株式会社AIRDO モバイル会議 導入事例...株式会社AIRDO 企画部担当 執行役員...
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株式会社AIRDO 企画部担当 執行役員 浦澤英史 氏、副部長 兼 IT グループリーダー 西宮忍 氏、企画グループ 主席 有木和子 氏に、『モバイル会議』を導入した経緯とその効果について詳しく聞きました。
株式会社AIRDO(以下エア・ドゥ)は、北海道札幌市に本社を置く航空会社。社名のドゥは北海道の道と英語のDOを掛けたもの。社名のとおり北海道と日本各地を結ぶ国内便が事業の中心で「北海道をもっと身近にする“No.1エアライン”」を目指しています。2014年には累計の搭乗者数が2,000万人を突破。同年11月には札幌と台北を結ぶ国際チャーター便を就航するなど成長を続けています。設立平成8年。従業員数916名。年商495億円(平成26年4月1日現在)。
社内の主要会議で『モバイル会議』を活用
― エア・ドゥでは『モバイル会議』をどのように活用していますか。エア・ドゥでは『モバイル会議』を、取締役会など社内の主要
会議で会議資料の閲覧システムとして活用しています。
『モバイル会議』導入の経緯
― iPadおよび『モバイル会議』を導入した経緯について教えてください。iPadと『モバイル会議』は、「航空業界の事業環境の変化に適
切に対応するために、社内に新しい発想、新しいワークスタイルを
取り入れる」という目的のもとに導入しました。
かつて航空業界は大手2社が国内線をほぼ独占する寡占市場で
◆ 例事入導 』議会ルイバモ『 ◆
株式会社AIRDO
株式会社AIRDOについて
「AIRDOでは、『モバイル会議』を活用し、重要会議における議論の質を向上させています」
株式会社AIRDO 企画部
したが、現在はLCC各社の参入が相次
ぐなど、競争環境は大きく変化していま
す。
エア・ドゥは平成8年に国内航空便
が規制緩和されると同時に設立された
会社です。「北海道をもっと身近にする
“No.1エアライン”を作る」というビ
ジョンを常に意識しつつ、安全運航、
定時運航、サービス向上に努め、お客
様に選ばれる航空会社を目指したいと
考えています。
その意思を実現するための業務改革の一環として、2012年に
iPad 300台と『モバイル会議』をほぼ同時に導入しました。
企画部 企画グループ 主席 有木和子 氏
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会議参加者の視点から見た導入効果
― 執行役員の浦澤様にお聞きします。「取締役会議での『モバイル会議』ユーザー」という立場から『モバイル会議』の導入効果を教えてください。(浦澤様): 会議参加者の立場から見た『モバイル会議』の導入
効果は次のとおりです。
導入効果1.議論の整流と質の向上 「いま、どこに議論のポイントがあるのか」を出席者全員で
明確に共有できる。議論がブレない。
導入効果2.会議前に資料を十分に読み込むことが可能になった iPadを使って会議資料を事前にじっくり読み込める。
導入効果3.会議資料のセキュリティ向上 端末にデータが残らない。紙のように散逸しない。
議論のポイントが出席者全員に明確に
― 導入効果1.「議論の整流と質の向上」とは?(浦澤様) を議会で』議会ルイバモ『 :
行う場合、プレゼンター主導で会議が
進行します。プレゼンターがiPadで資料
のページをめくると、出席者全員のiPad
の資料ページが同時に切り替わります。
出席者はiPadに表示された一枚の資料
だけを集中的にみるというスタイルにな
ります。
紙の資料を使っていた頃は、出席者
それぞれが資料のバラバラな箇所を見ている可能性がありました。
しかし『モバイル会議』を使ってからは、「出席者全員が議論に
必要な箇所に集中する」ことができるようになりました。
この「資料の参照位置の統一」により、取締役会の議論の流れ
が的確に制御されるようになりました。「いま、どこに議論のポイ
ントがあるのか」を出席者全員で共有できるため、「自分が理解す
べきこと」、「考えるべきこと」、「意見を述べるべきポイント」が明
確になり、議論は脇にそれることなく正確に進み、最終的にスムー
ズな総意の集約に到ることができます。
『モバイル会議』の導入は会議自体の質を高めるといえます。
事前の資料読み込み
っなに能可がとこむ込み読に分十を料資に前議会「.2果効入導 ―た」とは?(浦澤様): 会議での議論の質を上げるためには、前もって良く準
備すること、つまり「事前に資料を読み込んで、自分の考えをまと
めておくこと」が重要です。
紙の資料を使っていた頃、資料は会議の当日になって初めて配
布されるものでした。
この場合、実際の会議では資料を読みつつ議論も行うという進
行になりますが、議題が複雑である場合そうした同時進行は困難
であり、時には会議全体が「資料の内容を理解すること」に終始し、
肝心の議論が深まらないという本末転倒な状況が生じていました。
一方『モバイル会議』の導入後、資料は会議開催の原則3日前
からiPadでの閲覧が可能になりました。会議まで3日間あれば、空
き時間などを利用して会議資料をじっくり読み込むことができま
す。それにより会議当日は、資料の内容理解ではなく議論そのも
のに集中することができるので、議論の質が格段に向上しました。
またデジタルデータは「検索が可能であること」においても紙資
料に対して優位性があります。データが蓄積すれば、その時の資
料だけでなく過去の会議資料に対しても検索を行うことが可能で
す。
わたしの会議パフォーマンスは、『モバイル会議』の活用により、
明らかに向上しています。
会議資料をセキュアに管理
― 導入効果3.「資料保管のセキュリティ向上」とは?(浦澤様): 紙自体にパスワードなどプロテクトを施すことはできま
せん。
紙の資料はいったん手元を離れるとどこでコピー、配布され誰
が見ることになるのか制御することが困難ですが、デジタルデー
タであればパスワードやアクセス権限などセキュリティを施すこと
が可能です。
先ほどは会議では資料を事前に読み込むことが重要だと述べま
したが、かといって会議に先立ち紙の資料を手渡されたとしても
紛失や置き忘れのリスクを考えると、それを持ち歩きながら読み込
むことは躊躇されます。
しかし『モバイル会議』であればiPad自体のアクセス制御や
MDMによる一元管理できることに加え、ログアウトと同時に資料
データが自動消去される(端末にキャッシュやデータが残らない)
ため、万が一紛失した場合でも情報漏洩を防ぎ、二重三重のセキュ
リティが実現されています。
資料の保管においてもデジタルデータはセキュリティに優れてい
ます。また、物理的なスペースの確保が必要なくなったことも導入
効果の一つです。
導入・管理する立場から見た導入効果
― IT部門の西宮様に質問です。『モバイル会議』を導入・管理する立場から見た導入効果について教えてください。(西宮様): 第一に 「コスト削減および環境寄与の向上」というメ
執行役員 企画部担当浦澤英史 氏
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リットが挙げられます。
かつては主要会議で使う紙の消費量
は年間で2万枚を超えていましたが『モ
バイル会議』を導入し、ペーパーレスを
実現してからは紙の使用量を低減(ゼ
ロ化)できました。
第二に「会議資料の一部差し替えが
会議直前でも可能になった」ことも運用
上のメリットといえます。
会議資料は「直前になっての差し替
え」が頻繁に生じます。紙の会議資料の場合、一部差し替えには
多大な手間がかかります。しかし現在は『モバイル会議』により会
議資料がデジタル化されサーバで一元管理されているので会議の
ほぼ直前まで資料の差し替えが可能です。
iPadと『モバイル会議』の導入を通じて「ペーパーレスによる費
用の低減」、「資料の準備に要する人的な手間の軽減」、「ワークス
タイルの変革」などの効果を得ることができました。
製品導入時に求めた要件
― 導入にあたり他社製品との比較はしていますか。(西宮様): はい、しています。『モバイル会議』の他には、資料デー
タをシステム内に保管する「書庫ソフトウエア」のような製品が候
補に挙がりました。
この2製品を比較した際の条件(比べるときの目のつけどころ)
は次のとおりです。
条件1.「導入の負担が低いこと」エア・ドゥは社員数1,000人に対しIT関連業務を少人数で対応し
ているため、保守、運用、教育の負担が少ない製品、簡単に導
入できて誰もすぐに使えるシンプルで手離れの良い製品が望ましい
と考えました。
条件2.「セキュリティが十分であること」取締役会など主要会議の資料を取り扱うことになるのでセキュリ
ティ機能が十分であることは必須要件でした。『モバイル会議』は
会議資料はサーバで一元管理が可能であり、かつ会議終了後(ロ
グアウト後)にはiPad端末に資料データが残らないため、セキュ
リティ機能は十分に備わっていました。
条件3.「製品コンセプトがファシリテーション志向であること」会議資料の保存だけを目的とせず、「会議の進行を効率化する」、
「議論の質を向上させる」というファシリテーション志向の視点が
あることを求めました。
条件4.「十分な導入実績と手頃な価格」各企業での導入実績が十分にあり、かつ価格に競争力があるこ
とを求めました。
以上の条件で2製品を比較したところ『モバイル会議』の方がエア・
ドゥが求める要件をより良く満たしていたので採用することに決め
ました。2013年1月のことです。
社内からの反対論?
― 会議をペーパーレス化する製品を導入するにあたり社内から反対論はありましたか。(西宮様): 反対論というわけではありませんが、ある部門から「自
分たちが使っている資料をそのままの形で『モバイル会議』に展
開できますか?」という質問がありました。
この部門ではたいへん細かい数値を扱い、エクセルで会議資料
をまとめて報告していました。それら図表がiPadに展開できるの
かどうか疑問に思ったようです。
― その質問にはどう答えたのでしょうか。「その資料をiPadに展開することは困難です。資料制作をエクセ
ルからパワーポイントに切り替えるなどして制作形態を変える方が
良いと思います」と回答しました。
それからその部門はしばらくの間「一部は紙。一部は『モバイル
会議』」という方式で会議を行っていましたが、現在はほぼ全ての
資料を『モバイル会議』を使って会議を行うようになりました。
このことから分かるように「現状の資料を引き続き使えるか」と
いう質問は、不満の表明ではなく単なる事実確認なので、過剰に
恐れる必要はありません。そのような質問をしてくるのは会議に対
して真剣に取り組んでいる証拠だからです。
きちんと情理を尽くして丁寧に回答することで理解は得られま
す。結果的に、その部門は『モバイル会議』を最もよく使いこなす
ヘビーユーザーになってくれました。
導入前の不安?
― その他、導入前に懸念はあったでしょうか。(西宮様): IT部門としては「紙をやめてデジタルに移行する」と
いうことで、導入当初には「使い方の問合せが殺到するのではな
いか」、「立ち上がり時期は会議全てに同席が必要になるのではな
いか」など、それなりに苦労があるのだろうと予想していました。
しかし実際には、操作が直感的に行えるため、事前に短時間の
説明会を開いただけで、あとは問合せもほとんどなく、各部門と
も主体的に『モバイル会議』を使いこなしています。導入前の心
配は杞憂に終わりました。
企画部 副部長兼 ITグループリーダー
西宮忍 氏
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参考情報:エア・ドゥでの『モバイル会議』の活用概況
先輩ユーザーからのアドバイス
― 現在『モバイル会議』の導入を考えている企業に向けて、先輩ユーザーとしてのアドバイスなどあればお聞かせください。(浦澤様): 会議資料はデジタルデータで運用する方がコスト、セ
キュリティ、議論の質の向上など全ての面で紙よりも優れていると
思います。私はこれまで「紙の資料に戻りたい」と感じたことはあ
りません。
(西宮様) 本「は様皆の門部TIの場立るす入導を』議会ルイバモ『 :
当に紙をやめて大丈夫だろうか」、「混乱が生じないだろうか」と
いう懸念を持つかもしれませんが、私の経験ではそれは取り越し
苦労でした。
『モバイル会議』はiPad上で使える製品、指で操作できる製品
なので導入も活用も特に難しくはありません。あまりあれこれ心配
する必要はないと思います。
今後の期待
― NRIネットコムへの今後の期待をお聞かせください。今回、iPadと『モバイル会議』の導入により会議運営の効率化
とワークスタイルの改革を実現できました。エア・ドゥは今後とも
お客様に選ばれる航空会社を目指して一層の業務改革を推進して
項目 内容 備考
用途 会議での資料閲覧 30ライセンスを導入
使用デバイス iPad(300台)・パイロット向け:220台・経営層、部長、各部門向け :80台
iPad 保管場所 社員、部門各自が保管 外部持ち出し可。
『モバイル会議』を使用する会議
・取締役会・経営戦略会議・部長会議・安全推進委員会・CS推進委員会・本社部門、運送部門、 技術部門による本部会
全会議あわせて月15回程度(年間180回程度)を開催。
各 iPad への資料展開 自動
ーサ』議会ルイバモ『、は料資種各バにアップロードすれば、各iPadに展開される。
iPad内の資料保管 不可
ログアウト後、iPad端末に資料は残らない。
導入時期 2013年1月 ̶
※ 株式会社AIRDO のホームページ http://www.airdo.jp/※ 取材時期 2014年 10月
いきます。NRIネットコムには優れた製品と手厚いサポートを通じ
てエア・ドゥの業務改革の取り組みを後方支援いただくことを希望
します。今後ともよろしくお願いします。