大竹夏紀 - KANAYA · -The works of Ai ITO-」 4月1日(水)~ 7日(火) 大竹夏紀...

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素材と製法に制限されながらも、 自分の感性を頼りに新たな可能性に挑戦する、 話題のテキスタイル作家をご紹介します。 3月25日(水)~ 31日(火) 伊藤藍「Hello! -The works of Ai ITO- 4月1日(水)~ 7日(火) 大竹夏紀 「ILLUMINATED GIRL」 これはデザインか?アートか? デザイン、アートの両側面から活動を行 う、ハイブリットなクリエイターに注目! 4月8日(水)~ 14日(火) 寺本愛「その湖」 4月15日(水)~ 21日(火) D [di:] 伝統工芸は、「未来工芸」へと進化する。伝統を担う職人が少なくなる中、新たな取り 組みにより、伝統工芸を未来につなぐ、新しい工芸が産まれ始めている。 4月8日(水)~ 21日(火) 日本美流 2015年5月号(不定期発行) 編集人 一品更屋 sara-ya.com 日本美流 日本の美の新たな潮流を探る にっぽんびりゅう Japanese Aesthetics Mode 2015 特集 たゆたう・光 高志国淡彩紀行 未来工芸 MUSHUP! 跳躍する感性 -テキスタイル:可能性を超えて- 伊勢丹新宿店5階 ウエストパーク EVENT&GALLERY 伊勢丹新宿店5階 ウエストパーク BOOK&DESIGN 寺本愛 伊藤藍 大竹夏紀

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素材と製法に制限されながらも、

自分の感性を頼りに新たな可能性に挑戦する、

話題のテキスタイル作家をご紹介します。

3月25日(水)~ 31日(火) 

伊藤藍「Hello! -The works of Ai ITO-」

4月1日(水)~ 7日(火)

大竹夏紀 「ILLUMINATED GIRL」

これはデザインか?アートか?

デザイン、アートの両側面から活動を行

う、ハイブリットなクリエイターに注目!

4月8日(水)~ 14日(火) 

寺本愛「その湖」

4月15日(水)~ 21日(火)

D [di:]

伝統工芸は、「未来工芸」へと進化する。伝統を担う職人が少なくなる中、新たな取り

組みにより、伝統工芸を未来につなぐ、新しい工芸が産まれ始めている。

4月8日(水)~ 21日(火)

日本美流  2015年5月号(不定期発行) 編集人 一品更屋 sara-ya.com

日本美流日本の美の新たな潮流を探る にっぽんびりゅう

JapaneseAestheticsMode

52015

特集

たゆたう・光 高志国淡彩紀行

未来工芸

MUSHUP!

跳躍する感性 -テキスタイル:可能性を超えて-

伊勢丹新宿店5階 ウエストパーク EVENT&GALLERY

伊勢丹新宿店5階 ウエストパーク BOOK&DESIGN

高志国淡彩紀行

北陸路

撮影・取材・文 

一品更屋

日本有数の深雪地域、北陸。

雪の持つ純白の美しさと、薄い

光に照らされた様々な色彩は、

淡い色で描かれた淡彩画のよう

です。

日本の美を古い形のまま残して

いるこの地方では、伝統が、新

しい形へと進化を遂げようとし

ていました。

かつて高志国と呼ばれていたこ

の地域の美を、「繊麗(せんれ

い)」「淡(あわい)」「陰影(い

んえい)」の三つの視点で捉え、

「日本の美」の未来を探ります。

たゆたう・光

陰影

淡繊麗

寺本愛

伊藤藍

大竹夏紀

表1 表4

日本美流 -高志国淡彩紀行-

伊勢丹新宿店5階 ウエストパーク  BOOKS&DESIGN

KANAYAが始まったきっかけは何だったのでしょうか?

吉川  高岡銅器協同組合という卸 ・ メーカー業の組合があり、

その中で有志を募って海外展開を目標にしたプロジェクトを作ったの

がきっかけです。 2010 年に 13 社で始めました。

その会議の中で、 高岡で作られるものは美術鑑賞品であり、 イン

テリア製品に強みがあるという結論に至り、 インテリア製品を作り出

し、 それを海外に売っていく、 さらに海外で評価を得るた後、 国

内に持って来るという戦略を作りました。

なぜ海外ありきだったのですか?

吉川  その当時中国が伸びて来た時期だったこともあり、 じわじ

わとですが、 高岡製も含めた伝統産地品が中国の富裕層に買わ

れはじめていました。 その流れで、

ターゲットを海外の富裕層に絞って

います。

法人化した理由は何です

か?

吉川  法人化することに

より、 世界のどんな企業

ともビジネスができるという

メリットがあります。 また、

継続するということにもつ

ながります。

SBW(サバエ ・ ブランド ・ ワーキンググループ) では、 地域産業をデザイン、 ブランドとして打ち出して行こうとされ

ていますが、 なぜそのような打ち出し方を考えられたのですか?

小松原  ものの価値を作るためには、 背景、 歴史を分かりやすく

伝えること、 つまりストーリーが重要だと考えます。 ビジョンの中に

デザインやブランドがあると考えており、 ブランドもデザインも目的の

ための手段だと捉えています。

鯖江のめがね作りは 110 年の歴史があります。 中国の低価格品

の輸入品や安売りにより、 国内の産業規模が半分に縮小する中、

200年に向けて、 産地の生き方や在りかたをどうしていくのか。 ブ

ランドという考え方は、 そのような大きな考えの中で出て来た手段

と言えます。

200 年に向けて具体的にはどのようなことを

行っていかれるのでしょうか?

小松原  鯖江の眼鏡づくりは、 クオリティ、 品質が世界に最も認

められており、 これは他国では真似ができないレベルとなっていま

す。 これを維持しながら、 生き残った、 やる気がある企業と共に、

デザインやコトづくり、 技術を活かした新たな分野への参入などを

行っていくのが、SBW(サバエ・ブランド・ワーキンググループ)です。

コトづくりではどのような取り組みをされるのでしょうか?

小松原  日本の眼鏡フレームの 95%を製造しているのが鯖江であり、日本の産業の宝とも言える産地と自負しています。

鯖江が無くなったら日本の眼鏡産業がなくなるという産地です。 その価値や誇りをもっと知っ

ていただき、 もっと広めて行くことが必要だと考えています。 2016 年は、 メガネメッセを何

十年かぶりに鯖江で開催したいと考えています。 そこで、 鯖江の眼鏡の基準作りをし、 分

かりやすく伝えて行き

たいと考えています。

その基準を 「SABAE

MEGANE JAPAN 認

証制度」 とし、 世界

基準化していきたいと

考えています。

つもりプロジェクトは、 ハニーインターナショナル、 栃尾ニット、 丸和繊

維、 第一ニットマーケティング、 ケイテイシー、 白倉ニットと、 県内6社

の企業が参加していますが、 多種多様な編み技術が揃う新潟で、 共同

プロジェクトを行うメリット、 デメリットはありますか?

白倉  それぞれのメーカーが持っている特徴が違うので、 ひとつのブラン

ドとしての見せ方としてはなかなか難しいところがあります。 ですが、 ひとつ

ひとつのメーカーが持っている技術は凄いので、 その凄さを伝えられればと

考えています。

作るより伝えるのが難しいと?

白倉  すごいものを作るのは簡単です。 簡単なのですが、 それを伝えて

売るのが難しい。 私達は製品を作るノウハウがありません。 生地を作るこ

とはできますが、 その後形にしてはじめてフィニッシュです。 そこは私達は

できません。

完成している作品を見ると、 他

では見ないものができています

よね?

白倉  普通には市場には出し

ていませんから。 他には無い仕

上がりになっていると思います。

「FIVE」 という新しい感覚の和紙のブランドは、 いわゆる伝統的な手法から一歩先に出ているように見えるのですが、

どのような切っ掛けでそういうブランドを作ろうと考えられたのですか?

石本  ブランドを作るということから始まったのではなく、 「五箇山 和紙の里」 で作っているものを差別化をして、 海外で

も売っていけるようにする、 卸売りをできるようにするために、 名前を付けて売っていくということを考え、 結果として 「FIVE」

というブランドにしていこうと考えました。

なぜ、 そのような新しいことi挑戦されたのですか?

石本  震災があったことで、 「五箇山 和紙の里」 のお客

さまが、 海外の方も含めて大分少なくなったこともあり、 こ

の場所での収益が減りました。 そのような状況で、 もっと外

へ発信できる商品を開発し、 外へもっていこうと考え、 新し

い試みとして取り組み始めたのがきっかけです。

和紙のイメージを覆すようなものを作り、 地域中心で発信し

ていこうということも考えました。 そうすることで、 雇用が生

まれていけば一番良いと考えています。

反響はどうでしたか?

石本  自分の持っていた以上にありました。 2年前のギフト

ショーに出したところ 「これが和紙?」 という驚きを皆さん感

じたようです。 素材に興味がある方が多かったという印象で

す。 パリのメゾン ・ エ ・ オブジェに出展したこともあり、 フラ

ンス、 イタリア、 イギリス、 スイス、 デンマーク、 アメリカな

どからの引き合いもあります。

この先のビジョン

は?

石本  海外に行く

ことも続けたいです

けど、 まだ具体的

には考えていませ

ん。 これからです。

インターナショナルなブランドを作る [KANAYA] 富山県高岡市

 高岡銅器は加賀前田家二代、 前田利長が、 高岡の町の発展のために、 鋳造師を住まわせた

 ことから始まります。 現在も 110 の工場が残るこの地域の銅器産業は、 時代時代の新しい流れ

 を取り入れ発展し、 今も世界に向けて新たな挑戦を続けています。

雪深い里で生まれる新感覚の和紙 [FIVE] 富山県五箇山

世界遺産でもある合掌造り集落が残る豪雪の里、 越中五箇山。 この地方で、 一年を通して作

られてきた伝統的な産業である「和紙」が、今、新しいプロダクトに生まれ変わろうとしています。

新感覚の和紙ブランド 「FIVE」 を立ち上げた、 五箇山 和紙の里、 石本さんに聞きました。

五箇山和紙の里の近くにある、 和紙工房にお邪魔する。 和紙の原料

となる楮 (こうぞ) のちりとりは、 近所のおばあさん達がお手つだい。

雪に閉ざされた和紙工房。

軒先に楮を下げて寒ざらしにしている。

冬場の紙すきは辛い仕事だが、

紙は冬にすいた方が良いとも言われている。

雪の金屋町。 千本格子と石畳の街並みは、 観光スポットとしても人気。

地域全体に専門性の高い金属産業の工場が分散、 様々な要望に対応できる。

[ 案内人 ]

五箇山和紙の里 石本泉 さん

デザインユニット 「minna」 と共に

和紙ブランド 「FIVE」 を立ち上げる。

SBWに参加する谷口眼鏡の工場。

明るい腑に気の中、 職人がそれぞれの工程で作業している。

眼鏡に特化した設備が多い。 鯖江市内にある 「めがねミュージアム」 も人気。

[ 案内人 ]

株式会社 ボストンクラブ 代表取締役

小松原一身 さん

眼鏡に関わる企業の経営者の集まり、

SBW (Sabae Brand Working

group) の発起人 ・ 代表を務める。

[ 案内人 ]

株式会社 KANAYA 取締役副社長

吉川浩二 さん

高岡の銅器協同組合員とデザイナー

の力を結集したものづくりを行う。

オンリーワンの技術が集まる [ つもりプロジェクト ] 新潟県

戦後にニットの工場地帯が形成された新潟は、 この地域でしかできない高い技術が集積した

日本一のニット産地になりました。 その中で6メーカーが協力し、 「つもりプロジェクト」 という

新しいニットブランド生まれました。 つもりプロジェクト代表の白倉さんに話を伺います。

完成したニットは、 他ではなかなか

みられない技術が活かされている。

150 台以上のニットマシンを揃える

第一ニットマーケティングの工場。

野球のユニフォームで高いシェアを誇る、 ハニ―インター

ナショナルの工場。 県内唯一の縦編用ニットマシンが輝く。

[ 案内人 ]

白倉ニット専務取締役 白倉龍典 さん

新潟県の呼びかけで 2011 年から

つもりプロジェクトをスタート。

プロジェクト代表を務める。

世界の鯖江へ [SABAE MEGANE JAPAN] 福井県鯖江市

鯖江の眼鏡を、 世界に通じる眼鏡ブランドに育てる試みが始まっています。 鯖江と眼鏡作りの

歴史を育て、 いかに未来へ繋ぐのか、SBW(サバエ ・ ブランド ・ ワーキンググループ) の代表、

小松原さんに伺います。

伝統工芸、アート、プロダクト。北陸の生んだ様々な美を、「繊麗(せんれい)」「淡

(あわい)」「陰影(いんえい)」の三つの切り口でご紹介する展示会です。

ボストンクラブの眼鏡フレームや、KANAYAの花器など、歴史のストーリーを詰め込んだ、

様々な北陸産アイテムが一堂に会します。

2015年3月25日(水)~ 4月7日(火)

BOSTON CLUB 眼鏡フレーム KANAYA そろり(青錆・銀錆・赤錆) 山岸紗綾 microbe

雪深き北陸は、 伝統と現代が繋がる、 魅惑のプロダクト生産地だった。