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物理学基礎 No.1-1 いろいろな運動 (1) 学籍番号 氏名 問題 1 問題 1.ガリレオの有名な「ピサの斜塔からの物体落下実験」において、一つの鉄球を鳥の羽根 に変更したら、その結果はどうなるか。 1.鉄球も鳥の羽根も同じ時間で落ちる 2.鉄球がより速く落ちる 3.鳥の羽根がより速く落ちる 問題 2 鉛直上方を正としたとき、おもりの速度 v を用いて、運動方程式は Cv mg dt dv m と書くこ とができる。ただし、重力加速度を g、粘性抵抗係数を CC > 0)とする。時刻 t = 0 のおもりの位置を z = 0、速度を v =v0 として、以下の各問に答えよ。 (1) この運動方程式は変数分離型の微分方程式なので、 dt dv ) A ( と変形し、両辺を積分するこ とにより、v の一般解を v(t) = [ (B) ]と求めることができる。空欄(A)(B)に当てはまる数式 を答えよ。ただし、任意定数はαとせよ。 (2) 定数αは運動の初期条件によって決まる。この問題では、おもりの初速が- v0 なのでα = [ (C) ]である。よって、時刻 t のおもりの速度は v(t) = [ (D) ]となる。空欄(C)(D) に当てはまる数式を答えよ。 (3) 時刻 t のおもりの位置 z を求めよ。

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物理学基礎 No.1-1 いろいろな運動 (1)

学籍番号 氏名

問題 1 問題 1.ガリレオの有名な「ピサの斜塔からの物体落下実験」において、一つの鉄球を鳥の羽根

に変更したら、その結果はどうなるか。

1.鉄球も鳥の羽根も同じ時間で落ちる

2.鉄球がより速く落ちる

3.鳥の羽根がより速く落ちる

問題 2 鉛直上方を正としたとき、おもりの速度 v を用いて、運動方程式は Cvmgdt

dvm と書くこ

とができる。ただし、重力加速度を g、粘性抵抗係数を C(C > 0)とする。時刻 t = 0のおもりの位置を

z = 0、速度を v =-v0として、以下の各問に答えよ。

(1) この運動方程式は変数分離型の微分方程式なので、

dtdv

)A(

と変形し、両辺を積分するこ

とにより、vの一般解を v(t) = [ (B) ]と求めることができる。空欄(A)、(B)に当てはまる数式

を答えよ。ただし、任意定数はαとせよ。

(2) 定数αは運動の初期条件によって決まる。この問題では、おもりの初速が-v0 なのでα=

[ (C) ]である。よって、時刻 tのおもりの速度は v(t) = [ (D) ]となる。空欄(C)、(D)

に当てはまる数式を答えよ。

(3) 時刻 tのおもりの位置 zを求めよ。

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問題 3 ピサの斜塔から落下する質量mのおもりの運動は、

tC

mgev

C

mg

C

mz

C

mgev

C

mgv

tm

Ct

m

C

1, 00

で表される。以下の各問に答えよ。

(1) v0 = 0のとき、落下のごく初期のおもりの速度、位置は2

2

1, gtzgtv と近似できることを示せ。

(2) 粘性抵抗係数C→0のとき、おもりの運動は通常の自由落下運動の速度、位置と一致することを示せ。

(3) 十分時間がたった時のおもりの速度を求めよ。

問題 4 滑らかな平面上を時刻 t = 0に原点 Oから x軸正方向に初速 v0で水平に打ち出された質量mの

物体がある。この物体には速度 vに比例した空気抵抗(粘性抵抗)F = -Cv(C > 0)のみが働くものと

して、以下の各問に答えよ。

(1) 時刻 tの物体の速度 v(t)を用いて、運動方程式を書け。

(2) 物体の速度 v(t)を求めよ。

(3) 物体の位置 x(t)を求めよ。

(4) 十分時間が経過した後の物体の位置を求めよ。

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物理学基礎 No.2 いろいろな運動 (2)

学籍番号 氏名

問題 1 時刻 t = 0 に原点 Oから質量mのボールを水

平から角θをなす方向に速さV0で投げ上げたときの運

動について、以下の各問に答えよ。ただし、重力加速

度を g、空気抵抗は無視できるものとする。

(1) 座標軸を図のように取り、x, y方向の加速度をそれ

ぞれdt

dvx,

dt

dvyとする。ボールの運動方程式を書け。

dt

dvm

dt

dvm

y

x

(2) (1)の運動方程式を解き、時刻 tのボールの速度ベクトル yx vv ,v を求めよ。

(3) 時刻 tのボールの位置ベクトル yx,r を求めよ。

問題 2 時刻 t = 0 に原点 Oから質量mのボールを水平

から角 θをなす方向に速さ v0で投げ上げたときの運動に

ついて、以下の各問に答えよ。ただし、ボールには重力

mgと速度ベクトル v に比例した粘性抵抗-Cv(C >0)

の 2つの力が作用するものとする。

(1) 座標軸を図のように取り、x, y方向の加速度をdt

dvx,

dt

dvyとする。ボールの運動方程式を書け。

dt

dvm

dt

dvm

y

x

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(2) 時刻 tのボールの速度ベクトル yx vv ,v を求めよ。

(3) 十分時間がたった後のボールの速度ベクトル v を求めよ。

問題 3 時刻 t = 0 に原点Oから水平面に対して角 θをなす方向に速さ v0で投げ上げられた質量mのボ

ールが重力mgと粘性抵抗-Cv(C >0)を受けて運動するとき、時刻 tの位置ベクトル yx,r は

tgv

tg

ty

tv

tx

exp1sin

)(

exp1cos

)(

2

0

0

と表すことができる。ただし、m

C とする。以下の各問に答えよ。

(1) )(),( tytx から tを消去し、ボールの軌道 xfy を求めよ。

(2) xf を展開して3x までの多項式で近似せよ。

(3) yの最大値 ymaxを求めよ。なお、C→0のとき、 ymaxは通常の放物体運動の ymaxと一致することを

示せ。

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物理学基礎 No.3-1 いろいろな運動 (3)

学籍番号 氏名

問題 1 単振子の振動はいつまでも続くわけではなく、時間とともに振幅が小さくなり、やがて止まって

しまう。速度 vに比例した粘性抵抗-Cvが働く場合の単振子の振動について、以下の各問に答えよ。

(1) 長さ Lの紐に取り付けられた質量mのおもりの振れ角 θに関する運動方程式は θが小さい場合、

dt

dCLmg

dt

dmL

2

2

と書くことができる。ここで、固有角振動数L

g0 、減衰定数

02

m

C を用いて、運動方程式を

変形すると、

02 2

002

2

dt

d

dt

d ②

が得られる。特性方程式を用いて②式の一般解を求めよ。ただし、 10 とする。

(2) 初期条件 t = 0のとき 0,0 dt

d を満たす解を求めよ。

(3) 得られた解は減衰振動を表している。振動の周期は粘性抵抗が無視できる場合の何倍か。

(4) 振動が初期振幅のe

1倍まで減衰するのにかかる時間(時定数) を求めよ。 が大きくなるのはどの

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ような場合か説明せよ。

(5) 振子の振幅が初期振幅の半分になるのに 2分かかった。おもりの質量を 1 kgとして、粘性抵抗係数

C を求めよ。

問題 2 減衰定数 1 のとき、前問の運動方程式

02 2

002

2

dt

d

dt

d ただし、

L

g0 ,

02

m

C

の一般解を求め、初期条件 t = 0のとき 0,0 dt

d を満たす解を求めよ。さらに、おもりがどのよう

な運動をするか説明せよ。

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物理学基礎 No.3-3 いろいろな運動 (3)

学籍番号 氏名

問題 1 図のように、水平な床の上で一端を固定したばね定数 k のばねに質量 m のおもりを繋いだ。ば

ねを自然長から a だけ伸ばして静かに手を離したところ、おもりは動き始め、ばねの長さが自然長より

短い位置で一端静止した後、逆向きに動き始めてある位置で再

び静止した。その後、おもりが動くことはなかった。静止摩擦

係数を μ、動摩擦係数を μ’、重力加速度を gとして、以下の各

問に答えよ。

(1) 自然長の位置を原点 O としたときのおもりの変位を x として、手を離してから最初におもりが一端

静止する位置まで移動する間のおもりの運動方程式を立て、おもりが一端静止した位置を求めよ。

(2) 同様に、おもりが一端静止した位置から最終的に静止する位置まで移動する間のおもりの運動方程式

を立て、おもりが最終的に静止した位置を求めよ。

(3) 手を離してから最終的におもりが静止するまでに摩擦力がした仕事を求めよ。

(4) 床との摩擦が小さい場合、おもりは徐々に振幅が小さくなる振動運動をする。以下の 3つの項目につ

いて、摩擦力が働く場合のおもりの振動と、講義・演習で学んだ粘性抵抗が働く場合のおもりの減衰

振動との相違点を説明せよ。

(a) 振動の周期

(b) 時間の経過とともに振幅が減少する割合

(c) 十分時間が経過した後のおもりの状態

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問題 2 速度 v に比例した粘性抵抗-Cv が働く場合、ばね定数 kのばねにつないだおもりの振動は時間

の経過とともに次第に振幅が小さくなり、やがて止まってしまう。おもりは運動方程式、

dt

dxCkx

dt

xdm

2

2

に従って運動することを前回までの講義、演習で理解した。身の回りにある振動する物体には必ず何ら

かの抵抗が働くため、振動を継続させるには抵抗に打ち勝つだけの外力を周期的に加えなければならな

い。式①に周期的な外力 tfF cos を加えた場合の運動(強制振動)について、以下の各問に答えよ。

(1) 運動方程式はm

C

m

k

2,0 を用いて、

tm

fx

dt

dx

dt

xd cos2 2

02

2

と書くことができる。式②の特解として tBtAtx cossin という解を考える。定数 A, B の値を

求めよ。

(2) (1)の特解は単振動である。振幅および外力 Fとの位相差を ,,,, 0fm を用いて表せ。

(3) 振幅が最大となる外力の角振動数及びその時の最大振幅を求めよ。

(4) 式②の一般解を求め、十分時間が経った後の解の挙動について説明せよ。

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物理学基礎 No.3-4 いろいろな運動 (4)

学籍番号 氏名

問題1 粘性抵抗がゼロ、つまり 0 のとき、問題 1の運動方程式は tm

fx

dt

xd cos2

02

2

と書ける。

以下の各問に答えよ。

(1) この方程式の特解として tCtx cos という解を考える。定数 Cを定め、特解を求めよ。

(2) この方程式の一般解は、斉次微分方程式 02

02

2

xdt

xd の一般解 tBtAtx 00 sincos)( を用い

て、 tCtBtAtx cossincos)( 00 と表すことができる。時刻 t = 0のとき、 0,0 dt

dxx を

満たす解を求めよ。

(3) 0 のときの解の挙動を説明せよ。なお、θが小さいとき sin と近似してよい。

問題2 図のように、質量 m の 2つのおもり P1、P2に 3 本のばね定数 k1, k2, k1のばねを取り付けて滑ら

かな水平面上に置き、両端を固定する。始め 3 本のばねは

いずれも自然長にあり、おもりは x軸方向にのみ運動する。

空気の粘性抵抗を無視できるものとする。おもり P1、P2の

平衡位置からの変位をそれぞれ x1、x2として、以下の各問

k1 k1k2

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を答えよ。

(1) おもり P1の運動方程式は2

1

2

d x

dt [ A ]、おもり P2の運動方程式は

2

2

2

d x

dt [ B ]であ

る。1 1 2y x x ,

2 1 2y x x として、AとBに代入して、2

1

2

d y

dt [ C ]、

2

2

2

d y

dt [ D ]

となる。A,B,を k1, k2, x1, x2を用いて表せ。さらに、C,D,を k1, k2, y1, y2を用いて表せ。

(2) 方程式2

1

2

d y

dt [ C ]、

2

2

2

d y

dt [ D ]の一般解を求めよ。その一般解を用いて、x1(t)、

x2(t)の一般解を求めよ。

(3) 以下の初期条件を満たす x1(t)、x2(t)解を求めよ。さらに、おもりがどのような運動をするか説明せよ。

(a) 1 11 2(0) (0) , (0) (0) 0

dx dxx x a

dt dt

(b) 1 11 2(0) , (0) , (0) (0) 0

dx dxx a x a

dt dt

(c) 1 11 2(0) , (0) 0, (0) (0) 0

dx dxx a x

dt dt

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物理学基礎 No.6-1 エネルギーとその保存則

学籍番号 氏名

問題 1 時刻 t = 0に原点 Oから x軸正方向に初速 v0で水平に射出された質量mの物体が摩擦のない滑

らかな水平面上に運動する。この物体には速度 vに比例した粘性抵抗 F = -Cv(C>0)のみが働くものと

して以下の各問に答えよ。

(1) 時刻 tの物体の速度を求めよ。

(2) 物体が静止する位置を求めよ。

(3) 物体が原点 O から静止する位置まで移動する間に粘性抵抗がした仕事を経路に沿った積分により求

めよ。

問題 2 (1)滑らかな水平面上を質量 mの物体が力 F(x, y) = (-ky, kx)を受け

て、図のように点Aから点Bまで、3つの経路C1, C2, C3に沿って移動する。

それぞれの場合に力 F(x, y)が物体になす仕事W1, W2, W3を求めよ。

vm粘性抵抗 -Cv

Cvdt

dvm 運動方程式

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x

y

(2)前問の力 F(x, y)が F(x, y) = (-ky, -kx)であったとき、図の 3つの経路 C1, C2, C3に沿って移動する場合

に力 F(x, y)が物体になす仕事W’1, W’2, W’3を求めよ。

問題 3 次の各問に答えよ。

(1) ポテンシャル・エネルギーが 22

1log,,

yxzyxV

となる力 ),,( zyxF を求めよ。xy平面上の力

のベクトル図および等ポテンシャル線を描け。

(2) 摩擦力は保存力でないことを示せ。

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物理学基礎 No.7-1 角運動量とその保存則

学籍番号 氏名

問題 1 体重 90 kgの F君と体重 50 kgの N君が年甲斐もなくシーソーで遊んでいる。シーソーの板は

長さ 6 m、質量 60 kgの一様な材質で出来ている。以下の各場合についてシーソーがつり合うときのシー

ソーの支点と F君との距離を求めよ。

(1) シーソーの支点は板の中央にあり、F君が中央に近づく場合

(2) 2人は板の両端に座り、シーソーの支点を中央からずらす場合

問題 2 質量mの質点が以下の運動をしているとき、原点 Oのまわりの角運動量ベクトルを求めよ。

(1) xy平面内で直線 y= C(定数)に沿って、x軸方向に速度 vで運動している。

(2) yz平面内で原点 Oを中心に x 軸の正側から見て時計回りに半径 Rの円周上を角速度 ωで円運動し

ている。

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(3) x軸に沿って原点 Oから速度 vで離れている。

問題 3 長さ aの質量の無視できる細い棒の一端を原点 Oに固定し、もう一方の端に質量m のおもりを

取り付け、XY平面内を自由に回転できるようにした。原点 Oのまわりの力のモーメント N = (0, 0, N)

をおもりに 5 秒間与えたときのおもりの(線)速度 v を求めよ。ただし、はじめおもりは静止していた

とする。

問題 4 ポテンシャルエネルギーV(x, y, z)が次のように与えられた時、位置座標(x, y, z)にある質量mの

質点に働く力 Fおよび原点 Oのまわりの力のモーメント Nを求め、角運動量保存則が成り立つか否か調

べよ。

(1) V(x, y, z) = -kxy ただし kは定数

(2) V(x, y, z) = -C/r ただし rは原点 Oと(x, y, z)との距離、Cは定数

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物理学基礎 No.7-2 角運動量とその保存則

学籍番号 氏名

問題 1 地球の質量が 6.0 x 1024 kgであることを示せ。ただし、地表面の重力加速度を 9.8 m/s2、地球の半径を

6400 kmとする。必要なら、万有引力定数 G = 6.67 x 10-11 N・m2/kg2を用いよ。

問題2 太陽の質量が2.0 x 1030 kgであることを示せ。ただし、地球は太陽を中心とした半径1億5000万kmの円軌

道上を公転周期1年の等速円運動をするものとする。必要なら、万有引力定数G = 6.67 x 10-11 N・m2/kg2を用い

よ。

問題 3 国際宇宙ステーション(ISS)は地表から 400 km上空を円運動している。ISSが地球を 1周するのにか

かる時間を求めよ。必要なら、地球の質量 6.0 x 1024 kg、地球の半径 6400 km、万有引力定数 G = 6.67 x 10-11 N・

m2/kg2を用いよ。

問題 4 地上から鉛直上向きに質量 m の物体が初速 V0で飛び出した。地球の質量を M、半径を R、地表面での

重力加速度を gとして以下の各問に答えよ。

(1) 地球の中心から 4Rの位置 Pで物体の速度が 0になった。初速 V0を求めよ。

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(2) 位置 P に達した物体に初速度を与えたところ、物体は地球の中心から半径 4R の円軌道上で等速円運動を始

めた。どのような初速を与えればよいか答えよ。

(3) 半径 4R の円軌道上で等速円運動する物体の運動エネルギーK、万有引力によるポテンシャルエネルギーU、

角運動量の大きさ Lをm, g, Rを用いて表せ。

問題 5 楕円軌道をとって地球を周回する質量mの人工衛星がある。その軌道の近地点を地球中心から ra、遠地

点を rbとしたとき、以下の各問に答えよ。必要なら、万有引力定数 G、地球の質量Mを用いよ。

(1) 近地点および遠地点での人工衛星の速度 vaおよび vbを求めよ。

(2) 遠地点での重力によるポテンシャルエネルギーUbと人工衛星の運動エネルギーEbを求め、その和が負である

ことを示せ。

(3) 遠地点で軌道の接線方向に人工衛星を加速し、地球の引力圏を脱出させるには、速度 vbを何倍にする必要が

あるか求めよ。

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物理学基礎 No.9-1 非慣性系とみかけの力

学籍番号 氏名

問題 1 一定の加速度 aで左向きに加速している電車の中に質量m のおもりをつけた紐をぶら下げた。以下の各

問に答えよ。

(1) 電車の外にいる N 君からは、おもりは左向きに運動しているように見える。おもりに働く力を図中に示し、

運動方程式を立てて、紐が鉛直線となす角を求めよ。

(2) 電車の中にいる S君からは、おもりは静止しているように見える。おもりに働く力を図中に示し、力のつり

あいの式を立てて、慣性力を求めよ

問題 2 以下の各問に答えよ。

(1) 体重 90 kgの Y君が、一定の加速度 1 m/s2で上昇するエレベータの中で体重を測った。体重計の目盛りは何

kgを指すか答えよ。

(2) 一般的な家庭用の体重計を使って体重を測定するとき、赤道上で測定した体重が最も軽くなる。なぜか。

(3) 国際宇宙ステーションの中で宇宙飛行士の体重を測定する方法を考案せよ。

問題 3 一定の角速度で反時計方向に回転する円板の中心に立つN君と

円板の外周部に立つ S君がキャッチボールをする。N君が S君に向かっ

てボールを投げたとき、N君の見るボールの軌跡の概形を示せ。空気抵

抗および重力による鉛直方向の運動は無視せよ。

v

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問題 4 慣性系 O-xyzで時刻 t = 0に質量mの質点が原点 Oを x軸正方向に

速さ a で通過する。質点には速度 V に比例した粘性抵抗-CV が作用する。

その後の質点の運動を慣性系 O-xyzと原点 O、および z軸を共有し、一定の

角速度 ωで z軸のまわりを xy平面を上から見た状態で反時計回りに回転し

ている図のような座標系 O-x’y’zから眺める。時刻 t = 0に両座標系は一致し

ていたとし、以下の各問に答えよ。

(1) 時刻 t = Tの質点と原点 Oとの距離 RTおよび質点の速さ VTを慣性系 O-xyzから見た場合について求めよ。

(2) 時刻 t = Tの質点の運動量の大きさ|P’|および角運動量 L’を座標系 O-x’y’zから見た場合について求めよ。

必要なら、(1)で求めた RTおよび VTを用いてよい。

(3) 十分時間が経過した後(T→∞)の|P’|および L’を求めよ。

(4) 質点の運動を座標系 O-x’y’zから見た場合、質点にはどのような力が働いているように見えるか。時刻 t = T

の力の動径方向成分およびそれと直交する方向の成分を求めよ。

(5) 座標系 O-x’y’zから見た時の質点の運動の軌跡を x’y’平面上に投影した概形を描け。