格子ボルツマン法を用いた高効率な乱流の数値計算 …第 26 回数値流体力学シンポジウム 講演番号 B11-4 2 Copyright © 2012 by JSFM (5) ここで,
CAE 「数値流体力学」輪講 5回...第5回 第3章:乱流とそのモデリング(4)...
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第5回
第3章:乱流とそのモデリング(4) [3.7~3.7.1、p.69~75]
「数値流体力学」輪講
1
日時:2014年1月18日、14:00~ 場所:日本ESI@新宿
オープンCAE勉強会@関東
2013/01/18 「数値流体力学」輪講 第5回
「数値流体力学」輪講に関して
2013/01/18 2 「数値流体力学」輪講 第5回
目的
数値流体力学の知識(特に理論ベース)を深め、 OpenFOAMの利用に役立てること。
本輪講で学ぶもの
数値流体力学の理論や計算手法の概要。
書籍
2013/01/18 3 「数値流体力学」輪講 第5回
数値流体力学【第2版】
原著: H. K. Versteeg & W. Malalasekera
共訳: 松下洋介、斎藤泰洋 青木秀之、三浦隆利
出版社: 森北出版株式会社
出版年月: 2011年7月
価格: 9975円
ページ数: 544ページ
← 高い・・・
← 量が多い・・・
有限体積法を説明した書籍(和書)の 中では、最も丁寧に記述されている。
※
本日
2013/01/18 4 「数値流体力学」輪講 第5回
日程 パート部分 ページ
2014.01 第3章:乱流とそのモデリング 担当セクション:3.7~3.7.1
p.69~75
内容
2013/01/18 5 「数値流体力学」輪講 第5回
レイノルズ平均ナビエ-ストークス方程式(RANS)と 古典的な乱流モデル
・
・・・ 3.7 (p.69~75)
乱流モデル
2013/01/18 6 「数値流体力学」輪講 第5回
0div U
)div(1
)div(grad1
)div( uU
uU
x
PU
t
U
)div(1
)div(grad1
)div( uU
vV
y
PV
t
V
)div(1
)div(grad1
)div(W uU
wW
z
P
t
W
レイノルズ平均 ナビエ-ストークス 方程式(RANS)
連続の式: レイノルズ応力
方程式の数 : 4
変数の数 : 10 (平均速度3、圧力、レイノルズ応力6)
レイノルズ応力は別に予測
方程式の数 : 4
変数の数 : 4 (平均速度3、圧力)
方程式は解けない
方程式は解ける 乱流モデル
乱流モデルの種類
2013/01/18 7 「数値流体力学」輪講 第5回
乱流モデルで解くべき方程式の数 名前
0 混合長モデル
1 Spalart-Allmarasモデル
2 k-εモデル K-ωモデル
代数応力モデル
7 レイノルズ応力モデル
渦粘性近似
2013/01/18 8 「数値流体力学」輪講 第5回
ブシネスク(Boussinesq)は、ニュートンの粘性則の類推 より、レイノルズ応力を次のように表現した。
ij
i
j
j
itjiij k
x
U
x
Uuu
3
2
渦粘性係数 乱流運動エネルギー wwvvuuuuk ii
2
1
2
1
これを渦粘性近似(乱流粘性近似)と呼ぶ。
渦粘性近似では、渦粘性係数や乱流運動エネルギー の予測が必須。
乱流拡散
2013/01/18 9 「数値流体力学」輪講 第5回
運動量の乱流輸送 ⇒ 平均速度勾配に比例すると仮定
これを乱流勾配拡散近似と呼ぶ。
スカラー変数の乱流輸送 ⇒ 輸送される変数の平均値の勾配に比例すると仮定
i
tix
u
乱流拡散係数
乱流拡散係数は渦粘性係数に比例する形式で 与えることが多い。
混合長モデル①
2013/01/18 10 「数値流体力学」輪講 第5回
渦動粘性係数
t
t
渦動粘性係数は次元解析より次のように与える。
lct c:任意定数 :乱流の速度スケール
l:乱流の長さスケール
混合長モデル②
2013/01/18 11 「数値流体力学」輪講 第5回
y
u 0
dy
udlu
dy
udlu
u
ly
y
ly
右図より、y+lおよびy-lの流速を テイラー展開を用いて示す。
2
22
2 dy
udl
dy
udluu uuly
2
22
2 dy
udl
dy
udluu uuly
y+l層の流体塊がy層に到達した場合、およびy-lの流体塊が
y層に到達した場合、x方向の速度変動は次のように表される。
dy
udluuu ulyly '
dy
udluuu ulyly '
平均速度分布が2次元的な流れ場において・・・
混合長モデル③
2013/01/18 12 「数値流体力学」輪講 第5回
y
u 0
dy
udlu
dy
udlu
u
ly
y
ly
dy
duluuu ulyly ''
2
1'
'' vu また、 とすると、
dy
dulv v'
'''' vuvu とすると、
2
2''
dy
dulvu vulll :uv相関係数
混合長モデル④
2013/01/18 13 「数値流体力学」輪講 第5回
y
u 0
dy
udlu
dy
udlu
u
ly
y
ly
2
2''
dy
dulvu
これをもとにレイノルズ応力の
渦粘性モデルを作ってみる。
dy
du
dy
du
dy
dulvu tt 2''
dy
dult
2
プラントル(Prandtl)の混合距離の仮説
l: 混合距離
混合長モデル⑤
2013/01/18 14 「数値流体力学」輪講 第5回
y
u 0
dy
udlu
dy
udlu
u
ly
y
ly
壁面近くの混合距離
⇒壁面に束縛され、混合距離lは
壁面からの距離yに比例すると考えられる。
dy
du
dy
duyvut
22''
yl
はカルマン定数といい、 =0.41で与えることが多い。
2次元乱流流れに対する混合長
2013/01/18 15 「数値流体力学」輪講 第5回
乱流における円管内の速度分布①
2013/01/18 16 「数値流体力学」輪講 第5回
壁面近傍におけるプラントルの混合距離理論より、 2
22
0
dy
duy
ただし、du/dy>0は正なので、絶対値符号を除去している。
y
u
dy
du
0u u:摩擦速度
上式を積分すると、
Cyu
u ln
1
C:積分定数
乱流における円管内の速度分布②
2013/01/18 17 「数値流体力学」輪講 第5回
壁面近傍の流れ 、、0およびyに支配
0uまた、
壁面近傍の流れ 、uおよびyに支配
換言すると
これら支配量、u、y)から作られる無次元長さをy+とすると、
yu
y
壁面近くの速度分布はレイノルズ数に無関係
壁面近くの流速分布は、
)( yfu
u
(プラントルの)壁法則
乱流における円管内の速度分布③
2013/01/18 18 「数値流体力学」輪講 第5回
C:積分定数 Cyu
u ln
1
壁法則が成立することを考え、レイノルズ数に依存しない普遍的な式を作る。
Ayu
u ln
1
A:普遍定数
また、実験結果より=0.4、A=5.5になる。
5.5ln5.2 yu
u
yu
y
対数分布則
乱流における円管内の速度分布④
2013/01/18 19 「数値流体力学」輪講 第5回
u
0
y
y+=0 粘性底層
バッファー層 y+=U+
乱流域
対数則域
管の中心
※ 右図:Wikipediaより
混合長モデルの評価
2013/01/18 20 「数値流体力学」輪講 第5回
次回
2013/01/18 21 「数値流体力学」輪講 第5回
日程 パート部分 ページ
2014.02 第3章:乱流とそのモデリング 担当セクション:3.7.2
p.76~83
次回引き続き、私が輪講を担当します。