経済社会科学部(仮称) ·...

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在学生からのメッセージ 経営学科 福岡 沙彩さん 山形県出身 高校時代は生活の中でより身近な分野を勉強し たいという漠然とした理由で経済学部を選びました が、今となってはこの選 択に満足しています。その 理由の1つとして、履修の選択肢の広さがあります。 経済の専門性を高めたい人は経済の授業を、語学 力を高めたい人は語学の授業を、幅広く学びたい人 は幅広い分野の授業をとることができます。またゼ ミが2年生から始まることが特徴としてあるため、よ り早い時期から自分の将来を意識した学習ができ ます。ゼミ活動はさらに専門的な知識をインプット したり、身につけた知識をアウトプットしたりする場 です。このようなゼミや部活、サークルやバイトな どは、高校とは違って自発性が求められます。ぜひ みなさんも自分から積極的に様々なことに挑戦し、 充実した大学生活を送ってください。 人間や組織の行動を説明しようとする経済学 は、将来像が明確でない社会で生きざるをえない 我々にとって、直面する課 題を解決するときだけ でなく、現時点で不明確な将来社会の姿、あり方 を考える際の思考の基盤となるものです。 経済社会科学部で新たに創出する学際日本学、 地域リーダーの2つの新構想プログラムは、将来 社会で必須となる経済学的思考をベースにして、 留学生や現役社会人と一緒に、現実の課題探究 や課題解決を実践できる場を提供します。皆さん にとって、これらのプログラムで学んだ経験と、国 境の壁、世代の壁を超えて留学生、現役社会人 との共修で培われた人間関係は、将来社会がど のようになろうとも活躍できる基盤になるでしょう。 将来社会を担う皆さん、新たに創出する2つの 新構想プログラムで学び、将来社会で大いに羽ば たいてください! 地域と国際社会に 貢献するための 学びの場に 経済社会科学部 (仮称) の特色 経済学・経営学を起点とした人文社会科学総合型の新しい学修システム 経済学・経営学が持つ学際性に基づき、課題解決能力の基本的な思考様式として、ま た複合的な視野の起点として、経済学・経営学を人文社会科学分野のなかで基幹的な 学問分野として位置付け、人文社会科学全体を視野に入れた経済学・経営学の学修と 課題探究能力の育成を両輪とし、全体として経済学・経営学を共通言語として市場経 済社会で活躍する人材を育成することを目指す教育システム 専門学修特化型と課題探究特化型の主専攻プログラム編成 人文社会科学全体を視野に入れた経済学・経営学の学修と課題探究能力の育成を両輪 としつつ、軸足のおき方により2タイプ、4つの主専攻プログラムを編成 専門学修特化型:経済学プログラム・経営学プログラム 経済学に関する専門知識、または経営学と会計・税務を包含する企業経営に関する専 門知識を備えたスペシャリストの育成 課題探究特化型:学際日本学プログラム・地域リーダープログラム 国籍や年齢など様々な背景をもった学生が集うキャンパス・ダイバーシティの実現を 通じて、多様化する世界に向き合う力をもった課題探究型人材の育成 1学科制とレイト・スペシャリゼーション 各人の希望や適性に応じた専門教育を受けられる教育体制をとるため、新学部では1学 科制、2年進級時のプログラム選択(レイト・スペシャリゼーション)への移行 学部長からのメッセージ 教員からのメッセージ 経済社会科学部 (仮称) 教授 澤村 明 九州大学工学部建築学科卒業、慶應 義塾大学大学院経済学研究科修了。 東京都庁職員,まちづくりコンサル タント等を経て,2001年より本学 勤務。 NPO論,文化経済学の授業を担当。 経済学部は従来、経済学科と経営学科に分かれ、入試も別でした。経 済学と経営学は何が違うのかという質問は多く出ていましたし、実際のと ころ、両学科で共通した部分も少なくありませんでした。 今回の改組では、1学部1学科4プログラムとして入り口は一つとし、 基礎的な勉強をしてから、経済学プログラムに進むのか、経営学プログラ ムに進むのかを選べるようにしました。さらに、経済学・経営学という伝 統的な学問を極めるだけでなく、私たちが向き合っている課題に取り組も うというプログラムを二つ、新たに開設します。それが、学際日本学プロ グラムと地域リーダープログラムになります。 4プログラム体制になる経済社会科学部では、これまでどおりに経済学 や経営学を勉強したい受験生も、新しいジャンルに挑戦したい受験生も、 勉学の熱意と一定以上の学力さえあれば、我々は歓迎します。 研究テーマ 経済社会科学部 (仮称) ではこんなことが学べます。 経済学プログラム レント・シーキング 戦略的立地選択 アメリカの銀行制度 グローバル資本主義 日本の経済思想 経営学プログラム オフショア化戦略の成否決定要因 日本・韓国・台湾の地方中小企業の国 際化戦略 経営者の会計的裁量行動 国際会計制度研究 納税者意識と公共意識に関する実証的 研究 学際日本学プログラム 日本映画研究 日韓アニメーション比較研究 明治日本の不平等条約 冷戦期日本の対中外交 ロシア海運史研究 地域リーダープログラム 社会資本の資産価値 地方財政と公共事業 文化遺産と地域経済 東アジア大規模芸術祭比較研究 相馬御風研究 五十嵐キャンパス 経済社会科学部 (仮称) Faculty of Economics and Social Sciences ※2020年4月設置構想中のため、掲載内容は予定であり変更になる場合があります。 経済社会科学部 (仮称) 准教授 中東 雅樹 分野:財政学・社会資本 29 30 Faculty of Economics and Social Sciences Faculty of Economics and Social Sciences

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Page 1: 経済社会科学部(仮称) · 値観が行き交う、そんな新しい教育システムに再構築する必要があ ります。 社会の課題を解決できる人材が必要に

人文学部

教育学部

法学部

経済社会科学部(仮称)

理学部

工学部

農学部

創生学部

医学部医学科

医学部保健学科

歯学部

大学院

在学生からのメッセージ

経営学科

福岡 沙彩さん山形県出身

高校時代は生活の中でより身近な分野を勉強したいという漠然とした理由で経済学部を選びましたが、今となってはこの選択に満足しています。その理由の1つとして、履修の選択肢の広さがあります。経済の専門性を高めたい人は経済の授業を、語学力を高めたい人は語学の授業を、幅広く学びたい人は幅広い分野の授業をとることができます。またゼミが2年生から始まることが特徴としてあるため、よ

り早い時期から自分の将来を意識した学習ができます。ゼミ活動はさらに専門的な知識をインプットしたり、身につけた知識をアウトプットしたりする場です。このようなゼミや部活、サークルやバイトなどは、高校とは違って自発性が求められます。ぜひみなさんも自分から積極的に様々なことに挑戦し、充実した大学生活を送ってください。

人間や組織の行動を説明しようとする経済学は、将来像が明確でない社会で生きざるをえない我々にとって、直面する課題を解決するときだけでなく、現時点で不明確な将来社会の姿、あり方を考える際の思考の基盤となるものです。

経済社会科学部で新たに創出する学際日本学、地域リーダーの2つの新構想プログラムは、将来社会で必須となる経済学的思考をベースにして、留学生や現役社会人と一緒に、現実の課題探究

や課題解決を実践できる場を提供します。皆さんにとって、これらのプログラムで学んだ経験と、国境の壁、世代の壁を超えて留学生、現役社会人との共修で培われた人間関係は、将来社会がどのようになろうとも活躍できる基盤になるでしょう。

将来社会を担う皆さん、新たに創出する2つの新構想プログラムで学び、将来社会で大いに羽ばたいてください!

地域と国際社会に貢献するための学びの場に経済社会科学部(仮称)の特色●経済学・経営学を起点とした人文社会科学総合型の新しい学修システム 経済学・経営学が持つ学際性に基づき、課題解決能力の基本的な思考様式として、ま

た複合的な視野の起点として、経済学・経営学を人文社会科学分野のなかで基幹的な学問分野として位置付け、人文社会科学全体を視野に入れた経済学・経営学の学修と課題探究能力の育成を両輪とし、全体として経済学・経営学を共通言語として市場経済社会で活躍する人材を育成することを目指す教育システム

●専門学修特化型と課題探究特化型の主専攻プログラム編成 人文社会科学全体を視野に入れた経済学・経営学の学修と課題探究能力の育成を両輪

としつつ、軸足のおき方により2タイプ、4つの主専攻プログラムを編成 専門学修特化型:経済学プログラム・経営学プログラム 経済学に関する専門知識、または経営学と会計・税務を包含する企業経営に関する専

門知識を備えたスペシャリストの育成 課題探究特化型:学際日本学プログラム・地域リーダープログラム 国籍や年齢など様々な背景をもった学生が集うキャンパス・ダイバーシティの実現を

通じて、多様化する世界に向き合う力をもった課題探究型人材の育成●1学科制とレイト・スペシャリゼーション 各人の希望や適性に応じた専門教育を受けられる教育体制をとるため、新学部では1学

科制、2年進級時のプログラム選択(レイト・スペシャリゼーション)への移行

学部長からのメッセージ

教員からのメッセージ

経済社会科学部(仮称) 教授 澤村 明九州大学工学部建築学科卒業、慶應義塾大学大学院経済学研究科修了。東京都庁職員,まちづくりコンサルタント等を経て,2001年より本学勤務。NPO論,文化経済学の授業を担当。

経済学部は従来、経済学科と経営学科に分かれ、入試も別でした。経済学と経営学は何が違うのかという質問は多く出ていましたし、実際のところ、両学科で共通した部分も少なくありませんでした。

今回の改組では、1学部1学科4プログラムとして入り口は一つとし、基礎的な勉強をしてから、経済学プログラムに進むのか、経営学プログラムに進むのかを選べるようにしました。さらに、経済学・経営学という伝統的な学問を極めるだけでなく、私たちが向き合っている課題に取り組もうというプログラムを二つ、新たに開設します。それが、学際日本学プログラムと地域リーダープログラムになります。

4プログラム体制になる経済社会科学部では、これまでどおりに経済学や経営学を勉強したい受験生も、新しいジャンルに挑戦したい受験生も、勉学の熱意と一定以上の学力さえあれば、我々は歓迎します。

研究テーマ

経済社会科学部(仮称)ではこんなことが学べます。

経済学プログラムレント・シーキング

戦略的立地選択

アメリカの銀行制度

グローバル資本主義

日本の経済思想

経営学プログラムオフショア化戦略の成否決定要因

日本・韓国・台湾の地方中小企業の国際化戦略

経営者の会計的裁量行動

国際会計制度研究

納税者意識と公共意識に関する実証的研究

学際日本学プログラム日本映画研究

日韓アニメーション比較研究

明治日本の不平等条約

冷戦期日本の対中外交

ロシア海運史研究

地域リーダープログラム社会資本の資産価値

地方財政と公共事業

文化遺産と地域経済

東アジア大規模芸術祭比較研究

相馬御風研究

五十嵐キャンパス

経済社会科学部(仮称)

Faculty of Economics and Social Sciences

※2020年4月設置構想中のため、掲載内容は予定であり変更になる場合があります。

経済社会科学部(仮称) 准教授 中東 雅樹分野:財政学・社会資本

29 30Faculty of Economics and Social Sciences Faculty of Economics and Social Sciences

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五十嵐キャンパス

地域と国際社会に貢献するための学びの場に

経済学・経営学を起点とした人文社会科学総合型プログラム入学後に専攻を選択する学修スタイル

受験時に専攻プログラムを選択するのではなく、初年次には学部共通の基礎科目および大学学習法(スタディスキルズ)などを履修。大学での学びを理解した上で、2 年次へ進む際に 4 つの主専攻プログラムのいずれかを選択します。

自らテーマを選択し学問領域を拡大、学問体系の理解を促進する専門科目のモジュール化により学部の壁を取り払い、科目間の関連性や学問体系の理解を促します。課題を分析、議論し、解決に導くために、経済学・経営学を

中心に人文社会科学分野全般の専門知識を体系的に身に付けます。

人文社会科学総合型の2つの新たな学び、大学院接続世界を魅了する日本と、地域社会の課題を、留学生や社会人・シニア世代とともに学ぶ 2 つの共修プログラム「学際日本学」と「地域リーダー」を新設します。また、

経営学プログラムには税理士等を目指す 6 年一貫のプログラムを設定。

人文学部

教育学部

法学部

経済社会科学部(仮称)

理学部

工学部

農学部

創生学部

医学部医学科

医学部保健学科

歯学部

大学院

人文社会科学の広い知識を持ち、社会の課題を解決できる人材を育成する学部がスタートします。

経済社会科学部では、経済学・経営学を中心に人文社会科学の専門知識を身に付け、国際的な視野に立って地域再生など社会の課題を解決できる人材を育成します。総合的な判断力や社会性を身に付けるために、経験豊かな社会人や異文化の留学生と共に学ぶ機会を充実。幅広い分野で活躍できる指導者と、地方を支える中核人材の育成によって地域社会と国際社会に貢献します。

地方の中核を支える、持続的な学びの場として

急速なグローバル化や高度情報化により社会は激変し、国や地方で抱える問題も、複雑で多様化するようになりました。こうした中、地方国立大学に求められるのは、国境や年齢の壁を越えて学修できる環境を提供することです。様々な人が学び、交流を深められる開かれた学修の場として、キャンパスに多様な人種、文化、価値観が行き交う、そんな新しい教育システムに再構築する必要があります。

社会の課題を解決できる人材が必要に

2045 年と予測されているシンギュラリティ(人工知能が人間の知能を超える転換点)を目前に、人間の内実を掘り下げる人文学、社会的存在としての人間のあり方を考える社会科学の必要性が高まっています。合理的個人を前提としてきた経済学は、今や、多様化する嗜好や欲望にも向き合おうとしています。グローバル化する市場経済を理解し、多様な視点から地域や国際社会の問題を考えられる人材が求められています。

経済社会科学部経済社会科学科

(仮称)

経済学部経済学科

経済学部経営学科

留学生・社会人とともに学ぶ新しい課題探究型プログラム

経済学特化型プログラム 経営学特化型プログラム

学際日本学プログラム 地域リーダープログラム

メディア/観光関連産業/企業・自治体コンテンツ産業/広告産業/公務員 等

想定される将来の進路 想定される将来の進路

起業家/地方議員などの政治家公務員/NPO職員/民間企業の幹部候補生 等

金融・保険業従事者/公務員高度会計専門職(税理士等)を目指した大学院進学 等

将来の進路

金融・保険業従事者/公務員/サービス・不動産業従事者建設・製造業従事者 等

将来の進路

経済学プログラム 経営学プログラム

経済学・

経営学

NEW NEW

外国語学修を重視。留学生との共修を通して、ポップ・カルチャーを含む日本の諸要素、諸問題を捉え直し、グローバル化した経済社会で、国際的な視野を持って情報発信できる人材を育成します。

経済問題の解決法を提示する社会科学としての経済学。グローバル化した経済事情の理解に不可欠な知識を身に付け、経済諸問題を客観的に評価できる力を育成します。

社会人との共修を通じて、経済学・経営学を中心とする人文社会科学の専門知識を身に付け、時代の変化に即応しながら、社会のさまざまな課題を解決できる人材を育成します。

企業行動を対象とする企業経営と、簿記・財務会計・管理会計・税法を学ぶ会計・税務の 2 つの専門分野で構成。企業をはじめとする組織の効果的な運営を実践的に学びます。

学部共通基礎科目大学学習法データサイエンス

1 年次

プログラム選択2 年次

※2020年4月設置構想中のため、掲載内容は予定であり変更になる場合があります。

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