総合学科のキャリア教育が...

All rights reserved Recruit Co.,Ltd. 2015 1

All rights reserved Recruit Co.,Ltd. 2016 .

2 0 1 7 . 1 0 . 1 3

株式会社リクルートマーケティングパートナーズ

『キャリアガイダンス』編集顧問角田浩子

90

第18回関東地区高等学校総合学科教育研究大会

総合学科のキャリア教育がこれからの日本をつくる教育改革がめざしているのは


会社紹介

（2012年に分社化）

生徒一人ひとりが、主体的に学ぶきっかけ作りを進路選択支援、学習支援の両面からサービスを提供しています。

はかる

わかるいかす

“授業がわかる！”を増やす

自分を知る

情報を集める

整理をする

“なりたい自分”の発見


媒体紹介

高校生の主体的な進路選択をサポートする先生のための高校進路指導・キャリア教育の専門誌

キャリアガイダンス（年5回発行）

全国の高校の校長・教頭・副校長・進路指導主事先生あてに郵送

高校生の保護者のためのキャリアガイダンス(年１回・毎年４月発行)

クラス担任のためのキャリアガイダンス

(年5回発行)

キャリアガイダンス@メール

(月2回配信)

＊お問合せは、弊社担当スタッフまでご連絡ください。

ひとり一人の主体的な進路選択への支援（偏差値による単なる受験指導や就職あっせんではない真の進路指導）

1969年創刊以来のメッセージ


自己紹介

1981年リクルート入社以来キャリアガイダンス編集一筋進学指導・就職指導・高校進路指導高校キャリア教育高校教育そのもの

取材・編集人生のなかでの衝撃のひとつ総合学科の誕生

編集者としてお話しさせていただきます



今日、お話させていただく内容の流れ

総合学科のキャリア教育の現在

と今後

４

高大接続改革本当に実現へ?

総合学科とキャリア教育のいままで

次期学習指導要領が求めること

１


1993年の特集タイトルは・・・

生徒が選べる新カリキュラム(来年度からの)学習指導要領では「多様な各教科・科目を設け

生徒が自由に選択履修するよう配慮」学校選択→生徒選択選択幅の拡大それを補う

ガイダンス・カウンセリングの充実が打ち出されている


なかでも総合学科は・・・

特色①将来の職業選択を視野に入れた自己の進路への自覚を深めさせる学習を可能にする特色②生徒の個性を生かした主体的な学習を通して、学ぶことの楽しさや成就感を体験させる学習を可能にする

現在すべての高校に求められていることAll rights reserved Recruit Co.,Ltd. 2016 .

どんな問題意識から生まれたのか

産業構造・就業構造が急激に変化する現代では、中学卒業時に将来の進路について一部の生徒が明確な見通しを持たないことを、自己の進路に対する意識が希薄であるとして一概に否定的にとらえるのではなく、高校におけるさまざまな学習や活動を通して、自己の能力や適性を見出していこうとする積極的な契機としてとらえることが必要である青年期のモラトリアムを肯定的にとらえた



総合学科黎明期の取材の思い出

「きみたちみたいに目標をはっきり自分で言えるのは平均的な生徒なの?」「平均的な生徒なんていませんよ」

晴海総合高校で「先生たちのほうが総合学科のことわかって

ないんですよ」X高校sで(複数いまも?)

ラーメンの研究の旅へ無職の卒業生に誇り氏家高校で


総合的な学習の時間

「産業社会と人間」をお手本にそして出発点として始まった


こんな特集つくったことがあります


1998年いまから20年前です

自分で考えられない自分から動けない自分で決められないこんな生徒たちが

思わず自ら動きたくなる「進路学習のプロデュース・ノウハウ集」



紹介事例は総合学科の「産業社会と人間」ばかり!

兵庫県立神戸甲北高校社会人講演会

少人数の班別講話会形式講師選定・依頼・事前打ち合わせは生徒

当日の運営も生徒(司会・書記・スクリーン・アンケートもろもろ)



大阪府立松原高校企業見学

企業見学の事前学習として社会人講演会を生徒企画で

企業見学先とのコンタクトは生徒!質問は事前に生徒の話し合いで準備感想を見学班ごとに壁新聞作成・発表

クラスメイトが評価



佐賀県立神崎清明高校進路研究

自分の将来についてテーマを設定それに関する社会人インタビュー実施インタビュー先探し・依頼も自分レポート作成・クラス内報告会クラス代表による発表会


そして探究の原型も・・・2001年の記事から

和歌山県立和歌山高校3年次の総合学習は課題研究

教員が開講講座で大テーマ提示・学校周辺の地域や城を訪ねそれらを多角的に学

ぶことにより日本の文化の原点を学ぶ

・休耕田を借りて農作物をつく目自然体験をする・・

ひとりひとりがさらにテーマ設定



さてこのころ・・・

キャリア教育紆余曲折の歴史が始まります

最初の定義覚えていますか?1999年


定義の変遷見ていきましょう

「望ましい職業観･勤労観及び職業に関する知識や技能を身につけさせるとともに、自己の個性を理解し、主体的に進路を選択する能力･態度を育てる教育」中央教育審議会「初等中等教育と高等教育との接続の改善について（答申）」（平成11年）「望ましい」に現場の反発が・・・雇用可能性に焦点があたってしまった


2004年＝キャリア教育元年の定義

「児童生徒一人一人のキャリア発達を支援し、それぞれにふさわしいキャリアを形成していくために必要な意欲･態度や能力を育てる教育」

端的には

「勤労観･職業観を育てる教育」キャリア教育の推進に関する総合的調査研究協力者会議報告書（平成16年)

勤労観･職業観の育成のみに焦点が絞られてしまった進学校は関係ないという反応

All rights reserved Recruit Co.,Ltd. 2014.

これらの反省のうえに2011年最新定義

キャリア教育とは

一人一人の社会的・職業的自立に向け、

必要な基盤となる能力や態度を育てること

を通して、キャリア発達を促す教育

職業教育とは

一定または特定の職業に従事するために

必要な知識、技能、能力や態度を育てる教育中教審キャリア教育・職業教育特別部会の定義(平成23年)



だめおし定義

キャリア教育とは

• 子どもたちが、社会の一員としての役割を果たす

とともに、それぞれの個性、持ち味を最大限発揮

しながら、自立して生きていくために必要な能力

や態度を育てる教育である

文科省:キャリア教育に関する報告書「学校が社会と協働し

て一日も早くすべての児童生徒に充実したキャリア教育を

行うために」の再定義(2011年12月)


わたし(高校の先生からもお聞きして)の定義

これからの社会を

幸せにその人らしく

生きていくことができるための教育

これからの社会を

自分もほかの人も幸せにその人らしく

生きていける社会に

していこうと考え

動いていける人を育てる教育


キャリア教育はこんなふうに進展?

自分探しの旅

目標(多くは職業)を決めてのキャリアプラン

インターンシップ(のみ)

総合的な学習の時間(のみ)の体系的設計

それでも偏差値や教師主導による振り分け指導

よりずっと進みました・・・


キャリア教育を先導してきた総合学科

学校全体で取り組むのが7割超えは総合学科のみ



総合的な学習の時間や学校設定科目で実施


3割強がキャリア教育の評価方法を策定・運用


今後への意欲もダントツ高く


しかしながら・・・もっとも苦しんでいるのも総合学科

教員の「負担」「知識・理解不足」「指導力不足」

生徒の意欲・学力の欠如



学習指導とキャリア教育の対立構造のなかで総合学科は

学習指導キャリア教育

受験指導にいきづまり・補講/補習・生徒の疲弊感／教師の疲弊感・塾依存

キャリア教育の取り組みに負担・就業支援（インターンシップ）・職場見学・職業人インタビュー・成果が曖昧

学力向上社会的

職業的自立


「キャリア教育」２つの視点

＜これからの社会＞

・情報化社会から知識基盤社会へ・変化の激しい、予測できない社会・グローバル化、多極化

個人のキャリア形成が定まらなくなった

“個の時代”

自分の将来を見通し、デザインし続けられる（社会人になっても）

自分の生き方を、社会を意識して考える１

一市民として社会とのつながりを伝える

主体的な学び、多様性・協働性とコミュニケーション力の修得

社会で働く上で必要な力＝生きる力を身につける２


どちらもカリキュラムのなかで両立・実現できる!

生き方について考える

日々の教科学習・総合学習の中で育むアクティブラーニング型授業総学の時間、産業社会と人間

社会とのつながりから動機づけ総学の時間、産業社会と人間、LHR

生きる力を身につける

これからの社会を生き抜くために必要な

資質・能力

生徒の状態

１

２


だから新しい時代に向けての

高大接続改革

http://jp.fotolia.com/id/448877






高大接続改革はこんな議論から始まっています

これからの時代においては、知識・技能とともに、変化に対応して自ら課題を設定し、答えのない問題に解を見い出し、他者と協調するなどしつつ、実行、実現していくことのできる力などが特に重要である。大学入学者選抜においては、各学校段階を通じたこのような能力等の育成が促進されるよう、大学入学志願者の能力、意欲、適性等を多面的・総合的に評価するものに転換していくことが求められる。

中央教育審議会高大接続特別部会第16回

2014.6.20資料より抜粋

これからの時代においては、知識・技能とともに、変化に対応して自ら課題を設定し、答えのない問題に解を見い出し、他者と協調するなどしつつ、実行、実現していくことのできる力などが特に重要である。大学入学者選抜においては、各学校段階を通じたこのような能力等の育成が促進されるよう、大学入学志願者の能力、意欲、適性等を多面的・総合的に評価するものに転換していくことが求められる。

中央教育審議会高大接続特別部会第16回

2014.6.20資料より抜粋


新たに定義された学力の三要素

（１）十分な知識・技能（２）それらを基盤にして答えが一つに定まらない問題に自ら解を見いだしていく思考力・判断力・表現力等の能力（３）これらの基になる主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度

（１）十分な知識・技能（２）それらを基盤にして答えが一つに定まらない問題に自ら解を見いだしていく思考力・判断力・表現力等の能力（３）これらの基になる主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度

「高大接続改革」の必要性

学力の３要素を多面的に評価する

高校までに培った力を更に向上･発展させ、社会に送り出すための

学力の３要素を育成する

● 国際化、情報化の急速な

進展 → 社会構造も急速

に、かつ大きく変革。

● 知識基盤社会のなかで、

新たな価値を創造していく

力を育てることが必要。

● 社会で自立的に活動して

いくために必要な「学力の

３要素」をバランスよく育

むことが必要。

【学力の３要素】

① 知識・技能の確実な習得

②（①を基にした）思考力、

判断力、表現力

③ 主体性を持って多様な

人々と協働して学ぶ態度

高等学校教育・大学教育・大学入学者選抜の一体的改革（高大接続改革）

35 All rights reserved Recruit Co.,Ltd. 2016 .

入試改革？高大接続改革

高校教育、大学教育、大学入学者選抜

三位一体の「教育改革」

日本の教育が変わります。



高大接続改革の進捗状況について（要約） 2017.7.13発表2017.7.13 文部科学省「高大接続改革の進捗状況について」より作成

① 高等学校教育改革

教育課程の見直し • 次期学習指導要領【答申／平成28年12月】

高校は平成29年度に改訂予定

学習・指導方法の改善と教員の指導力の向上

• 「主体的・対話的で深い学び」へ• 教員の資質・能力の向上【答申／平成27年12月】

192回臨時国会で成立「教育公務員特例法等の一部を改正する法律案」（教特法、免許法、教員研修センター法の一部改正）

多面的な評価の推進 • 「高校生のための学びの基礎診断」の実施

方針を策定

• 「キャリア・パスポート（仮称）」の調査研究事業を実施

② 大学入学者選抜改革

「大学入学共通テスト」の導入• 国語・数学で記述式問題導入• 英語は4技能を評価するため外部の検定試験活用• 以上を定める「大学入学共通テスト」の実施方針決定

個別大学の入学者選抜の改革 • 新たなルール設定や調査書・提出書類の改善等• 大学入学者選抜実施要項の見直しに係る予告決定

③ 大学教育改革

「三つの方針」に基づく質的転換 • 平成29年度から施行

認証評価制度の改善 • 平成30年度から認証評価に反映


「新テスト」の主な概要について

ポイント

１

「新テスト」に関する事項

➊ 新テストの名称を変更

「高校生のための学びの基礎診断」（仮称）

「大学入学共通テスト」（仮称）

高等学校基礎学力テスト（仮称）

大学進学学力評価テスト（仮称）

➋ 国語、数学は「記述式」を導入

全教科マークシート方式【国語】 80～120文字３問程度【数学】数式、問題解決の方略など３問程度

※ 地歴・公民、理科分野も2024年度から

2017.5.16 文部科学省「高大接続改革の進捗状況について」より作成

➌ 英語の資格・検定試験の活用へ

2023年まで共通テストと併用１）評価方法公平性の担保２）受検費用地域格差、経済格差

課題


どんな力が問われるか(イメージ)

個別大学の選抜試験

大学入学共通テスト

学力の３要素知識・技能

思考力判断力表現力

主体性多様性協働性

共通テスト


センター試験



「国語」と「数学」の記述式問題例

記述問題が求める力とは

作問の意図を探ってみてください。









だれも注目していませんがマークシート式も・・・

思考力・判断力・表現力を一層重視した作問への見直し・問題解決のプロセスを自ら選択しながら解答する・複数のテキストや資料を提示し、必要な情報を組み合わせ思考・判断させる・分野の異なる複数の文章の深い内容を比較検討させる・学んだ内容を日常生活と結びつけて考えさせる・他の教科・科目や社会との関わりを意識した内容を取り入れる

・正解が一つに限られない問題とする・選択式でありながら複数の段階にわたる判断を要する問題とする

すべていまそしてこれから求められている力では?All rights reserved Recruit Co.,Ltd. 2017 .

大学個別の入学者選抜区分の見直しについて

ポイント

２

ＡＯ／推薦／一般入試の

名称、時期、方法の変更

推薦入試ＡＯ入試

学校推薦型選抜総合型選抜

一般入試

一般選抜

①「主体性・多様性・協働性」を評価するため調査書や志願者本人の記載する資料等の積極的な活用調査書等をどのように活用するかについて、各大学の募集要項等に明記②教科・科目に係るテストの出題科目の見直し国語を中心とした記述式の導入・充実など作問の改善

③英語４技能評価の導入

実施要項の記載の削除「知識技能の修得状況に過度に重点を置いた選抜基準とせず」

活動報告書、入学希望理由書、学修計画書等を積極的に活用

な書類審査と丁寧な面接による評価の充実

実施要項の記載の削除「原則として学力検査を免除」

推薦書の中で学力の３要素の評価の記載を必須化

大学側の活用も必須化

入学者受け入れ方針に基づき、「学力の３要素」を多面的・総合的に評価

調査書等の出願書類だけでなく、各大学が実施する評価方法等、又は大学入学共通テストのうち、少なくともいずれか一つの活用の必須化

2017.7.13 文部科学省「平成33年度大学入学者選抜実施要項の見直しに係る予告」より作成


どの選抜方法であっても

学力の3要素が評価の対象

・知識だけでいい・意欲だけでいい・得意な一教科だけでいい(専門分野で学ぶのに必要でも入試科目に入れない)

これらの改善の方向へ

AO・推薦入試で進学させてきた総合学科はピンチ?


調査書、推薦書などは・・・

ポイント

３

調査書、推薦書等、高校の

活動履歴をより細かく評価

「評定平均値」「学習成績の状況」に改称

【大学側に対して】

調査書や志願者本人の記載する情報を〝どのように〞活用するかを募集要項に明記することを求めていく。

本人の長所だけでなく、「学力の３要素に関する評価」についての記載を必ず求める

● 調査書

● 推薦書

「指導上参考となる諸事項」欄の拡充

６項目を分割

「総合的な学習の時間の内容・評価」欄を上に

紙数の制限撤廃電子化検討中

2017.7.13 文部科学省「高大接続改革の進捗状況について」より作成

教育活動全体で生徒の多面的・総合的な

評価へ

「キャリア・パスポート（仮称）」の活用で、学びを意味づけ、振り返り、共有



知識・技能

思考力・判断力・表現力

主体性を持って、多様な人々と協働して学ぶ態度

① 大学入学共通テスト

②自らの考えに基づき論を立てて記述させる評価方法

③ 高校時代の学習・活動歴に関する資料

・調査書（今後見直し予定）

・活動報告書（総合的な学習の時間において取り組んだ課題研究等、部活動、ボランティア活動、生徒自ら関わってきた活動等）

・各種大会や顕彰等の記録、資格・検定試験の結果・推薦など

④ エッセイ

⑤ 大学入学希望理由書、学修計画書

⑥ 面接、ディベート、集団討論、プレゼンテーション

⑦ その他

評価する能力

「学力の３要素」

どのような資質・能力を持つ学生を受け入れるか。様々な評価方法から何を選択し、どの比重で活用するか。

「学力の３要素」と入学者選抜における「評価方法」との関係イメージ

文科省配付資料より作成（一部抜粋・加筆修正）

生徒ひとり一人の学びが評価される。総合学科の特色が活かせるチャンスでもある


大学の個別選抜は、本当に変わるの？

疑問


京都大学「特色入試」＝これからの個別選抜のあり方の象徴?

京都大学特色入試選抜の概要より http://www.nyusi.gakusei.kyoto-u.ac.jp/tokushoku/essential/

高校教育から大学教育への接続を

図り、社会の各界で積極的に活動できる人材や世界を牽引するグローバルリーダーを育成するため、高校での

学修における行動や成果、および

個々の学部の教育を受けるにふさわ

しい能力ならびに志を総合的に評価する、京都大学独自の選抜方式です。


京都大学「特色入試」の評価の観点

京都大学特色入試選抜の概要より http://www.nyusi.gakusei.kyoto-u.ac.jp/tokushoku/essential/

基礎学力＋学びの足跡＋学びの意欲

センター試験（基礎学力の担保）

調査書・学業活動報告書・推薦書

学びの設計書

能力測定考査

口頭試問・面接

（例）各種大会における入賞、教育委員会賞、国際バカロレアディプロマコース・SAT・TOEFL・TOEIC・英検の成績など

高校在学中の顕著な活動歴

高等学校での学修における

行動と成果の判定１

個々の学部におけるカリキュラムや教育コースへの適合力の判定

２



どんな生徒が合格したか?

不合格合格したのは・・・

その活動のなかで興味関心を抱き社会に出てから実現したいテーマを発見そのために学びたいと志した分野を志望志望理由書をまとめた

高校時代に科学についての探究活動その活動内容をレポートにまとめた

その活動のなかで興味関心を抱きさらに学びたいと志した分野を志望志望理由書をまとめた結果


京大の先生の嘆き

なんでわたしが京大に?

この広告が伝えていること

成績が上がったから京大受験

やりたいことがあってそれを実現できるのが京大であるという志望動機がない・・・・


① ③

② ④

街中で見かける自動販売機

① 自動販売機でどんなモノが買える？

② 設置されている場所は？

③ 自動販売機でどんなモノを売りたい？

④ より良い社会のために、どんな新しい自動販売機を作りたい？

こんな入試もあります


「未来の自動販売機」

ではさきほどの入試問題実は・・・

設定場所、ターゲット層

自動販売機で何を売りたいか。その理由。

より良い社会のために、どんな新しい自動販売機を作りたいか。その理由（200字以内）

現在、自販機で買えるもの知識を引き出す

分析

自分軸の表現

社会貢献の意識



新しい時代に向けての

高校教育改革とは?

次期学習指導要領のポイント


「次期学習指導要領」

昨年12月21日答申

幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について

小学校・・・平成32年度～中学校・・・平成33年度～

高校・・・・・平成34年度から、年次進行で実施


次期学習指導要領改訂の基本方針≒キャリア教育

① 生きて働く「知識・技能」の習得

② 未知の状況にも対応できる「思考力・判断力・表現力等」の育成

③ 学びを人生や社会に生かそうとする「学びに向かう力・人間性」の涵養

持続可能な開発のための教育（ＥＳＤ）等の考え方も踏まえつつ、社会において自立的に生きるために必要な「生きる力」を育むという理念のさらなる具体化を図る

資質・能力の

３つの柱

○ 学習指導要領に基づく真摯な取組が、改善傾向にある国内外の学力調査の結果などに表出。現行

学習指導要領× 判断の根拠や理由を示しながら自分の考えを述べることや、社会参画の意識等については課題

2016．8．1 中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会教育課程企画特別部会（第7期）（第19回）配付資料資料より作成All rights reserved Recruit Co.,Ltd. 2016 .

育成すべき資質・能力の柱と次期学習指導要領

平成27年８月20日中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会教育課程特別部会（第14回）配布資料より作成

アクティブ・ラーニングの視点に立った深い学び、対話的な学び、主体的な学びの実現

教科横断的・総合的に育成すべきさまざまな資質・能力

人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質の育成を期す

個別の知識や技能

何を知っているか何ができるか

思考力・判断力・表現力等教科等の本質に根差した見方や

考え方等

知っていること・できることをどう使うか

学びに向かう力・人間性等情意、態度に関わるもの

どのように社会・世界と関わりよりよい人生を送るか

各教科に固有の知識や個別のスキル

各教科の本質に根差した問題解決の能力、学び方やものの考え方

各教科を通じて育まれる情意、態度など

（各学校で設定）横断的・総合的な問題解決の能力

実社会における横断的・総合的な問題解決に取り組む態度

集団の運営に関する方法や基本的な生活習慣

よりよい集団の生活を形成し、自己を生かす能力

自主的、実践的に自己の役割や責任を果たす態度等

道徳的価値道徳的な判断力道徳性

教科等間の往還（カリキュラム・

マネジメント）

教科学習

総合的な学習

特別活動

道徳教育

「社会に開かれた教育課程」



2016．8．26 中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会教育課程部会（第98回）配付資料資料より作成

視点

１

視点

２

視点

３

学ぶことに興味や関心を持ち、自己のキャリア形成の方向性と関連付けながら、見通しを持って粘り強く取り組み、自己の学習活動を振り返って次につなげる

「」な学び

子供同士の協働、教職員や地域の人との対話、先哲の考え方を手掛かりに考えること等を通じ、自己の考えを広げ深める「」な学び

各教科等で習得した概念や考え方を活用した「見方・考え方」を働かせ、問いを見いだして解決したり、自己の考えを形成し表したり、思いを基に構想、創造したりすることに向かう「」学び

学び主体的

アクティブ・ラー二ングの視点からの授業改善

学校における質の高い学びを実現し、子供たちが学習内容を深く理解し、資質・能力を身に付け、生涯にわたってアクティブに学び続けるようにするためのもの。

主体的

対話的

深い

・対話的で深い


小社調査によると9割以上がALの視点で授業改善


ところが「教科でキャリア教育」の回答は23％だけ


高校現場の悲しい現実

ALの視点による授業改善が

キャリア教育とは認識されていない

ALの視点による授業改善が表面的に理解さ

れている?

キャリア教育が生きる力の育成とは理解され

ていない?

この齟齬の解消を









・社会とのつながりを通じて・体験活動を通じて

第１目標横断的・総合的な学習を通して、自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく問題を解決する資質や能力を育成するとともに、学び方やものの考え方を身に付け、問題の解決や探究活動に主体的、創造的、協同的に取り組む態度を育て、自己の生き方を考えることができるようにする。

第１目標横断的・総合的な学習を通して、自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく問題を解決する資質や能力を育成するとともに、学び方やものの考え方を身に付け、問題の解決や探究活動に主体的、創造的、協同的に取り組む態度を育て、自己の生き方を考えることができるようにする。

総合的な学習の時間

「総合的な学習の時間」の重要性

教科学習

学習の動機づけ

次期学習指導要領では「総合的な探究の時間」に

探究協同

情報の収集

課題の設定

整理・分析

まとめ・表現


高校教育全体への危機感を共有していただけましたか?

社会の変化

そこで生きる

若者たちのために

従来と同じ教育、授業スタイルでいい？


そのなかにあって総合学科はどう取り組んでいくべきか

総合学科のキャリア教育事例

小誌が取材させていただいた


南陽（愛知県立）2007年から教員の要望で総合学科に実践事例

思考力を重視した探究的な学びで社会問題に自ら立ち向かう意欲・力を育成

キャリアガイダンスVol.418

総合探究人文国際自然科学情報ビジネス福祉ネットワークフードコーディネートライフクリエーションの7系列

「産業社会と人間」「総合的な学習の時間」の3年間のキャリア探究プログラムで思考力のベースをつくる

1年次人間関係トレーニング表現力育成(書く) 2年次グループで課題解決型学習3年次自分の進路に関するテーマで卒業研究各系列で企業や地域と連携生徒提案企画が実現

CO2排出量ゼロ商品開発地元企業の販売ページ制作



日田三隈高校（大分県立）1996年から総合学科実践事例

社会の変化に対応し生涯にわたって学習する意欲を持ち主体的に行動できる人間を育てるだから自分の興味関心を伸ばし将来につながる科目を自分で選択する総合学科本来の在り方を変わらず大切にする

キャリアガイダンス2013.12

修正を前提に繰り返し行う科目選択とライフプラン作成保護者・先輩・4人以上の教員と面談のうえ全高校生活を見越して2年次・3年次の2年間分を選択(3年次分は2年次に変更可能)毎年次にライフプラン作成

計画・調査・まとめ・発表・聞くを繰り返す「30歳のレポート」発表会も開催 (つばさ総合高校さんも)


総合学科の強み＝ガイダンス・カウンセリング機能

•多様な科目選択難しいけれど普通科「文理選択」より深いはず!

•普通科は進路選択の先送り専門(職業)学科は早すぎる選択による不適応の危険性総合学科は選択の訓練と積み重ねが可能な場


今宮高校（大阪府立）1996年から総合学科実践事例

多彩な進路情報提供で主体的な科目選択進路選択を促す


系列なしほとんど4年制大学進学完全アラカルト1年1学期ガイダンス 2学期20人ずつの大学訪問

11月科目選択2年6月分野別説明会 7,８月オープンキャンパス9月「受験宣言」 12月科目選択小社進路情報活用

二人担任制(相模原総合高校)入学前全員面接(以前氏家高校)


総合学科の課題

•好きな教科を学ぶことと基礎学力向上の両立

・産業社会と人間プラス総合的な学習の時間だけでよいのか？教科指導は・・・

日田三隈夢だけでは生きていけない放課後に学習タイムプリント自作



若葉総合高校（東京都立）2005年から総合学科実践事例

総合学科こそ、基礎学力向上が生徒の進路を広げる鍵になる


「人間探求」「芸術表現」「伝統継承」「情報交流」の4系列

スタディサプリ一斉導入到達度テストで学年共通苦手分野を発見学年共通苦手単元の講義動画視聴と確認テストを宿題に

できていない生徒はコンピュータ室で補講定期考査対策にも


総合学科のキャリア教育がこれからの日本をつくる


横浜総合高校（横浜市立）2003年から総合学科実践事例

地域からの出題に応える活動を通して聞く・伝える力を付ける


定時制三部制「エンジニア」「ビジネス」「生活文化」の3系列3年次の総合的な学習の時間の単元「コミュニケーションとプレゼンテーション」3か月のプロジェクト商店街と区役所からの課題にグループで企画・調査→ポスターセッション

活動を経て生徒が変わる


これからの社会で求められるのは

工業化社会知識基盤社会

知識・技能の「習得」と「再生」【情報処理力】

知識・技能の「活用」【情報編集力】

価値の持続継承新しい価値の創造

画一化・構造化された社会にキャリアを合わせる

個を軸に環境を選んでキャリアを切り拓く

これからの社会これまでの社会

変化が激しい、予測できない社会において、必要とされる知識・能力は？

「自ら学び続けられる人」の育成

１人のリーダーとフォロワー個々人がリーダーシップを発揮



リーダーの役割についていなくても・・・

こんなことできるのでは?新しい「リーダーシップ」3条件

目標設定・共有

率先垂範

同僚支援


育てたいのは・・・

入試に対応できる生徒企業が求める人材を育てることではなく、

入試に対応できる生徒企業が求める人材を育てることではなく、

未来社会を創造できる参画できる主体を育むことそう信じる先生の存在が重要

未来社会を創造できる参画できる主体を育むことそう信じる先生の存在が重要


総合学科は大きな強みと可能性をお持ちと思います(神奈川県WHY?)

自校の今後に向けてなにかヒントはありましたか？

reflection


ご清聴、ありがとうございました。ご清聴、ありがとうございました。

調査結果・事例記事は、小誌ＨＰに掲載しています。

「リクルート進学総研」または「キャリアガイダンス」

リクルート進学総研またはキャリアガイダンス

総合学科のキャリア教育が...

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