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201322日 知の構造化シンポジウム2013 知の構造化と私 西田豊明 京都大学情報学研究科

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2013年2月2日 知の構造化シンポジウム2013

知の構造化と私

西田豊明

京都大学情報学研究科

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知の構造化知の構造化

教育活動 講義資料を作る → 教科書著作 講義のプレゼン 質問に答える 試験問題を作る 採点

研究活動 Research Questionをつくる 研究提案書を作る 文献調査をする 疑問を解くための実験法を考案する 実験データの吟味 発表する 論文を書く 議論する 批評する

学会活動 査読をする イベントや学会誌のプランニングをする 招待講演を依頼する

委員会など オピニオンを述べる Program Officer

実践 街かどでのインタラクションの観察など

情報の要素の関係性を明らかにして利用可能にする

世界を読み解く眼

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情報学の分野 ― 系・分野・分科・細目表から

日本学術振興会・学術システム研究センター

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu4/toushin/011220/011220a.htm

BEFORE (2002~2012年度適用)

11細目17区分

298細目

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情報学の分野 ― 系・分野・分科・細目表から

AFTER (2013~2012年度適用)

319細目 http://www.jsps.go.jp/j‐grantsinaid/02_koubo/saimoku.html

21細目13区分

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分科 細目名 キーワード(記号)

情報学基礎情報学基礎理論

(1) 計算理論、(2) オートマトン理論・形式言語理論、(3) プログラム理論、(4) 計算量理論、(5) アルゴリズム理論、(6) 暗号系、(7) 離散構造、(8) 計算論的学習理論、(9) 量子計算理論、(10) 数理論理学

数理情報学(1) 最適化理論、(2) 数理ファイナンス、(3) 数理システム理論、(4) システム制御理論、(5) システム分析、(6) システム方法論、(7) システムモデリング、(8) システムシミュレーション、(9) 組み合わせ最適化、(10) 待ち行列論

統計科学(1) 調査・実験計画、(2) 多変量解析、(3) 時系列解析、(4) 分類・パターン認識、(5) 統計的推測、(6) 統計計算・コンピュータ支援統計、(7) 統計的予測・制御、(8) モデル選択、(9) 医薬生物・ゲノム統計解析、(10) 行動計量分析、(11) 空間・環境統計、(12) 統計教育、(13) 統計的品質管理、(14) 統計的学習理論、(15)社会調査の計画と解析、(16) データサイエンス

計算基盤計算機システム

(1) 計算機アーキテクチャ、(2) 回路とシステム、(3) LSI設計技術、(4) リコンフィギャラブルシステム、(5) 高信頼アーキテクチャ、(6) 低消費電力技術、(7) ハード・ソフト協調設計、(8) 組み込みシステム

ソフトウェア(1) プログラミング言語、(2) プログラミング方法論、(3) プログラミング言語処理系、(4) 並列・分散処理、(5) オペレーティングシステム、(6) 高信頼システム、(7) 仮想化技術、(8) ソフトウェアセキュリティ、(9) クラウドコンピューティング基盤、(10) ソフトウエア工学、(11) 仕様記述・検証、(12) 開発環境、(13) 開発管理

情報ネットワーク(1) ネットワークアーキテクチャ、(2) ネットワークプロトコル、(3) モバイルネットワーク、(4) オーバレイネットワーク、(5) センサーネットワーク、(6) トラフィックエンジニアリング、(7) ネットワーク運用技術、(8) ユビキタスコンピューティング、(9) サービス構築基盤技術、(10) 情報家電システム

マルチメディア・データベース

(1) データモデル、(2) 関係データベース、(3) データベースシステム、(4) マルチメディア情報獲得、(5) マルチメディア情報処理、(6)マルチメディア情報表現,(7) 情報検索、(8) 構造化文書、(9) コンテンツ流通・管理、(10) 地理情報システム、(11) メタデータ

高性能計算 (1) 並列処理、(2) 分散処理、(3) グリッド・クラウドコンピューティング、(4) 数値解析、(5) 可視化、(6) コンピュータグラフィクス、(7) 高性能計算アプリケーション

情報セキュリティ(1) アクセス制御、(2) 個人識別、(3) 暗号、(4) 認証、(5) セキュリティ評価・監査、(6) ウィルス対策、(7) ネットワークセキュリティ、(8) 不正アクセス対策、(9) ソフトウェア保護、(10) プライバシー保護、(11) 情報フィルタリング

人間情報学認知科学

(1) 進化・発達・学習、(2) 認知・記憶・教育、(3) 思考・推論・問題解決、(4) 感覚・知覚・感性、(5) 感情・情動・行動、(6) 認知心理学、(7) 比較認知心理学、(8) 認知哲学、(9)脳認知科学、(10) 認知言語学、(11) 行動意思決定論、(12) 認知工学、(13) 認知考古学、(14) 認知モデル、(15) 社会性、(16) 法と心理学、(17) 安全・ヒューマンファクターズ

知覚情報処理(1) パターン認識、(2) 画像情報処理、(3) コンピュータビジョン、(4) コンピュテーショナルフォトグラフィ、(5) 人間計測、(6) 知的映像編集、(7) 視覚メディア処理、(8) 画像データベース、(9) 音声情報処理、(10) 音響情報処理、(11) 音声音響データベース、(12) 情報センシング、(13) センサ融合・統合、(14) センシングデバイス・システム、(15) 接触センシング処理

ヒューマンインタフェース・インタラクション

(1) ヒューマンインタフェース、(2) マルチモーダルインタフェース、(3) ヒューマンコンピュータインタラクション、(4) CSCW、(5) グループウエア、(6) バーチャルリアリティ、(7) 拡張現実、(8) 複合現実感、(9) 臨場感コミュニケーション、(10) ウェアラブル機器、(11) ユーザビリティ、(12) 人間工学

知能情報学(1) 探索・論理・推論アルゴリズム、(2) 機械学習、(3) 知識獲得、(4) 知識ベースシステム、(5) 知的システムアーキテクチャ、(6) 知能情報処理、(7) 自然言語処理、(8) 知識発見とデータマイニング、(9) オントロジー、(10) ヒューマンエージェントインタラクション、(11) マルチエージェントシステム

ソフトコンピューティング (1) ニューラルネットワーク、(2) 遺伝アルゴリズム、(3) ファジィ理論、(4) カオス、(5) フラクタル、(6) 複雑系、(7) 確率的情報処理

知能ロボティクス(1) 知能ロボット、(2) 行動環境認識、(3) モーションプランニング、(4) 感覚行動システム、(5) 自律システム、(6) ディジタルヒューマンモデル、(7) 実世界情報処理、(8) 物理エージェント、(9) インテリジェントルーム

感性情報学(1) 感性デザイン学、(2) 感性表現学、(3) 感性認識学、(4) 感性認知科学・感性心理学、(5) 感性ロボティックス、(6) 感性計測評価、(7) あいまいと感性、(8) 感性情報処理、(9) 感性データベース、(10) 感性インタフェース、(11) 感性生理学、(12) 感性材料製品、(13) 感性産業、(14) 感性環境学、(15) 感性社会学、(16) 感性哲学、(17) 感性教育学、(18) 感性脳科学、(19) 感性経営学

情報学フロンティア 生命・健康・医療情報学

(1) バイオインフォマティクス、(2) ゲノム情報処理、(3) プロテオーム情報処理、(4) コンピュータシミュレーション、(5) 生命情報、(6) 生体情報、(7) ニューロインフォマティクス、(8) 脳型情報処理、(9) 人工生命システム、(10) 生命分子計算、(11) DNAコンピュータ、(12) 医療情報、(13) 画像診断、(14) 遠隔診断治療、(15) 保健情報、(16) 健康情報、(17) 医用画像、(18) 細胞内ロジスティクス

ウェブ情報学・サービス情報学

A〔ウェブ情報学〕(1) ウェブシステム、(2) ウェブコンピューティング、(3) ソーシャルウェブ、(4D) セマンティックウェブ、(5) 推薦システム,(6) ウェブサービス、(7) ウェブマイニング、(8) ウェブインテリジェンス、(9) 社会ネットワーク分析、(10) ネットワークコミュニティ

B〔サービス情報学〕

(11) サービス工学、(12) サービスマネジメント、(13) サービス品質、(14) 待ち行列、(15) ビジネスモデル、(16) サービス指向アーキテクチャ、(17) 知識マネジメント、(18) 教育サービス、(19) 医療・福祉サービス、(20) 高度交通システム、(21) 金融サービス、(22) 社会・環境サービス、(23) スマートグリッド、(24) 技術マネジメント

図書館情報学・人文社会情報学

A

〔図書館情報学〕(1) 図書館学、(2) 情報サービス、(3) 図書館情報システム、(4) ディジタルアーカイブズ、(5) 情報組織化、(6) 情報検索、(7) 情報メディア、(8) 計量情報学・科学計量学、(9) 情報資源の構築・管理

B〔人文社会情報学〕

(10) 情報倫理、(11) メディア環境、(12) 文学情報、(13) 歴史情報、(14) 情報社会学、(15) 法律情報、(16) 情報経済学、(17) 経営情報、(18) 教育情報、(19) 芸術情報、(20) 医療情報、(21) 科学技術情報、(22) 知的財産情報、(23) 地理情報、(24) 地域情報化,

学習支援システム(1) メディア・リテラシー、(2) 学習メディア、(3) ソーシャルメディア、(4) 学習コンテンツ開発支援、(5) 学習管理システム、(6) 知的学習支援システム、(7) 遠隔学習、(8) 分散協調学習支援システム、(9) プロジェクト型学習支援システム、(10) e-ラーニング、(11) 運用・評価

エンターテインメント・ゲーム情報学

(1) 音楽情報処理、(2) 演奏支援、(3) 3Dコンテンツ・アニメーション、(4) ゲームプログラミング、(5) ネットワークエンタテインメント、(6) メディアアート、(7) インタラクティブアート、(8) ディジタルアーカイブズ、(9) デジタルミュージアム・ヴァーチャルミュージアム、(10) 情報文化

情報学の分野 ― 系・分野・分科・細目表から

http://www.jsps.go.jp/j‐grantsinaid/02_koubo/saimoku.html

ハードウェア・ソフトウェアによってコンピュータを構成し,コンピュータをデジタル情報ネットワークで相互接続して,種々の目的に使用する基盤を実現するための研究を包含する

人間に関わる情報処理を解明し,人間のもつしなやかさで知的な情報処理技術に関わる研究を包含する.

情報技術を生命現象のモデリングや生体・健康に関わる情報の管理,インターネット,図書館,教育,エンターテインメントなどいろいろなテーマに広げる研究を包含する.

情報学研究に共通する基礎的な話題についての数理理論的取り組みを包含する.

説明書 JSPS HP

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人工知能研究者人工知能研究者

人間のしている知的行為に関心を持つ

それをコンピュータで再現してみようとするとんでもない人たち

1956年に旗揚げ

日本では約3000人?

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人工知能とは?人工知能とは?

知能をもつメカ

心をもつメカ

イメージ→ ロボット ‐ 映画『ロボット』公式サイト

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人工知能の過去,現在,(未来)

http://www.ii.ist.i.kyoto‐u.ac.jp/?p=3333&lang=ja,http://www.ii.ist.i.kyoto‐u.ac.jp/?p=3351&lang=ja

Autonomous Vehicles‐ Lego Robots (1998 ‐)‐ European Land‐Robot Trial (2006‐)  (original source not found)‐ DARPA Urban Challenge (2007‐)‐The Microtransat Challenge : a transatlantic race of fully autonomous sailing boats. (2006‐)‐ Aerial Robotics (Sept. 28, 2011)Chess (competition ended)‐ Deep Blue defeated Gary Kasparov on May 11th, 1997Education‐ STEM Grand Challenge to develop adaptive, generalizable intelligent tutors (June 5, 2011‐)‐ Hewlett Foundation: Improve Automated Scoring of Student Essays (Jan, 2012)Face Recognition‐ the Face Recognition Vendor test (FRVT) (2002‐)Go‐ コンピュータ囲碁の挑戦Language Learning and Understanding‐ Loebner Prize (1990‐)‐ IBM WatsonLunar Robotics‐ NASA Prize for Digging Moon Dirt (September 20, 2005)‐ Google Lunar X Prize (2007‐)Medical Diagnosis and Monitoring‐ Nokia Sensing X Challenge (may 24, 2012)Rescue Operations‐ Robocup Rescue (2001‐)Robotics‐ The DARPA Robotics Challenge (October 2012‐)将棋‐ 世界コンピュータ将棋選手権,コンピュータ将棋プロジェクトShredder Challenge‐ DARPA Shredder Challenge (October 27th‐December 2nd, 2011; solved)Soccer‐ Robocup (1997 ‐)東大入試‐ 国立情報学研究所人工頭脳プロジェクト「ロボットは東大に入れるか」(2011‐)

AAAI>AITopics>Grand Challenges in AIをもとに作成.

AIのグランドチャレンジ

Conceptual ‐‐ Turing Test (1950)

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人工知能とともに35余年

http://www.ii.ist.i.kyoto‐u.ac.jp/?p=3333&lang=ja,http://www.ii.ist.i.kyoto‐u.ac.jp/?p=3351&lang=ja

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スーパー知能たち

1997年: Deep Blueが世界チェスチャンピオンG. Kasparovを破る… Source: IBM Deep Blue, wikipedia

1997年: Robocup公式大会開始(H. Kitano)… Source: robocup.org,  robocup.or.jp, Wikipedia

1997年: Mars Pathfinder成功… Source: NASA Mars Pathfinfer, Wikipedia

1999年: ロボットペットSONY AIBO発売… Source: SONY AIBO, Wikipedia

1999年: OpenCVプロジェクト公式立ち上げ… Source: OpenCVWiki,wikipedia

2000年: Honda ASIMO公開… Source: Honda ASIMO, Wikipedia

2004年: Mars Exploration Rovers火星で作業開始… Source: NASA‐JPL

2010年: Google  Driverless Car… Source: Wikipedia, Sebastian Thrun’s home page, 3P

2010年: Kinect発売… Source: xbox.com, Wikipedia

2011年: IBM WatsonがJeopardy!でチャンピオン2人に勝利… Source: IBM Watson, Wikipedia

2011年: iPhone Siriリリース… Source: Apple, Wikipedia

2011年: Google Voice Search… Source: Google

2012年: Zenが五子局,四子局で武宮正樹九段に勝利… Source:  エンタテインメントと認知科学研究ステーション

2012年: Google Glass プロジェクト… Source:  Project Glass

2012年: NTT DOCOMOしゃべってコンシェル… NTT DOCOMO

その他: Smarter than You Think (New York Times) 

公開 邦題 原題 備考 Trailers Wikipedia

1968 2001年宇宙の旅2001: A Space Odyssey

HAL9000http://www.youtube.com/watch?v=uU4TQ1NTo50

http://ja.wikipedia.org/wiki/2001%E5%B9%B4%E5%AE%87%E5%AE%99%E3%81%AE%E6%97%85

1977 スターウォーズ Star Wars C-3PO, R2-D2http://www.starwars.com/

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA

1982 ブレードランナー Blade Runner レイチェル,ほかhttp://wn.com/Trailer_Blade_Runner

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%8A%E3%83%BC

1984 ターミネーター The Terminator ターミネーターhttp://wn.com/terminator_1_trailer

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%8D%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC_(%E6%98%A0%E7%94%BB)

1987 ロボコップ RoboCop(サイボーグ),警官ロボット

http://movies.yahoo.com/movie/robocop/

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%9C%E3%82%B3%E3%83%83%E3%83%97

1993 ウォー・ゲーム War GamesWOPR:War Operation Plan Response

http://wn.com/trailer_war_games

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0_(%E6%98%A0%E7%94%BB)

1994 ディスクロージャー Disclosure エンジェルhttp://www.cinemagia.ro/trailer/disclosure‐hartuire‐sexuala‐5931/

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC_(%E6%98%A0%E7%94%BB)

1998 アンドリューNDR114 Bicentennial ManAndrew, a new NDR-114 robot

http://www.filmsnmovies.com/video/13004/bicentennial_man_trailer/

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%BCNDR114

1999 マトリクス The Matrix コンピュータhttp://trailers.apple.com/trailers/wb/thematrix/trailer/

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9_(%E6%98%A0%E7%94%BB)

2001 A.I. A.I. Artificial Intelligence

少年型ロボット:デイビッドhttp://wn.com/artificial_intelligence

http://ja.wikipedia.org/wiki/A.I.

2002 マイノリティレポート Minority Report探索用昆虫型ロボット,ユーザインタフェース

http://wn.com/minority_report_official_trailer

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%8E%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88

2004 アイ,ロボット I, ROBOT ヴィキ,サニーhttp://trailers.apple.com/trailers/fox/i_robot/trailer3/ap_lg.html

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4,%E3%83%AD%E3%83%9C%E3%83%83%E3%83%88

2009 Astro boy ATOM Astro boy Astro boyhttp://www.bing.com/videos/watch/video/astro‐boy‐trailer/5farfvx

http://ja.wikipedia.org/wiki/ATOM_(%E6%98%A0%E7%94%BB)

2009 アバター Avatar (テレイグジスタンス)http://movies.foxjapan.com/avatar/

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%90%E3%82%BF%E3%83%BC

2009 サロゲート Surrogate (テレイグジスタンス)http://trailers.apple.com/trailers/touchstone/surrogates/

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%AD%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%88_(%E6%98%A0%E7%94%BB)

最近の話題 ヒントは人々の心の中にあり. 映画のなかのAI

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これまでのAI すごいすごい

すごい

すごいすごい

すごい

すごい

すごい

すごいすごい

すごい

すごいすごい

すごい

すごいすごい

すごい

すごい

すごい

すごいすごい

すごい

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スーパー知能のダークサイドスーパー知能のダークサイド

技術の乱用 … 悪意,善意

責任能力の破たん … 製造者,所有者,使用者

モラルの危機 … SIが解決

人工物への過度の依存 … 人類は脆弱に

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シンギュラリティ(技術的特異点)シンギュラリティ(技術的特異点)

人工知能の知性が(それを作りだした)人間の知性を超える日.

IEEE Spectrum 2008年6月号http://spectrum.ieee.org/biomedical/ethics/signs‐of‐the‐singularity

“The AI Scenario: We create superhuman artificial intelligence (AI) in computers.”

“The IA Scenario: We enhance human intelligence through human‐to‐computer interfaces‐‐that is, we achieve intelligence amplification (IA).”

理想郷の恐怖

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で,どうしよう?で,どうしよう?

杞憂である.そのようなことはないと論破できる.

抵抗運動を起こす(ネオ・ラッダイト運動).

研究者としての新しい道を探る.

AIに共感する力を持たせる.

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これからのAI

君がいてよかった!

「すごい」と言わせるAIから「君がいてよかった」と言ってもらえるAIへ

• サービス• プレゼンス• 共感

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DeepBlue,あから2010,Zen

チェス,将棋,囲碁の面白さを教える.

IBM Watson クイズの回答だけでなく,出題まで手伝ってくれる.

Siri 楽しく丁寧に教えてくれる外国語教師.

(東大に合格するAI) 勉強の面白さを教えてくれる.出題と採点と講評を行う.

これまでのAI:能力の高さ

これからのAI:共感力の強さ

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共感共感

困ったなあ何かあったの?

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人工知能に共感力を持たせることができるか?人工知能に共感力を持たせることができるか?

→「機械に心をもたせることができるか?」

機械は心をもてない (Hubert Dreyfus,…).

メディアの等式 (Byron Reeves, Clifford Nass) 

心は心を見つけ出す, 志向姿勢 (Daniel Dennet)

脳が作り出す心 (最近の認知神経科学).

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心はどこにあるのか心はどこにあるのか

わたしたちはすでに心について十分知っていて,その結果,この世の中の「心でないもの」と「心」とを区別するということが,私たちが心について認識するための一つの方法であるということをわかっているのだから p. 12

わたしたちはひとりひとりが自分の心を内側から知っていて,同じ心を内側から知る人はふたりといない p. 13

ダーウィン型生物:現場でフィールド・テストを受け[生き残った],もっともすぐれた設計をもつモノ p. 149

幸運にも賢明な行動を偶然に好む「強化因子」をもっており,選択肢の中から有利な行動を選ぶことが[できた]生物はさまざまな行動を生み出しては一つずつテストして環境に立ち向かい,ようやく役に立つものをみつけた.…スキナー型生物 p. 149‐151

ポパー型生物は,行為の選択肢を事前に検討する内部的選択環境をもつ.ポパー型生物は[最初から]洞察的に(偶然に頼るよりは安全に)行動する. P.157

グレゴリー型生物は(文化的)環境から心的道具を持ちこむ.これらの道具は,生成とテストを改良する. P. 175

私たち人間は,洞察力に満ちた学習をすばやく行う能力がある. p. 222

人間が高い知性を持っているのは,自分の認知作業を,可能な限り環境そのものにゆだねてしまう習慣があるためである.つまり,外界に作った一連の周辺装置に,心(いわば知的活動)を代行させてしまうのである. p. 225

私たち人間は知的活動を身につける途上で,文化遺産からさまざまな思考の道具を獲得するが,なかでも重要なのは,いうまでもなく言葉である. p. 245

ダニエルデネット(著),土屋俊(訳),心はどこにあるのか,草思社,1997.

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脳と心的世界脳と心的世界

脳には,他のあらゆる器官から自らを際立たせるような,特別で神秘的な特性があります.それは脳が精神の座であり,私たちがこの世界においてまさにいま私たち自身であるという感じ(feeling)を,何らかの形で生み出しているということです.このようなことがどのようにして起きるのか ― 物質がどのようにして精神になるのか ― を理解しようとすること,それが心身問題(mind‐body problem)です. p. 63

私たちはそれぞれただひとつの身体に存在し,突き詰めればそのような身体が私たちの意識をひとまとまりに結びつけているということになります. p. 109

あなただけがあなたの情動を感じることができるのです. p. 157

脳には四つの「基本情動指令システム」があるようです.以下の項では,このようなシステムを説明するのに,SEEKING, RAGE, FEAR, PANICという,パンクセップが名付けた述語を使います. p. 169

SEEKING(探索)システムは周囲の世界に対する私たちの関心を活性化させるような覚醒(arousal)およびエネルギー

を供給します.知覚面において,このシステムは,私たちが環境を探索し諸対象とかかわれば何か「良い」ことがおきるだろう,という感じを生み出します. p. 169

意識というものの本質は関係性ということになります.「あれとの関係において私はこう感じる」ということ p. 399

自己というものは主観的にしか知覚することができません.こころが物質的な対象として外部から観察されると,心の主体は文字通りみえません.しかし,外部からの視点は,心の主体の物質的相関物を客観的に研究することを可能にし,このことはその機能的組織化を浮き彫りにするのに役立ちます. p. 405

マーク・ソームズ,オリヴァー・ターンブル(著),平尾和之(訳),脳と心的世界,星和書店,2007.

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心をつくる心をつくる

脳が外部世界についてどれほど多くのことを意識されぬまま知っているかを示した.これはとりわけ連合学習の結果として脳が知っていることについて当てはまる.これによって知覚や行為は容易なものとなる.私たちが世界と関わるのを助けるために獲得された知識のすべてが意識に上るわけではない.以下で「人間は未来を予測するために学習する」というとき,そうと意識して慎重にやっているものではないということは覚えておく必要がある. p. 115

第5章 私たちが知覚する世界とは現実と対応した幻想である. P. 142

私たちは大半の時間を自分の脳が作り出した心の世界の中で過ごしている. p. 206 

私たちの脳が成し遂げた最高の偉業は,心と心の間にコミュニケーションを成り立たせることに尽きる. p. 206

私が何かをあなたに伝えようとするときも,あなたの考えそのものは私の心の中にはないが,私の脳は推察と予測を通じてあなたの考えのモデル(=表象)を私の心の中に作り上げる.結果,私の心の中には(1)私の考えと(2)あなたの考えのモデルの二つが存在することになる p. 216

はるか昔には私たちの先祖たちもまた孤独だった.かれらには物理世界のモデルは構築できても,それを他者と共有できなかった. p. 230

私たちは物理世界に埋め込まれているのと同じく,他者の心的世界に埋め込まれている.今やっていること,考えていることは私たちが関わり合っている人たちによって形作られている.だがこれは私たちが自己を経験するやり方ではない.私たちは自己を固有の心をもった動作主体として経験している.これは脳が創り出す究極の錯覚である. p. 237

脳が創るこの究極の錯覚 ― 自分は社会的世界から独立した自由な動作主体であるという感覚 ― によって,私たちは個人の世界よりずっと豊かな社会と文化を協力して作り上げるのである. p. 248

クリス・フリス(著),大堀壽夫(訳),心をつくる,岩波書店,2009.

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心をもつメカは実現できるか?心をもつメカは実現できるか?

機械みたいな人間人間みたいな機械

脳が作り出す心

AI

クラウドにつながった心たち

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共有仮説共有仮説

共有基盤が大きいほど共感も高まる.

思考基盤

知覚基盤

身体基盤

生命基盤

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タイのマーケットタイのマーケット

何が起きている?コンピュータにもわかるようになってほしい

知識に基づく理解古典AIの限界

言語ゲームヴィトゲンシュタインエスノグラフィ

アナリシス計測技術の進歩整理指標も

シンセシスロボットなどによる再現新しいサービス

ゲームデザイン参加者の参加意図した効果シンセシス

デザイン

アナリシスよりよいサービスの枠組み

インタラクション・ゲーム・デザイン

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会話知能会話知能

I have a problem

May I help you?

Problem Solving

Intelligence

EmotionalIntelligence

ConversationalIntelligence

SocialIntelligence

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Augmented Conversation  Environment

Conversation in the physical environment Conversation in the virtual environmentICIE:  Immersive Collaborative Interaction Environment

Multiparty conversation recorder

Eye tracker

Eye tracker (wearable)

Polygraph Optical motion capture systems

Cluster computer

IMADE: Interaction Measurement, Analysis, and Design Environment

SmartInFill

研究体制研究体制

Synthesis

Annotation tool

Analysis

Design

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進行中のプロジェクト進行中のプロジェクト

Virtual Basketball

Tele presence

Simulated Crowd

Group Chasing

VirtualizationLearning by mimicking

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心をもつメカの構成概念図心をもつメカの構成概念図

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知の構造化のための共有基盤知の構造化のための共有基盤

・分野の常識「他の分野とどうかかわっているか?」「他の分野との違いは?」「この分野は何をめざしているのか?」「この分野にはどのように発展してきたか?」「この分野の主要な発見は何か?」「どういう人がどういう取り組みをしてきたか?」「主要なコンセプトは?」「主要な手法とその特色,限界は?」「この問題を扱うにはどの方法がいいのだろう?」「すでに解けている問題は?,まだ解けてない問題は?」「社会にどのようなメリットをもたらすか?」

・言葉がわかること「この論文はどのような問題に取り組んでいるか?」「この論文の主要な成果は何か?」「この論文は何が新しいと主張しているのか?」「論文の要旨は?」「ニューラルネットのルーツはどの論文?」

・人間の基本的な知覚目の前に見えているものざわざわという音硫黄のにおい重さ,軽さ柔らかさ,手触り痛い!急いで読んで!今忙しい,手も付けられない!

・論文を読む力 シンボルグラウンディング「どんな風にして実現したのだろう?」「この論文の限界は?」「この論文がもたらすインパクトは?」「これってどう言えばいいの?」

・論理的思考力「この論文のロジックはつじつまが合っているか?」「この論文の主張は信頼できるか?」「この論文のキモ(核心)は?」「ピンと来ない」「なんだか怪しげだ」「類似のアプローチの共通点と相違点」

・価値観「分野に顕著な影響を与えるのか?」「この論文は面白いのか?」「将来の発展性は?」「どれが重要?」

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まとめまとめ

知の構造化:研究者の日常の活動 人工知能:人のすることの人工物による再現 人工知能の発展の歴史歴史 スーパー知能 スーパー知能のダークサイド シンギュラリティ 共感力,心をもつこと 心をもつ人工物は可能か? 共有仮説 知の構造化で共有されるべきこと

私心

想像