第三章 調査事項 - Kunai-cho第三章 調査事項 103 図162 鎌倉時代 各種軒瓦 ③...

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使使使第三章 調査事項 ─ 97 ─

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  • 第三項 

    屋 

    一 屋根瓦

     

    正倉は大正二年に解体修理され屋根も葺き替えられているが、創建以来の各

    時代の瓦が残されていた。ここでは、軒平瓦・軒丸瓦・平瓦・丸瓦・熨斗瓦に

    ついては時代毎にその状況を見ていくこととし(注九)、鬼瓦と鳥衾瓦については、

    その種類毎に見ていく。

    (一)奈良時代

     

    奈良時代の瓦は、平瓦・丸瓦が残っており、平瓦を半裁したものが熨斗瓦に

    使われていたほか、隅棟から、もと使われていた奈良時代と思われる熨斗瓦が

    見つかった。

    イ 

    平 

     

    奈良時代の平瓦は、七三九枚(平瓦全体の三・二六%)残存していた。その

    うち、桶巻き作りが五三八枚、一枚作りが二〇一枚であった。いずれも表には

    布目、裏面には縄叩き目が施されていた。東大寺造営時には、平瓦の製瓦技術

    は桶巻き作りから一枚作りに移行していると考えられるが、残っていた奈良時

    代の平瓦のうち、桶巻き作りが約七三%で、そのほかの約二七%が一枚作りと

    いう状況であった。平瓦の規格は、長さ三五〇~四〇〇㎜であり、長さで五種

    類に分類され、三六〇~三七〇㎜のものが最も多い。瓦の幅は、狭端部は二一

    〇~二六〇㎜内外、広端部は二五〇~二九〇㎜内外のものである。現在の正倉

    から当時の一尺寸法を割り出すことはできなかったが、平城宮などの状況から

    考えると、天平期の一尺は、二九六㎜内外と考えられるので、正倉の瓦割は約

    一尺と考えられる。

     

    桶巻き作りと思われる瓦には、布の綴目、粘土の合わせ目、顕著な模骨痕等

    の桶巻き作り特有の痕跡が認められた。一枚作りは、その製造工程の特徴であ

    る側に布が回り込んだ痕があるものがあった。また、裏面狭端部のナデ消しは

    なく、裏面全面に縄叩きがあること、桶巻き作りに比べ谷が浅いこと、厚さが

    薄いこと等の特徴が見られた。また一枚作りの瓦には「東」「東大」といった

    文字の刻印のあるものが発見された。

    ロ 

    丸 

     

    奈良時代の丸瓦は、一〇一本(丸瓦全体の一・四一%)であった。表面には

    縄叩き目、裏面に布目があった。胴の長さ、玉縁の長さの違いや、玉縁取り付

    き方の違い、面の取り方や面取の箇所の違いにより、約九種類に分類される。

     

    玉縁の取り付きが浅く、玉縁が長いものが桶巻き作りの平瓦に対応するもの

    と考えられる。およそ六種類に分類され、胴の長さ三〇五~三二五㎜で、長さ

    三二〇㎜前後、玉縁長さは六〇~七〇㎜前後のもので、長さ三二〇㎜前後、玉

    縁長さは七〇㎜前後のものが最も多く見られる。裏の面取は小さく、玉縁部分

    の面取は大きい。

     

    玉縁の取り付きが深く、玉縁が短いものが一枚作りの平瓦に対応するものと

    考えられる。およそ三種類に分類され、胴の長さ三〇〇~三二〇㎜、玉縁長さ

    五〇~六〇㎜のもので、胴の長さ三一〇~三二〇㎜、玉縁長さ五〇~五五㎜の

    ものが最も多く見られた。

     

    その他玉縁の取り付きが中間のものが一種類みられ、胴の長さ約三〇〇㎜、

    玉縁長さ約六〇㎜で、玉縁の外側にも面取が見られた。

    ハ 

    熨斗瓦

     

    熨斗瓦に使われていた奈良時代の瓦は、平瓦を半裁したものであったが、隅

    棟などの葺土の中から奈良時代のものと思われる熨斗瓦が発見された。

     

    見つかった熨斗瓦は、長さ三一五㎜内外、幅一二〇~一四〇㎜、厚さ二五㎜

    内外で瓦の表面には布目のついた面と縄目のついた面が見られた。

     

    この熨斗瓦は、瓦の側から二五㎜程度が風蝕しており、側から四五㎜ぐらい

    第三章 調査事項

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  • 図153 文字が刻印された奈良時代の一枚作りの平瓦

    ① 

    刻印「東」(右から表・裏・詳細)

    ② 

    刻印「𡗗」(右から表・裏・詳細)

    ③ 

    刻印「家」(右から表・裏・詳細)

    第三章 調査事項

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  • 図154 桶巻き作りの特徴が顕著な奈良時代の平瓦

    ① 

    布綴じ目(右から表・裏・詳細)

    ② 

    布綴じ目(右から表・裏・詳細)

    ③ 

    粘土繋ぎ目(右から表・裏・詳細)

    第三章 調査事項

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  • A(右から表・裏)

    B(右から表・裏)

    D(右から表・裏)

    E(右から表・裏)

    図155 玉縁の取り付けが浅い奈良時代の丸瓦 その₁

    C(右から表・裏)

    F(右から表・裏)

    第三章 調査事項

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  • G(右から表・裏)

    H(右から表・裏)

    I(右から表・裏)

    K(右から表・裏)

    図157 玉縁の取り付けが深い奈良時代の丸瓦

    J(右から表・裏)

    L(右から表・裏)

    図158 玉縁の取り付けが中間の奈良時代の丸瓦

    図156 玉縁の取り付けが浅い奈良時代の丸瓦 その₂

    第三章 調査事項

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  • 図159 隅棟から発見された奈良時代の熨斗瓦右から表面・裏面・木口面・割断面詳細。

    表12 発見された熨斗瓦の一覧 ■大棟の中₉個体以下 すべて破片 ・・・うち₁個体のみ形がわかる■隅棟の中10個体 完形₅ すべて二の鬼瓦の後方より ・・・すべて形がわかる

    破片₅ すべて稚児棟より ・・・すべて形がわかる

    場所 幅(㎜) 長(㎜) 厚(㎜) 割筋深(㎜) 割筋側 割溝の反対側 糸切跡 短端部 長端部 分割数

    1 二の鬼瓦後方

    124~127 310 23 3 布目、下 縄目、上 両面 平滑 風蝕?完全形

    ほぼ平ら (端不明) 側から45㎜葺土痕 側から45~55㎜葺土痕側から25㎜は風蝕?

    2 二の鬼瓦後方

    120~132 310~315 23 3 布目 縄目、弱 両面 平滑 風蝕?完全形プロペラ状に

    焼きゆがみ 両端までしっかり 側から50㎜葺土痕 不明 葺痕あり

    3 二の鬼瓦後方

    127~132 315 25 3 布目 縄目 両面 平滑 平滑完全形

    ほぼ平ら 両端までしっかり 側から35㎜葺土痕 側から24㎜風蝕側から40㎜葺土痕 葺痕あり

    4 二の鬼瓦後方133~135 316~320 21~27 2 縄目 布目なし 両面 平滑 風蝕

    完全形ほぼ平ら (端不明) 側から35㎜風蝕 胎土粗 葺痕60㎜

    5 二の鬼瓦後方128~135 310~315 25 5 縄目 布目なし 両面 平滑 風蝕

    完全形ほぼ平ら 両端まで 側から25㎜風蝕 胎土粗

    6 稚児棟内

    137~140 316 25~27 2 縄目、上 布目なし、下 両面 平滑 上、風蝕下、平滑 ₂個

    平ら 両端まで 側から25㎜風蝕側から47㎜葺土痕胎土粗

    側から60㎜指ナデ 葺痕あり

    7 稚児棟内

    120~130 318 25 3 縄目、下 布目なし、上 両面 平滑 平滑 ₃個

    平ら 両端まで (不明) 側から60㎜葺土痕、指ナデ、側から25㎜風蝕

    8 稚児棟内

    120~133 315 24 3 布目、下 縄目、薄 両面 平滑 風蝕 ₃個

    両端まで 側から35㎜葺土痕側から17㎜変色側から50㎜葺土痕

    側から25~30㎜風蝕

    9 稚児棟内

    123~129 320 27 0~3~5 縄目、上 布目なし 布目側 平滑 平滑 ₃個片方は40㎜手前で

    きえてるか?側から45㎜葺土痕側から25㎜変色 側から55㎜葺土痕

    縄目側はないか?

    10 稚児棟内

    127 314 23 3 縄目 布目なし 両面 平滑 平滑 ₅個

    側から25㎜風蝕胎土粗

    側から40㎜指ナデ?側から100㎜葺土痕?

    (一部欠)

    11 大棟内130 315 27 3 縄目 布目なし 布目側 平滑 平滑 ₄個

    平ら 両端まで 側から45㎜葺土痕側から25㎜風蝕?胎土粗

    側から50㎜葺土痕縄目側は

    なし (一部欠)

    第三章 調査事項

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  • 図160 平安時代の平瓦

    ①(上:表、下:裏)

    ③(上:表、下:裏)

    図161 平安時代の丸瓦

    A(右から表・裏)

    の所には葺土の痕跡が見られた。瓦自体に曲が

    りはなく、全体が平らに作られていた。これら

    の瓦はすべて半裁されたもので、半分に割るた

    めあらかじめ中央に線が入れられていたことが

    確認できた。この分割線の状況から熨斗瓦であ

    ると判断できる。

    (二)平安時代

     

    平安時代の瓦は、平瓦と丸瓦が残っていた。

    イ 

    平 

     

    平安時代の平瓦は、一二〇枚(平瓦全体の

    〇・五三%)残存していた。形状や寸法から約

    五種類に分類される。表面には布目、裏面には

    縄目が付けられており、粘土をタタラから切っ

    た時の糸切痕が残るものも多く見られた。

    ロ 

    丸 

     

    平安時代の丸瓦は、三本(丸瓦全体の〇・〇

    四%)であった。表面には縄目、裏面には布目

    が見られる。厚みが薄く大きな歪みが生じてい

    るものが多かった。

    (三)鎌倉時代

     

    修理前、大正期に次いで多く使われていたの

    が鎌倉時代の瓦で、当時比較的大きな屋根の修

    理が行なわれたことを窺わせた。その種類は、

    軒平瓦・軒丸瓦・平瓦・丸瓦であったが、平瓦

    や丸瓦には加工痕の多様性が認められた。

    ②(上:表、下:裏)

    第三章 調査事項

    ─ 103 ─

  • 図162 鎌倉時代 各種軒瓦

    ③ 

    軒丸瓦

    ① 

    軒平瓦A

    ② 

    軒平瓦B

    第三章 調査事項

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  • 図163 鎌倉時代 各種平瓦⑩以外は裏の叩き目のみ。番号は第五章第三節第五項(P.216~217)と合わせた。

    ⑩(右:表、左:裏)

    ④裏 

    叩き目

    ⑨裏 

    叩き目

    ⑥裏 

    叩き目

    ⑪裏 

    叩き目

    ⑬裏 

    叩き目

    ⑫裏 

    叩き目

    ②裏 

    叩き目

    ①裏 

    叩き目

    ③裏 

    叩き目

    第三章 調査事項

    ─ 105 ─

  • A紐なし(右が表)

    B紐なし(右が表)

    C紐あり(右が表)

    D紐あり(右が表)

    E紐あり(右が表)

    F紐あり(右が表)

    図164 鎌倉時代前期 各種丸瓦

    第三章 調査事項

    ─ 106 ─

  • 図165 鎌倉時代後期 各種丸瓦

    A紐あり(右が表)

    B紐あり(右が表)

    C紐あり(右が表)

    D紐あり(右が表)

    イ 

    軒平瓦

     

    鎌倉時代の軒平瓦は、三六枚(軒平瓦全体の九・

    五二%)であった。瓦当文様は二種類見られた。そ

    のほとんどにあたる三五枚は、瓦当中央に「東」

    「大」「寺」の文字をそれぞれ圏線で囲み、左右に

    唐草文を配したもの全体を圏線で囲んだもので、裏

    面には菱目に「東大寺」の文字が押されているもの

    であった。もう一枚は、瓦当文様は風蝕によりはっ

    きりと分からないが、〇を並べた周囲を圏線で囲み、

    その外に珠文を配しているもので、裏面には文字な

    しの菱目叩きのあるものであった。

    ロ 

    軒丸瓦

     

    鎌倉時代の軒丸瓦は、一本(軒丸瓦全体の〇・二

    六%)だけであった。瓦当文様は左巻の三つ巴文で、

    珠文数は一八個だった。

    ハ 

    平 

     

    鎌倉時代の平瓦は、五、七四三枚(平瓦全体二

    五・三一%)で、大正期に次いで多かった。表面に

    は布目が残っていて、裏面には叩き目が残されてい

    た。叩き目は、×字状を連続させ菱目を表現し、さ

    らに「東大寺」の文字を押しているものが多く見ら

    れた。菱目の大きさや文字の有無、叩き目の形状の

    違いから一〇種類に分類できた。

    ニ 

    丸 

     

    鎌倉時代の丸瓦は、一、〇四三本(丸瓦全体の一

    第三章 調査事項

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  • 四・五五%)であった。丸瓦では、鎌倉時代から裏面に吊紐痕が見られ始め、

    吊紐痕の有無や、紐の形状から分類すると、鎌倉時代前期のものと思われる吊

    紐痕のないものが二種類、紐痕のあるものが四種類見られた。表面には縄叩き

    痕、裏面には布目が残る。また鎌倉時代後期のものと思われる吊紐痕のあるも

    のが四種類見られた。表面に僅かに縄目が残るものも見られるが、箆ナデを施

    して縄目が見えなくなるものが多くなる。裏面には布目が見られ、面取は比較

    的大きくなる。

    (四)室町時代

     

    刻印などに最も多様な瓦が存在する。正倉の修理に関する記録は残っていな

    い時代だが、瓦から見るとある程度の修理が施されていたことがわかる。その

    種類は、鎌倉時代と同様、軒平瓦・軒丸瓦・平瓦・丸瓦であった。瓦には多く

    の刻印が見られるようになるが、この刻印は瓦の生産組織による出来高を把握

    するために押されたものと思われる。

    イ 

    軒平瓦

     

    室町時代の軒平瓦は、一二枚(軒平瓦全体の三・一七%)であった。瓦当文

    様は三種類確認された。瓦当中央に「東」「大」「寺」の各文字を圏線で囲み、

    左右に梵字を配したものが九枚、東大寺の文字の周りに圏線を入れたものが二

    枚、中央に菊、左右に唐草を配したものが一枚見られた。

    ロ 

    軒丸瓦

     

    室町時代の軒丸瓦は、一七本(軒丸瓦全体の四・四五%)であった。瓦当文

    様は三種類見られ、右巻の三つ巴文に珠文数二一個のものが一四本、左巻三つ

    巴文に珠文数二三個のものが二本、瓦当径七寸で中心に梵字を配し、それを取

    り囲むように東大寺大仏殿の各文字を圏線で囲んだものが一本見られた(注一〇)。

    ハ 

    平 

     

    室町時代の平瓦は、六七〇枚(平瓦全体の二・九五%)であった。瓦表面に

    布目・叩き目はなく、瓦狭端部の凸側に一八~三〇㎜程度の大きな面が取って

    あった。瓦の質は固く良質で、よく焼き締まっている。

     

    瓦の木口に刻印が見られ、その数は一八種類確認できた。

    ニ 

    丸 

     

    室町時代の丸瓦は、五三四本(丸瓦全体の七・四五%)であった。裏面の吊

    紐痕の有無や、紐の形状より分類すると、室町時代中期頃のものと思われるも

    のは、吊紐痕のないもの六種類、吊紐痕のあるもので一二種類見られた。表面

    は、僅かに縄叩きの残るものも見られるが、箆ナデを施している。裏面には布

    目が見られ、大きく面を取っている。室町時代後期頃のものと思われるものは、

    吊紐痕のないものが六種類、吊紐痕のあるもので八種類見られた。表面は丁寧

    な箆ナデを施している。裏面は布目が残り、大きな面を取っている。また玉縁

    側の木口に刻印を押したものが多く見られ、二〇種類の刻印が見られた。この

    時代の瓦は焼き締まり、表面は箆ナデにより丁寧に仕上げられ、燻もよく残っ

    ていて良質のものが多く見られた。

    (五)慶長期

     

    慶長八年には、徳川家康による大規模な修理が行われたことが記録からわか

    っている(注一一)が、屋根瓦にはそれを裏付ける篦書のある瓦が多く確認できる。

    慶長期と分類した瓦はすべてこの時の修理のものである。また、修理前の棟積

    形式は、この慶長期に修理された状態を伝えてきたものと考えられ、鬼瓦や鳥

    衾瓦の多くに慶長期のものが使われていた。

    イ 

    軒平瓦

     

    慶長期の軒平瓦は、四六枚(軒平瓦全体の一二・一七%)であった。瓦当文

    様は二種類見られた。いずれも瓦当に「東大寺」の文字のみを配したもので、

    文字の書体と大きさが異なる二種類であった。また平瓦と同じ種類の刻印が押

    されているものが見られた。

    第三章 調査事項

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    正倉院正倉整備記録_本文編_07第三章(第二節第三項).pdfから挿入したしおり正倉院正倉整備記録_本文編.pdfから挿入したしおり本扉巻頭カラー序例言目次序章 正倉院正倉整備事業の概要第一章 正倉院正倉の概要と沿革第一節 正倉院正倉の概要第二節 正倉の創建と沿革第三節 正倉院に残る歴史的建造物第四節 国宝の指定第一項 官報告示第二項 指定基準と説明

    第五節 史跡の指定第一項 官報告示第二項 指定理由

    第六節 構造形式第七節 規模

    第二章 整備工事の内容第一節 整備事業の計画第一項 工事に至る経過第二項 修理方針第三項 正倉院正倉整備に関する懇談会

    第二節 整備工事の実施第一項 事業の運営と経過第二項 工事関係者第三項 工事実施工程第四項 工事費第五項 現場公開

    第三節 工事実施仕様第一項 仮設工事第二項 解体工事第三項 木工事第四項 屋根工事第五項 構造補強工事第六項 雑工事第七項 設備工事

    第四節 構造診断の実施第一項 小屋組の構造解析第二項 振動調査について第三項 耐震診断について第四項 耐震診断に関する補足

    第三章 調査事項第一節 修理前の破損状況第二節 形式・技法の調査第一項 平面計画第二項 木部第三項 屋根第四項 科学的分析調査

    第三節 当初形式の調査第一項 古材痕跡調査第二項 当初小屋組の復原考察

    第四節 後世の修理・改造第一項 元禄期の修理第二項 天保期の修理第三項 明治期の修理・改造第四項 大正二年の修理第五項 大正十年の修理第六項 瓦葺から見た正倉の修理経過の考察第七項 正倉院正倉屋根に残された奈良時代の平瓦について

    第四章 正倉以外の工事について第一節 宝庫西門第一項 構造形式と沿革第二項 実施仕様第三項 調査事項

    第二節 土塀第一項 沿革第二項 実施仕様第三項 調査事項

    第三節 杉本神社第一項 構造形式と沿革第二項 実施仕様第三項 調査事項

    第四節 消火栓配管工事

    第五章 資料第一節 棟札・墨書等第二節 篦書・刻印等第三節 瓦拓本第一項 軒丸瓦瓦当第二項 軒平瓦瓦当第三項 奈良時代一枚作り平瓦刻印第四項 奈良時代平瓦表面加工痕第五項 鎌倉時代平瓦叩き文第六項 篦書

    第四節 『正倉院宝庫屋根瓦拓本』

    日本語抄録英語抄録奥付