第1回 人体の構成要素と場所hishikilab.sakura.ne.jp/lectures/intro_medicine_140415.pdf ·...
Transcript of 第1回 人体の構成要素と場所hishikilab.sakura.ne.jp/lectures/intro_medicine_140415.pdf ·...
第1回 人体の構成要素と場所
日紫喜 光良
医学概論講義 2014.4.15
教科書
• 竹内修二. 新クイックマスター 解剖生理学(改訂2版). 医学芸術社. 2005
今回の主題
• 人体での場所の記述方法について解説する
細目
• ①人体体表各部位の名称
• ②臓器の名称
• ③体表からの方向を示す線と面
• ④系統(器官系)
• ⑤細胞・組織・器官(臓器)
人体体表各部位の名称
人体大区分の名称 • 頭(顔を含む)
– 頭
– 顔
• 頚
• 体幹 – 胸
– 腹
– 背
– 会陰
• 体肢 – 上肢
– 下肢
(「解剖生理学」10頁 図1-1)
頭の部位
• 前頭部
• 頭頂部
• 側頭部
• 後頭部
• 耳介(じかい)部
• 乳突(にゅうとつ)部(→6)
(「解剖生理学」11頁 図1-2)
顔の部位
• 眼窩(がんか)部 – 上眼瞼(じょうがんけん)部
– 下眼瞼(かがんけん)部
• 眼窩下部(8) • 鼻部
• 口部 – 上唇(じょうしん)部
– 下唇(かしん)部
• 頬(きょう)部(11) • 頬骨(きょうこつ)部(12)
• 耳下腺(じかせん)咬筋(こうきん)部(13)
• オトガイ部(14) (「解剖生理学」11頁 図1-2)
頚の部位
• 前頚部 – オトガイ下部(1) – 顎下(がくか)三角(2) – 舌骨部(3) – 喉頭(こうとう)部(4) – 頚動脈三角(5) – 甲状腺部(6)
• 側頚部 – 胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)部
– 大鎖骨上窩(だいさこつじょうか)(8) – 小鎖骨上窩(しょうさこつじょうか)(9) – 外側頚三角(がいそくけいさんかく)(10)
– 後頚部(項部)(11)
(「解剖生理学」11頁 図1-3)
胸の部位
• 前胸部
–胸骨部
–鎖骨部
–鎖骨下部
–乳房部
• 側胸部
–腋窩(えきか)部
–側胸部
(「解剖生理学」12頁 図1-4)
腹の部位
• 上腹部 – 下肋部(1) – 上胃部(2)
• 中腹部 – 左側腹部
– 右側腹部
– 臍(さい)部
• 下腹部 – 右鼡径(そけい)部
– 左鼡径(そけい)部(5) – 恥骨部(6)
(「解剖生理学」12頁 図1-5)
背の部位
• 脊柱部
• 肩甲(けんこう)部
• 肩甲上部
• 肩甲下部
• 腰部
• 仙骨部
(「解剖生理学」13頁 図1-6)
(右・左)上肢の部位
• 上腕 – 肩峰部 – 三角筋部 – 前上腕部 – 後上腕部
• 肘 – 前肘部(肘窩) – 後肘部(肘頭)
• 前腕 – 前前腕部 – 後前腕部
• 手 – 手背部 – 手掌部 – 指の背側部 – 指の掌側部
(「解剖生理学」13頁 図1-7)
会陰(えいん)部
• 尿生殖部
• 肛門部
(「解剖生理学」14頁 図1-8)
下肢 • 大腿
– 殿部 – 大腿前面 – 大腿内側面 – 大腿三角 – 大腿後面 – 大腿外側面
• 膝 – 前膝部(膝蓋部) – 後膝部(膝窩部)
• 下腿 – 下腿前面
– 下腿後面(腓腹部):「ふくらはぎ」のあたり)
– 外果部:「そとくるぶし」のあたり
– 内果部:「うちくるぶし」のあたり
• 足 – 踵部:「かかと」 – 足背
– 足の指の背側部
– 足の指の底側部
(「解剖生理学」14頁 図1-9)
体表からの方向を示す線と面
(「解剖生理学」16頁 図1-11)
体表からの方向を示す面
• 垂直面(縦断面)
– 矢状面
• 正中面(正中矢状面、正中縦断面)
– 前頭面(前額面)
• 水平面(横断面、横平面)
(「解剖生理学」15頁 図1-10)
体表からの方向を示す線と用語(1)
• 正中線
• 鎖骨中線
• 乳頭線
(「解剖生理学」16頁 図1-11)
体表からの方向を示す線と用語(2)
• 近位
• 遠位
• 尺側
• 橈側
• 脛側
• 腓側
(「解剖生理学」17頁 図1-12)
体位
• 起立位
• 座位
• 仰臥位(ぎょうがい)
• 側臥位
• 腹臥位
• 膝胸位(しつきょうい)
• 膝肘位(しつちゅうい)
(「解剖生理学」18-19頁 図1-13)
写真のURLは、 http://info.ahs.kitasato-u.ac.jp/tkcare/
体位説明
特殊な「うつぶせ」
(真核生物の)細胞の構造
• 原形質:細胞質と核。表面に細胞膜
• 細胞質に含まれる細胞内小器官(オルガネラ)
– ミトコンドリア、ゴルジ装置、中心小体、リボソーム、ライソソーム、など
• 核:核膜と核質
– 染色質(DNAとタンパク質からなる)を有する→細胞分裂時に染色体となる
– (参考)細胞分裂(有糸分裂):前期、中期、後期、終期
• 核膜は中期にこわれて終期に再生
• 染色体は→前期:生成、中期:赤道面に並ぶ、後期:両極に移った中心小体から引っ張られる、終期:消滅(染色質に戻る)
細胞の構造
(「解剖生理学」21頁 図1-14)
組織 • 上皮組織:皮膚の表皮や粘膜の上皮
– 扁平上皮
– 立方上皮
– 円柱上皮
– 移行上皮
• 腺:上皮組織が結合組織に落ち込んでできたもの – 外分泌腺
– 内分泌腺
• 支持組織(結合組織) – 結合組織
– 軟骨組織
– 骨組織
– 血液とリンパ
• 筋組織 – 横紋筋と平滑筋
• 神経組織 – 神経細胞(ニューロン) – 支持細胞(グリア細胞など)
臓器(器官)の特徴
• 器官(きかん、organ)とは、生物のうち、動物や植物などの多細胞生物の体を構成する単位で、形態的に周囲と区別され、それ全体としてひとまとまりの機能を担うもののこと。(Wikipedia日本語版)
臓器の分類の例
• 管腔臓器(中空性器官) –管
–粘膜・筋層・漿膜(外膜)の3層構造
–喉頭、気管、食道、胃、腸、尿管、卵管など
• 実質臓器(実質性器官) –中身がつまっている
–実質と支質(間質:血管や神経を含む)
–肺、肝臓、腎臓、膵臓、卵巣、精巣、唾液腺、甲状腺などの内分泌腺
器官系
• 同一目的のためにはたらく器官の集合
器官系の分類
• 骨格系
• 筋系
• 循環器(脈管)系:心臓、血管、リンパ管など
• 呼吸器系:喉頭、気管、肺
• 消化器系:消化管(食道~直腸)と肝臓・膵臓・胆嚢など
• 泌尿器系:腎臓、尿管、膀胱など
• 生殖器系:精巣、卵巣、子宮、膣など
• 内分泌系:甲状腺、副甲状腺、副腎など
• 神経系:脳、脊髄、神経など
• 感覚器系:眼、皮膚、など
• 免疫系は? – 胸腺、脾臓、リンパ節→循環器系
– 白血球、リンパ球→器官ではない
解剖生理学 20頁参照
複数の器官系に属する器官の例
• 舌
• 咽頭
• 膵臓
• 精巣
• 卵巣
• 陰茎