科学的に探究する能力を育成する指導の工夫 ·...

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- 1 - 沖縄県立総合教育センター 後期長期研修員 第 63 集 研究集録 2018 年3月 〈物理〉 科学的に探究する能力を育成する指導の工夫 ―電気分野における問題解決型の授業を通して― 沖縄県立宮古高等学校教諭 比 嘉 庸 司 テーマ設定の理由 平成 28 年 12 月中央教育審議会答申は、近年、情報化やグローバル化などの社会的変化が加速度的 に進展してきており、特に人工知能の進化は社会や生活を更に大きく変えるとの予測がなされている と記している。しかし人工知能やその他の技術がいかに進歩しようとも、それらはあくまで道具であ り、その道具を使う目的を見出し、利用・活用するのは人間である。 このことから学校教育には、様々な変化に積極的に向き合って課題を解決する力を子供たちに育む ことが求められ、理科においては、課題の発見、探究、解決という探究の過程を通じて、このような 力を育成することが必要とされている。 一方、学校教育の現状と課題について同答申では、小学校、中学校共に「観察・実験の結果などを 整理・分析した上で、解釈・考察し、説明すること」などの資質・能力の育成が不十分であり、高等 学校については「観察・実験や探究的な活動が十分に取り入れられておらず、 知識・理解を偏重した 指導となっているなどの指摘がある」と報告している。 私のこれまでの授業を振り返ると、先の指摘の通り、観察・実験や探究的な活動を十分に取り入れ ておらず、説明や問題演習が中心であった。内容理解や知識習得ができれば「わかる授業」が実現し、 生徒は意欲的に学習に取り組むようになるだろうと考えていたからである。しかし、教師から与えら れたことをわかるようになるだけの学習では、探究能力や問題解決能力を育成することはできない。 現行学習指導要領理科編では、理科の目標を「自然の事物・現象に対する関心や探究心を高め,目 的意識をもって観察,実験などを行い,科学的に探究する能力と態度を育てるとともに自然の事物・ 現象についての理解を深め,科学的な自然観を育成する。」としている。このことを達成するには、課 題に対して仮説を設定する活動や、課題解決の過程から得られた結果を分析・解釈し考察する活動を 授業に取り入れ、科学的に探究する能力の育成を目指すことが重要であると考える。 本研究では、問題解決の一連の過程を「課題に対する仮説の設定」、「仮説検証のための実験の実施」、 「実験結果に基づく考察」、「考察を踏まえた結論の導出」の4つに分け、この過程をたどる授業展開 を行う。このことを通して科学的に探究する能力を育成したいと考え、本テーマを設定した。 〈研究仮説〉 電気分野において、「課題に対する仮説の設定」、「仮説検証のための実験の実施」、「実験結果に基 づく考察」、「考察を踏まえた結論の導出」の過程をたどる問題解決型の授業展開を行い、その一連の 過程を習得することで科学的に探究する能力を育成できるであろう。 研究内容 1 実態調査 (1) 目的 ① 事前アンケート調査により生徒の実態を把握し、授業設計をするうえでの基礎資料とする。 ② 事後アンケート及びワークシートの分析により研究仮説を検証する資料とする。 (2) 対象及び実施期日 象:沖縄県立前原高等学校 2学年 普通科(19 名) 実施時期:事前アンケート調査 平成 29 年 12 月6日

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沖縄県立総合教育センター 後期長期研修員 第 63 集 研究集録 2018 年3月

〈物理〉

科学的に探究する能力を育成する指導の工夫

―電気分野における問題解決型の授業を通して―

沖縄県立宮古高等学校教諭 比 嘉 庸 司

Ⅰ テーマ設定の理由

平成 28 年 12 月中央教育審議会答申は、近年、情報化やグローバル化などの社会的変化が加速度的

に進展してきており、特に人工知能の進化は社会や生活を更に大きく変えるとの予測がなされている

と記している。しかし人工知能やその他の技術がいかに進歩しようとも、それらはあくまで道具であ

り、その道具を使う目的を見出し、利用・活用するのは人間である。

このことから学校教育には、様々な変化に積極的に向き合って課題を解決する力を子供たちに育む

ことが求められ、理科においては、課題の発見、探究、解決という探究の過程を通じて、このような

力を育成することが必要とされている。

一方、学校教育の現状と課題について同答申では、小学校、中学校共に「観察・実験の結果などを

整理・分析した上で、解釈・考察し、説明すること」などの資質・能力の育成が不十分であり、高等

学校については「観察・実験や探究的な活動が十分に取り入れられておらず、 知識・理解を偏重した

指導となっているなどの指摘がある」と報告している。

私のこれまでの授業を振り返ると、先の指摘の通り、観察・実験や探究的な活動を十分に取り入れ

ておらず、説明や問題演習が中心であった。内容理解や知識習得ができれば「わかる授業」が実現し、

生徒は意欲的に学習に取り組むようになるだろうと考えていたからである。しかし、教師から与えら

れたことをわかるようになるだけの学習では、探究能力や問題解決能力を育成することはできない。

現行学習指導要領理科編では、理科の目標を「自然の事物・現象に対する関心や探究心を高め,目

的意識をもって観察,実験などを行い,科学的に探究する能力と態度を育てるとともに自然の事物・

現象についての理解を深め,科学的な自然観を育成する。」としている。このことを達成するには、課

題に対して仮説を設定する活動や、課題解決の過程から得られた結果を分析・解釈し考察する活動を

授業に取り入れ、科学的に探究する能力の育成を目指すことが重要であると考える。

本研究では、問題解決の一連の過程を「課題に対する仮説の設定」、「仮説検証のための実験の実施」、

「実験結果に基づく考察」、「考察を踏まえた結論の導出」の4つに分け、この過程をたどる授業展開

を行う。このことを通して科学的に探究する能力を育成したいと考え、本テーマを設定した。

〈研究仮説〉

電気分野において、「課題に対する仮説の設定」、「仮説検証のための実験の実施」、「実験結果に基

づく考察」、「考察を踏まえた結論の導出」の過程をたどる問題解決型の授業展開を行い、その一連の

過程を習得することで科学的に探究する能力を育成できるであろう。

Ⅱ 研究内容

1 実態調査

(1) 目的

① 事前アンケート調査により生徒の実態を把握し、授業設計をするうえでの基礎資料とする。

② 事後アンケート及びワークシートの分析により研究仮説を検証する資料とする。

(2) 対象及び実施期日

対 象:沖縄県立前原高等学校 2学年 普通科(19 名)

実施時期:事前アンケート調査 平成 29 年 12 月6日

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事後アンケート調査 平成 30 年1月 31 日

(3) 結果及び考察

① 問題解決の過程をどの程度習得しているか

課題が与えられたときにどのような過程で解決しようと考えるか、自由記述アンケートを

行った。事前アンケートでは「『電磁石の磁力を大きくするにはどうすればよいかを知りたい』

という課題があるとき、どのような手順や方法でこの課題を解決しようと思いますか?」と

質問し、質問に対する回答を評価基準を設けて評価した(表1)。評価の数値が大きいほど高

評価である。

調査の結果、95%の生徒が課題解決のための実験方法を記述しており、そのうち約半数の

生徒が実験方法だけでなく、実験の計画や実験結果の処理についても記述することができて

いる(図1)。検証授業では、評価4、3だった生徒が問題解決の一連の過程をより意識的・

具体的に考えられるようになり、評価2、1

だった生徒が課題に対する仮説を立てるなど

見通しをもち、実験結果をどう処理するかに

ついても考えるようになるなど、問題解決の

一連の過程に沿った考え方を理解し習得する

ことを目指す。これらを達成するために、実

験を行う授業の際には問題解決の一連の過程

を提示して見通しを持たせ、仮説の設定や考察などの場面では、取り組んでいる過程の意味

や前後の過程とのつながりを理解させ、課題の提示から結論の導出まで筋道を立てて考える

ことができるように授業を展開する必要がある。

② 協力してグループ学習することができるか

問題解決の一連の過程のうち「仮説の設定」

と「考察」の場面では、対話的な学びの実現

により科学的な思考力・判断力・表現力の育

成を図るためにグループ学習を取り入れたい。

協働して学習することができるかを確認する

ために、グループ学習に必要な行動をどの程

度行うことができるか質問した。その結果、

多くの生徒が協働して学習することができる

と感じていることがわかった(図2)。グルー

プ学習を通してより積極的に協働できるようになり、対話の効果を高めていけるよう、生徒

の主体性と対話を促す指導や支援を行うことが重要である。

評価 4 3 2 1

評価基準

課題解決のための実験方法

だけでなく、課題に対する仮

説の設定や実験計画、実験結

果の処理についてなど、実験

の前、および後の両方につい

ても記述がある。

課題解決のための実験方法

だけでなく、課題に対する仮

説の設定や実験計画、実験結

果の処理についてなど、実験

の前、または後のいずれかに

ついても記述がある。

課題解決のための実験方法

についてのみ記述がある。 無回答。

生徒の記述例

コイルに電流を流し、流す電

流の大きさを変えたり、コイ

ルの巻き数を増やすなどし

て磁力に変化がないかを調

べる。砂鉄などを使うことで

磁力が目に見えるようにな

るので使用するとよい。

教科書、本、インターネット

を使う。電流を強くする。鉄

の密度を大きくする。

電流を大きくする。コイルの

巻き数を増やす。

図2 事前アンケート結果2

表1 問題解決の過程習得の評価基準

図1 事前アンケート結果1

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2 仮説検証の手立て

(1) 検証の観点

科学的に探究する能力が育成されたか

① 課題に対し、根拠を基に科学的に仮説を設定することができたか

② 実験結果を踏まえ、科学的に考察することができたか

③ 問題解決の一連の過程を習得することができたか

(2) 検証の場面・方法

① 事前・事後のアンケート調査

② ワークシートの分析

③ 行動分析

3 理論研究

(1) 問題解決型の授業展開

中央教育審議会の理科ワーキンググループは平成 28 年 8

月の審議の取りまとめで、高等学校で育成を目指す「事象を

科学的に探究するために必要な資質・能力」を「問題を見い

だし、見通しをもって課題や仮説を設定し、観察・実験など

を行い、根拠に基づく結論を導き出す過程」を通して育成す

ることを目指すとしている。

村山(2017)は、問題解決型の授業を観察、実験の前と、

観察、実験の中と、観察、実験の後の3つの局面に分けて展

開することを提唱している。観察、実験を中核に据えながら、

その前の段階で観察、実験に意味を持たせ、後の段階で観察、

実験に価値をもたせる。意味づけや価値づけにおける「思考」と、観察、実験の「行為」がつ

ながったときに初めて子ども自身の問題解決が成立し、対象や状況を変えながらこの一連の過

程を繰り返すことによって論理的な思考力が育成できるとしている。

本研究では、「科学的に探究する能力」を「問題解決の各過程において根拠に基づき論理的に

思考し、その一連の過程を習得すること」と定め、問題解決の一連の過程を「課題に対する仮

説の設定」、「仮説検証のための実験の実施」、「実験結果に基づく考察」、「考察を踏まえた結論

の導出」に分けて授業展開を行う(図3)。この授業展開を単元学習ごとに繰り返し行うこと

で、科学的に探究する能力の育成を目指す。

(2) 主体的・対話的な学びを実現するための取り組み

本研究では、学習内容の深い理解と科学的な思考力・判断力・表現力の育成のために主体的・

対話的な学びの実現を目指して授業を展開する。平成 28 年 12 月中教審答申では主体的な学び

を実現する方法として、見通しをもって仮説を設定する、実験の結果を解釈して仮説の妥当性

を検討する、全体を振り返って改善策を考えるなどの学習場面を設けることなどを示している。

また、対話的な学びを実現するため方法として、実験結果の処理や考察・推論の場面では、あ

らかじめ個人で考え、その後、意見交換したり議論したりして、自分の考えをより妥当なもの

にするなどの学習場面を設けることなどとある。本研究ではこれらの場面を授業に取り入れる。

また授業設計に加え、生徒支援の場面においても主体的・対話的な学びの効果を引き出せる

よう適切な指導を行いたい。グループ学習の際、生徒がやるべきことをわかっていなかったり、

何から始めてよいかわからなかったり、雑談してしまったりして協働学習をうまく行えない場

合には、教師が適切に支援する必要がある。小林(2015,2017)は、生徒がグループ学習をう

まく行えていない時に教師が命令や指摘をすると、生徒の主体性や学習意欲は減退すると述べ

ている。一方、目標達成に向かっていない現状を生徒自身に気付かせるようにすると、気づき

から内省が起こり、主体性を損ねず行動改善につながりやすいという。そこで、生徒支援の際

図3 問題解決型の授業展開

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には学習活動に対する内省から自己改善が行われるよう、命令・批判・禁止を極力控え、「今、

何ができていますか」や「これから何ができますか」などの質問で介入するようにする。この

ことにより、主体性を損なわずに行動改善を促す生徒支援を目指す。

4 素材研究

(1) ワークシートの工夫

問題解決の一連の過程が一目で確

認でき、各過程での思考を見渡すこ

とができるよう、ワークシートには

課題、仮説、考察、結論の記入欄を

一面に配置した(図4)。問題解決

の一連の過程を一目で確認できる

ことで、次の2つの効果をねらって

いる。1 つ目は、先の過程を見通し

ながら、取り組んでいる過程の意味

を前後の過程とのつながりから理

解することで、目的意識を持って各

過程に取り組むこと。2つ目は、問

題解決の一連の過程全体を振り返

って次に生かすこと。例えば授業を

振り返る場面で、課題に対する仮説は妥当だったか、明らかにすべきことを意識しながら実験

を行えたか、考察は実験結果を踏まえ、仮説に対する解になっているかなどを振り返り、次の

授業での行動改善につなげることである。問題解決の一連の過程を見通しながら、目的意識を

持って各過程に取り組み、一連の過程全体を振り返って次に生かす活動を繰り返すことで、意

識的・論理的に問題解決の一連の過程を進め、課題の提示から結論の導出まで筋道だった考え

方ができるようになることを目指して、このような構図にした。

(2) 教材・教具の製作

① 導体球と回転ストロー(図5)

ア 目的

導体間の電荷(電子)の移動について

考える。

イ 器具を用いて授業で示した課題

「接している導体球A、Bがある。紙

で摩擦した塩化ビニルのパイプをA側

から近づけ、塩ビパイプを近づけたまま

導体球AからBを離す。このとき、導体

球A、Bは正、負どちらに帯電している

だろうか。」

ウ 特徴、使用法

導体球は、発泡スチロール球をアルミホイルで包み、プラスチック棒を刺して作成した。

回転ストローはポリプロピレン製ストローを回転台に乗せたものである。

塩化ビニルパイプを紙で摩擦し負に帯電させたものを、2つの接した導体球に片側から

近づけ、その状態からもう片側の導体球を塩化ビニルパイプから遠ざける。この時導体球

A、Bがそれぞれ正、負いずれに帯電しているか考えさせる装置である。回転ストローは、

紙で摩擦して負に帯電させ、導体球の電荷を検出するために用いた。

図4 ワークシート

図5 導体球と回転ストロー

塩化ビニルパイプ

導体球 紙 回転ストロー

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② 抵抗率実験器(図6)

ア 目的

導体の抵抗値が、導体の長さや断面積

とどのような関係があるのか考える。

イ 器具を用いて授業で示した課題

「『導体の長さ』と『抵抗値』には,ど

のような関係があるだろうか。『導体の

太さ(断面積)』と『抵抗値』には,ど

のような関係があるだろうか。」

ウ 特徴、使用法

1、2、3本束ねたφ0.26mm ニクロム

線(それぞれA、B、Cとする)を木板

に固定したものである。ニクロム線にデ

ジタルマイクロメーターの端子を当て、

端子間のニクロム線の抵抗値を測定す

る。B、Cは同じ長さ(基本長とする)

であり、Aは基本長の3倍の長さがある。

はじめに、Aの基本長にデジタルマイ

クロメーターの端子を当て、抵抗値を測

定する。続いて基本長の2倍、3倍と端

子間の距離を変えながら抵抗値を測定

する。Aの基本長、基本長の2倍、3倍の

長さの抵抗値の比較から、導体の長さと抵抗値にどのような関係があるか調べる。

そのあとB、Cの両端にデジタルマイクロメーターの端子を当て、それぞれ抵抗値を測

定する。A~Cの基本長の抵抗値を比較し、導体の断面積と抵抗値にどのような関係があ

るか調べる。

③ ヒューズ付きマルチタップ(図7)

ア 目的

マルチタップに接続したヒューズが切

れる条件を考える。

イ 器具を用いて授業で示した課題

「ヒューズが切れる条件は何だろうか。」

ウ 特徴、使用法

マルチタップのコード2本のうち1本

にヒューズを中継したものである。はじ

めに、マルチタップのプラグをコンセン

トに差し込む。次に、実験用に準備した

電気機器をマルチタップに1つずつ差

し込み、ヒューズが切れたら交換して同

じ実験を3回繰り返し、ヒューズが切れ

る条件について仮説が正しいか調べる。

スクリュー式のヒューズホルダーを使

用することで、切れたヒューズを触れず

に取り出すことができるので、やけどの

心配が少ない。

図6 抵抗率実験器

図7 ヒューズ付きマルチタップ

ヒューズホルダー

破線部拡大図

ヒューズ

A B

デジタルマイクロメーター

破線部拡大図

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Ⅲ 指導の実際

1 単元名 「物質と電気抵抗」

2 単元の指導計画と評価計画

【関】関心・意欲・態度 【思】思考・判断・表現 【技】観察・実験の技能 【知】知識・理解

◎指導に活かすとともに総括に用いる評価 ○指導に活かす評価

時 学習

内容 学習活動 学習のねらい

評価の観点 評価規準 評価方法

関 思 技 知

1 導入授業 ・問題解決学習や対

話的な学習の利点

について考える。

・課題について個人、

グループの順で考

え、合意形成する。

・授業で育成したい能力を確

認する。

・対話的な学習の有用性を実

感する。

○ ・関心をもって意欲的にグル

ープ内で対話をすること

ができている。

行動観察

2 電 気 の 性

質①

・対話により協働し

ながら問題演習を

行う。

・協力して内容理解する。

・電荷の移動をイメージす

る。

・帯電している物体がもつ電

気量は、電気素量の整数倍

になることを理解する。

・協力して問題演習を行って

いる。

・論理的に問題を解いてい

る。

行動観察

ワ ー ク シ

ート分析

3 電 気 の 性

質②

【実験①】

「静電気」

・授業で示された問

題解決の一連の過

程に沿って実験を

行う。

・仮説設定と考察の

場面で、グループ

内 で 意 見 交 換 す

る。

・問題解決の一連の過程を確

認する。

・導体内および導体間の電荷

の移動について説明する。

・仮説の設定や考察の場面

で、根拠を基に論理的に思

考することができている

・導体内および導体間の電荷

の移動について考える実

験を行い、基本操作を習得

するとともに、それらの過

程や結果を記録・整理して

いる。

ワ ー ク シ

ート分析

行動観察

ワ ー ク シ

ート分析

4 電 流 と 電

気抵抗①

・対話により協働し

ながら問題演習を行

う。

・協力して内容理解する。

・オームの法則、抵抗率の公

式を理解する。

・協力して問題演習を行って

いる。

・オームの法則、抵抗率の公

式を利用している。

行動観察

ワ ー ク シ

ート分析

5 抵 抗 の 接

・対話により協働し

ながら問題演習を行

う。

・協力して内容理解する。

・直列・並列接続された抵抗

の合成抵抗を求める。

・協力して問題演習を行って

いる。

・論理的に問題を解いてい

る。

行動観察

ワ ー ク シ

ート分析

6 電 流 と 電

気抵抗②

【実験②】

「抵抗率」

・授業で示された問

題解決の一連の過

程に沿って実験を

行う。

・仮説設定と考察の

場面で、グループ

内 で 意 見 交 換 す

る。

・問題解決の一連の過程を確

認する。

・導体の抵抗値が導体の長さ

に比例し、断面積に反比例

することを理解する。

・仮説の設定や考察の場面

で、根拠を基に論理的に思

考することができている。

・導体の抵抗値が、導体の長

さや断面積とどのように

関係しているのかを求め

る実験を行い、基本操作を

習得するとともに、それら

の過程や結果を記録・整理

している。

ワ ー ク シ

ート分析

行動分析

ワ ー ク シ

ート分析

7 電 気 と エ

ネ ル ギ ー

・対話により協働し

ながら問題演習を行

う。

・協力して内容理解する。

・直列・並列接続された抵抗

の合成抵抗を求める。

・協力して問題演習を行って

いる。

・電力量、電力の公式を利用

している。

行動観察

ワ ー ク シ

ート分析

8 電 気 と エ

ネ ル ギ ー

【実験③】

「 電 力 量

と電力」

・授業で示された問

題解決の一連の過

程に沿って実験を

行う。

・仮説設定と考察の

場面で、グループ

内 で 意 見 交 換 す

る。

・問題解決の一連の過程を確

認する。

・電気機器の消費電力とオー

ムの法則から、複数の電化

製品それぞれに流れる電

流の大きさと、それらの合

成電流を求める。

・仮説の設定や考察の場面

で、根拠を基に論理的に思

考することができている。

・ヒューズが切れる条件を調

べる実験を行い、基本操作

を習得するとともに、それ

らの過程や結果を記録・整

理している。

ワ ー ク シ

ート分析

行動分析

ワ ー ク シ

ート分析

3 本時の学習指導(第8時間/全8時間)

(1) 小単元名 「電気とエネルギー」

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(2) 指導目標

複数の電気機器を並列に接続する実験を行い、消費電力と合成電流の関係を理解する。

(3) 本時の評価規準

【評価の観点】 評価規準

判断の基準 評価方法

A 十分満足 B 概ね満足 C 手立て

【思考・判断・表現】 ・仮説の設定や考察の場面で、根拠を基に論理的に思考することができている。

仮説の設定や考察の場面で、科学的に正確な根拠を基に論理的に思考することができている。

仮説の設定や考察の場面で、根拠を基に論理的に思考することができている。

グループの内外で考えを交換したり既習事項を確認したりするなど、仮説の設定や考察を進めるためにできる行動を確認・実行させる。

行動観察 ワークシート分析

【観察・実験の技能】 ・回路全体の消費電力や回路全体に流れる電流の大きさを求める実験を行い、基本操作を習得するとともに、それらの過程や結果を記録・整理している。

回路全体の消費電力や回路全体に流れる電流の大きさを求める実験を行い、基本操作を習得するとともに、それらの過程や結果を正確に記録・整理している。

回路全体の消費電力や回路全体に流れる電流の大きさを求める実験を行い、基本操作を習得するとともに、それらの過程や結果を記録・整理している。

実験で検証すべき仮説や実験方法を確認させるなど、実験を進めるためにできる行動を確認・実行させる。

行動観察 ワークシート分析

(4) 準備する教材・教具

ヒューズ付きマルチタップ、ドライヤー、アイロン、コーヒーメーカー、電気ストーブ、加

湿器、電気やかん、電気コンロ、白熱電球、液晶テレビ、扇風機、掃除機、鉛筆削り、ブロワ

(5) 本時の展開

過程 生徒の活動 教師の活動・支援 形態 準備・備考 評価方法

導 入

(10)

○教師の説明する内容を確認する。 ○本時の課題を確認する。

○マルチタップが電気機器を並列接続する装置であること、マルチタップにたくさんの電気機器を接続するとブレーカーが落ちること、ヒューズはブレーカーと同じ役割をすることを説明する。

○本時の課題を提示する。

一斉 ワークシート マルチタップ

展 開

(25)

○個人で仮説を設定する ○グループ内で仮説を共有し、より妥

当な仮説に改善する。 ○実験方法・手順を確認する。 ○実験を行い、結果を記録、整理する。 ○個人で考察する。 ○グループ内で考察を共有し、より正

確な表現の考察に改善する。 ○グループの考察を大きな紙に書き、

黒板に張り付ける。

○仮説の設定 「各個人で仮説を立てましょう。これまで

学習してきたことを基に結果を予想しましょう。結果の予想は、物理量や数値などを使って表現するようにしましょう。」

「グループ内で仮説を共有して、よりしっかりとした根拠の仮説にしましょう。」

○実験方法・手順を説明する。 ○実験の実施 「グループの仮説が正しいかどうかと、結

果のようになる理由を解明するために実験を行います。」

○考察 「実験結果からいえることを、個人で考察

します。」 「グループ内で考察を共有し、より妥当な

考察に改善しましょう。」 ○考察の共有 「グループの実験結果と考察を大きな紙に

書き、黒板に掲示して全員で共有しましょう。」

個人 グ ループ 個人 グ ループ 一斉

実験道具(ヒューズ付きマルチタップ、電気機器) B4用紙、マジック、マグネット

【思考・判断・表現】 行動観察、ワークシート分析 【観察・実験の技能】 行動観察、ワークシート分析 【思考・判断・表現】 行動観察、ワークシート分析

ま と め

(15)

○各グループの実験結果と考察の共通点や傾向について話し合い、発表する。 ○各グループから出た考えから、課題に対する結論をまとめる。 ○本時の振り返りを行う。

○結論 「共有した考察の共通点や傾向はどんなと

ころですか。グループで話し合って出た考えを発表してください。」

○生徒から出た考えをまとめ、結論を導く。 「皆さんが発表した考えから、課題に対す

る結論をまとめましょう。」 ○振り返り

グ ループ 一斉

振り返りシート

本時の課題「ヒューズが切れる条件は何だろうか?」

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Ⅳ 仮説の検証

科学的に探究する能力が育成されたか

(1) 課題に対し、根拠を基に科学的に仮説を設定することができたか

生徒が個人で立てた仮説について、評価基準を設けて評価した(表2)。

評価 4 3 2 1

評価基準

正しい既習内容や経験

則を基に科学的に結果

を予想している。

一部不正確な内容を含

むが、根拠を基に科学

的に結果を予想してい

る。

根拠を示してはいる

が、示された根拠と結

果の予想との間に科学

的なつながりがない。

根拠がなく、結果の予

想のみしている。

生徒の記述例

『静電気』

課題「接している導体球A、Bに、

負に帯電した塩化ビニルのパイプ

をA側から近づけ、AからBを離

す。このとき、A、Bは正、負どち

らに帯電しているだろうか。」

塩ビパイプは負に帯電

しているので、+の電

気を引き寄せ、-の電

気を引き離す。したが

って導体球Aは正に帯

電し、導体球Bは負に

帯電する。

AとBの正の電荷は塩

ビパイプに取られて、

負に帯電する。

正に帯電すると思う。

塩ビパイプが負に帯電

しているから。

AもBも負になる。

『電力量と電力』

課題「ヒューズが切れる条件は何だ

ろうか。」

電流が増えて、発生す

るジュール熱でヒュー

ズが切れる。

一度に多くの電力を使

うものほど、ヒューズ

にかかる負担が大きく

なるから切れると思

う。

たくさんの電気が流れ

たとき。ヒューズが電

気の量に耐えられなく

なるから。

(該当者なし。)

検証の期間中、最初に行った実験(【実験①】「静

電気」)と最後に行った実験(【実験③】「電力量

と電力」)での仮説の評価を比較した。個人で設

定した仮説については、【実験③】では評価1の

生徒がいなくなり、その分評価2の生徒が増加し

ている(図8)。根拠がなく漠然と実験結果の予

想をしていた生徒が、何かしらの根拠を基に実験

結果を予想するようになってきていることがわ

かる。実験の授業の際には仮説の設定を行った後

に実験を実施したので、実験結果には既習事項や

実験の条件・方法等が密接に関係しており、これ

らを基に実験結果を正しく予想できることを実

感したはずである。この体験を繰り返すことで、

未知のことを根拠を基に予想しその真偽を明ら

かにすることや、予想が的中することで興味・関

心が高まり、積極的に仮説を立てるようになった

と考えられる。

対話前後の評価を比較すると(図9)、いずれの

授業でも対話後に評価4の生徒の割合が増加し

ている。対話を通じて他者の考えと自分の考えを

比較したり組み合わせたりすることで、より妥当

な仮説を立てることができている。

さらに、対話による評価4の生徒数の伸び率は、

【実験①】では 11%であったのに対し【実験③】

では 46%となっており、35 ポイント増加してい

る(図9)。これは、検証授業事前・事後に実施

したグループでの学習活動に関するアンケート

図8 仮説の評価の推移

表2 仮説の評価基準

図 10 事前・事後アンケート結果の比較

図9 グループ活動による仮説評価の変化

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結果からわかるように、対話による協働学習を繰り返し行うことで対話スキルが向上したため

だと考えられる(図 10)。対話のスキルが向上するに伴って、正しい根拠に基づいて論理的に

仮説を設定することができるようになっていることがわかる。

(2) 実験結果を踏まえ、科学的に考察することができたか

生徒が個人で行った考察について、評価基準を設けて評価した(表3)。

評価 4 3 2 1

評価基準

結果を正しくまとめて

いる。

実験結果と正しい既習

内容や経験則を基に科

学的に考察している。

結果を正しくまとめて

いる。

一部不正確な内容を含

むが、実験結果と既習

内容や経験則を基に科

学的に考察している。

結果を正しくまとめて

いる。

結果と考察に科学的な

結びつきがない。

結果を正しくまとめら

れていない。

結果と考察に科学的な

結びつきがない。

生徒の記述例

『静電気』

課題「接している導体球A、Bに、

負に帯電した塩化ビニルのパイプ

をA側から近づけ、AからBを離

す。このとき、A、Bは正、負どち

らに帯電しているだろうか。」

結果「Aは+、Bは-」

AとBは接しているか

ら、塩ビパイプがAに

近づくとAの電子がB

に移動してAは+に、

Bは-に帯電する。

結果「Aは+、Bは-」

AとBは塩ビパイプに

正の電荷を取られてし

まったが、Aはまた塩

ビパイプから正の電荷

をもらえたから、正に

帯電する。

結果「Aは+、Bは-」

Aはストローにくっつ

いたから+、Bはスト

ローと反発しあったか

ら-。塩化ビニルはA

の+を奪った。

結果「A、Bともに+」

負のパイプを近づけた

Aは正でパイプと引き

合う。AとBを離して、

Aが正だったのでBは

正で、反発しあったの

で仮説は正しいといえ

る。

『電力量と電力』

課題「ヒューズが切れる条件は何だ

ろうか。」

仮説は当たっていた。

電流が5Aを超えると

ヒューズは切れた。

仮説は正しい。しかし、

抵抗値はあまり関係の

ないように思えた。電

力が大きければ大きい

ほどヒューズが切れや

すくなる。

機器によって、1 コ目

で切れたのもあった。

掃除機は電流が大きい

んだと思った。考察は

あっていた。

(該当者なし。)

仮説の評価と同様に、検証授業の期間中、

最初と最後に行った実験【実験①】と【実験

③】で考察の評価を比較した。個人による考

察については、【実験③】では評価4の生徒が

大きく増加し、評価3、2および1の生徒は

減少した(図 11)。問題解決型の授業展開を

繰り返すなかで、仮説に向き合い、実験結果

から仮説の真偽や仮説に対していえることに

ついて考え、その考えを表現することができ

るようになっていることがわかる。

対話前後の評価を比較すると(図 12)、い

ずれの授業でも対話後に評価4の生徒の割合

が増加している。対話を通して、実験結果か

ら仮説に対していえることを整理したり、実

験結果と既習事項とを絡めて仮説に対する考

察をすることができている。

さらに、対話による評価4の生徒数の伸び

率は、【実験①】では 11%であったのに対し

【実験③】では 28%となっており、14 ポイン

ト増加している。先の「(1) 課題に対し、根

拠を基に科学的に仮説を設定することができ

たか」における考察と同様に、対話スキルの向上に伴って、実験結果を踏まえた科学的な考察

をすることができるようになっていることがわかる。

以上(1)と(2)の結果および考察から、問題解決型の授業展開と対話による協働学習を繰

表3 考察の評価基準

図 11 考察の評価の推移

図 12 グループ活動による考察評価の変化

Page 10: 科学的に探究する能力を育成する指導の工夫 · で、科学的に探究する能力の育成を目指す。 (2) 主体的・対話的な学びを実現するための取り組み

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り返し行うことで、科学的な思考力・判断力・表現力の育成につながったといえる。

(3) 問題解決の一連の過程を習得することができたか

事後アンケートでの問題解決学習の有用性

についての質問には、多くの生徒が肯定的な

回答をしている(図 13)。肯定的な回答の理

由としては、「自分で考えて答えを導くので理

解が深くなった」、「自分で仮説から立てるこ

とで順を追っていて頭に入りやすい」、「今ま

で何となく実験してきたけど、やっぱり順序

は大事だと思ったから」、「結果が、やる前か

らわからないのでやりがいがあるし楽しい」

などがあり、問題解決の一連の過程がものごとを深く理解したり、筋道立てて考えたりするこ

とができるといった記述が多かった。否定的な回答の理由は「テストに出ないから」であった。

この他、生徒の意見には「(問題解決学習を)他の教科でも取り組んだほうがよい」、「数学な

どの学習の場面で、この式にはこの公式といったように、仮説を立ててやってみて、その結果

によって他の式を試すか、答えを導き出せるかで結論を出すことに使えそう」、「将来仕事につ

いた時とかに、問題が起きた時に使えると思う。どうして問題が起きた、とか。それについて、

方法を導く力を使えると思う。」といったものもあり、問題解決の考え方を今後、具体的に活

用しようという意欲が感じられる。

このことと先の(1)、(2)から、次のように考えられる。問題解決型の授業展開を繰り返す

なかで問題解決学習の有用性や授業外での活用の場面を見出し、思考することへの積極性が高

まり対話スキルの向上につながった。それに伴って仮説や考察の評価も向上した。これら評価

の向上は、問題解決の各過程の意味を前後の過程とのつながりから理解することができるよう

になっているということであり、問題解決の一連の過程の習得を表している。一連の過程を習

得することによってさらに問題解決をよりよく行うことができるようになり、問題解決の考え

方に対する有用感も高まっていくだろう。

問題解決型の授業展開と対話的な学びを繰り返し行うことで、問題解決学習の有用性の理解、

対話スキルの向上、各過程における思考力の向上及び一連の過程の習得が相互に関連しながら

高まっていくことがわかった。このことは、科学的に探究する能力が育成されたことを意味し

ている。

Ⅴ 成果と課題

1 成果

(1) 問題解決型の授業展開を行うことによって、仮説の設定や考察の場面において科学的な思考

力の育成に効果があった。

(2) 問題解決型の授業展開を繰り返すことによって、問題解決学習の有用性を理解し、授業外で

もこの考え方を活用しようという生徒が現れた。

(3) 仮説の設定や考察の場面において、対話的な学びの実現による思考の深まりがみられた。

2 課題

(1) 科学的に探究する能力を育成し、学習指導要領に示される理科の目標を達成するために、さ

らに問題解決型の授業展開を重ねる必要がある。

(2) 異なる考察をまとめて結論を導く場面では、集団の意見をまとめる教師の指導力が不可欠で

あり、指導の工夫・改善が必要である。

(3) 問題解決学習などのアクティブ・ラーニング型授業における評価の方法について、今後も研

究が必要である。

図 13 問題解決学習の有用性

Page 11: 科学的に探究する能力を育成する指導の工夫 · で、科学的に探究する能力の育成を目指す。 (2) 主体的・対話的な学びを実現するための取り組み

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〈参考文献〉

小林昭文 2017 『アクティブラーニング入門 2』 産業能率大学出版部

小林昭文 2015 『アクティブラーニング入門』 産業能率大学出版部

村山哲哉 2013 『小学校理科「問題解決」8つのステップ―これからの理科教育と授業論―』 東洋館出版社

〈参考URL〉

文部科学省 2017 改訂 中学校学習指導要領解説 理科編 最終閲覧 2018 年 2 月

http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2017/10/13/1387018_5

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文部科学省 2017 改訂 小学校学習指導要領解説 理科編 最終閲覧 2018 年 2 月

http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2017/10/13/1387017_5

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文部科学省 2009 高等学校学習指導要領解説 理科編 最終閲覧 2018 年 2 月

http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2010/01/29/1282000_6

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文部科学省 2016 幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等

について(答申)(中教審第 197 号) 最終閲覧 2018 年 2 月

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/__icsFiles/afieldfile/2017/01/10/1380902_0.pd

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文部科学省 2016 理科ワーキンググループにおける審議の取りまとめについて(報告) 最終閲覧 2018 年 2 月

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/060/sonota/__icsFiles/afieldfile/2016/09/12/1376994.p

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文部科学省 2016 次期学習指導要領等に向けたこれまでの審議のまとめについて(報告) 最終閲覧 2018 年 2 月

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文部科学省 2011 小学校理科の観察,実験の手引き 最終閲覧 2018 年 2 月

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/senseiouen/1304649.htm

国立教育政策研究所 2012 評価規準の作成,評価方法等の工夫改善のための参考資料(高等学校 理科)~新しい

学習指導要領を踏まえた生徒一人一人の学習の確実な定着に向けて~ 最終閲覧 2018 年 2 月

https://www.nier.go.jp/kaihatsu/hyouka/kou/05_kou_rika.pdf