活

用に

つい

て考

える

。(

1)ウ

  情

報シ

ステ

ムの

働き

と提

供す

るサ

ービ

ス(

ウ)

デー

タの

収集

,整

理,

分析

及び

結果

の表

現の

方法

を適

切に

選択

し,

実行

し,

評価

し改

善す

る。

(3)

イ 

情報

の蓄

積・

管理

とデ

ータ

ベー

30 学習指導要領新旧対照表 高等学校情報科

Page 33: 学習指導要領の変遷...学習指導要領の変遷 1999年(平成11年) 3月29日「高等学校学習指導要領」告示。平成 15年度より年次進行により段階的に実施。自ら学

学習指導要領新旧対照表・情報Ⅱ

(平成21年版と平成30年版)

高等学校情報科

※学習指導要領の改訂箇所を対照できるよう,現行

ならびに改訂双方に下線を引いています。また,

改訂の要点については,備考欄に記しています。

Page 34: 学習指導要領の変遷...学習指導要領の変遷 1999年(平成11年) 3月29日「高等学校学習指導要領」告示。平成 15年度より年次進行により段階的に実施。自ら学

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

【情報の科学】

1 目 標

 情

報社

会を

支え

る情

報技

術の

役割

や影

響を

理解

させ

ると

とも

に,

情報

と情

報技

術を

問題

の発

見と

解決

に効

果的

に活

用す

るた

めの

科学

的な

考え

方を

習得

させ

,情

報社

会の

発展

に主

体的

に寄

与す

る能

力と

態度

を育

てる

「情

報Ⅱ

」の内

容は

,「情

報Ⅰ

」の(

1)~(

4)を

展さ

せた

内容

。そ

こに

「(5)

情報

と情

報技

を活

用し

た問

題発

見・

解決

の探

究」が

加わ

る。

「目

標」

を情

報Ⅰ

と比

較す

ると

下線

部の

文言

が加

わっ

たり

,表

現が

変わ

った

りし

てい

る。

「創

造的

に」

「情

報社

会の

発展

に寄

与」

「多

様な

」「

価値

の創

造」

など

の文

言か

らも

,そ

の目

標は

高レ

ベル

であ

る。

第10節 情  報

第1款 目 標

(「

情報

Ⅰ」

と同

様:

省略

第2款 各 科 目

第2 情報Ⅱ

1 目 標

 情

報に

関す

る科

学的

な見

方・

考え

方を

働か

せ,情

報技

術を

活用

して

問題

の発

見・

解決

を行

う学

習活

動を

通し

て,

問題

の発

見・

解決

に向

けて

情報

と情

報技

術を

適切

かつ

効果

的,

創造

的に

活用

し,

情報

社会

に主

体的

に参

画し

,そ

の発

展に

寄与

する

ため

の資

質・

能力

を次

のと

おり

育成

する

こと

を目

指す

(1 )

多様

なコ

ミュ

ニケ

ーシ

ョン

の実

現,

情報

シス

テム

や多

様な

デー

タの

活用

つい

て理

解を

深め

技能

を習

得す

ると

もに

,情

報技

術の

発展

と社

会の

変化

つい

て理

解を

深め

るよ

うに

する

第2款 各 科 目

【社会と情報】

1 目 標

 情

報の

特徴

と情

報化

が社

会に

及ぼ

す影

響を

理解

させ

,情

報機

器や

情報

通信

ネッ

トワ

ーク

など

を適

切に

活用

して

情報

を収

集,

処理

,表

現す

ると

とも

に効

果的

にコ

ミュ

ニケ

ーシ

ョン

を行

う能

力を

養い

,情

報社

会に

積極

的に

参画

する

態度

を育

る。

32 学習指導要領新旧対照表 高等学校情報科

Page 35: 学習指導要領の変遷...学習指導要領の変遷 1999年(平成11年) 3月29日「高等学校学習指導要領」告示。平成 15年度より年次進行により段階的に実施。自ら学

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

2 内 容

※本

表で

は,

現行

学習

指導

要領

の「

社会

と情

報」

「情

報の

科学

」と

の対

照を

示し

てい

が,「

情報

Ⅰ」

との

較も

必要

に応

じて

この

「備

考」

欄に

示し

たい

「情

報Ⅰ

」(1)

情報

会の

問題

解決

を発

展さ

せた

内容

。情

報社

会と

情報

技術

につ

いて

,「歴

史的

に捉

え」

「将

来を

展望

」す

る。

「情

報Ⅰ

」で

現在

の情

報や

メデ

ィア

,法

や制

度な

どに

つい

て基

本的

な特

性を

踏ま

え,

「情

報Ⅱ

」で

は未

来に

も目

を向

けさ

せよ

うと

する

表現

(2 )

様々

な事

象を

情報

とそ

の結

び付

きと

して

捉え

,問

題の

発見

・解

決に

向け

情報

と情

報技

術を

適切

かつ

効果

的,

造的

に活

用す

る力

を養

う。

(3 )

情報

と情

報技

術を

適切

に活

用す

ると

とも

に,

新た

な価

値の

創造

を目

指し

情報

社会

に主

体的

に参

画し

,そ

の発

に寄

与す

る態

度を

養う

2 内 容

(1)情報社会の進展と情報技術

  

情報

技術

の発

展に

よる

人や

社会

への

影響

に着

目し

,情

報社

会の

進展

と情

技術

との

関係

を歴

史的

に捉

え,

将来

情報

技術

を展

望す

る活

動を

通し

て,

の事

項を

身に

付け

るこ

とが

でき

るよ

指導

する

ア 

次の

よう

な知

識及

び技

能を

身に

付け

るこ

と。

(ア)

情報

技術

の発

展の

歴史

を踏

まえ

,情

報社

会の

進展

につ

いて

理解

する

こと

(イ)

情報

技術

の発

展に

よる

コミ

ュニ

ケー

ショ

ンの

多様

化に

つい

て理

解す

るこ

と。

2 内 容

(2)

情報

通信

ネッ

トワ

ーク

とコ

ミュ

ニケ

ーシ

ョン

ア 

コミ

ュニ

ケー

ショ

ン手

段の

発達

 コ

ミュ

ニケ

ーシ

ョン

手段

の発

達を

その

変遷

と関

連付

けて

理解

させ

ると

とも

に,

通信

サー

ビス

の特

徴を

コミ

ュニ

ケー

ショ

ンの

形態

との

かか

わり

で理

解さ

せる

33

Page 36: 学習指導要領の変遷...学習指導要領の変遷 1999年(平成11年) 3月29日「高等学校学習指導要領」告示。平成 15年度より年次進行により段階的に実施。自ら学

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

(4)

情報

技術

の進

展と

情報

モラ

ア 

社会

の情

報化

と人

 社

会の

情報

化が

人間

に果

たす

役割

と及

ぼす

影響

につ

いて

理解

させ

,情

報社

会を

構築

する

上で

の人

間の

役割

を考

えさ

せる

(4)

情報

技術

の進

展と

情報

モラ

ウ 

情報

社会

の発

展と

情報

技術

 情

報技

術の

進展

が社

会に

果た

す役

割と

及ぼ

す影

響を

理解

させ

,情

報技

術を

社会

の発

展に

役立

てよ

うと

する

態度

を育

成す

る。

(4)

情報

技術

の進

展と

情報

モラ

ア 

社会

の情

報化

と人

 社

会の

情報

化が

人間

に果

たす

役割

と及

ぼす

影響

につ

いて

理解

させ

,情

報社

会を

構築

する

上で

の人

間の

役割

を考

えさ

せる

。(再

掲)

(2)

情報

通信

ネッ

トワ

ーク

とコ

ミュ

ニケ

ーシ

ョン

ア 

コミ

ュニ

ケー

ショ

ン手

段の

発達

 コ

ミュ

ニケ

ーシ

ョン

手段

の発

達を

その

変遷

と関

連付

けて

理解

させ

ると

とも

に,

通信

サー

ビス

の特

徴を

コミ

ュニ

ケー

ショ

ンの

形態

との

かか

わり

で理

解さ

せる

。(再

掲)

(3)

情報

社会

の課

題と

情報

モラ

ウ 

情報

社会

にお

ける

法と

個人

の責

 多

くの

情報

が公

開さ

れ流

通し

てい

る現

状を

認識

させ

ると

とも

に,

情報

を保

護す

るこ

との

必要

性と

その

ため

の法

規及

び個

人の

責任

を理

解さ

る。

(ウ)

情報

技術

の発

展に

よる

人の

知的

活動

への

影響

につ

いて

理解

する

こと

イ 

次の

よう

な思

考力

,判

断力

,表

現力

等を

身に

付け

るこ

と。

(ア)

情報

技術

の発

展や

情報

社会

の進

展を

踏ま

え,

将来

の情

報技

術と

情報

社会

在り

方に

つい

て考

察す

るこ

と。

(イ)

コミ

ュニ

ケー

ショ

ンが

多様

化す

る社

会に

おけ

るコ

ンテ

ンツ

の創

造と

活用

意義

につ

いて

考察

する

こと

(ウ)

人の

知的

活動

が変

化す

る社

会に

おけ

る情

報シ

ステ

ムの

創造

やデ

ータ

活用

意義

につ

いて

考察

する

こと

「考

察す

る」

は「

情報

Ⅰ」

「情

報Ⅱ

」と

もに

「イ

」項

目で

多用

され

てい

る。

「コ

ンテ

ンツ

」と

いう

用語

は次

の(

2)に

つな

がる

もの

。「情

報Ⅰ

」の

(1)

との

比較

では

「問

題解

決」

に関

連す

る事

項が

見当

たら

ない

が,

これ

は(2)

~(4)

でも

様で

,問

題解

決を

意識

した

活動

はほ

ぼ全

ての

単元

で前

提に

なる

34 学習指導要領新旧対照表 高等学校情報科

Page 37: 学習指導要領の変遷...学習指導要領の変遷 1999年(平成11年) 3月29日「高等学校学習指導要領」告示。平成 15年度より年次進行により段階的に実施。自ら学

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

(1)

情報

の活

用と

表現

ア 

情報

とメ

ディ

アの

特徴

 情

報機

器や

情報

通信

ネッ

トワ

ーク

など

を適

切に

活用

する

ため

に,

情報

の特

徴と

メデ

ィア

の意

味を

理解

させ

る。

ウ 

情報

の表

現と

伝達

 情

報を

分か

りや

すく

表現

し効

率的

に伝

達す

るた

めに

,情

報機

器や

素材

を適

切に

選択

し利

用す

る方

法を

習得

させ

る。

(2)コミュニケーションとコンテンツ

  

多様

なコ

ミュ

ニケ

ーシ

ョン

の形

態と

メデ

ィア

の特

性に

着目

し,

目的

や状

に応

じて

情報

デザ

イン

に配

慮し

,文字

音声

,静

止画

,動

画な

どを

組み

合わ

たコ

ンテ

ンツ

を協

働し

て制

作し

,様

な手

段で

発信

する

活動

を通

して

,次

事項

を身

に付

ける

こと

がで

きる

よう

導す

る。

ア 

次の

よう

な知

識及

び技

能を

身に

付け

るこ

と。

(ア)

多様

なコ

ミュ

ニケ

ーシ

ョン

の形

態と

メデ

ィア

の特

性と

の関

係に

つい

て理

する

こと

(イ)

文字

,音

声,

静止

画,

動画

など

を組

み合

わせ

たコ

ンテ

ンツ

を制

作す

る技

を身

に付

ける

こと

(ウ)

コン

テン

ツを

様々

な手

段で

適切

かつ

効果

的に

社会

に発

信す

る方

法を

理解

るこ

と。

コン

テン

ツの

協働

制作

が想

定さ

れる

内容

。発

信の

方法

も含

めた

活動

計画

が必

要に

なる

「情

報Ⅰ

」(2)

では

情報

デザ

イン

の考

え方

や方

法を

活用

した

作品

制作

(評

価・

改善

を含

む)

を行

う。「

情報

Ⅱ」

では

「情

報Ⅰ

」で

の学

習内

容を

発展

させ

なが

らコ

ンテ

ンツ

制作

に取

り組

み,

社会

に向

けて

発信

する

活動

が求

めら

れる

35

Page 38: 学習指導要領の変遷...学習指導要領の変遷 1999年(平成11年) 3月29日「高等学校学習指導要領」告示。平成 15年度より年次進行により段階的に実施。自ら学

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

コン

テン

ツを

発信

した

とき

の効

果や

影響

を定

量的

に測

定・

分析

し,

コン

テン

ツの

改善

に役

立て

る。

用語

とし

て「

デー

タサ

イエ

ンス

」が

学習

指導

要領

に記

述さ

れた

こと

は大

きな

ポイ

ント

。ア

の(

ア)で

デー

タ活

用の

有用

性を

学び

,そ

こで

充分

な動

機づ

けを

行う

必要

があ

る。そ

の上

で,

統計

学と

デー

タベ

ース

の視

点を

合わ

せた

実習

展開

が望

まれ

る。

(1)

情報

の活

用と

表現

ウ 

情報

の表

現と

伝達

 情

報を

分か

りや

すく

表現

し効

率的

に伝

達す

るた

めに

,情

報機

器や

素材

を適

切に

選択

し利

用す

る方

法を

習得

させ

る。(

再掲

イ 

次の

よう

な思

考力

,判

断力

,表

現力

等を

身に

付け

るこ

と。

(ア)

目的

や状

況に

応じ

て,

コミ

ュニ

ケー

ショ

ンの

形態

を考

え,

文字

,音

声,

止画

,動

画な

どを

選択

し,

組合

せを

える

こと

(イ)

情報

デザ

イン

に配

慮し

てコ

ンテ

ンツ

を制

作し

,評

価し

改善

する

こと

(ウ)

コン

テン

ツを

社会

に発

信し

たと

きの

効果

や影

響を

考え

,発

信の

手段

やコ

テン

ツを

評価

し改

善す

るこ

と。

(3)情報とデータサイエンス

  

多様

かつ

大量

のデ

ータ

を活

用す

るこ

との

有用

性に

着目

し,

デー

タサ

イエ

スの

手法

によ

りデ

ータ

を分

析し

,そ

結果

を読

み取

り解

釈す

る活

動を

通し

て,

次の

事項

を身

に付

ける

こと

がで

るよ

う指

導す

る。

ア 

次の

よう

な知

識及

び技

能を

身に

付け

るこ

と。

(ア)

多様

かつ

大量

のデ

ータ

の存

在や

デー

タ活

用の

有用

性,

デー

タサ

イエ

ンス

社会

に果

たす

役割

につ

いて

理解

し,

(3)

情報

の管

理と

問題

解決

イ 

情報

の蓄

積・

管理

とデ

ータ

ベー

 情

報を

蓄積

し管

理・

検索

する

ため

36 学習指導要領新旧対照表 高等学校情報科

Page 39: 学習指導要領の変遷...学習指導要領の変遷 1999年(平成11年) 3月29日「高等学校学習指導要領」告示。平成 15年度より年次進行により段階的に実施。自ら学

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

のデ

ータ

ベー

スの

概念

を理

解さ

せ,

問題

解決

にデ

ータ

ベー

スを

活用

でき

るよ

うに

する

(2)

問題

解決

とコ

ンピ

ュー

タの

活用

ウ 

モデ

ル化

とシ

ミュ

レー

ショ

 モ

デル

化と

シミ

ュレ

ーシ

ョン

の考

え方

や方

法を

理解

させ

,実

際の

問題

解決

に活

用で

きる

よう

にす

る。

(3)

情報

の管

理と

問題

解決

ウ 

問題

解決

の評

価と

改善

 問

題解

決の

過程

と結

果に

つい

て評

価し

,改

善す

るこ

との

意義

や重

要性

を理

解さ

せる

(3)

情報

の管

理と

問題

解決

イ 

情報

の蓄

積・

管理

とデ

ータ

ベー

 情

報を

蓄積

し管

理・

検索

する

ため

のデ

ータ

ベー

スの

概念

を理

解さ

せ,

問題

解決

にデ

ータ

ベー

スを

活用

でき

るよ

うに

する

的に

応じ

た適

切な

デー

タの

収集

や整

理,

整形

につ

いて

理解

し技

能を

身に

ける

こと

(イ)

デー

タに

基づ

く現

象の

モデ

ル化

やデ

ータ

の処

理を

行い

解釈

・表

現す

る方

につ

いて

理解

し技

能を

身に

付け

るこ

と。

(ウ)

デー

タ処

理の

結果

を基

にモ

デル

を評

価す

るこ

との

意義

とそ

の方

法に

つい

理解

し技

能を

身に

付け

るこ

と。

イ 

次の

よう

な思

考力

,判

断力

,表

現力

等を

身に

付け

るこ

と。

(ア)

目的

に応

じて

,適

切な

デー

タを

収集

し,

整理

し,

整形

する

こと

現行

学習

指導

要領

「情

報の

科学

」で

は,

モデ

ル化

とシ

ミュ

レー

ショ

ンの

単元

と,

デー

タベ

ース

の単

元と

の関

連付

けは

あま

り意

識さ

れて

こな

かっ

た。

「情

報Ⅰ

」(

4)で

は,

情報

シス

テム

とデ

ータ

との

関係

に焦

点が

あた

って

いる

。「

情報

Ⅱ」

(3)

は,

デー

タサ

イエ

ンス

の分

野で

用い

られ

てい

る統

計的

な分

析手

法を

機械

学習

など

の手

法も

含め

て学

ぶ。

37

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現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

現行

「情

報の

科学

」の

「モ

デル

化と

シミ

ュレ

ーシ

ョン

」から

の発

展。

ここ

でい

う「

情報

シス

テム

」は

,セ

ンサ

等を

含む

ハー

ドウ

ェア

,ネ

ット

ワー

クを

介し

たデ

ータ

通信

,そ

れを

制御

する

ソフ

トウ

ェア

がま

とま

って

機能

する

仕組

みの

こと

「情

報セ

キュ

リテ

ィ」

も踏

まえ

た情

報シ

ステ

ムの

開発

とい

うこ

とに

なる

(イ)

将来

の現

象を

予測

した

り,

複数

の現

象間

の関

連を

明ら

かに

した

りす

るた

に,

適切

なモ

デル

化や

処理

,解

釈・

現を

行う

こと

(ウ)

モデ

ルや

デー

タ処

理の

結果

を評

し,

モデ

ル化

や処

理,

解釈

・表

現の

法を

改善

する

こと

(4)情報システムとプログラミング

  

情報

シス

テム

の在

り方

や社

会生

活に

及ぼ

す影

響,

情報

の流

れや

処理

の仕

みに

着目

し,

情報

シス

テム

を協

働し

開発

する

活動

を通

して

,次

の事

項を

に付

ける

こと

がで

きる

よう

指導

する

ア 

次の

よう

な知

識及

び技

能を

身に

付け

るこ

と。

(ア)

情報

シス

テム

にお

ける

,情

報の

流れ

や処

理の

仕組

み,

情報

セキ

ュリ

ティ

確保

する

方法

や技

術に

つい

て理

解す

こと

(4)

望ま

しい

情報

社会

の構

ア 

社会

にお

ける

情報

シス

テム

 情

報シ

ステ

ムの

種類

や特

徴を

理解

せる

とと

もに

,そ

れら

が社

会生

活に

(2)

問題

解決

とコ

ンピ

ュー

タの

活用

ウ 

モデ

ル化

とシ

ミュ

レー

ショ

 モ

デル

化と

シミ

ュレ

ーシ

ョン

の考

え方

や方

法を

理解

させ

,実

際の

問題

解決

に活

用で

きる

よう

にす

る。

(3)

情報

の管

理と

問題

解決

ウ 

問題

解決

の評

価と

改善

 問

題解

決の

過程

と結

果に

つい

て評

価し

,改

善す

るこ

との

意義

や重

要性

を理

解さ

せる

(1)

コン

ピュ

ータ

と情

報通

信ネ

ット

ワー

ウ 

情報

シス

テム

の働

きと

提供

する

ービ

 情

報シ

ステ

ムと

サー

ビス

につ

38 学習指導要領新旧対照表 高等学校情報科

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現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

て,

情報

の流

れや

処理

の仕

組み

と関

連付

けな

がら

理解

させ

,そ

れら

の利

用の

在り

方や

社会

生活

に果

たす

役割

と及

ぼす

影響

を考

えさ

せる

(4)

情報

技術

の進

展と

情報

モラ

イ 

情報

社会

の安

全と

情報

技術

 情

報社

会の

安全

とそ

れを

支え

る情

報技

術の

活用

を理

解さ

せ,

情報

社会

の安

全性

を高

める

ため

に個

人が

果た

す役

割と

責任

を考

えさ

せる

(3)

情報

の管

理と

問題

解決

ウ 

問題

解決

の評

価と

改善

 問

題解

決の

過程

と結

果に

つい

て評

価し

,改

善す

るこ

との

意義

や重

要性

を理

解さ

せる

。(再

掲)

(2)

問題

解決

とコ

ンピ

ュー

タの

活用

イ 

問題

の解

決と

処理

手順

の自

動化

 問

題の

解法

をア

ルゴ

リズ

ムを

用い

て表

現す

る方

法を

習得

させ

,コ

ンピ

ュー

タに

よる

処理

手順

の自

動実

行の

有用

性を

理解

させ

る。

たす

役割

と及

ぼす

影響

を理

解さ

せる

(2)

情報

通信

ネッ

トワ

ーク

とコ

ミュ

ニケ

ーシ

ョン

イ 

情報

通信

ネッ

トワ

ーク

の仕

組み

 情

報通

信ネ

ット

ワー

クの

仕組

みと

情報

セキ

ュリ

ティ

を確

保す

るた

めの

方法

を理

解さ

せる

(3)

情報

社会

の課

題と

情報

モラ

イ 

情報

セキ

ュリ

ティ

の確

 個

人認

証と

暗号

化な

どの

技術

的対

策や

情報

セキ

ュリ

ティ

ポリ

シー

の策

定な

ど,

情報

セキ

ュリ

ティ

を高

める

ため

の様

々な

方法

を理

解さ

せる

(イ)

情報

シス

テム

の設

計を

表記

する

法,

設計

,実

装,

テス

ト,

運用

等の

フト

ウェ

ア開

発の

プロ

セス

とプ

ロジ

クト

・マ

ネジ

メン

トに

つい

て理

解す

こと

(ウ)

情報

シス

テム

を構

成す

るプ

ログ

ラム

を制

作す

る方

法に

つい

て理

解し

技能

身に

付け

るこ

と。

普通

教科

,共

通教

科と

して

は扱

われ

てこ

なか

った

内容

。専

門教

科の

一部

科目

で扱

われ

てき

た内

容。「

ネッ

トワ

クシ

ステ

ム」「

情報

ステ

ム実

習」

など

が参

考に

なる

39

Page 42: 学習指導要領の変遷...学習指導要領の変遷 1999年(平成11年) 3月29日「高等学校学習指導要領」告示。平成 15年度より年次進行により段階的に実施。自ら学

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

(3)

情報

社会

の課

題と

情報

モラ

ア 

情報

化が

社会

に及

ぼす

影響

と課

 情

報化

が社

会に

及ぼ

す影

響を

理解

させ

ると

とも

に,

望ま

しい

情報

社会

の在

り方

と情

報技

術を

適切

に活

用す

るこ

との

必要

性を

理解

させ

る。

(4)

望ま

しい

情報

社会

の構

ア 

社会

にお

ける

情報

シス

テム

 情

報シ

ステ

ムの

種類

や特

徴を

理解

させ

ると

とも

に,

それ

らが

社会

生活

に果

たす

役割

と及

ぼす

影響

を理

解さ

せる

。(再

掲)

イ 

情報

シス

テム

と人

 人

間に

とっ

て利

用し

やす

い情

報シ

ステ

ムの

在り

方,

情報

通信

ネッ

トワ

ーク

を活

用し

て様

々な

意見

を提

案し

集約

する

ため

の方

法に

つい

て考

えさ

せる

イ 

次の

よう

な思

考力

,判

断力

,表

現力

等を

身に

付け

るこ

と。

(ア)

情報

シス

テム

及び

それ

によ

って

提供

され

るサ

ービ

スに

つい

て,

その

在り

や社

会に

果た

す役

割と

及ぼ

す影

響に

いて

考察

する

こと

40 学習指導要領新旧対照表 高等学校情報科

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現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

(3)

情報

の管

理と

問題

解決

ア 

情報

通信

ネッ

トワ

ーク

と問

題解

 問

題解

決に

おけ

る情

報通

信ネ

ット

ワー

クの

活用

方法

を習

得さ

せ,

情報

を共

有す

るこ

との

有用

性を

理解

させ

る。

(2)

問題

解決

とコ

ンピ

ュー

タの

活用

イ 

問題

の解

決と

処理

手順

の自

動化

 問

題の

解法

をア

ルゴ

リズ

ムを

用い

て表

現す

る方

法を

習得

させ

,コ

ンピ

ュー

タに

よる

処理

手順

の自

動実

行の

有用

性を

理解

させ

る。(

再掲

(2)

問題

解決

とコ

ンピ

ュー

タの

活用

ア 

問題

解決

の基

本的

な考

え方

 問

題の

発見

,明

確化

,分

析及

び解

決の

方法

を習

得さ

せ,

問題

解決

の目

的や

状況

に応

じて

これ

らの

方法

を適

切に

選択

する

こと

の重

要性

を考

えさ

せる

(4)

情報

技術

の進

展と

情報

モラ

ウ 

情報

社会

の発

展と

情報

技術

(4)

望ま

しい

情報

社会

の構

ウ 

情報

社会

にお

ける

問題

の解

 情

報機

器や

情報

通信

ネッ

トワ

ーク

など

を適

切に

活用

して

問題

を解

決す

る方

法を

習得

させ

る。

(イ)

情報

シス

テム

をい

くつ

かの

機能

単位

に分

割し

て制

作し

統合

する

など

,開

の効

率や

運用

の利

便性

など

に配

慮し

設計

する

こと

(ウ)

情報

シス

テム

を構

成す

るプ

ログ

ラム

を制

作し

,そ

の過

程を

評価

し改

善す

こと

(5)情報と情報技術を活用した問題発

見・解決の探究

  

「情

報Ⅰ

」及

び「

情報

Ⅱ」

で身

に付

けた

資質

・能

力を

総合

的に

活用

し,

報と

情報

技術

を活

用し

て問

題を

発見

解決

する

活動

を通

して

,新

たな

価値

創造

を目

指し

,情

報と

情報

技術

を適

かつ

効果

的に

活用

する

資質

・能

力を

める

こと

がで

きる

よう

指導

する

同じ

く専

門教

科で

一部

扱わ

れた

きた

内容

「情

報Ⅱ

」で

の問

題解

決は

ここ

に集

約さ

る。(

1)~(

4)の

内容

当然

のこ

とな

がら

問題

解決

活動

の中

で生

きて

くる

技能

であ

り,

「情

報Ⅰ

」の内

容も

含め

て,

ここ

で統

合的

に扱

われ

る。

41

Page 44: 学習指導要領の変遷...学習指導要領の変遷 1999年(平成11年) 3月29日「高等学校学習指導要領」告示。平成 15年度より年次進行により段階的に実施。自ら学

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

 情

報技

術の

進展

が社

会に

果た

す役

割と

及ぼ

す影

響を

理解

させ

,情

報技

術を

社会

の発

展に

役立

てよ

うと

する

態度

を育

成す

る。

(対応無し)

(1)

コン

ピュ

ータ

と情

報通

信ネ

ット

ワー

ア 

コン

ピュ

ータ

と情

報の

処理

 コ

ンピ

ュー

タに

おい

て,

情報

が処

理さ

れる

仕組

みや

表現

され

る方

法を

理解

させ

る。

イ 

情報

通信

ネッ

トワ

ーク

の仕

組み

 情

報通

信ネ

ット

ワー

クの

構成

素,

プロ

トコ

ルの

役割

,情

報通

信の

仕組

み及

び情

報セ

キュ

リテ

ィを

確保

する

ため

の方

法を

理解

させ

る。

(対応無し)

(1)

情報

の活

用と

表現

イ 

情報

のデ

ィジ

タル

 情

報の

ディ

ジタ

ル化

の基

礎的

な知

識と

技術

及び

情報

機器

の特

徴と

役割

を理

解さ

せる

とと

もに

,デ

ィジ

タル

化さ

れた

情報

が統

合的

に扱

える

こと

を理

解さ

せる

(2)

情報

通信

ネッ

トワ

ーク

とコ

ミュ

ニケ

ーシ

ョン

ウ 

情報

通信

ネッ

トワ

ーク

の活

用と

ミュ

ニケ

ーシ

ョン

 情

報通

信ネ

ット

ワー

クの

特性

を踏

まえ

,効

果的

なコ

ミュ

ニケ

ーシ

ョン

の方

法を

習得

させ

ると

とも

に,

情報

の受

信及

び発

信時

に配

慮す

べき

事項

を理

解さ

せる

※対

応無

いず

れも

,(

5)と

関連

付く

と考

える

こと

もで

きる

が,

取り

扱う

内容

のレ

ベル

に大

きな

隔た

りが

ある

42 学習指導要領新旧対照表 高等学校情報科

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現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

3 内容の取扱い

(1)

内容

の(

1)の

アに

つい

ては

,標

本化

や量

子化

など

につ

いて

扱う

こと

。イ

つい

ては

,情

報の

やり

取り

を図

を用

て説

明す

るな

どし

て,

情報

通信

ネッ

ワー

クや

プロ

トコ

ルの

仕組

みを

理解

せる

こと

を重

視す

るこ

と。

ウに

つい

は,

情報

シス

テム

が提

供す

るサ

ービ

が生

活に

与え

てい

る変

化に

つい

て扱

こと

(2)

内容

の(

2)の

アに

つい

ては

,生

徒に

複数

の解

決策

を考

えさ

せ,

目的

と状

に応

じて

解決

策を

選択

させ

る活

動を

り入

れる

こと

。イ

及び

ウに

つい

ては

学校

や生

徒の

実態

に応

じて

,適

切な

プリ

ケー

ショ

ンソ

フト

ウェ

アや

プロ

ラム

言語

を選

択す

るこ

と。

(3)

内容

の(

3)に

つい

ては

,実

際に

処理

又は

創出

した

情報

につ

いて

生徒

に評

させ

る活

動を

取り

入れ

るこ

と。

アに

いて

は,

学校

や生

徒の

実態

に応

じて

適切

なア

プリ

ケー

ショ

ンソ

フト

ウェ

や情

報通

信ネ

ット

ワー

クを

選択

する

と。

イに

つい

ては

,簡

単な

デー

タベ

スを

作成

する

活動

を取

り入

れ,

情報

3 内容の取扱い

(1)

内容

の(

1)に

つい

ては

,情

報の

信頼

性,

信憑

性及

び著

作権

など

に配

慮し

コン

テン

ツの

作成

を通

して

扱う

こと

イに

つい

ては

,標

本化

や量

子化

を取

上げ

,コ

ンピ

ュー

タの

内部

では

情報

ディ

ジタ

ル化

され

てい

るこ

とに

つい

扱う

こと

。ウ

につ

いて

は,

実習

を中

に扱

い,

生徒

同士

で相

互評

価さ

せる

動を

取り

入れ

るこ

と。

(2)

内容

の(

2)の

イに

つい

ては

,電

子メ

ール

やウ

ェブ

サイ

トな

どを

取り

上げ

これ

らの

信頼

性,

利便

性に

つい

ても

うこ

と。

ウに

つい

ては

,実

習を

中心

扱い

,情

報の

信憑

性や

著作

権な

どへ

配慮

につ

いて

自己

評価

させ

る活

動を

り入

れる

こと

(3)

内容

の(

3)の

アに

つい

ては

,望

まし

い情

報社

会の

在り

方と

情報

技術

の適

な活

用に

つい

て生

徒が

主体

的に

考え

討議

し,

発表

し合

うな

どの

活動

を取

入れ

るこ

と。

イに

つい

ては

,情

報セ

ュリ

ティ

を確

保す

るた

めに

は技

術的

策と

組織

的対

応と

を適

切に

組み

合わ

るこ

との

重要

性に

つい

ても

扱う

こと

3 内容の取扱い

(1)

内容

の(

1)に

つい

ては

,こ

の科

目の

導入

とし

て位

置付

ける

もの

とす

る。

の(

ア)に

つい

ては

,情

報セ

キュ

リテ

及び

情報

に関

する

法規

や制

度に

つい

も触

れる

もの

とす

る。

また

,将

来の

報技

術と

情報

社会

の在

り方

等に

つい

討議

し発

表し

合う

など

の活

動を

取り

れる

もの

とす

る。

(2)

内容

の(

2)の

アの

(ア)

及び

イの

(ア)

では

,コ

ンテ

ンツ

に対

する

要求

を整

する

活動

も取

り入

れる

もの

とす

る。

の(

ウ)及

びイ

の(

ウ)で

は,

発信

者,

信者

双方

の視

点か

らコ

ンテ

ンツ

を評

する

活動

を取

り入

れる

もの

とす

る。

(3)

内容

の(3)

のア

の(ア)

につ

いて

は,

ータ

サイ

エン

スに

よる

人の

生活

の変

につ

いて

も扱

うも

のと

する

。イ

の(

イ)

につ

いて

は現

実の

デー

タの

活用

に配

する

もの

とす

る。

アの(

ウ)及

びイ

の(ウ)

につ

いて

は,

アの(

イ)及

びイ

の(イ)

で行

った

モデ

ル化

や処

理,

解釈

・表

現の

果を

受け

て行

うよ

うに

する

もの

とす

る。

(4)

内容

の(

4)の

アの

(ア)

及び

イの

(ア)

誰に

対し

ての

コン

テン

ツな

のか

とい

うタ

ーゲ

ット

分析

的な

視点

43

Page 46: 学習指導要領の変遷...学習指導要領の変遷 1999年(平成11年) 3月29日「高等学校学習指導要領」告示。平成 15年度より年次進行により段階的に実施。自ら学

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

ウに

つい

ては

,知

的財

産や

個人

情報

保護

など

につ

いて

扱い

,情

報の

収集

発信

など

の取

扱い

に当

たっ

ては

個人

適切

な判

断が

重要

であ

るこ

とに

つい

も扱

うこ

と。

(4)

内容

の(4)

につ

いて

は,望

まし

い情

社会

を構

築す

る上

での

人間

の役

割に

いて

生徒

が主

体的

に考

え,討

議し

,発表

し合

うな

どの

活動

を取

り入

れる

こと

イに

つい

ては

,生

徒に

情報

シス

テム

改善

策な

どを

提案

させ

るな

ど,

様々

意見

を提

案し

集約

する

活動

を取

り入

るこ

と。

につ

いて

は,

社会

の中

で実

際に

稼働

てい

る情

報シ

ステ

ムを

取り

上げ

,そ

らの

仕組

みと

関連

させ

なが

ら扱

うも

とす

る。

(5)

内容

の(

5)に

つい

ては

,こ

の科

目の

まと

めと

して

位置

付け

,生

徒の

興味

関心

や学

校の

実態

に応

じて

,コ

ンピ

ータ

や情

報シ

ステ

ムの

基本

的な

仕組

と活

用,

コミ

ュニ

ケー

ショ

ンの

ため

情報

技術

の活

用,

デー

タを

活用

する

めの

情報

技術

の活

用,

情報

社会

と情

技術

の中

から

一つ

又は

複数

の項

目に

わる

課題

を設

定し

て問

題の

発見

・解

に取

り組

ませ

るも

のと

する

。な

お,

習上

の必

要が

あり

,か

つ効

果的

と認

られ

る場

合は

,指

導の

時期

を分

割す

こと

もで

きる

もの

とす

る。

 �第3款各科目にわたる指導計画の作成と

 内容の取扱い

(「

情報

Ⅰ」

と同

様:

省略

内容

の(5)

につ

いて

は,

大学

等と

の連

携や

外部

の学

習機

会の

活用

によ

って

,よ

り効

果的

な学

習活

動が

展開

でき

る場

合は

,指

導の

時期

を分

割す

るこ

とが

でき

る。

喪失

した

際の

リス

クに

つい

て扱

うこ

と。

(4)

内容

の(

4)に

つい

ては

,生

徒が

主体

的に

考え

,討

議し

,発

表し

合う

など

活動

を取

り入

れる

こと

。アに

つい

ては

情報

機器

や情

報通

信ネ

ット

ワー

クの

様々

な機

能を

簡単

に操

作で

きる

よう

する

工夫

及び

高齢

者や

障害

者に

よる

用を

容易

にす

る工

夫な

どに

つい

ても

うこ

と。

イに

つい

ては

,情

報通

信ネ

トワ

ーク

など

を使

用し

た犯

罪な

どに

いて

取り

上げ

,情

報セ

キュ

リテ

ィな

に関

する

情報

技術

の適

切な

活用

方法

つい

ても

扱う

こと

。ウ

につ

いて

は,

報技

術を

適切

に活

用す

るた

めの

個人

責任

や態

度に

つい

て取

り上

げ,

情報

術を

社会

の発

展に

役立

てよ

うと

する

構え

を身

に付

けさ

せる

こと

44 学習指導要領新旧対照表 高等学校情報科

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現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

現行学習指導要領【社会と情報】

(平成21年告示)

現行学習指導要領【情報の科学】

(平成21年告示)

新学習指導要領【情報Ⅱ】

(平成30年告示)

備 考

情報

Ⅱ 新

旧項

目対

応表

新旧

旧情

報Ⅱ

社会

と情

報情

報の

科学

(1)

情報

社会

の進

展と

情報

技術

情報

技術

の発

展に

よる

人や

社会

への

影響

に着

目。

情報

社会

の進

展と

情報

技術

との

関係

を歴

史的

に捉

え,

将来

を展

望す

る活

動。

ア(

ア)

情報

技術

の発

展の

歴史

を踏

まえ

,情

報社

会の

進展

につ

いて

理解

する

。(

2)ア

 コ

ミュ

ニケ

ーシ

ョン

手段

の発

達(

イ)

情報

技術

の発

展に

よる

コミ

ュニ

ケー

ショ

ンの

多様

化に

つい

て理

解す

る。

(2)

ア 

コミ

ュニ

ケー

ショ

ン手

段の

発達

(ウ

)情

報技

術の

発展

によ

る人

の知

的活

動へ

の影

響に

つい

て理

解す

る。

(4)

ア 

社会

の情

報化

と人

イ(

ア)

情報

技術

の発

展や

情報

社会

の進

展を

踏ま

え,

将来

の情

報技

術と

情報

社会

の在

り方

につ

いて

考察

する

。(

2)ア

 コ

ミュ

ニケ

ーシ

ョン

手段

の発

達(

4)ウ

 情

報社

会の

発展

と情

報技

術(

イ)

コミ

ュニ

ケー

ショ

ンが

多様

化す

る社

会に

おけ

るコ

ンテ

ンツ

の創

造と

活用

の意

義に

つい

て考

察す

る。

(3)

ウ 

情報

社会

にお

ける

法と

個人

の責

任(

4)ア

 社

会の

情報

化と

人間

(ウ

)人

の知

的活

動が

変化

する

社会

にお

ける

情報

シス

テム

の創

造や

デー

タ活

用の

意義

につ

いて

考察

する

。(

2)コ

ミュ

ニケ

ーシ

ョン

とコ

ンテ

ンツ

多様

なコ

ミュ

ニケ

ーシ

ョン

の形

態と

メデ

ィア

の特

性に

着目

し,

目的

や状

況に

応じ

て情

報デ

ザイ

ンに

配慮

し,

文字

,音

声,

静止

画,

動画

を組

み合

わせ

たコ

ンテ

ンツ

の協

働制

作し

,様

々な

手段

で発

信す

る活

動。

ア(

ア)

多様

なコ

ミュ

ニケ

ーシ

ョン

の形

態と

メデ

ィア

の特

性と

の関

係に

つい

て理

解す

る。

(1)

ア 

情報

とメ

ディ

アの

特徴

(イ

)文

字,

音声

,静

止画

,動

画な

どを

組み

合わ

せた

コン

テン

ツを

制作

する

技能

を身

に付

ける

。(

1)ウ

 情

報の

表現

と伝

達(

ウ)

コン

テン

ツを

様々

な手

段で

適切

かつ

効果

的に

社会

に発

信す

る方

法を

理解

する

イ(

ア)

目的

や状

況に

応じ

てコ

ミュ

ニケ

ーシ

ョン

の形

態を

考え

,文

字,

音声

,静

止画

,動

画な

どを

選択

し,

組み

合わ

せを

考え

る。

(1)

ウ 

情報

の表

現と

伝達

(イ

)情

報デ

ザイ

ンに

配慮

して

コン

テン

ツを

制作

し,

評価

し改

善す

る。

(ウ

)コ

ンテ

ンツ

を社

会に

発信

した

とき

の効

果や

影響

を考

え,

発信

の手

段や

コン

テン

ツを

評価

し改

善す

る。

(3)

情報

とデ

ータ

サイ

エン

ス多

様か

つ大

量の

デー

タを

活用

する

こと

の有

用性

に着

目。

デー

タサ

イエ

ンス

の手

法に

より

デー

タを

分析

し,

その

結果

を読

み取

り解

釈す

る活

動。

ア(

ア)

多様

かつ

大量

のデ

ータ

の存

在や

デー

タ活

用の

有用

性,

デー

タサ

イエ

ンス

が社

会に

果た

す役

割に

つい

て理

解し

,目

的に

応じ

た適

切な

デー

タの

収集

や整

理,

整形

につ

いて

理解

し技

能を

身に

付け

る。

(3)

イ 

情報

の蓄

積・

管理

とデ

ータ

ベー

(イ

)デ

ータ

に基

づく

現象

のモ

デル

化や

デー

タの

処理

を行

い解

釈・

表現

する

方法

につ

いて

理解

し技

能を

身に

付け

る。

(2)

ウ 

モデ

ル化

とシ

ミュ

レー

ショ

ン(

ウ)

デー

タ処

理の

結果

を基

にモ

デル

を評

価す

るこ

との

意義

とそ

の方

法に

つい

て理

解し

技能

を身

に付

ける

。(

3)ウ

 問

題解

決の

評価

と改

イ(

ア)

目的

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整理

し,

整形

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,解

釈・

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,モ

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化や

処理

,解

釈・

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法を

改善

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。(

3)ウ

 問

題解

決の

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善(

4)情

報シ

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ムと

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報シ

ステ

ムの

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社会

生活

に及

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報の

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理の

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報シ

ステ

ムを

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)情

報シ

ステ

ムに

おけ

る,

情報

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処理

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,情

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て理

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る。

(4)

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(2)

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(3)

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(1)

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イ 

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(3)

ウ 

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(ウ

)情

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ステ

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ムを

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(2)

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問題

の解

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る。

(3)

ア 

情報

通信

ネッ

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と問

題解

決(

ウ)

情報

シス

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を制

作し

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る。

(2)

イ 

問題

の解

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処理

手順

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(5)

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発見

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報と

情報

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を適

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質・

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(4)

ウ 

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社会

にお

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の解

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2)ア

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(4)

ウ 

情報

社会

の発

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情報

技術

45

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中学校学習指導要領(平成20年3月29日告示)

第8節 技術・家庭第2 各分野の目標及び内容〔技術分野〕

2 内容

D 情報に関する技術(1)情報通信ネットワークと情報モラルについて,次の事項を指導する。

ア コンピュータの構成と基本的な情報処理の仕組みを知ること。イ 情報通信ネットワークにおける基本的な情報利用の仕組みを知ること。ウ 著作権や発信した情報に対する責任を知り,情報モラルについて考えること。エ 情報に関する技術の適切な評価・活用について考えること。

(2)ディジタル作品の設計・制作について,次の事項を指導する。ア メディアの特徴と利用方法を知り,制作品の設計ができること。イ 多様なメディアを複合し,表現や発信ができること。

(3)プログラムによる計測・制御について,次の事項を指導する。ア コンピュータを利用した計測・制御の基本的な仕組みを知ること。イ 情報処理の手順を考え,簡単なプログラムが作成できること。

3 内容の取扱い(4)内容の「D情報に関する技術」については,次のとおり取り扱うものとする。

ア (1)のアについては,情報のディジタル化の方法と情報の量についても扱うこと。(1)のウについては,情報通信ネットワークにおける知的財産の保護の必要性についても扱うこと。

イ (2)については,使用するメディアに応じて,個人情報の保護の必要性についても扱うこと。

46 学習指導要領新旧対照表 高等学校情報科

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中学校学習指導要領(平成29年3月31日告示)

第8節 技術・家庭第2 各分野の目標及び内容〔技術分野〕

2 内容

D 情報の技術(1) 生活や社会を支える情報の技術について調べる活動などを通して,次の事項を身に付けることが

できるよう指導する。ア 情報の表現,記録,計算,通信の特性等の原理・法則と,情報のデジタル化や処理の自動化,

システム化,情報セキュリティ等に関わる基礎的な技術の仕組み及び情報モラルの必要性について理解すること。

イ 技術に込められた問題解決の工夫について考えること。(2) 生活や社会における問題を,ネットワークを利用した双方向性のあるコンテンツのプログラミン

グによって解決する活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。ア 情報通信ネットワークの構成と,情報を利用するための基本的な仕組みを理解し,安全・適切

なプログラムの制作,動作の確認及びデバッグ等ができること。イ 問題を見いだして課題を設定し,使用するメディアを複合する方法とその効果的な利用方法等

を構想して情報処理の手順を具体化するとともに,制作の過程や結果の評価,改善及び修正について考えること。

(3) 生活や社会における問題を,計測・制御のプログラミングによって解決する活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。ア 計測・制御システムの仕組みを理解し,安全・適切なプログラムの制作,動作の確認及びデバ

ッグ等ができること。イ 問題を見いだして課題を設定し,入出力されるデータの流れを元に計測・制御システムを構想

して情報処理の手順を具体化するとともに,制作の過程や結果の評価,改善及び修正について考えること。

(4) これからの社会の発展と情報の技術の在り方を考える活動などを通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。ア 生活や社会,環境との関わりを踏まえて,技術の概念を理解すること。イ 技術を評価し,適切な選択と管理・運用の在り方や,新たな発想に基づく改良と応用について

考えること。

3 内容の取扱い(4) 内容の「D 情報の技術」については,次のとおり取り扱うものとする。

ア (1)については,情報のデジタル化の方法と情報の量,著作権を含めた知的財産権,発信した情報に対する責任,及び社会におけるサイバーセキュリティが重要であることについても扱うこと。

イ (2)については,コンテンツに用いる各種メディアの基本的な特徴や,個人情報の保護の必要性についても扱うこと。

(5) 各内容における(1)については,次のとおり取り扱うものとする。ア アで取り上げる原理や法則に関しては,関係する教科との連携を図ること。イ イでは,社会からの要求,安全性,環境負荷や経済性などに着目し,技術が最適化されてきた

ことに気付かせること。ウ 第1学年の最初に扱う内容では,3年間の技術分野の学習の見通しを立てさせるために,内容

の「A 材料と加工の技術」から「D 情報の技術」までに示す技術について触れること。(6) 各内容における(2)及び内容の「D 情報の技術」の(3)については,次のとおり取り扱うものとする。

ア イでは,各内容の(1)のイで気付かせた見方・考え方により問題を見いだして課題を設定し,自分なりの解決策を構想させること。

イ 知的財産を創造,保護及び活用しようとする態度,技術に関わる倫理観,並びに他者と協働して粘り強く物事を前に進める態度を養うことを目指すこと。

ウ 第3学年で取り上げる内容では,これまでの学習を踏まえた統合的な問題について扱うこと。エ 製作・制作・育成場面で使用する工具・機器や材料等については,図画工作科等の学習経験を

踏まえるとともに,安全や健康に十分に配慮して選択すること。(7) 内容の「A 材料と加工の技術」,「B 生物育成の技術」,「C エネルギー変換の技術」の(3)及び内容

の「D 情報の技術」の(4)については,技術が生活の向上や産業の継承と発展,資源やエネルギーの有効利用,自然環境の保全等に貢献していることについても扱うものとする。

47

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教科 科目 標準単位数

必履修科目

国語

現代の国語言語文化論理国語文学国語国語表現古典探究

224444

○○

地理歴史

地理総合地理探究歴史総合日本史探究世界史探究

23233

公民公共倫理政治・経済

222

数学

数学Ⅰ数学Ⅱ数学Ⅲ数学A数学B数学C

343222

○2単位まで減可

理科

科学と人間生活物理基礎物理化学基礎化学生物基礎生物地学基礎地学

224242424

保健体育

体育保健

7〜 82

○○

芸術

音楽Ⅰ音楽Ⅱ音楽Ⅲ美術Ⅰ美術Ⅱ美術Ⅲ工芸Ⅰ工芸Ⅱ工芸Ⅲ書道Ⅰ書道Ⅱ書道Ⅲ

222222222222

外国語

英語コミュニケーションⅠ英語コミュニケーションⅡ英語コミュニケーションⅢ論理・表現Ⅰ論理・表現Ⅱ論理・表現Ⅲ

344222

○2単位まで減可

家庭家庭基礎家庭総合

24

情報 情報Ⅰ情報Ⅱ

22

理数 理数探究基礎理数探究

12〜 5

総合的な探究の時間 3〜 6 ○2単位まで減可

教科 科目 標準単位数

必履修科目

国語

国語総合国語表現現代文A現代文B古典A古典B

432424

○2単位まで減可

地理歴史

世界史A世界史B日本史A日本史B地理A地理B

242424

公民現代社会倫理政治・経済

222

「現代社会」又は「倫理」・「政治・経済」

数学

数学Ⅰ数学Ⅱ数学Ⅲ数学A数学B数学活用

345222

○2単位まで減可

理科

科学と人間生活物理基礎物理化学基礎化学生物基礎生物地学基礎地学理科課題研究

2242424241

保健体育

体育保健

7〜 82

○○

芸術

音楽Ⅰ音楽Ⅱ音楽Ⅲ美術Ⅰ美術Ⅱ美術Ⅲ工芸Ⅰ工芸Ⅱ工芸Ⅲ書道Ⅰ書道Ⅱ書道Ⅲ

222222222222

外国語

コミュニケーション英語基礎コミュニケーション英語Ⅰコミュニケーション英語Ⅱコミュニケーション英語Ⅲ英語表現Ⅰ英語表現Ⅱ英語会話

2344242

○2単位まで減可

家庭家庭基礎家庭総合生活デザイン

244

情報 社会と情報情報の科学

22

総合的な学習の時間 3〜 6 ○2単位まで減可

「科学と人間生活」を含む 2科目 又は基礎を付した科目を 3科目

「科学と人間生活」を含む 2科目 又は基礎を付した科目を 3科目

高等学校の各学科に共通する教科・科目等及び標準単位数

〔 改   訂 〕 〔 現   行 〕

※下線は科目構成に変更がある箇所。

48 学習指導要領新旧対照表 高等学校情報科

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