日本製鉄(株)鹿島第1高炉熱風炉への海外原料製珪石れんがの ... · 2020-06-03 · 日本製鉄(株)では2004年に稼働した鹿島第1高炉で3基の熱風炉を新設し,この熱風炉に使用する
事故発生時の コリウムデブリ形状 - 第4回福島第一...
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РОССИЙСКАЯ АКАДЕМИЯ НАУК Институт проблем безопасного развития атомной энергетики
RUSSIAN ACADEMY OF SCIENCES Nuclear Safety Institute (IBRAE)
事故発生時の コリウムデブリ形状
バレリー・ストリゾフ
仮訳
発表の概要
格納容器内のコリウムの場所に関するBSAF(福島第一原子力発電所での事故に関するベンチマーク研究)プロジェクトの結果
OECD/NEA(経済協力開発機構/原子力機関)のRASPLAV-MASCAプロジェクトの結果に基づいた、原子炉圧力容器内の溶融物質構成
チェルノブイリ事故の活性期における原子燃料挙動のモデリング(ISTC-2916プロジェクトの結果)
溶岩様の燃料含有塊(LFCM)についての調査結果
LFCMの形成・拡散・冷却モデリング
事故発生時のコリウムデブリ安定化
炉内:
• TMI 2号機
• 福島2号機(?)
炉外:
• チェルノブイリ4号機
• 福島1、3号機
「福島第一原子力発電所1~3号機の炉心状態」(2011年11月30日)
「福島第一原子力発電所1~3号機の炉心、格納容器の評価および事故進展に関する未解決課題の検討」(2014年8月6日)
BASFプロジェクト概略報告(2015年6月)
重大な課題
炉内:
デブリの組成: UO2-Zr-ZrO2-SS
溶融物の構成: 組成物による
化学的相互作用: OECD RASPLAV-MASCA プロジェクト
相間の核分裂生成物分割
炉外:
デブリの組成: UO2-ZrO2-FeO-CC
溶融物の構成: 通常、酸化物の下に金属相
MCCI(炉心-コンクリート相互作用):広範的実験データベース(米国、ドイツ)
核分裂生成物の放出
溶融物質の拡散(フランス、チェルノブイリ事故)
原子炉圧力容器の想定される溶融物形状
MA-3試験 MA-2試験(復元)
MA-6試験
金属相
酸化物相
下部ヘッドの溶融物質の予想される形状3種
• 左上-ジルコニウム酸化度が低い、少量の鉄(30
~40%)
• 右上-ジルコニウム酸化度が高い(>70%)
• 左下-大量の鉄、ジルコニウム酸化度が高い
原子炉圧力容器内の溶融物
OECD RASPLAV-MASCAプロジェクトの目標
高温での材料相互作用(U-Zr-O-Fe)
プール成層(U/Zr割合、酸化度)
U-Zr-O-Fe(SS)+酸化雰囲気(蒸気/空気)
福島第一の1号機RPV(原子炉圧力容器)のコリウムデブリ評価:
ジルコニウム酸化度、約50%
U、Zrの比率 0.8
溶融物内の鉄の質量比:0.3
このパラメーターは、一般的な相形状(酸化物の上部に金属層)が観察される可能性が最も高いことを示している。
事故発生
1986年4月26日、保守のために原子炉停止が予定されていた。
タービン停止により、電源供給系統の試験が予定されていた。
安全系統の一部が停止された。
さまざまな理由により、原子炉が安全運転要件に違反した状態で運転された。
低出力運転と緊急時保護制御棒による原子炉停止により、正の反応度がもたらされた。
これらすべての理由により、正の反応度と原子炉爆発につながった。
燃料調査の段階
1986~87年:汚染区域の調査
フォールアウト調査
燃料の95%以上がシェルター内に存在
1988~92年:シェルター内調査
溶岩様の燃料含有塊(LFCM)の観察
ドリルでのボアホール開け、データ蓄積
1991~95年:サンプルの広範な解析
LFCM評価手法
化学解析、データの一般化
2005~2007年:ISTC-2916プロジェクト
体系的データ解析
溶融燃料の挙動や相互作用のモデル開発
溶融炉心-コンクリート相互作用
データソース:
目視、遠隔観察
1988~1992年に入手したボアホール・データ
• 高さ約9m:25カ所
• 高さ約10 m:10カ所
• 高さ約11m:8カ所
LFCMの主要流路
水平流 垂直流
初期溶融物は、「OR」配置での蛇紋岩充てん材との相互作用の後、原子炉の南西部分に形成された
溶融物の拡散は水平方向であった(部屋305/2、304/3の間の壁の破損部経由)
垂直方向への拡散もあった(事故局所化系統の蒸気出口弁経由)
コンクリートとの相互作用
LFCMの目視観察
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LFCM発生源 – 原子炉室の下部
1 – 主に黒いセラミック
2 – 主に茶色いセラミック
3 – 燃料密度の高いLFCM
黒いセラミック 茶色いセラミック PSPからの
スラッグ様
「軽石」
U 4.7±1.1 8.4±0.2 8.3±0.2 8.3±1.0
Zr 3.2±1.2 4.8±1.1 4.5±1.4 3.3±0.5
Mg 2.4±0.8 4.0±0.9 6.2±2.2 4.6±0.4
Si 29.8 ±4.8 30.9±3.6 32.3±2.8 36.6±0.5
Ca 5.5 ±2.0 4.7 ±0.8 4.0 ±1.1 4.8 ±0.6
Al 4.8 ±1.3 3.5 ±0.7 3.4 ±1.4 2.8 ±0.4
Na 4.2 ±0.7 4.0 ±0.4 1.5 ±0.5 1.4 ±0.2
1 - 「ОR」構成要素の蛇紋岩、相互補完間隙
2 - 粉砕した「С」構成要素(「クロス」) 3 - 燃料、燃料集合体、燃料要素、プロセス・チャネル、黒鉛ブロック、コンクリート片
4 - ¾ ОR
5 - BWC管
6 - 追加支持部
7 - 反射器(チャネル、黒鉛ブロック) 8 - 鉄筋コンクリート板(分離器ボックス壁片) 9 - 「L」タンク
10 – セパレータボックス壁の熱遮へいライニング
11 - 「D」タンク
12 - ¼ ОR
13 - 損傷壁
14 - ボールトの元々の充てん砂
15 - 鉄筋コンクリート構築物デブリ
16 - 鉄筋コンクリート構築物の破片
LFCM発生の初期データ復元
計算モデル(パンケーキ・モデル)
1.基礎コンクリート
2.原子炉構造物下部(鉄、砂)
3. 「OR」配置(鉄、蛇紋岩)
4.燃料含有塊(ジルコニウム、鉄、黒鉛等)
5.上部構造物の材料(コンクリート、原子炉破損部に落下した材料)
初期データ: 部屋の3D形状 温度変化(ベースケース 1400 K) 2層を想定:上部に黒いセラミック
モデルには以下を含む: 溶融物の移流 溶融物の上面からの放射線 熱伝導性 粘度の温度依存性 305/2室の溶融物発生源
原子炉基礎部を経由した黒鉛燃焼、溶融の特性時間について評価を行った(7~10日間)
拡散
305室と304室間の壁の破損部経由(0.5 m)
壁破損部を経由した溶融物の流量率
LFCM全量:170~ 200 m3(質量460~540トン)
質量ソース変化:25~ 80 kg/s
時間変化:6000~20000秒
温度:1400 K
まとめ
OECD RASPLAV-MASCAプロジェクト結果は、原子炉圧力容器内の想定される溶融物の構成を示している
チェルノブイリの溶岩様塊が存在する場所では、コリウムの流動性が高く、ウラン含有率が低い場合も長距離拡散する
チェルノブイリと福島ではデブリの形状、構成や場所が大きく異なる
接近可能性の観点では福島の方が問題が多い
福島のコリウムのウラン含有率の方が高いと考えられる
溶融物質は、コリウムの高流動性のため、PCV(原子炉格納容器)壁まで拡散すると考えられる
参考資料
E. Anderson、B. Burakov、E. Pazukhin、チェルノブイリ原子力発電所4号機の燃料含有塊(FCM)の二次変化、放射化学、34, pp. 135-138、1992年(ロシア語)
タイトル「シェルター」 – 10年。主な調査結果(ロシア語)、チェルノブイリ、1996年
R. V. Arutyunyan、L. A. Bolshov、 A. A. Borovoi、E. P. Velikhov、A. A. Klyuchnikov。チェルノブイリ原子力発電所の<<シェルター>>覆い内部の原子燃料、2010年。モスクワ、ナウカ
物理的特性や化学的特性、構造、その他課題など、チェルノブイリの燃料含有物の特性に関する詳細情報は以下の参考資料に掲載されている: