第4回...

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2010年3月 社団法人全国高等学校PTA連合会 株式会社リクルート合同調査 第4回 「高校生と保護者の進路に関する意識調査」 (2009) 報告書 雇用形態の変容と労働観の変化。無業者増加問題をはじめ、若者への職業観育成指導は今、日本 が取り組むべき大きな課題となっています。行政、学校教育はむろんですが、若者にとって最も 身近な大人である「保護者」ができることはなんでしょうか。 進路に関する保護者と子のコミュニケーションのあり方と、大人ができる高校生のよりよい進 路選択へのサポートを探りたい――。社団法人全国高等学校PTA連合会と株式会社リクルート は、全国の高校生をもつ保護者とその子どもに対して、コミュニケーションの実態と様々な進路 観に関するアンケート調査を2003年より隔年で実施してきました。その4回めとなる調査の分析 結果をまとめましたので、ここにご報告申し上げます。 社団法人全国高等学校PTA連合会 会長 髙間專逸 進路対策委員会委員長 小出邦彦 株式会社リクルート 進学カンパニー カンパニー長 井上 智生 ▼本調査に関するお問合せは、下記までお願いします▼ (株)リクルート キャリアガイダンス編集室 TEL:03-6835-4068/e-mail:[email protected] ※この調査結果については、キャリア教育専門誌「キャリアガイダンス」No.30(リクルート)にも掲載しています。 ※出版・印刷物等へデータ転載する際には、“(社)全国高等学校PTA連合会・(株)リクルート調べ”と明記して いただきますようお願い申し上げます。

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2010年3月

社団法人全国高等学校PTA連合会 株式会社リクルート合同調査

第4回

「高校生と保護者の進路に関する意識調査」 (2009)

報告書

雇用形態の変容と労働観の変化。無業者増加問題をはじめ、若者への職業観育成指導は今、日本

が取り組むべき大きな課題となっています。行政、学校教育はむろんですが、若者にとって最も

身近な大人である「保護者」ができることはなんでしょうか。

進路に関する保護者と子のコミュニケーションのあり方と、大人ができる高校生のよりよい進

路選択へのサポートを探りたい――。社団法人全国高等学校PTA連合会と株式会社リクルート

は、全国の高校生をもつ保護者とその子どもに対して、コミュニケーションの実態と様々な進路

観に関するアンケート調査を2003年より隔年で実施してきました。その4回めとなる調査の分析

結果をまとめましたので、ここにご報告申し上げます。

社団法人全国高等学校PTA連合会

会長 髙間專逸

進路対策委員会委員長 小出邦彦

株式会社リクルート

進学カンパニー

カンパニー長 井上 智生

▼本調査に関するお問合せは、下記までお願いします▼

(株)リクルート キャリアガイダンス編集室

TEL:03-6835-4068/e-mail:[email protected]

※この調査結果については、キャリア教育専門誌「キャリアガイダンス」No.30(リクルート)にも掲載しています。

※出版・印刷物等へデータ転載する際には、“(社)全国高等学校PTA連合会・(株)リクルート調べ”と明記して

いただきますようお願い申し上げます。

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

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調査結果トピックス

■進路選択に関する保護者の態度を「ちょうどいい」と感じている高校生は63%

「干渉」を感じるのは23%、「無関心」は13%

進路選択に関する保護者の態度について、「干渉しすぎる」「やや干渉しすぎる」と感じている高校生は

23%、「無関心すぎる」「やや無関心」は13%。「ちょうどいい」が63%と最も多かった。進路について保護者

と話をしている層ほど「ちょうどいい」が多く、話していない層では「無関心」が多くなる傾向が見られた

(p.11)。

■保護者に望む行動は「私の考えを尊重する」「私の話をちゃんと聞く」「具体的なアドバイス」

やめてほしいのは「望みを高くもちすぎること」「勉強や成績の話ばかり」「考えの押しつけ」

進路に関して高校生が保護者に望むことで最も多かったのは「私の考えを尊重する」で、次に「私

の話をちゃんと聞く」「具体的にアドバイスする」が続いた(p.13)。一方、やめてほしい行動・態度につ

いては、「望みを高くもちすぎないでほしい」「勉強や成績の話ばかりするのはやめてほしい」「自分の

考えを押しつけないでほしい」などの回答が多かった(p.14)。

■「進路について考えている」という高校生は80%

「いろいろなことがあっても自分の進路を歩んでいけそう」という高校生は68%

高校2年生の秋に進路選択についてどの程度考えているか、高校生本人の回答によると「かなり考

えている」は18%で、「ある程度考えている」と合わせると80%を超えた(p.21)。また、これからいろい

ろなことがあっても自分の進路を歩んでいけそうかという質問については、「歩んでいけそうと思う」は

14%で、「ややそう思う」との合計は68%だった(p.22)。

■子どもの進路選択についてのアドバイスを「難しい」と感じる保護者が増加

理由は「社会がどのようになっていくか予測がつかないから」

保護者の73%が子どもの進路選択についてのアドバイスを「難しい」と感じており、2005年以降増

加が続いている。理由は「社会がどのようになっていくか予測がつかないから」がトップ。前回もトップ

だったが、数値が前回52%から62%へ大幅な増加となった(p.27)。

■保護者の8割が進路情報収集に意欲。理由は「子どもと一緒に考えたいから」

子どもの進路選択に関する様々な行動について「おこなったことがある」「今後おこないたい」という

保護者の割合を見ると、「どんな学校があるか調べる」は83%、「どんな学部、学科、コースがあるか調

べる」は82%、「興味をもった学校の入試方法を調べる」は80%と、情報収集に関する項目への高い

意欲が目立った。このように保護者が自ら行動する理由には、「子どもと一緒に考えたいから」「具体

的な情報を知らないと進路の会話ができないから」が上位にあがり、子どもと一緒に考え、話し合うた

めに情報収集する姿がうかがえる(p.36・37)。

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

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◇◆◇ コンテンツ ◇◆◇

【調査概要】 ········································································································································································································· 3

【回答者プロフィール】 ················································································································································································ 3

Ⅰ.親子コミュニケーションの実態

1. 進路について話す頻度 高校生の75%、保護者の89%が「話をする」と回答 ······················································································· 4

2. 進路について話す内容・話さない理由 話す内容は「高卒後の具体的な進路」が55%で最多 ······················································ 5

3. 保護者がよく使う言葉 高校生・保護者とも「自分の好きなことをしなさい」が最多 ················································································ 6

4. 希望進路・進路の悩みの共有度 高校生の83%、保護者の89%が「保護者は希望進路を知っている」と回答 ······························· 7

5. 保護者からのアドバイス 高校生の59%がアドバイスを希望。保護者の76%はアドバイスしている ···················································· 78

6. 進路選択における相談相手 「母親」が最多で78%、「父親」は40% ·································································································· 79

7. 進路選択で影響を受けている人・もの 1位は「母親」35%、2位は「父親」27% ··········································································· 10

8. 進路選択に関する保護者の態度の感じ方 「ちょうどいい」と感じている高校生が63%······························································· 11

9. 進路に関する保護者の行動・態度 「あたたかく見守っている」と感じている高校生が60% ····························································· 12

10.保護者にしてほしい行動・態度 最も望むのは「私の考えを尊重」で34%が回答 ·············································································· 13

11. 保護者にやめてほしい行動・態度 やめてほしいのは「過度な期待」と「勉強の話」 ········································································ 14

Ⅱ.進学に関する考え

12. 進学についての価値観 「知名度」よりも「やりたいこと」「個性や能力」を重視 ····················································································· 15

Ⅲ.働くことに関する考え

13. 高校生がつきたい職業 「モノづくり」「公務員」「教師」が人気············································································································ 16

14. 高校生が目指す人 「目指している人やあこがれている人がいる」という高校生は28% ········································································ 17

15. 保護者がついてほしい職業 「公務員」が前回に続きトップ ·················································································································· 18

16. 高校生がつきたくない職業とフリーター つきたくない職業のトップは「フリーター」 ······································································· 19

17. ニートに関する考え 「なる人がいても不思議ではない」と高校生・保護者とも約4割が回答 ································································· 20

Ⅳ.進路にまつわる期待と不安

18. 進路選択の意識 「進路について考えている」という高校生は80% ········································································································· 21

19. 自分の将来への自信 自分の進路を歩む自信をもつ高校生は約7割 ································································································ 22

20. 進路を考える時の気持ち 「楽しい」という高校生は26%、「不安になる」は49% ················································································ 23

21. 進路選択に関する気がかり 「学力不足」が54%で最大の気がかり ·································································································· 24

22. 働くことの気がかり 高校生の69%、保護者の66%が「気がかりがある」と回答 ···················································································· 25

23. 未来社会への認識 「好ましくない」という高校生は75%、保護者は83%に増加 ·················································································· 26

24. 保護者がアドバイスすることの困難 「アドバイスが難しい」という保護者は73%に増加 ································································ 27

25. 保護者の印象 父親を「楽しそう」と感じる高校生は66%、母親を「楽しそう」と感じる高校生は71% ······················································ 28

Ⅴ.家庭教育と自立意識

26. 家庭教育 「ほめられてきた」高校生は48%、「ほめてきた」保護者は73% ································································································ 29

27. なぜ学び・なぜ働くかについての話し合い 「勉強する意味を話し合った」という高校生は17%、保護者は53% ························ 30

28. 保護者の仕事についての会話 「保護者は仕事の話をしている」という高校生は45%、保護者は68%············································ 31

29. 自立についての認識 「自立しなさい」と保護者に言われたことがある高校生は49% ············································································ 32

30. 経済的自立・精神的自立 「すでに精神的には自立している」という高校生は17% ··········································································· 33

Ⅵ.保護者の動きと学校への要望

31. 進学情報の必要性・入手方法 「入試制度」「進学費用」「職業との関連」についての情報が重要 ·················································· 34

32. 進学先検討の重視点 「子どもの学びたい学部・学科・コースがある」が84%で最多 ··········································································· 35

33. 保護者の進路選択行動 学校見学に「行ったことがある」は22%、「今後行きたい」は49% ································································ 36

34. 家庭と学校の役割に関する認識 「学力をつけさせる」「経済や企業の動向を伝える」は学校への期待大 ··································· 38

35. 進路指導への要望 「もっと進路に関する情報提供をしてほしい」という高校生は39%、保護者は41% ·············································· 39

36. キャリア教育の認知と期待 キャリア教育の認知率は28%とほぼ前回並み ······················································································· 40

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

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【 調 査 概 要 】

●調査実施者 社団法人全国高等学校PTA連合会/株式会社リクルート

●調 査 対 象 全国の高校2年生とその保護者

(全国高等学校PTA連合会より依頼した9都道府県の公立高校27校

第2学年2クラス分の高校生と保護者)

●調 査 期 間 2009年9月28日~10月30日

●調 査 方 法 学校通しの質問紙による自記式調査

①高校生:ホームルームにてアンケートに回答

②保護者:高校生から保護者へアンケートを手渡し

③学級担任が高校生分と保護者分を取りまとめ、その後学校責任者が学校分として返送

●有効回答数 高校生1953人 ※全問無回答5人を除く

保護者1495人 ※全問無回答11人を除く

【回答者プロフィール】

■高校生

●性 別: 男子 55.0% 女子 42.3% 無回答 2.7%

●高校タイプ: 普通科 61.5% 専門学科 32.9% 総合学科 5.6%

●地 域 分 布: 北海道 10.7% 山形県 10.8% 埼玉県 12.0% 東京都 10.8% 石川県 11.1%

三重県 11.3% 京都府 11.2% 愛媛県 10.3% 鹿児島県 11.8%

●高校卒業後の希望進路: 大学・短大進学 55.8% 専門学校進学 15.0% 就職 25.5%

フリーター 0.4% 留学 0.3% その他 1.1% (無回答 2.0%)

■保護者

●続 柄: 父親 12.9% 母親 83.8% その他 0.9% 無回答 2.4%

●地 域 分 布: 北海道 7.1% 山形県 12.3% 埼玉県 13.0% 東京都 6.0% 石川県 13.1%

三重県 11.2% 京都府 12.2% 愛媛県 11.6% 鹿児島県 13.3%

●子どもの高校卒業後に希望する進路:

大学・短大進学 51.6% 専門学校進学 10.2% 就職 16.5%

留学 0.1% その他 1.0% 子どもが希望する進路なら何でもいい 19.3%

(無回答 1.3%)

<注>

※第2回調査(2005年)は、2005年9~10月に全国の高校2年生とその保護者を対象に実施

(有効回答:高校生2478・保護者2181)

第3回調査(2007年)は、2007年10月に全国の高校2年生とその保護者を対象に実施

(有効回答:高校生1802・保護者1541)

※グラフ内の数値は小数点2位以下を四捨五入

本文中の数値はグラフ内の数値の小数点1位以下を四捨五入して使用

※フリーコメント末尾のカッコ内の内容は下記のとおりです

高校生コメント→(都道府県・性別、希望進路)

保護者コメント→(都道府県・続柄、子どもの性別)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

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Ⅰ.親子コミュニケーションの実態

1.進路について話す頻度

■高校生の75%、保護者の89%が「話をする」と回答

■就職希望者が最も会話が少ない

高卒後の進路について、高校2年生は保護者とどれぐらい話をしているだろうか。高校生の回答は「よく話をする」が

15%で、「たまに話をする」を合わせると75%(図1)。前回の調査結果と比べて大きな変動は見られない。男女別では女

子のほうが「話をする」が多く、【希望進路】別では就職希望者に「話をする」が少なめなのが目につく。

一方、保護者の回答は「よく話をする」が24%、「たまに話をする」を含めると89%で、どちらも高校生の回答より多い。

前回からは横ばい状態である。特に母親は「話をする」が多く、母親と娘の組合せは93%に及ぶ。父親と息子は最も話

していないが、それでも81%に達しており、進路に関する親子の会話はおおむね活発なようだ。

14.7

14.9

16.5

11.8

18.2

16.3

17.1

10.2

24.4

24.9

23.8

18.1

25.2

16.5

21.7

20.7

30.0

60.5

60.3

54.7

58.4

63.4

61.6

62.3

58.2

64.7

66.1

65.1

64.8

64.7

64.7

65.0

66.0

63.4

19.1

19.9

22.8

22.2

15.1

17.3

16.1

23.9

9.4

8.2

9.5

16.1

8.5

18.0

11.7

11.0

5.7

5.4

4.9

5.3

7.0

3.3

4.6

4.1

7.2

1.2

0.6

1.1

1.0

1.3

0.8

1.7

2.0

0.5

0.3

0.1

0.6

0.6

0.0

0.2

0.3

0.4

0.3

0.2

0.5

0.0

0.3

0.0

0.0

0.3

0.3

2009年全体(n=1953)

【過去調査】

2007年全体(n=1802)

2005年全体(n=2478)

【性別】

男子(n=1075)

女子(n=826)

【希望進路】

大学・短大進学(n=1089)

専門学校進学(n=292)

就職(n=498)

2009年全体(n=1495)

【過去調査】

2007年全体(n=1541)

2005年全体(n=2181)

【続柄】

父親(n=193)

母親(n=1253)

【続柄×子どもの性別】

父親×男子(n=133)

父親×女子(n=60)

母親×男子(n=644)

母親×女子(n=609)

図1 進路について高校生と保護者は話をしているか

よく話をする たまに話をする あまり話さない まったく話さない 無回答

■高校生

■保護者

(%)

(%)

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2.進路について話す内容・話さない理由

■話す内容は「高卒後の具体的な進路」が55%で最多

■話さない理由のトップは「めんどうくさいから」

進路について保護者と話をすると回答した高校生に、どんな話をしているのか質問したところ、多い順に「高卒後の具

体的な進路について」「将来どんな職業につきたいか」「現在の成績について」と並んだ(図2)。男女別に見ると全体的

に女子のスコアが高めで、女子は幅広い話題について話をしていることがわかる。特に「高卒後の具体的な進路」「将来

の自分の夢」は男子を大きく上回る。男子は「経済や企業の動き」が女子よりやや高い。

また、進路について親子で話さないという高校生にその理由をたずねると、「めんどうくさい」が38%と突出(図3)。2番

めは「自分があまり考えていない」という高校生自身の問題だが、次には「話しても何も変わらない」「もともと会話がない」

など保護者との関係に問題が感じられる項目が続く。男女別に見ても上位3項目は同じだが、男子は「めんどうくさい」

が突出して多かった。

54.5

51.7

41.4

38.3

23.6

18.4

17.0

15.3

14.1

10.4

10.2

6.3

5.6

47.4

48.5

41.2

31.2

21.7

18.4

14.8

11.8

10.7

10.0

12.1

4.3

4.5

64.2

55.9

42.3

47.6

25.0

17.4

19.5

19.4

18.5

11.0

7.6

9.0

7.0

0 20 40 60 80

高校卒業後の具体的な進路(学校、学部・学科、就職先)について

将来どんな職業につきたいか

現在の成績について

将来の自分の夢

将来どんな生活をしたいか

将来どんな生き方をしたいか

保護者の(現在の)仕事の話

進学費用について

保護者の高校時代の話

上級学校(大学・短大・専門学校)の動向

経済や企業の動き

保護者の大学・短大・専門学校時代の話

保護者の進路選択の話

全体(n=1841)

男子(n=994)

女子(n=799)

(%)

■高校生

図2 進路について保護者とどんな話をしているか(図1「よく話をする」「たまに話をする」「あまり話さない」の回答者/複数回答)

38.2

21.5

21.1

12.1

11.9

11.1

10.9

10.4

7.7

6.5

43.0

21.0

20.1

11.5

12.1

8.3

8.3

7.3

6.4

4.5

27.0

23.0

23.0

14.5

11.2

17.1

17.1

17.8

10.5

10.5

0 20 40 60

めんどうくさいから

自分が進路についてあまり考えていないから

話しても何も変わらないから

もともと会話がないから

自分が忙しいから

保護者と話すこと自体がいやだから

保護者が忙しいから

話すと反対されるから

保護者が興味なさそうだから

恥ずかしいから

全体(n=479)

男子(n=314)

女子(n=152)

(%)

■高校生

図3 進路について話さないのはなぜか (図1「あまり話さない」「まったく話さない」の回答者/複数回答)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

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3.保護者がよく使う言葉

■高校生・保護者とも「自分の好きなことをしなさい」が最多

■「勉強しなさい」は高校生のやる気をそぐ

進路の話をする時に保護者はどんな言葉をよく使うのか、高校生と保護者に当てはまる言葉を選択肢からすべて選

んでもらった(図4)。高校生の回答の最多は「自分の好きなことをしなさい~」で、次は「勉強しなさい」。保護者の回答

も最多は「自分の好きなことをしなさい~」だが、「頑張れ、あきらめるな~」との励ましや、「資格取得を目指しなさい」

「技術を身につけたほうがいい」という助言は高校生の認識以上に言っているという。

また、これらの言葉の感じ方も高校生に聞いた。「好きなことをしなさい~」に対して「信用されていると思う」というプラ

ス反応と「やりたいものがないので焦る」などマイナス反応があるように、同じ言葉でも本人の状態やベースとなる親子

関係によって印象が変わるようだ。しかし「勉強しなさい」に対しては「やる気が失せる」などマイナス反応ばかり。「目標

が決まっていないので頑張れない」「必要な勉強がわからない」など、その一言では動けない状態の高校生もいる。

図4 進路の話をする時に保護者はどんな言葉をよく使うか(複数回答)

>>保護者の言葉をどう感じるか【高校生】

43.3

37.7

32.6

25.4

22.5

18.2

16.0

13.3

11.7

10.5

8.1

40.1

39.6

31.2

25.2

21.6

15.3

16.7

10.5

11.9

9.4

8.8

47.7

36.1

33.9

25.9

24.0

21.3

15.7

17.6

11.3

12.2

7.3

0 20 40 60

全体(n=1953)

男子(n=1075)

女子(n=826)

(%)

■高校生

51.6

24.3

46.1

23.7

42.8

16.2

11.2

29.6

37.9

7.7

3.7

51.3

22.3

42.0

27.5

36.8

16.6

9.8

31.6

33.7

11.4

5.7

51.6

24.7

46.9

23.2

43.6

16.4

11.3

29.1

38.5

6.9

3.4

0 20 40 60

自分の好きなことをしなさい、

やりたいことをやりなさい

勉強しなさい

自分でよく考えなさい

自分で決めなさい

資格取得を目指しなさい

お金がない、経済的に厳しい

大学ぐらいは出ておいたほうがい

頑張れ、あきらめるな、やればで

きるよ

技術を身につけたほうがいい

お金の心配はするな

いい大学に入りなさい

全体(n=1495)

父親(n=193)

母親(n=1253)

■保護者

(%)

■自分の好きなことをしなさい、やりたいことをやりなさい

○信用されていると思う(京都・男子、大短)

○私のことを思ってくれているんだなぁと実感し、自分の夢に向かって

頑張ろうと思う(鹿児島・女子、大短)

○自分の一番したいことをしっかり決めて後悔しないような生活を送り

たいと思う(山形・女子、専門)

○やりたいものとかがないので少し焦る(北海道・男子、就職)

○好きなことをしろと言われ、最近進路変更したら反対された(山形・

女子、大短)

■勉強しなさい

○うるさい。わかっている(山形・男子、大短)

○一気にやる気が失せる(石川・女子、大短)

○勉強しないと自分の行きたいところに行けないのはわかっているけ

ど、部活とかで疲れているときに一番言ってほしくない(山形・男子、大

短)

○そう言われても、自分がしたいことのために必要な勉強がわからない

(愛媛・男子、専門)

○わかっているけど、目標が具体的に決まっていないので頑張れない

(埼玉・女子、専門)

■自分でよく考えなさい

○自立していく必要性を感じる(京都・女子、大短)

○親にこれせえって言われるより、だいぶいい(三重・女子、専門)

○もう考えていて本当に悩んでいるのに、自分で考えろって突き放さ

れたら、もうどうしていいかわからなくなる(埼玉・女子、大短)

■自分で決めなさい

○子どもあつかいではなく、自分の意志を尊重してくれるのでうれしい

(山形・男子、就職)

○自分のことを自分で決めずに親の言うとおりにしたら、あとで親のせ

いにしてしまうと思う(鹿児島・男子、就職)

○少し見放された感じがする(京都・女子、大短)

○何をどう自分で決めればいいのかわからない(石川・女子、大短)

■資格取得を目指しなさい

○頑張らないといけないなと思う(北海道・男子、就職)

○「簡単に言わないでよ」って思うけど、頑張らなくちゃ!とも思います

(埼玉・女子、就職)

○同じことを言われすぎて飽き飽きしてきた(石川・女子、大短)

■お金がない、経済的に厳しい

○将来がとても小さなものになったように思う(北海道・女子、就職)

○いい大学に入って安定した仕事について親孝行を早くしたいと思う

(愛媛・女子、大短)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 7 -

4.希望進路・進路の悩みの共有度

■高校生の83%、保護者の89%が「保護者は希望進路を知っている」と回答

■子どもの悩みや不安を知っている保護者は約7割

高校生の希望進路についてどれぐらいの保護者が知っているか、親子それぞれの認識を聞いた。まず高校生の回

答を見ると、保護者が自分の希望進路を「よく知っている」という回答は36%で、「少し知っている」を合わせると83%

(図5)。おおむね親子で共有できているととらえている。一方の保護者は、子どもの希望進路を「知っている」が89%で、

高校生の認識以上に保護者は知っているつもりのようだ。

次に、高校生がもつ進路選択の悩みや不安についての保護者との共有状況を見てみる(図6)。高校生の回答は

「知っている」が52%、保護者の回答は68%とどちらも半数を超えたが、希望進路ほど共有は進んでいないようだ。

どちらの共有状況も、高校生は男子より女子のほうが、保護者は父親より母親のほうが「知っている」が多い。また、

【進路について話す頻度(参考p.4)】別にクロス集計すると、話す人ほど共有状況も良好だった。

35.6

39.1

30.7

42.5

38.9

42.0

33.2

39.7

47.5

44.1

49.4

44.7

50.5

50.3

52.8

50.1

14.0

13.9

16.7

10.9

9.4

7.1

13.5

8.8

2.7

2.9

2.9

1.9

1.0

0.5

0.5

1.1

0.3

0.1

0.4

0.0

0.3

0.1

0.0

0.3

2009年全体(n=1953)

【過去調査】

2007年全体(n=1802)

【性別】

男子(n=1075)

女子(n=826)

2009年全体(n=1495)

【過去調査】

2007年全体(n=1541)

【続柄】

父親(n=193)

母親(n=1253)

図5 高校生の希望進路を保護者は知っているか

よく知っている 少し知っている あまり知らない まったく知らない 無回答■高校生

■保護者

(%)

12.5

14.5

10.3

15.3

20.3

23.2

16.1

21.0

39.3

41.5

38.2

41.6

48.1

49.0

45.1

48.4

36.9

31.5

38.8

34.5

28.7

25.4

35.2

27.7

10.1

10.5

11.3

7.9

2.3

1.7

3.1

2.3

1.1

1.9

1.3

0.7

0.6

0.6

0.5

0.6

2009年全体(n=1953)

【過去調査】

2007年全体(n=1802)

【性別】

男子(n=1075)

女子(n=826)

2009年全体(n=1495)

【過去調査】

2007年全体(n=1541)

【続柄】

父親(n=193)

母親(n=1253)

図6 高校生の進路選択の悩みや不安を保護者は知っているか

よく知っている 少し知っている あまり知らない まったく知らない 無回答■高校生

■保護者

(%)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 8 -

5.保護者からのアドバイス

■高校生の59%がアドバイスを希望。保護者の76%はアドバイスしている

■保護者の社会経験、広い視野に期待

進路選択に際して保護者にアドバイスしてほしいかを高校生にたずねたところ、「たくさんしてほしい」「ある程度し

てほしい」を足した59%がアドバイスを望んでいた(図7)。特に女子にその傾向が強い。

その理由についてのコメントを見ると、保護者の豊富な社会経験や広い視野に対する期待感がうかがえる。しかし、

「アドバイスが多すぎると自分で考えることがなくなる」「自分が話したくなった時に聞いてほしい」など、関与の度合い

やタイミングなどに注意する必要はありそうだ。また、アドバイスしてほしくない理由には、「最後は学力について言わ

れるから嫌」「親の事情を押しつけられる」など、アドバイスの仕方に問題がありそうなケースも見受けられた。

また、保護者に対しては、進路に関する子どもの悩みや不安にアドバイスしているかどうかを聞いた(図8)。「よくし

ている」「少ししている」の合計は76%で、父親より母親のほうがアドバイスしているという。

≫アドバイスしてほしい内容や理由【高校生】

9.3

9.5

7.5

11.3

49.7

53.3

44.9

56.8

22.1

19.4

24.7

19.4

16.1

15.2

19.7

10.5

2.8

2.7

3.1

2.1

2009年全体(n=1953)

【過去調査】

2007年全体(n=1802)

【性別】

男子(n=1075)

女子(n=826)

たくさんアドバイスしてほしい ある程度アドバイスしてほしい あまりアドバイスしてほしくない

アドバイスはいらない 無回答■高校生 (%)

図7 進路選択について保護者にアドバイスしてほしいか

22.0

24.7

18.1

22.5

53.9

52.4

52.8

54.0

20.6

20.2

23.3

20.4

2.8

2.1

5.2

2.4

0.7

0.6

0.5

0.6

2009年全体(n=1495)

【過去調査】

2007年全体(n=1541)

【続柄】

父親(n=193)

母親(n=1253)

よくしている 少ししている あまりしていない まったくしていない 無回答

■保護者 (%)

図8 進路に関する高校生の悩みや不安にアドバイスしているか

■たくさんアドバイスしてほしい人

○一人で考えすぎると不安になってしまうから(三重・男子、大短)

○いろんな意見を聞いたほうが、自分とは違う方向で物事を考えてみ

るキッカケになるから(鹿児島・女子、就職)

○社会の厳しさを経験している親からのアドバイスなら役に立つと思う

から(三重・男子、就職)

○経済的な面は、もっと話し合って細かく知っておきたい(愛媛・男

子、専門)

■ある程度アドバイスしてほしい人

○相談相手がなかなかいないので(山形・女子、大短)

○自分が話したくなった時に、いろいろ聞いてほしいから(石川・女

子、大短)

○してほしいとは思うけど、親の言い方による(東京・女子、大短)

○アドバイスが多過ぎると、そのとおりに行動してしまい、自分で考える

ことがなくなると思うから(山形・女子、大短)

○アドバイスはしてほしいが、情報が古い時がある(石川・男子、大短)

○アドバイスをもらいすぎると失敗などが減って楽になるが、ちょっとし

た失敗がないと世の中つまらない気がする(山形・男子、就職)

■あまりアドバイスしてほしくない人

○ある程度、自分で決めるまでは、ほっといてほしいから(愛媛・女子、

専門)

○もうだいたい決めたから、何かあるまではブレたくない(京都・男子、

大短)

○期待が重い。しんどい。好きにしたい(愛媛・女子、大短)

○アドバイスに自分が納得することがあまりないから(埼玉・男子、その

他)

○1つ聞くとそれに対する親の批評が入り、5つも6つも答えが返ってく

るイメージがある(山形・男子、大短)

○ガミガミ言われて、結局最後は現在の自分の学力について言われる

から嫌です(愛媛・女子、専門)

■アドバイスはいらない人

○なるべく自分の見解や実力で物事を解決したり、把握していきたい

から(鹿児島・男子、大短)

○いらいらする。自分でやらせてほしい(京都・男子、大短)

○どうせケンカになるから(三重・女子、専門)

○親の事情をただ押しつけられるだけなら、何も言わないでほしい(三

重・女子、大短)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 9 -

6.進路選択における相談相手

■「母親」が最多で78%、「父親」は40%

■全体では父親や先生よりも友人に相談

進路を考える際に誰と相談しているかを高校生に質問したところ、最も多かったのは「母親」で、それに「友人」「父親」

が続いた(図9)。男女とも最多は「母親」だが、男子は「父親」が「友人」を上回って2番めに多い。その理由をたずねる

と、「母親」に対しては「話をする時間が長い」「自分をわかってくれている」など身近さを言う人が多く、「父親」に対して

は「社会のことについて詳しい」「意見をしっかり言ってくれる」など知識や経験への信頼が寄せられた。

≫一番の相手と、そう思う理由【高校生】

77.5

51.7

40.1

28.8

18.1

14.0

8.3

5.5

5.4

4.9

4.8

2.9

1.8

2.3

2.9

72.3

43.7

45.8

27.7

15.1

14.0

8.2

4.9

6.5

4.2

4.7

2.3

1.5

1.8

4.4

85.0

62.8

33.5

31.7

21.9

13.8

9.0

6.2

3.8

5.9

5.2

3.3

2.2

3.0

1.0

0 20 40 60 80 100

母親

友人

父親

高校の担任の先生

兄姉

先輩

塾・予備校の先生

担任・進路指導以外の高校の先生

高校の進路指導の先生

他の項目以外の親戚

祖父・祖母

他の項目以外の大人

小・中学校時代の先生

その他

相談相手はいない

全体(n=1953)

男子(n=1075)

女子(n=826)

(%)

■高校生

図9 高校生は進路について誰と相談しているか(複数回答)

○母親:いつも一緒にいるし、話をする時間が長い(三重・女子、専

門)

○母親:いつも一緒に生活し、自分を一番わかってくれているから(東

京・女子、就職)

○母親:ずっと一緒に暮らしてきて信頼できるし、社会人の先輩でもあ

るから(愛媛・男子、就職)

○母親:いつも相談しているし、自分の悩みも知ってくれていて、いい

アドバイスをくれるから(山形・女子、大短)

○友人:お互いに相談して切磋琢磨していきたいから(愛媛・女子、専

門)

○友人:考えていること全部を一番話しやすいから(京都・男子、大短)

○父親:一番社会のことについて詳しいと思うから(石川・男子、就職)

○父親:学費を払ったりするのは父だから。良いアドバイスをくれそう

(山形・女子、大短)

○父親:父親が一番働いているから、意見をしっかり言ってくれる。そ

してほかの会社のことをよく知っている(京都・女子、就職)

○担任:ちゃんと自分を見てくれているような気がするから(山形・女

子、大短)

○担任:進路に関しての経験・知識が豊富で、わかりやすくアドバイス

してくださるから(鹿児島・男子、大短)

○いない:進路のことは自分で考えたいから(愛媛・女子、大短)

○いない:相談を今までしてきて解決したことがほとんどなく、言いたい

こともうまく言えないから(鹿児島・男子、大短)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 10 -

7.進路選択で影響を受けている人・もの

■1位は「母親」35%、2位は「父親」27%

■親の働く姿が影響を与えることも

進路を考えるうえで影響を受けている人・ものについての質問でも、やはり「母親」が最多で、それに「父親」「友人」

が続く(図10)。ただし男子は「父親」が「母親」と同率トップだ。影響を受ける理由を見ると、「一番相談しているから」と

いう直接的なかかわりのほか、「働いている姿を見て尊敬した」など態度や行動が影響することもあるとわかる。また、父

親に「半強制で決められる」といった回答もあった。

≫一番影響を受けている人・ものと、そう思う理由【高校生】

35.4

27.3

21.0

17.1

15.6

14.4

13.5

13.0

12.3

10.0

5.4

5.1

4.9

4.9

4.2

3.8

3.6

3.5

2.3

1.9

4.6

13.1

31.6

31.6

17.8

15.2

15.1

13.9

13.4

11.5

9.7

9.9

4.9

4.0

5.5

4.0

3.5

4.4

3.4

3.0

1.9

2.1

3.6

15.0

40.7

21.9

25.7

19.4

16.5

15.3

14.0

15.0

15.9

10.0

5.7

6.4

4.2

5.9

5.1

3.1

3.8

4.4

2.7

1.7

5.9

10.8

0 10 20 30 40 50

母親

父親

友人

兄姉

テレビ・ラジオ

先輩

高校の担任の先生

インターネット

進学情報誌

高校での進路行事

書籍

他の項目以外の親戚

塾・予備校

他の項目以外の大人

担任・進路指導以外の高校の先生

高校の進路指導の先生

祖父・祖母

小・中学校時代の先生

一般の雑誌

新聞

その他

誰(何)からも影響を受けていない

全体(n=1953)

男子(n=1075)

女子(n=826)

(%)

■高校生

図10 高校生は進路について誰(何)から影響を受けているか(複数回答)

○母親:一番相談しているから(埼玉・女子、大短)

○母親:自分のことをよく考えたうえで教えてくれるから(山形・男子、

就職)

○母親:尊敬しているし、説得力があるから(愛媛・男子、専門)

○母親:お金の面とか(北海道・女子、大短)

○母親:地元に残れとうるさいから(三重・男子、就職)

○父親:自分の職業上での、いろんな話をしてくれるから(山形・女子、

大短)

○父親:父親の働いている姿を見て、尊敬したから(山形・男子、専

門)

○父親:父親ぐらい仕事に誇りをもちたい(埼玉・男子、専門)

○父親:ある1つの大学に行けと半強制で決められるから(三重・女

子、大短)

○父親:この人の一言ですべてが決まるから(石川・女子、大短)

○友人:いいライバルだから(三重・女子、大短)

○友人:同じ夢をもっているから(埼玉・男子、専門)

○テレビなど:テレビの番組がきっかけで、自分のなりたい職がある程

度決まり、その職につくことを目指しているから(鹿児島・男子、大短)

○テレビなど:社会の現状を伝えてくれるから、進路について考えさせ

られる(埼玉・女子、就職)

○担任:いろいろ調べてくれて正しい情報をくれるから(鹿児島・男子、

就職)

○担任:先生の発言は心にぐっとくるものがあるから(山形・男子、大

短)

○受けていない:ただ自分のやりたいことをやるだけです(埼玉・女子、

専門)

○受けていない:自分で考え、自分で決めたため(京都・男子、就職)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 11 -

8.進路選択に関する保護者の態度の感じ方

■「ちょうどいい」と感じている高校生が63%

■「干渉」を感じるのは23%、「無関心」は13%

進路選択に関する保護者の態度を、高校生はどう感じているか質問した(図11)。「干渉しすぎる」「やや干渉しすぎ

る」の合計は23%、「無関心すぎる」「やや無関心」の合計は13%で、「ちょうどいい」が63%と最も多かった。男女別に

見ると「ちょうどいい」の割合はほぼ同じだが、男子は「干渉」が多め、女子は「無関心」が多めだ。【希望進路】別では、

大学・短大進学希望者に「干渉」がやや目立つ。また、【進路について話す頻度】別に見ると、話している層ほど「ちょう

どいい」が多く、話していない層ほど「無関心」が多くなる傾向が見られた。

5.5

5.9

5.1

6.0

5.8

4.0

8.0

4.4

6.7

7.5

17.4

19.4

15.1

18.7

12.7

17.1

14.6

18.8

17.2

7.5

63.0

62.7

64.0

62.7

65.8

64.9

71.4

65.8

51.7

50.0

10.8

9.4

12.6

10.4

12.7

11.2

3.5

8.9

19.8

19.8

1.7

1.0

2.7

1.1

2.4

1.8

1.0

0.8

2.4

10.4

1.7

1.6

0.5

1.1

0.7

1.0

1.4

1.3

2.1

4.7

2009年全体(n=1953)

【性別】

男子(n=1075)

女子(n=826)

【希望進路】

大学・短大進学(n=1089)

専門学校進学(n=292)

就職(n=498)

【進路について話す頻度】

よく話をする(n=287)

たまに話をする(n=1181)

あまり話さない(n=373)

まったく話さない(n=106)

図11 進路選択に関する保護者の態度をどう感じているか

干渉しすぎる やや干渉しすぎる ちょうどいい やや無関心 無関心すぎる 無回答

■高校生(%)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 12 -

9.進路に関する保護者の行動・態度

■「あたたかく見守っている」と感じている高校生が60%

■進路について話す人ほど、保護者の行動・態度を肯定

高校生にとって好ましいと思われる保護者の行動や態度の選択肢をあげ、自分の保護者に当てはまるものを高校

生に選んでもらったところ、「あたたかく見守っている」「相談にのってくれる」「私の話をちゃんと聞く」「私の進路に関心

をもっている」などが上位に並んだ(図12)。【進路について話す頻度】別では話をする層ほど、また【~保護者の態度

をどう感じているか(参考p.11)】別では「ちょうどいい」と感じている高校生が、多くの項目において数値が高かった。

59.9

57.5

56.1

56.1

55.4

44.4

44.0

31.0

29.0

17.8

57.7

53.2

52.7

53.6

53.8

39.2

42.2

31.3

29.2

18.6

63.9

64.2

61.5

60.4

58.6

51.7

47.1

31.2

28.5

16.8

0 20 40 60 80

あたたかく見守っている

相談にのってくれる

私の話をちゃんと聞く

私の進路について関心をもっている

私の考えを尊重する

今の進路や進学について知っている

励ましてくれる

具体的にアドバイスする

放っておいてくれる

進路について私よりも詳しく情報収集する

全体(n=1953)

男子(n=1075)

女子(n=826)

(%)

■高校生【全体/男女】

図12 進路に関して保護者はどのような行動・態度をしているか(複数回答)

71.1

79.1

75.6

76.3

73.2

60.3

59.6

45.6

23.0

26.8

63.4

62.5

59.4

59.9

58.1

47.8

46.1

32.1

27.3

17.7

47.7

35.7

37.8

37.8

40.5

28.4

32.2

21.2

36.5

11.8

33.0

18.9

30.2

24.5

30.2

20.8

17.9

13.2

37.7

15.1

0 20 40 60 80 100

よく話をする(n=287)

たまに話をする(n=1181)

あまり話さない(n=373)

まったく話さない(n=106)

(%)

【進路について話す頻度】

30.6

28.7

26.9

49.1

23.1

33.3

23.1

38.9

17.6

25.9

47.2

49.9

45.7

61.4

41.9

44.8

40.1

31.0

13.6

21.8

70.7

68.5

67.7

63.4

67.2

50.0

52.0

34.7

32.1

18.9

45.2

32.9

32.4

22.4

35.2

24.8

24.8

11.4

40.5

4.3

21.2

9.1

15.2

6.1

18.2

18.2

3.0

6.1

45.5

3.0

0 20 40 60 80

あたたかく見守っている

相談にのってくれる

私の話をちゃんと聞く

私の進路について関心を

もっている

私の考えを尊重する

今の進路や進学について

知っている

励ましてくれる

具体的にアドバイスする

放っておいてくれる

進路について私よりも詳し

く情報収集する干渉しすぎる(n=108)

やや干渉しすぎる(n=339)

ちょうどいい(n=1230)

やや無関心(n=210)

無関心すぎる(n=33)

【進路選択に関する保護者の態度をどう感じているか】

(%)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 13 -

10.保護者にしてほしい行動・態度

■最も望むのは「私の考えを尊重」で34%が回答

■保護者に干渉を感じている層は「私の考えを尊重」「放っておく」を希望、

無関心を感じている層は「私の話をちゃんと聞く」「具体的にアドバイスする」「私の進路に関心をもつ」を希望

図12と同じ選択肢を使って、保護者に望む行動・態度についても高校生に聞いた(図13)。最も多かったのは「私の

考えを尊重する」で、次に「私の話をちゃんと聞く」「具体的にアドバイスする」が続く。【~保護者の態度をどう感じてい

るか】別に見ると、「干渉」を感じている高校生は「私の考えを尊重」「放っておく」が高く、「無関心」を感じている高校生

は「私の話をちゃんと聞く」「具体的にアドバイスする」「私の進路に関心をもつ」などの高さが目立つ。

51.5

24.2

42.4

24.2

30.3

27.3

36.4

39.4

48.5

51.5

36.7

27.6

36.2

19.0

30.5

31.4

27.1

42.4

40.5

36.2

20.3

22.7

22.9

18.9

23.1

25.7

25.8

30.7

27.0

29.4

16.2

18.0

20.6

40.7

27.1

26.0

30.7

25.7

36.6

43.4

22.2

25.9

30.6

57.4

35.2

28.7

45.4

22.2

48.1

50.9

27.0

26.3

32.4

24.5

31.7

27.6

35.2

36.9

39.0

43.0

18.1

19.6

19.0

25.1

20.5

25.7

23.0

25.9

26.3

27.3

21.8

22.4

24.4

24.7

25.0

26.3

27.6

30.3

31.3

33.7

0204060

0 20 40 60

私の進路について

関心をもっている

今の進路や進学に

ついて知っている

相談にのってく

れる

放っておいてく

れる

励ましてくれる

進路について

私よりも詳しく

情報収集する

あたたかく

見守っている

具体的に

アドバイスする

私の話を

ちゃんと聞く

私の考えを尊重

する

干渉しすぎる

(n=108)

やや干渉しすぎる

(n=339)

ちょうどいい

(n=1230)

やや無関心

(n=210)

無関心すぎる

(n=33)

(%)

■高校生【全体/男女】 【進路選択に関する保護者の態度をどう感じているか】

図13 進路に関して保護者にどのような行動・態度をしてほしいか(複数回答)

全体(n=1953)

(%)

女子(n=826)

男子(n=1075)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 14 -

11.保護者にやめてほしい行動・態度

■やめてほしいのは過度な期待と勉強の話

■保護者に干渉や無関心を感じている層は、やめてほしいことが多数

高校生が進路を考えるうえで保護者にやめてほしいことについては、「望みを高くもちすぎないで」「勉強や成績の

話ばかりするのはやめて」「自分の考えを押しつけないで」などの回答が多かった(図14)。【~保護者の態度をどう感じ

ているか】別に見ると、「干渉」「無関心」を感じている高校生は「ちょうどいい」と感じている高校生に比べて多くの項目

の数値が高く、やめてほしいと思うことがたくさんあるようだ。

33.3

15.2

24.2

18.2

30.3

39.4

24.2

45.5

21.2

42.4

27.3

18.2

7.6

9.0

23.8

16.2

21.4

21.4

18.6

24.8

26.2

28.1

29.0

28.6

3.5

6.8

7.7

9.2

8.9

11.4

12.1

13.5

20.7

18.7

24.8

30.3

1.2

12.1

6.8

14.2

17.4

21.5

26.0

20.9

43.4

44.8

53.1

44.0

0.9

19.4

6.5

23.1

24.1

22.2

24.1

34.3

52.8

58.3

57.4

55.6

5.3

9.7

13.1

11.1

15.9

18.0

16.6

20.5

27.4

28.0

28.1

31.6

2.9

8.2

6.7

12.0

10.9

13.5

16.1

15.9

26.8

26.0

35.4

35.2

3.8

8.7

9.4

11.7

13.0

15.3

16.0

17.7

26.7

26.7

31.7

33.3

0204060

0 20 40 60

放っておくのは

やめてほしい

就職が有利という

だけで進路を

勧めないで

好きなことをしな

さいだけで終わら

ないでほしい

思いつきで

アドバイスしない

でほしい

お金の話ばかり

するのはやめて

ほしい

夢や進学先を

バカにしないで

ほしい

自分の経験だけを

もとに話さないで

ほしい

頭ごなしに夢や

進学先の希望を

否定しないで

プレッシャー

ばかりかけない

でほしい

自分の考えを

押しつけないで

ほしい

勉強や成績の

話ばかりするの

はやめてほしい

望みを高くもち

すぎないでほしい

干渉しすぎる

(n=108)

やや干渉しすぎる

(n=339)

ちょうどいい

(n=1230)

やや無関心

(n=210)

無関心すぎる

(n=33)

■高校生【全体/男女】 【進路選択に関する保護者の態度をどう感じているか】

図14 進路を考えるうえで保護者にどのようなことをやめてほしいか(複数回答)

(%)

全体(n=1953)

女子(n=826)男子(n=1075)

(%)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 15 -

Ⅱ.進学に関する考え

12.進学についての価値観

■「自分のやりたいことができる学校に進学したい」という高校生は95%

■「知名度」よりも「やりたいこと」「個性や能力」を重視

進学を希望する高校生に、進学に関する下記の14の考え方についてそれぞれどう思うかを聞いた(図15)。「とても

そう思う」「まあそう思う」の合計が多い順に見ると、「自分のやりたいことができる学校に進学したい」95%、「自分の個

性や能力を生かせる学校に進学したい」91%、「社会で役立つような知識・技術を身につけられる学校に進学したい」

81%と並ぶ。

子どもの進学を希望する保護者に対しても、17項目について同様に質問すると、「個性や能力を生かせる学校に進

学してほしい」「やりたいことができる学校に進学してほしい」と思う人はそれぞれ9割を超えた(図16)。高校生、保護者

ともに「やりたいこと」や「個性や能力」を重視しているようだ。

70.7

52.6

42.9

34.6

28.2

37.5

10.7

12.3

8.8

11.8

9.5

7.2 2.1

1.7

23.8

38.4

38.3

35.7

35.7

23.8

25.1

23.5

21.7

17.1

16.4

16.1

4.0

3.3

4.3

7.2

14.4

21.4

23.0

20.3

30.8

32.9

34.5

24.8

40.3

43.0

10.6

22.8

0.7

0.7

2.5

5.7

7.5

10.1

21.4

18.0

22.1

18.8

20.0

17.6

16.3

25.3

0.4

0.7

1.3

2.1

5.3

7.6

11.6

12.7

12.4

27.1

13.5

15.7

66.4

46.3

0.2

0.3

0.5

0.5

0.4

0.8

0.4

0.5

0.6

0.4

0.4

0.4

0.6

0.7

自分のやりたいことができる学校に進学したい

自分の個性や能力を生かせる学校に進学したい

社会で役立つような知識・技術を身につけられる学校に進学したい

資格を取得できる学校に進学したい

家計のことが心配なので、できるだけお金の負担をかけない進学をしたい

同じことを学ぶなら、専門学校より大学・短大に進学したい

できるだけ知名度の高い大学に進学したい

受験であまり苦労せずに入れる学校に進学したい

できるだけ難易度が高い大学に進学したい

やりたいことがないので、とりあえず進学し、その後見つけたい

評価の低い学校なら進学しないほうがいい

評価の低い大学なら専門学校のほうがいい

日本にいい大学がないので海外の大学に留学したい

家計を圧迫させないために、進学はあきらめて働きたい

図15 高校生は進学に関してどんな価値観をもっているか

とてもそう思う まあそう思う なんともいえない あまりそう思わない まったくそう思わない 無回答

■高校生(進学希望者n=1381)

(%)

70.0

70.5

40.9

36.3

37.3

31.4

34.0

28.0

16.7

5.8

4.7

6.5

4.4

3.9

3.5

1.2

0.6

24.7

22.8

42.2

37.3

28.1

33.5

27.8

26.2

33.0

26.8

22.5

13.9

14.3

14.1

14.3

4.9 1.3

2.8

3.9

12.3

19.6

19.7

24.4

25.1

27.7

32.3

30.2

31.3

42.6

48.1

36.1

37.1

18.4

14.7

0.3

0.4

1.8

3.2

7.7

5.7

7.3

10.6

12.0

22.5

25.5

21.1

17.4

29.3

30.6

27.4

26.0

0.0

0.2

0.2

0.5

4.2

1.4

3.2

4.1 3.4

11.4

12.2

12.1

12.3

13.5

11.6

45.3

54.0

2.2

2.2

2.5

3.0

2.9

3.6

2.6

3.4

2.7

3.2

3.8

3.8

3.5

3.0

2.9

2.8

3.4

本人の個性や能力を生かせる学校に進学してほしい

本人のやりたいことができる学校に進学してほしい

社会で役立つような知識・技術を身につけられる学校に進学してほしい

資格を取得できる学校に進学してほしい

経済的な事情からも国公立の学校に進学してほしい

できるだけ学費の安い学校に進学してほしい

同じことを学ぶなら、専門学校より大学・短大に進学してほしい

仕送りは難しいので地元の学校に進学してほしい

受験費用があまりかからないよう、できるだけ受験校数は少なくしてほしい

やりたいことがないのならとりあえず進学し、その後見つけてくれればいい

できるだけ知名度の高い大学に進学してほしい

評価の低い学校なら進学しないほうがいい

評価の低い大学なら専門学校のほうがいい

受験であまり苦労せずに入学できるような学校に行ってほしい

できるだけ難易度が高い大学に進学してほしい

日本にいい大学がないなら海外の大学に留学するのもいい

家計が苦しいので申しわけないが進学はあきらめてほしい

図16 保護者は進学に関してどんな価値観をもっているか

とてもそう思う まあそう思う なんともいえない あまりそう思わない まったくそう思わない 無回答

■保護者(子どもの進学を希望する人 n=924)

(%)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 16 -

Ⅲ.働くことに関する考え

13.高校生がつきたい職業

■「モノづくり」「公務員」「教師」が人気

■男子は「モノづくり」、女子は「看護師」がつきたい職業のトップ

高校生に将来つきたい職業があるか質問すると、65%が「ある」と回答(図17)。その具体的な職業で多かったのは、

「製造・加工・組立などのモノづくり」「公務員」「教師」など(図18)。男子には「モノづくり」「公務員」「整備士」、女子に

は「看護師」「保育士・幼稚園教諭」「教師」が人気だ。

図18 高校生はどんな職業につきたいか(つきたい職業がある人)

【高校生】

65.1

66.1

58.4

74.3

24.7

21.8

27.9

21.4

8.8

9.1

13.2

3.4

1.4

3.0

0.5

0.8

2009年全体(n=1953)

【過去調査】

2007年全体(n=1802)

【性別】

男子(n=1075)

女子(n=826)

図17 高校生には将来つきたい職業があるか

ある ない 考えたことがない 無回答

■高校生 (%)

% % %

1 (4) 製造・加工・組立などのモノづくり 8.2 1 (1) 製造・加工・組立などのモノづくり 15.3 1 (1) 看護師 10.1

2 (1) 公務員(国家・地方) 7.9 2 (2) 公務員(国家・地方) 11.8 2 (2) 保育士・幼稚園教諭 9.3

3 (3) 教師 7.2 3 (6) 整備士 6.2 3 (3) 教師 8.6

4 (2) 看護師 5.8 4 (4) 教師 5.9 4 (11)フライトアテンダント・グランドスタッフ 4.7

5 (5) 保育士・幼稚園教諭 5.0 5 (3) 技術者・研究者 5.6 5 (6) 公務員(国家・地方) 4.2

6 (17)俳優・タレント・ミュージシャン・声優 3.9 6 (9) ゲーム関係 4.8 6 (5) 調理師・シェフ・パティシエ・フード関連 4.1

7 (7) 技術者・研究者 3.7 7 (12)俳優・タレント・ミュージシャン・声優 4.6 7 (22)管理栄養士・栄養士 3.7

8 (6) 調理師・シェフ・パティシエ・フード関連 3.6 8 (14)建築設計士 4.1 8 (13)トリマー・動物関連 3.4

9 (12)整備士 3.1 9 (8) 調理師・シェフ・パティシエ・フード関連 3.3 8 (18)美容師・理容師 3.4

10 (17)ゲーム関係 2.9 10 (5) 薬剤師 1.9 10 (4) 事務 2.9

11 (14)美容師・理容師 2.6 10(29)理学療法士・作業療法士 1.9 10(24)俳優・タレント・ミュージシャン・声優 2.9

12 (21)フライトアテンダント・グランドスタッフ 2.4 ※( )内は2007年順位、今回は「俳優~」の項目に「声優」を含む

13 (24)理学療法士・作業療法士 2.3

14 (30)建築設計士 2.2

15 (8) 薬剤師 2.1

16 (13)トリマー・動物関連 2.0

16 (31)管理栄養士・栄養士 2.0

18 (10)事務 1.9

19 (9) 社会福祉士・介護福祉士・福祉関係 1.8

20 (14)販売(ショップの店員など) 1.7

20(24)グラフィックデザイナー・CGデザイナー 1.7

全体(n=1271) 男子(n=628) 女子(n=614)

≫その職業につきたい理由【高校生】

○モノづくり:デスクワークは苦手で、体を動かしながら物を作りたいから(鹿児島・

男子、就職)

○モノづくり:学んだことを生かして何かしたいと思うから(石川・男子、大短)

○公務員:安定しているから(石川・女子、就職)

○公務員:不況に左右される職でないから(三重・男子、大短)

○公務員:世界と日本をつなげられるような仕事をしたい(山形・男子、大短)

○教師:子どもたちと一緒に成長できるので、すばらしいと思った(三重・男子、大短)

○教師:中学のときの担任にあこがれて(鹿児島・女子、大短)

○看護師:人の役に立ちたい(東京・女子、大短)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 17 -

14.高校生が目指す人

■「目指している人やあこがれている人がいる」という高校生は28%

■目指している人物が「父親」は18%、「母親」は10%

高校生に目指す人・あこがれる人の有無を聞いたところ、28%が「いる」と回答(図19)。その対象を大きく3つから選

んでもらったところ、目指す人がいる人の18%が「父親」、10%が「母親」、21%が「有名人」をあげた(図20)。男子では

「父親」が28%、女子では「母親」が16%と比較的多い。

※「有名人」の内容…「本田宗一郎」「義家弘介」「イチロー」、その他スポーツ選手、作家、俳優など

※「その他」の内容…「兄」「姉」「担任の先生」「先輩」、その他目指す職業の人など

≫その人を目指す理由【高校生】

27.7

28.1

24.0

32.7

70.4

69.8

75.1

66.1

1.9

2.1

0.9

1.2

2009年全体(n=1953)

【過去調査】

2007年全体(n=1802)

【性別】

男子(n=1075)

女子(n=826)

図19 目指している人やあこがれている人はいるか

いる いない 無回答■高校生

(%)

17.6

14.8

27.5

7.8

9.6

11.6

3.5

15.6

21.4

25.2

19.8

23.7

47.1

44.0

45.0

50.4

4.3

4.3

4.3

2.6

2009年全体(n=541)

【過去調査】

2007年全体(n=507)

【性別】

男子(n=258)

女子(n=270)

図20 目指している人やあこがれている人は誰か (目指している人やあこがれている人がいる人)

父親 母親 有名人 その他 無回答■高校生

(%)

■父親

○仕事をしている姿がかっこいい(石川・男子、大短)

○家を支えているから(石川・男子、専門)

○自分の意見をしっかりもっているから(愛媛・男子、大短)

○何でも知っていて、何より本人が幸せそうだから(鹿児島・女

子、大短)

■母親

○強いから(三重・男子、就職)

○一番身近な存在であり、尊敬できるから(鹿児島・女子、大短)

○自分の好きな仕事につき、毎日充実しているし、楽しくしてい

るから(埼玉・女子、就職)

○何ごとも頑張るから(山形・女子、大短)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 18 -

15.保護者がついてほしい職業

■子どもについてほしい職業がある保護者は18%。子どもが希望する職業なら何でもよいは73%

■「公務員」が前回に続き、子どもについてほしい職業No.1

保護者に対して子どもについてほしい職業があるかを問うと、「ある」は18%で、「子どもが希望する職業なら何でも

よい」が73%(図21)。ついてほしい職業の最多は「公務員」で、それに「看護師」「教師」「薬剤師」など国家資格が必

要な職業が続いた(図22)。

図22 保護者は子どもにどんな職業についてほしいか(ついてほしい職業がある人)

■保護者

≫その職業についてほしい理由【保護者】

17.8

21.0

14.5

18.0

73.2

70.9

77.2

73.4

1.7

2.1

2.6

1.6

4.0

4.5

4.1

4.1

3.3

1.5

1.6

2.9

2009年全体(n=1495)

【過去調査】

2007年全体(n=1541)

【続柄】

父親(n=193)

母親(n=1253)

図21 保護者は子どもについてほしい職業があるか

ある 子どもが希望する職業なら何でもよい 今まで考えたことがない 特にない 無回答■保護者

(%)

% % %

1 (1) 公務員(国家・地方) 35.0 1 (1) 公務員(国家・地方) 51.5 1 (1) 公務員(国家・地方) 19.8

2 (2) 看護師 10.9 2 (5) 教師 6.2 2 (2) 看護師 17.5

3 (4) 教師 9.0 3 (5) 製造・加工・組立などのモノづくり 4.6 3 (4) 教師 12.7

4 (3) 薬剤師 4.5 4 (2) 技術者・研究者 3.8 4 (5) 保育士・幼稚園教諭 5.6

5 (-) 理学療法士・作業療法士 3.0 (7) 薬剤師 3.8 5 (3) 薬剤師 4.8

(9) 社会福祉士・介護福祉士・福祉関係 3.0 6 (2) 会社員 3.1 6 (9) 社会福祉士・介護福祉士・福祉関係 4.0

7 (12)弁護士・法律関連 2.6 (9) 看護師 3.1 7 (16)弁護士・法律関連 3.2

(5) 技術者・研究者 2.6 (-) 理学療法士・作業療法士 3.1 7 (10)フライトアテンダント・グランドスタッフ 3.2

7(11)製造・加工・組立などのモノづくり 2.6 9 (8) 社会福祉士・介護福祉士・福祉関係 2.3 7 (11)調理師・シェフ・パティシエ・フード関連 3.2

(7) 保育士・幼稚園教諭 2.6 10 (9) 弁護士・法律関連 1.5 (-) 管理栄養士・栄養士 3.2

※( )内は2007年順位、(-)は前回項目なし 10(18)会計士・税理士 1.5 (-) 理学療法士・作業療法士 3.2

(4) 医師・歯科医師・獣医 1.5

10(12)建築設計士 1.5

(9) 整備士 1.5

全体(n=266) 男子についてほしい職業(n=130) 女子についてほしい職業(n=126)

○公務員:安定。国がつぶれないかぎり公務員は安定している(三

重・母親、男子)

○公務員:収入が安定している。休みがしっかりしている(三重・

母親、男子)

○公務員:結婚後も無理なく仕事が続けられそうだから(石川・

母親、女子)

○看護師:自立できる。必ず就職できる(埼玉・母親、女子)

○看護師:大変な仕事だが、家庭に入っても役に立ち、再就職も

しやすい(石川・母親、女子)

○教師:子どもが小学生のときからの夢なので(埼玉・母親、

男子)

○教師:相手のことを考え、人に教えることが好きだと思うか

ら(愛媛・母親、女子)

○薬剤師:資格があり、就職に有利。収入もよい(愛媛・母親、

男子)

○理学療法士・作業療法士:超高齢化社会に向けてますます必

要とされる職業だと思う(石川・母親、女子)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 19 -

16.高校生がつきたくない職業とフリーター

■つきたくない職業のトップは「フリーター」

■なりたくないが避けられないかもしれない

将来つきたくない職業について高校生に質問すると、前回同様に「フリーター」が突出して多く、4人に1人があげた

(図23)。つきたい職業3位の「教師」は、ここでも3番めに多い結果となった。

また、多くの高校生がなりたくないというフリーターに対する具体的な考えを、高校生と保護者それぞれに聞いた(図

24)。高校生の回答で最多は「フリーターでは家族を養っていけない」だ。2005年調査と比べると、「就職が厳しい時代

なのでフリーターになるのも仕方ない」との回答が23%→32%と増加、「自分はフリーターにはならないと思う」が37%

→19%と激減した。

保護者の回答もやはり最多は「フリーターでは家族を養っていけない」で、次に多い「就職が厳しい時代なのでフリ

ーターになるのも仕方ない」は高校生の数値を上回る41%。雇用環境が悪化するなか、高校生、保護者ともフリーター

は避けられないという見方が拡大しているようだ。 図23 高校生はどんな職業につきたくないか ■高校生

≫その職業につきたくない理由【高校生】

% % %

1 (1) フリーター 24.0 1 (1) フリーター 26.7 1 (1) フリーター 21.3

2 (3) 政治家 5.7 2 (3) 政治家 4.7 2 (2) 政治家 7.0

3 (2) 教師 3.7 3 (2) 教師 3.8 3 (3) 教師 3.6

4 (4) 医師・歯科医師・獣医 2.6 4 (4) 主婦・主夫 2.8 (-) 農業 3.6

5 (-) 農業 2.4 5 (5) 医師・歯科医師・獣医 2.0 5 (4) 医師・歯科医師・獣医 3.4

(4) 主婦・主夫 2.4 (7) 俳優・タレント・ミュージシャン・声優 2.0 6 (6) 弁護士・法律関連 2.3

7 (8) 弁護士・法律関連 2.0 7 (16)弁護士・法律関連 1.9 7 (7) 看護師 2.2

8 (6) 俳優・タレント・ミュージシャン・声優 1.8 8 (12)社会福祉士・介護福祉士・福祉関係 1.7 8 (5) 主婦・主夫 1.9

9 (6) 通訳・翻訳 1.4 9 (-) NPO・ボランティア 1.4 9 (8) 通訳・翻訳 1.7

9 (10)社会福祉士・介護福祉士・福祉関係 1.4 (-) 農業 1.4 (8) 俳優・タレント・ミュージシャン・声優 1.7

※( )内は2007年順位、(-)は前回項目なし、今回は「俳優~」の項目に「声優」を含む

全体(n=1953) 男子(n=1075) 女子(n=826)

3.7

1.3

3.3

1.9

3.7

3.8

5.4

14.4

28.3

7.3

12.8

41.4

34.2

59.3

2.9(2.5)

4.0(5.2)

7.7(7.9)

8.4(9.4)

8.9(12.1)

10.0(20.1)

10.8(16.0)

18.9(36.5)

22.7(28.5)

26.0(24.6)

31.4(30.7)

32.3(22.7)

42.1(38.5)

50.8(59.7)

0204060

0 20 40 60

ずっと実家にいられる(いる)ならフリーターでもいいと思う

いずれ結婚するのならフリーターでもいいと思う

フリーターのような自由な生き方が好きだ(もいいと思う)

正社員より気楽に働けていいと思う

自分(の子ども)はフリーターになるかもしれない

フリーターになるのは恥ずかしいことだと思う

不本意な進学・就職をするぐらいならフリーターのほうがいいと思う

自分(の子ども)はフリーターにはならないと思う

フリーターになるのは損だと思う

収入がよければフリーターでもいいと思う

好きな仕事ならフリーターでもいいと思う

就職が厳しい時代なのでフリーターになるのも仕方ないと思う

アルバイトを通じてやりたいことをみつけるのもいいと思う

フリーターでは家族を養っていけないと思う

保護者全体

(n=1495)

高校生全体

(n=1953)

(%)

■高校生

図24 フリーターについてどう思うか(複数回答)※高校生の( )内の数字は2005年調査の結果

■保護者

(%)

○フリーター:いつクビになるかわからないから(京都・男子、大短)

○フリーター:いろいろと損なところがあるから(石川・男子、就職)

○政治家:いろいろと悪いところばかり指摘されるから(鹿児島・男子、

専門)

○政治家:社会を背負っていく自信がないから(山形・女子、大短)

○教師:勉強しないといけないから(鹿児島・男子、専門)

○教師:とにかく一緒に授業をしているだけでもストレスがたまるのが伝

わってくる(鹿児島・男子、大短)

○教師:人前で話すのが苦手だから(山形・女子、専門)

○医師など:医療ミスが怖い(北海道・女子、大短)

○医師など:人の命を預かることに自信がない(山形・男子、専門)

○農業:しんどいだけでやりがいはなく、給与も安いと思うから(愛媛・

男子、大短)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 20 -

17.ニートに関する考え

■「なる人がいても不思議ではない」と高校生・保護者とも約4割が回答

■自分の子どもはならないという保護者が減少

ニートに対してどう思うかを高校生に聞いたところ、「保護者がかわいそう」の回答が最も多かった(図25)。前回と比

べると、「ニートになる人がいても不思議ではない」(35%→41%)、「ニートもひとつの生き方」(20%→23%)、「人生の

中でニートの期間があってもいい」(16%→20%)が増加しており、ニートを認めるような傾向が強まったようだ。

保護者にも同様にニートに対する考えを聞くと、「ニートになる人がいても不思議ではない」が39%と最多となった。

また、自分の子どもがニートになる不安についても質問すると、「ならないと断言できる」「たぶんならないと思う」の合計

は74%で多数を占めたが、前回と比べると10ポイント減少(図26)。以上により、ニートが生まれる社会状況を理解する

保護者や、わが子がなる可能性を否定できない保護者が増えている様子がうかがえる。

42.0(41.4)

40.5(34.7)

28.6(32.5)

27.6 (29.4)

22.8(19.9)

19.6(15.7)

18.7(19.6)

18.5(18.3)

7.7(7.1)

6.0(5.3)

0 20 40 60

ニートになったら保護者がかわいそうだ

ニートになる人がいても不思議ではないと思う

ニートになるのは恥ずかしいことだと思う

自分はニートにはならないと思う

ニートもひとつの生き方だと思う

人生の中でニートの期間があってもいいと思う

なぜニートになってしまうのか不思議に思う

ニートは本人がかわいそうだ

自分はニートになるかもしれない

不本意な進学・就職をするぐらいならニートでいいと思う 全体(n=1953)

(%)

■高校生

図25 ニートに対してどう思うか(複数回答) ※高校生の( )内の数字は前回調査の結果

38.7

24.2

23.9

15.5

14.6

10.2

5.5

1.4

0 20 40 60

ニートになる人がいても不思議ではないと思う

なぜニートになってしまうのか不思議に思う

ニートは本人がかわいそうだ

ニートになったら保護者がかわいそうだ

人生の中でニートの期間があってもいいと思う

ニートになるのは恥ずかしいことだと思う

ニートもひとつの生き方だと思う

不本意な進学・就職をするぐらいならニートでいいと思う 全体(n=1495)

(%)

■保護者

1.1

0.7

4.3

2.4

58.2

63.1

16.1

20.9

15.0

10.4

5.4

2.5

2009年全体(n=1495)

【過去調査】

2007年全体(n=1541)

図26 子どもがニートになる不安はあるか

なりそうな兆候を強く感じる いつかなりそうな予感がする たぶんならないと思う

ならないと断言できる よくわからない 無回答■保護者

(%)

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- 21 -

Ⅳ.進路にまつわる期待と不安

18.進路選択の意識

■「進路について考えている」という高校生は80%

■「考えている」が専門学校進学希望者は90%、就職希望者は69%

高校2年生の秋に進路選択についてどの程度考えているものか、高校生本人に聞いたところ、「かなり考えている」

は18%で、「ある程度考えている」と合わせると80%を超えた(図27)。男子よりも女子のほうが「考えている」が多い。

【希望進路】別に見ると、専門学校進学希望者は「考えている」が90%と多く、就職希望者は69%と少ない。【進路につ

いて話す頻度】別では話す層ほど「考えている」が多く、【~保護者の態度をどう感じているか】別ではちょうどいい層で

最も考えているという。

18.1

15.6

20.7

19.7

24.3

10.6

47.0

15.2

8.0

7.5

12.0

16.5

19.6

15.2

18.2

62.2

60.7

64.6

63.7

66.1

58.8

47.4

70.4

52.3

45.3

63.9

65.5

63.0

57.1

51.5

17.9

21.3

14.3

15.9

9.6

27.3

5.6

13.6

36.7

33.0

21.3

16.8

16.3

26.2

27.3

1.4

2.0

0.4

0.5

0.0

2.8

0.0

0.3

2.4

14.2

2.8

0.9

1.1

1.0

3.0

0.4

0.5

0.0

0.2

0.0

0.4

0.0

0.4

0.5

0.0

0.0

0.3

0.0

0.5

0.0

2009年全体(n=1953)

【性別】

男子(n=1075)

女子(n=826)

【希望進路】

大学・短大進学(n=1089)

専門学校進学(n=292)

就職(n=498)

【進路について話す頻度】

よく話をする(n=287)

たまに話をする(n=1181)

あまり話さない(n=373)

まったく話さない(n=106)

【進路選択に関する保護者の態度を

どう感じているか】

干渉しすぎる(n=108)

やや干渉しすぎる(n=339)

ちょうどいい(n=1230)

やや無関心(n=210)

無関心すぎる(n=33)

図27 自分の進路選択についてどの程度考えているか

かなり考えている ある程度考えている あまり考えていない まったく考えていない 無回答

■高校生 (%)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 22 -

19.自分の将来への自信

■自分の進路を歩む自信をもつ高校生は約7割

■保護者とよく話したり、保護者の態度がちょうどいい人は、自分の将来への自信が高い

これからいろいろなことがあっても自分の進路を歩んでいけそうかと高校生に質問し、自己に対する信頼感も見た

(図28)。「歩んでいけそうと思う」は14%で、「ややそう思う」との合計は68%。【希望進路】別に見ると、就職希望者は

「そう思う」計が61%でやや少ない。【進路について話す頻度】別では話す層ほど、【~保護者の態度をどう感じている

か】別ではちょうどいい層に「そう思う」が多い。さらに、【進路選択の意識(参考p.21)】別では、考えている層ほど「そう

思う」が多くなっている。

14.4

14.4

14.3

14.6

18.8

11.0

27.2

13.3

8.8

13.2

13.9

11.8

15.9

9.0

18.2

39.5

10.7

2.9

7.1

53.5

50.9

57.1

55.3

55.8

50.0

57.8

56.9

44.8

34.0

38.9

54.6

56.6

50.0

24.2

51.7

60.6

34.6

14.3

29.0

31.2

26.5

27.7

24.7

34.5

13.9

27.0

43.4

39.6

43.5

31.3

25.5

36.2

42.4

7.1

27.2

57.4

32.1

2.7

3.0

1.9

1.9

0.7

4.2

1.0

2.1

2.7

13.2

3.7

2.4

1.8

3.8

15.2

1.7

1.2

5.1

46.4

0.5

0.6

0.1

0.5

0.0

0.2

0.0

0.7

0.3

0.0

0.0

0.0

0.2

1.0

0.0

0.0

0.2

0.0

0.0

2009年全体(n=1953)

【性別】

男子(n=1075)

女子(n=826)

【希望進路】

大学・短大進学(n=1089)

専門学校進学(n=292)

就職(n=498)

【進路について話す頻度】

よく話をする(n=287)

たまに話をする(n=1181)

あまり話さない(n=373)

まったく話さない(n=106)

【進路選択に関する保護者の態度を

どう感じているか】

干渉しすぎる(n=108)

やや干渉しすぎる(n=339)

ちょうどいい(n=1230)

やや無関心(n=210)

無関心すぎる(n=33)

【進路選択の意識】

かなり考えている(n=354)

ある程度考えている(n=1214)

あまり考えていない(n=350)

まったく考えていない(n=28)

図28 これからいろいろなことがあっても自分の進路を歩んでいけそうか

そう思う ややそう思う あまり思わない まったく思わない 無回答

■高校生 (%)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 23 -

20.進路を考える時の気持ち

■「楽しい」という高校生は26%、「不安になる」は49%

■進路について保護者と話す層ほど「楽しい」が多い

高校生に進路を考える時の気持ちを聞いたところ、最も多かったのは「自分がどうなってしまうのか不安」で約半数

が回答(図29)。次が「自分の可能性が広がるようで楽しい」の26%だ。男女別では、女子に「楽しい」が比較的多い。

図は省くが、さらに細かくクロス集計を見ていくと、就職希望者はほかよりも「不安」が多く「楽しい」が少ない。【進路に

ついて話す頻度】別では、話す層ほど「楽しい」が多くなっている。

また、進路について保護者と話す内容(参考p.5)を高校生の気持ち別に見ると、「楽しい」層では「将来どんな職業

につきたいか」「将来の自分の夢」などについて他よりも話していることがわかる。

●高校生の気持ち別に見た「進路について保護者と話す内容」(進路について保護者と話す人/複数回答) (%)

49.4

48.7

46.6

49.2

50.2

47.7

51.1

49.3

33.0

25.9

24.0

25.9

23.3

28.8

39.7

26.9

14.5

17.0

6.1

7.7

6.5

7.0

5.2

3.1

4.4

11.0

16.0

4.6

5.8

6.6

5.2

3.9

1.4

5.2

5.1

5.7

4.2

3.7

4.9

5.3 2.5

1.4

4.0

6.4

7.5

3.7

2.9

3.4

4.3

3.0

0.7

3.0

5.9

10.4

3.1

4.3

4.9

3.1

3.3

4.2 2.6

3.2

4.7

3.1

2.9

1.2

2.7

3.0

1.7

2.7

4.6

5.7

2009年全体(n=1953)

【過去調査】

2007年全体(n=1802)

2005年全体(n=2478)

【性別】

男子(n=1075)

女子(n=826)

【進路について話す頻度】

よく話をする(n=287)

たまに話をする(n=1181)

あまり話さない(n=373)

まったく話さない(n=106)

図29 進路を考える時、高校生はどんな気持ちになるか

自分がどうなってしまうのか不安になる 自分の可能性が広がるようで、楽しい

考えること自体がめんどうくさい 進路のことより、もっと考えたいことがある

今が楽しければいいので先のことは考えない 自分の将来にそんなにいいことはない、考えてもつまらない

その他 無回答

■高校生

(%)

の(

の)

校(

校)

全体(n=1841) 54.5 51.7 41.4 38.3 23.6 18.4 17.0 15.3 14.1 10.4 10.2 6.3 5.6

自分がどうなってしまうのか

不安になる(n=925)56.4 53.7 43.4 35.5 21.7 16.4 16.9 16.6 11.4 10.8 11.0 5.3 7.0

自分の可能性が広がるようで、

楽しい(n=486)58.0 57.2 41.4 52.5 30.0 23.0 19.5 15.8 19.3 12.1 11.3 9.1 5.3

考えること自体がめんどう

くさい(n=102)40.2 41.2 38.2 22.5 19.6 14.7 11.8 11.8 9.8 9.8 2.9 3.9 1.0

進路のことより、もっと

考えたいことがある(n=84)53.6 36.9 41.7 27.4 21.4 16.7 16.7 15.5 17.9 10.7 6.0 4.8 6.0

今が楽しければいいので

先のことは考えない(n=75)48.0 45.3 34.7 18.7 12.0 13.3 10.7 12.0 12.0 6.7 5.3 2.7 2.7

自分の将来にそんなにいいことは

ない、考えてもつまらない(n=60)38.3 35.0 45.0 28.3 23.3 21.7 10.0 11.7 13.3 6.7 5.0 6.7 3.3

進路について

話す内容

進路を

考える時の気持ち

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2

21.進路選

■「学力不足

■進路を考

進路選択

分に合ってい

気がかりの大

つからない~

p.23)】別では

が15%とほか

58.4

50.8

53.9

6070 (%)

図30 進路選

■高校生【

択に関する

足」が54%で最

える時の気持

に関する気が

いるものがわか

大きな要因のよ

~」のみ男子の

は、楽しい層は

かの層よりも少

2

30.

42.4

32.7

32.7

8

31.5

36.5

4050

選択についてど

【全体/男女】

る気がかり

最大の気がか

持ちが「楽しい

がかりの中身を

からない」「やり

ようだ。気がか

のほうが若干数

は「自分に合

少なく、自分の

19.0

23.0

21.8

28.1

8

11.

17.0

18.9

22.0

14.8

19.5

19.8

24.6

5

2030

どんなことが気

全体(

男子(

女子

かり

い」人は「やり

を聞くと、「学力

りたいことがみ

かりが「特にない

数値が高いが

っているものが

適性や目標を

5.7

8.8

7

7.5

010

気がかりか(複

n=1953)

(n=1075)

子(n=826)

- 24 -

りたいことがみ

力が足りないか

みつからない~

い」という人は

が、それ以外は

がわからない

を比較的よく認

特にない

経済的な理由

希望がかなわな

かもしれない

自分で決断す

自信がない

知りたい情報を

集めたり選んでい

方法がわからな

社会に出てい

能力がある

自信がない

やりたいこと

みつからない

わからない

自分に合ってい

ものがわからな

学力が足りな

かもしれな

複数回答)

第4回「高

みつからない

かもしれない」

~」が続き、自

は1割に満たな

は女子のほうが

」が22%、「や

認識しているよ

9

9

2.1

0 10

ない

する

いく

ない

いく

とが

い、

いる

ない

ない

ない

高校生と保護者の

~」が少ない

が最も多く54

分の適性や興

ない。男女別に

が高い。【進路

やりたいことがみ

ようだ。

9.7

18.1

13.9

20.8

18.1

14.5

14.5

12.0

13.3

2

25.3

14.4

13.3

14.4

23.3

17.8

2

9.2

11.8

20.2

19.3

12.6

12.9

17.0

12.9

16.6

20.0

15.4

22.0

13.9

24.7

22.0

20 30

【進路

の進路に関する意

%が回答(図

興味・関心が見

に見ると、「やり

路を考える時の

みつからない

36.1

45.

33.3

28.9

3

34.9

28.9

36.7 37.0

43.7

7

29.8

37.9

45.

40 50

自分がどうな

か不安になる

自分の可能性

で、楽しい(

考えること自

くさい(n=11

進路のことよ

えたいことが

今が楽しけれ

のことは考え

自分の将来に

ことはない、

らない(n=72

路を考える時

意識調査」(2009

30)。次に「自

見えないことも

りたいことがみ

の気持ち(参考

、わからない」

.8

51.4

48.9

54.6

51.9

6

59.8

0 60 7

なってしまうの

る(n=964)

性が広がるよう

(n=505)

自体がめんどう

19)

より、もっと考

がある(n=90)

ればいいので先

えない(n=83)

にそんなにいい

、考えてもつま

2)

時の気持ち】

(%)

9)

0

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 25 -

22.働くことの気がかり

■高校生の69%、保護者の66%が「気がかりがある」と回答

■「つきたい職業につけるか」が最大の気がかり

高校生が将来働くことについて、気がかりの有無を親子双方に質問した(図31)。まず高校生の回答を見ると、「気が

かりがある」は69%。前回からは5ポイント減少したが、前々回と同水準にあり、依然として高い数値といえるだろう。男

女別では女子に「ある」が多く8割近い。

次に保護者の回答を見ると、子どもが将来働くことについて「気がかりがある」は66%。前回と同水準だが、増加傾向

といえるかもしれない。特に母親のほうが気がかりを感じているという。

具体的な気がかりの中身について聞いてみると、親子とも最も多かったのは「つきたい職業につくことができるだろう

か」で、高校生の63%、保護者の77%が回答した(図32)。働いてからのことより、その前段階にある就職の部分が一番

の気がかりのようだ。そのほか「十分な収入が得られるだろうか」「職場の人間関係がうまくいくだろうか」「つきたい職業

が思いつくだろうか」なども親子の両方に多い。

69.4

74.4

71.3

64.7

77.8

65.6

65.4

61.4

57.5

67.4

22.8

19.5

22.4

27.4

16.9

27.4

31.5

34.3

38.9

25.7

5.1

4.1

4.0

6.3

3.5

1.5

1.2

1.3

0.5

1.6

2.8

2.1

2.3

1.5

1.7

5.6

1.9

3.1

3.1

5.3

2009年全体(n=1953)

2007年全体(n=1802)

2005年全体(n=2478)

男子(n=1075)

女子(n=826)

2009年全体(n=1495)

2007年全体(n=1541)

2005年全体(n=2181)

父親(n=193)

母親(n=1253)

図31 高校生が将来働くことについて気がかりがあるか

ある ない (子どもが)働くことについて考えたことがない 無回答

■高校生

■保護者

(%)

【過去調査】

【過去調査】

【性別】

【続柄】

2.2

14.8

2.9

5.8

18.5

11.3

8.3

0.7

6.3

11.0

30.3

39.3

29.5

76.8

3.5

8.8

12.0

12.1

14.4

16.2

16.6

17.8

21.5

23.8

26.9

42.5

47.1

63.0

020406080100

0 20 40 60 80 100

仕事内容や報酬に男女格差がないだろうか

勤め先が倒産してしまうのではないだろうか

仕事がつまらないのではないだろうか

体力的に厳しいのではないだろうか

歳をとっても働き続けられるだろうか

毎朝、時間どおりに起きられるだろうか

すぐ辞めさせられるのではないだろうか

遊ぶ時間がとれるだろうか

仕事を覚えられるだろうか

自分(子ども)にできる仕事があるだろうか

つきたい職業が思いつくだろうか

職場の人間関係がうまくいくだろうか

十分な収入が得られるだろうか

つきたい職業につくことができるだろうか

保護者全体

(n=980)

高校生全体

(n=1355)

(%)

■高校生

図32 働くことについてどんなことが気がかりか(気がかりがある人/5つまで回答)■保護者

(%)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 26 -

23.未来社会への認識

■「好ましくない」という高校生は75%、保護者は83%に増加

■不況や就職難が大きく影響

これからの社会は高校生にとって好ましいと思うか、親子それぞれに聞いた(図33)。高校生の回答から見てみると、

「とても好ましい」「まあまあ好ましい」の合計が20%と、前回の34%から大きく減少。「あまり好ましくない」「非常に好まし

くない」の合計は前回の59%から75%に増加した。

保護者の回答も「好ましい」計は前回の22%から9%にまで減少し、「好ましくない」計が70%から83%に増加した。

親子とも未来社会を厳しく認識する人の割合が大きくなっている。

好ましいと思う理由のフリーコメントには、「これ以上は求めすぎ」という現状満足、「自分の力で切り開いていける」な

ど本人次第という声、「政権交代で社会が変わるかもしれない」との期待などが見られた。また、好ましくないと思う理由

は、「景気が悪い」「働くところがない」など不況や就職難を嘆くコメントが非常に多かった。

≫未来社会についてそう思う理由【高校生】 ≫未来社会についてそう思う理由【保護者】

1.6

1.4

2.0

2.4

0.4

0.5

0.5

0.5

1.0

0.3

18.6

32.2

25.5

19.7

18.0

8.4

21.0

15.5

14.0

7.9

59.0

48.2

54.4

55.6

66.0

66.7

62.7

62.0

62.7

68.0

15.9

10.6

11.7

18.7

12.3

16.1

6.9

9.6

15.0

16.2

4.9

7.6

6.5

3.5

3.3

8.4

8.9

12.4

7.3

7.6

2009年全体(n=1953)

2007年全体(n=1802)

2005年全体(n=2478)

男子(n=1075)

女子(n=826)

2009年全体(n=1495)

2007年全体(n=1541)

2005年全体(n=2181)

父親(n=193)

母親(n=1253)

図33 これからの社会は高校生にとって好ましいか

とても好ましい社会だ まあまあ好ましい社会だ あまり好ましい社会ではない 非常に好ましくない社会だ 無回答

■高校生

■保護者

(%)

【過去調査】

【性別】

【過去調査】

【続柄】

■とても好ましい

○これ以上は求めすぎだから(山形・男子、大短)

○日本に生まれてラッキー。他国と比べても想像できないほど裕福だ

と思う(東京・男子、不明)

■まあまあ好ましい

○根拠はないが、悲観的には考えていない(京都・男子、大短)

○不況ではあるけど不満はないから(鹿児島・男子、専門)

○自分の好きなことができるのなら、よい社会だと思う(鹿児島・女子、

大短)

○ちゃんと働けば、それなりの収入は得られる(三重・男子、就職)

○政権交代で社会が変わるかもしれないから(愛媛・女子、専門)

■あまり好ましくない

○会社が倒産しそうで怖い(埼玉・男子、大短)

○経済面・政治面、すべてにおいて厳しい時代だと思う(三重・女子、

専門)

○仕事がないから。収入も少なくなり、生きていけるか不安だから(山

形・女子、大短)

○少子高齢化や地球温暖化など問題が多くあるから(愛媛・女子、大

短)

■非常に好ましくない

○悪いことばかり聞く。マイナスに向かっている気がする(北海道・女

子、就職)

○景気が悪くなるいっぽうで、これから先があまりわからないから(埼

玉・女子、専門)

■まあまあ好ましい

○希望と実力があればいろいろな仕事にチャレンジできるため(東京・

母親、男子)

○自分の力で切り開いていける可能性がある(東京・母親、男子)

○何とも言えない。本人の自覚と覚悟次第(京都・父親、男子)

■あまり好ましくない

○企業倒産、リストラ etc.…将来に希望が…(埼玉・母親、男子)

○景気が悪く、就職が厳しいので(鹿児島・母親、男子)

○社会があまりに不安定で将来設計が立てづらいため(石川・母親、

女子)

○少子高齢化で、一人あたりの負担が増えていく(京都・父親、男子)

○ずっと働いていくには、のんびりしたところのない厳しい社会。精神

的にも体力的にもきつい気がする(愛媛・母親、女子)

○人を思いやる気持ちがなくなったから。自分で精いっぱい(山形・父

親、女子)

○政治が不安定な国だから(京都・父親、男子)

■非常に好ましくない

○景気が悪すぎる!!(三重・母親、男子)

○まず、働くところがない。若い時から楽しいことがないように思う。夢

がもてない(北海道・母親、男子)

○税金、年金はどんどん高くなると思うし、就職先が選べない若者がか

わいそうだと思う(石川・母親、女子)

○社会全体が大切なもの(こと)を間違え、違う方向へ流されているよう

に思う。そう思う自分自身も(愛媛・母親、男子)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 27 -

24.保護者がアドバイスすることの困難

■「アドバイスが難しい」という保護者は73%に増加

■「社会が予測できないから」という回答が増加

p.8では子どもの進路選択についてアドバイスしているかどうかを保護者に聞いているが、その難しさについてもた

ずねたところ、23%が「非常に難しい」と回答(図34)。「やや難しい」と合わせると73%で、2005年以降、増加を続けて

いる。特に母親に「難しい」の多さが目立つ。

また、難しいと感じる人にその要因をたずねると、最多は「社会がどのようになっていくか予測がつかない」(前回

52%→62%)で、それに「入試制度をはじめ最新の進路情報を知らない」(47%→43%)、「経済的な理由で選択肢を

狭めざるを得ない」(29%→32%)が続いた(図35)。順位は前回と同じだが、今回は「社会がどのようになっていくか~」

の増加が大きく、ほかの項目との差が開いた。父親は「子どもが何を考えているかよくわからない」「子どもがアドバイス

を望んでいない」など、親子関係の問題が母親に比べて多め。母親は「最新の進路情報を知らない」「自分の生き方・

考え方に自信がない」などが比較的多い。

22.9

17.3

17.1

20.2

23.0

50.2

52.2

49.5

38.9

52.5

25.2

29.3

32.0

38.3

23.1

0.9

0.6

0.3

1.6

0.7

0.7

0.6

1.1

1.0

0.6

2009年全体(n=1495)

【過去調査】

2007年全体(n=1541)

2005年全体(n=2181)

【続柄】

父親(n=193)

母親(n=1253)

図34 高校生の進路選択へのアドバイスを難しいと感じるか

非常に難しい やや難しい 難しいとは感じていない その他 無回答■保護者

(%)

62.3

43.2

31.7

17.7

17.0

15.9

8.2

5.1

2.9

2.7

2.3

62.3

34.2

28.9

24.6

8.8

15.8

10.5

8.8

4.4

2.6

3.5

62.4

44.1

32.0

16.7

17.9

15.5

7.8

4.7

2.6

2.6

2.1

0 20 40 60 80

社会がどのようになっていくか

予測がつかないから

入試制度をはじめ最新の進路情報を

知らないから

家庭の経済的な理由で、子どもの

進路の選択肢を狭めざるを得ないから

子どもが何を考えているか

よくわからないから

子どもにアドバイスできるほど、

自分の生き方・考え方に自信がないから

子どもの人生を決めてしまうような

アドバイスをするのは気が引けるから

子どもがアドバイスを望んでいないから

情報提供が足りないなど

高校が頼りにならないから

子どもの相談に乗ったり、アドバイスする

ような時間の余裕がないから

子どもと対立してしまいそうで怖いから

学校の進路指導の方針と

考えが合わないことがあるから

全体(n=1093)

父親(n=114)

母親(n=946)

(%)

■保護者

図35 アドバイスが難しいと感じる要因は何か(難しいと感じる人/複数回答)

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- 28 -

25.保護者の印象

■父親を「楽しそう」と感じる高校生は66%

■母親を「楽しそう」と感じる高校生は71%

保護者の姿は高校生の目にどのように映っているのだろうか。高校生に一番身近な保護者を選んでもらい(図36)、

その保護者に対する印象をたずねた(図37)。一番身近な保護者を「父親」と回答した人は22%で、その印象が「とても

楽しそう」は20%、「まあまあ楽しそう」との合計は66%。また、一番身近な保護者を「母親」と回答した人は67%で、その

印象が「とても楽しそう」は11%、「まあまあ楽しそう」との合計は71%だった。

22.3

29.6

13.7

66.6

59.2

79.5

2.1

2.7

1.5

1.0

1.1

1.0

8.0

7.4

4.4

2009年全体(n=1953)

男子(n=1075)

女子(n=826)

父親 母親 祖父・祖母 その他 無回答■高校生

(%)

図36 一番身近な保護者

【性別】

19.8

19.8

18.6

10.7

9.4

12.0

46.2

45.3

49.6

60.0

58.5

61.6

16.1

16.0

15.9

16.4

18.2

14.8

5.1

5.3

4.4

3.7

3.1

4.1

12.9

13.5

11.5

8.8

10.4

7.0

0.0

0.0

0.0

0.5

0.3

0.5

全体(n=435)

男子(n=318)

女子(n=113)

全体(n=1300)

男子(n=636)

女子(n=657)

とても楽しそう まあまあ楽しそう あまり楽しくなさそう 全然楽しくなさそう わからない 無回答

■高校生

(%)

図37 一番身近な保護者は普段、どのような印象か

【性別】

母親の印象(一番身近な保護者を「母親」と回答した人)

父親の印象(一番身近な保護者を「父親」と回答した人)

【性別】

○よい成績を取ったときは褒めてほしい(北海道・女子、専門)

○もう少し話しやすい空気で日ごろから振舞ってほしい(三重・男子、

大短)

○もう少し、ちゃんとしたまじめな話し合いがしたい(鹿児島・女子、大

短)

○何を考えているかわからない。これから先どうするのか(京都・女子、

留学)

○もっと怒らないで話を聞いてほしい(三重・女子、専門)

○イライラを私にぶつけるのはやめてほしい(山形・女子、大短)

○あいさつをしてほしい。「おはよう」とか(鹿児島・男子、大短)

○急かすな(石川・女子、大短)

○自分の進学について、親同士でいろいろ言うのはやめてほしい。直

接言ってほしい(埼玉・男子、大短)

○決めつけないで本当の自分をわかってほしい(京都・女子、大短)

○愛の反対は無関心だー!!(愛媛・女子、大短)

○中途半端に放っておくなら、もう全部放っておいてほしい(東京・女

子、就職)

○もう少し自分自身のことを楽しんでほしい(山形・男子、大短)

○自分のことばかりじゃなくて、子どもの変化にもっと気づいてほしい

(鹿児島・女子、大短)

○少しため息が多い気がする(東京・女子、大短)

○ありすぎて書けません。まず、心配性を治してほしい(鹿児島・女

子、就職)

○子どもにとって一番の願いは、親が笑ってすごしていること(山形・女

子、専門)

■保護者への意見・要望【高校生】

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 29 -

Ⅴ.家庭教育と自立意識

26.家庭教育

■「ほめられてきた」高校生は48%、「ほめてきた」保護者は73%

■「あなたの将来は明るいと言われてきた」高校生は約2割

高校生が幼少時から家庭教育がどのように行われてきたのか、共通の7項目(A~G)について親子に質問した(図

38・39)。高校生の回答では、「A.家族に自分の本音を話してきた」「E.夢や目標をもつことは大切だと言われてきた」「F.

自分で選択し、それに責任をもつように言われてきた」は「そう思う」が多く、6割を超えた。「D.あなたの将来は明るいと

言われてきた」と思う人は7項目中最も少なく約2割だった。【自己進路実現可能感(参考p.22)】別に見ると、自分の進

路を歩んでいけそうと思う人ほどA~Gの「そう思う」の数値が大きい。

一方の保護者の回答は、ほとんどの項目で「そう思う」が高校生よりも多い。その差が最も著しいのはCの「ほめる」に

関する項目で、親はほめてきたつもりでも子はそう受けとめていないようだ。「B.子どもを厳しくしつける~」だけは、「そ

う思う」が高校生よりわずかに少なかった。

●【自己進路実現可能感(自分の進路を歩んでいけそうか)】別 A~Gの「そう思う」計の割合 (%)

19.2

16.1

8.1

3.9

20.4

24.4

10.5

41.4

36.5

40.0

19.6

41.9

43.7

32.3

28.6

37.3

41.7

51.1

27.9

23.9

43.5

8.5

7.5

7.7

22.7

7.4

5.2

9.2

2.3

2.5

2.4

2.6

2.4

2.8

4.4

A.家族に自分の本音を話してきたと思う

B.保護者に厳しくしつけられてきたと思う

C.保護者によくほめられてきたと思う

D.保護者に「あなたの将来は明るい」と言われてきた

E.保護者に「夢や目標をもつことは大切だ」

と言われてきた

F.保護者に「自分で選択し、それに責任をもつ」

ように言われてきた

G.保護者からのすすめで「自分で選択し、

それに責任をもつ」ような体験をしてきた

とてもそう思う 少しそう思う あまりそう思わない まったくそう思わない 無回答

図38 家庭でのことで高校生が子どもの頃から感じてきたこと

■高校生(n=1953)

(%)

A.家族に自分の

本音を話してきた

と思う

B.保護者に厳しく

しつけられてきた

と思う

C.保護者によくほ

められてきたと思

D.保護者に「あ

なたの将来は明る

い」と言われてき

E.保護者に「夢

や目標をもつこと

は大切だ」と言わ

れてきた

F.保護者に「自

分で選択し、それ

に責任をもつ」よう

に言われてきた

G.保護者からの

すすめで「自分で

選択し、それに責

任をもつ」ような体

験をしてきた

 全体(n=1953) 60.6 52.6 48.1 23.6 62.3 68.1 42.9

 そう思う(n=282) 67.0 56.0 58.2 31.9 68.4 73.4 53.2

 ややそう思う(n=1044) 66.2 53.5 51.8 27.1 66.3 71.3 47.5

 あまり思わない(n=566) 48.9 50.7 38.5 14.1 54.6 62.4 31.1

 まったく思わない(n=52) 42.3 42.3 28.8 13.5 40.4 46.2 26.9

子どもの頃から

感じてきた

こと自分の

進路を歩んで

いけそうか

31.4

9.4

18.8

8.0

30.0

28.0

13.4

46.0

40.6

54.0

30.1

47.8

50.5

45.6

15.7

39.7

20.5

49.6

14.4

14.3

31.4

0.8

3.9

0.8

4.6

1.1

0.5

1.3

6.0

6.3

6.0

7.6

6.6

6.6

8.2

A.本音を話せるような家庭の雰囲気づくりを

子どもの頃から心がけてきた

B.子どもを厳しくしつけることを子どもの頃から心がけ

てきた

C.ほめることを子どもの頃から心がけてきた

D.「あなたの将来は明るい」ということを

子どもの頃から伝えてきた

E.「夢や目標をもつことは大切だ」ということを

子どもの頃から伝えてきた

F.「自分で選択し、それに責任をもつ」ことの大切さを

子どもの頃から伝えてきた

G.「自分で選択し、それに責任をもつ」ような体験を

子どもの頃からさせてきた

とてもそう思う 少しそう思う あまりそう思わない まったくそう思わない 無回答■保護者(n=1495)

図39 保護者が高校生に対して子どもの頃から心がけてきたこと (%)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 30 -

27.なぜ学び・なぜ働くかについての話し合い

■「勉強する意味を話し合った」という高校生は17%、保護者は53%

■親子の認識に大きなギャップ

「なぜ勉強するのか」というテーマについて親子で話し合ったことがあるか、親子双方に質問した(図40)。高校生の

回答では「ある」が17%という少なさ。特に男子が話していないようだ。しかし、保護者は53%が「ある」と回答しており、

高校生の認識と大きく食い違う。また、双方とも05年以降「ある」の減少が続いている点が目につく。話し合った内容を

高校生に聞くと、「勉強ができれば選択の幅が広がる」「将来をよりよいものにするため」など、将来とのつながりにつ

いて話した人が多い。「勉強することから『努力』を学ぶ」など、勉強による様々な効果についても話されているようだ。

「なぜ働くのか」というテーマについても同様にたずねると、「話し合ったことがある」という高校生は13%、保護者は

47%(図41)。「なぜ勉強するのか」よりも少ない。こちらもやはり親子のギャップが大きく、双方とも減少傾向にある。話

し合いの内容は「生きていくため」といったものが多い。

≫「なぜ勉強するのか」話し合った内容【高校生】 ≫「なぜ働くのか」話し合った内容【高校生】

17.0

20.7

22.8

13.5

22.3

52.6

56.7

58.3

48.2

54.4

80.2

76.1

74.1

85.0

76.9

38.7

36.4

35.0

47.7

37.4

2.8

3.2

3.1

1.5

0.8

8.7

6.9

6.7

4.1

8.2

2009年全体(n=1953)

【過去調査】

2007年全体(n=1802)

2005年全体(n=2478)

【性別】

男子(n=1075)

女子(n=826)

2009年全体(n=1495)

【過去調査】

2007年全体(n=1541)

2005年全体(n=2181)

【続柄】

父親(n=193)

母親(n=1253)

ある ない 無回答■高校生

■保護者

図40 「なぜ勉強するのか」というテーマを親子で

話し合ったことがあるか

(%)13.4

16.1

16.6

11.7

16.3

47.4

53.1

53.4

44.6

49.1

83.6

80.4

79.8

86.9

82.3

43.3

39.6

38.9

50.3

42.3

3.0

3.5

3.6

1.4

1.3

9.4

7.3

7.7

5.2

8.6

2009年全体(n=1953)

【過去調査】

2007年全体(n=1802)

2005年全体(n=2478)

【性別】

男子(n=1075)

女子(n=826)

2009年全体(n=1495)

【過去調査】

2007年全体(n=1541)

2005年全体(n=2181)

【続柄】

父親(n=193)

母親(n=1253)

ある ない 無回答■高校生

■保護者

図41 「なぜ働くのか」というテーマを親子で

話し合ったことがあるか

(%)

○勉強ができれば将来、選択の幅が広がる(鹿児島・女子、大短)

○勉強時間は、将来の給料だ!(鹿児島・女子、大短)

○自分の将来をよりよいものとするため。自分のために勉強するん

だよ(山形・男子、就職)

○社会を生きていくための自分の武器になるから。頭を使うことや考

えることは大切だから(鹿児島・女子、大短)

○勉強することから「努力」を学ぶ(三重・女子、大短)

○受験勉強で疲れたときに、誰もが通る道だと言われた(三重・女

子、大短)

○頭が悪いとどこにも就職できないということ(石川・女子、就職)

○いい大学を出て、いい職に就いて、いい生活をするためと言われ

た(三重・女子、大短)

○自分の将来を明るくするためだと、しつこく言われたので、うるせ

ぇから家出した(東京・男子、専門)

○生きていくためには必要だという結論になった(山形・男子、大短)

○お金を稼いで生きていくため(三重・男子、その他)

○ひとりで生きていけるように(山形・女子、大短)

○家族を養わなくてはいけないから(山形・男子、専門)

○老後のため(愛媛・女子、就職)

○働いて働いて死んでいく。働かないと気持ちよく死ぬこともできな

い(東京・男子、不明)

○ニートはダメ(埼玉・女子、就職)

○社会とは働くことで成り立っているところもある(京都・男子、大短)

○国民の義務だから(京都・男子、不明)

○幸せになるために働く(山形・女子、大短)

○自分探しって言われる(東京・女子、専門)

○生活し、人々の役に立ち、社会に貢献するため(三重・女子、大

短)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 31 -

28.保護者の仕事についての会話

■「保護者は仕事の話をしている」という高校生は45%、保護者は68%

■保護者から聞くのは「やりがい」より「苦労」

保護者は仕事の内容、楽しさや大変さを高校生に話しているだろうか。高校生の回答では「よく話す」は12%で、

「時々話す」と合わせると45%。男女の差が大きく、男子は39%、女子は55%が「話す」という(図42)。話している内容を

具体的に聞くと、「パソコンが壊れて大変だった」「忙しかったり不景気で大変だということ」など、その日の出来事や苦労

に関する会話が目立つ。仕事のやりがいや楽しさについて聞いているというコメントはそれほど多く見られなかった。

一方、保護者は「よく話す」が19%、「時々話す」と合わせると68%になり、高校生の回答率よりも高い。父親は「話す」

が58%で、母親の70%と比べると少なめだ。また、子どもの職業選択の際に自分の経験から伝えたいことも書いてもらっ

た。「長所を活かすこととができる職業を選ぶとよい」といったアドバイスや、「らくしてお金はもらえない」と粘り強さや柔軟

性、人との協力の大切さに関するコメントなどが多かった。

≫保護者が話している内容【高校生】

≫子どもの職業選択の際に保護者の経験から伝えたいこと【保護者】

11.7

8.2

16.6

33.4

30.7

38.3

43.6

49.5

37.8

9.0

10.8

6.9

2.3

0.8

0.5

2009年全体(n=1953)

【性別】

男子(n=1075)

女子(n=826)

よく話す 時々話す ほとんど話さない まったく話さない 無回答■高校生 (%)

図42 保護者は仕事の内容、楽しさや大変さを話しているか

18.5

21.0

10.4

19.7

49.4

51.7

47.7

50.4

27.4

24.2

37.3

26.1

1.4

1.5

1.6

1.4

3.3

1.7

3.1

2.5

2009年全体(n=1495)

【過去調査】

2007年全体(n=1541)

【続柄】

父親(n=193)

母親(n=1253)

よく話す 時々話す ほとんど話さない まったく話さない 無回答■保護者(%)

○やりがいのある仕事は大変だが、成し遂げたとき自信がもてる

ようになる(三重・母親、女子)

○自分が楽しいと思えることがある仕事につけたらいいなと伝えている

(鹿児島・母親、女子)

○自分の長所を活かすことができる職業を選ぶとよいと思う(三重・母

親、男子)

○自分のやりたいことに諦めずに進んでいってほしい。必ずしも、やり

たいことができるとは限らないが(東京・母親、女子)

○社会に貢献でき、なおかつ、自分が好きなことが職業になるのが理

想(埼玉・母親、男子)

○つきたい仕事にかかわれたら、それはすばらしいことだが、職業の内容に関

係なく、働くことによって得るものは大きい(埼玉・母親、女子)

○らくしてお金(給料)はもらえない(石川・父親、女子)

○どんなに好きな仕事でも大変なことや苦労することがたくさんある。

それに負けずに頑張れということ(山形・母親、女子)

○石の上にも 3年。とにかく 3年はやり通すこと(山形・父親、男子)

○すべてが自分の思うとおりにはいかない。他人の意見などを聞き入

れることも大事。すべてにおいて柔軟な考えが必要である(山形・父

親、男子)

○できるだけ多くの経験、体験をしてほしい。仕事に直接関係しなくと

も、いつか役立つことがある(山形・父親、男子)

○こけても大丈夫だということ。やり直しはできる(愛媛・母親、男子)

○人間関係の難しさ、がまんすること(三重・母親、女子)

○人と協力する姿勢と行動が必要だ(東京・母親、男子)

○仕事の内容、状況など(埼玉・男子、大短)

○母の仕事内容に興味があるのでたまに聞いたりします(京都・女子、

就職)

○その仕事のためにどんな勉強をしているのかなど(山形・女子、専

門)

○働いていてよかったなぁ、と感じる時のこととか(東京・女子、大短)

○電子部品をつくるうえで、トラブルに対処するのが大変だが、それを

解決すると達成感がある…などなど。ほかにも多々(鹿児島・男子、大

短)

○今日は疲れた~みたいな感じ(三重・男子、就職)

○今日は変な人が来たとか、パソコンが壊れて大変だったなど(愛媛・

女子、大短)

○仕事仲間とのくだらない日常会話とか(埼玉・女子、就職)

○忙しかったり不景気で大変だということ(埼玉・男子、大短)

○上司がウザイ(三重・男子、就職)

○人間関係の大変さ。世の中の「矛盾」の多さ(東京・女子、専門)

○この不況でリストラにあっている人がたくさんいること(山形・女子、専

門)

○自分だけが忙しいような言い方で、話をしてくる(愛媛・女子、大短)

○グチってばかり言って、ぶっちゃけ聞くほうがつらい(山形・男子、大

短)

○一方的にしゃべるから覚えていない(愛媛・女子、専門)

○働きたくないとよく言っている(北海道・男子、専門)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 32 -

29.自立についての認識

■「自立しなさい」と保護者に言われたことがある高校生は49%

■「自然に自立していくもの」という保護者が過半数

保護者から「自立しなさい」と言われたことがあるか、高校生に質問した(図43)。「小さい頃からよく言われる」「最近よ

く言われるようになった」「今までに何度か言われたことがある」の合計、つまり自立について何らか言われたと認識して

いる高校生は49%で、前回よりやや増加した。男女別では、女子より男子のほうが言われているという。

保護者には、子どもの自立について最も考えに近いものを選択肢から選んでもらったところ、「自然に自立していくも

の~」が56%と最多だった(図44)。「自立させることを目標にして小さな頃から~」は15%で、前回より少ない。また、子

どもが高校卒業までにできるようになってほしいことを保護者に聞くと、「身のまわりのことは自分でできるように」などの生

活面、「自分の考えをはっきり人に伝えられる」といったコミュニケーション面、「自分から考えて行動する」といった自律

的な行動についてなど、多様な考えが聞かれた。

≫高校卒業までにできるようになってほしいこと【保護者】

8.9

8.9

10.2

7.5

11.4

9.9

11.3

11.9

28.7

25.9

30.2

27.7

22.8

23.3

22.6

24.0

25.9

29.5

24.9

28.3

2.4

2.6

0.7

0.6

2009年全体(n=1953)

【過去調査】

2007年全体(n=1802)

【性別】

男子(n=1075)

女子(n=826)

小さい頃からよく言われる 最近よく言われるようになった

今までに何度か言われたことがある 「自立」については何も言われたことはない

言われたかもしれないが記憶にない 無回答■高校生

(%)図43 保護者から「自立しなさい」と言われたか

55.5

55.0

54.9

56.3

14.7

20.5

13.0

15.4

13.2

14.0

14.5

13.0

4.2

4.0

5.7

4.0

1.1

0.8

1.6

1.1

0.3

0.4

0.5

0.2

2.9

2.6

4.1

2.8

8.0

2.8

5.7

7.2

2009年全体(n=1495)

【過去調査】

2007年全体(n=1541)

【続柄】

父親(n=193)

母親(n=1253)

子どもは自然に自立していくものだから特に心配したり心がけていることはない子どもを自立させることを目標にして小さな頃から接してきた子どもが自立できるかどうかをを考える時とても不安になることがある子どもの自立について特に考えたことはない親が健在のうちは、何かと親に頼ってもらっていい子どもが自立してしまうと寂しいので特に自立は望んでないその他無回答

■保護者(%)

図44 保護者は高校生の自立についてどう考えているか

○規則正しい生活、食事、清掃、社会人としてのマナー(愛媛・母親、

女子)

○自分自身の身のまわりのことは自分でできるように(三重・父親、男子)

○一人暮らしをするだけの生活能力(埼玉・母親、男子)

○起こされることなく起きる(三重・母親、女子)

○男の子でもお米の炊き方ぐらいは覚えてほしい(鹿児島・母親、男子)

○時間を守り、自分で計画を立てて実行できること(鹿児島・父親、男子)

○あいさつ、返事(石川・母親、女子)

○スムーズな人間関係(コミュニケーション能力)(埼玉・母親、男子)

○自分の考えをはっきり人に伝えられる人になってもらいたい(京都・

母親、女子)

○人とかかわり合う能力をもち、社会のマナーやルールを守って生活

できるようになってほしい(山形・母親、男子)

○協力し合って、達成感を味わってほしい(協調性を身につけてほし

い)(愛媛・母親、女子)

○きちんと自分の考えのある人になってほしい(人に流されない人)

(三重・母親、女子)

○人に言われてからでなく、自分から考えて行動すること(京都・母

親、女子)

○自分の行動に責任をもって自立できるようになってほしい(東京・母

親、男子)

○自分の未来予想図を描き、人生の目標を立ててほしい(石川・母

親、男子)

○自分を律して生きること、自分の言動に対する責任を少しでも感じら

れるようになってほしい(鹿児島・母親、女子)

○困難に立ち向かえる力をつけてほしい(愛媛・母親、女子)

○物ごとを正しくとらえ、判断、選択できるようになってほしい(石川・母

親、女子)

○人の言葉や態度で自分の考えを変えるのではなく、自分で考え、行

動し、反省し、修正しまた一歩を踏み出す…基本をもってほしい(山

形・母親、男子)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 33 -

30.経済的自立・精神的自立

■「すでに精神的には自立している」という高校生は17%

■高校卒業や就職を経済的自立の機会と考える

経済的自立を「実家を出て経済的に自立すること」と定義し、それに対する高校生の考えをたずねた(図45)。「高校

を卒業したら自立したい」が28%、「就職したら~」が44%で、その合計は7割超。高校卒業や就職は、経済的自立を

する大きな機会と考えられているようだ。男女別に見ても意識に大きな差は見られず、女子も自立に前向きだ。希望進

路別では、「高校を卒業したら~」は就職希望者に多いが、「就職したら~」まで含めると大短希望者が最も多い。

また、精神的自立について「自分のことは自分で判断すること」と定義して質問すると、「すでに精神的には自立して

いると思う」は17%(図46)。これに「高校在学中には~」「高校を卒業したら~」を足した73%が、高校卒業までに精神

的な自立を考えているという。男女別では、「すでに精神的には自立していると思う」は男子のほうが若干多い。

28.4

25.2

31.3

25.8

23.4

27.4

39.6

44.1

47.8

43.0

47.6

52.2

43.2

29.5

5.8

6.0

4.5

7.6

5.2

6.2

7.2

2.5

2.1

3.2

1.7

2.1

3.1

3.0

14.5

15.1

14.0

15.9

14.2

16.1

15.1

0.5

0.7

0.7

0.1

0.2

0.7

0.8

1.2

1.0

1.6

0.7

1.1

1.0

1.2

3.1

2.1

1.8

0.6

1.5

2.4

3.6

2009年全体(n=1953)

【過去調査】

2007年全体(n=1802)

【性別】

男子(n=1075)

女子(n=826)

【希望進路】

大学・短大進学(n=1089)

専門学校進学(n=292)

就職(n=498)

高校を卒業したら自立したいと思っている 就職したら自立したいと思っている

結婚したら自立したいと思っている 30歳ぐらいまでには自立したいと思っている

期限は区切らないがいつかは自立したいと思っている 親から経済的に自立したいとは思わない

その他 無回答

■高校生

(%)図45 自分自身の「経済的自立」についてどう考えているか

16.8

16.0

18.3

15.4

17.3

14.7

17.5

24.9

25.8

24.6

26.6

26.2

28.1

21.7

31.1

29.7

30.7

33.1

34.5

27.4

27.5

11.3

11.7

11.9

11.1

9.6

10.3

15.9

2.3

1.9

2.9

1.6

1.7

3.1

3.0

0.9

0.7

1.1

0.6

0.2

0.7

2.4

8.0

9.9

7.4

9.2

7.3

11.6

8.2

0.3

0.6

0.3

0.1

0.3

0.3

0.2

1.2

1.0

1.2

1.3

1.2

1.0

0.8

3.2

2.7

1.6

1.0

1.8

2.7

2.8

2009年全体(n=1953)

【過去調査】

2007年全体(n=1802)

【性別】

男子(n=1075)

女子(n=826)

【希望進路】

大学・短大進学(n=1089)

専門学校進学(n=292)

就職(n=498)

すでに精神的には自立していると思う 高校在学中には自立したいと思っている

高校を卒業したら自立したいと思っている 就職したら自立したいと思っている

結婚したら自立したいと思っている 30歳ぐらいまでには自立したいと思っている

期限は区切らないがいつかは自立したいと思っている 親から精神的に自立したいとは思わない

その他 無回答■高校生 (%)

図46 自分自身の「精神的自立」についてどう考えているか

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 34 -

Ⅵ.保護者の動きと学校への要望

31.進学情報の必要性・入手方法

■「入試制度」「進学費用」「職業との関連」についての情報が重要

■高校が進学情報の最大の情報源

子どもの進学に際して重要だと思う情報を保護者に選んでもらったところ、「現在の入試制度の仕組み」「進学費用」

「将来の職業との関連」などが上位に並んだ(図47)。前回から大きな変動はないが、「奨学金の種類と採用条件」

(25%→29%)の増加がやや目立つ。

また、進路情報の入手方法についても質問(図48)。「高校で配布された資料」「担任の先生」が多く、高校が重要な

情報源であることを再確認できる。一方で「学校案内やパンフレット」「各学校のホームページ」も上位に入り、保護者

独自の情報収集も活発だ。専門学校進学希望は「学校案内やパンフレット」が最多で、高校経由の項目の回答が少な

い。独自に情報収集していることが見てとれる。

52.7

49.1

46.5

38.6

33.7

29.0

25.1

22.9

22.4

10.2

9.6

9.4

7.8

7.4

6.4

5.8

5.4

5.1

4.9

4.1

3.7

2.8

1.7

1.0

0.8

0 20 40 60

現在の入試制度の仕組み

進学費用(学費・生活費など)

将来の職業との関連

学部・学科の内容

就職の状況(実績)

奨学金の種類と採用条件

入試の内容

資格取得の状況(実績)

難易度

最近の高校生の卒業後の進路

進学に利用できる教育ローン

大学・短大・専門学校など学校種の違い

サポート体制

校風・雰囲気

通学の便

カリキュラムの特徴

施設・設備の充実

子どもの高校の進学実績

周辺環境

教授(先生)陣の充実

授業の内容

教育方針

進学先の知名度

中退の状況

財務状況全体(n=924)

(%)

■保護者

図47 進学に際してどのような情報が重要か

(子どもの大学・短大・専門学校への進学を希望する人/複数回答) 大学・短大

(n=771)

専門学校

(n=153)

57.3 29.4

48.2 53.6

48.5 36.6

43.3 15.0

34.4 30.1

28.1 33.3

25.8 21.6

20.5 35.3

24.9 9.8

8.9 16.3

8.8 13.7

7.9 17.0

8.0 6.5

6.7 10.5

6.4 6.5

5.4 7.8

5.4 5.2

4.9 5.9

4.5 6.5

4.3 3.3

2.9 7.8

2.3 5.2

1.4 3.3

1.2 0.0

0.9 0.0

44.9

43.1

39.1

29.1

26.1

22.7

15.8

15.5

15.2

11.1

10.9

10.2

9.0

8.0

6.1

3.1

2.9

2.4

1.8

1.7

0.8

0 20 40 60

(子どもが持ち帰る)高校で配布された資料

高校の担任の先生

各学校の学校案内やパンフレット

各学校のホームページ

高校での進路行事

各学校の説明会やオープンキャンパス

家族(配偶者・親戚)

進学情報誌

高校の進路指導の先生

他の保護者

塾・予備校の先生

職場の同僚

進学情報サイト

新聞

塾・予備校で配布された資料

担任・進路指導以外の高校の先生

テレビ・ラジオ

一般の雑誌

ブログやSNS

書籍

メールマガジン全体(n=924)

(%)

■保護者

図48 進路情報をどのような方法で入手しているか(子どもの大学・短大・専門学校への進学を希望する人/複数回答) 大学・短大

(n=771)

専門学校

(n=153)

48.4 27.5

44.5 35.9

38.0 44.4

30.0 24.8

28.5 13.7

23.0 21.6

16.1 14.4

15.4 15.7

16.0 11.1

11.5 9.2

12.6 2.6

10.5 8.5

9.1 8.5

8.9 3.3

6.7 2.6

3.1 3.3

2.9 3.3

2.5 2.0

1.4 3.9

1.7 2.0

0.6 1.3

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 35 -

32.進学先検討の重視点

■「子どもの学びたい学部・学科・コースがある」が84%で最多

■専門学校進学希望は「資格取得に有利」を最も重視

子どもの進学先を考える時にどのようなことを重視するか、進学を希望する保護者に質問した(図49)。最も多かった

のは「子どもの学びたい学部・学科・コースがある」で84%が回答。「子どもの興味や可能性が広げられること」「就職に

有利であること」なども6割を超えた。

【希望進路】別に見ると、大学・短大進学希望の上位3つは「子どもの学びたい学部・学科・コースがある」「子どもの

興味や可能性が広げられること」「就職に有利であること」だが、専門学校進学希望では「資格取得に有利であること」

がトップで、優先順位に違いが見られる。

84.2

67.7

66.6

57.5

54.3

52.8

52.8

51.4

47.7

45.5

45.2

40.5

37.2

37.2

36.4

35.8

32.5

32.4

27.4

26.9

25.0

23.2

22.6

21.4

19.8

19.4

19.3

18.5

14.3

12.3

12.3

12.1

11.6

7.9

2.4

0 20 40 60 80 100

子どもの学びたい学部・学科・コースがある

子どもの興味や可能性が広げられること

就職に有利であること

社会で役立つ力が身につくこと

学費が高くないこと

資格取得に有利であること

卒業後に社会で活躍できること

学生生活が楽しめること

将来の選択肢が増えること

勉強するのに良い環境であること

校風や雰囲気がよいこと

教育方針・カリキュラムが魅力的であること

自宅から通えること

交通の便が良いこと

専門分野を深く学べること

活気がある感じがすること

学生の面倒見が良いこと

学習設備や環境が整っていること

寮や奨学金などが充実していること

教養が身につくこと

教授・講師陣が魅力的であること

伝統や実績があること

偏差値が子どもに合っていること

学校が発展していく可能性があること

周囲の人からの評判が良いこと

教育内容のレベルが高いこと

生活に便利な立地であること

入試方法が子どもに合っていること

クラブ・サークル活動が盛んであること

先輩・卒業生が魅力的であること

キャンパスがきれいであること

国際的なセンスが身につくこと

学生の学力が高いこと

有名であること

規模が大きいこと

全体(n=924)

(%)

■保護者

図49 進学先の学校を考える時にどのようなことを重視するか

(子どもの大学・短大・専門学校への進学を希望する人/複数回答)

大学・短大

(n=771)

専門学校

(n=153)

86.4 73.2

68.1 66.0

67.2 63.4

57.2 58.8

52.8 62.1

48.0 77.1

51.8 58.2

51.8 49.7

48.9 41.8

47.1 37.3

45.7 43.1

41.0 37.9

36.8 39.2

36.3 41.8

34.8 44.4

35.9 35.3

31.5 37.3

32.9 29.4

27.0 29.4

27.6 23.5

26.6 17.0

23.7 20.3

23.5 18.3

22.0 18.3

19.2 22.9

21.5 8.5

18.5 22.9

18.7 17.6

15.4 8.5

12.7 10.5

12.5 11.8

13.9 3.3

13.1 3.9

8.8 3.3

2.6 1.3

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 36 -

33.保護者の進路選択行動

■学校見学に「行ったことがある」は22%、「今後行きたい」は49%

■「子どもと一緒に考えたいから」が積極的に行動する理由

子どもの進路選択行動に保護者自身はどのようにかかわっているか、10の行動例をあげて現時点までの経験と今

後の意向を質問した(図50)。各項目とも「おこなったことがある」「おこなったことはないが、今後おこないたい」の合計

はいずれも7割超。「どんな学校があるか調べる」が83%、「どんな学部、学科、コースがあるかを調べる」が82%、「興

味をもった学校の入試方法を調べる」が80%と、進路情報収集に関しても行動意欲が高い。父母別に見ると、全体的

に母親のほうが数値は高めだが大きな差はなく、父母とも意欲的なようだ。

このように保護者が自ら行動する理由をたずねると、最も多かったのは「子どもと一緒に考えたいから」で、次の「具

体的情報を知らないと進路の会話ができないから」とともに半数以上が回答(図51)。子どもと一緒に考え、話し合うた

めに情報収集する保護者の姿がうかがえる。

図50 保護者は子どもの進路選択行動にどのようにかかわっているか(子どもの大学・短大・専門学校への進学を希望する人)

■保護者

67.1

58.3

69.1

20.6

30.1

19.5

8.0

8.7

7.8

4.3

2.9

3.6

2009年全体(n=924)

【続柄】

父親(n=103)

母親(n=796)

おこなったことがある

おこなったことはないが、今後おこないたい

おこなったことはなく今後もおこなうつもりはない

無回答

(%)

A:子どもに合う分野をアドバイスする

69.6

68.9

70.7

11.8

15.5

10.9

14.2

12.6

14.4

4.4

2.9

3.9

B:就職か進学かを選ぶ際に

アドバイスする

64.3

55.3

66.3

15.7

23.3

14.7

15.0

17.5

14.8

5.0

3.9

4.1

2009年全体(n=924)

【続柄】

父親(n=103)

母親(n=796)

C:大学か短大か専門学校かを

選ぶ際にアドバイスする

61.1

52.4

62.8

24.4

33.0

23.5

10.2

10.7

10.2

4.3

3.9

3.5

D:将来の職業をアドバイスする

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 37 -

36.5

30.1

37.8

46.3

49.5

46.5

12.0

15.5

11.4

5.2

4.9

4.3

2009年全体(n=924)

【続柄】

父親(n=103)

母親(n=796)

E:子どもに合う学校に

どんな学校があるかを調べる

39.2

33.0

40.3

42.7

44.7

43.1

13.4

17.5

12.7

4.7

4.9

3.9

F:どんな学部、学科、コースがあるかを

調べる

20.0

15.5

20.7

53.8

50.5

55.0

21.4

29.1

20.5

4.8

4.9

3.8

2009年全体(n=924)

【続柄】

父親(n=103)

母親(n=796)

G:興味をもった学校の資料請求をする

21.8

20.4

21.9

48.5

44.7

49.4

24.8

28.2

24.7

5.0

6.8

4.0

H:興味をもった学校の見学に行く

(オープンキャンパス・学校見学会を含む)

24.7

25.2

24.9

55.2

51.5

56.3

14.8

18.4

14.3

5.3

4.9

4.5

2009年全体(n=924)

【続柄】

父親(n=103)

母親(n=796)

I:興味をもった学校の入試方法を調べる

31.3

24.3

32.4

43.1

46.6

43.1

19.2

22.3

19.0

6.5

6.8

5.5

J:具体的な受験校を子どもに

アドバイスする

67.4

51.6

21.8

21.8

20.4

12.6

10.1

7.8

4.9

4.9

3.3

1.4

0.7

0 20 40 60 80

子どもと一緒に考えたいから

具体的な情報を知らないと進路の会話ができないから

子どもがやりたいことを見つけられていないから

子どもの考えが甘いから

よりよい選択肢があるのに気づいていないから

子どもが進路について行動しないから

子どもに求められたから

大人の目で判断した方が良いから

保護者の方が子どもの適性をわかっているから

子どもよりも情報収集が得意だから

最近の進路選択は子どもには荷が重過ぎるから

高校の先生に薦められたから

周りの保護者がやっているから全体(n=854)

(%)

■保護者

図51 保護者が自ら行動するのはなぜか

(子どもの大学・短大・専門学校への進学を希望する人でかつ上記E~Jに「おこなったことがある」「おこないたい」と回答した人/複数回答)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 38 -

34.家庭と学校の役割に関する認識

■「学力をつけさせる」「経済や企業の動向を伝える」は学校への期待大

■保護者か学校か明確な役割分担はできない?

下記11項目のことを高校生にするのは「家庭」「学校」「その他」のうち誰の役割か、あてはまると思うものを保護者

にすべてあげてもらい、その回答状況を分類した(図52)。まず、「家庭のみ」の回答が半数を超えたのは「働く意義に

ついて教える」と「将来の目標をもたせる」で、これらに自らかかわる必要を感じている保護者が多いようだ。

また、「進路選択に迷ったとき相談にのる」や「長所や個性を見つけて伸ばす」については「家庭と学校」という人が

最も多く、両者が連携してあたっていくことが求められているといえる。

一方、「学校のみ」の回答が最も多かったのは「学力をつけさせる」で7割を占める。そのほか、「経済や企業の動向

を伝える」「人間関係を築く力をつけさせる」についても「学校のみ」という回答が約4割あり、学力の育成だけでなく、

社会で生きていくための力の育成も学校に期待されていることがわかる。

≫子どもが受けてよかった進路指導【保護者】

56.1

50.8

43.1

36.7

33.8

32.0

25.0

21.1

17.0

15.9

2.5

25.8

27.0

29.1

28.8

35.1

27.4

31.1

27.7

22.3

43.0

15.7

7.8

11.0

12.6

23.1

20.6

30.8

34.7

35.1

40.9

27.8

70.0

0.7

0.9

0.0

0.4

0.7 1.2

1.5

0.5

7.1

5.7

3.1

5.2

0.7 0.0 1.4 2.0

0.3 0.1 2.1 2.2

1.6

0.7 0.3 1.7 2.1

0.1 0.1 2.6 1.3

0.3 0.6 1.0 1.9

0.1 0.3 1.3 1.3

2.6

5.6

1.5

0.1 2.1 1.9 1.9

6.2

6.4

5.4

6.5

6.5

5.8

6.2

5.9

8.6

6.2

5.8

働く意義について教える

将来の目標をもたせる

社会のルールを教え、

マナーを身につけさせる

自分で進路を切り開いて

いく力をつけさせる

長所や個性を見つけて伸ばす

学ぶ習慣をつけさせる

勉強する意味を教える

人間関係を築く力をつけさせる

経済や企業の動向を伝える

進路選択に迷ったとき相談にのる

学力をつけさせる

家庭のみ 家庭と学校 学校のみ 家庭とその他 学校とその他 家庭・学校・その他 その他のみ 無回答

■保護者(全体 n=1495) (%)

図52 高校生に次のことをするのは誰の役割か

○適性テストなんかはおもしろく見させてもらい、子どもの別の面を知

ることができました(石川・父親、男子)

○卒業生からの言葉、アドバイスなど参考になる(東京・母親、女子)

○インターンシップはとてもよい経験になりました。就職してから、自分

の思っていたのと違っては困るし、実際に経験してみてわかることがあ

り、進路選択の役に立ちました(東京・母親、男子)

○子どもの可能性を引き出す言葉がけをしてくださったこと(埼玉・母

親、男子)

○つきたい職業があり、一つの学部にこだわっていたところがあった、

違う学部からの視点で見てみるようアドバイスがあり、視野が広がった

(三重・母親、女子)

○常に生徒たちと向き合い、折りに触れ話を聞き、話をしてくださる先

生方の熱意ある指導です(山形・母親、女子)

○担任の先生の話が非常にすばらしい。進路指導という狭い枠にとら

われず、もっと大きな視野で話をしてくれるので広く考えることができる

(東京・母親、女子)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 39 -

35.進路指導への要望

■「もっと進路に関する情報提供をしてほしい」という高校生は39%、保護者は41%

■理解や共感求める専門学校進学・就職希望者

高校の進路指導についての要望を、高校生と保護者に質問した(図53)。両者とも最も要望しているのは「進路に

関する情報提供をしてほしい」だったが、それ以下の順位は異なる結果となった。まず高校生は2番目が「生徒のこと

を理解してほしい」。「生徒の意思を尊重してほしい」も少なくなく、自分の気持ちや考えに共感してほしいという要望

が強いようだ。希望進路別に見ると、その傾向は専門学校進学希望者と就職希望者に強い。一方、保護者の2番目

以降は「進学や就職に関して具体的に指導してほしい」「体験・行動の機会を設けてほしい」「職場見学・インターンシ

ップなど実際の仕事を知る機会を設けてほしい」と続く。単なる情報提供にとどまらない、個別の指導や体験などの充

実を求めているようだ。希望進路別に見ると、多くの項目で専門学校進学希望の数値の高さが目立った。

≫高校や教師に対する意見や要望【保護者】

9.3

10.1

9.7

14.6

4.5

11.3

25.9

28.7

24.7

25.5

32.0

24.7

36.4

34.4

3.3

15.0

18.3

20.9

26.1

26.1

24.8

23.5

26.8

36.6

38.6

35.9

38.6

45.1

8.6

8.4

11.2

13.4

20.9

21.8

22.4

23.3

27.1

29.1

24.1

33.1

33.7

43.8

7.9

10.4

13.2

15.2

16.7

19.0

23.2

23.9

26.2

28.1

28.2

31.5

35.1

40.7

14.5

27.5

34.9

20.9

11.4

12.7

20.7

28.9

24.5

12.9

21.3

17.3

28.9

35.9

14.0

27.1

35.3

22.3

25.0

18.5

18.8

26.0

21.9

15.1

20.5

20.2

31.2

45.5

16.4

19.9

27.7

17.9

23.7

17.4

18.1

22.8

23.6

9.7

19.5

15.9

28.7

39.2

15.4

23.1

30.7

19.2

20.3

16.2

19.0

24.5

23.2

11.4

19.9

16.7

28.5

39.0

0204060

0 20 40 60

とくに要望はない

もっと生徒(子ども)の意思を

尊重してほしい

もっと生徒(子ども)のことを

理解してほしい

もっと親身になって相談にのって

ほしい

個別の学校の情報をもっと教えて

ほしい

もっと進路相談の機会を設けて

ほしい

もっと世の中・社会の動向を

把握したうえで指導してほしい

もっと職業に関する

知識をもって指導してほしい

もっと適性や可能性を気づかせて

くれる指導をしてほしい

身近な先輩の経験を聞く機会を

もっと設けてほしい

職場見学・インターンシップなど

実際の仕事を知る機会を

もっと設けてほしい

進路について考えさせる

体験・行動の機会をもっと設けて

ほしい

進学や就職に関して

もっと具体的に指導してほしい

もっと進路に関する情報提供を

してほしい

保護者全体

(n=1495)

大学・短大進学

(n=771)

専門学校進学

(n=153)

就職(n=247)

高校生全体

(n=1953)

大学・短大進学

(n=1089)

専門学校進学

(n=292)

就職(n=498)

■高校生

図53 高校の進路指導にどのようなことを要望するか(複数回答)■保護者

(%)

(%)

○高校の大学進学率の体裁のための指導ではなく、本人の意思を尊

重した進路指導をしてもらいたい(石川・母親、女子)

○一人ひとりの特性をよく見て個々の指導をしてほしい(愛媛・母親、男子)

○この時期の子どもはあまり素直に親に話をしないので、せめて先生

には何でも相談できる存在になってほしいです(京都・母親、男子)

○生徒との会話の時間をもっとつくり、子どもの気持ちを引き出せる時

間があればうれしいです(鹿児島・母親、男子)

○どのような活動をしても、子どもたちに達成感がもて、自信になるよう

な体験が増えるといいと思う(愛媛・母親、女子)

○先生方には団結して教育にあたってほしい(埼玉・父親、男子)

○熱意を感じられる教育をしてほしい。なぜ教育の場にいるのか忘れて(薄れ

て)しまっている教師もいるのではないか?(北海道・母親、女子)

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第4回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2009)

- 40 -

36.キャリア教育の認知と期待

■キャリア教育の認知率は28%とほぼ前回並み

■普通科に最も多い趣旨への賛同

「キャリア教育」という言葉を聞いたことがあるかと保護者に質問したところ、「ある」が28%で、前回とほぼ同じ結果

だった(図54)。家庭におけるキャリア教育の認知度は、2年間でほとんど進んでいないのかもしれない。父親の認知

率は比較的高いが、やはり前回と差はない。また、所属学科別では総合学科の認知率が46%と高く、前回の28%か

ら大幅なアップとなった。

次に、キャリア教育の定義を下記(※)のように示し、それが推進されることについてたずねると、「非常に良いことだ

と思う」は44%で「まあまあ良いことだと思う」と合わせると83%にのぼった(図55)。言葉はあまり知られていないものの、

その趣旨には賛同や期待が寄せられているようだ。前回と比べて「非常に良い」という高い評価が増えた点に、期待

感の高まりも感じられる。所属学科別に見ると、普通科で「良いことだと思う」が最も多かった。

※「生徒一人一人のキャリア(生き方・働き方)を形成していくために必要な意欲・態度や能力を育てる教育」をキャリア教育の定義とし、示した

≫キャリア教育に対する意見や要望【保護者】

28.2

29.2

39.9

27.0

26.2

28.8

45.9

67.0

67.9

57.5

69.6

69.6

65.7

45.9

4.8

2.9

2.6

3.4

4.2

5.5

8.2

2009年全体(n=1495)

【過去調査】

2007年全体(n=1541)

【続柄】

父親(n=193)

母親(n=1253)

【所属学科】

普通科(n=935)

専門学科(n=475)

総合学科(n=85)

ある ない 無回答■保護者 (%)

図54 「キャリア教育」という言葉を聞いたことがあるか

44.0

39.6

39.9

45.5

45.2

42.1

41.2

39.1

42.6

40.4

39.9

39.3

38.5

40.0

5.8

8.1

10.9

5.2

4.8

7.8

5.9

0.9

1.2

2.6

0.6

1.0

0.8

1.2

2.8

2.7

2.6

2.8

3.0

2.3

3.5

7.4

5.8

3.6

6.1

6.7

8.4

8.2

2009年全体(n=1495)

【過去調査】

2007年全体(n=1541)

【続柄】

父親(n=193)

母親(n=1253)

【所属学科】

普通科(n=935)

専門学科(n=475)

総合学科(n=85)

非常に良いことだと思う まあまあ良いことだと思う あまり良いことだと思わない

まったく良いことだと思わない その他 無回答■保護者

(%)図55 「キャリア教育」が推進されていくことをどう思うか

○キャリアという言葉は、最近聞くようになったのですが、人間としての

大事な教育のひとつとして、取り入れてみても良いと思います(山形・

母親、男子)

○子どもの可能性を伸ばしてほしい(東京・母親、男子)

○具体的にはわかりませんが、一人ひとりが意欲をもてるようになれば

いいと思う(愛媛・母親、女子)

○夢が夢だけで終わらないよう、希望のもてる教育であってほしいと思

います(石川・母親、女子)

○社会・企業が求めるものを十分理解し、把握しておくことが必要(石

川・父親、男子)

○マニュアル化された指導でなく、柔軟な感性を大切にしてほしい(東

京・母親、男子)

○とてもすばらしいが、指導できる教員がいるのか?(北海道・母親、

男子)

○こういうことを実施するならば地域・家庭・学校の密着がより重視され

るように思う(石川・母親、男子)

○小さい頃からあまり決め付けないで、本人がいろいろなものを見て

聞いて、生き方を決めてほしいので、どういう教育か心配(石川・母親、

女子)

○学校で建前のようにする「○○教育」にはうんざりです。どれだけの

成果が…? 成果があるような教育ができればたいへんいいと思う(愛

媛・母親、男子)

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♠ 調 査 全 体 で は 親 子 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン が よ く と れ

て い る 印 象 を 受 け ま し た が 、 私 が 残 念 だ っ た の は 、「 進

路 選 択 の 相 談 相 手 」( 15 p 図 9 ) で 父 親 の 存 在 感 が 薄

か っ た こ と で す 。 母 親 だ け で な く 友 人 に も 劣 っ て い る

と い う 事 実 が 、 同 じ 父 親 と し て 悲 し い で す ね 。 仕 事 に

か ま け て 、 子 ど も と 話 す 時 間 を と っ て い な い 父 親 が 多

い の で し ょ う 。

♥ 私 の 子 ど も も 父 親 と の 会 話 よ り 、 私 と の 会 話 の ほ

う が 多 い と 思 い ま す 。 で も 子 ど も と 父 親 と が 通 じ 合 っ

て い な い と い う こ と は な く 、 私 が 子 ど も と 話 し た こ と

を 夫 に 話 し 、 夫 の 考 え を 今 度 は 子 ど も に 伝 え る と い

う 役 回 り を し て い ま す 。 そ ん な ふ う に 母 親 が パ イ プ 役

に な っ て い る 家 庭 も あ る で し ょ う か ら 、 こ の 調 査 で

は 母 親 が 目 立 っ て い ま す が 、 か な ら ず し も 父 親 の 存

在 感 が 薄 い と は い え な い と 思 い ま す よ 。

♠ う ち も ま さ に そ う い う 感 じ で す 。 私 も 息 子 と 直 接

話 す こ と が 極 端 に 少 な く て 、 大 事 な こ と は 母 親 に 話

し 、 そ れ を 子 ど も に 伝 え て も ら う と い う 、 非 常 に ま だ

る っ こ し い こ と を や っ て ま す 。 な ぜ そ う い う こ と に な っ

て い る の か と い え ば 、 子 ど も の 言 い 分 と し て は 、 父 親 と

話 す の が 「 恥 ず か し い 」 ら し い ん で す 。 子 ど も に も メ ン

ツ が あ っ て 、 父 親 に た わ い も な い こ と を 聞 い て 、「 そ ん な

こ と も わ か ら ん の か ! 」 と 言 わ れ た く な い と 。 同 じ 男

と し て 対 等 で あ り た い と い う 雰 囲 気 が あ る か ら 私 か ら

は あ ま り 話 し か け ら れ な い し 、 い ざ 話 す と な る と 、 私 も

( 社 ) 全 国 高 等 学 校 P T A 連 合 会 と 小 誌 編 集 部 に よ る 調 査 結 果 検 討 会 よ り

Ⅰ 章- 6

相 談 相 手 、 影 響 を 受 け る 人 に

つ い て調 査 結 果 を 見 て 保 護 者 が 感 じ た こ と

第 4 回 「 高 校 生 と 保 護 者 の 進 路 に 関 す る 意 識 調 査 」 を 合 同 で 行 っ た ( 社 ) 全 国 高 等 学 校 P T A 連 合 会 と ( 株 ) リ ク ル ー ト は 、

デ ー タ 集 計 を 終 え た 2 0 0 9 年 12 月 に 会 合 を 持 ち 、 今 回 の 調 査 を 振 り 返 っ た 。

本 誌 掲 載 デ ー タ と 同 様 の も の を 見 な が ら 、 保 護 者 と し て こ れ を ど う 受 け 止 め 、 今 後 に ど う 生 か し た い か を 率 直 に 語 っ て も ら っ た 。

こ の 調 査 結 果 を 保 護 者 会 な ど で 活 用 す る 際 の 参 考 に し て い た だ き た い 。

〉 〉 会 議 参 加 者

■ ( 社 ) 全 国 高 等 学 校 P T A 連 合 会 

髙 間 專 逸 ( 会 長 ) 

田 村 二 葉 ( 本 部 事 務 局 長 ) 【 進 路 対 策 委 員 会 】 

小 出 邦 彦 ( 委 員 長 ) 

中 村 信 仁 ( 副 委 員 長 ) 

成 川 献 次 ( 担 当 役 員 )

岸 靖 博 ( 山 形 ) 

山 田 明 美 ( 埼 玉 ) 

芝 田 直 樹 ( 東 京 ) 

三 國 広 美 ( 石 川 ) 

下 里 義 治 ( 三 重 ) 

佐 藤 洋 子 ( 京 都 )   

■ 小 誌 編 集 部

※ 以 下 、 ♠ は 父 親 、 ♥ は 母 親 を 示 し て い ま す

成川献次(担当役員)

中村信仁(副委員長)

田村二葉(本部事務局長)

小出邦彦(委員長)

髙間專逸(会長)

39

芝田直樹(東京)

山田明美(埼玉)

岸 靖博(山形)

つ い つ い 自 分 中 心 に も の を 言 っ て し ま う と こ ろ が あ り

ま し て … 。

♠ 私 は 父 親 が 少 な い と か 、 母 親 が 多 い と い っ た こ と を

問 題 視 す る 必 要 は な い と 思 い ま す ね 。 ト ー タ ル に 見 て

父 母 の ど ち ら か が 子 ど も と コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を と

れ て い れ ば そ れ で い い ん じ ゃ な い で し ょ う か 。 む し ろ

私 は 進 路 に つ い て の 親 子 の 相 談 は 、 ほ ど ほ ど の ほ う が

い い と 思 っ て る ん で す け ど ね 。 話 せ ば 親 は ど う し て も

自 分 の 考 え る 方 向 に 誘 導 し て し ま い ま す が 、 そ れ は 子

ど も に と っ て 望 ま し く な い で し ょ う 。 そ の 点 、 友 人 や

先 輩 の 数 値 が も っ と 高 く て も い い と 感 じ ま し た 。 自

分 の 時 代 を 振 り 返 れ ば 、 私 は 親 で は な く 友 人 た ち と

相 談 し て い ま し た 。「 あ い つ が 大 学 へ 行 く な ら 自 分 も 」

と い う ふ う に 、 当 時 は 友 人 や 先 輩 後 輩 が お 互 い に 良 い

影 響 を 与 え あ っ て い た よ う に 思 い ま す ね 。

♠ 子 ど も た ち の 友 達 づ き あ い も 最 近 は 変 わ っ て き て

い る と 思 い ま す よ 。 今 の 子 は 考 え 方 は し っ か り し て い

る か も し れ な い け ど 、 人 の 人 生 に あ ま り 首 を 突 っ 込 み

た く な い 、 責 任 を 負 い た く な い と い う 意 識 が 強 い で す

ね 。 そ う い う ム ー ド は 、 何 か 淋 し い 気 が し ま す が 。

♠ 親 は 子 ど も が か わ い い か ら 、 つ い つ い 干 渉 し が ち に な

る と 思 う の で す が 、「 〜 態 度 を ど う 感 じ て い る か 」( 16

p 図 11 ) の 結 果 を 見 る と 、 子 ど も か ら 見 て 〈 ち ょ う ど い

い 〉 が 63 % と 、 思 い の ほ か 多 か っ た の が 印 象 的 で し た 。

「 〜 ど の よ う な 行 動 ・ 態 度 を し て い る か 」( 16 p 図 12 ) も

〈 あ た た か く 見 守 っ て い る 〉 が 60 % で 、 親 と し て は ほ っ

と し ま し た 。

♠ し か し 、 13 % で あ っ て も 、 子 ど も か ら 〈 無 関 心 〉 と 見

ら れ て い る 親 が い る こ と は 問 題 で す ね 。 親 が 子 ど も

を し っ か り 育 て な け れ ば い け な い 時 代 に な っ て き て い る

の に 、 こ れ は 残 念 で す 。

♠ 「 〜 ど の よ う な こ と を や め て ほ し い か 」( 17 p 図 14 )

の と こ ろ に は わ れ わ れ の 反 省 す べ き 点 が 並 ん で い ま す

ね 。 項 目 を 見 て い く と 、 子 ど も に あ ま り 言 い す ぎ ち ゃ い

け な い ん だ な と つ く づ く 感 じ ま す 。

♠ 高 校 生 が 親 に 反 発 す る と し た ら 、 そ れ ま で の 親 子

の 会 話 に 問 題 が あ る の だ と 思 い ま す よ 。 私 の 経 験 か ら

す る と 、 小 中 学 校 の 頃 か ら き ち ん と コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン

を と っ て い れ ば 、 子 ど も が 高 校 生 に な っ て も 大 学 生 に

な っ て も 、 ず っ と 変 わ ら ず コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン で き ま す 。

そ う で は な く 、 高 2 や 高 3 に な っ て い き な り 親 が 話 し

た い と 言 っ て も 、 子 ど も が 反 発 す る の は 当 然 で は な い

で し ょ う か 。

♠ 「 働 く こ と に つ い て の 気 が か り 」 を 会 話 の 頻 度 別 に 見

る と 、 親 子 の 会 話 が あ る 子 で も 不 安 は あ る し 、 会 話 が

な い 子 は も っ と 深 刻 で 、「 働 く こ と に つ い て 考 え た こ と

も な い 」 と い っ た 回 答 も 出 て く る 。 会 話 の 重 要 性 は こ こ

か ら も わ か り ま す が 、 会 話 の 中 で い か に 子 ど も の 不 安

を 取 り 除 い て い く か が 問 わ れ て い る の か も し れ ま せ ん 。

♠ 28 p 図 35 を 見 る と 、 子 ど も へ の ア ド バ イ ス が 難 し い

要 因 と し て 、 社 会 が ど う な っ て い く の か 予 測 で き な い

か ら と い う 回 答 が 最 も 多 か っ た よ う で す が 、 こ れ な ど

は 今 の 保 護 者 の 本 当 に 切 実 な 思 い を 表 し て い る と 思 い

ま す 。 こ う し た 保 護 者 の 不 安 を 子 ど も た ち が 敏 感 に

感 じ と り 、 そ れ が 子 ど も 自 身 の 不 安 に も な っ て い る

の で は な い で し ょ う か 。

♠ 保 護 者 と し て も 、 子 ど も に 何 を ど う ア ド バ イ ス し て

い い か わ か ら な い の で し ょ う ね 。 先 ほ ど 子 ど も か ら 〈 無

関 心 〉 と 見 ら れ て い る 親 の 話 が あ り ま し た が 、 そ う い

う 人 々 の 中 に も 、 ア ド バ イ ス し た い が う ま く で き な い と

い っ た 親 が 含 ま れ る 気 が し ま す 。 子 ど も へ の 適 切 な ア

ド バ イ ス の し か た に つ い て 、 わ が 会 と し て も も っ と 具 体

的 に 考 え て い く べ き で し ょ う 。

♠ 私 と し て は 、 親 も 子 も 社 会 状 況 や 情 報 に 流 さ れ ず

に 、 自 分 の 進 路 を き ち ん と 見 極 め て く だ さ い と 言 い た

い で す ね 。 当 た り 前 の こ と で す が 、 い つ の 時 代 の ど ん な

世 の 中 で も 「 正 し く 生 き る 」 こ と が 重 要 な わ け で す か

ら 、 親 は 損 得 で は な く 、 善 悪 で 物 事 を 判 断 し た う え で

子 ど も た ち に ア ド バ イ ス し て い た だ き た い で す ね 。

Ⅰ 章- 7

保 護 者 の 関 わ り 方 に つ い て

Ⅳ 章- 14 ・ 15

進 路 選 択 ・ 働 く こ と の 気 が か り

に つ い て

Ⅳ 章- 17

保 護 者 の ア ド バ イ ス に つ い て

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Page 43: 第4回 「高校生と保護者の進路に関する意識調査」souken.shingakunet.com/research/2009_hogosha_report.pdf一方、やめてほしい行動・態度につ いては、「望みを高くもちすぎないでほしい」「勉強や成績の話ばかりするのはやめてほしい」「自分の

♥ 自 立 に つ い て は 経 済 的 に も 、 精 神 的 に も 、 高 校 生

は 比 較 的 早 く 親 か ら 自 立 し た い と 考 え て い る よ う で

( 33 p 図 43 ・ 44 ) 、 母 親 の 本 音 と し て は 「 も う ち ょ っ と

甘 え て く れ て も い い の に 」 と い う 気 持 ち も な く は あ り

ま せ ん が 、 今 の 子 は 頼 も し い な ぁ と 感 心 し て し ま い ま

す 。 し か し そ う い う 理 想 は あ り な が ら も 、 実 際 は 子

ど も た ち は 結 構 も が い て い る ん じ ゃ な い か な と 思 い

ま す 。 だ か ら こ そ 、 親 や 先 生 の 助 言 を う ま く 取 り 入

れ て ほ し い で す ね 。

♠ な ぜ 学 び 、 な ぜ 働 く か に 関 す る 親 子 の 対 話 に つ い て

の 設 問 が あ り ま す が ( 30 p 図 38 ・ 39 ) 、 こ う い う テ ー マ を

親 子 で 話 し 合 う と い う の は な か な か 難 し い ん じ ゃ な い

で し ょ う か 。

♠ で も 、 私 は そ の あ た り の 数 値 の 低 さ は 非 常 に 気 に な

り ま し た 。 こ う い う テ ー マ を 親 子 で 話 さ な い の が 当 た

り 前 に な っ て し ま っ た ら 、 社 会 的 に 問 題 だ と 思 い ま す

よ 。 ニ ー ト や フ リ ー タ ー を 受 容 す る 親 も 増 え て い る

よ う で す が ( 22 〜 23 p ) 、 私 は あ ま り 容 認 す べ き で は な

い と 思 い ま す 。

♠ し か し 、 な ぜ 学 び 、 働 く か と い っ た 問 題 は 、 こ れ ま

で は 対 話 よ り も 親 の 背 中 で 見 せ て き た ん じ ゃ な い で

す か ね 。「 家 庭 と 学 校 の 役 割 」( 36 p 図 49 ) の 中 に

〈 働 く 意 義 に つ い て 教 え る 〉 と い う 項 目 が あ り ま す 。

デ ー タ に よ れ ば こ れ を 家 庭 の 役 割 だ と 考 え る 保 護

者 が 多 く 、 私 も 同 感 で す が 、 子 ど も に 無 理 に わ か ら

せ る よ う な も の で は な い 気 が し ま す 。 言 葉 よ り は 感

じ る も の 、 感 じ て も ら う も の と し て 伝 わ る の が ベ ス

ト で は な い で し ょ う か 。

♠ 例 え ば 私 の 地 域 の 中 学 校 で は 、 保 護 者 の 会 社 で 職

場 体 験 を す る と い う 行 事 を 行 っ て い ま す 。 そ う い う

機 会 に 子 ど も た ち が あ ら た め て 感 じ る も の は 多 い で

し ょ う ね 。

♠ 私 の 子 ど も の 高 校 は 専 門 技 能 を も つ 保 護 者 を 集

め て 、 授 業 で 実 演 を し た り 、 講 演 会 を 行 っ た り し て

い ま す 。 校 長 先 生 は じ め 、 先 生 方 も ず い ぶ ん 頑 張 っ て

い る よ う で す 。

♥ 私 は 直 接 子 ど も に 私 の 考 え を 話 す よ う に し て い ま

す ね 。 仕 事 と い う も の は う ま く い く 時 も あ れ ば い か な

い 時 も あ る も の だ と か 、 好 き な 仕 事 に つ け る と も 限 ら

な い し 、 つ け た と し て も 人 間 関 係 で 苦 労 し た り 試 練

も あ る 、 そ れ が 社 会 に 出 る と い う こ と で 、 そ う い う も

の を 乗 り 越 え な い と あ な た の 成 長 は な い よ 、 な ど と 時

た ま ま じ め な 話 を す る ん で す 。 す る と 子 ど も も グ サ っ

と き た よ う な 素 振 り を 見 せ る の で 、 た ま に は 濃 密 な コ

ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン も 必 要 だ な と 私 自 身 気 づ く こ と が あ

り ま す 。

♥ 進 路 に つ い て の ま じ め な コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン は も ち ろ

ん 重 要 だ と 思 い ま す が 、 普 段 の た あ い も な い 、 な ん で

も な い 話 も 大 切 だ と 思 い ま す 。 学 校 の 話 や 進 路 の 話

は そ の 延 長 線 上 に 出 て く る も の で す か ら ね 。 と も あ

れ 、 親 子 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン は 不 可 欠 だ と い う こ と 、

コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 多 い 子 ど も ほ ど 望 ま し い 結 果

が 出 て い る と い う こ と が 、 今 回 の 調 査 か ら し っ か り

確 認 で き た の で は な い で し ょ う か 。 親 と し て 、 今 後 も

子 ど も と し っ か り 話 を し て い こ う と い う 気 持 ち に な り

ま し た 。

Ⅴ 章- 21 ・ 22

自 立 に つ い て

Ⅴ ・ Ⅵ 章

家 庭 教 育 ・ 家 庭 の 役 割 に つ い て

佐藤洋子(京都)

下里義治(三重)

三國広美(石川)

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Page 44: 第4回 「高校生と保護者の進路に関する意識調査」souken.shingakunet.com/research/2009_hogosha_report.pdf一方、やめてほしい行動・態度につ いては、「望みを高くもちすぎないでほしい」「勉強や成績の話ばかりするのはやめてほしい」「自分の