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Cisco 2800/3800 シリーズ アクセス ポイント Flexible Radio Assignment の設定 Flexible Radio AssignmentFRA)に関する情報 (1 ページ) カバレッジ オーバーラップ ファクタ(COF)(2 ページ) 無線の役割の割り当て(Radio Role Assignment)(3 ページ) クライアントネットワーク設定 (3 ページ) 定常状態の動作 (4 ページ) FRA とデュアル 5-GHz の動作 (4 ページ) Flexible Radio Assignment の設定(CLI)(5 ページ) クライアント ネットワーク設定(CLI)の構成 (6 ページ) Flexible Radio Assignment のリセット(CLI)(6 ページ) マイクロ/マクロ モードの設定(CLI)(7 ページ) マクロ/マイクロ遷移しきい値のモニタリング(CLI)(7 ページ) プローブ抑制の設定(CLI)(8 ページ) Flexible Radio Assignment のデバッグ(CLI)(9 ページ) Flexible Radio AssignmentFRA)に関する情報 Flexible Radio AssignmentFRA)は、NDP の測定値を分析するために RRM に追加された新し いコア アルゴリズムで、新しいフレキシブル無線がネットワークで果たす役割(2.4-GHz5-GHzMonitor)を決定するために使われるハードウェアを管理します。 FRA の役割: • 2.4-GHz の無線について、冗長性の測定値を計算して保持し、カバレッジ オーバーラップ ファクタ(COF)と呼ばれる新しい測定メトリックとして示す。 冗長インターフェイスとしてマークされているインターフェイスに対する無線の役割の割 り当て、または再割り当てを管理する。 マクロ/マイクロ実装(Cisco Aironet 2800/3800 I モデル)FRA 用のデュアル 5-GHz インター フェイス間のクライアント ロード バランシング(マクロ/マイクロ遷移)を管理する。 Cisco 2800/3800 シリーズ アクセス ポイントの Flexible Radio Assignment の設定 1

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Cisco 2800/3800シリーズアクセスポイントの Flexible Radio Assignmentの設定

• Flexible Radio Assignment(FRA)に関する情報(1ページ)•カバレッジオーバーラップファクタ(COF)(2ページ)•無線の役割の割り当て(Radio Role Assignment)(3ページ)•クライアントネットワーク設定(3ページ)•定常状態の動作(4ページ)• FRAとデュアル 5-GHzの動作(4ページ)• Flexible Radio Assignmentの設定(CLI)(5ページ)•クライアントネットワーク設定(CLI)の構成(6ページ)• Flexible Radio Assignmentのリセット(CLI)(6ページ)•マイクロ/マクロモードの設定(CLI)(7ページ)•マクロ/マイクロ遷移しきい値のモニタリング(CLI)(7ページ)•プローブ抑制の設定(CLI)(8ページ)• Flexible Radio Assignmentのデバッグ(CLI)(9ページ)

Flexible Radio Assignment(FRA)に関する情報Flexible Radio Assignment(FRA)は、NDPの測定値を分析するために RRMに追加された新しいコアアルゴリズムで、新しいフレキシブル無線がネットワークで果たす役割(2.4-GHz、5-GHz、Monitor)を決定するために使われるハードウェアを管理します。

FRAの役割:

• 2.4-GHzの無線について、冗長性の測定値を計算して保持し、カバレッジオーバーラップファクタ(COF)と呼ばれる新しい測定メトリックとして示す。

•冗長インターフェイスとしてマークされているインターフェイスに対する無線の役割の割り当て、または再割り当てを管理する。

•マクロ/マイクロ実装(CiscoAironet 2800/3800 Iモデル)FRA用のデュアル 5-GHzインターフェイス間のクライアントロードバランシング(マクロ/マイクロ遷移)を管理する。

Cisco 2800/3800シリーズアクセスポイントの Flexible Radio Assignmentの設定1

FRAは従来の APとの混在環境で実行できるように、既存の RRMに統合されています。新しい運用方法を理解するためには、若干の新しい命名規則と動作を理解する必要があります。既

存のAPのモードの概念についても変更点があります。既存のモード選択では、AP全体(slot0および slot1)が以下を含む複数の動作モードのいずれかに設定されます。

• Local Mode

• Monitor Mode

• Flex Connect Mode

• Sniffer Mode

• Spectrum Connect Mode

slot0にフレキシブル(XOR)な無線を追加することによって、以前のモードの多くで無線インターフェイスごとの運用が可能になりました。AP全体を 1つのモードにする必要はありません。この概念を単一の無線レベルで適用するときに、これは「役割」と呼ばれます。製品リ

リースの時点で割り当てられる 3つの役割は次のとおりです。

• Client Serving:2.4-GHzまたは 5-GHz

• Monitor:モニターモード

ここで、Client Servingは、無線が選択されているバンドでクライアントをサポートするという点で Local Modeと同じです。

注意事項:

モード:AP全体(slot0/1)に割り当てられます。

役割:単一の無線インターフェイス(slot0)に割り当てられます。

(注)

カバレッジオーバーラップファクタ(COF)FRAがカバレッジオーバーラップファクタ(COF)を実行する方法とその内容について詳しく説明します。

FRAは 2.4GHzのカバレッジのみを評価し、オーバーラップして干渉を生じさせるカバレッジの有無を判断します。デフォルトにより、Cisco Aironet 3800/2800シリーズ APは、1*2.4-GHzのインターフェイスと 1*5-GHzのインターフェイスを初期化します。これは従来のAPと同じ動作です。FRAが分析を完了すると、ネットワーク目標に対応するために、冗長であることがわかった無線を別のさらに有益な役割に割り当てます。

FRAは、確立済みの Neighbor Discovery Protocol(NDP)の出力を RPMから取得し、それを基にRF範囲で各無線の位置を探し、セルごとにカバレッジのオーバーラップを評価します。FRAは、APから得た NDPの測定値を使用して、ソリューションセットに含まれる他のすべてのAP(APグループ、物理ネイバー)との相対的な位置関係をXY座標に描画します。各セルの

Cisco 2800/3800シリーズアクセスポイントの Flexible Radio Assignmentの設定2

Cisco 2800/3800シリーズアクセスポイントの Flexible Radio Assignmentの設定

カバレッジオーバーラップファクタ(COF)

円周は、各 APのその時点の送信電力レベルに基づいて計算されます。これにより、APのカバレッジの交差の論理マトリックスが生成されます。

計算されたカバレッジが FRAの感度のしきい値に一致もしくは超える場合に、無線は冗長としてマークされます。

•低:100% COF

•中:95% COF

•高:90% COF

COFの詳細については、『Radio Resource Managementに関するホワイトペーパー』を参照してください。

無線の役割の割り当て(Radio Role Assignment)無線が冗長としてマークされると、無線の設定によって次のステップが決定されます。フレキ

シブル無線は、以下の 2つの動作状態に割り当てることができます。

•自動:デフォルトの動作状態です。無線はユーザの介入なしで、計算された COFに基づく FRAまたは DCAによって直接この状態に割り当てられます。

•手動:動作状態が手動でも、FRAは無線の COFを生成します。ただし、無線の割り当てはユーザが手動で完全に制御します。

無線の役割の割り当ての詳細については、『RadioResourceManagementに関するホワイトペーパー』を参照してください。

クライアントネットワーク設定クライアントネットワーク設定では、RRMの動作の優先順位付けの方法を設定できます。FRAには次のようなエントリがあります。

2.4-GHzインターフェイスに接続されているクライアントを 5-GHzインターフェイスに変更するとどうなるか見てみましょう。オプションは3つあり、FRAはデフォルトにより [Connectivity]設定を使用します。

その 3つのオプションは次のとおりです。

• Connectivity:接続に基づく設定

• Default:クライアントネットワーク設定を適用しない

• Throughput:スループットに基づく設定

無線は、CLIで元に戻すか、GUIまたは CLIで手動設定しない限り、2.4-GHzに戻ります。

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Cisco 2800/3800シリーズアクセスポイントの Flexible Radio Assignmentの設定

無線の役割の割り当て(Radio Role Assignment)

クライアントネットワーク設定の詳細については、『Radio Resource Managementに関するホワイトペーパー』を参照してください。

定常状態の動作FRAは 2.4-GHzスペクトラムの過密状態を評価して修復するように設計されています。5-GHzを最適化するようにネットワークを設計する場合は、冗長2.4-GHzインターフェイスを確立します。FRAは冗長無線の選択、遷移、割り当てを管理します。

ネットワーク設計とAPの数が変わらない場合、FRAはモニタリング以外に実行することはほとんどありません。2.4-GHzの役割で利用できないAPの COFは表示できません。ただし、役割の選択とDCAはアクティブなままです。つまり、APの追加や使用する帯域幅の変更を行う場合、5-GHzを割り当てても、FRAはフレキシブル無線に異なる役割を選択できます。こうなると、稼働中の多数のインターフェイスの安定を保つのが難しくなります。5-GHzインターフェイスがモニタモードに変更される可能性があります。無線を手動に変更してロックをかけ

れば、FRAがさらにアクションを実行するのを防ぐことができます。

だたし、この操作を行うと、帯域幅の変更などスペクトルのバランスを変えるような変更をす

る際に問題が発生する可能性があるため、メジャーなアップグレードとして対処する必要があ

ります。

このように、2.4-GHzの役割を含まないどのフレキシブルインターフェイスでも、しばらくすると COFが利用できなくなります。

FRAとデュアル 5-GHzの動作FRAはデュアル 5 GHzセルを管理します。デュアル 5-GHzアクセスポイントの 2つの動作モードは次のとおりです。

•マクロ/マイクロ:より小さなセルが内部にある大きなセル。単一セルの範囲内でキャパシティを倍にします。

•マクロ/マクロ:独立した 5-GHzのデュアルセル。単一の従来のデュアルバンドアクセスポイントのカバレッジを倍にします。

マクロ/マイクロを使用できるのは、Cisco Aironet 3800/2800シリーズ Iモデルのみです。このAPのアンテナは、セル配置内のセルをサポートするように設計されています。

FRAと DCAでは、デュアル 5-GHzマクロ/マイクロとして動作する場合、以下の設定要件が適用されます。

•最小 100MHzでチャネルを分離(周波数の多様性)

•マイクロセル電力を最小に制限

•各セルで同じ SSID

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Cisco 2800/3800シリーズアクセスポイントの Flexible Radio Assignmentの設定

定常状態の動作

また、FRAは 2つのセルを監視し、2つのセル間のクライアント接続を最適化します。このように、パフォーマンスが同様のクライアント間で引き継ぐことで、スループットを最大化しま

す。クライアントをマクロセルとマイクロセル間で移動または遷移させる方法には、以下の

3つがあります。

• 802.11v BSS Transition

• 802.11k

•プローブ抑制

802.11vBSSTransition、802.11k、プローブ抑制の詳細については、『RadioResourceManagementに関するホワイトペーパー』を参照してください。

Flexible Radio Assignmentの設定(CLI)

手順

目的コマンドまたはアクション

グローバルコンフィギュレーション

モードを開始します。

configure terminal

例:

ステップ 1

Device# configure terminal

すべてのシスコのアクセスポイントに

FRAを設定します。ap fra{interval | sensitivity {high | low |medium}}

例:

ステップ 2

• interval:FRAの間隔を時間単位で設定します。範囲は 1~ 24時間です。デフォルト値は 1時間です。

Device(config)#ap fra interval 2

• sensitivity:FRAの感度レベルを設定します。

• [high]:最高の感度を指定します。

• [low]:最低の感度を指定します。

• [medium]:中間の感度を指定します。

FRAの設定とオーバーラップファクタを表示します。

show ap fraステップ 3

特権 EXECモードに戻ります。また、Ctrl+Zキーを押しても、グローバルコ

end

例:

ステップ 4

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Cisco 2800/3800シリーズアクセスポイントの Flexible Radio Assignmentの設定

Flexible Radio Assignmentの設定(CLI)

目的コマンドまたはアクション

ンフィギュレーションモードを終了で

きます。

Device(config)# end

クライアントネットワーク設定(CLI)の構成

手順

目的コマンドまたはアクション

グローバルコンフィギュレーション

モードを開始します。

configure terminal

例:

ステップ 1

Device# configure terminal

クライアントネットワーク設定を構成

します。

ap dot11{24ghz | 5ghz }client-network-preference {connectivity|throughput}

ステップ 2

•接続:接続に基づく設定をします。例:

•スループット:スループットに基づく設定をします。Device(config)#ap dot11 24

client-network-preference connectivity

特権 EXECモードに戻ります。また、Ctrl+Zキーを押しても、グローバルコ

end

例:

ステップ 3

ンフィギュレーションモードを終了で

きます。Device(config)# end

Flexible Radio Assignmentのリセット(CLI)•次のコマンドを入力して、無線を元に戻します。

ap fra revert {all | auto-only}

ap fra revert all

• all:すべての XOR無線を元に戻します。

• auto-only:現在自動バンド選択になっている XOR無線のみを元に戻します。

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Cisco 2800/3800シリーズアクセスポイントの Flexible Radio Assignmentの設定

クライアントネットワーク設定(CLI)の構成

元に戻すモードで allまたは auto-onlyを選択した場合、以下のいずれかのオプションも選択する必要があります。

• auto:XOR無線を自動バンド選択モードにします。

• static:XOR無線をスタティック 2.4-GHzバンドにします。

(注)

マイクロ/マクロモードの設定(CLI)Cisco Aironet 2800/3800 Iシリーズアクセスポイントモデルの XOR無線を 5 GHz帯域で動作するように変更すると、コントローラは slot0を最も低い電力レベルにします。このため、マイクロ/マクロセルが形成されます。

マイクロ/マクロモードを設定するには、次の手順に従います。

手順

ステップ 1 次のコマンドを入力し、シスコのアクセスポイントでデュアルバンド無線を無効にします。

ap name ap-name dot11 dual-band shutdown

ステップ 2 無線の役割がautoまたはmanualの場合は、次のコマンドを入力して client-servingに役割を変更する必要があります。

ap name ap-name dot11 dual-band role manual client-serving

ステップ 3 次のコマンドを入力し、動作帯域(5-GHz)を設定します。

ap name ap-name dot11 dual-band band 5ghz

ステップ 4 次のコマンドを入力し、シスコのアクセスポイントでデュアルバンド無線を有効にします。

ap name ap-name no dot11 dual-band shutdown

マクロ/マイクロ遷移しきい値のモニタリング(CLI)

手順

目的コマンドまたはアクション

グローバルコンフィギュレーション

モードを開始します。

configure terminal

例:

ステップ 1

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Cisco 2800/3800シリーズアクセスポイントの Flexible Radio Assignmentの設定

マイクロ/マクロモードの設定(CLI)

目的コマンドまたはアクション

Device# configure terminal

マイクロ/マクロ遷移しきい値を設定します。

wireless macro-micro steeringtransition-threshold {balancing-windowno_of_clients| client count no_of_clients|

ステップ 2

• balancing-window:マイクロ/マクロクライアントロードバランシン

macro-to-micro RSSI_in_dBm|micro-to-macro RSSI_in_dBm}

例:グの範囲を設定します。

no_of_clientsの値の範囲は 0~65535です。Device(config)#wireless macro-micro

steering transition-thresholdbalancing-window 1000 • client:マイクロ/マクロクライアン

トパラメータを設定します。

no_of_clientsの値の範囲は 0~65535です。

• macro-to-micro:マクロ/マイクロ遷移の RSSIを設定します。RSSI_in_dBmの値の範囲は -128~0です。

• micro-to-macro:マイクロ/マクロ遷移の RSSIを設定します。RSSI_in_dBmの値の範囲は -128~0です。

特権 EXECモードに戻ります。また、Ctrl+Zキーを押しても、グローバルコ

end

例:

ステップ 3

ンフィギュレーションモードを終了で

きます。Device(config)# end

プローブ抑制の設定(CLI)

手順

目的コマンドまたはアクション

グローバルコンフィギュレーション

モードを開始します。

configure terminal

例:

ステップ 1

Device# configure terminal

マイクロ/マクロプローブ抑制を設定します。

wireless macro-micro steeringprobe-suppression {aggressivenessno_of_cycles| hysteresis RSSI_in_dBm|probe-auth | probe-only }

ステップ 2

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Cisco 2800/3800シリーズアクセスポイントの Flexible Radio Assignmentの設定

プローブ抑制の設定(CLI)

目的コマンドまたはアクション

例: • aggressiveness:抑制するプローブサイクルを設定します。no_of_cyclesの値の範囲は 0~ 255です。Device(config)#wireless macro-micro

steering probe-suppression probe-only

• hysteresis:ヒステリシスを設定します。RSSI_in_dBmの値の範囲は -6~ -3です。

• probe-auth:プローブと single authの両方を抑制します。

• probe-only:プローブのみを抑制します。

特権 EXECモードに戻ります。また、Ctrl+Zキーを押しても、グローバルコ

end

例:

ステップ 3

ンフィギュレーションモードを終了で

きます。Device(config)# end

Flexible Radio Assignmentのデバッグ(CLI)•次のコマンドを入力して、FRAのデバッグを実行します。

set platform software trace wireless switch active R0 rrm-fra {noise | verbose}

set platform software trace wireless switch active R0 rrm-fra noise

• noise:可能性のある最大メッセージ

• verbose:詳細デバッグメッセージ

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Flexible Radio Assignmentのデバッグ(CLI)

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Flexible Radio Assignmentのデバッグ(CLI)