環境経営 報告書 2003 - panasonic.co.jp · 今までにない大き...

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松下エコシステムズグループ� 環境経営� 報告書 2003 Sustainability Report 2003

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松下エコシステムズグループ�

環境経営�報告書 2003Sustainability Report 2003

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1 松下エコシステムズグループ 環境経営報告書 2003

 松下エコシステムズグループは松下電器グループの一員として、松下電器が2001年10月に制定した「環境ビジョン」にある具体的な目標に

向かって、各事業場が一丸となって環境保全活動に取り組んでいます。また、環境保全への基本姿勢を明確にするため、松下電器の「松下

環境憲章(環境管理基本方針)」の基本理念に基づき1993年に「環境宣言」と「環境方針」を制定しています。�

松下電器産業 環境保全活動�http://matsushita.co.jp/environment/

URL

■編集方針�・本報告書は、松下エコシステムズグループの2002年度の環境に関する活動の成果と今後の目標を紹介し、皆様とのコミュニケーションを図ることを目的としたレポートです。�・松下エコシステムズグループは、松下電器グループと同様の環境方針に従って環境保全活動を推進しています。本報告書では、松下エコシステムズグループ独自の取り組みを中心に紹介しています。�・今回は特集として「エコ座談会」を企画しました。まずトップと社員の環境意識を共有し、そこからお客様、地域住民、行政、NGO・NPOなどすべてのステークホルダーに環境へのメッセージを発信していくことを目的として実施しました。�

■対象範囲�対象期間:2002年度(2002年4月~2003年3月)�対象会社:松下エコシステムズ株式会社と国内・海外主要関係会社(主要データについて)�松下エコシステムズ株式会社、松下精工電機株式会社、松下精工共栄株式会社、株式会社ベンテック、松下精工エンジニアリング株式会社、湘南松下精工株式会社、松下エコウェル株式会社、松下精工香港国際製造有限公司、広東松下環境系統有限公司、北京松下精工有限公司�

松下電器産業グループ全体の取り組みに関しては、下記のホームページをご覧ください。�

松下エコシステムズ 環境保全活動�http://panasonic.co.jp/mesc/environment/

URL

松下エコシステムズグループの地区データに関しては、下記のホームページをご覧ください。�

※1 エネルギーや資源の利用効率を高めた上に環境に良い材料だけで作られた、環境に調和した製品やサービスのこと�

環境ビジョン�

松下電器グループは、ET2!で「地球環境との共存」に貢献します。�

全製品をグリーンプロダクツ※1にします�

燃料電池など循環型エネルギー�分野に挑戦します�

●�

●�

環境・エネルギー事業�の取り組み�

●�

●�

環境コミュニケーション�

世界中の方々にいろいろな手段や場所で環境活動をわかりやすくお伝えし、対話します�未来を見据え、社外の方 と々一緒に挑戦します�

※2 CO2やごみなどを最小化すること�真のゼロエミッション※2に挑戦します�

クリーンファクトリー�の新たな挑戦�

リサイクル品目を拡大します�

●�

●�

製品リサイクルの強化�

●�

販売・物流のグリーン化�

省エネルギーと省資源化に挑戦します�

●�

●�

●�

環境経営と人づくり�

スピーディで適切に実行する組織を作ります�環境経営のための指標や評価制度を確立します�エコマインドを持った人づくりを進めます�

●�環境に良い生産方法や仕組み�づくりに挑戦します�

地球環境�との共存�

ET !

グリーン�プロダクツ�の新たな挑戦�

環境・�エネルギー事業�の取り組み�

環境�コミュニ�ケーション�

クリーン�ファクトリー�の新たな挑戦�

製品�リサイクル�の強化�

販売・物流の�グリーン化�

環境経営�と人づくり�

環境技術&エコロジー思考�

2

グリーンプロダクツ�の新たな挑戦�

イーティー・スクエア�

目     次�C O N T E N T S

環境ビジョン 1�

トップコミットメント 2�

エコ座談会 3�

環境システム事業への展開 5�

グリーンプロダクツ 7�

クリーンファクトリー 9�

環境コミュニケーション 11�

環境経営 13�

お客様とのかかわり 16�

従業員とのかかわり 17�

会社概要 18

環境経営報告書 2003Sustainability Report 2003

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2松下エコシステムズグループ 環境経営報告書 2003

地球環境との共存を目指して�松下エコシステムズの環境事業�

環境技術立社の確立に向けて�

名実ともにグローバル企業に�

 当社は2003年1月に社名変更し、松下エコシステムズ(株)として

生まれ変わりました。松下電器グループの中で、「環境をドメインとし

た事業を担う」という役割を明確に打ち出し、地球環境との共存を

目指した事業活動を進めています。環境事業には、グリーンプロダ

クツの開発や家電リサイクルなど幅広い事業がありますが、この中

で当社は、環境調和、エネルギー、公害防止、再資源化、廃棄物、

環境サービスの各分野で、お客様のニーズにお応えする環境シス

テムを軸に事業を積極的に展開していきます。�

 レスター・ブラウン氏の著書「エコ・エコノミー」を読破したのですが、

現在地球上で起きている様 な々環境の変化が具体的に示され驚

きました。急上昇する気温、干上がる河川、水不足、崩壊する世界

の漁場、土壌の侵食、減少する森林などについての現状は、想像

以上に深刻であると感じました。同時に、これらの問題に対する解

決策として、当社が得意とする水・空気・土壌の浄化技術と経験は、

大きな可能性を持っていることを確信しました。私は、当社のソリュー

ション事業をより活発に推進することにより、地球環境の改善に貢献

できるものと考えています。�

 当社の目指す方向として「循環型社会」の実現と「環境にやさし

い快適なくらし」の実現の二つを掲げています。これらを確立する

ためにも、「私たちは世界文化に寄与しているか?」を常に考え、「当

社の技術が世界で必要とされているのだ」と世界に誇れる技術を

開発することが重要だと考えています。このような高い志を持てる

企業こそが環境技術立社であり、日本においてモノづくりで発展し

続けることのできる必須条件だと思います。�

 大きなビジョンに向けて、あらゆる改革を推進しています。その一

例に、本社での技術棟の設置があります。技術開発における最高

の環境を用意するために、各地に分散している技術者を一ヵ所に

集められる技術棟の建設を進めています。2004年の春には竣工

する予定ですが、ここで基礎的な環境技術の開発とともに、空調や

土壌浄化、水処理

に役立つフィルター

技術や触媒、バイオ

などの分野で高い

技術を確立していき

たいと考えています。�

 松下エコシステムズは、真のグローバル企業へと成長し、世界の

市場で発展する企業を目標にしています。そのためには、他社の

参入を許さないような優れた技術とともに、世界のお客様に満足し

ていただけるビジネスモデルを構築していかなければなりません。

当社は、換気扇の事業においては、世界第2位のシェアを占めてい

ますが、2005年には世界トップとなれるよう、様 な々活動を展開して

います。�

 また、海外での環境改善事業にも積極的に取り組みたいと思っ

ています。以前、トンネルのプロジェクトを進めているベトナムを訪れ

た時、都市部の大気汚染が大変ひどいことに気づきました。海外には、

未だ大気汚染の深刻な地域が多くあります。そういった地域の環

境改善にも当社の技術は大いに貢献することができると考えています。�

 「こうありたい」という思いを強く持って、向かうべき方向を示せば、

社員一人ひとりの意識が向上し、非常にモチベーションの高い企

業になることができます。また、環境システム事業というのは、そうい

うやりがいのある事業であると思っています。私は、当社の進むべき

環境システム事業の方向性をしっかりと指示し、じっくりと前進を続け、

今までにない大きな成果を上げていきたいと考えています。�

 最後になりましたが、当社の環境経営報告書2003をお読みいた

だき、誠にありがとうございます。今後もお客様や地域住民の方、自

治体など、様 な々関係者の方 と々のコミュニケーションを大切にして

いきたいと考えておりますので、皆様のご理解、ご支援をよろしくお

願い申し上げます。�

松下エコシステムズ株式会社�社長�

新入社員との語らい�

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3 松下エコシステムズグループ 環境経営報告書 2003

環境技術立社の確立を目指して!

クオリティセンター �ものづくり支援チーム マネージャー�

道田良司�全社モノづくり支援を担当�

春日井プロダクツ社 製造グループ�生産技術チーム マネージャー�

梶田和義�工場での生産技術を担当�

クリエイティブセンター�送風システムチーム�

長田篤�要素技術開発を担当�

健康空質事業部�企画開発グループ 商品企画担当 �マネージャー�

西田さとみ�空気清浄機の商品企画を担当�

松下エコシステムズは、2003年1月、松下電器グループの中で環境システム事業を担う会社として新たに動き出しました。当社が得意とする環境技術を用いて、これからの社会にどのように貢献していけるのか、それぞれの立場から思いを語りました。��

道田 モノづくりで忘れてはならないのは、「我々は地球の一部で

あり、資源を借りて世の中に製品を送り出している」ということ。また

モノづくりは、地球のことを無視しては成り立ちません。地球の資源

を無駄にしないために、私たちは、ロスの少ないモノづくりをしなけ

ればならないと考えています。例えば、製品をつくる中で不良品が

できることがありますが、この不良品に対しても材料やエネルギーが

使われていますし、これを廃棄すればごみになります。このことから「ロ

スを無くす」ことは企業が環境問題を考えるうえで非常に重要であ

るということがわかります。当社でもセル生産を導入することにより、

生産効率も向上し、不良品も減りました。�

梶田 工場では変種変量生産により生産性が低下していました。

これはラインの自動化により、現場の人の改善力が低下していった

ことが一つの原因ではないかと考えています。セル生産を導入した

現在では、現場の人が自ら分析を行い、改善策を考えるようになっ

てきています。生産性を上げ「ロスを無くす」ことが品質の向上、そ

して環境への配慮にもつながっていくと考えています。�

 製品に関しては、鉛や塩ビを使わないといった取り組みをしてい

ますが、工場の生産設備についても塩ビの安全カバーの使用を止

めたり、生産設備の鉛はんだについては最近になって設備業者の

方に使用しないように指導しはじめたというのが現状です。�

長田 私は製品内部で用いられるファンの高効率化と静音化に

取り組んでいますので、日常業務自体がセーブ(省エネルギー)に

つながっています。昨年省エネ大賞をいただいた空気清浄機には、

フィルターの材料にクリーンなものを採用しています。私ははじめ「ク

リーンな材料は、どこかで性能を犠牲にしなければならない」と考え

ていましたが、実際はそうではありませんでした。また、技術部門で

は「塩ビやクロムを無くすと品質が不安定になり、コストが上がる。そ

れでお客様に喜ばれるかというと、お客様は化学物質について特

に意識をしてくれるわけではない。」と言われました。環境と技術の

両立には、まだ多くの課題があると感じました。�

西田 私は、その空気清浄機の企画を担当しています。省エネ大

賞を受賞した空気清浄機の開発の主要テーマは「超静音」でした

ので、「省エネルギー」は訴求ポイントではありませんでした。しかし、

省エネ大賞を受賞したことで「省エネルギー」に対する開発・販売

サイドの意識が高まってきました。高循環型商品のモノづくりに一

人ひとりが積極的に取り組んでいくことが理想ですが、モノづくりの

現場では、コスト削減が重要課題です。現場レベルでは、環境にや

さしい材料を優先的に選ぶことは難しいと感じます。松下全体と

してさらなるトップダウンで推進することが重要だと思います。�

平田社長 現場サイドで1円単位でのコスト削減に挑む一方で、

環境問題にも取り組まなければならないというつらさはよくわかります。

しっかりしたモノづくりをして、お客様が価格を見て納得できる、価

値あるものをつくる必要があると思います。�

エコ座談会�

環境対応のモノづくりはどうあるべきでしょうか?�工場での取り組みを教えてください。�

グリーンプロダクツ、�高循環型の商品づくりはどうあるべきでしょうか?

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4松下エコシステムズグループ 環境経営報告書 2003

営業本部�環境ソリューショングループ マネージャー�

野口孝明�携帯電話基地局用冷却システムのソリューション営業を担当�

人事労政チーム�採用担当�

櫻井宏樹�採用、LE活動等を担当�

松下電器産業(株) 環境ソリューション�事業本部 事業開発グループ 主事�

山本諭�環境ソリューション事業を担当�

松下環境空調エンジニアリング(株)�環境プラント事業グループ 技術グループ �大阪セクション セクションリーダー�

芥川宏�環境装置の提案・開発を担当�

野口 環境ビジネスを行ううえで、顧客の潜在的意識に訴えかけ

るマーケット・インの考えに加え、ソサエティ・インの視点での発想が

重要だと日々市場に出る中で感じています。私は現在、携帯電話

業界のお客様を担当し、基地局をいかに効率的で環境に配慮し

た形で冷却できるかをご提案しています。携帯電話基地局を冷却

するのに、他社は冷媒を使った冷却しかできず、環境に配慮できて

いないのに対し、当社は既存の熱交換技術を利用した製品を通信

キャリア会社にご提案することで、他社との差別化を図ることができ

ました。今後は国内だけでなくグローバルな展開を考えています。

環境技術立社としてエコ基地局等をご提案していく中で、メイド・イン・

ジャパンではなくメイド・イン・MESCグループという一つのビジネスモ

デルを構築し、環境に取り組む企業が利益を上げる社会にすることで、

地球環境に寄与したいと考えています。�

芥川 松下環境空調エンジニアリングでは、お客様の要望に合わ

せた一品一様の環境装置を製造しています。環境装置自体の市

場は拡大していますが、参入企業も多く、競合も増えています。私た

ちは専業メーカーでも大手プラントでもない中間的な存在として、ニッ

チ的な部分で商売ができるということが最近見えてきました。�

 お客様の要望が多様化し、ニッチ的な市場が今後ますます増え

るのではないかと考えています。松下エコシステムズの多様な商品

群をうまく使いながら、我々がお客様の要望にお応えできるモノづく

りをし、両者がうまく連携してソリューションを提供していければと考

えています。�

平田社長 松下環境空調エンジニアリングの事業は、やってみな

ければ実証できないようなところも多分にあります。ですから、松下

電器グループの力を借りて社内で実証し、自信とノウハウをしっかり

固めることが大事です。今後はモノづくり、研究開発、エンジニアリ

ングを一体と考えて事業を進めていこうと思っています。�

 社外から見て、当社にどのような役割を期待しますか?��

山本 松下エコシステムズには、松下電器グループの持っているリ

ソースを利用して私たちの考えている環境ソリューション事業をす

べてやってもらいたいと思っています。社外から見ると、新規事業に

関して非常に慎重であるように感じます。これは、ある意味非常に

大切なことなのですが、今後はもっと積極的にやっていただきたいと

思います。そのためには松下の看板やリソースをどんどん使ってく

ださい。環境分野の市場規模は、約35~47兆円になると予測され

ています。その大きな市場に是非積極的に進出してほしいと思います。

二酸化炭素の排出権やエネルギー・サービス・プロバイダーなど、新

しい分野への取り組みも期待しています。�

平田社長 今後は、当社の得意分野を生かせるような新規事業を

選んでいきたいと思います。そして、事業をはじめる時は、「この指と

まれ方式」で、やり

たいと思った人が

積極的に集まって

進めていくようにし

たいと思います。�

櫻井 以前、新卒採用活動をしている中でこんな質問が出ました。

「御社の企業としての取り組みは説明を聞いてよくわかりました。では、

櫻井さんご自身は一社会人として環境に対してどのような取り組み

をされていますか?」初めてこのような質問をもらったので少し戸惑

いましたが、私は「当社は全社員が環境手帳を持っていて、常に環

境を意識しています。私自身も毎年、目標(省エネルギー・ごみの分別・

地域活動)を立てて取り組んでいます。」と答えました。しかし、その

一方で、当社で行っているウォーク&クリーンフェスティバルへの参

加率は全社員の20%と低いため、まだまだ全体の意識が低いと感

じているのも事実です。社員一人ひとりが環境への意識を高めて

こそ、初めて真の環境技術立社と社会からも認められるのではない

かと考えています。�

環境ソリューション事業を通した社会への貢献については�どのように考えますか?

最後に我々は企業人であると同時に企業市民である�という観点からお話しください。�

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5 松下エコシステムズグループ 環境経営報告書 2003

環境システム事業への展開�環境システム事業で地球環境との共存に貢献します�

●「環境にやさしい快適なくらし」の実現�

 主に住宅のより快適で健康な空質環境を提供する家庭電化機

器と、居住空間をつくる設備機器を通じて「環境にやさしい快適な

くらし」を実現します。�

●「循環型社会」の実現�

 主に企業・自治体向けに、水・大気・土壌の浄化や廃棄物処理

など環境に関する商品の市場への提供と、システム・プラントの企画・

提案・施工・メンテナンスまでのプロセス全体をビジネスとしてとらえ

たエンジニアリング事業の提供を通じて「循環型社会」を実現します。�

 一般的に環境分野には環境調和、エネルギー、公害防止、再資

源化、廃棄物、環境サービスといったものがあり、非常に広範囲に

わたっています。その環境分野の中で、松下電器グループは環境

ソリューション事業として「エネルギーソリューション」「エコソリューション」

「環境サービスソリューション」の3つの分野に注力しています。�

 当社は環境ソリューション事業の中で、「環境にやさしい快適なく

らし」と「循環型社会」を実現するために商品・システム・サービス・

エンジニアリングなどの環境システム事業を提供します。�

環境システム事業の考え方�

事業の方向性�

■環境ソリューション事業の領域�

■環境システム事業の「商品軸」�

松下電器�グループ�

エコソリューション

環境サービスソリューション

エネル

ギーソリューショ

超純水製造装置�

農業集落排水処理設備� 真気システム�

アクア環境機器�

雨水・中水利用設備� 薬液供給・再生設備�

電気集塵機�

給排水・衛生設備�

商品・サービス�

エンジニアリング�

水浄化�

大気浄化�

土壌浄化�廃棄物�リサイクル�

IT・サービス�

環境経営�

環境にやさしい�快適なくらし�循環型社会�

ファイナンス�新エネルギー�

省エネルギー�

デシカント空調�

送風機�

天埋換気扇�

空気清浄機�

除湿機�

加湿器�レンジ�フード�

パワードライ�

分煙システム�ファンコイルユニット�

クリーン機器�

バス換気�乾燥機�

ふとん乾燥機�食器乾燥機�

パイプファン�一般換気扇�有圧換気扇�中間ダクトファン�

最適エネルギー管理�

住宅気調システム�

精電器�熱交換気ユニット�

冷却ユニット�

トップライト�

アトリウム�採光システム�

コージェネシステム�ESCO事業�

リサイクル施設�生ごみ処理システム�

住環境コンサルティング�

ISOコンサルティング�

ソーラー換気システム�

風力発電システム�

太陽光発電システム�

バイオプローラ�

HACCPコンサルティング�食品衛生危機管理�

フィルタ�クリーニング事業�

生ごみ再資源化�畜産用廃棄物�減容処理設備� 焼却設備�

土壌浄化ユニット�

地下水浄化設備�汚泥減容ユニット�土壌浄化設備�

クリーンルーム設備�

ジェットファンシステム�

バリアゾーン�システム�

エアハンドリング�ユニット�

松下エコシステムズ� エコソリューション�

環境サービス�ソリューション�

エネルギー�ソリューション�

水浄化�省エネルギー�

大気浄化�

土壌浄化�

廃棄物・�リサイクル�

IT・�サービス�

環境経営�

ファイナンス�

新エネルギー�

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6松下エコシステムズグループ 環境経営報告書 2003

環境システム機器の納入事例�

バリアゾーンシステム�スポット空調の経済性とゾーン空調の快適性を兼ね備えた、大空間のための新空調システム�

太陽光ガラスモジュール�太陽電池を組み込んだガラスモジュールで、快適・省エネルギーに配慮した空間を実現�

風かもめ�風力と太陽光によるハイブリッド発電により、CO2排出量ゼロを実現�

ベトナム ハイバントンネル�トンネル内の空気の汚れをきれいにする換気・集塵システムをベトナムに納入�

 空気・水・土壌にかかわる商品群をそれぞれのお客様のご要望

に応じてプロジェクトの立案・計画から設計・施行まで一貫したソ

リューションを提供しています。事例として、建築技術と光・熱・風な

どの自然要素を生かしたガラス建築や、農業用排水の水質保全と

機能維持を図ること、農村の生活環境の向上を目指す農業集落

排水処理設備、工場の排水処理やクリーン環境の実現、廃棄物

処理、土壌浄化など幅広く取り組んでいます。また、国内の技術を

海外に展開する場合においても、エンジニアリングは重要な位置付

けを占めています。�

エンジニアリング�

ソリューション�

創エネルギー事業�

・創エネルギー�・省エネルギー対策�

HACCP事業�

・食品衛生管理�

廃棄物処理事業�

・テレビリサイクルシステム�・汚泥炭化システム�

土壌浄化事業�

・土壌調査�・土壌浄化処理�

下水道処理事業�

・農業集落排水�・コミュニティプラント�・ゴミ浸出水処理�

家電リサイクル設備� 農業集落排水処理� 産業排水処理� 剥離液再生装置� 超純水製造装置� クリーンルーム� ロックウール脱臭装置�

太陽光発電� 土壌浄化�

大気浄化事業�

・車両集塵装置�・ロックウール脱臭装置�

一般水処理事業�

・産業排水処理�・生活排水処理�

クリーン事業�

・クリーンルーム�・局所クリーン�

キーデバイス�プロセスサポート事業�

・剥離液再生システム�・超純水製造システム�

エネルギー�コンサル�ティング�

廃棄物� 土壌�

水� 大気�

松下環境空調�エンジニアリング�

エコソリューション�

環境�サービス�

ソリューション�

エネルギー�ソリューション�

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7 松下エコシステムズグループ 環境経営報告書 2003

グリーンプロダクツ�持続可能型社会の構築に向けて、グリーンプロダクツの開発に取り組みます�

グリーンプロダクツの考え方��

 当社の要素技術には「換気送風」「触媒」「フィルター」「センサー」

「バイオ」があります。これら「風と空気」の要素技術を生かし、より

優れたテクノロジーを追求しています。CS(顧客満足度)を大切に

考え、時代が求める高品質、高効率、高性能を実現する技術で未

知の領域へ果敢に挑戦しています。�

松下電器グループの�「環境ラベル」�

鉛はんだ全廃を達成�

T OPICS

HQモーター/HQファン�長期間の連続運転が可能な長寿命コンデンサーモータと、高静圧、大風量、低騒音のファンとの組み合わせで、高い性能を長時間発揮します�

フィルター�「アレルバスター」(フェノール系ポリマー)をフィルターに添着加工することにより、従来の空気清浄機ではフィルターで補修するだけだったアレルゲンを世界で初めて99%不活化することを実現�

HQ熱交換素子�コンパクトな熱交換素子が、熱効率、施工性を高めます�

 酸性雨などの影響で鉛を含んだ廃棄物から鉛が溶出し、体

内に蓄積されると神経障害などを引き起こす危険性があると

指摘されています。当社でも2000年4月より鉛フリーはんだ推

進組織を編成し、鉛はんだ全廃をグローバルに、全商品を対象

に取り組んできました。�

 その結果、2003年3月には一部の購入ユニットやOEM製品

などの例外を除き、

全世界の製造拠

点で鉛フリーはん

だの導入を完了

しました。�

グリーン�調達基準書�

化学物質�管理ランク指針�

松下エコデザイン�ガイドブック�

高循環型�商品設計指針�

CO2削減のための製品使用時や待機時の省エネルギー�(業界トップレベルの省エネルギー)�

人体や生態系に害を与える化学物質などの使用の削減�(鉛フリーはんだ・ハロゲンフリー樹脂の採用など)�

使用素材の削減・軽量化、部品の再利用、リサイクル可能素材の�質量比率の向上(社内基準としてリサイクル可能率80%以上)�

Save

Clean

3R(Reduce、Reuse、Recycle)�

要素技術��

 松下エコシステムズグループでは、環境配慮設計に基づいた製

品をグリーンプロダクツ(高循環型商品)と称しています。グリーンプ

ロダクツは従来の商品が持つ便利さや快適さに加えてセーブ(省

エネルギー)、クリーン(特定化学物質削減)、資源の有効利用を目

指す3Rの具現化を図っています。また、松下電器グループ基準の「高

循環型商品設計指針」「松下エコデザインガイドブック」「グリーン

調達基準書」「化学物質管理ランク指針」に基づいた商品設計の

推進と定着を図っています。�

 グリーンプロダクツを示すラベルとして、1997年より使用してきた「特

徴ステッカー」は、2002年12月より松下電器グループ全体で新たに「環

境ラベル」へと変わりました。これはタイプⅡ環境ラベルと呼ばれる

自己宣言型のもので、今後は

製品やカタログなどで環境へ

の取り組みをわかりやすく表示

し、広く皆様にお伝えしていく

ことが企業としての使命である

と考えています。�廃棄されたプリント基板から鉛が溶出するイメージ�

グリーンプロダクツの情報開示�

フェノール系ポリマー�

フィルターで�アレルゲンをつかまえる�

アレルゲン�

フェノール系ポリマーが�アレルゲンを包みこむ�

コーティングして�不活化�

酸性雨�

プリント�基板�

粉砕�

土壌�

地下水�自然・生態系�への影響�

人体への影響�

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真気空調�システム�

コンポストを�利用した菜園�

池の�浄化�

剪定枝�水の循環�

雨水�利用�

太陽光�パネル�

散水�

氷蓄熱�雨水�利用�

工場排水ゼロ�

工場気調�

温度差換気�

風力発電�

アンダー�フロアー�空調�

太陽光発電�

クリーンルーム�

生ごみ�

エコステーション�

コンポスト化�

リサイクル�

リサイクル工場�

堆肥�

ハイブリッド ITタワー�(ネットワークシステム用電源)�

食堂�

熱気の排気�

エコシャフト�(排気)�

エアーバリア�システム�

エコファクトリー�

エコステーション�

エコオフィス�エコマンション�

エコパーク�

エコファーム�

8松下エコシステムズグループ 環境経営報告書 2003

くらしの中のグリーンプロダクツ�

冷却ユニット�・熱交換効率が75%�・動力は送風機だけなので省電力�・外気温が低ければ低いほど高い省エネルギー効果�

空気清浄機�・アレルゲンを99%不活化することを実現した世界初の「アレルバスター」をフィルターに搭載�・緑茶カテキンの添着量を約6倍(従来比)にすることでウィルスの補修・不活化性能をいっそう向上�・汚れの発生を予測して、効率良く見つけ出す機能を搭載�

生ごみ処理機�・生ごみを約10分の1に効率良く減量�・単位処理量当たりの消費電力0.6kWh/kgを実現�・メンテナンス不要の生物脱臭装置を内蔵�・塩ビ部品・ハロゲン難燃樹脂の使用廃止�

真気空調システム�・除塵、除菌、脱臭における高い空気清浄能力�・マイナスイオンと超微細水クラスターによる生理活性効果�・室内の温度・湿度を高レベルで安定�・マイナスイオンと高湿度空気による静電気防止�

Q-hiファン�・光触媒コートの採用で、本体表面に付着したホルムアルデヒドやタバコのヤニなどの汚れを酸化分解�・給気清浄フィルター付で花粉や埃を除去して給気�

クリーンモジュールユニット�・従来より約9%の省エネルギー(100/115W機種比)�・リサイクル可能率80%以上�・鉛はんだ使用廃止�

気調換気扇�・外気を室温に近づけ給気し、冷暖房負荷も軽減�・熱ロスを抑えるので、冷暖房費が節約�・常時換気に適した低騒音・低消費電力�

パワードライ�・温風時に790Wの省エネルギー(当社FJ-T09C1比)�・梱包の改善、段ボール重量34%削減�・ペーパーレス化による紙資源の削減�

太陽光�発電�

貯湯槽�

計画換気�

燃料電池�

デシカント空調�

レンタル家電�(扇風機等)

太陽光パネル�

外気有効利用�

ルーバー(太陽光パネル)

打ち水システム�(雨水利用)

ITを利用した�エネルギー管理システム�

雨水利用�

レンタル�電動自転車�

駐輪場�

太陽光�パネル�

ごみ分別�ステーション�

生ごみ�処理システム�脱臭換気�

ガーデニング�

環境教育�

■グリーンプロダクツの事例�

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9 松下エコシステムズグループ 環境経営報告書 2003

クリーンファクトリー�地域社会や地球環境と共存する工場づくりを目指します�

(千トン-CO2)� 日本�

9990 98 00 01 02

14.8

20.0

14.5 14.5

8.6

13.7

9.0

13.1

10.5

0

発生量�9,488トン(100%)�

中間処理量�自社100トン(1.1%)、委託477トン(5.0%)�

直接・再資源化量�8,183トン(86.2%)�

直接・最終処分量�728トン(7.7%)�

処理残渣量�572トン(6.0%)�

処理後再資源化量�564トン(5.9%)�

処理後最終処分量�8トン(0.1%)�

減量化量�5トン(0.1%)�

最終処分量�736トン(7.8%)�

再資源化量�8,747トン(92.2%)�

リサイクル率�92.2%

産業廃棄物の発生量�

90年比(%)�

海外�

72 74 72 69 65

(108MJ)�

00 01 02

4.7 4.6 4.5

0

原油換算量(千Kl)�

12.1 11.8 11.6

(千トン)発生量�減量化量�海外�

9998

6.57.0

3.5

3.5

0.1

6.2

6.1

0.1

3.7

3.5

0.3

4.1

3.4

0.7

5.4

5.3

0.1

6.3

96 9698

99 99

6.3

0.3

6.9

0.1

6.0

0.300 01 020

再資源化量�

減量化量�日本�

最終処分量�

最終処分量� 再資源化量�リサイクル率(日本)(%)�

577トン(6.1%)�

 生産工程における環境負荷を総合的に削減し、地域社会や環

境と共存するクリーンファクトリー(環境共存工場)を目指しています。

この考えに基づき、工場におけるあらゆる投入量と排出量の最小

化に取り組み、環境負荷の低減と経営効果の両立に取り組んでい

ます。また、これらの活動の基本となる環境リスクマネジメントについ

ても、現場の実態を的確に把握することで環境汚染の未然防止を

徹底しています。�

クリーンファクトリーの考え方�

CO2排出量� エネルギー使用量�

■クリーンファクトリーを目指して�

■産業廃棄物に関するフロー�

エネルギー使用量�

産業廃棄物・有価物�発生量�

産業廃棄物�最終処分量�

CO2排出量�

化学物質の使用量� 化学物質の排出・移動量�

CO2

化学物質�

投入量� 排出量�

減少� 減少�

廃棄物�

ゼロエミッション化�

 松下エコシステムズグループでは地球温暖化防止のためCO2の削減に取り組んでいます。�国内でCO2排出量を2010年度に15%(1990年度比)削減することを目標に「省エネ創生21計画」を策定し推進しています。2002年度も各種省エネルギー活動の取り組みを行い、当初の目標を達成することができました。��(注)算出基準�  ・CO2排出係数は、環境省「温室効果ガス排出量算定方法検討会」の検討結果�   (2000年9月)の排出係数一覧に基づき算出。�  ・海外事業場における電気使用のCO2排出係数は、各国の発電に使用する燃料構�   成から算出した係数を使用。�

 松下エコシステムズグループでは最終処分量の最小化を目的に廃棄物の再資源化に取り組んできました。その結果、国内事業場でリサイクル率※199%でゼロエミッション※2を達成することができました。�今後はグローバルにゼロエミッションを目指すとともに総発生量の削減を図っていきます。��(注)四捨五入により計算値が合わない場合があります。�※1 リサイクル率=再資源化量/(再資源化量+最終処分量)�※2 廃棄物ゼロエミッションの定義:リサイクル率98%以上�

産業廃棄物の発生量がグローバルで9.5千トン、2001年度比5%減少しました。��(注)上記データは、2002年度の海外事業場を含めたグローバルデータです。�

 生産設備の効率化、原動設備空調設備の省エネルギー化など種々の取り組みを実施してきました。特に当社創エネ機器(太陽光発電、風力発電)を設置し、自然エネルギーの活用を積極的に実施しています。今後もあらゆる角度からの活動を積極的に展開します。��(注)上記データは、2002年度の海外事業場を含めたグローバルデータです。�

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10松下エコシステムズグループ 環境経営報告書 2003

対象物質� 取扱量�

1.495�

2.554�

0.469�

2.647�

0.140�

0.017�

0.975�

0.008�

0.310�

0.094�

0.067�

0.015�

0.005�

0.167�

0.139�

0.400�

9.502

排出・移動量�

0.028�

2.054�

0.000�

2.135�

0.000�

0.007�

0.020�

0.006�

0.000�

0.000�

0.000�

0.000�

0.002�

0.135�

0.028�

0.000�

4.415

リサイクル量�

0.000�

0.459�

0.009�

0.492�

0.003�

0.003�

0.955�

0.002�

0.000�

0.000�

0.000�

0.000�

0.000�

0.032�

0.111�

0.000�

2.066

消費量�

1.467�

0.041�

0.460�

0.020�

0.137�

0.007�

0.000�

0.000�

0.310�

0.094�

0.067�

0.015�

0.000�

0.000�

0.000�

0.400�

3.018

除去処理量�

0.000�

0.000�

0.000�

0.000�

0.000�

0.000�

0.000�

0.000�

0.000�

0.000�

0.000�

0.000�

0.003�

0.000�

0.000�

0.000�

0.003

クロロジフルオロメタン�

キシレン�

鉛はんだ�

トルエン�

銀�

フタル酸ビス�

フッ化水素�

ホルムアルデヒド�

硝酸亜鉛�

硝酸ニッケル�

鉛およびその化合物�

マンガン�

1,3,5-トリメチルベンゼン�

エチルベンゼン�

ノニルフェノール�

三酸化アンチモン�

(注)1 2002年度取扱量(国内)が1kg以上のPRTR対象物質� 2 「消費量」は反応により他物質に変化したり、製品に含有される量� 3 「除去処理量」は中和、分解、反応処理などにより他物質に変化した量� 4 「リサイクル量」は有償リサイクルの他、無償・逆有償リサイクルも含みます� 5 「移動量」には廃棄物としての移動のほか下水道への排水移動も含みます�

(単位:トン)�

合計�

■削減ランク使用量�

水の使用量�

 化学物質33/50計画を掲げ、個々に削減計画を設定し、活動を展開しています。�

(トン)� 日本�

9998 00 01 02

53.748.6 48.5

52.4

22.8

9.9

22.9

0

海外�■適正管理ランク排出・移動量�(トン)� 日本�

9998 00 01 02

5.64.2 5.4 6.32.3 3.8

1.20

海外�

(注)海外事業場のデータは、2001年より掲載しています。�

 老朽化した設備の更新による漏水防止、設備等の冷却水の再利用、また日常の節水の啓発活動など、使用量削減の取り組みを実施しています。�

(注)上記データは、2002年度の海外事業場を含めたグローバルデータです。�

(千m3)�

00 01 02

434

496

428

0

 高循環型商品の開発に積極的に取り組んだ結果フロンガスを使用しない商品の開発に成功し、大幅な削減を達成しました。また鉛はんだ全廃への取り組みを実施し、全廃を達成しました。�

●化学物質の総合管理�

 使用する化学物質について人体への影響の因

果関係などの科学的立証がないものも現存するデー

タから危険性の予測を行い、未然に防止する管理

活動が重要だと考えています。1999年に管理対象

化学物質の選定とその物質の有害性評価、実態把

握によるリスク評価に基づく「禁止・削減・適正管理」

のランク付けを行った松下電器グループの「化学物

質管理ランク指針(バージョン2.1)」に基づき、化学

物質を管理しています。�

化学物質�■PRTR対象物質�

ラ ン ク� 定     義�

計 506物質群(1,413物質)�

禁  止�

削  減�

適正管理�

使用を禁止する�

使用量を削減する�

排出・移動量を削減する�

物質群�

33�

112�

361

■松下化学物質管理ランク指針ver.2.1(工場版)�

ラ ン ク � 目            標�

禁  止�

削  減�

適正管理�

基本的には即時使用禁止(全廃)�

使  用  量  削  減�

排 出 ・ 移 動 量 削 減 �

■化学物質削減「33/50活動計画」�

(注)1 適用範囲:国内・製造事業所(研究所含む)�  2 生産工程使用化学物質に適用(製品含有には適用せず)�  3 「化学物質管理ランク指標ver2.1」を適用�

1998年度�基準年度�

2001年度�33%削減�

2004年度�50%削減�

1998年度�基準年度�

2001年度�33%削減�

2004年度�50%削減�

松下電器グループ化学物質管理ランク指針対象物質�http://matsushita.co.jp/environment/suppliers/

URL

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 活動や製品などに関する情報をお客様、地域住民、従業員、株主、

行政といったあらゆるステークホルダーに理解していただくため、様々

な媒体を通してコミュニケーションを図っています。�

●環境情報開示について�

 環境保全活動に関する取り組みについて、できるだけ多くの方

に対して透明性の高い情報を開示するため、2002年度より環境報

告書を発行しています。その中では「トップコミットメント」「環境パフォー

マンス」「グリーンプロダクツ」「お客様とのかかわり」などについて

記述し、できるかぎりわかりやすく説明しています。また、ホームペー

ジ上で各地区の詳細なデータについても紹介しています。�

●展示会への出展�

 様々な展示会に積極的に参加し、当社の環境経営活動を広く

紹介しています。2002年度は、環境配慮型商品を中心にわかりや

すい訴求を目指しました。�

 循環型社会を構築するには、従業員と家族が、家庭や地域でも

積極的に環境活動が行うことが重要です。松下エコシステムズグ

ループでは企業市民活動の意義について以下のように定めています。�

 (1)地球環境との共存を目指す「環境先進企業」を実現する�

 (2)企業人としてのみならず社会人・家庭人として�

   「環境に配慮するように意識改革をする」�

具体的な活動として、松下電器グループで推進している「地球を愛

する市民活動」の方針を受け、当社独自の活動を展開しています。

企業人であるとともに企業市民として、ボランティアへの積極的な参加、

エコライフの実践、環境に配慮した事業活動を行っています。�

●環境家計簿とLEファミリーの推進�

 家庭でのエネルギー消費が大きな課題となっています。私たちは

環境家計簿を使って、日常のくらしの中でどれだけ環境に影響を与

えるのかを数値などにより把握しています。家庭で使用する1年間

の水道・電気・ガス・ガソリン・ペットボトルなどの使用量をきちんと記

録できた社員は、LEファミリーとして認定されます。�

11 松下エコシステムズグループ 環境経営報告書 2003

環境コミュニケーション�クリーンな事業活動、クリーンなステークホルダーとの関係を目指します�

情報開示の考え方�

松下エコシステムズホームページ� 2002年度環境報告書�

■LEファミリーの世帯数�(登録数)�

(国内)�

99 00 01 02 03(予定)�

75 76

96

123

156

0

松下エコシステムズ 環境保全活動�http://panasonic.co.jp/mesc/environment/

URL

●地球を愛する市民活動の目指すもの�

個人の意識、行動、ライフスタイルを変え、企業・社会を変える�

従業員と家族への啓発と活動支援�

社会人として�ボランティア活動への積極的な参加�

家庭人として�エコライフの実践�

企業人として�環境先進企業としての取り組み�

ロゴマーク�

地球を愛する市民活動�

ENEX2003での展示会場の様子�

ENEX2003(地球環境とエネルギーの調和展)�

その他展示会  パワートレード2003、第3回世界水フォーラム�

特徴ある商品を中心に展示�

当ブースにも多くの来場者が訪れました�省エネ大賞を受賞した「空気清浄機」と開発者�

環境報告書�2002Environmental Report 2002

松下エコシステムズグループ�

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12松下エコシステムズグループ 環境経営報告書 2003

●ウォーク&クリーンフェスト�

 企業人であるとともに企業市民としての役割を果たすために、

LE活動の一環としてウォーク&クリーンフェストを実施しています。

毎年各事業場ごとに行っており、多くの社員とその家族が参加して

います。「継続は力なり」のことわざにもあるように、地道ではあります

が継続した活動を展開をすることで、社員の環境活動への啓発や

地域の美化にも貢献しています。また、年々地域からの評価も高まっ

ています。�

●ISO認証取得コンサルティングによるサポート�

 クオリティセンター環境・品質コンサルタントチームでは、次のような

ISO認証取得活動をサポートしています。�

 ①ISO14001:1996認証取得活動および�

  パフォーマンス向上のための継続コンサルティング�

 ②ISO9001:2000認証取得活動�

当社の特徴としては、4~5社のグループ編成によるコンサルティング

と群審査を行い、環境・品質ISO取得の人材・時間・費用でお悩み

の方(特に中小企業)の立場に立って効率的・経済的にシステム

の構築が図れることです。対象は、当社購入先様・地元商工会議

所の会員企業様・ご紹介いただいた一般企業様と幅広く、活動の

範囲も広がってきています。�

活動実績�

 ・2002年度末までに、環境35社・品質7社が認証取得しました。�

 ・2003年度は、環境19社・品質15社が認証取得予定です。�

社会・地域とのかかわり�

管理者による開会のあいさつ� 小雨の中、地域美化に貢献�

ISO14001キックオフ大会での導入教育�ISO9001の本審査風景�

地域とのかかわり�

T OPICS

●かすがい環境まちづくり�

 春日井市では、都市に豊かな自然が感じられ、人と人との新

たな交流が生まれ、安心してくらせる環境都市の実現を目指して、

市と市民、事業者が一体となった活動を展開しています。当社

もその取り組みの一環である「かすがい環境まちづくりパート

ナーシップ会議」に参加し、事業者としての果たす役割につい

て常に考え、活動をしています。2003年7月に開かれた「第1

回だれでもコーシ」においては「企業の取り組みから見た環境

問題」をテーマに講演を行うなど地域との交流を深めています。�

KEMPS(かすがい環境まちづくりパートナーシップ会議)�http://www.kemps.jp/head/main.htm�

●ふじさわ環境フェア�

 環境月間にちなんで藤沢市民会館を会場に、市主催の「ふ

じさわ環境フェア」が開催されました。当日は子どもたちを対象

にした環境学習コーナー、映画上映会、屋台、フリーマーケット

など様々なイベントが実施され、大変な賑わいを見せました。�

松下エコシステムズも、「風かもめ」「太陽光発電システム」「パ

ワードライ」などのパネルやデモ機を見ていただくことで、『環

境と健康の松下エコシステムズ』を積極的にPRし、広く市民

の皆様に事業や製品についての理解を深めていただけるよう

にしました。今後もさらに地域に根ざした事業活動を展開して

いきたいと考えています。�

市長による設立の宣言�私たちもKEMPSの活動に参加しています�

フリーマーケットも大盛況でした�ご家族連れなど多くの方が来場�

URL

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・製品開発� 地球温暖化防止� 化学物質� 3R(Reduce、Reuse、� Recycle)�

項目� 2002年度目標�

グリーン�プロダクツの�新たな挑戦�

・地球温暖化防止��・化学物質��・廃棄物と有価発生物�

クリーン�ファクトリーの�新たな挑戦�

・省資源化�・地球温暖化防止�

販売・物流の�グリーン化�

・情報発信�・グリーン投資��・地域貢献�・企業市民活動�

環境コミュニ�ケーション�

・組織体制�・人材の育成�・経営評価制度�

●グリーンプロダクツ開発製品 28%以上� ・エネルギー利用指標※1 12%向上� ・資源利用指標※2 20%向上�●鉛、カドミウム、六価クロム、水銀、臭素系・塩� 素系難燃剤、塩ビの使用削減への取り組み�

●CO2排出量 11%削減(90年度比)�●発生量省エネルギー削減率 3.5%�●削減物質使用量および適正管理物質� 排出・移動量 45%削減(98年度比)�●リサイクル率 98%以上(国内)�

●環境負荷データ把握の仕組みづくり�●アイドリングストップ活動�

●環境報告書の発行�●環境会計の推進��●ボランティア活動�●LE(地球を愛する市民)活動の展開�

●階層別環境教育の実施�●環境業績評価の実施�

環境経営と�人づくり�

環境・エネルギー事業の取り組み� ●事業活動への支援�

2002年度実績�

●グリーンプロダクツ開発率 20%未達� (春日井・藤沢事業場は達成、大阪事業場は未達成)��●鉛フリーはんだの達成�

●CO2排出量 35%削減�●発生量省エネルギー削減率 2.9%�●削減物質使用量 74.7%削減� 排出・移動量 31.2%削減�●リサイクル率 99.1%

●実績データの把握�

●初の環境報告書発行�●投資:1,025百万円� 効果:118百万円�●各サイトで実施�●LE活動の積極的展開�

●主事・主任・製造社員に実施�●環境業績評価:80点�

●事業活動への支援� ・ENEX2003     ・世界水フォーラム� ・パワートレード2003

自己評価�

△���○�

○�△�△��○�

○�

○�△��○�△�

○�△�

○�

13 松下エコシステムズグループ 環境経営報告書 2003

環境経営�環境・社会性・経済性のバランスのとれた環境経営活動により持続可能な社会の実現を目指します��

目標と実績�

■グリーンプラン2010

■2002年度の目標および実績と評価�

2001年10月に策定、2000年度を基準とするグローバル目標�

自己評価区分 ○目標達成 △目標の80%以上 ×目標の80%未満�

・製品開発� 地球温暖化防止� 化学物質� 3R(Reduce、Reuse、�   Recycle)�・省エネルギー�

項目� 2003年度目標�

グリーン�プロダクツの�新たな挑戦�

・地球温暖化防止��・化学物質���・廃棄物と有価発生物�・水�・生産方法と仕組み�

クリーン�ファクトリーの�新たな挑戦�

・省資源化�・地球温暖化防止�

販売・物流の�グリーン化�

・情報発信�・グリーン投資�・地域貢献�・企業市民活動�

環境コミュニ�ケーション�

・組織体制�・人材の育成�・経営評価制度�

●グリーンプロダクツ開発製品 42%以上� ・エネルギー利用指標※1 18%向上� ・資源利用指標※2 30%向上�●鉛、カドミウム、六価クロム、水銀、臭素系・塩� 素系難燃剤、塩ビの使用禁止への取り組み�●待機時消費電力0.1W以下への取り組み�

●CO2排出量 11.2%削減(90年度比)�●発生量省エネルギー削減率 3.5%�●削減物質使用量および適正管理物質� 排出・移動量 45%削減(98年度比)��●発生量 2%削減�●使用量 売上高原単位 3%削減�

●モーダルシフトの展開��●低公害車の導入(役員車を重点に推進)�

●環境経営報告書の継続発行と進化�●環境会計の推進�●工場敷地の緑化推進�●LE(地球を愛する市民)活動の展開� LEファミリーの拡大:全従業員の30%以上�

●グローバル全社の環境推進体制の強化�(全階層ごとの環境教育カリキュラムの構築)�●環境負荷削減結果の業績評価への反映�

環境経営と�人づくり�

製品リサイクルの強化�

環境・エネルギー事業の取り組み�

●リサイクル率の向上�

●事業活動への支援�

2005年度目標�

●同70%以上� ・同30%向上� ・同50%向上�●塩ビの使用禁止(グローバル)��●待機時消費電力0.1W以下�

●同12%削減�●発生量省エネルギー削減率 3.5%�●同50%削減� (国内:98年度比 04年度達成予定、�  グローバル:98年度比 06年度達成予定)�●同5%削減�●使用量 前年度維持�●資源・エネルギー 利用効率を高める新生産方式の構築�

●CO2排出量 20%削減� モーダルシフトの拡大-電産物流体制との連携 �●低公害車の導入率:50%�●燃費 10%向上(03年度比)�

●同左�●同左�●同左�●同左� 同50%以上�

●同左��●同左�

●リサイクル率の向上�

●事業領域の拡大・開発展開�

2010年度目標�

●同90%以上� ・同50%向上� ・同70%向上�

●同15%削減��●同60%削減���●同10%削減�●同左�

��●同100%�●同左�

●同左�●同左�●同左�●同左� 同80%以上�

●同左�

●事業の拡大�

●リサイクル率の向上�

エネルギー�利用指標�

温暖化防止�効率を示します�

資源効率を�示します�=

製品寿命×製品機能�

ライフサイクルでのCO2排出量�資源利用指標�=

製品寿命×製品機能�

ライフサイクルでの循環しない資源量※3

※3 新規に地球から取り出す資源量+廃棄する資源量= 2×ライフサイクル資源投入量-3R資源量-3R可能資源量�

※1 ※2

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 松下エコシステムズグループでは、毎年1月に発表する松下電器

グループの統一方針をもとに本社スタッフ部門であるクオリティセン

ター環境保護推進室において、年度ごとの「環境活動方針」を策

定しています。その方針に基づき事業特性などに応じた活動計画

を策定し、具体的な取り組みを実行しています。この成果は、松下

電器グループ統一のグリーンプラン2010の目標に基づいた「環境

経営の業績評価基準」をもとに評価しています。�

 環境経営の管理ツールとして、各事業場で環境マネジメントシス

テムを構築し、ISO14001を認証取得しました。製品や事業活動に

おいて環境に及ぼす影響を削減し、効率的な改善活動を継続的

に行っています。�

環境経営の推進��

 本年度より各事業場において環境コンタクトミーティングの実施を

予定しています。相互交流によるグリーンプラン2010の進捗管理お

よび監査を実施するとともに環境マネジメントシステムのよりいっそう

のレベルアップを図ることを目的としています。環境交流監査での

主な確認事項としては、業績評価の推進状況・重点取り組みの進

捗状況・グリーン調達&化学物質管理・リスクマネジメントなどです。�

 社員一人ひとりが環境への意識を高めるため、全社で新入社員

に対する環境導入教育や新任昇格者および製造社員に対する環

境教育、各事業場におけるISO14001に基づく一般教育、専門教

育を行っています。また、環境監査員の養成と監査レベル向上の

ために外部専門機関などで内部監査員研修を計画的に受講して

います。環境月間(6月)、リサイクル月間(10月)、省エネルギー月

間(2月)には事業場ごとに社員への啓発活動を行っています。�

環境監査について

環境教育�

ISO14001認証取得状況�

■環境保全推進体制―組織図�

■ISO14001認証取得状況�

 環境活動に関する重要な方針や施策を審議・決定する場が環境担当役員を議長とする「環境政策委員会」です。ここで決定された全社方針や政策は各事業場や関係会社、海外会社の環境保全責任者を通して徹底されます。� また、全社的な重要テーマについてはテーマ別委員会やワーキンググループを設置して横断的な活動を推進しています。�

高循環型商品づくり委員会�

省エネルギー委員会�

省資源リサイクル委員会�

環境保全委員会�

地球を愛する市民活動推進委員会�

鉛フリーはんだ推進委員会�

本社部門�

大阪事業場(地区)�

春日井事業場(地区)�

藤沢事業場(地区)�

国内関係会社�

海外関係会社�

テーマ別委員会�

環境保護�

推進室�

社長�

環境活動�

環境政策委員会�

環境担当役員�

大阪事業場�春日井事業場�藤沢事業場�松下環境空調エンジニアリング(株)�松下精工電機(株)�松下精工共栄(株)�(株)ベンテック�松下精工エンジニアリング(株)�小矢部松下精工(株)�湘南松下精工(株)�松下エコウェル(株)�松下精工香港国際製造有限公司�広東松下環境系統有限公司�北京松下精工有限公司�タイ松下精工(株)�

1998年2月�1996年12月�1998年8月�2001年3月�1998年2月�1998年2月�1996年12月�1997年11月�1998年12月�1998年8月�1996年12月�1999年2月�1998年9月�1998年11月�1998年8月�

認証取得事業場�

松下エコシステムズ(株)�

国内関係会社�

海外関係会社�

認証年月�■環境監査資格保有者�

■サイト環境交流監査�

公式審査員または審査員研修受講者�

環境主任内部監査員�

環境内部監査員�

6名�

17名�

87名�

■環境教育実施状況�

新入社員研修�

主任昇格者環境研修�

主事昇格者環境研修�

製造社員研修�

次年度昇格候補者研修�

合       計�

9名�

22名�

13名�

15名�

13名�

72名�

松下エコシステムズグループ 環境経営報告書 2003

目的・目標監査�

環境交流監査�

・環境影響�

・環境側面�

・環境方針�

マネジメントシステム監査�

・環境監査体制の構築�

・内部環境監査の実施�

文書管理�

・規定�

・基準類�

・手順書類�

パフォーマンス監査�

・自主的な計画�

・順法�

※本社サイトでの集合教育のみを掲載しています� 各事業場でも環境教育プログラムに基づき、教育を実施しています�

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15 松下エコシステムズグループ 環境経営報告書 2003

 投下したコストとそれによる効果を金額で把握することは経営の

基本であり、環境会計は環境経営を効率的に進めるうえでの基礎

的なツールであると考えています。当社では、「環境コスト」と「環境

効果」を定量的に把握しており、「環境コスト」の項目分類は、環境

省の環境会計ガイドラインに基づいています。�

 2002年度の環境コストは、設備投資額が7,200万円、経費が9億

5,300万円で合計10億2,500万円(2001年度は、設備投資額が1億

6,400万円、経費が4億8,200万円で合計6億4,600万円)でした。特

に環境関連技術開発や環境修復に費用を投下しました。�

 また、環境効果は合計で1億1,800万円(2001年度は7,300万円)

と増加し、着実に成果が現われています。�

環境会計�

環境活動の表彰�

■環境コスト�

環境コスト項目� 主な取り組み内容�

公害防止�事業場省エネルギー(地球温暖化防止)�その他地球温暖化防止�オゾン層保護�水の有効利用�廃棄物の処理・削減・リサイクル�製品リサイクル�外部団体への支払い�環境管理全般�環境関連技術開発�環境関連包装開発�物流段階における研究開発�事業所内および周辺の緑化などの環境改善活動�環境保全を行う団体などへの寄付・支援�環境報告・環境情報の公表�環境修復�その他�

設備投資額���

61����

0��0��

11���0��

0��

72

経費�2002年度実績�

��

242����

2��

133��

469���7��

100��

953

合計���

303����

2��

133��

480���7��

100��

1025

事業エリア内コスト������上・下流コスト��管理活動コスト�研究開発コスト���社会活動コスト���環境損傷コスト�

(注)みなし効果(潜在的なリスク回避や企業イメージの向上などによる推定的効果)については算出していません。�

(単位:百万円)�

総合計�

■環境効果�

環境効果項目� 主な取り組み内容�

事業場省エネルギー費用の削減�廃棄物処理費用の削減�上下水費用の削減�包装材および物流費用の削減�工場廃棄物リサイクルにかかわる有価物売却益�

2002年度(累計)実績�

101���

17�

118

削減効果����リサイクル品の売却益�

(単位:百万円)�

総合計�

社外表彰受賞�●2003年� 空気清浄機� 省エネ大賞� 「資源エネルギー庁長官賞」�

●2002年� 省エネルギー優秀事例全国大会� 省エネルギーセンター� 「会長賞」�

●2003年� エネルギー管理優良工場� 「関東経済産業局長賞」� (電気部門)�

過去の社外表彰受賞歴�

●2001年� リサイクル推進協議会� 「会長賞」��●1999年� エネルギー管理優良工場� 「中部通商産業局長賞」� (電気部門)��●1997年� 省エネバンガード21� 省エネルギーセンター� 「会長賞」�

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お客様とのかかわり�「気」をつくり、お客様に応えます�

16

 松下エコシステムズグループでは、松下電器グループの経営理

念の柱である「お客様第一」と、創業者・松下幸之助の普遍的な

考えである「真のサービス」の精神に基づき事業活動を行っています。�

目指す姿は、お客様の声を素直にお聞きし、すばやく反応し、ご要

望にお応えできるクオリティ(経営品質)の高い会社です。その実

現のために、「日本経営品質賞」のアセスメント基準を活用すること

により、日常活動において本当にお客様の視点に立っているかを点

検し、改善・改革を進めています。�

 製品に関するあらゆるお問い合わせやご相談にお応えできるように、

365日体制で「お客様ご相談センター」を大阪地区と春日井地区に

開設しています。2002年度は約5万件のお問い合わせをいただき

ました。相談内容については買物相談が56%、使用相談25%、修

理相談11%、お客様のご不満問い合わせ1%、その他が7%でした。

これらは私たちに対する期待の現れであります。寄せられたお客様

のお声は製品づくりや今後の経営に生かしていきます。�

「真のサービス」の精神�

お客様ご相談センター�

松下エコシステムズグループ 環境経営報告書 2003

■お客様情報の活用例(春日井地区の例)�

■お客様ご相談センターのサービスレベル目標� ●電話着信率 98%以上� ●電話即答率 98%以上� ●Eメール回答納期 24時間以内� ●お客様満足度 70ポイント以上�

別途、商品の施工技術等に関するお問い合わせは、�換気扇110番で承っております。�

パ ナ は 3 6 5 日 �

お客様ご相談センター�0120‐878‐365 (受付9時~20時)�

換気扇110番�0120‐852‐110�ご利用時間 9時~19時 (土日祝日は除く)�

品質NET会議(電子会議)�

CS部門� 換気扇110番� お客様ご相談センター�

販売店・工事店・販売会社・代理店�

CS情報DB 気付きボード�掲示板�

お客様ご相談�情報DB

Web情報DB

お  客  様  の  声�

「改正建築基準法」への取り組み�

T OPICS

 2003年7月1日に「改正建築基準法」が施行されました。こ

れはシックハウス対策のための規制導入であり、以下のような

ことが義務付けられています。�

・換気設備-居室に常時換気可能な機械設備の設置。�

・建築材料-内装建築材料に使用規制。�

      クロルポリホスは使用禁止。�

      ホルムアルデヒドは使用制限。�

 この法律への対応を支援するため、豊富な経験と蓄積され

たノウハウを持った専門家組織を当社でつくり、設計事務所・

住宅会社・工務店様等に対し以下のような支援を行っています。�

1.次世代省エネ基準適合住宅評定(IBEC)申請� ・IBEC評定の申請資料作成�2.住宅性能表示制度への対応支援� ・導入コンサルタントと資料作成支援�3.住宅環境測定・診断� ・住宅性能、施工品質の自己診断に各種項目の設定�

改正建築基準法の換気設備に関するご質問・ご依頼にいつでもスピーディーにお応えできる体制づくり�

3月より「建築基準法 換気扇(セン)ター」を開設�(平日は7時~20時、土日祝日は7時~17時まで受付)�

工事店様向けの「改正建築基準法」の研修会を実施し、お客様に安心していただける換気システムをご提案�

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17 松下エコシステムズグループ 環境経営報告書 2003

従業員とのかかわり�安全で働きやすい職場を目指します�

 松下電器グループには創業以来、「事業の根幹は人にあり、物を

つくる前に人をつくる」という言葉が人事の考え方としてあります。

これはどのような経営資源も、それを生かす「人」なくして企業の使

命を果たすことはできないという考えによるものです。これに経営基

本方針である「自主責任経営」「衆知を集めた全員経営」を加え、

従業員に対する考え方を明確に掲げています。�

 この具現化を目指し、人事の役割を「経営基本方針を十分に理

解し、常にその方針を体して使命達成に努力する人材を育成する

こと」と人事方針の中で定めています。�

また、求める社員像として以下の五つがあります。�

 ①経営基本方針の実践者�

 ②自主自立の挑戦者�

 ③その道を究める専門化�

 ④豊かな個性の持ち主�

 ⑤広い視野を持つ国際人�

 このような従業員と会社の関係は、経営基本方針の実現を目指

して志を同じにするという意味で対等なものです。そして、従業員

一人ひとりが真のプロフェッショナルであることを求めています。�

 松下エコシステムズグループには経営基本方針として人間育成・

人間尊重の考えがあります。これに基づき、社員が職場において心

身ともに健康で安全に働ける「健康で安全・快適な職場の確立」を

目指して取り組んでいます。具体的には「労働安全衛生宣言」と「労

働安全衛生行動指針」からなる労働安全衛生憲章を定めています。�

人事方針�

安全で働きやすい職場づくり�

 松下エコシステムズグループでは労働安全衛生において、労働

基準法および労働安全衛生法などの法規制を順守することはもち

ろん、独自の社内基準を設定することによってよりいっそうの安全衛

生活動を推進しています。また、安全・衛生の活動を評価する表彰

制度を設けるなどして従業員の意識向上にも努めています。�

●心と体の健康づくり�

 松下エコシステムズグループではTHP(Total Health Promotion)

部会を設置し、社員の心と体の健康づくりを推進しています。ここ

では、心の健康について学ぶ「メンタルヘルス教室」や社員の食生

活の改善を促進する「栄養教室」などを開催しています。�

安全衛生・健康への取り組み�

■労働安全衛生憲章�

■労働災害発生頻度�

1.法の順守�2.経営資源の投入�3.労働安全衛生マネジメントシステムの構築と維持向上�4.役割、権限、責任の明確化、組織体制の整備�5.危険・有害要因の除去・低減�6.目標の設定/計画の作成と実行�7.監査の実施/事業者による見直し�8.教育・訓練�

労働安全衛生宣言�

労働安全衛生行動指針�

わが社は、経営理念に示された「人間尊重」の精神に基づき�「心身ともに健康で安全に働ける快適な職場」の実現に向けて万全の配慮と不断の努力を行う。�

産業医による説明� 健康管理についての勉強会�

健康への留意点について話を聞く� 肩たたきの実践風景�

健康・安全衛生大会の様子� 工場長のあいさつ�

(件/100万時間)�(日本)�

9998 00 01

1.80

0.34

0.52

1.72

0.36

0.24

1.82

0.380.26

1.79

0.34

0.61

0200

全産業� 電気機械製造業�

松下エコシステムズ�

松下電器�

0.12 0.13 0.21 0.150.14

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会社概要��

社名 松下エコシステムズ株式会社�英文社名 Matsushita Ecology Systems Co., Ltd.�本社所在地 〒486-8522� 愛知県春日井市鷹来町字下仲田4017番� TEL(0568)81-1511(代表)�設立 1956年5月15日�社名変更 2003年1月1日�資本金 120億9,236万円�売上高 527億6,100万円�社員数 1,371名(2003年3月31日現在)��事業内容�●クリーン関連機器の製造販売� 換気扇、レンジフード、換気部材、送風機器、クリーンルーム用機器、道路トンネル換気・集塵システム機器、空気清浄機、分煙システム機器、環境衛生機器、太陽光発電機器、設備真気システム機器、環境保全機器�●ヘルスケア関連機器の製造販売� 扇風機、天井扇、加湿機、加湿空気浄化機、除湿機、食器乾燥器、ふとん乾燥機、バス換気乾燥機�●エネルギー関連機器の製造販売� ファンコイルユニット、チリングユニット、エアハンドリングユニット、熱交換気ユニット、マンション・住宅換気システム機器、ビル個別空調機、精電(節電)器、冷却ユニット、太陽光発電モジュール、風力発電機器、農産機器�

●デバイス関連機器の製造販売� クリーンルーム用ファン・フィルター・ユニット、制御機器、フィルター、ファンモータ�●上記機械器具に関する工事の設計・施工、サービス、メンテナンスおよびコンサルティング業務�

18松下エコシステムズグループ 環境経営報告書 2003

国内関係会社�●松下精工電機株式会社�●松下精工共栄株式会社�●株式会社ベンテック�●松下精工エンジニアリング株式会社�●小矢部松下精工株式会社�●湘南松下精工株式会社�●松下エコウェル株式会社�●松下環境空調エンジニアリング株式会社�

海外関係会社�●松下精工香港国際製造有限公司�●広東松下環境系統有限公司�●北京松下精工有限公司�●タイ松下精工株式会社�

■事業セグメント別販売高(連結)� (単位:百万円)�

参考 2002年度販売(単独)�   52,761

クリーン�関連機器�35,385

デバイス関連機器�4,235

ヘルスケア�関連機器�23,082

エネルギー�関連機器�6,922

合計�69,624

発行にあたって��

 松下エコシステムズグループの目指す方向は、「環境にやさしい

快適なくらし」の実現と「循環型社会」の実現です。これは事業活

動を通じて地球環境との共存を実現することが企業の最も重要な

使命の一つであるという考えに基づいています。�

 昨年に続き本年も松下エコシステムズグループとして環境経営

報告書を発行する運びとなりました。昨今企業に対し、環境への取

り組みについての要請が高まっているとともに、持続可能な社会に

向けて企業としての果たす役割が問われています。当社でも社会

のご要請にお応えすべく、環境経営活動に対し日夜懸命な努力を

しています。�

 今後の事業活動は、ますますグローバル化が進むと考えられます。

こうしたことから国内はもちろん、海外においても環境への取り組み

をいっそう強化していく方針です。製品がいつ、どこで、どんな環境

負荷を与えているかを的確に把握し、その影響を最小限にしていく

ことがメーカーの使命であると思います。2002年度は鉛フリーはん

だの導入をグローバルで完了するなど松下電器グループ全体とし

て先進的な成果をあげることができたのは非常に大きな意味を持

つと思います。�

 また、同時にこれらの取り組みをステークホルダーの皆様に透明

性の高い情報としてお伝えすることが大切だと考えています。今回

の報告書より「環境経営報告書」と改称しました。これは、現在の

企業経営は地球環境への視点なしにはもはや考えられず、環境と

ともに経済や地域社会とのつながりが重要だという思いによるもの

です。�

 多くのステークホルダーの皆様には、本報告書の一読を賜り、そ

の中からご意見をお伺いすることで、当社の目指す姿でもある「持

続可能な社会」の実現に向けて邁進する所存であります。�

発行人 クオリティセンター 所長 谷本茂彰�発行日 2003年9月�    (次回発行予定 2004年9月)��ご意見やご質問はこちらまでご連絡ください。�松下エコシステムズ株式会社 クオリティセンター�              (担当 井原寛治)�〒486-8522�愛知県春日井市鷹来町字下仲田4017番�TEL:0568-81-1511�FAX:0568-83-1111�http://panasonic.co.jp/mesc/��制作協力 株式会社クレアン�

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本報告書は、古紙含有率100%、白色度85%の再生紙を使用しています。石油資源保護とVOC(揮発性有機化合物)の発生を減らすために、植物性の大豆インキを使っています。また、印刷はISO14001認証取得工場で行っています。�

Printed on 100% recycled paper

 表紙の「融合」マークは、「経営資源」と「お客様のニーズ」を融合させて、「気をつくり 顧客に応えること」をイメージしています。

各要素は自立し、その各要素が互いに影響を及ぼし、時には一体となりながら発展し、未来を築いていきたいという願いを込めています。�

 「気」は、私たち松下エコシステムズグループにとって大切なキーワードです。大気、空気、気質などいろいろな「気」がありますが、な

かでも「気概を込めて『気』をつくることにより、お客様にとっての価値を創造していくこと」が、当社のマインドでもあり、企業の使命だ

と考えています。�

「ユビキタスネットワーク社会の実現」と「地球

環境との共存」を2大テーマにした松下電器グ

ループの総合情報受発信拠点です。環境取

り組みの展示のほか、当センターで稼動中の

環境施設をご紹介する「エコツアー」もありま

す(事前予約制)。�

開館時間: 10:00~18:00� (月曜休館、ただし、祝祭日� および振替休日の月曜日は開館)��お問い合わせ先:パナソニックセンター� 東京都江東区有明2-5-18� TEL:03-3599-2500� URL www.panasonic-center.com/

■ご案内�

2003年9月発行�

 表紙の「風かもめ」は、化石燃料に頼った現在のエネルギーシステムを見直し、自然の力を利用して新たなエネルギーを創り出す「創

エネルギーシステム」を社会に広めたいという思いから生まれました。外観は、鳥の翼をイメージした太陽電池モジュールと低騒音・高

い安全性・無指向性を実現するサボニウス風車を組み合わせたハイブリッド発電システムでスリムな形が特徴的。機能性とデザイン

性が高い次元で融合されています。�

 松下エコシステムズグループでは、環境にやさしい自然エネルギーなどを活用した高循環型商品を提供することで、持続可能な社

会の形成に貢献します。�

風力と太陽光のハイブリッド発電による照明システム「風かもめ」�

最新の環境配慮型商品を展示しているグリーンプロダクツコーナー�