2013年11月22日

自然災害リスクセミナー

岡村 眞（高知大学）

津波堆積物から読み解く南海トラフ地震の歴史

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これまで調査を行ってきた湖沼は約30ヵ所

これらの湖沼は地震時の沈降域に分布する

調査地点

地形図:平成12年度南海トラフにおける海溝型巨大地震災害軽減のための地震発生機構のモデル化・観測システムの高度化に関する総合研究。

想定震源域：中央防災会議「南海トラフの巨大地震モデル検討会」（2011）

地震調査研究推進本部地震調査委員会（2001）、中央防災会議「東海地震に関する専門調査会」（2001）

（写真：高知市役所）（写真：高知市役所）（写真：高知市役所）（写真：高知市役所）

昭和南海地震で沈降水没した高知市街

沈降域の湖沼を利用

→ 保存のよい連続的な堆積物が期待できる

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湖沼堆積物の採取

アルミパイプ いかだ

浜堤

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土佐湾、ただす池のサンプリング位置

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約3500年間に14回の津波土佐湾、ただす池

地層に保存された

津波の繰り返し

深度

(cm)

A

B

C

AD６８４年天武地震

１３００～１５００年前

１6００～１8００年前

約４8００年前

約13００年前

貝殻

海の砂

植物片

植物片

海の砂

植物片

淡水の泥

淡水の泥(cm)

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土佐湾、ただす池 堆積物の含砂率の変化

より大きなサイクル存在？

砂層の含砂率は、しだ

いに低くなるが、ある

ところで突然高くなるという繰り返しを示す。

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九州東岸、龍神池のサンプリング位置

宝永では浦代浦で10ｍを越す津波。

安政は潮が入る。昭和は被害なし。

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九州東部、龍神池 津波堆積物

YNZ06-05

コアの写真

10ｃｍ

40枚以上の砂層

顕著なものは8枚

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5

46

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8

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宝永型の地震は300～700年程度の繰り返し間隔

九州東部、龍神池 年代測定結果

海側

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土佐湾、蟹ヶ池のサンプリング位置

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土佐湾、蟹ヶ池の津波堆積物

約2000年前のイベントは宝永津波よりも大きい？

宝永

約2000

年前

海側

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（阿南市観光協会）

四国東端、蒲生田大池のサンプリング位置

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阿南市、蒲生田大池

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Top

Bottom

2000～2300年前の

大津波（過去3000年間で一回のイベント）

四国東端蒲生田大池の堆積物 ＫＭＤ11-4

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紀伊半島、須賀利大池のサンプリング位置

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過去3500年間の津波履歴を解明

（過去7000年間の履歴を検出可能）

岡村 眞、松岡裕美（高知大学）、佃 栄吉（産総研）千田 昇（大分大学）島崎邦彦（東京大学）

南海トラフ沿いの湖沼から明らかになった津波履歴

25 東北地方太平洋沖地震の津波に襲われた宮城県亘理町荒浜

・百年に一回の南海地震は堆積物記録に残りにくい

・比較的大きな津波は300年に一回程度

宝永津波は過去千年間では最大

・過去数千年間では宝永津波を越えるものもある

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